JPH07325005A - 湿分分離加熱器チューブリーク検知装置および音響センサ保持装置 - Google Patents

湿分分離加熱器チューブリーク検知装置および音響センサ保持装置

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Publication number
JPH07325005A
JPH07325005A JP6216895A JP21689594A JPH07325005A JP H07325005 A JPH07325005 A JP H07325005A JP 6216895 A JP6216895 A JP 6216895A JP 21689594 A JP21689594 A JP 21689594A JP H07325005 A JPH07325005 A JP H07325005A
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JP
Japan
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leak
threshold value
acoustic sensor
moisture separation
separation heater
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Application number
JP6216895A
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English (en)
Inventor
Keisuke Miyabe
圭介 宮部
Takashi Kobayashi
剛史 小林
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バックグランドノイズの変化に影響されずに
正確に熱交換器のチューブリークを検知することのでき
る湿分分離加熱器チューブリーク検知装置および音響セ
ンサ保持装置を提供する 【構成】 プラントに組込まれた湿分分離加熱器の加熱
菅でリークが発生したときに発せられるリーク音を検出
する音響センサと、プラント出力毎に決められる各しき
い値を格納したしきい値記憶切替機構と、プラント出力
に応じて前記しきい値記憶切替機構で選択したしきい値
と、前記音響センサから与えられる信号とを比較し、リ
ーク発生の有無を判定するリーク判定機構とを備えたこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気タービンプラント
で使用される湿分分離加熱器に組込まれた加熱管に漏洩
(以下、チューブリークと称する)が発生した際、これ
を正確に検知するチューブリーク検知装置および音響セ
ンサ保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所の蒸気タービンプラントで
は、主機である蒸気タービンや発電機の他に、補機と総
称される多数の機器が設置されている。その中には、高
圧タービンから排出されたサイクル蒸気中に含まれる湿
分を除去し、再熱して過熱蒸気とし、低圧タービンに供
給する湿分分離加熱器がある。通常、この湿分分離加熱
器には多数本の加熱管からなる加熱器が組み込まれてい
る。
【0003】プラント運転中加熱器の加熱管にチューブ
リークが発生し、内部から高圧の蒸気が周囲に吹きだ
し、湿分分離加熱器の運転に支障が生じる。このチュー
ブリークは経年的に発生する場合が多く、製作時または
定検時の気密試験や耐圧試験では発見が難しく、予防で
きない場合が多い。
【0004】また、チューブリークはプラント運転中に
突発的に起こり知らぬうちに損傷が進むが、このチュー
ブリークは湿分分離加熱器の胴外部から検知することは
できない。
【0005】ところで、チューブリークが発生した場
合、リーク部から高周波の音波が発生することが知られ
ている。しかしながら、この音を現場のパトロール員が
聴きとることは、音源は胴内部であること、プラント運
転中は周囲の暗騒音が大きいこと、さらに超音波領域の
成分が多く、大気中ではすぐに減衰するため耳では聴き
とり難いこと等から、ベテランであっても難しい。
【0006】そこで、図11に示すように、音響センサ
