JPH07324170A - フタロシアニン化合物および製造方法、ニトロ置換フタロシアニン化合物、アミノ置換フタロシアニン化合物、フタロシアニン含有重合体および製造方法、触媒、ならびに光記録媒体 - Google Patents

フタロシアニン化合物および製造方法、ニトロ置換フタロシアニン化合物、アミノ置換フタロシアニン化合物、フタロシアニン含有重合体および製造方法、触媒、ならびに光記録媒体

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JPH07324170A
JPH07324170A JP6241835A JP24183594A JPH07324170A JP H07324170 A JPH07324170 A JP H07324170A JP 6241835 A JP6241835 A JP 6241835A JP 24183594 A JP24183594 A JP 24183594A JP H07324170 A JPH07324170 A JP H07324170A
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phthalocyanine
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phthalocyanine compound
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Mutsumi Kimura
睦 木村
Hiroyoshi Shirai
汪芳 白井
Toshiki Koyama
俊樹 小山
Kenji Hanabusa
謙二 英
Yuichi Kubota
悠一 久保田
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TDK Corp
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    • C09B47/00Porphines; Azaporphines
    • C09B47/04Phthalocyanines abbreviation: Pc
    • C09B47/08Preparation from other phthalocyanine compounds, e.g. cobaltphthalocyanineamine complex
    • C09B47/22Obtaining compounds having nitrogen atoms directly bound to the phthalocyanine skeleton
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B47/00Porphines; Azaporphines
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    • C09B47/06Preparation from carboxylic acids or derivatives thereof, e.g. anhydrides, amides, mononitriles, phthalimide, o-cyanobenzamide
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    • C09B69/00Dyes not provided for by a single group of this subclass
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 新規で重合可能な下記化49のフタロシアニ
ン化合物を得、さらにこのものをモノマー原料として、
主に下記化50の構造単位を有する新規な金属フタロシ
アニン化合物含有重合体を得る。 【化49】 【化50】 【効果】 溶解性が良好で高純度であるなどのモノマー
原料の利点から、フタロシアニン含有率が高く、フタロ
シアニン環の配向制御が容易で、しかも溶解性が良好で
高純度であり、触媒等の種々の機能材料としての用途が
期待される重合体が得られる。また、モノマー自体も追
記型コンパクトディスクの記録材料等の光機能材料に適
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なフタロシアニン
化合物および製造方法、この製造方法に用いられる中間
体ないしその類似化合物、さらには新規なフタロシアニ
ン化合物を出発原料として得られたフタロシアニン含有
重合体および製造方法、ならびにこれらの化合物を用い
た触媒および光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】フタロシアニンは各種ポルフィリン化合
物に類似した構造をもつ大環状色素であり、光、熱、湿
度等、いずれに対しても、また化学的にも安定であり、
堅牢性に優れている。特に、金属フタロシアニンは、そ
の高い安定性と強い色調から各種の染料あるいは顔料と
して広く用いられているほか、大きなπ電子共役系の中
に金属イオンが存在するため、光吸収、導電性、光導電
性、エネルギー変換、電極、触媒等の材料として注目さ
れている。
【0003】しかし、このものは、本来難溶性で、高純
度のものを得ることが困難であり、常温・常圧下で取扱
いにくい化合物であった。とりわけ、このものは、近
年、追記型コンパクトディスク(CD−R)等の光記録
媒体の記録材料として注目されており、このような使用
目的において、記録層形成用塗布溶媒に対する溶解性の
悪さは致命的である。
【0004】一方、フタロシアニン、特に金属フタロシ
アニンを担持した高分子を得て、フィルム等の成型を容
易とし高度な機能を発現させることも試みられている。
このような金属フタロシアニン含有高分子は、例えば反
応基を有する金属フタロシアニン誘導体を合成し、この
反応基と反応しうる基を導入した高分子化合物と金属フ
タロシアニン誘導体とを反応させることによって得られ
ている〔D.W hrle,etal.,J.Org.Organomet.Polym.,1,1,
115(1991)等〕。しかし、このような合成方法では、高
分子化合物と金属フタロシアニン誘導体とを反応させる
ため、反応生成物における金属フタロシアニン環の含有
率が一定しないなどの問題がある。
【0005】また、ビニル基を有し、それ自体で重合可
能な金属フタロシアニン誘導体(特開昭60−1840
83号、特開昭62−53990号等)が提案されてお
り、さらにはこれらを出発原料として重合体を得ること
も示されている(特開昭62−50311号等)。上記
の金属フタロシアニン誘導体は、金属フタロシアニンテ
トラカルボン酸を出発原料としてビニル基を導入して得
られたものであり、金属フタロシアニンテトラカルボン
酸の合成は固相反応となるためか、副生成物の混入が多
くなる。また、ビニル基を有する金属フタロシアニン誘
導体に至る各中間体も一般に難溶性であり精製が困難と
なりやすい。このため、最終生成物の純度も低くなりや
すい。また、ビニル基は、カルボキシ基の数に対応して
通常4個導入されるが、ビニル基の数がこれ以外のもの
であるものが混入しやすく、分離も困難であることか
ら、これによっても純度が低下しやすい。さらに、この
ものは溶解性が十分でない。
【0006】一方、得られる重合体は、上記の金属フタ
ロシアニン誘導体がビニル基を通常4個有するものであ
ることから、3次元ポリマーとなりやすい。従って、ビ
ニルポリマーに架橋剤的に金属フタロシアニンを担持さ
せる目的には合致するが、リニアーなポリマー合成する
目的には適さない。
【0007】以上より、例えば光記録媒体の記録材料と
するのに適するほど溶解性が向上したフタロシアニン化
合物を得ることが望まれている。また、これとともに、
溶解性および純度が向上し、フタロシアニンに対する配
位金属の選択の巾を広げることができる重合可能なフタ
ロシアニン化合物を得、さらにこのものをモノマー原料
とし、溶解性が良好で、高純度であり、しかも配向制御
が容易でフタロシアニン含有率が高いなどの利点を有す
る重合体を得ることが望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、溶解性が良好で高純度であり、追記型コンパクトデ
ィスク等の光記録媒体の記録材料などの光機能材料とし
ての用途も期待できる、分子内に重合可能なビニル基を
有する新規なフタロシアニン化合物および製造方法を提
供することにある。第2の目的は、上記の新規なフタロ
シアニン化合物を得る際に用いることができ、しかも光
機能材料としての用途も期待できる、溶解性が良好で高
純度であるニトロ置換フタロシアニン化合物およびアミ
ノ置換フタロシアニン化合物を提供することにある。第
3の目的は、上記の新規なフタロシアニン化合物を用い
てフタロシアニン含有率が高く、配向制御が容易であっ
て、溶解性が良好で高純度であり、各種機能材料として
の用途が期待できる、新規なフタロシアニン含有重合体
および製造方法を提供することにある。第4の目的は上
記のフタロシアニン重合体を用いた触媒を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(16)の本発明により達成される。 (1)下記化9で示されるフタロシアニン化合物。
【0010】
【化9】
【0011】〔化9において、R1 、R2 、R3 および
4 は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキル
チオ基またはアリールチオ基を表わし、これらは同一で
も異なるものであってもよい。sは0または1〜3の整
数を表わし、sが2以上のときそれぞれのR1 は同一で
も異なるものであってもよい。t、uおよびvはそれぞ
れ0または1〜4の整数を表わし、t、uおよびvが2
以上のときそれぞれのR2 、R3 およびR4 は同一でも
異なるものであってもよい。ただし、s、t、uおよび
vは同時に0になることはなく、s+t+u+vは1以
上の整数である。R5 は水素原子またはアルキル基を表
わす。〕 (2)下記化10で示されるフタロシアニン化合物。
【0012】
【化10】
【0013】〔化10において、R1 、R2 、R3 およ
びR4 は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキ
ルチオ基またはアリールチオ基を表わし、これらは同一
でも異なるものであってもよい。sは0または1〜3の
整数を表わし、sが2以上のときそれぞれのR1 は同一
でも異なるものであってもよい。t、uおよびvはそれ
ぞれ0または1〜4の整数を表わし、t、uおよびvが
2以上のときそれぞれのR2 、R3 およびR4 は同一で
も異なるものであってもよい。ただし、s、t、uおよ
びvは同時に0になることはなく、s+t+u+vは1
以上の整数である。R5 は水素原子またはアルキル基を
表わす。Mは金属原子を表わす。〕 (3)アルキル置換、アルコキシ置換、アルキルチオ置
換またはアリールチオ置換フタロニトリルおよびニトロ
フタロニトリルを含むフタロニトリル化合物を反応させ
て、あるいはハロゲン化ニトロ置換フタロシアニン化合
物の置換反応により下記化11で示されるニトロ置換フ
タロシアニン化合物を得、このニトロ置換フタロシアニ
ン化合物のニトロ基を還元して下記化12で示されるア
ミノ置換フタロシアニン化合物を得、このアミノ置換フ
タロシアニン化合物のアミノ基にアクリロイル基を導入
して上記(1)のフタロシアニン化合物を得るフタロシ
アニン化合物の製造方法。
【0014】
【化11】
【0015】
【化12】
【0016】〔化11および化12のそれぞれにおい
て、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれアルキル
