JPH07324999A - 光学式張力測定装置 - Google Patents

光学式張力測定装置

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JPH07324999A
JPH07324999A JP11984994A JP11984994A JPH07324999A JP H07324999 A JPH07324999 A JP H07324999A JP 11984994 A JP11984994 A JP 11984994A JP 11984994 A JP11984994 A JP 11984994A JP H07324999 A JPH07324999 A JP H07324999A
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Mitsuhiro Nochida
光博 後田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】計測部と測定対象物との距離の微調整や正確な
位置設定等を不要とするとともに、低周波を含む広い周
波数帯域での測定を可能とする。 【構成】二点間に張設された伝動ベルト1の振動波形を
計測する計測部2と、この計測部2により計測された伝
動ベルト1の振動波形より振動周期を算出して、張力を
算出する算出部とを備えた光学式張力測定装置に適用
し、前記計測部2を、1個以上の発光部3,3と1個の
受光部4とからなる拡散反射型又は無指向性反射型の光
センサにより形成し、前記受光部4を、その光軸4aが
伝動ベルト1の被測定面1aに対して直交するように配
置し、前記各発光部3,3を、前記受光部4を中心とし
てそれぞれを対称位置に配置するとともに、各光軸3
a,3aが被測定面1aに対して直交するように配置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二点間に張設された測
定対象物(例えば、弦又はベルト状の弾性体)の振動波
形を計測する計測部と、この計測部により計測された測
定対象の振動波形より振動周期を算出して、測定対象の
張力を算出する算出部とを備えた光学式張力測定装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】二点間に張設された弦又はベルト状の弾
性体の張力を測定する装置として、従来より、材料力学
的たわみ計算法に基づき、弾性体の荷重やたわみを、バ
ネ秤や測長器で測定して、演算により求めるように構成
された張力測定装置が用いられていた。しかし、たわみ
計算法は、たわみを測定するための基準点を機械的に確
保する必要がある等、測定自体が困難かつ煩雑であり、
また精度上の限界もあることから、この計算法を用いた
張力測定装置は、現在ではほとんど使用されていないの
が実情である。
【0003】そのため、これに代わるものとして、被測
定対象物である弾性体固有のn次自由振動数を、音波や
光電磁波(可視光、赤外光等)を用いて測定し、弦の固
有振動方程式より演算によって張力を求めるように構成
された張力測定装置が提案されている(例えば、特開平
3−61633号公報、実開昭62−12832号公
報、特開昭63−11826号公報等)。
【0004】弦の固有振動方程式による張力の算出方法
としては、上記したように音波による方法と、光電磁波
による方法の2つの方法に大別される。
【0005】このうち音波による方法は、測定対象物の
振動を発音源として、この発音源の振動を音圧センサや
マイクロフォン等によって測定し、測定した音波の周波
数スペクトラム分析を行って、n次自由振動数F(H
z)を求める。そして、下式(1)の振動方程式に、こ
のn次自由振動数とその他の必要な定数とを代入して、
測定対象物である弦の張力を演算により求めるものであ
る。又は、発音源の源音の波形から直接に周期を計測
し、自由振動数から張力を演算によって求めるものであ
る。
【0006】
【数1】 F=n/(2L)×〔(T×g)/W〕1/2 ・・・(1) ただし、n=振動次数(無次元) L=二点間距離(m) T=張力(kgf) g=重力加速度(m/sec2 ) W=単位重量(kgf/m) また、光電磁波による方法は、測定対象物の位置変位を
基準座標系より連続した振動変位波形として測定し、こ
の測定した振動波の周波数スペクトラム分析を行って、
n次自由振動数F(Hz)を求める。その後、上記した
音波による方法と同様にして、上記(1)式に各数値を
