JPH07324197A - 粉粒状の油脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

粉粒状の油脂組成物及びその製造方法

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JPH07324197A
JPH07324197A JP6140848A JP14084894A JPH07324197A JP H07324197 A JPH07324197 A JP H07324197A JP 6140848 A JP6140848 A JP 6140848A JP 14084894 A JP14084894 A JP 14084894A JP H07324197 A JPH07324197 A JP H07324197A
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JP
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oil
parts
fat
sugar
dextrin
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JP6140848A
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English (en)
Inventor
Yuichi Noguchi
祐一 野口
Yoshiyuki Moriya
芳行 森谷
Ichiro Yokota
一郎 横田
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IWATA KAGAKU KOGYO
IWATA KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
IWATA KAGAKU KOGYO
IWATA KAGAKU KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品としての安全性が高く、油脂類の本来の
風味の保持とその抗酸化性を有し、更に取扱いが簡便な
粉粒状の油脂類及びその製造方法を提供する。 【構成】 5〜60重量%の油脂類、20〜95重量%
のデキストリン、0.5〜20重量%の果糖、異性化
糖、転化糖及びハチミツからなる群から選ばれる糖類の
少なくとも1種、0.1〜5重量%のエチルアルコール
及び0.1〜15重量%の水からなる粉粒状の油脂組成
物及び油脂類とデキストリンを含む組成物と少なくとも
果糖を含有する糖類を溶解させた含水エチルアルコール
溶液とを混合し、常温叉は加熱条件下で混合攪拌する粉
粒状の油脂組成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉粒状の油脂組成物及び
その製造方法に関し、更に詳しくは食品添加物として広
範囲に利用でき、取扱いが便利で、安全性が高く、抗酸
化性の高い粉粒状の油脂組成物及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の粉粒状の油脂類は、融
点約55℃〜65℃の固形脂を低温気流中で粉砕し、粉
粒状の油脂を得る凍結粉砕法、融点約40℃〜50℃
の油脂を溶融し低温気流中に噴霧するスプレークーリン
グ法(特開昭54−126207号)、デキストリン
等に油脂を含浸させる方法、特開昭55−15084
5号公報に記載されているようにデキストリン叉はゼラ
チン等を乳化剤と共に融解し、この中に油脂を攪拌しな
がら添加し、均一に乳化した状態で噴霧乾燥するスプレ
ードライ法(特開昭55−150845号)、特開昭
64−27430号公報に記載されているようにデキス
トリン、粉末卵白、ゼラチン粉末等にグリセリン叉はプ
ロピレングリコールを混合攪拌し粉粒状化する方法等に
より製造されてきた。
【0003】しかし、上記の凍結粉砕法やのスプレ
ークーリング法は、いずれも、高融点の油脂を使用する
ため、インスタントスープ等に使用した場合に液体の温
度が油脂の融点以下になった時にフレーク状の浮遊状態
を呈し、口にいれるとロウ状の食感となり好ましくなか
った。
【0004】また、の油脂を含浸させる方法は粉体に
吸着された油脂が他の粉粒体と接触した場合、浸出した
油脂が接触している粉粒体に移動し全体の流動性を阻害
する恐れがあった。また、酸化に対し抵抗性も低かっ
た。
【0005】のスプレードライ法は出来上がった粉末
油脂が乳化されているため水溶液中で白濁を生じること
があり、、叉油脂に香味油を使用した場合、香味成分が
水中に分散懸濁されて香味の効果が弱まってしまう問題
があった。
【0006】のデキストリン等にグリセリン叉はプロ
ピレングリコールを用いて粉粒化する方法は油脂を固結
するためにプロピレングリコール叉はグリセリンを必要
とするが価格的により安価で、しかも安全性の高い油脂
の固形化剤の開発が要望されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は食品としての安全性が高く、人類の長い歴史の中で常
に飲食してきた食品素材で構成され、油脂類の本来の風
味の保持とその抗酸化性が配慮され、更に取扱いが簡便
で、飲食に際し温湯、熱湯の中で油脂類の風味が速やか
に発現する粉粒状の油脂組成物及びその製造方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、上記目的
は、5〜60重量%の油脂類、20〜95重量%のデキ
ストリン、固形物として0.5〜20重量%の果糖、異
性化糖、転化糖及びハチミツからなる群から選ばれる糖
類の少なくとも1種(以下本発明の糖類という)、0.