で構成したチューブリーク検知装置が考えられている。
【0007】図11は蒸気タービンプラントの立形高圧
給水加熱器への適用例を示している。まず、立形高圧給
水加熱器の構成を説明すると、円筒状の胴体1の下部に
は水室2が形成されており、胴体1の下端を閉塞する管
板3により胴体1と隔離されている。
【0008】この水室2内は仕切壁4により二室2a,
2bに分離されている。一方の室2aは水室壁に設けら
れた給水入口5からの給水を導入する室で、他方の室2
bは水室壁に設けられた給水出口6から高温蒸気、ドレ
ンと熱交換された給水を排出するための室である。
【0009】胴体1内には、U字状管である加熱管7が
多数本、各開放端を管板3に挿通して、胴体1の軸方向
に並設されている。各加熱管7の開放端の一方側は水室
2内の給水導入側室2a内へ、また他方端は水室2内の
給水排出側室2b内へ連絡されており、給水入口5から
導入された給水は、水室2の給水導入側室2aに流れ込
み、加熱管7内を通って、水室2の給水排出側室2bに
流れ、給水出口6から排出されるように構成されてい
る。
【0010】胴体1内には胴体1を軸方向に仕切り、加
熱管7を支持するとともに、蒸気と給水を効率良く熱交
換させるための仕切板8が多数配設されており、胴体1
の周壁に設けられた蒸気入口9から導入された高温蒸気
および同じく胴体1の周壁に設けられた前段からのドレ
ン入口10から導入されたドレン(フラッシュして蒸気
となる)は、各仕切板8間で仕切られた胴体1内を流れ
ながら加熱管7内を流動する給水を加熱する。
【0011】胴体1下部の周壁にはドレン出口11が設
けられ、次の段の給水加熱器へ排出される。ドレン入口
10およびドレン出口11には各々のドレン流量をコン
トロールし、給水加熱器内のドレン水位を調節する調節
弁12および13が設けられている。また例えば、胴体
1上部にはベント便14、下部にはシェルブロー弁15
が設けられている。
【0012】次に、図8におけるチューブリーク検知装
置を説明する。この検知装置は胴1または管板3に取付
けられた音響センサ16と、この音響センサ16からの
信号中、特定の周波数成分のみを通過させるバンドパス
フィルタ(BPF)17と、これを増幅する増幅器18
と、リーク判定機構19とから構成されている。
【0013】音響センサ16からの信号はバンドパスフ
ィルタ17および増幅器18を介してリーク判定機構1
9に導かれ、しきい値Sと比較されてリークの有無を判
定される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記したチューブリー
ク検知装置は、ベテラン運転員の経験に頼らずに加熱管
7のリーク検知が可能であり、非常に有効な方法といえ
る。
【0015】しかしながら、給水加熱器には、例えば調
節弁12、13や、ベント弁14、シェルブロー弁15
の多数の弁装置が設けられており、これらはプラント起
動や停止時、あるいは負荷変化時に操作される。これら
の弁装置が設けられるドレン管、ベント管シェルブロー
管内を流れる蒸気やドレンは大きな音源となり、音響セ
ンサ16で捉えられて、大きなセンサ出力変動をもたら
す。この音は一般に背景音(以下、バックグランドノイ
ズと称する)と呼ばれるものであり、例えば図12に示
すように起動、停止に伴って大きく変化する。
【0016】従って、微少リークを捉えようとする場
合、これらのバックグランドノイズの変化を考慮しなけ
ればならない。しかし、これらのバックグランドノイズ
の変化は前述したように様々な要因(プラント状態、操
作のタイミング等々)によって変化するため、関係する
全ての諸操作の信号を導入して判定することは非常に繁
雑であり、装置が高価となり、また、実用性に乏しくな
る。
【0017】本発明の目的は、バックグランドノイズの
変化に影響されずに正確に熱交換器のチューブリークを
検知することのできる湿分分離加熱器チューブリーク検
知装置および音響センサ保持装置を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の湿分分離加熱器
チューブリーク検知装置は、プラントに組込まれた湿分
分離加熱器の加熱菅でリークが発生したときに発せられ
るリーク音を検出する音響センサと、プラント出力毎に
決められる各しきい値を格納したしきい値記憶切替機構