代入し、測定対象物である弦の張力を演算により求める
ものである。
【0007】この場合、上記した音波による方法では、
測定可能な周波数帯域は35〜300Hzであり、35
Hz以下(例えば、25〜35Hz)の低周波数(可聴
下限周波数)になると、S/Nが急激に低下して検出不
可能になるといった問題がある。
【0008】また、上記した光電磁波による方法では、
光検出センサとしてCCD(ChargeCoupled Device )
イメージセンサや、PSD(Position Sensitive Detec
tors)位置検出素子、その他半導体レーザを応用したも
の等があるが、いずれのセンサも高価であり、また取り
扱いも難しい。とりわけセンサの位置決め等の困難さを
伴うといった構造上の問題もある。
【0009】そのため、このような問題を解消すべく、
光電磁波による方法では、光検出センサとして反射型光
センサを用いる方法が提案されている。
【0010】図9は、測定対象物(例えば、伝動ベルト
等)の変位振動を検出する光学式張力測定装置に用いら
れる従来の反射型光センサ70の構造を示している。
【0011】この反射型光センサ70は、発光部71の
光軸(指向感度最大方向軸)71aと、受光部72の光
軸(指向感度最大方向軸)72aとが、静止状態の伝動
ベルト73の被測定面73a(この状態での被測定面7
3aの位置する面を基準面Aとする)上で、ある一定の
角度で交わるように、発光部71と受光部72とが配置
されている。すなわち、光軸71aの入射角度(基準面
A上の交点cで交わる垂線Yに対する角度)と、光軸7
2aの反射角度(基準面A上の交点cで交わる垂線Yに
対する角度)とが等しくなるように、発光部71と受光
部72とが配置されている。
【0012】このように配置する理由は、エネルギー効
率が最大となるからである。つまり、発光部71である
発光ダイオードへの供給電流が少なくて済むので、その
結果としてダイオードの寿命を延ばすことができるとと
もに、電池の消耗も最小限に抑えることができるからで
ある。
【0013】このような構成において、伝動ベルト73
を自由振動させた場合、基準面Aを中心として一次の振
動モードを発生する。
【0014】そして、このときの振動は、基準面Aでの
正反射が受光部72にとっては最大の光量(受光量)と
なり、伝動ベルト73がこの基準面Aから最も離れた位
置〔すなわち、反射型光センサ70に最も近づいた位置
(図10に示す位置)と、最も離れた位置(図11に示
す位置)〕となったときの正反射が、受光部72にとっ
ては最小の光量(受光量)となる。
【0015】つまり、振動開始後、伝動ベルト73の被
測定面73aが、基準面Aを中心として反射型光センサ
70から遠ざかるときも、また反射型光センサ70に近
づくときも、共に受光部72への入射光量が減少するこ
とになる。
【0016】受光部72であるフォトトランジスタの出
力電圧レベルは、入射光量に直線的に比例して変化す
る。そのため、この出力電圧は、伝動ベルト73の被測
定面73aが基準面Aにあるとき最大となり、この基準
面Aから離れるに従って低下することになる。
【0017】すなわち、伝動ベルト73の振動(すなわ
ち、基準面Aからの被測定面73aの移動距離)に対す
る受光部72の出力電圧の関係は、図12に示すよう
に、基準面Aを頂点とした山形波形(符号61により示
す)となる。この特性により、伝動ベルト73の振動に
よる受光部72への入射光量波形(符号62により示
す)と、これに対応する受光部72の出力電圧波形(符
号63により示す)との関係は、図示の如く、入射光量
波形の周期(すなわち、伝動ベルト73の振動周期)T
(sec)に対して、出力電圧波形の周期がT/2(s
ec)となっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】つまり、出力電圧波形
の周波数が伝動ベルト73の振動周波数の2倍の周波数
となる。この不具合を解消する方法として、図12に示
す山形特性の右半分(又は左半分)を使用する方法もあ
るが、この方法では、反射型光センサ70の位置設定が
困難となり、また測定範囲も狭くなることから、実用化
には適さないといった問題があった。
【0019】本発明はこのような問題点を解決すべく創
案されたもので、その目的は、計測部に拡散反射型又は
無指向性反射型の光センサを用いることにより、計測部
と測定対象物との距離の微調整や正確な位置設定等を不
要とするとともに、低周波を含む広い周波数帯域での測