1〜5重量%のエチルアルコール及び0.1〜15重量
%の水からなる粉粒状の油脂組成物及び油脂類とデキス
トリンを含む組成物と果糖、異性化糖、転化糖及びハチ
ミツからなる群から選ばれる糖類の少なくとも1種を含
有する含水エチルアルコール溶液とを混合し、常温叉は
加熱条件下で混合攪拌する粉粒状の油脂組成物の製造方
法により達成されることを見い出した。
【0009】本発明によれば、本発明の糖類の濃厚水溶
液では発現しないが本発明の糖類を含水エチルアルコー
ルで溶解した場合に糖類が有している親水基とエチルア
ルコールの水酸基とが緩やかな結合を起こし、この物質
が油脂類とデキストリンの混合物を固結させる作用を及
ぼすことに着目しこの性質を利用して本発明の粉粒状の
油脂組成物を完成した。
【0010】本発明の粉粒状の油脂組成物は本来の特性
である油脂、香味油、脂溶性ビタミン等の性状を減失す
ることなく、強固な組織を作り粉粒状でもブロッキング
現象が起こらず叉このものを水叉は温、熱湯に入れると
あたかも最初から液体の油を入れた如く油滴の浮遊状態
を示し、乳化した粉状油脂の如き混濁を呈さない。
【0011】叉本発明の粉粒状の油脂組成物は、硬化油
脂の如く、熱湯に入れた場合に油滴の浮遊状態にあって
も液温が下がってくるとフレーク状の浮遊物となること
もない。
【0012】更に酸化による抵抗性が強く、また製造工
程において高温にさらされたり、気流中にされされるこ
ともなく、同一油脂をデキストリンと混和顆粒化したも
のと比較しても酸化に対する耐久性が高い。
【0013】このことは本発明の油脂類の吸着物質であ
るデキストリンの結晶構造中の疎水領域と本発明の油脂
類とが弱い結合を起こし、これに本発明の糖類とエチル
アルコールとの結合体がデキストリンの親水領域と結合
し一種の構造体を作り、更に本発明の油脂類と糖類の含
水エチルアルコール溶液との間にも何らかの作用を及ぼ
し複雑な構造体を作っているものと考えれる。
【0014】この構造体は本発明の油脂類、デキストリ
ン、本発明の糖類、含水エチルアルコールの全てのもの
が混和された時点より徐々に硬化度を増し60分位で必
要とする強度に達成し、24時間位かけて更に強い硬度
を示すようになる。この間油脂組成物は密閉状態に保た
れており、水分、エチルアルコール分の蒸発がないこと
から、通常の水を加え粒状化し乾燥して顆粒等を作る方
法とは全く異なった硬化のメカニズムであると考えられ
る。
【0015】これらの諸現象はエチルアルコールの存在
を必要条件とするものである。
【0016】以下本発明を更に詳細に説明する。
【0017】本発明に使用される油脂類としては、植物
性のトリグリセライド(胡麻油、とうもろこし油、大豆
油、綿実油、パーム油、サフラワー油等に代表される植
物性油脂)、動物性のトリグリセライド(牛脂、豚脂、
バター、魚油等に代表される動物性油脂)、植物性精油
(花、果実、種子、樹皮、根茎、樹幹などの芳香をもつ
成分であって、ハッカ油、バニラ、ペパーミント油、レ
モン油、ローズ油(バラ油))、オールスパイス、ペッ
パー、シナモン等を溶剤等で抽出して得た精油及びオレ
オレジン、合成香料や植物性精油等を混合したいわゆる
調合香料と称するもので主としてレモン、バナナ、パイ
ナップル等の果実香料を含んだ油状物質、香味油(シー
ズニングオイル)〔動物性油脂、植物性油脂などの油脂
類と畜肉、魚肉叉はそれ等の抽出エキス及びオニオン、
ガーリック及びスパイス等を加熱抽出した香りと味を有
する油脂でラーメン用スープ、コンソメスープ、ハム、
ソーセージ等に使用される。〕、その他ビタミンE、ビ
タミンA、ビタミンD等の脂溶性ビタミン及びその前駆
体が挙げられる。これらは単独若しくは二種以上の混合
物として用いることができる。
【0018】本発明において使用する油脂類は5〜60
重量%であり、好ましくは20〜40重量%である。
【0019】また、油脂類の添加量の下限に近い部分は
脂溶性ビタミン及びベーターカロチン叉は脂溶性医薬品
(γオリザノール、クロレラフェニコール、大黄のエチ
ルアルコール抽出エキス等を油脂に溶解叉は縣濁させた
もの)等が適当であり、叉上限に近い部分は食品用の油
脂及び香味油等が適当である。
【0020】本発明の油脂類の混入方法としては油脂類
をデキストリンと最初に混合してもよいし、本発明の糖
