JPH07324217A - 複合紡糸用口金 - Google Patents

複合紡糸用口金

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JPH07324217A
JPH07324217A JP11505594A JP11505594A JPH07324217A JP H07324217 A JPH07324217 A JP H07324217A JP 11505594 A JP11505594 A JP 11505594A JP 11505594 A JP11505594 A JP 11505594A JP H07324217 A JPH07324217 A JP H07324217A
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spinneret
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洋一 山口
Takahiro Ishimoto
隆廣 石本
Shigeru Hirano
繁 平野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の複合紡糸用口金と比較して、単位面積
当たりのホール数を上げ、コンパクトな紡糸口金とする
と共に、多錘化に際して錘間斑が生じ難い紡糸口金とす
る。 【構成】 下記の要件a〜eを有する複合紡糸用口金
である。 a.溶融した高分子重合体(A)の導入孔(H1)、 b.該溶融した高分子重合体(A)へ、該高分子重合体
(A)とは物性の異なる溶融した高分子重合体(B)を
該導入孔(H1)の途中から合流させるための導入孔
(H2)、及び c.合流した両高分子重合体(A及びB)を吐出するた
めの、導入孔(H1)の終端に形成された細孔(H3)
からなり、その際 d.該導入孔(H2)は、該導入孔(H1)の内部に平
行に挿設され、且つ e.該導入孔(H2)の外壁面は、該導入孔(H1)の
内壁面に、導入孔(H2)の中心軸線と導入孔(H1)
の中心軸線とが偏芯して当設されていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミド、ポリエス
テル等の熱可塑性合成繊維を複合溶融紡糸するための複
合紡糸用の紡糸口金に関する。
【0002】
【従来の技術】物性の相異する2種類の高分子重合体
(以下、ポリマーと称する)の融液を紡糸口金に穿設さ
れた導入孔の途中から合流させてから、細孔より吐出す
ることで複合単繊維を得ることは一般に知られている。
その際、図3-(A)〜(C) に示すように、単繊維の繊維軸
直角断面が、ポリマー(A)成分とポリマー(B)成分
とで構成されるサイドバイサイド型の複合糸を製造する
ために、図4に示すようにな紡糸口金(1′)が使用さ
れる。この様な紡糸口金(1′)としては、特開昭48
−11417号公報、特開昭52−74011号公報等
に、溶融ポリマー(A)の導入孔(H1′)に、側方か
ら溶融ポリマー(B)の導入孔(H2′)を合流させ、
細孔(H3′)から合流ポリマーを吐出させる構造が提
案されている。しかしながら、この様な紡糸口金
(1′)では、溶融ポリマー(A)の導入孔(H1′)
と溶融ポリマー(B)の導入孔(H2′)が、平板形状
を有する同一の紡糸口金上に形成されているため、細孔
(H3′)のホール数を更に多くしようしても、細孔
(H3′)間の距離を短縮することが出来ない。従っ
て、細孔(H3′)のホール数を上げようとすると、ポ
リマー吐出面の面積を広くすることが不可欠であった。
このため、多錘の溶融紡糸装置においては、錘間がどう
しても広くなり、コンパクトな溶融紡糸装置の設計が難
しく、又得られる複合糸に錘間差斑が生じる原因ともな
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来法の不
利益に徴して、本発明は、2種類の高分子重合体を複合
紡糸するに際して、口金の紡糸融液吐出面の面積を広く
することなく、多ホール化が可能なコンパクトな紡糸口
金を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】ここに、本発明によれ
ば、下記の要件a〜eを有する複合紡糸用口金が提供さ
れる。 a.溶融した高分子重合体(A)の導入孔(H1)、 b.該溶融した高分子重合体(A)へ、該高分子重合体
(A)とは物性の異なる溶融した高分子重合体(B)を
該導入孔(H1)の途中から合流させるための導入孔
(H2)、及び c.合流した両高分子重合体(A及びB)を吐出するた
めの、導入孔(H1)の終端に形成された細孔(H3)
からなり、その際 d.該導入孔(H2)は、該導入孔(H1)の内部に平
行に挿設され、且つ e.該導入孔(H2)の外壁面は、該導入孔(H1)の
内壁面に、導入孔(H2)の中心軸線と導入孔(H1)
の中心軸線とが偏芯して当設されていること。
【0005】さらに、本発明においては、前記の導入孔
(H1)の当設面内壁に沿って溶融高分子重合体(A)
が流下する開口部(S)を導入孔(H2)の吐出端部に
刻設することが好ましい。
【0006】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明す
る。図1は、本発明の複合紡糸用口金を例示した図であ