定を可能とした光学式張力測定装置を提供することにあ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係わる請求項1記載の光学式張力測定装置
は、二点間に張設された測定対象物の振動波形を計測す
る計測部と、この計測部により計測された前記測定対象
物の振動波形より振動周期を算出して、前記測定対象物
の張力を算出する算出部とを備えた光学式張力測定装置
に適用し、前記計測部は、1個以上の発光部と1個の受
光部とからなり、前記受光部は、その光軸が前記測定対
象物の被測定面に対して直交するように配置され、前記
各発光部は、前記受光部を中心としてそれぞれが対称位
置に配置されるとともに、各光軸が前記被測定面に対し
て直交するように配置された、拡散反射型又は無指向性
反射型の光センサにより形成されたものである。
【0021】また、本発明に係わる請求項2記載の光学
式張力測定装置は、上記請求項1記載の構成において、
前記測定対象物を、二点間に張設された弦又はベルト状
の弾性体としたものである。
【0022】また、本発明に係わる請求項3記載の光学
式張力測定装置は、上記請求項1記載の構成におい、前
記各発光部を、前記受光部を中心として前記被測定面に
沿う方向の対称位置にそれぞれ配置したものである。
【0023】また、本発明に係わる請求項4記載の光学
式張力測定装置は、上記請求項1記載の構成におい、前
記各発光部を、前記受光部を中心として2次元方向の対
称位置にそれぞれ配置したものである。
【0024】
【作用】本発明に係わる請求項1記載の光学式張力測定
装置の作用について説明する。
【0025】測定対象物の振動波形を計測する計測部
を、1個以上の発光部と1個の受光部とからなる拡散反
射型又は無指向性反射型の光センサにより形成する。そ
して、受光部は、その光軸が測定対象物の被測定面に対
して直交するように配置する。また、各発光部は、この
受光部を中心としてそれぞれを対称位置に配置するとと
もに、各光軸が被測定面に対して直交するように配置す
る。つまり、各発光部の光軸と受光部の光軸とが平行と
なるように配置し、測定対象物の被測定面上で各光軸が
交わらないようにする。
【0026】このように、計測部として1個以上の発光
部と1個の受光部とからなる拡散反射型又は無指向性反
射型の光センサを用い、かつ各光軸が平行となるよう
に、受光部を中心とする対称位置に発光部を配置したこ
とにより、受光部からの出力電圧波形は、図11に示し
た従来の山形特性から、一方向にのみ傾斜する直線特性
となる。
【0027】そして、この特性により、測定対象物の振
動による受光部への入射光量波形と、これに対応する受
光部の出力電圧波形との関係は、同じ周期の波形とな
る。また、この特性により、従来のように基準座標系を
設けて変位量を測定するといった必要も無いことから、
測定対象物に対する計測部の配設位置も、測定可能範囲
内において任意に設定すればよいことになる。つまり、
従来は必要であった計測部の微調整や正確な位置設定と
いった作業が不要となる。
【0028】本発明に係わる請求項2記載の光学式張力
測定装置の作用について説明する。
【0029】上記構成の計測部を、二点間に張設された
弦又はベルト状の弾性体の張力測定に適用する。
【0030】二点間に張設された弦又はベルト状の弾性
体の場合には、その形状や測定条件等により、弦振動の
様子は全く異なったものとなる。つまり、測定対象物が
ベルトである場合にはその種類(歯付ベルト、V型ベル
ト、多溝V型ベルト等)、特性(長短、重量、縦弾性係
数等)、及び測定条件(二点間の距離、測定目的の張力
水準、起振力等)によって弦振動の様子は全く異なった
ものとなるが、本発明の計測部を用いることにより、こ
のような場合でも、正確な振動が計測される。
【0031】本発明に係わる請求項3記載の光学式張力
測定装置の作用について説明する。
【0032】各発光部を、受光部を中心として、測定対
象物の被測定面に沿う方向の対称位置にそれぞれ配置す
る。このような配置とすることにより、測定対象物の配
置方向と受光部及び発光部の配置方向とが一致すること
から、受光部には、両側に配置された発光部からの光信
号がほぼ同レベルで入射されることとなり、受光精度が
向上する。
【0033】本発明に係わる請求項4記載の光学式張力
測定装置の作用について説明する。
【0034】各発光部を、受光部を中心として2次元方
向の対称置にそれぞれ配置する。このように配置するこ