と、プラント出力に応じて前記しきい値記憶切替機構で
選択したしきい値と、前記音響センサから与えられる信
号とを比較し、リーク発生の有無を判定するリーク判定
機構とを備えたことを特徴とする。
【0019】また、本発明は、しきい値記憶切替機構に
代えて湿分分離加熱器内外の各種状態量に基づいたしき
い値を算出するしきい値算出回路を設けたことを特徴と
する。
【0020】さらに本発明は、プラントに組込まれた湿
分分離加熱器の加熱管でリークが発生したときに発せら
れるリーク音を検出する音響センサと、プラント出力毎
に決められる各周波数スペクトルを記憶した基準スペク
トル記憶切替機構と、前記音響センサからの音響信号に
基づいて周波数スペクトルを得る周波数分析器と、プラ
ント出力に応じて前記基準スペクトル記憶切替回路で選
択した基準スペクトルと、前記周波数分析器から与えら
れる周波数スペクトルとを比較し、リーク発生の有無を
判定するリーク判定機構とを備えたことを特徴とする。
【0021】また、本発明の音響センサ保持装置は、音
響センサを湿分分離加熱器の外部に配置すると共に前記
湿分分離加熱器の加熱蒸気ヘッダと前記音響センサとの
間を導波棒により接続してなり、前記導波棒は前記湿分
分離加熱器内での熱膨張による変位を吸収する可撓部を
備えたことを特徴とする。
【0022】
【作用】蒸気タービンプラント運転中、バックグランド
ノイズが刻々変化して固定したしきい値によるリーク判
定はしばしば誤った判定結果を出力することがある。湿
分分離加熱器におけるリーク判定でも同様なことが起こ
り得るために本発明はしきい値をプラント出力、つまり
タービン負荷に応じて変化させるようにする。このため
しきい値記憶切替機構で、タービン負荷相当信号によっ
てしきい値を選択し、これをリーク判定機構に入力す
る。
【0023】また、刻々変わるバックグランドノイズは
音響センサによって検出されたリーク判定機構に送ら
れ、しきい値と比較される。しきい値がタービン負荷毎
に変わるのでバックグランドノイズよりも大きいしきい
値によってチューブリークが発生しないように「リーク
無し」と判定する。
【0024】湿分分離加熱器の加熱管でチューブリーク
が発生すると、リーク箇所で高周波の振動音が生じ、こ
れが加熱管中の伝播する。バックグランドノイズにこの
振幅音が加わるとしきい値を上回る音響信号がリーク判
定機構に入力され、このとき「リーク無し」と判定す
る。
【0025】さらに、本発明の音響センサの出力値を単
一の値とせず、周波数成分ごとのデータを求めて判定す
ることも可能である。この場合、基準スペクトル記憶切
替機構を用いてタービン負荷相当信号によって基準周波
数スペクトルを選択し、これをリーク判定機構に送って
音響信号を周波数分析器で分析して周波数スペクトルと
比較してリーク判定を行う。
【0026】
【実施例】図1は湿分分離加熱器の一部を示しており、
図2はその横断面図を示している。図1および図2にお
いて、湿分分離加熱器は横向き円筒形状のシェル31の
内部に湿分分離器32a、32bと、第1段加熱器33
aと、第2段加熱器33bを内蔵している。
【0027】湿分分離器32a、32bは図2に示すよ
うに、シェル31の下半部に左右に分れて2列に並列さ
れている。
【0028】第1段加熱器33aは図1に示すように、
内部を仕切り板34aによって隔離された加熱蒸気ヘッ
ダ35aと、この加熱蒸気ヘッダの両室間を連通する多
数本のU字状加熱管36aとから構成されており、加熱
蒸気ヘッダ35aの上室には加熱蒸気導入管37aが接
続され、下室にはドレン排出管38aおよびベント蒸気
管39aが接続されている。
【0029】同様に、第2段加熱器33bも、内部を仕
切り板34bによって隔離された加熱蒸気ヘッダ35b
と、この加熱蒸気ヘッダの両室間を連通する多数本のU
字状加熱管36bから構成されており、加熱蒸気ヘッダ
35bの上室には加熱蒸気導入管37bが接続され、下
室にはドレン排出管38bおよびベント蒸気管39bが
接続されている。符号40は第2段加熱蒸気調節弁を示
す。
【0030】図2に示すように、第1段加熱器33aお
よび第2段加熱器33bの外側と、湿分分離器32a、
32bの上側にはサイクル蒸気の流路を形成するようシ
ュラウド41および湿分分離器仕切り板42が設置され
