JP3175161B2 - フォトクロミック材料 - Google Patents

フォトクロミック材料

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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、フォトクロミック材料に関するものであ
り、特に印刷、光学機器、記録材料、衣料、装飾用の材
料として好適に用いられる。
[従来の技術] 従来、フォトクロミック化合物として、スピロオキサ
ジン化合物が知られている。例えば、特開平1−163184
号公報に下記の構造の化合物が知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来のスピロオキサジン化合物は発色
種の色調が赤紫〜青緑であり、色相の豊富さが不足して
いた。また、青色系のスピロオキサジン化合物には耐疲
労性に優れたものが存在するが、赤紫〜紫系スピロオキ
サジン化合物では耐疲労性に優れたものが存在しなかっ
た。さらに、従来のスピロオキサジン化合物は、発色濃
度が実用上必ずしも十分ではなかった。
本発明はかかる従来技術の欠点を解決しようとするも
のであり、発消色の繰返しの耐疲労性に優れ、色相が豊
富で、かつ、十分な発色濃度を有するフォトクロミック
材料を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] かかる課題を解決するために、本発明のフォトクロミ
ック材料は、下記の構成を有する。
一般式(I)で示される化合物からなることを特徴と
するフォトクロミック材料。
(式中R1は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜20の
アラルキル基、炭素数6〜19のアリール基から選ばれる
置換基を表す。
R3はニトロ基を表す。
Xは酸素または硫黄を表す。
R4は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜20のアラ
ルキル基、炭素数6〜19のアリール基から選ばれた置換
基を表し、これらは(メタ)アクリロイル基を含む有機
基で置換されていてもよい。
R11、R12は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
R13はハロゲノ基を表す。
kは0〜4の整数を表す。
nは0〜1の整数を表す。
β環はベンゾオキサジン環に縮環したベンゼン環を表
し、但し、β環が無い場合も含む。
β環は(メタ)アクリロイル基を含む有機基で置換さ
れていてもよい。但し、R4上またはβ環上に合計1つ以
上の(メタ)アクリロイル基を含む有機基が存在するも
のとする。) 本発明の一般式(I)における有機基R1は炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基および炭
素数6〜19のアリール基から選ばれた置換基を表すが、
その好ましい具体例としては、メチル基、プロピル基、
オクタデシル基などの鎖状アルキル基;tert−ブチル
基、2−エチルヘキシル基などの分枝状アルキル基;シ
クロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基など
のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、イソプロペ
ニル基、1,3−ブタジエニル基などのアルケニル基;ベ
ンジル基、フェネチル基、(2−ナフチル)メチル基な
どのアラルキル基;フェニル基、1−ナフチル基などの
アリール基などが挙げられる。
R3はニトロ基を表す。
Xは酸素または硫黄を表す。
R4は炭素数1〜20のアルキル基,炭素数7〜20のアラ
ルキル基、炭素数6〜19のアリール基、炭素数1〜20の
アシル基、から選ばれた置換基を表すが、その具体例な
例としてメチル基、プロピル基、オクタデシル基、tert
−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル
基、ビニル基、アリル基などのアルキル基;ベンジル
基、フェネチル基、(2−ナフチル)メチル基などのア
ラルキル基;フェニル基、1−ナフチル基などのアリー
ル基などが挙げられる。R4は(メタ)アクリロイル基を
含む有機基で置換されていてもよい。