類のエチルアルコール溶液にデキストリンを最初に混合
してから油脂類を混合してもよく、特に限定されない。
【0021】本発明に使用する糖類としては果糖、異性
化糖、転化糖及びハチミツからなる選ばれるものであれ
ば特に制限がなく、糖類の全てが果糖であっても、ある
いは異性化糖、転化糖及びハチミツからなる群から選ば
れる少なくとも1種でもよい。
【0022】果糖は結晶状のものが用いられる。また異
性化糖、転化糖、ハチミツを用いるときはこれらは通常
25〜30重量%の水を含んでおり、使用するに際して
は水分を蒸発させ必要量の水分含量にしてもよい。結晶
状の果糖、ブドウ糖等を用いて異性化糖、転化糖、ハチ
ミツの水分量を調節して本発明の水分量にする方が効率
よく生産することができる。水分量の調節に使用する糖
としては単糖類が好ましいが二糖類、オリゴ糖類、その
他の糖類を組み合わせて使用してもよい。
【0023】本発明の糖類の添加量は固形物として換算
して粉粒状の油脂組成物の0.5〜20重量%である
が、好ましくは4〜10重量%である。
【0024】本発明の糖類の添加量が0.5重量%未満
では、できた粉粒状の油脂組成物が崩壊し易く、また、
20重量%を越えると粉粒状の油脂組成物の粘性が出て
ブロッキングし易くなる。本発明の糖類はある程度多い
方が好ましいが、含水エチルアルコールで糖類を溶解す
る場合は糖類の量はなるべく少ない方が作業性がよい。
これらのことを考慮すると本発明の糖類の含有量は4〜
10%重量が好ましい。
【0025】含水エチルアルコールで溶解した糖類に油
脂類を混合する場合の温度は特に限定がないが、なるべ
く高い温度が好ましく、60〜70℃が好ましい。
【0026】叉使用する油脂類の温度も特に限定がな
く、30〜60℃に加温した場合の方が糖の溶解した含
水エチルアルコール溶液と混合するのに好都合である。
【0027】本発明において糖類を含有する含水エチル
アルコール溶液とは、例えばアルコール濃度が1〜80
重量%の含水エチルアルコールで糖類を溶解させたもの
であり、また必要があれば含水エチルアルコールに糖類
を加熱溶解させてもよい。
【0028】本発明の糖類を溶解する含水エチルアルコ
ールの濃度は本発明の粉粒状の油脂組成物を作るうえで
極めて重要な部分である。
【0029】本発明の糖類を溶解する含水エチルアルコ
ールの濃度が20%以下になると粉粒状の油脂組成物に
粘性が出てブロッキングし易くなり、また濃度が50%
以上になると粉粒状の油脂組成物が崩壊し易くなる。こ
の糖類を溶解する含水エチルアルコールの濃度を調節す
ることにより適度な硬度を有する顆粒を得ることが出来
る。
【0030】叉本発明の糖類を含水エチルアルコールで
溶解しないで本発明の糖類に水を加え溶解後必要量のエ
チルアルコールを加えても目的を達成することができ、
本発明の糖類を含水エチルアルコールに溶解する方法に
は特に制限がない。
【0031】この含水エチルアルコールで溶解した本発
明の糖類の濃度は好ましくは70〜90重量%である。
【0032】本発明の粉粒状の油脂組成物を製造する場
合に使用するデキストリンの一部を化学調味料(グルタ
ミン酸ナトリウム、5′−イノシン酸ナトリウム、5′
−グアニル酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム等)、天
然調味料(ビーフエキスパウダー、ポークエキスパウダ
ー、チキンエキスパウダー、カツオエキスバウダー、粉
末醤油、酵母エキスパウダー等の動物性及び植物性タン
パク質の部分加水分解物若しくは動植物性呈味成分の抽
出エキスを粉末化したもの)、ビタミン類(ビタミン
C、ビタミンB群、葉酸等の水溶性ビタミン等で置換す
ることができる。この場合、デキストリンの50%以下
が好ましい。
【0033】本発明の好ましい粉粒状の油脂組成物の製
造方法としては油脂類とデキストリンをニーダー等にて
均一に攪拌混合し、これに含水エチルアルコールで溶解
した本発明の糖類の溶液(好ましくは60℃±5℃の温
度にした溶液)を加え、更に攪拌したものを加圧押し出
し造粒機(ロータリー型造粒機、スクリュー型造粒機の
どちらでも良い)にかけてほぼ均一な形状の顆粒とす
る。
【0034】本発明の糖類を含水エチルアルコール溶液
に加えて攪拌する工程では、当初約5分位この混合物は
ペースト状を呈しているが時間の経過と共に硬化し始め