ている。また、シェル31の下端および上端には、サイ
クル蒸気入口43aおよびサイクル蒸気出口43bが開
口している。
【0031】なお、図1中には示されてはいないが、シ
ェル31の左半部には、もう一組の第1段加熱器と第2
段加熱器が、第1段加熱器33aおよび第2段加熱器3
3bと対象の形状で、配置されている。これは、湿分分
離器32a、32bについても同様である。
【0032】加熱管36a、36bの両端を支持する管
板44a、44bには、導波棒45a、45bが取付け
られている。
【0033】湿分分離加熱器の長さは、数10m にわたる
ものが普通であり、、内部の流体は約150 〜300 ℃の高
温である。従って、プラントの運転中と停止中とでは、
温度分布が著しく異なり、また、プラントの起動時や負
荷変化時には温度分布が過渡的に不均一となり、温度差
が発生する。
【0034】そこで、前述の導波棒45a、45bに
は、途中に熱伸縮吸収用の螺旋状可撓部46a、46b
を設けてあり、また、導波棒45a、45bの各他端側
はシェル31の外に引出され、室温に近い温度に保たれ
る端面に音響センサ47a、47bが取付けられてい
る。
【0035】音響センサ47a、47bには、それぞれ
チューブリーク検知回路50が接続されている。
【0036】チューブリーク検知回路50は、バンドパ
スフィルタ51と、増幅器52と、リーク判定機構53
と、しきい値記憶切替機構54とから構成されている。
【0037】このような湿分分離加熱器において、音響
センサ47a、47bによって検出された音響信号はバ
ンドパスフィルタ51によって高周波成分および低周波
成分をカットされ、必要な周波数成分だけが増幅器に送
られ、そこで増幅された後、リーク判定機構53に入力
される。
【0038】一方、しきい値記憶切替機構53には、タ
ービン負荷相当信号が入力されており、予め決められた
タービン負荷としきい値との関係を表すグラフから、タ
ービン負荷に相当するしきい値を選択し、このしきい値
をリーク判定機構53に入力する。
【0039】リーク判定機構53においては音響センサ
47からの信号と、しきい値記憶切替機構54から出力
されるしきい値とを比較し、前者が大きければ「リーク
有り」、小さければ「リーク無し」と判定結果を出力す
る。
【0040】このようなチューブリーク検知回路50に
おいて、加熱管36a、36bにリークが発生していな
い場合には、音響センサ47はバックグランドノイズの
みを検出することになる。このバックグランドノイズは
一定ではなく、周辺の機器や蒸気の流量の影響を受けて
変動する。
【0041】例えば、図3はタービン負荷に対する加熱
蒸気圧力およびサイクル蒸気圧力の関係を示したもので
あり、図4はタービン負荷に対する第2段加熱蒸気調節
弁40の開度の関係を示している。蒸気圧力は流れる流
体の流動音と相関関係があり、またベント蒸気管39
a、39bに設けられたオリフィス(図示せず)等の絞
り音とも相関関係がある。
【0042】一般に、弁の絞り音にはチューブリークと
同様に、高周波成分が多く含まれているが、第2段加熱
蒸気調節弁40も大きなノイズ源となる。第4図中の破
線は絞り音に伴って発生する高周波のノイズレベルを示
すもので、低開度のときに大きなピークを持つ。
【0043】バックグランドノイズはこれらのノイズに
よって形成されているが、蒸気圧力も調節弁開度もター
ビン負荷によってほぼ決まってくるものであり、従っ
て、バックグランドノイズは第5図に例示するように、
タービン負荷の関数となる。この関数系は各プラントの
特徴によって大きく異なっているが、正常時におけるバ
ックグランドノイズを計測すれば、簡単に求めることが
できる。
【0044】加熱管36a、36bにリークがないとき
は、音響センサ47a、47bの検出信号は、上述した
ように、その運転状態に応じたバックグランドノイズと
なる。従って、リーク判定機構53へ入力される音響信
号レベルは、その時のタービン負荷信号の大小に応じて
しきい値記憶切替機構54で選択されたしきい値より小
さく、リーク判定機構53は「リーク無し」を出力す
る。
【0045】一方、加熱管36a、36bのいずれかに
チューブリークが発生している場合には、内部の蒸気や
凝縮水が高流速で噴出する。この時、チューブリーク箇
所から高周波の振動音が発生し、加熱管36a、36b