基、アルコキシ基、アルキルチオ基またはアリールチオ
基を表わし、これらは同一でも異なるものであってもよ
い。sは0または1〜3の整数を表わし、sが2以上の
ときそれぞれのR1 は同一でも異なるものであってもよ
い。t、uおよびvはそれぞれ0または1〜4の整数を
表わし、t、uおよびvが2以上のときそれぞれのR
2 、R3 およびR4 は同一でも異なるものであってもよ
い。ただし、s、t、uおよびvは同時に0になること
はなく、s+t+u+vは1以上の整数である。〕 (4)上記(3)で得られたフタロシアニン化合物に金
属を導入して上記(2)の金属フタロシアニン化合物を
得るフタロシアニン化合物の製造方法。 (5)上記(3)で得られたニトロ置換フタロシアニン
化合物。 (6)上記(3)で得られたアミノ置換フタロシアニン
化合物。 (7)上記(5)のニトロ置換フタロシアニン化合物に
金属を導入して得られた金属フタロシアニンを有するニ
トロ置換フタロシアニン化合物。 (8)上記(6)のアミノ置換フタロシアニン化合物に
金属を導入して得られた金属フタロシアニンを有するア
ミノ置換フタロシアニン化合物。 (9)下記化13で示される構造単位を有するフタロシ
アニン含有重合体。
【0017】
【化13】
【0018】〔化13において、R1 、R2 、R3 およ
びR4 は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキ
ルチオ基またはアリールチオ基を表わし、これらは同一
でも異なるものであってもよい。sは0または1〜3の
整数を表わし、sが2以上のときそれぞれのR1 は同一
でも異なるものであってもよい。t、uおよびvはそれ
ぞれ0または1〜4の整数を表わし、t、uおよびvが
2以上のときそれぞれのR2 、R3 およびR4 は同一で
も異なるものであってもよい。ただし、s、t、uおよ
びvは同時に0になることはなく、s+t+u+vは1
以上の整数である。R5 は水素原子またはアルキル基を
表わす。〕 (10)下記化14で示される構造単位を有するフタロ
シアニン含有重合体。
【0019】
【化14】
【0020】〔化14において、R1 、R2 、R3 およ
びR4 は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキ
ルチオ基またはアリールチオ基を表わし、これらは同一
でも異なるものであってもよい。sは0または1〜3の
整数を表わし、sが2以上のときそれぞれのR1 は同一
でも異なるものであってもよい。t、uおよびvはそれ
ぞれ0または1〜4の整数を表わし、t、uおよびvが
2以上のときそれぞれのR2 、R3 およびR4 は同一で
も異なるものであってもよい。ただし、s、t、uおよ
びvは同時に0になることはなく、s+t+u+vは1
以上の整数である。R5 は水素原子またはアルキル基を
表わす。Mは金属原子を表わす。〕 (11)下記化15で示される構造単位を有するフタロ
シアニン含有重合体。
【0021】
【化15】
【0022】〔化15において、R1 、R2 、R3 およ
びR4 は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキ
ルチオ基またはアリールチオ基を表わし、これらは同一
でも異なるものであってもよい。sは0または1〜3の
整数を表わし、sが2以上のときそれぞれのR1 は同一
でも異なるものであってもよい。t、uおよびvはそれ
ぞれ0または1〜4の整数を表わし、t、uおよびvが
2以上のときそれぞれのR2 、R3 およびR4 は同一で
も異なるものであってもよい。ただし、s、t、uおよ
びvは同時に0になることはなく、s+t+u+vは1
以上の整数である。R5 は水素原子またはアルキル基を
表わす。R6 は水素原子またはアルキル基を表わす。R
7 は水素原子またはアルキル基を表わす。xは0<x<
1の関係を満たす数値である。〕 (12)下記化16で示される構造単位を有するフタロ
シアニン含有重合体。
【0023】
【化16】
【0024】〔化16において、R1 、R2 、R3 およ
びR4 は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキ
ルチオ基またはアリールチオ基を表わし、これらは同一
でも異なるものであってもよい。sは0または1〜3の
整数を表わし、sが2以上のときそれぞれのR1 は同一
でも異なるものであってもよい。s、uおよびvはそれ
ぞれ0または1〜4の整数を表わし、t、uおよびvが
2以上のときそれぞれのR2 、R3 およびR4 は同一で
も異なるものであってもよい。ただし、s、t、uおよ
びvは同時に0になることはなく、s+t+u+vは1
以上の整数である。R5 は水素原子またはアルキル基を
表わす。Mは金属原子を表わす。R6 は水素原子または
アルキル基を表わす。R7 は水素原子またはアルキル基
を表わす。xは0<x<1の関係を満たす数値であ
る。〕 (13)上記(1)のフタロシアニン化合物を出発原料
として上記(9)のフタロシアニン含有重合体を得るフ
タロシアニン含有重合体の製造方法。 (14)上記(9)のフタロシアニン含有重合体に金属
を導入して上記(10)のフタロシアニン含有重合体を得
るフタロシアニン含有重合体の製造方法。 (15)上記(12)のフタロシアニン含有重合体で構成
された触媒。 (16)上記(1)、(2)、(5)、(6)、(7)
もしくは(8)のフタロシアニン化合物、または上記
(9)、(10)、(11)もしくは(12)のフタロシアニ
ン含有重合体を記録層に含有させた光記録媒体。
【0025】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0026】本発明のフタロシアニン化合物は、化9ま
たは化10で示されるもの、これらの前駆体である化1
1または化12で示されるもの、およびこれらの前駆体
に金属を導入したものである。
【0027】化9について説明する。化9において、R
1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれアルキル基、アル
コキシ基、アルキルチオ基またはアリールチオ基を表わ
し、これらは同一でも異なるものであってもよい。sは
0または1〜3の整数を表わし、t、uおよびvはそれ
ぞれ0または1〜4の整数を表わす。s、t、u、vが
2以上のとき、それぞれのR1 、R2 、R3 およびR4
は同一でも異なるものであってもよい。
【0028】R1 、R2 、R3 、R4 で表わされるアル
キル基は、無置換でも置換基を有するものであってもよ
い。また、直鎖状であっても分枝を有するものであって
もよいが、特に無置換のアルキル基では分枝を有するも
のが好ましい。
【0029】無置換のアルキル基としては、2級、3級
および4級炭素を1〜3個有するものが好ましく、炭素
原子数は3〜6のものが好ましい。具体的には、i−プ
ロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル
基、i−ペンチル基、neo−ペンチル基、t−ペンチ
ル基、i−ヘキシル基、neo−ヘキシル基、t−ヘキ
シル基、1,4−ジメチルブチル基等が挙げられる。
【0030】また、置換アルキル基としては、2級、3
級および4級炭素を0〜3個有するものが好ましく、炭
素原子数は2〜6のものが好ましい。また置換アルキル
基の置換基としては、ハロゲンが好ましく、特にハロゲ
ンのなかでもフッ素が好ましい。このときのフッ素の置
換数は1置換から全置換までのいずれであってもよい。
具体的には、C25 −、t−C49 −、CH3 −C
H(F)−等が挙げられる。
【0031】R1 、R2 、R3 、R4 で表わされるアル
コキシ基は、無置換でも置換基を有するものであっても
よく、アルコキシのアルキル部分は、上記のアルキル基
と同様のものであることが好ましい。アルコキシ基の具
体例としては、i−C37O−、t−C49 O−、
s−C49 O−、t−C511O−、t−C613
−、(CH32 CHCH2 CH(CH3 )O−、CH
3 CH(F)O−等が挙げられる。
【0032】R1 、R2 、R3 、R4 で表わされるアル
キルチオ基は、無置換でも置換基を有するものであって
もよいが、無置換のものが好ましい。アルキルチオ基の
アルキル部分は直鎖状であっても分枝を有するものであ
ってもよく、炭素原子数は1〜6が好ましい。具体的に
はメチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、
i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、s−ブチルチ
オ基、t−ブチルチオ基等が挙げられる。
【0033】R1 、R2 、R3 、R4 で表わされるアリ
ールチオ基は、無置換でも置換基を有するものであって
もよいが、炭素原子数が6〜10程度の無置換のアリー
ル基、アルキルアリール基であることが好ましい。具体
的には、フェニルチオ基、トリルチオ基等が挙げられ
る。
【0034】s、t、uおよびvは同時に0になること
はなく、s+t+u+vは1以上、すなわち1〜15の
整数であり、なかでも1〜6の整数であることが好まし
い。また、sは0であることが特に好ましい。
【0035】上記において、フタロシアニンのベンゼン
環に結合するR1 〜R4 、特にR2〜R4 のいずれかの
少なくとも1つが上記の好ましい置換基であることが好
ましい。そして、特にはsが0、t、uおよびvが1ま
たは2であって、R2 、R3およびR4 が上記の好まし
い置換基であることが好ましい。このような場合、上記
の好ましい置換基以外のベンゼン環に結合する基は水素
原子であることが好ましいが、場合によっては上記以外
のメチル基等の置換基等がさらに置換していてもよい。
【0036】また、ビニル基含有アミド基の置換位置
は、イソインドール環の5位であることが好ましく、R
1 〜R4 の置換位置は、4位または5位であることが好
ましい。なお、4位と7位における置換、5位と6位に
おける置換は、それぞれ、同等とする。
【0037】また、上記において、R1 〜R4 のうちの
少なくとも1つがアルコキシ基であるフタロシアニン化
合物において、ハロゲン化剤と反応させ、ハロゲンを分
子中に導入したハロゲン化フタロシアニン化合物である
ことも好ましい。このときのハロゲンとしては特に臭素
が好ましく、ハロゲンの置換数は1〜4、特に2〜4で
ある。
【0038】R5 は水素原子またはアルキル基を表わ
す。R5 で表わされるアルキル基は無置換でも置換基を
有するものであってもよく、炭素原子数1〜4のものが
好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基等が挙げられる。
【0039】R5 としては、特に水素原子、メチル基等
が好ましい。
【0040】化9で示されるフタロシアニン化合物のな
かでも化17、化18、化19で示されるものが好まし
い。
【0041】
【化17】
【0042】
【化18】
【0043】
【化19】
【0044】化17〜化19の各々において、R5 は化
9のものと同義である。化17において、R12、R13
よびR14はそれぞれ水素原子または化9のR1 〜R4
表わされる置換基と同義のものである。ただし、R12
13およびR14のうちの少なくとも1つは置換基であ
る。化18において、R22、R23およびR24は、それぞ
れ化17のR12、R13およびR14と同義である。
【0045】化19において、R12〜R14およびR32
34はそれぞれ水素原子または化9のR1 〜R4 で表わ
される置換基と同義のものである。ただし、R12
32、R13とR33、R14〜R34の組み合わせのうち、少
なくとも1つの組み合わせは置換基からなる組み合わせ
である。