って、図1-(A)は、紡糸口金本体の拡大平面断面図であ
り、図1-(B)は、図1-(A)におけるX−X矢視断面図で
ある。なお、これらの図における紡糸口金は、回転対称
に構成されているので、一部分を抜き出した形で図示し
ている。
【0007】該図において、1は紡糸口金本体であり、
2は分配板であり、該分配板(2)は紡糸口金本体
(1)の凹部に嵌合されている。さらに、該分配板
(2)には、溶融した高分子重合体(B)を導入するた
めのノズル(3)が同心円状に嵌合されている。そし
て、該ノズル(3)には、図2-(A)〜(C) に示すように
溶融高分子重合体(B)が流下する吐出終端部に開口部
を有するスリット(S)が導入孔(H1)との当設面内
壁に沿って刻設されている。
【0008】また、紡糸口金本体(1)には、溶融した
高分子重合体(A)の導入孔(H1)が同心円(実施例
では、2列の同心円となっている)状に穿設されてい
る。該導入孔(H1)には、これも2列の同心円状に導
入孔(H2)が該導入孔(H1)に平行に挿設されてい
る。その際、導入孔(H2)の中心軸線と導入孔(H
1)の中心軸線とは偏芯している。
【0009】そして、紡糸口金本体(1)と分配板
(2)との嵌合部の下端には、溝(G)が同心円状に設
けられている。このため、分配板(2)に同心状に穿設
した供給孔(H4)から供給される溶融した高分子重合
体(A)は、導入孔(H2)の周囲から回り込むように
して、導入孔(H1)に流入する。
【0010】したがって、該導入孔(H2)から、導入
孔(H1)の流路途中へ溶融した高分子重合体(B)を
導入することで、該供給孔(H4)から導入された高分
子重合体(A)と合流させることができる。そして、合
流後の高分子重合体(A及びB)は、導入孔(H1)の
吐出終端に形成された細孔(H3)より吐出され、図3
-(A)〜(C) に示した様なサイドバイサイド型の複合繊維
となる。
【0011】ところで、図2-(A)〜(C) に示したスリッ
ト(S)を導入孔(H2)の吐出端部に刻設すること
が、溶融した高分子重合体(A)が導入孔(H1)の内
壁面に接触しながら確実に流下させる上で好ましい。し
かしながら、この条件は必須ではなく、スリット(S)
を刻設せずに導入孔(H1)の内壁面に沿って溶融した
高分子重合体(A)を流下するような構造であればよ
い。このような構造としては、ノズル(3)の吐出終端
部の孔径をラッパ状に拡大し、ラッパ状の拡大孔が導入
孔(H1)の内壁面に接触するような構造とすることも
できる。
【0012】
【発明の効果】以上の様な構成を有する本発明の複合紡
糸用口金によれば、従来の紡糸口金対比で約2倍の多孔
化が可能となる。また、紡糸装置をコンパクトに設計す
るため、多錘化時の加熱領域、錘間距離等をコンパクト
に収めることが出来る。したがって、品質の優れたサイ
ドバイサイド型の複合型マルチフィラメントを安定に長
期間に亘って製造できるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1-(A)は、紡糸口金本体の拡大平面図であ
り、図1-(B)は、図1-(A)におけるX−X矢視断面図で
ある。
【図2】溶融高分子重合体(A)が流下する開口部
(S)を導入孔(H2)の吐出端部に刻設したノズルを
例示した図であって、図2-(A)、図2-(B)、及び図2-
(C)は、それぞれ正面図、側面断面図及び平面図を表
す。
【図3】サイドバイサイド型複合繊維を例示した繊維軸
に垂直な面での断面図である。
【図4】従来のサイドバイサイド型複合繊維を製造する
ための複合紡糸用口金の正面断面図である。
【符号の説明】
1 紡糸口金本体 2 分配板 3 ノズル G 溝 H1 溶融した高分子重合体(A)の導入孔 H2 溶融した高分子重合体(B)の導入孔 H3 細孔 H4 溶融した高分子重合体(A)の供給孔 S スリット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要件a〜eを有する複合紡糸用口
    金。 a.溶融した高分子重合体(A)の導入孔(H1)、 b.該溶融した高分子重合体(A)へ、該高分子重合体
    (A)とは物性の異なる溶融した高分子重合体(B)を
    該導入孔(H1)の途中から合流させるための導入孔
    (H2)、及び c.合流した両高分子重合体(A及びB)を吐出するた
    めの、導入孔(H1)の終端に形成された細孔(H3)
    からなり、その際 d.該導入孔(H2)は、該導入孔(H1)の内部に平
    行に挿設され、且つ e.該導入孔(H2)の外壁面は、該導入孔(H1)の
    内壁面に、導入孔(H2)の中心軸線と導入孔(H1)
    の中心軸線とが偏芯して当設されていること。
  2. 【請求項2】 前記の導入孔(H1)の当設面内壁に沿
    って溶融高分子重合体(A)が流下する開口部(S)を
    導入孔(H2)の吐出端部に刻設したことからなる請求
    項1記載の複合紡糸用口金。
JP11505594A 1994-05-27 1994-05-27 サイドバイサイド型複合繊維紡糸用口金 Expired - Fee Related JP2930865B2 (ja)

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