中を伝播する。加熱管36a、36b中を伝搬した音
は、管板44a、44bおよび導波棒45a、45bを
通して音響センサ47a、47bに導かれる。
【0046】音響センサ47a、47bによって検出さ
れる振動音には、バックグランドノイズとチューブリー
ク箇所から振動音が含まれる。従って、加熱管36a、
36bのいずれかにチューブリークが発生した場合、音
響センサ47a、47bによって検出される振動音はし
きい値記憶切替機構54で選択されたしきい値より大き
くなり、リーク判定機構53は「リーク有り」を出力す
る。
【0047】このように本実施例においては、音響セン
サ47a、47bは、導波棒45a、45bを介して湿
分分離加熱器のシェル31外に引出され、低温環境部に
設置されているので、熱劣化を受ける虞は少なく、また
導波棒45a、45bの途中には熱伸縮吸収用の螺旋状
可撓部46a、46bを設けてあるので、構成部材の熱
伸縮による不具合を回避することができる。
【0048】また、リーク判定機構53はしきい値記憶
切替機構54からの信号に基づき、タービン負荷に応じ
たしきい値を基準としてリークの有無を判別するので、
プラントの運転状態によって変化するバックグランドノ
イズの影響を除去することができチューブリークの検知
は正確に行われる。
【0049】図6は、図1において説明したチューブリ
ーク検知回路50の変形例を示すもので、音響センサ4
7からの信号がフィルタ51および増幅器52を経てリ
ーク判定機構53へ入力されるのは、前記実施例と同じ
である。
【0050】第2段加熱蒸気調節弁開度信号はノイズレ
ベル記憶切替機構55aに入力され、第2段加熱蒸気調
節弁40の開度に対応したノイズレベルが選定される。
また、第2段加熱蒸気圧力信号はノイズレベル記憶切替
機構55bに入力され、蒸気圧力に対応したノイズレベ
ルが選定される。さらに、サイクル蒸気圧力信号は、ノ
イズレベル記憶切替機構55cに入力され、サイクル蒸
気圧力に対応したノイズレベルが選定される。
【0051】これらノイズレベル記憶切替機構55a〜
55cの出力は加算回路57によって加算されて、その
プラントにおけるバックグランドノイズ信号となり、し
きい値算出回路57に入力される。このしきい値算出回
路57は、計測誤差などのマージンを加えてしきい値を
算定し、リーク判定機構53に向けて出力する。
【0052】リーク判定機構53は、フィルタ51およ
び増幅器52を経て入力される音響センサ47からの信
号と、しきい値算出回路57からのしきい値とを比較
し、前者が大であれば「リーク有り」、小であれば「リ
ーク無し」と判定する。
【0053】プラント運転状態とバックグランドノイズ
にはさまざまなパラメータがあり、精度を高める場合に
は、各パラメータに対するバックグランドノイズを把握
し、それらの和としてバックグランドノイズを表すこと
が適切である。
【0054】本実施例は、このような考えに基づくもの
で、各機器系統の状態量とバックグランドノイズとの関
係を予めノイズレベル記憶切替機構55a〜55cに記
憶させておくことにより、リーク判別の精度を向上させ
ることができる。なお、図6には第2段加熱蒸気調節弁
開度信号、第2段加熱蒸気圧力信号、およびサイクル蒸
気圧力信号の3例のみを図示しているが、この他に、第
1段加熱蒸気圧力信号や各流体の温度信号などを用いて
もよい。
【0055】次に図7に示す実施例について説明する。
前述したように、図1に示す湿分分離加熱器の中には同
じ圧力の第1段加熱器33aおよびが第2段加熱器33
bが左右対象に2個ずつ配置されている。また、このよ
うな湿分分離加熱器は、通常、1基の蒸気タービンに対
して2基ずつ配置して使用される。
【0056】従って、1基の蒸気タービンに対しては同
じ加熱蒸気圧力の加熱器が4個ずつ2組、存在すること
になる。同じ加熱蒸気圧力の第1段およびが第2段加熱
器33a、33bは同程度のバックグランドノイズ状態
にあると考えられるので、これらの第1段およびが第2
段加熱器33a、33bからの信号を共通のしきい値で
判定することができる。
【0057】図7に示す実施例はこのような考えに基づ
くもので、湿分分離加熱器A、Bの第1段加熱器の管板
から引出された導波棒に取付けられた音響センサ47a
1 、47a2 、47a3 、47a4 によって検出された