【0046】化9で示されるフタロシアニン化合物の具
体例を以下に示す。化20には化17におけるR5 、R
12、R13、R14の組み合わせで、また化21には化18
におけるR5 、R22、R23、R24の組み合わせで表示し
ている。また化22ではBrが2〜4個置換しているこ
とを示している。
【0047】
【化20】
【0048】
【化21】
【0049】
【化22】
【0050】
【化23】
【0051】化10について説明する。化10におい
て、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、s、t、uおよび
vは化9のものと同義であり、好ましいものも同様であ
る。Mは金属原子を表わす。
【0052】Mで表わされる金属原子としては、周期表
1〜14族(1A〜7A族、8族、1B〜4B族)に属
する金属原子等であってよく、具体的にはLi、Na、
K、Mg、Ca、Ba、Ti、Zr、V、Nb、Ta、
Cr、Mo、W、Mn、Tc、Fe、Co、Ni、R
u、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、A
u、Zn、Cd、Hg、Al、In、Tl、Si、G
e、Sn、Pb等が挙げられる。このなかで、Li、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Pd、Cu、
Zn、Al、Si等が好ましく、特にFe、Co、N
i、Pd、Cu、Zn、Mn等が、さらにはCo、P
d、Cu、Zn、Mn等が好ましい。
【0053】なお、上記の金属原子は、さらに金属原子
の上下に1ないし2の配位子が配位していてもよく、こ
のようなものとしては、例えばAlCl、InCl、I
nBr、InI、SiCl2 、SiBr2 、SiF2
SnCl2 、SnBr2 、SnF2 、GeCl2 、Ge
Br2 、GeF2 、Si(OH)2 、Sn(OH)2
Ge(OH)2 、Si(OR12 [R1 はアルキル
基]、VO、TiOなどが挙げられる。
【0054】化10のフタロシアニン化合物の好ましい
ものとしては、化17〜化19において水素原子を金属
原子で置換したものが挙げられる。また、具体例として
は、化20〜化23に示すものにおいて2つの水素原子
のかわりに、Fe、Co、Ni、Pd、Cu、Zn、M
n等、特にCo、Pd、Cu、Zn、Mn等としたもの
が挙げられる。
【0055】化9、化10のフタロシアニン化合物は、
フタロシアニンのベンゼン環に、アルキル基、特に好ま
しくはt−ブチル基等のバルキーなアルキル基やアルコ
キシ基などを結合させた構造を有する。このため、この
ような置換基を持たないフタロシアニン化合物に比べ、
クロロホルムやアセトン等の溶媒に対する溶解性が向上
する。フタロシアニン化合物は、従来、分子同志が会合
しやすい性質を有し、これに起因してか溶解性に劣る化
合物とされていたが、上記のようにバルキーなアルキル
基等を導入することによって、会合が阻止されるので、
溶解性が向上すると考えられる。このため、追記型コン
パクトディスク(CD−R)等の光記録媒体の記録材料
に適する。記録層形成用の塗布溶媒には、基板として多
用されているポリカーボネート基板を侵さないような溶
媒、例えばジアセトンアルコールやエチルセロソルブ等
のアルコール類、ヘキサンやオクタン等の脂肪族炭化水
素類などが好ましく用いられる。また、フッ素化アルコ
ール等のフッ素系溶媒も用いられる。本発明のフタロシ
アニン化合物はこのような溶媒に対する溶解度が大きく
なる。従って、このような塗布溶媒を用いて記録層を形
成した場合、十分な厚さの記録層を形成することがで
き、媒体としたときの感度が十分となる。また、フッ素
置換したアルキル基やアルコキシ基をR1 〜R4 として
有するフタロシアニン化合物では、フッ素化アルコール
等のポリカーボネート基板やアクリル樹脂基板を侵さな
いフッ素系溶剤に対する溶解性が向上する。また、フタ
ロシアニン化合物の分解過程が制御される。このため、
媒体としたときの感度が向上する。
【0056】また、アルコキシ基をR1 〜R4 として有
するフタロシアニン化合物において、さらに臭素等によ
ってハロゲン化した化合物は、上記の記録材料とした場
合、屈折率が高くなり、媒体としたときの感度が向上す
る。
【0057】本発明におけるCD−R等の光記録媒体
は、記録層の厚さが、乾燥膜厚で、500〜3000A
(50〜300nm)であることが好ましい。また、記録
層上に密着して金属反射層が設けられた構成であること
が好ましい。
【0058】また、化9、化10のフタロシアニン化合
物は、重合可能なビニル基を有するので、重合体のモノ
マー原料とすることができる。
【0059】化9のフタロシアニン化合物の製造方法に
ついて述べる。
【0060】目的とするフタロシアニン化合物に応じ、
アルキル基等が置換したフタロニトリル、ニトロフタロ
ニトリル等のフタロニトリル化合物を所定量用いて、こ
れらの化合物をエタノール等の非水溶媒中で、1,5−
ジアザビシクロ[4,3,0]ノン−5−エン(DB
N)等の強塩基触媒の存在下で反応させて精製し、化1
1のニトロ置換フタロシアニン化合物を得る。このとき
の反応温度は70〜110℃、反応時間は20〜48時
間とする。通常還流させながら反応させる。
【0061】場合によっては、ハロゲン化フタロニトリ
ルとニトロフタロニトリルとからハロゲン化ニトロ置換
フタロシアニン化合物を得、ハロゲンを目的とする置換
基と置換し、化11のニトロ置換フタロシアニン化合物
を得てもよい。
【0062】次に、このようにして得られた化11のニ
トロ置換フタロシアニン化合物のニトロ基を、エタノー
ル等の分散媒中で、SnCl2 等の還元剤を用いて還元
し、精製して化12のアミノ置換フタロシアニン化合物
を得る。このときの反応温度は25℃程度、反応時間は
24時間程度とする。
【0063】なお、化11、化12中のR1 〜R4 、s
〜tは化9のものと同義である。
【0064】そして、化12のアミノ置換フタロシアニ
ン化合物を、目的とするフタロシアニン化合物に応じ
て、アクリロイルクロライド等のアクリロイル基含有化
合物と反応させ、精製してアクリロイル基を導入した化
9のフタロシアニン化合物を得る。このような反応はテ
トラヒドロフラン(THF)等の非水溶媒中でトリエチ
ルアミン等の塩基存在下で行えばよい。反応温度は0℃
程度、反応時間は2時間程度とする。
【0065】化9のフタロシアニン化合物、化11のニ
トロ置換化合物、化12のアミノ置換化合物に金属を導
入するには、導入する金属の塩(例えば酢酸塩、塩化
物、臭化物、炭酸塩等:Alを導入する場合はAl−ア
セチルアセトナト錯塩等)の0.1M程度の溶液と上記
化合物の1M程度の溶液とを混合し、100℃程度の温
度で24時間程度反応させ、精製するなどすればよい。
このときの反応溶媒はメタノール、クロロホルム、ピリ
ジン、フェノール等とすればよい。反応中は通常還流す
る。このようにして化9のフタロシアニン化合物の場合
は化10のフタロシアニン化合物が、化11、化12の
化合物の場合は、各化合物において、それぞれ、2つの
水素原子が金属によって置換された化合物が生成する。
【0066】上記の各生成物の同定は、赤外吸収スペク
トル(IR)、マススペクトル、元素分析、可視吸収ス
ペクトルなどによって行うことができる。
【0067】上記の一連の反応は、分散媒によるものが
一部あるのみで、溶媒を用いた溶液反応がほとんどであ
り、またt−ブチル基などのバルキーなアルキル基等を
有するメタルフリーのフタロシアニン化合物を直接合成
するため、従来の金属塩とフタロニトリルとを反応させ
金属フタロシアニン化合物を得る合成法や、Mgフタロ
シアニンをHClによりメタルフリーとし、さらに他の
金属で置換する合成法に比べ、高純度のフタロシアニン
化合物を得ることができる。純度は従来80%程度であ
るが、本発明の方法によれば95〜100%となる。す
なわち、各反応段階で得られる化合物がすべて従来に比
べ溶解性に優れるため、各反応段階で精製が可能とな
り、高純度となる。なお、本発明の中間生成物の純度も
上記と同程度となる。
【0068】溶解性の向上は、前記したように、いずれ
の化合物においても、バルキーなアルキル基等を有する
ためと考えられるが、例えば25℃でクロロホルムやア
セトンを溶媒にして従来のフタロシアニン化合物が溶解
しなかったのに対し、本発明のフタロシアニン化合物は
アセトンで30wt% 程度、クロロホルムで30〜40wt
% の溶解度を示す。
【0069】また、金属フタロシアニン化合物とする場
合、一旦メタルフリーのフタロシアニン化合物を合成し
てから金属を導入しているので、ほとんどすべての金属
を導入することが可能になり、得られる金属フタロシア
ニン化合物の選択の巾が広がる。従って、目的・用途に
応じ種々の金属フタロシアニン化合物を合成することが
できる。
【0070】また、R1 〜R4 としてアルコキシ基を有
するフタロシアニン化合物において、ハロゲンを分子中
に導入するには、アルコキシ基を有するフタロシアニン
化合物を合成し、これとハロゲン化剤(例えば、臭素、
臭化第2銅、4級アンモニウムブロマイド、N−ブロモ
サクシニックイミド等、特に臭素)とを反応させればよ
い。ハロゲン化剤の使用量はハロゲンの導入量に応じて
設定すればよく、通常、フタロシアニン化合物に対し、
1〜6モル量とする。このような条件で臭素等のハロゲ
ンが1〜4個導入される。このときの反応溶媒として
は、脂肪族炭化水素(例えばn−ヘキサン)、ハロゲン
化炭化水素(例えばジクロロエタン)、水等あるいはこ
れらの混合溶媒などを用いればよく、反応温度は20〜
120℃とすることが好ましい(特開平5−25179
号公報参照)。
【0071】特に、化9、化10のフタロシアニン化合
物、化11のニトロ置換フタロシアニン化合物、化12
のアミノ置換フタロシアニン化合物およびこれらにおい
て金属を導入した化合物は、半導体レーザーの短波長化
に適合した光機能材料としての用途が期待される。より
具体的には、一部前記したように、追記型コンパクトデ
ィスク(CD−R)等の光記録媒体の記録材料として用
いることが好ましい。これらの化合物のn−ヘキサンに
対する溶解度(25℃)は1〜12wt% 程度である。
【0072】なお、このような光機能材料としては、化
11のニトロ置換フタロシアニン化合物のニトロ基をt
−ブチル基等のバルキーなアルキル基等に置換したもの
も好ましい。さらにこのような化合物において金属を導
入したものも好ましい。このような化合物はポリカーボ
ネートを侵さない溶剤に対する溶解性が良好なことか
ら、前記同様、CD−R等の光ディスク用の色素に用い
ることができる。
【0073】このようなニトロ置換フタロシアニン化合
物、アミノ置換フタロシアニン化合物の好適例として
は、化17の化合物に対応して化24、化25に示すも
のが、また化18の化合物に対応して化26、化27に
示すものが、化19の化合物に対応して化28、化29
に示すものが挙げられる。このような構造が好ましいの
は、ニトロ基をt−ブチル等にかえた化合物においても
同様である。このときのR12、R13、R14やR22
23、R24の好ましい組み合わせも化17、化18と同
様の組み合わせが挙げられる。また、金属を導入する場
合の好ましい金属も前記と同様である。
【0074】
【化24】
【0075】
【化25】
【0076】
【化26】
【0077】
【化27】
【0078】
【化28】
【0079】
【化29】
【0080】本発明のフタロシアニン含有重合体は、化
13の構造単位を有する。化13について説明すると、
化13中のR1 〜R5 、s、t、uおよびvは化9のも
のと同義である。また、このような重合体はくりかえさ
れる構造単位が同じのホモポリマーであっても、くりか
えされる構造単位が異なるコポリマーであってもよい。
