JPH0732455Y2 - 巾着状くぼみ穴を備えたプラスチック・キャリアテープ - Google Patents

巾着状くぼみ穴を備えたプラスチック・キャリアテープ

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JPH0732455Y2
JPH0732455Y2 JP13205189U JP13205189U JPH0732455Y2 JP H0732455 Y2 JPH0732455 Y2 JP H0732455Y2 JP 13205189 U JP13205189 U JP 13205189U JP 13205189 U JP13205189 U JP 13205189U JP H0732455 Y2 JPH0732455 Y2 JP H0732455Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、チップ化された微細な電子部品、たとえば、
抵抗、コンデンサ、半導体素子、あるいはバリコン、ボ
リュム等各種異なった形状のチップ部品を、自動挿入機
等により、電子機器の印刷配線板に実装する場合に都合
よいプラスチック・キャリアテープに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
電子機器に使用されている電子部品は、小型化が進み、
チップ化されるようになった。このようにチップ部品を
人手によって電子機器の印刷配線板に実装することは、
高度の熟練と時間とが必要であった。
しかし、自動挿入機の開発が進むにしたがい、キャリア
テープに装着されているチップ部品は、自動挿入機によ
って電子機器の印刷配線板に人手を使用せずに短時間で
正確に取り付けられるようになった。
たとえば、紙製のキャリアテープには、開口とテープ送
り孔とを設けた後に、一方にカバーテープを貼り付けて
チップ部品のくぼみ穴を形成する。
そして、このくぼみ穴にチップ部品を収容した後、その
上からカバーテープを貼る。このようにして出来た紙製
キャリアテープは、比較的安価に製造できるが、紙の繊
維が塵として製造ラインの環境を悪化させた。また、チ
ップ部品を収容するための底を形成させるために底部に
ボトムテープを貼り、さらに、チップ部品を収容した
後、カバーテープで封止するという二重の手間が掛かっ
た。
さらに、チップ部品の製作上の寸法誤差、あるいはやや
大きめに作られるくぼみ穴のため、チップ部品は、くぼ
み穴の中で振動する場合がある。
このような場合には、チップ部品とカバーテープとの間
に静電気が発生するため、カバーテープを取り外す時に
チップ部品がカバーテープに吸着する。その結果、チッ
プ部品がキャリアテープから脱落したことになり、印刷
配線板の所望の場所に取り付けられないことになる。
また、プラスチックテープを使用して上記と同様なキャ
リアテープを作成すると、紙の場合に発生した塵はな
い。しかし、プラスチック・キャリアテープも紙テープ
と同様に封止テープを熱圧着で行い、しかも、自動挿入
機によりチップ部品を取り出す際に、都合の良い剥離強
度を持たせるため完全な接着状態することは不可能であ
った。すなわち、接着強度が弱いとカバーテープは剥が
れて、チップ部品が脱落する。反対に接着強度が強過ぎ
ると、チップ部品を取り出す時に不具合が生じる。この
ため接着剤および接着時の熱管理が面倒であった。
また、厚さの異なるキャリアテープとカバーテープと
は、経年変化による収縮に差が生じて剥離する。
したがって、キャリアテープの表裏にカバーテープを貼
る必要のないキャリアテープが要望されている。カバー
テープが不要なプラスチック・キャリアテープの従来例
には、実公昭57−137154号および実公昭57−161299号公
報がある。以下、この従来例を説明する。
第2図は実公昭57−137154号におけるプラスチック・キ
ャリアテープ説明図、第2図(イ)はその平面図、第2
図(ロ)は同じくC−C′断面図である。
図において、11はプラスチック・キャリアテープ、12は
くぼみ穴、13はキャリアテープ11を駆動するための送り
孔、14はチップ部品がくぼみ穴12から脱落しないように
設けられた突出部、15は突出部14を形成するための切欠