音響信号は、バンドパスフィルタ51a1 、51a2 、
51a3 、51a4 によって高周波成分および低周波成
分をカットされ、必要な周波数成分だけが増幅器52a
1 、52a2 、52a3 、52a4 に送られて増幅され
る。これらの増幅器52a1 〜52a4 から出た信号は
レベル差算出機構58に入力され、最大出力レベルと最
少出力レベルとの差、あるいは最大出力レベルと平均レ
ベルとの差を算出し、算出結果をリーク判定回路53へ
出力する。
【0058】リーク判定回路53においては、入力され
たレベル差としきい値とを比較し、前者が大であれば
「リーク有り」と判定し、結果を出力するとともに、リ
ーク加熱器判別機構59を作動させる。
【0059】このリーク加熱器判別機構59にはレベル
差算出機構58から最大出力のセンサ番号が入力されて
おり、リーク加熱器判別機構59内部に記憶されたセン
サ番号と加熱器番号の対照テーブルにより、リーク発生
加熱器番号を選択し、出力する。
【0060】リークが発生していない場合には、音響セ
ンサ47a1 〜47a4 によって検出された音響信号
は、ほぼ同じレベルとなる。その場合、レベル差算出機
構58から出力されるレベル差は小さく、リーク加熱器
判別機構59により、しきい値より小であると判定さ
れ、「リーク無し」が出力される。
【0061】一般に、チューブリークは全ての第1段お
よび第2段加熱器33a、33bで同時に発生すること
は殆どなく、リーク発生の時は、どれか一つの加熱器の
センサの出力のみが大きくなる。従って、レベル差算出
機構58の出力は大きな値となり、リーク判定機構53
において、しきい値より大と判定され、「リーク有り」
が出力される。また、リーク加熱器判別機構59により
最大出力のセンサが設置されている加熱器、即ちチュー
ブリークが発生している加熱器の番号が出力される。
【0062】この実施例によれば、プラントの状態量を
導入せずに、プラントの状態によって変動するバックグ
ランドノイズの除去が可能であり、チューブリークを高
い精度で検知することができる。
【0063】なお、図7の実施例では、4個の音響セン
サ47a1 〜47a4 の出力を比較しているが、これら
を2個ずつに分けて比較するようにしてもよい。また、
各音響センサ47a1 〜47a4 に夫々バンドパスフィ
ルタ51a1 〜51a4 および増幅器52a1 〜52a
4 を設ける代わりに、切替え装置を用いることにより、
バンドパスフィルタや増幅器を兼用するようにしてもよ
い。
【0064】また、図7の実施例では、しきい値を一定
としているが、図8に示すように、しきい値をタービン
負荷に応じて変化させるしきい値記憶切替機構74を使
用するようにしてもよい。
【0065】また、以上の説明では音響センサ47a、
47bの出力値を単一の値として説明してきたが、図9
に示すように、周波数分析器60によって、周波数成分
ごとのデータを求め、このデータによってリーク判定を
行うようにしてもよい。この場合、リーク判定機構61
および基準スペクトル(しきい値)記憶切替機構62と
も周波数成分領域のデータ処理機能を備えたものを使用
する。また、周波数分析器60はデジタル処理に限ら
ず、アナログ回路で構成するようにしてもよい。
【0066】またさらに、この実施例においても、起動
停止時の誤判定を避けるため、図10に示すように通常
時用のしきい値記憶切替機構54aと、それよりも大き
なしきい値を記憶させた起動停止時用のしきい値記憶切
替機構54bとを併用し、起動停止時にはリーク判定を
しないようにすることができる。このようにすれば、起
動停止時には、多少のバックグランドノイズの変動では
リーク判定をしないが、大きなリークが発生し、極端に
大きな音響センサ出力が入力された場合には「リーク有
り」と判定して出力する。その結果、誤判定の危険性が
少なくなり、信頼性を向上差せることができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明はしきい値記
憶機構で選択して出力されるプラント出力に応じた各し
きい値と、音響センサから与えられる音響信号とを比較
してチューブリークの有無を判定するようにしたので、
刻々変わるバックグランドノズルに影響されずに湿分分
離加熱器の加熱管で生じるチューブリークを精度よく検
知することができる。