コポリマーの場合は、化13の構造単位のみで構成され
るが、化13においてR1 等の置換基が異なることによ
って構造単位が異なってコポリマーとなっても、化13
とは異なる他のモノマー成分との組み合わせによってコ
ポリマーとなってもよい。コポリマーは交互共重合体、
ブロック共重合体、ランダム共重合体等のいずれであっ
てもよい。
【0081】このようなフタロシアニン含有重合体の数
平均分子量は2500〜30000、平均重合度は20
〜110である。また、重合体の末端基はメチル基など
のアルキル基等である。
【0082】このようなフタロシアニン含有重合体のな
かで、化13の構造単位のみで構成される重合体の好適
例としては、以下に示すものが挙げられる。
【0083】
【化30】
【0084】
【化31】
【0085】
【化32】
【0086】化30において、R12、R13、R14、R5
は化17におけるものと同義であり、具体的には化17
と同様の組み合わせを挙げることができる。化31にお
いて、R22、R23、R24、R25は化18におけるものと
同義であり、具体的には化18と同様の組み合わせを挙
げることができる。化32において、R12〜R14、R32
〜R34、R5 は化19におけるものと同義である。化3
0〜化32において、nは平均重合度を表わし、25〜
35である。X1 およびX2 は末端基を表わし、メチル
基などのアルキル基等である。
【0087】化30〜化32の重合体の数平均分子量
は、20000〜30000程度である。
【0088】なお、化30〜化32の重合体は通常ホモ
ポリマーであることが好ましい。
【0089】本発明のフタロシアニン含有重合体は化1
4の構造単位を有する。化14について説明すると、化
13とフタロシアニンに2つの水素原子のかわりに金属
を導入したところを除けば同様である。また、化14の
構造単位を有する重合体についても、化13の構造単位
を有する重合体と同様のことがあてはまる。好適例とし
ても化30〜化32において2つの水素原子のかわりに
前記のような金属原子Mとしたものが挙げられ、具体例
も同様である。
【0090】このような金属フタロシアニン含有重合体
の数平均分子量は20000〜30000、平均重合度
は25〜35である。また、末端基は前記と同様であ
る。
【0091】さらに、化30〜化32に対応する金属フ
タロシアニン含有重合体の数平均分子量は20000〜
30000であり、nは25〜35である。
【0092】本発明のフタロシアニン含有重合体におい
て、化13や化14で示される構造単位のほかに、他の
モノマー成分を有する共重合体としては、化13に対応
するものとして化15で示される構造単位を有するもの
が、また化14に対応するものとして化16で示される
構造を有するものが挙げられる。化15、化16につい
て説明すると、R1 〜R5 、s、t、uおよびvは化9
におけるものと同義である。化16中のMは化10にお
けるものと同義である。化15、化16において、R6
は化9等におけるR5 と同義であり、好ましいものも同
様である。また、R5 とR6 とは通常同一であるが、異
なっていてもよい。R7 は水素原子またはアルキル基を
表わす。R7 で表わされるアルキル基は無置換のアルキ
ル基やアミノ置換アルキル基が好ましく、アミノ置換ア
ルキル基のアミノ基部分は置換アンモニウム塩を形成す
るものであってもよく、アルキル基またはアミノ置換ア
ルキル基のアルキル基の炭素原子数は1〜18であるこ
とが好ましい。具体的には、−(CH23 N(CH
32 、−(CH23+ (CH33 Cl- 、−C
H(CH32 等が挙げられる。xは0<x<1の関係
にある数値であり、xは0.005〜0.2であること
が好ましい。
【0093】化15の構造を有する共重合体の数平均分
子量は約3000〜20000であり、平均重合度は約
30〜100である。また、化16の構造を有する共重
合体の数平均分子量および平均重合度もこれと同様であ
る。末端基は、化15、化16のいずれにおいても前記
と同様である。
【0094】化15の構造を有する共重合体のなかで
も、以下の構造を有するものが好ましい。
【0095】
【化33】
【0096】
【化34】
【0097】
【化35】
【0098】化33において、R12、R13、R14、R5
は化17におけるものと同義であり、具体的には化17
と同様の組み合わせを挙げることができる。化34にお
いて、R22、R23、R24、R5 は化18におけるものと
同義であり、具体的には化18と同様の組み合わせを挙
げることができる。化35において、R12〜R14、R32
〜R34、R5 は化19におけるものと同義である。化3
3〜化35において、R6 、R7 、xは化15における
ものと同義である。nは平均重合度を表わし、約30〜
100である。X1 およびX2 は末端基を表わし、前記
と同様である。
【0099】化33〜化35の共重合体の数平均分子量
は前記と同様である。
【0100】化33〜化35の共重合体の具体例を以下
に示す。化36ではR12、R13、R14、R5 、R6 、R
7 、xの組み合わせで、化37ではR22、R23、R24
5、R6 、R7 、xの組み合わせで表示する。
【0101】
【化36】
【0102】
【化37】
【0103】
【化38】
【0104】
【化39】
【0105】化16の構造を有する共重合体の好適例と
しては、化33〜化35において前記のような金属を導
入したものが挙げられる。より具体的には化36〜化3
9の共重合体において2つの水素原子のかわりにCo、
Pd、Zn、Cu、Mn等としたものが挙げられる。
【0106】化33〜化35に対応する金属フタロシア
ニン含有重合体の数平均分子量およびnは同様であり、
そのほかは化33〜化35におけるものと同様である。
【0107】本発明の他のモノマー成分を含むフタロシ
アニン含有共重合体は、化15、化16で示されるもの
に限らず、種々のものであってよい。このような他のモ
ノマー成分としては、ビニルピリジン、ビニルカルバゾ
ール、スチレン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ビ
ニルメチルエーテル、酢酸ビニル、アクリル酸またはメ
タクリル酸ないしこれらの誘導体(アクリロニトリル、
リン酸基含有アクリルモノマー等)、無水マレイン酸、
エチレン等が挙げられる。
【0108】このような共重合体における上記モノマー
成分の比率、数平均分子量、重合度、末端基等について
は前記のフタロシアニン共重合体と同様である。
【0109】化13のフタロシアニン含有重合体は、化
9のフタロシアニン化合物を重合させて精製して得られ
る。重合はベンゼン等の非水溶媒を用いて、α,α′−
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等をラジカル
反応開始剤として行えばよい。反応温度は60℃程度、
反応時間は20〜48時間とすればよい。
【0110】化15のような他のモノマー成分を含む共
重合体を得る場合は、例えばアクリルアミド誘導体のよ
うなモノマー成分を加えて同様に反応させればよい。
【0111】化14や化16のような金属フタロシアニ
ン含有重合体は、上記のようにして得られた化13や化
15の重合体のフタロシアニンの2つの水素原子を金属
原子Mに置換することによって得られる。金属原子Mに
置換するには、前記同様、目的とする金属の塩の溶液
を、上記重合体の溶液に加えて混合すればよい。このと
きの金属塩の溶液は1M程度とし、上記重合体の溶液は
0.1M程度とすればよい。また、反応溶媒は、メタノ
ール、クロロホルム、ピリジン、フェノール等、あるい
はこれらと水との混合溶媒とすればよい。このときの反
応温度は100℃程度、反応時間は24時間程度とすれ
ばよい。
【0112】このような反応により、重合体中のフタロ
シアニンの90〜100wt% 程度に金属原子Mが導入さ
れる。
【0113】通常、化14、化16のような金属フタロ
シアニン含有重合体は、一旦メタルフリーのフタロシア
ニン重合体を合成してこのものに金属原子Mを導入して
得ることが好ましい。これに対し、金属フタロシアニン
化合物を用いるときは、ラジカル重合においてラジカル
成長が阻害される。従って、メタルフリーな化合物を重
合させる方が重合度が大きく、かつ分子量が大きいポリ
マーが得られる。また、メタルフリーのフタロシアニン
化合物を重合させることによって、金属フタロシアニン
化合物を重合させる場合に比べて、金属同士の相互作用
がないので、フタロシアニン環の配向制御が容易にな
り、リニアーなポリマーを得ることができる。また、フ
タロシアニンに導入する金属の選択の巾が広がり、金属
フタロシアニンの含有率も高くできる。
【0114】ただし、本発明の金属フタロシアニン含有
重合体は、場合によっては、化10の金属フタロシアニ
ン化合物を重合させて得ることもできる。このような製
法によるときは、フタロシアニン環の規則的配列が期待
できる。さらに、メタルフリーのフタロシアニン化合物
や金属フタロシアニン化合物をモノマー原料として適宜
用いることにより、枝分かれポリマーや三次元ポリマー
の生成を促進したり、抑制したりすることができ、所望
のポリマーを得ることができる。
【0115】本発明のフタロシアニン含有共重合体は、
IR、マススペクトル、元素分析、可視吸収スペクトル
等によって同定することができる。また、数平均分子
量、平均重合度は、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(GPC)法によって求めることができる。
【0116】このようにして得られたフタロシアニン含
有重合体、特に金属フタロシアニン含有重合体は、従来
のものに比べ、フタロシアニンの含有率が高く、フタロ
シアニン環の配向制御が容易で、高純度で溶解性が向上
するなど種々の利点が得られる。
【0117】特に、化16の共重合体はxが0.005
〜0.2の条件で水溶性となり、25℃における水に対
する溶解度は通常のアクリルアミドポリマーと同程度と
なる。従って、フタロシアニン含有重合体において水溶
性のものが得られる。
【0118】他の種々の本発明のフタロシアニン含有重
合体も含めて、25℃におけるクロロホルムに対する溶
解度を比べると、従来のものがほとんど0wt% であるの
に対し、本発明のものは30〜40wt% 程度となり、溶
解度が高くなる。
【0119】このようなことから、本発明のフタロシア
ニン含有重合体、特に金属フタロシアニン含有重合体
は、化学的安定性の高い機能材料として、光吸収、導電
性、光導電性、エネルギー変換、電極、触媒等の材料へ
の適用が期待される。
【0120】特に、化16のような金属フタロシアニン
含有重合体は、水溶性であり、xが0.005〜0.2
の範囲でチオールの酸化反応について酵素様の触媒、ま
た過酸化水素を分解するカタラーゼ様の触媒となる。
【0121】また、本発明のフタロシアニン含有重合体
は、モノマーと同様に、追記型コンパクトディスク等の
光記録媒体の記録材料に用いることができる。追記型コ
ンパクトディスクにおいては、重合体であるため、セル
ロースやその他の合成樹脂を併用しなくても、ディスク
特性を損なうことなく、グルーブ部の記録層の厚さを容
易に最適化することができる。
【0122】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0123】実施例1化24のニトロ置換フタロシアニン化合物(化24にお
いて、R12=R13=R14=t−ブチル基)の合成 化40の4−t−ブチルフタロニトリル10g (0.0
54モル)と化41の4−ニトロフタロニトリル4.7
g (0.027モル)とをエタノール100mlに溶解
し、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノン−5−