とにより、測定対象物の被測定面に対して計測部の計測
面(すなわち、各発光部の発光面及び受光部の受光面を
含む面)が平行でなく、多少傾いた場合にも、受光部に
おける受光精度を維持することができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0036】図1(a),(b)は、本発明の光学式張
力測定装置に用いられる計測部の構造の一例を示してお
り、同図(a)は平面図、同図(b)は縦断面図であ
る。
【0037】図1において、本実施例では、二点a,b
間を支持された弦又はベルト状の伝動ベルト1を測定対
象物としている。そして、この伝動ベルト1の振動波形
を計測する計測部2を、1個以上(本実施例では2個と
している)の発光部3,3と1個の受光部4とからなる
拡散反射型又は無指向性反射型の光センサにより形成し
ている。
【0038】受光部4は、本実施例ではフォトトランジ
スタによって形成され、その光軸(厳密には、受光部4
が配置された方向の中心軸)4aが伝動ベルト1の被測
定面1aに対して直交するように配置されている。ま
た、発光部3,3は、本実施例では発光ダイオードによ
って形成され、受光部4を中心として、被測定面1aに
沿う方向の対称位置〔図1(b)では左右方向の対称位
置〕にそれぞれ配置されており、かつ各光軸(厳密に
は、発光部3が配置された方向の中心軸)3a,3aが
被測定面1aに対して直交するように配置されている。
【0039】受光部4及び発光部3,3は、このような
配置状態で固定台5に取り付け固定されている。
【0040】つまり、発光部3,3の各光軸3a,3a
と、受光部4の光軸4aとが互いに平行となるように配
置され、伝動ベルト1の被測定面1a上で各光軸3a,
4aが交わらない構成としている。
【0041】このような構成において、伝動ベルト1を
自由振動させた場合、伝動ベルト1は基準面(静止状態
の伝動ベルト1の被測定面1aの位置する面)Aを中心
として一次の振動モードを発生する。
【0042】そして、このときの振動は、伝動ベルト1
の被測定面1aが計測部2から最も離れた位置(符号1
bにより示す)となったとき、受光部4にとっては最小
の光量(受光量)となり、伝動ベルト1の被測定面1a
が計測部2に最も近づいた位置(符号1cにより示す)
となったとき、受光部4にとっては最大の光量(受光
量)となる。
【0043】従って、受光部4の出力電圧は、伝動ベル
ト1の被測定面1aが計測部2に最も近づいたとき最大
となり、計測部2から離れるに従って直線的に低下し、
計測部2から最も離れたとき最小となる。
【0044】すなわち、伝動ベルト1の振動(すなわ
ち、計測部2からの被測定面1aの移動距離)に対する
受光部4の出力電圧の関係は、図3に示すように、その
測定可能範囲内において右下がりに傾斜する直線特性
(符号51により示す)となる。つまり、従来技術に示
したような基準面Aを考慮する必要が無くなることか
ら、伝動ベルト1の被測定面1aに対する計測部2の距
離を、測定可能範囲内において任意に設定することが可
能となる。
【0045】そして、この特性により、伝動ベルト1の
振動による受光部3への入射光量波形(符号52により
示す)と、これに対応する受光部3の出力電圧波形(符
号53により示す)との関係は、同じ周期T(sec)
の波形となる。
【0046】図2は、このような構造の計測部2を備え
た光学式張力測定装置の電気的構成を示してしいる。
【0047】同図において、所定の周波数で発振する発
振回路11の出力は、アンプ回路12を介して、出力レ
ベルを一定レベルに調整するAGC回路13に導かれて
おり、AGC回路13の出力は、直列接続された2個の
発光ダイオード3,3のアノード側に接続されている。
また、直列接続された発光ダイオード3,3のカソード
側はアース電位に接続されている。
【0048】一方、フォトトランジスタ4は、コレクタ
が電源電圧Vccに接続され、エミッタがアンプ回路1
4を介して復調回路15に導かれている。そして、復調
回路15の出力は、AGC回路13に制御電圧として帰
還されるとともに、アンプ回路16を介して、本システ
ム全体の制御を行うマイクロプロセッサ(図示省略)に
導かれている。マイクロプロセッサは、計測された振動
波形に基づく振動周期より伝動ベルト1の張力を算出す
る等の各種の演算処理を実行する。
【0049】また、伝動ベルト1の微振動を正確に読み
取れるようにするため、また有効測定範囲をできるだけ