るのでニーダーでの混和は5分位で完了させ、速やかに
加圧押し出しを行い造粒機での処理時間を20分以内に
することが好ましい。
【0035】
【発明の効果】本発明の粉粒状の油脂組成物は、主とし
て常温で液状の油脂類を粉状、粒状化したもので、油脂
類の混入を必要とするインスタントスープ、インスタン
トラーメン、インスタントカレー、ケーキミックス、ビ
タミン強化食品等の製品化を簡易化し、叉香料、香辛料
を効率よく食品に混入することができる。
【0036】従って、インスタント食品であっても高級
感のある製品を提供することができる。さらに、従来は
インスタントラーメンで粉粒状調味料と香味油を別々に
包装していたものを、粉粒状調味料と香味油を混合し粉
粒状の油脂組成物とすることにより1つの包装体とする
ことができるから従来の包装に要する経費を半減するこ
とができる。 さらに、叉フライ用冷凍食品の衣に本発
明の粉粒状の油脂組成物をパン粉と混合して添着すれば
電子レンジで加熱するだけでフライに加工することがで
き、その用途は広範囲に及ぶものである。
【0037】また、本発明の粉粒状の油脂組成物は強い
酸化抵抗性を示すので、抗酸化剤を使用することにより
その効果は更に高められる。この場合油脂類には脂溶性
の、叉糖類の溶液には水溶性のそれぞれ性質の異なった
抗酸化剤を使用することができるので、これらの相乗効
果により、本発明の粉粒状の油脂組成物の酸化抵抗性が
飛躍的に向上する。
【0038】叉風味的には乳化した粉粒品よりも本発明
の粉粒状の油脂組成物の使用量は少なくて同様の効果が
得られる。叉本発明の油脂組成物をインスタント食品等
に添加した場合も酸化による劣化が起こりにくいことか
ら香味成分のフレッシュ感が長期間に亘って維持され
る。
【0039】
【実施例】次に実施例によって本発明を更に具体的に説
明する。
【0040】実施例1 DE19±1のデキストリン63部にコーンサラダ油3
0部を品温30℃に保ちニーダー中で10分間混和し
た。予め調整した99.5%エチルアルコール0.3部
と純水0.8部の含水エチルアルコールに果糖5.9部
を加え還流冷却管を装着した攪拌装置をつけた容器中で
エチルアルコールを還流しながら果糖を溶解させる。こ
の果糖を含む含水エチルアルコール溶液の温度を60℃
±1℃に調整した後先に調整したデキストリン、コーン
サラダ油の混和物の中に添加し、40℃にてニーダー中
で10分間混和した。これを直径1mmのスクリーンよ
り2軸式横型顆粒機より加圧押し出しした。得られた顆
粒の一部を採取し、直径50mm、高さ50mmの円筒
の中に入れ脱気加圧を行った。この時の圧力は1Kg/cm
2である。この円柱になったものを高さ30mmで切断
し検体を作成した。
【0041】この操作はデキストリン、油脂混合物に果
糖溶液を加えてより20分で終了した。これを60分経
過した時点で、以下の方法により硬度を測定した。
【0042】〔硬度の測定方法〕重量20gの図の如き
矢を作り検体上面より矢の先端までの高さが150mm
となるように内径26mmのガラス管を垂直に設置し、
この高さより矢を自然落下させ、その下に予め作成した
検体を置きその矢の打ち込まれた深さを測定し、表1に
従い硬度とした。
【0043】硬度標示は最も硬いものを+5とし、これ
は粉粒状にした場合ブロッキング現象を起こさず安定し
た状態を保つことが出来ることを示し、+4以下はブロ
ッキングを起こし実用上利用価値を認めることは出来な
いことを示す。 また下記方法により粉粒状油脂の抗酸化性を測定した。
【0044】試料を50℃±1℃の恒温器に入れ自動酸
化を10日間行い日本油化学協会制定の基準油脂分析試
験により過酸化物価を測定した。
【0045】本実施例で得られる粉粒状の油脂組成物は
硬度は+5であり、ブロッキング現象を起こすことな
く、流動性の良好な顆粒であった。過酸化物価は16m
eq/kgであった。
【0046】比較例1 エチルアルコールを使わない他は実施例1と同様にして
検体を作成した。これを実施例1と同じ条件にして硬度
を測定した。得られた検体の硬度は+3であった。また
得られた顆粒は極端なブロッキングを起こしスプーンで
動かすと次第に団魂となり、24時間経過しても流動性
の顕著なる改善は見られなかった。また、過酸化物価は
45meq/kgであった。