エン(DBN)触媒10.1g の存在下に窒素中で24
時間加熱還流して沈澱生成物を得た。このときの加熱温
度は100℃程度とした。この沈澱生成物をクロロホル
ム(CHCl3 )に溶解し、シリカゲルを用いて精製し
目的物(化合物A)を得た。収量4.5g (収率30
%)
【0124】
【化40】
【0125】
【化41】
【0126】この化合物の純度は99%であった。元素
分析の計算値と実測値はよく一致していた。また、IR
(KBr錠剤法)は以下のとおりである。
【0127】IR 1520cm-1(νNO2 ) 1340cm-1(δNO2
【0128】さらに、化24におけるR12、R13、R14
の組み合わせを化20のM−2〜M−6、M−12、M
−13における組み合わせにかえた同様のニトロ置換フ
タロシアニン化合物を上記と同様に合成した。これらの
化合物についても上記と同様に同定した。
【0129】これらのニトロ置換フタロシアニン化合物
の25℃におけるアセトンに対する溶解度は約30wt%
であった。
【0130】実施例2 実施例1の化合物A2.0g (2.87×10-3モル)
をCHCl3 10mlに溶解した溶液に、酢酸銅の2.8
7×10-2Mメタノール溶液を5ml添加し、100℃で
24時間加熱還流し、フタロシアニン環に銅を導入した
化合物(化合物B)を得た。反応の終了は可視吸収スペ
クトルによって確認した。化合物Bはクロロホルム−n
−ヘキサンを用いて再結晶することにより精製した。収
量1.8g (収率80%)
【0131】純度は100%であった。元素分析の計算
値と実測値はよく一致していた。IRの結果は以下のと
おりである。
【0132】IR 1520cm-1(νNO2 ) 1340cm-1(δNO2 ) 3200cm-1(νNH消失)
【0133】化合物Bの合成において、酢酸銅のかわり
に、酢酸コバルト、酢酸亜鉛、酢酸パラジウム(または
塩化パラジウム)を用いて、コバルト、亜鉛、パラジウ
ムをそれぞれ導入した化合物を得た。これらについても
上記と同様に同定した純度はいずれも同程度であった。
【0134】また、実施例1の化合物A以外の同様の化
合物についても上記と同様にして、それぞれ、銅、コバ
ルト、亜鉛を導入して化合物Bと同様の化合物を得た。
これらについても上記と同様に同定した。純度はいずれ
も同程度であった。
【0135】これらの化合物のアセトン(25℃)に対
する溶解度は約30%であった。
【0136】実施例3化25のアミノ置換フタロシアニン化合物(化25にお
いて、R12=R13=R14=t−ブチル基)の合成 実施例1で得られた化合物A2.0g (2.87×10
-3モル)を氷浴中エタノール/HCl(容量比2/1)
混合溶媒30mlに分散させてSnCl2 ・2H2 Oの
4.42×10-2Mエタノール溶液を滴下し、24時間
後アンモニア水で中和し、沈澱生成物を得た。この沈澱
生成物をCHCl3 に溶解し活性アルミナを用いて精製
し、目的物(化合物C)を得た。収量0.4g (収率2
0%)
【0137】純度はほぼ100%であった。
【0138】元素分析の計算値と実測値はよく一致して
いた。IRとマススペクトルの結果は以下のとおりであ
る。
【0139】IR 3250cm-1(νNH2
【0140】マススペクトル m/e 697(M+1)
【0141】さらに、化25におけるR12、R13、R14
の組み合わせをかえたアミノ置換フタロシアニン化合物
を実施例1の他のニトロ置換フタロシアニン化合物から
上記と同様に合成した。これらの化合物についても上記
と同様に同定した。純度は同程度であった。
【0142】これらのアミノ置換フタロシアニン化合物
の25℃におけるクロロホルムに対する溶解度は30〜
40wt% であった。
【0143】実施例4 実施例3のアミノ置換フタロシアニン化合物に、実施例
2と同様にしてCu,Co,Zn,Pdをそれぞれ導入
した種々の化合物を得た。これらの化合物についても上
記と同様に同定した。
【0144】これらの化合物の純度は99%であり、ク
ロロホルム(25℃)に対する溶解度は30〜40wt%
であった。
【0145】実施例5化17のフタロシアニン化合物(化20:M−1)の合
実施例3で合成した化合物C1.0g (1.43×10
-3モル)を氷浴中でTHF50mlに溶解し、トリエチル
アミン存在下でアクリロイルクロライド0.3g (3.
33×10-3モル)と反応させ、2時間後THFを留去
し反応生成物を得た。このものをジクロロメタンに溶解
し活性アルミナを用いて精製した。さらに、このものを
CHCl3 に溶解しメタノールを滴下して再結晶し目的
物(化合物M−1)を得た。収量0.8g (収率70
%)
【0146】純度はほぼ100%であった。
【0147】元素分析 C H N 計算値/% 75.23 5.87 16.80 実測値/% 74.84 5.77 16.53
【0148】IR 1650cm-1(νC=O ) 1625cm-1(νC=C ) 800cm-1(δC=C-H
【0149】マススペクトル m/e 751(M+1)
【0150】さらに、化合物M−1のほか、化20に示
す化合物M−2〜M−6、M−12、M−13を上記と
同様にして合成した。これらの化合物についても上記と
同様に同定した。純度はいずれも同程度であった。
【0151】これらのフタロシアニン化合物の25℃に
おけるクロロホルムに対する溶解度は30〜40wt% で
あった。
【0152】実施例6 実施例5のフタロシアニン化合物に実施例2と同様にし
てCu,Co,Zn,Pdをそれぞれ導入した種々の化
合物を得た。これらの化合物についても上記と同様に同
定した。
【0153】これらの化合物の純度は99%であり、ク
ロロホルム(25℃)に対する溶解度は30〜40wt%
であった。
【0154】実施例7化30の重合体(R12=R13=R14=t−ブチル基、R
5 =H、X1 =X2 =CH3 )の合成 実施例5の化合物M−1の0.5Mベンゼン溶液にAI
BNを2wt% となるように加え、24時間加熱還流を行
った。加熱温度は60℃とした。このように重合反応を
行った後、再沈殿法により精製して目的物(重合体P−
1)を得た。収量0.18g (収率24%)
【0155】純度はほぼ100%であった。また、数平
均分子量は20000〜30000、平均重合度(n)
は25〜35であった。
【0156】元素分析 C H N 計算値/% 75.23 5.87 16.80 実測値/% 74.84 5.77 16.53
【0157】IR 1650cm-1(νC=O ) 1625cm-1消失(νC=C
【0158】化合物M−1のほか、化合物M−2〜M−
6、M−12、M−13をモノマー原料として上記と同
様に重合させ、重合体を得た。これらの重合体について
も上記と同様に同定した。これらの重合体の末端基は上
記と同様であり、数平均分子量は20000〜3000
0の範囲にあり、平均重合度は25〜35であった。
【0159】これらの重合体の25℃におけるクロロホ
ルムに対する溶解度は30〜40wt% であった。純度は
上記と同程度であった。
【0160】実施例8 実施例7で合成した重合体の化合物P−1の2.87×
10-3MCHCl3 溶液に、酢酸亜鉛の2.87×10
-2Mメタノール溶液を加え、100℃の温度で24時間
加熱還流し、フタロシアニンに亜鉛を導入した重合体
(PM−1)を得た。精製は実施例7と同様に行った。
収量1.8g (収率70%)
【0161】なお、反応の終了は、実施例2と同様に可
視吸収スペクトルから確認した。重合体PM−1におけ
る金属の置換率は97wt% 程度である。純度はほぼ10
0%であった。数平均分子量は20000〜30000
であり、平均重合度は25〜35である。末端基は実施
例7と同様である。
【0162】元素分析の計算値と実測値はよく一致して
いた。IRの結果は以下のとおりである。
【0163】IR 1650cm-1(νC=O
【0164】重合体PM−1における亜鉛のかわりに、
上記と同様にして、銅、コバルト、パラジウムをそれぞ
れ導入した重合体を得た。これらについても上記と同様
に同定した。
【0165】また、実施例7の重合体P−1以外の同様
の化合物についても上記と同様にして、それぞれ、銅、
コバルト、亜鉛、パラジウムを導入して重合体PM−1
と同様の重合体を得た。これらについても上記と同様に
同定した。
【0166】これらの重合体の純度、金属置換率、重合
体の端末基は重合体PM−1と同様であり、数平均分子
量は20000〜30000であり、平均重合度は25
〜35であった。
【0167】これらの重合体のクロロホルム(25℃)
に対する溶解度は30〜40wt% であった。
【0168】実施例9化33の共重合体(化36のCP−1、X1 =X2 =C
3 )の合成 実施例5で合成した化合物M−1の0.5Mベンゼン溶
液とCH2 =CH−CO−NH2 の0.01Mジメチル
ホルムアミド(DMF)溶液とを混合し、AIBNを2
wt% となるように添加して24時間、60℃で加熱還流
し、目的物を得た。精製は透析・濾過を繰り返すことに
よって行った。収量1.77g (収率85%)
【0169】純度はほぼ100%であった。また、数平
均分子量は約3000〜20000、平均重合度(n)
は約30〜100であった。
【0170】元素分析の結果は以下のとおりである。 C H N 計算値/% 47.88 7.30 17.37 実測値/% 47.44 7.26 17.36
【0171】このものの水(25℃)に対する溶解度は
アクリルアミドポリマーと同程度に良好であった。
【0172】実施例10化33の共重合体(化36のCP−2、X1 =X2 =C
3 )の合成 実施例9において、CH2 =CH−CO−NH2 のかわ
りに、CH2 =CH−CO−(CH23 N(CH3
2 を用いるほかは同様にして目的物を得た。収量0.2
6g (収率10%)
【0173】純度はほぼ100%であった。また、数平
均分子量は約3000〜20000、平均重合度(n)
は約30〜100であった。
【0174】元素分析 C H N 計算値/% 63.84 8.72 17.53 実測値/% 63.32 8.65 17.77
【0175】IR 1650cm-1(νC=O
【0176】このものの水(25℃)に対する溶解度は
上記と同様であった。
【0177】実施例11化33の共重合体(化36のCP−3、X1 =X2 =C
3 )の合成 実施例9において、CH2 =CH−CO−NH2 のかわ
りに、CH2 =CH−CO−(CH23+ (CH
33 Cl- を用いるほかは同様にして目的物を得た。
収量0.26g (収率10%)
【0178】純度はほぼ100%であった。また、数平
均分子量は約3000〜20000、平均重合度(n)
は約30〜100であった。
【0179】元素分析 C H N 計算値/% 63.84 8.72 17.53 実測値/% 63.32 8.65 17.77
【0180】IR 1650cm-1(νC=O
【0181】このものの水(25℃)に対する溶解度は
上記と同様であった。
【0182】実施例12化33の共重合体(化36のCP−5、X1 =X2 =C
3 )の合成 実施例9において、CH2 =CH−CO−NH2 のかわ
りに、CH2 =CH−CO−NH−CH(CH32
用いるほかは同様にして目的物を得た。収量0.8g
(収率82%)
【0183】純度はほぼ100%であった。また、数平
均分子量は約3000〜20000、平均重合度(n)
は約30〜100であった。
【0184】元素分析 C H N 計算値/% 72.90 14.33 10.73 実測値/% 71.80 14.20 10.21
【0185】IR 1650cm-1(νC=O
【0186】このものの水(25℃)に対する溶解度は
上記と同様であった。
【0187】実施例13 実施例9で得られた共重合体CP−1を0.1g 含む水
溶液に酢酸コバルトの4.02×10-5Mメタノール溶