広くするため、本実施例では発振回路11の発振周波数
を5.6kHzのパルス発振としている。すなわち、発
光ダイオード3,3の点灯方式を、5.6kHzのパル
ス点灯方式としている。ただし、発振回路11の発振周
波数は、5.6kHzの近傍であればよく、5.6kH
zに限定されるものではない。
【0050】また、AGC回路13は、復調回路15か
らの信号に基づき、フォトトランジスタ4の出力が一定
となるように、発光ダイオード3,3へのパルス入力電
圧を調整している。このAGC回路13の機能によっ
て、計測部2と伝動ベルト1の被測定面1aとの距離が
変動しても、伝動ベルト1の微振動を正確に読み取るこ
とが可能となっている。
【0051】次に、上記構成の光学式張力測定装置の動
作について説明する。
【0052】まず、伝動ベルト1を自由振動させると、
基準面Aを中心として一次の振動モードを発生する。
【0053】この状態において、発振回路11からは、
図4に示すように、5.6kHzのパルス信号(符号5
4により示す)が発振される。このパルス信号54は、
アンプ回路12においてその後の処理に必要なレベルま
で増幅された後、AGC回路13によりその出力レベル
が一定レベルに調整されて、計測部2の発光ダイオード
4,4に与えられる。発光ダイオード4,4は、この与
えられたパルス信号54に従って点灯し、伝動ベルト1
の被測定面1aに対して光を照射することになる。つま
り、発光ダイオード4,4から照射される光信号は、図
4に示すパルス信号54と同じ波形の搬送波となってい
る。
【0054】そして、この光信号は、振動している伝動
ベルト1の被測定面1aで拡散反射(又は無指向性反
射)されてその一部がフォトトランジスタ4に受光され
る。このとき、フォトトランジスタ4に受光される光信
号は、図5に示すように、ベルトの振動波形(符号55
により示す)によって搬送波(パルス信号54)が振幅
変調された信号となっている。
【0055】この振幅変調された信号は、復調回路15
において包絡線検波されることによって、ベルトの振動
波55のみが取り出される。そして、この取り出された
ベルト振動波55は、図示しない同期回路やカウンタ回
路によってその振動周期が計測され、この計測された振
動周期が、デジタル信号として図示しないマイクロプロ
セッサに取り込まれるようになっている。
【0056】マイクロプロセッサでは、計測された振動
周期より、伝動ベルト1の張力を算出する等の演算処理
を実行する。ただし、ここでの演算処理は、従来より行
われている処理と同様であるので、詳細な説明は省略す
る。
【0057】ここで、測定対象物が二点間に張設された
弦又はベルト状の弾性体(伝動ベルト1)の場合には、
上記作用で述べたように、その形状や測定条件等によ
り、弦振動の様子は全く異なったものとなる。つまり、
測定対象物がベルトである場合にはその種類(歯付ベル
ト、V型ベルト、多溝V型ベルト等)、特性(長短、重
量、縦弾性係数等)、及び測定条件(二点間の距離、測
定目的の張力水準、起振力等)によって弦振動が急激に
減衰する場合と、適度に持続する場合とに別れる。そし
て、弦振動が急激に減衰して停止する場合には、マイク
ロプロセッサでの振動周期データの読み取り数が不足す
るといった事態が発生する。
【0058】そのため、本実施例では、このような場合
に測定者に適切な操作を促すように、液晶ディスプレイ
等に画面表示させる機能を備えている。すなわち、デー
タ数が不足している場合には、測定者に測定を繰り返し
行うように指示することによって、取り込みデータ数を
補充し、平均化演算処理によって適正な振動周期データ
を得るようにしている。
【0059】図6は、本発明の光学式張力測定装置の外
観構成の一例を示している。
【0060】同図において、符号21は本発明の特徴で
ある計測部2を内蔵した反射型光センサ、符号22は図
2に示す各回路ブロックを内蔵したセンサーアンプ部で
あり、反射型光センサと一体型となっている。また、符
号23は本体部であり、マイクロプロセッサを搭載して
いる。また、符号24は検出ヘッドケーブルとの接続用
コネクタ、符号25はプリンタ接続用コネクタ、符号2
6は液晶ディスプレイ、符号27はキーボードである。
【0061】なお、上記実施例では、計測部2を、2個
の発光部3,3と1個の受光部4とで構成した拡散反射
型又は無指向性反射型の光センサとして説明している
が、図7に示すように発光部3を、受光部4を中心とし
て対称位置に4個配置した構成、又はそれ以上の偶数個