R11、R12は炭素数1〜6のアルキル基を表すが、その
具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基などを挙げる
ことができる。R13はハロゲノ基を表すが、具体的な例
はクロロ基、ブロモ基などである。一般式(I)におい
で表される環は、ナフタレン環であり、また、β環が無
く、ベンゼン環のみの場合も本発明に含まれる。
β環は(メタ)アクリロイル基を含む有機基で置換さ
れていてもよい。但し、R4上またはβ環上に合計1つ以
上の(メタ)アクリロイル基を含む有機基が存在するも
のとする。(メタ)アクリロイル基を含む有機基の具体
例については後述する。
本発明の一般式(I)で示される化合物の製造方法の
一つとしては、下記一般式(A) で表されるヒドロキシ芳香族化合物を、2価銅イオン存
在下で、亜硝酸を用いてニトロソ化して得られる化合物
と、R4XHで表される化合物、および下記一般式(B) で表される2−メチレンインドリン化合物を反応させる
方法が挙げられる。
また、他の製造方法の一例として、下記一般式(C) で表されるニトロソヒドロキシ芳香族化合物、R4XHで表
される化合物、および式(R)の化合物を、2価銅イオ
ン存在下反応させる方法が挙げられる。
いずれの反応の際にも、水酸化ナトリウム、ナトリウ
ムメトキシドなどの塩基性の物質を共存させると、反応
が円滑に進行する。
また製造段階における精製方法としては、各種溶媒に
よる再結晶、シリカゲルなどによるカラムクロマトグラ
フィー、溶媒抽出、あるいは活性炭処理などが好適な例
として挙げることができる。
本発明のフォトクロミック材料は、好ましくは光学的
に透明な樹脂類と組合せて用いられる。そのような樹脂
類としては、例えばジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネートポリマー;(メタ)アクリル系ポリマー;セ
ルロース類;ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、
ポリビニルブチラール、ポリスチレン、ポリエチレン、
ポリ(4−メチルペンテン)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリフッ化ビニルなどのオレフィン系ポ
リマー;ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステ
ル樹脂;ポリカーボネート樹脂;エポキシ樹脂;ナイロ
ン樹脂;ポリウレタン樹脂;(ハロゲン化)ビスフェノ
ールAのジ(メタ)アクリレートポリマー、(ハロゲン
化)ビスフェノールAのウレタン変性ジ(メタ)アクリ
レートポリマーなどが挙げられ、またこれらの樹脂の共
重合体やアロイも好適に用いられる。
また本発明の一般式(I)で示される化合物は、1つ
以上の(メタ)アクリロイル基を含む有機基を有する。
(メタ)アクリロイル基を含む有機基の例を具体的に
挙げると、アクリロイルオキシ基、アクリロイルチオ
基、N−アクリロイルアミノ基、4−アクリロイルオキ
シピペリジノ基、2−アクリロイルオキシエチル基、3
−アクリロイルオキシプロピル基、4−アクリロイルオ
キシブチル基、6−アクリロイルオキシヘキシル基、8
−アクリロイルオキシオクチル基、11−アクリロイルオ
キシウンデシル基、(2−アクリロイルオキシエチル)
オキシ基、(2−アクリロイルオキシエチル)チオ基、
(2−アクリロイルオキシエチル)アミノ基、N−(2
−アクリロイルオキシエチル)カルバモイル基、N−
(2−アクリロイルオキシエチル)カルバモイルオキシ
基、および以上の置換基のアクリロイル基部分をメタア
クリロイル基に置き換えたもの、などである。もちろ
ん、(メタ)アクリロイル基を含む有機基はこれらに限
定されるものではない。
これらの(メタ)アクリロイル基を含む有機基は、
R4、β環上の置換基として含まれる。
一般式(I)で示される化合物は、単独で重合して、
あるいは他の重合性化合物、例えばアクリル系モノマ
ー、スチレン系モノマー、酢酸ビニル系モノマー、エポ
キシモノマー、有機重合性官能基を有するシラン系化合
物などと共重合したコポリマーの形で含有させて用いる
こともできる。
単独で重合、あるいは他のモノマーと共重合した場合
においては、光劣化に対する耐久性が非常に向上する。
本発明のフォトクロミック材料、あるいは他の樹脂類