液を加え、フタロシアニンにコバルトを導入した共重合
体CPM−1を得た。反応の終了は実施例8と同様に可
視吸収スペクトルから確認した。精製は透析法により行
った。収量0.097g (収率90%)
【0188】共重合体CPM−1における金属の置換率
は97wt% 程度である。純度は97%であった。また、
数平均分子量は約3000〜20000であり、平均重
合度は約30〜100である。末端基は実施例9と同様
である。
【0189】元素分析の計算値と実測値はよく一致して
いた。
【0190】共重合体CPM−1の水(25℃)に対す
る溶解度は上記と同様であった。
【0191】実施例14 実施例9で得られた共重合体CP−1を0.1g 含む水
溶液に酢酸マンガンの0.1Mメタノール溶液を加え、
フタロシアニンにマンガンを導入した共重合体CPM−
1′を得た。反応の終了は実施例8と同様に可視吸収ス
ペクトルから確認した。精製は透析法により行った。収
量0.096g (収率90%)
【0192】共重合体CPM−1′における金属の置換
率は97wt% 程度である。純度は97%であった。ま
た、数平均分子量は約3000〜20000であり、平
均重合度は約30〜100である。末端基は実施例9と
同様である。
【0193】元素分析 C H N 計算値/% 52.65 6.85 19.21 実測値/% 52.74 7.00 18.10
【0194】IR 1650cm-1(νC=O
【0195】共重合体CPM−1′の水(25℃)に対
する溶解度は上記と同様であった。
【0196】実施例15 実施例13において、実施例10で得られた共重合体C
P−2を用いて、同様にCoを導入し、共重合体CPM
−2を得た。収量0.11g (収率90%)
【0197】共重合体CPM−2における金属の置換率
は97wt% 程度である。純度は97%であった。また、
数平均分子量は約3000〜20000であり、平均重
合度は約30〜100である。末端基は実施例10と同
様である。
【0198】元素分析の計算値と実測値はよく一致して
いた。
【0199】このものの水(25℃)に対する溶解度は
上記と同様であった。
【0200】実施例16 実施例13において、実施例11で得られた共重合体C
P−3を用いて、同様にCoを導入し、共重合体CPM
−3を得た。収量0.094g (収率88%)
【0201】共重合体CPM−3における金属の置換率
は97wt% 程度である。純度は97%であった。また、
数平均分子量は約3000〜20000であり、平均重
合度は約30〜100である。末端基は実施例11と同
様である。
【0202】元素分析 C H N 計算値/% 58.84 8.72 14.48 実測値/% 58.14 8.83 14.63
【0203】IR 1650cm-1(νC=O
【0204】このものの水(25℃)に対する溶解度は
上記と同様であった。
【0205】実施例17 実施例13において、実施例12で得られた共重合体C
P−5を用いて、同様にCoを導入し、共重合体CPM
−5を得た。収量0.082g (収率90%)
【0206】共重合体CPM−5における金属の置換率
は97wt% 程度である。純度は97%であった。また、
数平均分子量は約3000〜20000であり、平均重
合度は約30〜100である。末端基は実施例12と同
様である。
【0207】元素分析の計算値と実測値はよく一致して
いた。
【0208】このものの水(25℃)に対する溶解度は
上記と同様であった。
【0209】実施例18 実施例13、15、16で合成した共重合体CPM−
1、CPM−2、CPM−3を触媒として2−メルカプ
トエタノールの酸化反応を行った。
【0210】このときの、触媒濃度は5.02×10-7
モル/リットル、2−メルカプトエタノールの初期濃度
は0.05モル/リットル、酸素の初期濃度は2.38
×10-4モル/リットルとし、pH7.0、26℃の測
定条件とした。
【0211】触媒活性はワールブルク検圧計における酸
素消費量から算出した。結果を図1に示す。
【0212】図1から明らかなように、カチオン性高分
子電解質である共重合体CPM−2、CPM−3では2
−メルカプトエタノールは速やかに酸化されるのに対し
(図1中△)、電荷を持たない共重合体CPM−1では
ほとんど活性が認められなかった(図1中○)。これ
は、錯体周辺のカチオン性の電荷により基質である2−
メルカプトエタノールのチオールアニオンへの解離促進
と静電引力による基質の濃縮によるものと考えられる。
これは、共重合体CPM−2への塩素イオンの添加によ
り活性が阻害されたことからも支持された(図1中
□)。なお、このときの塩素濃度は0.5モル/リット
ルとした。
【0213】さらに基質濃度に関してこの触媒系はミカ
エリス−メンテン ( Michaelis-Menten ) の式に従い、
ラインウィーバー−バークプロット ( Lineweaver-Burk
Plot ) よりターンオーバー数 ( Turnover number )と
見かけのミカエリス ( Michaelis )定数を得ることがで
きた。これらより、今回合成した高分子錯体である共重
合体CPM−2、CPM−3はチオールの酸化反応につ
いて酵素様の触媒となり、隣接電荷により活性が著しく
上昇することが明らかとなった。
【0214】上記の隣接電荷による触媒活性の効果は、
各共重合体のpH依存性によっても確認することができ
た。すなわち、2−メルカプトエタノール( Pa
9.60)が解離してできるチオレートアニオンの濃度
の上昇とともにカチオン性の電荷が減少するので、CP
M−2では活性が低下するのに対し、4級化したCPM
−3では低下することはなかった。
【0215】さらに、実施例17で合成したCPM−5
と上記のCPM−1のカチオン性電荷を持たない共重合
体を用い、基質が解離する条件で触媒活性を見た。
【0216】pH10.21に調整した0.2N炭酸緩衝
液を用いて活性の温度特性の測定を行った。その結果C
PM−1では、温度の上昇に伴って触媒活性は直線的に
増加した(図2中○)。これに対し、CPM−5は、水
溶液中32℃付近で相転移を起こし、それ以上の温度で
は水溶液は白濁し、触媒活性の減少が観測された(図2
中△)。これは相転移温度以上では触媒は不均一系とな
り温度が上昇しているにもかかわらず活性が減少したた
めと思われる。これよりCPM−5は温度応答性の高分
子触媒であり、反応速度のコントロールおよび水溶性触
媒の回収が可能となった。
【0217】実施例19 活性中心としてコバルトフタロシアニンをもつCPM−
1(実施例13)、活性中心としてマンガンフタロシア
ニンをもつCPM−1′(実施例14)を用い、4−ジ
メチルアミノピリジン(DMAPy)存在下での過酸化
水素を分解するカタラーゼ様触媒反応効果を測定した。
測定は、アルゴンにて十分脱酸素した水溶液に25℃で
CPM−1、CPM−1′を8×10-5モル/ l、DM
APyを1.5×10-2モル/ lとして溶解した水溶液
系にH22 を1.76×10-1モル/ l加えて行い
(pH=7.0,25℃)、発生する酸素濃度を微量酸素
濃度計により測定し、その初期速度から触媒のターンオ
ーバー数を求めた(図3中○:CPM−1、□:CPM
−1′)。
【0218】図3よりMn錯体ポリマーCPM−1′の
過酸化水素分解能が著しく大きいことがわかった。この
ことにより、マンガンフタロシアニンを含むCPM−
1′の高分子触媒では、ポリマー中でDMAPyが配位
した、Mn(IV)5配位型錯体である、反応中間体の安
定性の向上が触媒活性の向上に寄与していることがわか
った。
【0219】また、塩基の添加による活性種であるHO
- の濃度上昇によってもCPM−1′の触媒活性が上
昇することがわかった。このことは、DMAPyより塩
基性度の低いピリジン、4−メチルピリジンを用いたと
きに触媒活性が低下することからも裏づけられた。
【0220】実施例20化24のニトロ置換フタロシアニン化合物[化24にお
いて、R12=R13=R14=−OCH(CH3 )CH2
H(CH32 ]の合成 (CH32 CHCH2 CH(CH3 )−OHを水素化
ナトリウムと0〜30℃で反応させ、(CH32 CH
CH2 CH(CH3 )−ONaを得、次いで化41のニ
トロフタロニトリルを加え、0〜100℃で反応させて
化42のアルコキシフタロニトリルを得た。
【0221】得られたアルコキシフタロニトリル1.3
4×10-3モルとニトロフタロニトリル4.30×10
-3モルをn−ペンタノール100mlに溶解し、DBN触
媒の存在下窒素中で24時間加熱(100℃)還流によ
り反応させ、精製して目的化合物(化合物a)の沈澱生
成物を得た。
【0222】
【化42】
【0223】上記と同様にして、R12〜R14の組み合わ
せを化20のM−15におけるものからM−7〜M−1
1における各組み合わせにかえたニトロ置換フタロシア
ニン化合物をそれぞれ合成した。
【0224】これらの化合物について、実施例1と同様
に同定した。また、純度、溶解度は実施例1のものと同
程度であった。
【0225】実施例21化25のアミノ置換フタロシアニン化合物[化25にお
いて、R12=R13=R14=−OCH(CH3 )CH2
H(CH32 ]の合成 実施例20で合成した化合物aを出発原料として、実施
例3と同様にして目的物(化合物b)を得た。
【0226】また、上記において、実施例20で得た他
の化合物を出発原料として、同様に合成しアミノ置換体
を得た。
【0227】これらの化合物について、実施例3と同様
に同定した。また、純度、溶解度は実施例3のものと同
程度であった。
【0228】実施例22化17のフタロシアニン化合物(化20:M−15)の
合成 実施例21で合成した化合物bを1.43×10-3モル
用い、実施例5と同様にして目的物を得た。
【0229】また、上記において、実施例21で得た他
の化合物を出発原料として同様に合成し、化合物M−7
〜M−11を得た。
【0230】これらの化合物について、実施例5と同様
に同定した。また、純度、溶解度は実施例5のものと同
程度であった。
【0231】実施例23 実施例20〜22で合成した各フタロシアニン化合物か
ら、実施例2と同様にして金属を導入した金属フタロシ
アニン化合物を得た。これらの化合物についても前記と
同様に同定した。また、純度、溶解度は、実施例2、
4、6と同程度であった。
【0232】実施例24 実施例22で合成した各化合物の0.5Mベンゼン溶液
の各々にAIBNを2wt% となるように加え、60℃で
24時間加熱還流を行い、実施例7と同様にして各重合
体を得た。
【0233】これらの重合体についても、実施例7と同
様に同定した。また、重合体の末端基は実施例7と同じ
にし、純度、数平均分子量、溶解度は実施例7のものと
同程度であった。
【0234】実施例25 実施例24で合成した各重合体に対し、実施例8と同様
に金属を導入した重合体を得た。
【0235】これらの重合体についても、実施例8と同
様に同定した。また、重合体の末端基は実施例24と同
じであり、純度、数平均分子量、溶解度は実施例8のも
のと同程度であった。
【0236】実施例26 実施例22で合成したM−15の14.5g をジクロロ
メタン50g とn−ヘキサン50g と水100g の混合
溶媒に加えた。臭素9.5g を加え、40℃で3時間反
応させた。20℃に冷却後、トルエン50g を加え分液
した。
【0237】続いて有機溶剤層を10%亜硫酸水素ナト
リウム水溶液100g 、5%炭酸水素ナトリウム水溶液
100g で洗浄した。
【0238】M−15を臭素化したM−35を得た。同
定は実施例22と同様に行った。純度、溶解度は実施例
22のものと同程度であった。
【0239】実施例27 化43のモノフッ化エトキシフタロニトリル1.34×
10-2モルと化41のニトロフタロニトリル4.30×
10-3モルとをn−ペンタノール100mlに溶解し、D
