JPS5935836Y2 - 機械時計の片振り測定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、機械時計の片振り測定装置の構成に関する。

本考案の目的は、光検出により移動位置を２ケ所で検出
することにより誤りのない安定した片振り測定の可能な
片振り測定装置を提供することにある。

従来の片振り測定装置は、第１図に示すように時計１の
脱進機から発生する側音ゐ第−音をマイクロフォン２に
よって捕え、その時間差を信号処理装置３によって測定
し、表示体４によって表示していた。

尚５は時計１を固定するバネである。

このような従来の装置は以下に示すような欠点を有して
いた。

すなわち、１）側音をマイクにより、キャッチしている
ために、他からの雑音により誤判定の恐れがあり信頼性
に乏しい。

２）マイクは、トランスジューサー（主にロッシェル塩
）を使っているため、振動等によりマイク内部で接触不
良、破損の恐れがある。

３）従来の片振り測定は側音の第−音を確実に拾わなけ
ればならないが、時計自体のバラツキ等があり、その安
定性に欠ける。

本考案はかかる欠点を除去したもので、第２図に示すよ
うに、矢印の方向に振動するテン輪６に所定の角度で光
７を照射する。

テン輪６で反射された光８及び８′は、レンズ９及び９
′に入射しダイオードアレイ１０及び１０′により検出
される。

光は第３図に示すように、例えばテン輪６のアームの一
端が１１の位置にある時は、ダイオードアレイ１０は、
その位置をキャッチし電気信号を発する。

更にアームが回転し、１１′の位置へ移動した時は、ダ
イオードプレイ１０′が電気信号を灸する、これにより
アームが１１から１１′の位置捷で移動する時間を測定
できる。

同様にアームの他端も同時に１２から１２′の位置に移
動するので、ダイオードアレイ１０及び１０′により位
置検出を行ない、１２から１２′１での時間を測定し、
アームの一端が１１から１１１での移動時間との時間差
を求め、信号処理装置は、この電気信号を処理して、片
振りの測定を行ない、表示体によってその結果を表示す
る。

このように本考案は、片振り測定をテン輪のア−ムの両
端の移動位置を光検出してその二カ所の移動時間の差で
行なうために周囲の雑音の影響を受けることがなく、誤
判定のない安定した測定ができるため、使用環境に制限
されず、どこでも使用できる利点がある。

光源としては、一般に使用されているタングステンラン
プで良い。

ダイオードアレイの下側にはレンズを設置し、被測定物
に応じて視野を変えながらダイオードアレイ自体の位置
決めができる。

分解能を更に上げたい場合はダイオードアレイの変更に
より可能である。

本考案は１個１個の片振り測定はもとより、無人で稼動
する自動組立機へ使用することにより、一層効果的であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の片振り測定装置を示す図である。 第２図および第３図は、本考案による片振り測定装置の
概略図である。 ６・・・テン輪、９２ｇ′・・・レンズ、１０ 、１０
’・・・ダイオードアレイ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転振動するテン輪の動きを光により検出して片振り測
   定する装置において、テン輪が通過するときに反射され
   た光で位置検出し、その結果を電気信号に変換するダイ
   オードアレイから成る二カ所に設けた受光部、前記ダイ
   オードアレイからの信号を処理し片振り測定を行う信号
   処理装置、及び該信号処理装置の出力に応じて表示を行
   う表示装置とからなり、テン輪のアーム両端の移動位置
   を前記二カ所に設けた受光部で検出し、各々の移動時間
   の差により片振り測定を行うことを特徴とする機械時計
   の片振り測定装置。