部、16はチップ部品である。
また、第3図は他の従来例である実公昭57−161299号の
プラスチック・キャリアテープ説明図、第3図(イ)は
その平面図、第3図(ロ)は同じくD−D′断面図であ
る。
図において、符号11ないし13および16は第2図に対応す
る。第2図図示の突出部14を突起17に変えた点が相違す
る。
第2図および第3図図示の従来例において、くぼみ穴12
を形成する場合には、比較的薄いプラスチック・テープ
を加熱して金型により、エンボス加工を行う。
くぼみ穴12に対するチップ部品16の挿入は、プラスチッ
ク・キャリアテープ11の上から、チップ部品16を突出部
14または突起17に逆らって押し込む。この時、くぼみ穴
12の開口は、チップ部品16を入れるために開く。チップ
部品16がくぼみ穴12に挿入された後は元の状態になり、
チップ部品16は脱落しない。
上記プラスチック・キャリアテープ11は、カバーテープ
を使用しないため、カバーテープを着脱する手間がかか
らないだけでなく、接着剤と接着のための熱管理が不要
になる。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、上記公報における従来例では、チップ部品が図
示の左右または前後の突出部または突起により保持され
ているため、突出部または突起とチップ部品の形状とが
上手にマッチングしていないと、脱落事故を発生する。
特に、チップ部品の形状が断面角または丸の長方形でな
い場合には、突出部または突起から外れてしまう恐れが
ある。
また、上記図示従来例では、製造メーカーあるいはロッ
トの相違に基づく寸法誤差を有するチップ部品16を、ク
リアランスの見込まれたくぼみ穴12に挿入すると、チッ
プ部品16とくぼみ穴12の隙間によりチップ部品16は、く
ぼみ穴12の中で振動する。このため、チップ部品16は、
摩擦により薄い抵抗膜または導電膜を損傷させるという
不所望な問題が発生する。
本考案は、カバーテープが不要なプラスチック・キャリ
アテープにおいて、いかなる形状のチップ部品でも確実
に保持できると共に、簡単に着脱できるカバーレス・プ
ラスチック・キャリアテープを提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本考案のカバーテープレス・プラスチック・キャリアテ
ープにおけるくぼみ穴は、その側部の全周を絞った巾着
状で、かつくぼみ穴の長さ方向の絞りを大きく形成し、
チップ部品の全周を弾性的に保持するような構成とす
る。
〔作用〕
チップ部品は、くぼみ穴の側部全周を絞って巾着状に形
成した凸部に逆らって挿入される。そして、チップ部品
は、くぼみ穴の側部全周に形成される凸部によってその
全周を弾性的に保持される。
また、カバーテープが不要になった部分のスペース、す
なわち、送り孔とくぼみ穴との間a(第1図(ロ))、
およびくぼみ穴とキャリアテープとの端部との間b(第
1図(ロ))を利用して絞りを大きくする。このように
することによって、くぼみ穴とくぼみ穴との間隔を狭く
することができる。さらに、両側部より大きい絞りによ
り弾力を強くすることができる。
〔実施例〕
本考案の一実施例について第1図を参照しつつ説明す
る。第1図(イ)はプラスチック・キャリアテープ平面
図、第1図(ロ)および(ハ)は(イ)A−A′断面
図、第1図(ニ)ないし(ト)は(イ)B−B′断面図
で、角チップ部品または丸チップ部品の入っていない場
合および入った場合を示す。
図において、1はたとえば、薄いプラスチック・キャリ
アテープである。2はくぼみ穴で、チップ部品4を収容
する。3はプラスチック・キャリアテープ1を駆動する
ための送り孔であるい。チップ部品4は、第1図(ホ)
図示のごとく、断面角型あるいは第1図(ト)図示のご
とく、断面丸型のいずれの形状でも良い。くぼみ穴2
は、図示されていない金型でくぼみ穴2を設けるために
エンボス加工を行う。上記エンボス加工の結果、くぼみ
穴2の側部全周に巾着状絞り部5が形成される。
また、カバーテープが不要になった部分のスペース、す
なわち、送り孔3とくぼみ穴2との間a、およびくぼみ
穴2とキャリアテープ1の端部8との間bを利用して絞
り込みを大きくすることができる。このようにすること