BN触媒の存在下、窒素中で24時間加熱還流して実施
例20と同様にしてニトロ置換フタロシアニン化合物を
合成した。次に、この化合物を出発原料として実施例2
1と同様にアミノ置換フタロシアニン化合物を得た。
【0240】
【化43】
【0241】さらに、この化合物を用い、実施例22と
同様にしてM−14を合成した。
【0242】これらの化合物は実施例20〜22と同様
にして同定した。また、純度、溶解度等も実施例20〜
22のものと同程度であった。
【0243】実施例28 実施例27で合成したニトロ置換、アミノ置換フタロシ
アニン化合物およびM−14の各化合物を用い、実施例
23と同様に金属を導入したフタロシアニン化合物を得
た。これらの化合物についても同様に同定した。また、
純度、溶解度は実施例23と同程度であった。
【0244】実施例29 実施例27で合成したM−14から、実施例24と同様
にして重合体を得た。同定は実施例24と同様に行っ
た。重合体の末端基は実施例24と同じにし、純度、数
平均分子量、溶解度は実施例24と同程度であった。
【0245】実施例30 実施例29に合成した重合体に対し、実施例25と同様
に金属を導入した重合体を得た。同定は同様に行った。
重合体の末端基は実施例29と同じであり、純度、数平
均分子量、溶解度は実施例25と同程度であった。
【0246】実施例31 化21に示すM−18を、実施例1における出発原料を
化44の3−t−ブチルフタロニトリルにかえる以外
は、実施例1、3、5と同様の手順で合成し、同様に同
定した。
【0247】化21中の他のM−19〜M−32の化合
物および化22のM−36も、上記に準じて同様に合成
し、同様に同定した。
【0248】
【化44】
【0249】これらの化合物の合成過程において得られ
る前記と同様のニトロ置換、アミノ置換フタロシアニン
化合物も含め、各フタロシアニン化合物に金属を導入し
た化合物も実施例2、4、6と同様にして得た。同定は
同様に行った。各化合物の純度、溶解度は実施例2、
4、6のものと同程度であった。
【0250】実施例32 実施例31で合成した化21の化合物M−18〜M−3
2および化22のM−36から、各々実施例7と同様に
して重合体を得た。同定は同様に行った。
【0251】また、これらの重合体に実施例8と同様に
して金属を導入した。このような重合体についても同様
に同定した。
【0252】これらの各重合体の末端基は実施例7、8
と同様であり、純度、数平均分子量、溶解度は実施例
7、8のものと同程度であった。
【0253】実施例33 化36の共重合体CP−4、CP−7、CP−8、化3
7の共重合体CP−11〜CP〜18、化38のCP−
21、CP−22を、実施例9〜12と同様にして合成
した。
【0254】また、これらの共重合体から、実施例13
〜15と同様にして金属を導入した共重合体を得た。
【0255】これらの共重合体は実施例9〜15と同様
に同定した。また、溶解度、純度等は実施例9〜15に
おけるものと同程度であった。
【0256】実施例34 実施例26で合成したM−35の6wt% n−ヘキサン溶
液を塗布液とし、直径120mm、厚さ1.2mmのポリカ
ーボネート基板上にスピンコート法により成膜し、記録
層を形成した。
【0257】この記録層上に反射層を形成し、さらに保
護膜を形成して光記録ディスク(CD−R)を作成し
た。
【0258】なお、記録層の厚さは150mm(乾燥膜
厚)とした。また反射層の材料はAuとしスパッタ法に
より厚さ85mmに形成した。さらに保護膜は膜厚5μm
の紫外線硬化型のアクリル樹脂により形成した。
【0259】この光記録ディスクについて記録を行った
ところ、7mWのレーザーパワーで記録できた(記録波長
680nm)。
【0260】また、上記の光記録ディスクにおいて、M
−35のかわりにM−15を記録層に用いた光記録ディ
スクも作成した。この光記録ディスクも実用レベルにあ
ったが、この光記録ディスクよりも、上記の光記録ディ
スクは、レーザー(680nm)で読み出した場合、反射
率(ITOP )が5%向上し、高感度化に有効であること
がわかった。
【0261】実施例35 実施例27で合成したM−14の6wt% フッ素化アルコ
ール溶液を用いて記録層を形成するほかは実施例34と
同様に光記録ディスク(CD−R)を作成した。この場
合、ポリカーボネート基板の溶解、膨潤等は全く認めら
れなかった。また、ディスク特性も良好であった。
【0262】実施例36化28のニトロ置換フタロシアニン化合物(化28にお
いて、R12=R13=R14=R32=R33=R34=t−ブチ
ルチオ基) 1,2−ジブチルチオベンゼン(1モル)を酢酸50ml
に溶解させ、氷浴中で臭素(2モル)を滴下した。2時
間反応後、水を加え不溶物を濾過し、化45の1,2−
ジブロモ−4,5−ジブチルチオベンゼンを得た。
【0263】その後シアン化銅(2モル)とDMF中で
6時間反応させ、化46の1,2−ジブチルチオフタロ
ニトリルを得た。
【0264】目的物の精製はカラムクロマト化グラフィ
ーにより行い、精製後再結晶によってさらに精製を行っ
た。
【0265】この化合物の確認はIR、NMR、元素分
析によって行った。
【0266】
【化45】
【0267】
【化46】
【0268】1,2ジブチルチオフタロニトリル(0.
54モル)と化41のニトロフタロニトリル(0.27
モル)とをエタノール1000mlに溶解し、1,5−ジ
アザビシクロ[4,3,0]ノン−5−エン(DBN)
触媒10.1g の存在下にN2 ガス中で24時間加熱
(100℃)還流して沈澱生成物をクロロホルム(CH
Cl3 )に溶解し、シリカゲルを用いて精製し、目的物
を得た。
【0269】同定は実施例1と同様に行った。また、純
度、溶解度は実施例1のものと同程度であった。
【0270】実施例37化29のアミノ置換フタロシアニン化合物[化29にお
いて、R12=R13=R14=R32=R33=R34=t−ブチ
ルチオ基] 実施例36で合成したニトロ置換フタロシアニン化合物
を出発原料として、実施例3と同様にして目的物を得
た。同定は実施例3と同様に行った。また、純度、溶解
度は実施例3のものと同程度であった。
【0271】実施例38化23のフタロシアニン化合物(M−37)の合成 実施例37で合成した化合物を用い、実施例5と同様に
して目的物を得た。同定は実施例5と同様に行った。ま
た、純度、溶解度は実施例5のものと同程度であった。
【0272】実施例39 実施例36〜38で合成した各フタロシアニン化合物か
ら、実施例2と同様にして金属を導入した金属フタロシ
アニン化合物を得た。これらの化合物についても前記と
同様に同定した。また、純度、溶解度は、実施例2、
4、6と同程度であった。
【0273】実施例40 実施例38で得られた化合物M−37から、実施例7と
同様にして重合体を得た。同定は実施例7と同様に行っ
た。重合体の末端基は実施例7と同じにし、純度、数平
均分子量、溶解度は実施例7と同程度であった。
【0274】実施例41 実施例40で合成した重合体を用い、実施例8と同様に
して金属を導入した重合体を得た。同定は実施例8と同
様に行った。重合体の末端基は実施例40と同じであ
り、純度、数平均分子量、溶解度は実施例8のものと同
程度であった。
【0275】実施例42化24のニトロ置換フタロシアニン化合物(化24にお
いて、R12=R13=R14=p−トリルチオ基) 化47の4−ブロモフタロニトリル(0.54モル)と
化41の4−ニトロフタロニトリル(0.27モル)と
をエタノール1000mlに溶解しDBN触媒10.1g
の存在下、N2 ガス中で24時間加熱還流して沈澱生成
物を得た。このときの加熱温度は100℃とした。
【0276】この沈澱生成物をクロロホルムに溶解し、
シリカゲルを用いて精製し、2−ニトロ−9,16,2
3−トリブロモフタロシアニン(化24において、R12
=R13=R14=Br)を得た。
【0277】
【化47】
【0278】このもの(0.1モル)と4−メチルフェ
ニルチオール(0.8モル)とKOH(2モル)とをキ
ノリン中で180℃で2時間反応させた。
【0279】その後減圧にてキノリンおよび過剰のチオ
ールを留去し、固体を得た。
【0280】このものをトルエンを展開溶媒としてカラ
ムクロマトグラフィーによる精製を行い目的物を得た。
【0281】同定は実施例1と同様に行った。また、純
度、溶解度は実施例1のものと同程度であった。
【0282】実施例43化25のアミノ置換フタロシアニン化合物[化25にお
いて、R12=R13=R14=p−トリルチオ基) 実施例42で合成したニトロ置換フタロシアニン化合物
を出発原料として、実施例3と同様にして目的物を得
た。同定は実施例3と同様に行った。また、純度、溶解
度は実施例3のものと同程度であった。
【0283】実施例44化17のフタロシアニン化合物(化20:M−16) 実施例43で合成した化合物を用い、実施例5と同様に
して目的物を得た。同定は実施例5と同様に行った。ま
た、純度、溶解度は実施例5のものと同程度であった。
【0284】実施例45 実施例42〜44で合成した各フタロシアニン化合物か
ら、実施例2と同様にして金属を導入した金属フタロシ
アニン化合物を得た。これらの化合物についても前記と
同様に同定した。また、純度、溶解度は、実施例2、
4、6と同程度であった。
【0285】実施例46 実施例44で得られた化合物M−16から、実施例7と
同様にして重合体を得た。同定は実施例7と同様に行っ
た。重合体の末端基は実施例7と同じにし、純度、数平
均分子量、溶解度は実施例7と同程度であった。
【0286】実施例47 実施例46で合成した重合体を用い、実施例8と同様に
して金属を導入した重合体を得た。同定は実施例8と同
様に行った。重合体の末端基は実施例46と同じであ
り、純度、数平均分子量、溶解度は実施例8のものと同
程度であった。
【0287】実施例48 実施例42において、4−メチルフェニルチオールのか
わりにt−ブチルチオールを用いてニトロ置換フタロシ
アニン化合物を合成するほかは、実施例42〜44の手
順に従って、化20のM−17を同様に合成し、同様に
同定した。
【0288】この合成過程において得られるニトロ置
換、アミノ置換フタロシアニン化合物、M−17を用
い、各化合物に金属を導入した化合物も実施例2、4、
6と同様にして得、同様に同定した。各化合物の純度、
溶解度は実施例2、4、6と同程度であった。
【0289】実施例49 実施例48で合成した化合物M−17から、実施例7と
同様にして重合体を得、同様に同定した。
【0290】また、この重合体に実施例8と同様にして
金属を導入した。この重合体についても同様に同定し
た。
【0291】これらの重合体の末端基は実施例7、8と
同様であり、純度、数平均分子量、溶解度は実施例7、
8のものと同程度であった。
【0292】実施例50 化21のM−33、M−34は、実施例42にて4−ブ
ロモフタロニトリルを化48の3−ブロモフタロニトリ
ルにかえて合成したニトロ置換フタロシアニン化合物か
ら実施例42〜44に示す同様の手順で合成した。同定
は同様に行い、純度、溶解度は、実施例42〜44にお
けるものと同程度であった。
【0293】
【化48】
【0294】また、実施例45と同様に金属を導入した
フタロシアニン化合物を得た。これらの化合物も同様に
同定した。純度、溶解度は実施例45におけるものと同
程度であった。
【0295】さらに、実施例46と同様にして重合体お
よび金属を導入した重合体を得た。同定は同様に行い、
重合体の末端基は同様であり、純度、数平均分子量、溶
解度は実施例46のものと同程度であった。
【0296】実施例51 化36の共重合体CP−9、CP−10、化37の共重
合体CP−19、CP−20、化39のCP−23を、
実施例9〜12と同様にして合成した。
【0297】また、これらの共重合体から、実施例13