【0047】実施例2 果糖及び純水を異性化糖と果糖に代え下記組成とし、他
は実施例1と同様にして検体を作成した。
【0048】 組成 デキストリン 63 部 コーンサラダ油 30 部 エチルアルコール 0.3部 異性化糖 2.7部 果糖 4 部 使用した異性化糖は水分30%、糖分70%である。
【0049】これを実施例1と同じ条件にして硬度と過
酸化物価を測定した。得られた検体の硬度は+5であっ
た。また過酸化物価は18meq/kgであった。
【0050】比較例2 果糖及び純水を異性化糖と果糖に代え下記組成とし他は
比較例1と同様にして検体を作成した。
【0051】 組成 デキストリン 63.3部 コーンサラダ油 30 部 異性化糖 2.7部 果糖 4 部 使用した異性化糖は水分30%、糖分70%である。こ
れを実施例1と同じ条件にして硬度及び過酸化物価を測
定した。得られた検体の硬度は、+3であった。叉過酸
化物価は42meq/kgであった。
【0052】実施例3 果糖及び純水を転化糖と果糖に替え下記組成とし、他は
実施例1と同様して検体を作成した。
【0053】 組成 デキストリン 63 部 コーンサラダ油 30 部 エチルアルコール 0.3部 転化糖 2.7部 果糖 4 部 使用した転化糖は水分30%、糖分70%である。これ
を実施例1と同じ条件にして硬度と過酸化物価を測定し
た。得られた検体の硬度は+5であった。過酸化物価は
17meq/kgであった。
【0054】比較例3 果糖及び純水を転化糖と果糖に替え下記組成とし、他は
比較例1と同様して検体を作成した。
【0055】 組成 デキストリン 63.3部 コーンサラダ油 30 部 転化糖 2.7部 果糖 4 部 使用した転化糖は水分30%、糖分70%である。これ
を実施例1と同じ条件にして硬度と過酸化物価を測定し
た。得られた検体の硬度は+3であった。過酸化物価は
40meq/kgであった。
【0056】比較例4 果糖を無水結晶ブドウ糖に替えた他は比較例1と同様に
して検体を作成した。 組成 デキストリン 63 部 コーンサラダ油 30 部 エチルアルコール 0.3部 純水 0.8部 無水結晶ブドウ糖 5.9部 これを実施例1と同じ条件にして硬度と過酸化物価を測
定した。得られた検体の硬度は +2であった。叉過酸
化物価は65meq/kgであった。 実施例4 果糖及び純水を異性化糖と無水結晶ブドウ糖に替え下記
組成とし、他は実施例1と同様にして検体を作成した。
【0057】 組成 デキストリン 63 部 コーンサラダ油 30 部 エチルアルコール 0.3部 異性化糖 2.7部 無水結晶ブドウ糖 4.0部 使用した異性化糖は水分30%、糖分70%である。こ
れを実施例1と同じ条件にして硬度と過酸化物価を測定
した。得られた検体の硬度は +5であった。叉過酸化
物価は19meq/kgであった。
【0058】比較例5 果糖及び純水を異性化糖と無水結晶ブドウ糖に替え下記
組成とし、他は比較例1と同様にして検体を作成した。
【0059】 組成 デキストリン 63.3部 コーンサラダ油 30 部 異性化糖 2.7部 無水結晶ブドウ糖 4 部 使用した転化糖は水分30%、糖分70%である。
【0060】これを実施例1と同じ条件にして硬度と過
酸化物価を測定した。得られた検体の硬度は +2であ
った。叉過酸化物価は41meq/kgであった。
【0061】実施例5 果糖及び純水をハチミツと無水結晶ブドウ糖に替え下記
組成とし、他は実施例1と同様にして検体を作成した。
【0062】 組成 デキストリン 63 部 コーンサラダ油 30 部 エチルアルコール 0.3部 ハチミツ 2.7部 無水結晶ブドウ糖 4.0部 使用したハチミツは水分30%、糖分70%である。こ
れを実施例1と同じ条件にして硬度と過酸化物価を測定
した。得られた検体の硬度は +5であった。叉過酸化
物価は17meq/kgであった。
【0063】比較例6 果糖及び純水をハチミツと無水結晶ブドウ糖に替え下記
組成とし、他は比較例1と同様にして検体を作成した。
【0064】 組成 デキストリン 63.3部 コーンサラダ油 30 部 ハチミツ 2.7部 無水結晶ブドウ糖 4 部 使用したハチミツは水分30%、糖分70%である。
【0065】これを実施例1と同じ条件にして硬度と過
酸化物価を測定した。得られた検体の硬度は +2であ
