JPH07323389A - ブレージング用リング - Google Patents

ブレージング用リング

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JPH07323389A
JPH07323389A JP12115194A JP12115194A JPH07323389A JP H07323389 A JPH07323389 A JP H07323389A JP 12115194 A JP12115194 A JP 12115194A JP 12115194 A JP12115194 A JP 12115194A JP H07323389 A JPH07323389 A JP H07323389A
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JP
Japan
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ring
brazing
joining member
longitudinal direction
assembled
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JP12115194A
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English (en)
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Hisao Mimura
久男 三村
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OKAWA SEIRA KOGYO KK
OOKAWA SEIRA KOGYO KK
Original Assignee
OKAWA SEIRA KOGYO KK
OOKAWA SEIRA KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好なブレージングを可能にし、組付けの自
動化を容易にする。 【構成】 接合部材へ組付けられてブレージングに使用
されるリング10において、板状のろう材の先端を重ね
ることなく対向させて、接合部材の外径と略同一又は若
干大きい内径を有するリング状にする。リングは長手方
向と直角方向の断面形状が長手方向に沿って同一である
ため、リング10を接合部材へ組付けて、加熱、溶融し
た場合に、界面張力により接合部材の軸回りに形成され
る肉盛りの盛り上がり量は軸回りの各部分で均一とな
る。また、リング10を一方の端面が接触するように平
坦な面に載置すると、中心軸はこの平坦な面と直角を形
成し、ロット材等を備える簡易な自動組付装置によりリ
ング10を容易に持ち上げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレージング(ろう付
け)に使用されるブレージング用リングに関する。
【0002】
【従来の技術】図6には、従来のブレージング用リング
(以下、リングという)1を接合部材4に組付けた状態
が示されている。リング1により接合される接合部材4
は円筒状とされ、表面が平坦とされた接合ベース部材5
に形成された円柱状の凹部5Aに挿入されている。この
接合部材4の外径と略同一又は若干大きい内径を有する
ものがリング1として使用され、リング1はその中空部
に接合部材4が挿入されて接合部材4へ組付けられる。
次いで、このリング1を加熱、溶融させると、ろう材の
界面張力により接合部材4の軸回りに肉盛りが形成さ
れ、これが冷却し固化して、接合部材4と接合ベース部
材5とが接合される。
【0003】しかし、従来のリング1は、長手方向と直
角方向に沿って切断した断面形状が円形とされた線状の
ろう材をコイル状にし、これを切断して製造されてお
り、ろう材の先端が重なり合っている。従って、軸回り
の各部分におけるろうの量は、ろう材の重なり合ってい
る部分2とろう材の重なり合っていない部分3とで大き
く異なっている。このため、接合部材4の軸回りに形成
される肉盛りの盛り上がり量が軸回りの各部分で不均一
となり、精密ブレージングにおいてブレージング不良と
なったり、また、ろう量の多い部分のろうが不必要に接
合部材4の外側に広がってしまうという不具合があっ
た。
【0004】また、接合ベース部材5の凹部5Aはその
開口周縁部が切り欠かれて面取り部5Bが形成されてい
て、これによって接合ベース部材5に凹部5Aを形成し
た際に生じるバリを除去し、凹部5Aへの接合部材4の
挿入を容易にし、また、溶融したろうをこの面取り部5
B内に流し込んで接合部材4と接合ベース部材5との接