〜15と同様にして金属を導入した共重合体を得た。
【0298】これらの共重合体は実施例9〜15と同様
に同定した。また、溶解度、純度等は実施例9〜15に
おけるものと同程度であった。
【0299】
【発明の効果】本発明によれば、溶解性が良好で高純度
であり、分子内に重合可能なビニル基を有する新規なフ
タロシアニン化合物が得られる。また、この化合物の中
間体も溶解性が良好で高純度であり、上記の化合物とと
もに半導体レーザーの短波長化に適合した光機能材料と
しての用途が期待される。特に、追記型コンパクトディ
スク等の光記録媒体の記録材料に適する。さらに、上記
の新規なフタロシアニン化合物をモノマー原料として得
られた新規な重合体は、金属フタロシアニン含有重合体
とするとき、金属フタロシアニンの含有率を高くするこ
とができ、フタロシアニン環の配向制御が容易となる。
このフタロシアニン環の配向制御は薄膜化によりさらに
容易となる。また、この重合体は溶解性が良好で、水溶
性のものも得られる。さらには、高純度である。水溶性
の重合体のなかには触媒活性が認められるものも存在
し、このような用途のほか、本発明の重合体は光吸収、
導電性、光導電性、エネルギー変換、電極等の各種機能
性材料としての用途が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフタロシアニン含有重合体の触媒活性
を示すグラフである。
【図2】本発明のフタロシアニン含有重合体の触媒活性
の温度依存性を示すグラフである。
【図3】本発明のフタロシアニン含有重合体の触媒活性
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 20/60 MNH 8619−4J 30/04 MNT C09B 47/067 (72)発明者 英 謙二 長野県上田市踏入2−16−25 (72)発明者 久保田 悠一 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1で示されるフタロシアニン化合
    物。 【化1】 〔化1において、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それ
    ぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基または
    アリールチオ基を表わし、これらは同一でも異なるもの
    であってもよい。sは0または1〜3の整数を表わし、
    sが2以上のときそれぞれのR1 は同一でも異なるもの
    であってもよい。t、uおよびvはそれぞれ0または1
    〜4の整数を表わし、t、uおよびvが2以上のときそ
    れぞれのR2 、R3 およびR4 は同一でも異なるもので
    あってもよい。ただし、s、t、uおよびvは同時に0
    になることはなく、s+t+u+vは1以上の整数であ
    る。R5 は水素原子またはアルキル基を表わす。〕
  2. 【請求項2】 下記化2で示されるフタロシアニン化合
    物。 【化2】 〔化2において、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それ
    ぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基または
    アリールチオ基を表わし、これらは同一でも異なるもの
    であってもよい。sは0または1〜3の整数を表わし、
    sが2以上のときそれぞれのR1 は同一でも異なるもの
    であってもよい。t、uおよびvはそれぞれ0または1
    〜4の整数を表わし、t、uおよびvが2以上のときそ
    れぞれのR2 、R3 およびR4 は同一でも異なるもので
    あってもよい。ただし、s、t、uおよびvは同時に0
    になることはなく、s+t+u+vは1以上の整数であ
    る。R5 は水素原子またはアルキル基を表わす。Mは金
    属原子を表わす。〕
  3. 【請求項3】 アルキル置換、アルコキシ置換、アルキ
    ルチオ置換またはアリールチオ置換フタロニトリルおよ
    びニトロフタロニトリルを含むフタロニトリル化合物を
    反応させて、あるいはハロゲン化ニトロ置換フタロシア
    ニン化合物の置換反応により下記化3で示されるニトロ
    置換フタロシアニン化合物を得、このニトロ置換フタロ
    シアニン化合物のニトロ基を還元して下記化4で示され
    るアミノ置換フタロシアニン化合物を得、このアミノ置
    換フタロシアニン化合物のアミノ基にアクリロイル基を
    導入して請求項1のフタロシアニン化合物を得るフタロ
    シアニン化合物の製造方法。 【化3】 【化4】 〔化3および化4のそれぞれにおいて、R1 、R2 、R
    3 およびR4 は、それぞれアルキル基、アルコキシ基、
    アルキルチオ基またはアリールチオ基を表わし、これら
    は同一でも異なるものであってもよい。sは0または1
    〜3の整数を表わし、sが2以上のときそれぞれのR1
    は同一でも異なるものであってもよい。t、uおよびv
    はそれぞれ0または1〜4の整数を表わし、t、uおよ
    びvが2以上のときそれぞれのR2 、R3 およびR4
    同一でも異なるものであってもよい。ただし、s、t、
    uおよびvは同時に0になることはなく、s+t+u+
    vは1以上の整数である。〕
  4. 【請求項4】 請求項3で得られたフタロシアニン化合
    物に金属を導入して請求項2の金属フタロシアニン化合
    物を得るフタロシアニン化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3で得られたニトロ置換フタロシ
    アニン化合物。
  6. 【請求項6】 請求項3で得られたアミノ置換フタロシ
    アニン化合物。
  7. 【請求項7】 請求項5のニトロ置換フタロシアニン化
    合物に金属を導入して得られた金属フタロシアニンを有
    するニトロ置換フタロシアニン化合物。
  8. 【請求項8】 請求項6のアミノ置換フタロシアニン化
    合物に金属を導入して得られた金属フタロシアニンを有
    するアミノ置換フタロシアニン化合物。
  9. 【請求項9】 下記化5で示される構造単位を有するフ
    タロシアニン含有重合体。 【化5】 〔化5において、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それ
    ぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基または
    アリールチオ基を表わし、これらは同一でも異なるもの
    であってもよい。sは0または1〜3の整数を表わし、
    sが2以上のときそれぞれのR1 は同一でも異なるもの
    であってもよい。t、uおよびvはそれぞれ0または1
    〜4の整数を表わし、t、uおよびvが2以上のときそ
    れぞれのR2 、R3 およびR4 は同一でも異なるもので
    あってもよい。ただし、s、t、uおよびvは同時に0
    になることはなく、s+t+u+vは1以上の整数であ
    る。R5 は水素原子またはアルキル基を表わす。〕
  10. 【請求項10】 下記化6で示される構造単位を有する
    フタロシアニン含有重合体。 【化6】 〔化6において、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それ
    ぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基または
    アリールチオ基を表わし、これらは同一でも異なるもの
    であってもよい。sは0または1〜3の整数を表わし、
    sが2以上のときそれぞれのR1 は同一でも異なるもの
    であってもよい。t、uおよびvはそれぞれ0または1
    〜4の整数を表わし、t、uおよびvが2以上のときそ
    れぞれのR2 、R3 およびR4 は同一でも異なるもので
    あってもよい。ただし、s、t、uおよびvは同時に0
    になることはなく、s+t+u+vは1以上の整数であ
    る。R5 は水素原子またはアルキル基を表わす。Mは金
    属原子を表わす。〕
  11. 【請求項11】 下記化7で示される構造単位を有する
    フタロシアニン含有重合体。 【化7】 〔化7において、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それ
    ぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基または
    アリールチオ基を表わし、これらは同一でも異なるもの
    であってもよい。sは0または1〜3の整数を表わし、
    sが2以上のときそれぞれのR1 は同一でも異なるもの
    であってもよい。t、uおよびvはそれぞれ0または1
    〜4の整数を表わし、t、uおよびvが2以上のときそ
    れぞれのR2 、R3 およびR4 は同一でも異なるもので
    あってもよい。ただし、s、t、uおよびvは同時に0
    になることはなく、s+t+u+vは1以上の整数であ
    る。R5 は水素原子またはアルキル基を表わす。R6
    水素原子またはアルキル基を表わす。R7 は水素原子ま
    たはアルキル基を表わす。xは0<x<1の関係を満た
    す数値である。〕
  12. 【請求項12】 下記化8で示される構造単位を有する
    フタロシアニン含有重合体。 【化8】 〔化8において、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それ
    ぞれアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基または
    アリールチオ基を表わし、これらは同一でも異なるもの
    であってもよい。sは0または1〜3の整数を表わし、
    sが2以上のときそれぞれのR1 は同一でも異なるもの
    であってもよい。s、uおよびvはそれぞれ0または1
    〜4の整数を表わし、t、uおよびvが2以上のときそ
    れぞれのR2 、R3 およびR4 は同一でも異なるもので
    あってもよい。ただし、s、t、uおよびvは同時に0
    になることはなく、s+t+u+vは1以上の整数であ
    る。R5 は水素原子またはアルキル基を表わす。Mは金
    属原子を表わす。R6 は水素原子またはアルキル基を表
    わす。R7 は水素原子またはアルキル基を表わす。xは
    0<x<1の関係を満たす数値である。〕
  13. 【請求項13】 請求項1のフタロシアニン化合物を出
    発原料として請求項9のフタロシアニン含有重合体を得
    るフタロシアニン含有重合体の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項9のフタロシアニン含有重合体
    に金属を導入して請求項10のフタロシアニン含有重合
    体を得るフタロシアニン含有重合体の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項12のフタロシアニン含有重合
    体で構成された触媒。
  16. 【請求項16】 請求項1、2、5、6、7もしくは8
    のフタロシアニン化合物、または請求項9、10、11
    もしくは12のフタロシアニン含有重合体を記録層に含
    有させた光記録媒体。
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