【0068】また、本発明は、基準スペクトル記憶切替
機構で選択してる出力されるプラント出力に応じて各周
波数スペクトルと、検出された音響信号に基づく周波数
スペクトルとを比較してチューブリークの有無を判定す
るようにしたので、刻々変わるバックグランドノズルに
影響されずに湿分分離加熱器の加熱管で生じるチューブ
リークを精度よく検知することができる。、したがっ
て、本発明によれば、プラント運転中、突発的にチュー
ブリークが発生しても、その直後二次的事故を防ぐなど
の迅速な事故処理を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による湿分分離加熱器チューブリーク検
知装置の一実施例を示す構成図。
【図2】図1の湿分分離加熱器の断面図。
【図3】タービン負荷と蒸気圧力との関係を示す線図。
【図4】タービン負荷と調節弁開度との関係を示す線
図。
【図5】タービン負荷とバックグランドノイズとの関係
を示す線図。
【図6】本発明の他の実施例を示す構成図。
【図7】本発明の他の実施例を示す構成図。
【図8】本発明の他の実施例を示す構成図。
【図9】本発明の他の実施例を示す構成図。
【図10】本発明の他の実施例を示す構成図。
【図11】従来のチューブリーク検知装置を示す構成
図。
【図12】プラント出力とバックグランドノイズの関係
を示す線図。
【符号の説明】
31………胴 36a、36b…加熱管 45a、45b…導波棒 47a、47b…音響センサ 50………チューブリーク検知回路 51………バンドパスフィルタ 53、61…リーク判定機構 54………しきい値記憶切替機構 57………しきい値算出回路 62………基準スペクトル記憶切替回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21C 17/02 GDB

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラントに組込まれた湿分分離加熱器の
    加熱菅でリークが発生したときに発せられるリーク音を
    検出する音響センサと、プラント出力毎に決められる各
    しきい値を格納したしきい値記憶切替機構と、プラント
    出力に応じて前記しきい値記憶切替機構で選択したしき
    い値と、前記音響センサから与えられる信号とを比較
    し、リーク発生の有無を判定するリーク判定機構とを備
    えた湿分分離加熱器チューブリーク検知装置。
  2. 【請求項2】 前記しきい記憶切替機構に代えて前記湿
    分分離加熱器内外の各種状態量に基づいてしきい値を算
    出するしきい値算出回路を設け、このしきい値算出回路
    で算出したしきい値と、前記音響センサから与えられる
    音響信号とを比較してリーク発生の有無を判定すること
    を特徴とする請求項1記載の湿分分離加熱器チューブリ
    ーク検知装置。
  3. 【請求項3】 プラントに組込まれた湿分分離加熱器の
    加熱管でリークが発生したときに発せられるリーク音を
    検出する音響センサと、プラント出力毎に決められる各
    周波数スペクトルを記憶した基準スペクトル記憶切替機
    構と、前記音響センサからの音響信号に基づいて周波数
    スペクトルを得る周波数分析器と、プラント出力に応じ
    て前記基準スペクトル記憶切替回路で選択した基準スペ
    クトルと、前記周波数分析器から与えられる周波数スペ
    クトルとを比較し、リーク発生の有無を判定するリーク
    判定機構とを備えた湿分分離加熱器チューブリーク検知
    装置。
  4. 【請求項4】 音響センサを湿分分離加熱器の外部に配
    置すると共に前記湿分分離加熱器の加熱蒸気ヘッダと前
    記音響センサとの間を導波棒により接続してなり、前記
    導波棒は前記湿分分離加熱器内での熱膨脹による変位を
    吸収する可撓部を備えたことを特徴とする音響センサ保
    持装置
JP6216895A 1994-09-12 1994-09-12 湿分分離加熱器チューブリーク検知装置および音響センサ保持装置 Pending JPH07325005A (ja)

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