を配置した構成とすることが可能である。ただし、発光
部3は偶数個に限るものではなく、受光部4を中心とし
て必ずしも対称位置である必要はない。例えば、1対の
発光部3と受光部4とを、伝動ベルト1の被測定面1a
に対して直交するように配置してもよく、また受光部4
を中心として一方の側に1個、他方の側に2個の発光部
3,3,3をそれぞれ配置してもよい。
【0062】このように、何れの配置としても、伝動ベ
ルト1の張設方向と、発光部3及び受光部4の配置方向
とが一致することから、受光部4には、両側に配置され
た発光部3,3・・・からの光信号がほぼ同レベルで入
射されることとなり、受光精度が向上するものである。
【0063】また、発光部3の配置位置としては、図1
(a)及び図7に示したような直線的な配置ではなく、
受光部4を中心として2次元方向の対称位置に複数個の
発光部3,3・・・を配置した構成とすることが可能で
ある。例えば、図8に示すように、受光部4を中心とし
て2次元方向に120度の間隔で3個の発光部3,3,
3を配置した構成とすることが可能である。同様にし
て、90度の間隔で4個の発光部3,3・・・を配置
し、72度の間隔で5個の発光部3,3・・・を配置す
るといった構成とすることも可能である。つまり、受光
部4を中心とする2次元方向の対称位置とは、複数個の
発光部3,3・・・を、受光部4を中心とする同心円上
の等間隔の位置にそれぞれ配置した構成とすることを意
味している。
【0064】このように配置することにより、伝動ベル
ト1の被測定面1aに対して計測部2の計測面(すなわ
ち、各発光部3,3・・・の発光面及び受光部4の受光
面を含む面)が平行でなく、多少傾いた場合にも、受光
部4における受光精度を維持することができるものであ
る。
【0065】また、上記実施例では、測定対象物である
伝動ベルト1の振動を一次の振動モードに限定し、基本
振動数のみの振動周期を演算するようにして、周波数分
析回路等を省略した構成としている。また、振動周期に
着目した結果、絶対変位量の測定は副次的な問題とな
り、従来技術で示した複雑、高価なセンサ装置等が不要
となるものである。
【0066】
【発明の効果】本発明の光学式張力測定装置は、二点間
に張設された測定対象物の振動波形を計測する計測部
と、この計測部により計測された前記測定対象物の振動
波形より振動周期を算出して、測定対象物の張力を算出
する算出部とを備え、前記計測部を、偶数個の発光部と
1個の受光部とで構成し、前記受光部を、その光軸が前
記測定対象物の被測定面に対して直交するように配置
し、前記各発光部を、前記受光部を中心として前記被測
定面に沿う方向の対称位置にそれぞれ配置するととも
に、各光軸が前記被測定面に対して直交するように配置
した、拡散反射型又は無指向性反射型の光センサにより
形成している。そのため、測定対象物の振動(すなわ
ち、計測部からの測定対象物の被測定面の移動距離)に
対する受光部の出力電圧の関係は、その測定可能範囲内
において一方向に傾斜する直線特性となる。そして、こ
の特性により、従来技術に示したような基準面を考慮し
た微調整や固定位置の調整といった作業が不要となるの
で、測定対象物に対する計測部の配置距離を、測定可能
範囲内において任意に設定することができる。また、こ
の特性により、測定対象物の振動による受光部への入射
光量波形と、これに対応する受光部の出力電圧波形との
関係は、同じ周期の波形となる。つまり、測定対象物の
振動周期を2倍の周期で計測してしまうといった不具合
が解消される。さらに、計測部を発光ダイオードとフォ
トトランジスタの組み合わせといった低コストの部材で
形成できるので、装置全体としての製造コストもその分
低減することができる。さらにまた、音波式張力測定装
置のように周辺騒音の影響を受けることもなく、また音
波式では測定できなかった低周波(3〜30Hz)を含
む広帯域(3〜1000Hz)の張力測定が可能にな
る。
【0067】また、本発明の光学式張力測定装置は、各
発光部を、受光部を中心として、測定対象物の被測定面
に沿う方向の対称位置にそれぞれ配置するように構成し
たので、測定対象物の配置方向と受光部及び発光部の配
置方向とが一致することから、受光部には、両側に配置
された発光部からの光信号がほぼ同レベルで入射される
こととなって、受光精度が向上するものである。
【0068】また、本発明の光学式張力測定装置は、各
発光部を、受光部を中心として2次元方向の対称置にそ
れぞれ配置する構成としたので、測定対象物の被測定面