合を確実に行わせるようになっている。しかし、従来の
リング1は、長手方向と直角方向の断面形状が円形であ
るため、接合部材4に組付けた場合に、リング1の下部
と接合部材4と接合ベース部材5との間に隙間6が形成
され、かつリング1の下部は面取り部5Bの外側で接合
ベース部材5と接触する。このため、面取り部5B近傍
の接合ベース部材5の表面に傷等があると、溶融したろ
うはこの傷に沿って流れてしまい、面取り部5B内に殆
ど流れ込まずにブレージング不良となる場合があった。
また、溶融したろうを流し込み易くするために面取り部
5Bを広げる場合には、接合部材4とブレージング後の
固化したろうとの接触面が小さくなって接合性が低下す
ることのないよう、リング1の線径を大きくする必要が
あった。
【0005】さらに、図7に示すように、従来のリング
1は、中心軸が、ろう材の重なり合っている部分2の上
段部と下段部との接点と、この接点と半径方向反対側の
ろう材の半径方向の切断面の中心点とを結ぶ線と直角を
形成している。従って、ろう材の重なり合っている部分
2の下段部の下部と、その半径方向反対側に位置するろ
う材の重なりあっていない部分3の下部とが接するよう
に、このリング1を平坦な面に載置すると、リング1の
中心軸は平坦な面と直角を形成しないで、矢印X方向に
傾いてしまう。このため、リング1の接合部材4への組
付けを自動化するのが困難であった。即ち、リング1の
内径より若干大きい外径を有する円柱状のロット材8
と、このロット材8上を、図7及び図8(A)に示す持
上位置から図8(B)に示す押出位置までスライド可能
とされたスリーブ9とを備えた自動組付装置7を用い
て、ロット材8をリング1が載置された平坦な面と直角
方向下方へ移動してリング1の中空部に挿入し、リング
1を持ち上げる場合に、先に述べたようにリング1の中
心軸が傾いているため、ロット材8をリング1の中空部
へ挿入するのが困難であった。このため、リング1の中
心軸をロット材8の挿入方向と一致させるための装置が
必要であった。また、図8に示すように、ロット材8を
下方(矢印Y方向)へ移動させると共にスリーブ9を押
出位置へスライドさせて、持ち上げたリング1をロット
材8から接合部材4へスライドさせて組付ける場合に、
図8(B)に示すように、リング1のろう材が重なって
いる部分2の下段部がロット材8からはずれると、リン
グ1の中心軸が傾いて接合部材4への組付方向と一致し
なくなるため、リング1を接合部材4へ組付けることが
困難となる。さらに、図8(A)に示すように、リング
1は、長手方向と直角方向に沿って切断した断面形状が
円形であり、リング1を持ち上げた状態におけるリング
1とロット材8との接触部分が小さい。このため、リン
グ1を持ち上げてから接合部材4に組付けるまでの間
に、リング1がロット材8から脱落してしまう場合があ
った。
【0006】このリング1の持ち上げ及び組付けに吸着
手段を用いたとしても、吸着の際にリング1の中心軸が
傾いてしまうため、接合部材4への組付けは困難であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、良好なブレージングを可能にするブレージング用
リングを提供することを目的とする。
【0008】また、組付け自動化を容易にするブレージ
ング用リングを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
接合部材へ組付けられてブレージングに使用されるブレ
ージング用リングにおいて、前記接合部材の外径と略同
一又は若干大きい内径と、平坦とされた内周面とを有
し、リングの中心軸を通るように切断した断面形状が軸
回りで同一であることを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、接合部材へ組付け
られてブレージングに使用されるブレージング用リング
において、長手方向に沿った側面が平坦な面であり、か
つ長手方向と直角方向の断面形状が長手方向に沿って同
一であるろう材を、前記側面が内周面となるようにその
先端を重ねることなく対向させて、前記接合部材の外径
と略同一又は若干大きい内径を有するリング状にしたこ
とを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、接合部材へ組付け
られてブレージングに使用されるブレージング用リング
において、板状のろう材を先端を重ねることなく対向さ
せて、前記接合部材の外径と略同一又は若干大きい内径
を有するリング状にしたことを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項2又は3記