と本発明のフォトクロミック材料を組合せて成る材料
は、ポリマー溶液としてコーティング組成物として用い
たり、またエマルジョン化を行ってスクリーン印刷、グ
ラビア印刷などの各種印刷手法によって種々の基板に適
用可能である。またコーティング法としては種々の手
法、例えばディップコーティング、スピンコーティン
グ、ロールコーティングなどが採用できる。
他の樹脂と組合せる場合、本発明のフォトクロミック
材料の含有量は、目的および使用方法などによって決め
られるべきものであるが、視覚に対する感度という観点
からは、他の樹脂重量の0.01〜20重量%が好ましい。
また本発明のフォトクロミック材料の繰返し耐久性を
向上させる見地から、使用時に酸素や水を遮断すること
が特に有効である。更に、耐久性を向上させる目的から
公知の添加剤、例えばニッケル塩に代表される一重項酸
素クエンチャー、ヒンダードアミン系化合物またはその
ポリマーで代表される酸化防止剤、紫外線吸収剤、三重
項消光剤などが使用可能である。
本発明のフォトクロミック材料の用途としては、特
に、光による変色性を有する光学素子としての使用が挙
げられる。光学素子としてはサングラスレンズ、スキー
用ゴーグル、保護メガネレンズ、さらにはカーテン、衣
服、フロントガラス、サンルーフなどの自動車用ウイン
ドー、玩具、化粧品、筆記具などが好適な例として挙げ
られる。
[実施例] 次に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
実施例1 2−ナフトールのニトロソ化 エタノール50ml/氷酢酸50ml/水50mlの混合物に2,7−
ジヒドロキシナフタレン1.60gを溶解した。これに酢酸
ナトリウムを適量加えて、pHを4.2に調製した。別の容
器に水300mlを入れ、これに無水硫酸銅9.6gを溶解した
後、さらに亜硝酸ナトリウム10.4gを加え溶解した。先
に調製した2−ナフトール溶液を激しく撹拌していると
ころへ、この水溶液を30分かけて滴下した。この間、酢
酸ナトリウムを適宜加えてpHを4.2に保った。滴下終了
後、さらに10分撹拌を続けた後、沈殿物をろ過して集
め、水で洗浄した後、乾燥して褐色のニトロソ化物18.6
gを得た。
下記式(D)の化合物の合成 実施例1−の方法で得た2,7−ジヒドロキシナフタ
レンのニトロソ化物2.2gを、ナトリウムメトキシド0.54
gの存在下、40mlの無水エタノール中、還流温度で3時
間反応させた。これに1,3,3−トリメチル−2−メチレ
ン−4,6−ジクロロインドリン2.4gを10mlの無水エタノ
ールに溶かした溶液を加え、さらに20時間還流を行っ
た。この反応混合物を熱時ろ過して不溶物を除去した
後、溶媒を留去した。これのカラムクロマトグラフィー
による分離精製を、シリカゲルを支持担体とし、トルエ
ンを展開溶媒として1回、酢酸エチル/ヘキサン混合溶
媒を展開溶媒として1回行った。さらにこれをエタノー
ル溶媒で再結晶して、式(E)の化合物の薄黄色結晶を
得た。
下記式(F)の化合物の合成 式(E)の化合物2.3g、トリエチルアミン4.0gおよび
塩化メチレン50mlよりなる溶液を室温で撹拌していると
ころへ、メタクリル酸クロライド2.0gおよび塩化メチレ
ン10mlよりなる溶液を20分間かけて滴下した。滴下終了
後、さらに30分間撹拌を続けた。反応終了後、溶媒を留
去した後、シリカゲルを支持担体、酢酸エチル/ヘキサ
ン混合溶媒を展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマト
グラフィーを行う分離精製し、式(F)の化合物を得
た。
分析結果 式(F)の化合物の分析結果を示す。
(元素分析値) 実測値(%) 計算値(%) C 64.3 64.0 H 5.2 5.0 N 5.0 5.3 Cl 13.8 13.5 応用例 式(F)の化合物1当量とメチルメタクリレート50当
量を、アゾビスイソブチロニトリルを重合開始剤として
通常のラジカル重合法によって重合させ、再沈殿法によ
って精製し共重合体を得た。この共重合体をトルエンに
溶かしたものをスライドガラス上に塗布した後乾燥し、
フィルムを得た。該フィルムに紫外光を照射すると赤色
に発色し、照射を止めると消色した。この変化は何度も
繰返し行えた。
実施例2 下記式(G)の化合物の合成 エタノール50ml/水50mlの混合物に2−ナフトール14.