に対して計測部の計測面(すなわち、各発光部の発光面
及び受光部の受光面を含む面)が平行でなく、多少傾い
た場合にも、受光部における受光精度を維持することが
できるといった種々の効果を達成するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学式張力測定装置に用いられる計測
部の構造の一例を示す平面図及び縦断面図である。
【図2】図1に示す構造の計測部を備えた光学式張力測
定装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】伝動ベルトの振動に対する受光部の出力電圧の
関係を示す特性図である。
【図4】発振回路から発振されるパルス信号を示す波形
図である。
【図5】フォトトランジスタに受光される光信号を示す
波形図である。
【図6】本発明の光学式張力測定装置の外観構成図であ
る。
【図7】計測部の他の実施例を示す平面図である。
【図8】計測部のさらに他の実施例を示す平面図であ
る。
【図9】光学式張力測定装置に用いられる従来の反射型
光センサの構造を示す説明図である。
【図10】伝動ベルトが従来の反射型光センサに最も近
づいたときの光の反射の様子を示す説明図である。
【図11】伝動ベルトが従来の反射型光センサから最も
離れたときの光の反射の様子を示す説明図である。
【図12】従来の反射型光センサにおいて、伝動ベルト
の振動に対する受光部の出力電圧の関係を示す特性図で
ある。
【符号の説明】
1 伝動ベルト(測定対象物) 1a 被測定面 2 計測部 3 発光部(発光ダイオード) 3a 光軸 4 受光部(フォトトランジスタ) 4a 光軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二点間に張設された測定対象物の振動波
    形を計測する計測部と、この計測部により計測された前
    記測定対象物の振動波形より振動周期を算出して、前記
    測定対象物の張力を算出する算出部とを備えた光学式張
    力測定装置において、 前記計測部は、1個以上の発光部と1個の受光部とから
    なり、前記受光部は、その光軸が前記測定対象物の被測
    定面に対して直交するように配置され、前記各発光部
    は、前記受光部を中心としてそれぞれが対称位置に配置
    されるとともに、各光軸が前記被測定面に対して直交す
    るように配置された、拡散反射型又は無指向性反射型の
    光センサにより形成されたことを特徴とする光学式張力
    測定装置。
  2. 【請求項2】 前記測定対象物が、二点間に張設された
    弦又はベルト状の弾性体である請求項1記載の光学式張
    力測定装置。
  3. 【請求項3】 前記各発光部は、前記受光部を中心とし
    て前記被測定面に沿う方向の対称位置にそれぞれ配置さ
    れたことを特徴とする請求項1記載の光学式張力測定装
    置。
  4. 【請求項4】 前記各発光部は、前記受光部を中心とし
    て2次元方向の対称位置にそれぞれ配置されたことを特
    徴とする請求項1記載の光学式張力測定装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2761774A1 (fr) * 1997-04-07 1998-10-09 Yves Michnik Systeme de controle de tension sans contact par observation de la vibration
JP2006023817A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 Nec Infrontia Corp 電波検出装置およびリーダライタ装置
JP2007508538A (ja) * 2003-10-11 2007-04-05 ザ ユニヴァーシティ オブ リーズ 張力測定
DE10346905B4 (de) * 2002-10-10 2016-05-19 Harmonic Drive Systems Inc. Verfahren und System zur taktilen Abtastung
JP2018028539A (ja) * 2016-08-17 2018-02-22 オートニクス コーポレイション 反射型イメージ検出センサ

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