によって、くぼみ穴2とくぼみ穴2との間隔を狭くして
も、両側部より大きく絞り込まれた弾力に富む凸部7に
よってチップ部品4を強く保持できる。
このようにして製作されたプラスチック・キャリアテー
プ1のくぼみ穴2には、チップ部品4が巾着状絞り部5
に逆らって挿入され、カバーテープを被せることなく、
巻き取られて出荷される。
そして、図示されていない印刷配線板にチップ部品4を
取り付ける時には、プラスチック・キャリアテープ1の
裏側からくぼみ穴2を図示されていない、たとえば、棒
等で押すと同時に、くぼみ穴2の上部から吸着ピンセッ
トでチップ部品4を吸着して、所定の場所に運ぶ。
以上、本考案の実施例を詳述したが、本考案は、前記実
施例に限定されるものではない。そして、実用新案登録
請求の範囲に記載された本考案を逸脱することがなけれ
ば、種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば、チップ部品は角型と丸型のみが図示されてい
るが他の形状でも良い。実施例のごとくチップ部品が角
形あるいは丸型でなくとも、くぼみ穴の開口部が巾着型
であるため、チップ部品は確実に保持される。
また、くぼみ穴の成形において、絞り部の絞り程度、く
ぼみ穴の形状等を変形すること、あるいは加工方法の常
温、熱間を問わず、周知の加工方法をとることは自由で
ある。
〔考案の効果〕
本考案によれば、くぼみ穴に収容したチップ部品を巾着
状絞り部で保持するので、各種形状のチップ部品に適用
できると共に、カバーテープとこれを貼る手間とが不要
であるだけでなく、カバーテープを貼る接着剤と接着の
ための熱管理が不要になる。
さらに重要な利点は、現在テーピング後に頻繁に発生す
る。たとえば、運送中における温度変化や経年変化によ
るカバーテープの剥離の問題が一気に解決でき、これら
を防止するための人的、物的損失をなくすことができ
る。
また、本考案によれば、くぼみ穴に収容されているチッ
プ部品あるいはくぼみ穴の大きさに誤差があっても、巾
着状絞り部の弾性で吸収できるから、チップ部品は、く
ぼみ穴の中で振動しない。したがって、チップ部品の抵
抗膜あるいは導電膜は損傷されない。
さらに、本考案によれば、カバーテープが不要になった
部分のスペースを利用して巾着状絞り部を大きくできる
ので、この部分の弾力によってチップ部品を保持でき
る。したがって、くぼみ穴とくぼみ穴との間隔を狭くす
ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案におけるプラスチック・キャリアテープ
説明図、第1図(イ)はプラスチック・キャリアテープ
平面図、第1図(ロ)および(ハ)は(イ)A−A′断
面図、第1図(ニ)ないし(ト)は(イ)B−B′断面
図で、角チップ部品または丸チップ部品の入っていない
場合および入った場合を示す。第2図は従来例における
プラスチック・キャリアテープ説明図、第2図(イ)は
その平面図、第2図(ロ)は第2図(イ)C−C′断面
図、第3図は他の従来例におけるプラスチック・キャリ
アテープ説明図、第3図(イ)はその平面図、第3図
(ロ)は第3図(イ)D−D′断面図である。 1……プラスチック・キャリアテープ 2……くぼみ穴 3……送り孔 4……チップ部品 5……巾着状絞り部 6……開口部 7……凸部 8……端部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】チップ部品4を収納するくぼみ穴2と、テ
    ープ送り孔3とを有するカバーテープレス・プラスチッ
    ク・キャリアテープ1において、 前記くぼみ穴2は、その側部全周を絞った巾着状で、か
    つくぼみ穴の長さ方向の絞りを大きく形成し、チップ部
    品4の全周を弾性的に保持することを特徴とする巾着状
    くぼみ穴を備えたプラスチック・キャリアテープ。
JP13205189U 1989-11-15 1989-11-15 巾着状くぼみ穴を備えたプラスチック・キャリアテープ Expired - Fee Related JPH0732455Y2 (ja)

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