った。叉過酸化物価は39meq/kgであった。
【0066】実施例6〜9において、実施例1と同じ原
料で組成を変更し、他は実施例1と同様にして検体を作
成した。叉、実施例1と同じ条件にして硬度及び過酸化
物価を測定した。
【0067】実施例6 組成 デキストリン 83 部 コーンサラダ油 10 部 エチルアルコール 0.3部 純水 0.8部 果糖 5.9部 硬度+5、過酸化物価14meq/kg。
【0068】実施例7 組成 デキストリン 43 部 コーンサラダ油 50 部 エチルアルコール 0.3部 純水 0.8部 果糖 5.9部 硬度+5、過酸化物価20meq/kg。
【0069】実施例8 組成 デキストリン 67.7部 コーンサラダ油 30 部 エチルアルコール 0.3部 純水 0.5部 果糖 1.5部 硬度+5、過酸化物価25meq/kg。
【0070】実施例9 組成 デキストリン 49 部 コーンサラダ油 30 部 エチルアルコール 4 部 純水 3 部 果糖 14 部 硬度+5、過酸化物価21meq/kg 実施例1〜9について、コーンサラダ油の代わりに大豆
油、牛油、豚油、ビタミンE、ビタミンA、パブリカオ
レオレジン、コーヒーオイル、ユーカリ抽出油を使用し
実施例1と同様の検体を作り硬度を測定したところコー
ンサラダ油と同じ硬度を示した。
【0071】実施例1〜9についてデキストリンのDE
(Dextroseequivalent)5及び35の値のものについ
て、実施例1と同様の検体を作り硬度を測定したところ
実施例1と同じ硬度を示した。
【0072】比較例7 組成 デキストリン 69.2部 コーンサラダ油 30 部 純水 0.8部 あらかじめ純水0.8部にデキストリン0.2部を溶解
させておき、次にデキストリン69部とコーンサラダ油
を均一に混合させ、これに先に溶解させておいた純水
0.8部とデキストリン0.2部の溶液を加えよく混合
し、粒状にしたものを使用し硬度、加酸化物価の測定用
試料とした。得られた硬度は+1であり、また、過酸化
物価は105meq/kgであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉粒状の油脂類の硬度を測定するため
に用いられる矢の概略図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5〜60重量%の油脂類、20〜95
    重量%のデキストリン、固形物として0.5〜20重量
    %の果糖、異性化糖、転化糖及びハチミツからなる群か
    ら選ばれる糖類の少なくとも1種、0.1〜5重量%の
    エチルアルコール及び0.1〜15重量%の水からなる
    ことを特徴とする粉粒状の油脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の油脂組成物は粒子
    径が最大12mm以下であって、かつその平均粒径が6
    mm以下であることを特徴とする粉粒状の油脂組成物。
  3. 【請求項3】 油脂類とデキストリンを含む組成物と
    果糖、異性化糖、転化糖及びハチミツからなる群から選
    ばれる糖類の少なくとも1種を含有する含水エチルアル
    コール溶液とを混合し、常温叉は加熱条件下で混合攪拌
    することを特徴とする請求項1記載の粉粒状の油脂組成
    物の製造方法。
  4. 【請求項4】 粉粒状の油脂組成物は粒子径が最大1
    2mm以下であって、かつ平均粒子径が6mm以下であ
    ることを特徴とする請求項3記載の粉粒状の油脂組成物
    の製造方法。
JP6140848A 1994-05-31 1994-05-31 粉粒状の油脂組成物及びその製造方法 Pending JPH07324197A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009011269A (ja) * 2007-07-06 2009-01-22 Japan Tobacco Inc 油脂含有顆粒及びその製造方法
JP2012211336A (ja) * 1998-11-04 2012-11-01 Firmenich Sa 芳香成分のための固体運搬系

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