4gを溶解した。これに酢酸ナトリウムを適量加えて、pH
を4.2に調整した。別の容器に水300mlを入れ、これに無
水硫酸銅9.6gを溶解した後、さらに亜硝酸ナトリウム1
0.4gを加え溶解した。先に調整した2−ナフトール溶液
を激しく攪拌しているところへ、この水溶液を30分かけ
て滴下した。この間酢酸ナトリウムを適宜加えてpHを4.
2に保った。滴下終了後、さらに10分攪拌を続けた後、
沈殿物をろ過して集め、水で洗浄した後、乾燥して褐色
のニトロソ化物18.6gを得た。
得られた2−ナフトールのニトロソ化物のうち、2.04
gとエチレングリコール1.86gを、ナトリウムメトキシド
0.54gの存在下、30mlのトルエン中、還流温度で3時間
反応させた。これに1,3,3−トリメチル−2−メチレン
−4,6−ジクロロインドリン2.4gを10mlのトルエンに溶
かした溶液を加え、さらに20時間還流を行った。この反
応混合物を熱時ろ過して不溶物を除去した後、溶媒を留
去した。これのカラムクロマトグラフィーによる分離精
製を、シリカゲルを支持担体とし、トルエンを展開溶媒
として1回、酢酸エチル/ヘキサン混合溶媒を展開溶媒
として1回行って、式(G)の化合物を得た。
下記式(H)の化合物の合成 式(E)の化合物のかわりに、式(G)の化合物2.6g
を用いる他は実施例1−と同様にして式(H)の化合
物を得た。
分析結果 式(H)の化合物の分析結果を示す。
(元素分析値) 実測値(%) 計算値(%) C 63.7 64.0 H 5.1 5.0 N 5.2 5.3 Cl 13.2 13.5 応用例 式(F)の化合物の代りに、式(H)の化合物を用い
る他に、実施例1−と同様に行なったところ、実施例
1−と同様の変化を観察することができた。
実施例3 下記式(I)の化合物の合成 実施例2−の方法で得た2−ナフトールのニトロソ
化物2.04g、水酸化ナトリウム0.40g、水15ml、およびト
ルエン40mlを反応容器に入れ、かき混ぜながら還流温度
で3時間反応させた。これに1,3,3−トリメチル−2−
メチレンインドリン1.50gを10mlのトルエンに溶かした
溶液を加え、さらに20時間還流を行った。反応終了後、
反応混合物に適量の水を加えたのち、トルエンで抽出を
行った。抽出液は無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、ト
ルエンを留去した。これらのカラムクロマトグラフィー
による分離精製を、シリカゲルを支持担体とし、トルエ
ンを展開溶媒として1回、酢酸エチル/ヘキサン混合溶
媒を展開溶媒として2回行って、式(I)の化合物を得
た。
分析結果 式(I)の化合物の分析結果を示す。
(元素分析値) 実測値(%) 計算値(%) C 77.1 74.7 H 5.8 5.9 N 8.0 8.1 下記式(J)の化合物の合成 式(E)の化合物のかわりに、式(I)の化合物1.7g
を用いる他は実施例1−と同様にして式(J)の化合
物を得た。
応用例 式(F)の化合物の代りに、式(J)の化合物を用い
る他は、実施例1−と同様にしてフィルムを作製し
た。該フィルムに紫外光を照射すると発色し、照射を止
めると消色した。この変化は何度も繰返し行えた。
実施例4 p−ニトロフェノールのニトロソ化 氷酢酸90ml/水150mlの混合物にp−ニトロフェノール
41.7gを溶解した。これに酢酸ナトリウムを適量加え
て、pHを4.2に調整した。別の容器に水1500mlを入れ、
これに無水硫酸銅23.9gを溶解した後、さらに亜硝酸ナ
トリウム51.8gを加え溶解した。先のフェノール溶液に
この水溶液を加え、60℃で12時間反応させた。室温まで
冷却後、沈殿物をろ過して集め、水で洗浄した後、乾燥
して黒色のニトロソ化物を得た。
下記式(L)の化合物の合成 2−ナフトールのニトロソ化物の代りに、実施例4−
の方法で得たp−ニトロフェノールのニトロソ化物2.
0gを用い、エチレングリコールの代りに2−メルカプト
エタノール0.78gを用い、1,3,3−トリメチル−2−メチ
レン−4,6−ジクロロインドリンの代りに、1,3,3−トリ
メチル−2−メチレンインドリン1.5gを用いる他は、実
施例2−と同様にして、式(L)の化合物を得た。
下記式(M)の化合物の合成 式(E)の化合物のかわりに、式(L)の化合物2.1g
を用いる他は実施例1−と同様にして式(M)の化合
物を得た。
分析結果 式(M)の化合物の分析結果を示す。
(元素分析値) 実測値(%) 計算値(%) C 62.4 62.6 H 5.1 5.3 N 9.0 8.8 S 6.8 6.7 比較例1 ポリ(n−ブチルメタクリレート)の30%トルエン溶
液に、式(D)の化合物と、下記式(N) で示される化合物をそれぞれ5モル%の濃度で別々に溶
解した。それぞれの溶液をスライドガラス上に膜厚が等
しくなるように塗布したのち、加熱によりトルエンを除
去しフィルムを作製した。得られた2つのフィルムに紫
外光を同一条件で照射したところ、式(D)の化合物を
含むフィルムの方が濃く発色した。また消色に要する時
間も式(D)の化合物を含むフィルムの方が長かった。
比較例2 ポリ(n−ブチルメタクリレート)の30%トルエン溶
液に、式(D)の化合物と、下記式(O) で示される化合物をそれぞれ5モル%の濃度で別々に溶
解した。それぞれの溶液をスライドガラス上に膜厚が等
しくなるように塗布したのち、加熱によりトルエンを除
去しフィルムを作製した。得られた2つのフィルムにつ
いて、カーボンアークフェードメーターにて20時間紫外
線照射を行ない耐光性テストを行なった。式(D)の化
合物を含むフィルムはテスト前とテスト後でまったく発
色性に差がみられなかったが、式(O)の化合物を含む
フィルムはテスト後には僅かに発色性が残っている程度
まで劣化していた。
[発明の効果] 本発明のフォトクロミック材料は、赤系の発色を示す
など色相が豊富であり、かつ発色濃度が大きいという特
徴を有している。しかも本発明のフォトクロミック材料
は、従来の赤紫系の発色を示すスピロオキサジン類と比
べて、優れた発消色の繰返し耐久性、および優れた耐光
性を有していた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られた式(D)の化合物の赤外
吸収スペクトルを示す図面である。 第2図は、実施例1で得られた式(D)の化合物の1H核
磁気共鳴スペクトルを示す図面である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−113394(JP,A) 特開 昭63−275587(JP,A) 特開 昭63−267786(JP,A) 特開 昭63−267785(JP,A) 特開 昭63−253087(JP,A) 特開 昭63−250382(JP,A) 特開 昭58−173181(JP,A) 特表 平2−500839(JP,A) 国際公開89/11482(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 9/02 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)で示される化合物からなるこ
    とを特徴とするフォトクロミック材料。 (式中R1は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜20の
    アラルキル基、炭素数6〜19のアリール基から選ばれる
    置換基を表す。 R3はニトロ基を表す。 Xは酸素または硫黄を表す。 R4は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜20のアラル
    キル基、炭素数6〜19のアリール基から選ばれた置換基
    を表し、これらは(メタ)アクリロイル基を含む有機基
    で置換されていてもよい。 R11、R12は炭素数1〜6のアルキル基を表す。 R13はハロゲノ基を表す。 kは0〜4の整数を表す。 nは0〜1の整数を表す。 β環はベンゾオキサジン環に縮環したベンゼン環を表
    し、但し、β環が無い場合も含む。 β環は(メタ)アクリロイル基を含む有機基で置換され
    ていてもよい。但し、R4上またはβ環上に合計1つ以上
    の(メタ)アクリロイル基を含む有機基が存在するもの
    とする。)
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