載のブレージング用リングにおいて、前記先端の一方に
凹凸又は傾斜を設け、他方にこれと対応する凹凸又は傾
斜を設けたことを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1記載のブレージング用リングによれ
ば、リングの中心軸を通るように切断した断面形状は軸
回りで同一とされている。このため、接合ベース部材に
形成された凹部に略円筒の接合部材を挿入し、この接合
部材に接合部材の外径と略同一又は若干大きい内径を有
するブレージング用リングを組付けて、加熱、溶融する
と、界面張力により溶融したろうが接合部材の回りに流
れて固化し、接合部材の軸回りの各部分の盛り上がり量
が均一である肉盛りが形成される。
【0014】また、このブレージング用リングは、内周
面が平坦な面であるため、このブレージング用リングを
前記の接合部材に組付けた場合に、ブレージング用リン
グの内周と接合部材の外周との間に隙間が生じない。こ
のため、接合ベース部材の凹部に形成された面取り部近
傍に傷等があっても、溶融したろうが確実に面取り部内
に流れ込む。
【0015】さらに、このブレージング用リングは、リ
ングの中心軸を通るように切断した断面形状は軸回りで
同一であるため、一方の端面が接触するようにこのブレ
ージング用リングを平坦な面に配置すると、ブレージン
グ用リングの中心軸が平坦な面と直角を形成する。即
ち、ブレージング用リングの中空部は上下方向に配置さ
れる。このため、中空部に円柱状のロット材を挿入する
こと等によって、このブレージング用リングを容易に持
ち上げられる。また、このブレージング用リングは、内
周面が平坦な面であり、前記ロット材の外周と密着して
配置されるため、ロット材上をスライド可能とされるス
リーブにより、中心軸を傾けることなく、容易に接合部
材へ移動する。
【0016】請求項2記載のブレージング用リングは、
長手方向と直角方向の断面形状が長手方向に沿って同一
であるろう材がリング状にされているため、接合部材へ
この接合部材の外径と略同一又は若干大きい内径を有す
る本請求項に係るブレージング用リングを組付けて、加
熱、溶融すると、接合部材の軸回りの各部分の盛り上が
り量が均一である肉盛りが形成される。
【0017】また、このブレージング用リングは、長手
方向に沿った側面が平坦な面であり、この側面が内周面
となるようにリング状にされている。このため、ブレー
ジング用リングの内周と接合部材の外周との間に隙間は
生じず、接合ベース部材の凹部に形成された面取り部近
傍に傷等があっても、溶融したろうが確実に面取り部内
に流れ込む。
【0018】さらに、このブレージング用リングは、長
手方向と直角方向の断面形状が長手方向に沿って同一で
あり、かつ内周面が平坦な面であるため、ロット材及び
スリーブを備える簡易な自動組付装置により容易に持ち
上げ、組付けが行われる。
【0019】請求項3記載のブレージング用リングは、
板状のろう材がリング状にされており、長手方向と直角
方向の断面形状が長手方向に沿って同一であるため、接
合部材へこの接合部材の外径と略同一又は若干大きい内
径を有する本請求項に係るブレージング用リングを組付
けて、加熱、溶融すると、接合部材の軸回りの各部分の
盛り上がり量が均一である肉盛りが形成される。
【0020】また、このブレージング用リングは内周面
が平坦であるため、ブレージング用リングの内周と接合
部材の外周との間に隙間は生じず、接合ベース部材の凹
部に形成された面取り部近傍に傷等があっても、溶融し
たろうが確実に面取り部内に流れ込む。
【0021】さらに、このブレージング用リングは、長
手方向と直角方向の断面形状が長手方向に沿って同一で
あり、かつ内周面が平坦な面であるため、ロット材及び
スリーブを備える簡易な自動組付装置により容易に持ち
上げ、組付けが行われる。
【0022】請求項4記載のブレージング用リングは、
先端の一方に凹凸又は傾斜を設け、他方にこれと対応す
る凹凸又は傾斜を設けているため、両端の合わせ目の隙
間から他のブレージング用リングが入り込むことが、こ
れらの凹凸又は傾斜によって阻止される。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1〜図5に基づい
て説明する。
【0024】図1には、本発明の第1実施例に係るブレ
ージング用リング(以下、リングという)10が示され
ており、このリング10は、長手方向と直角方向の断面
形状が長手方向に沿って同一である板状のろう材を、そ
の両端を重ねることなく対向させてリング状にすること
により形成されている。
【0025】図3には、このリング10により接合され
る円筒状の接合部材14と、表面が平坦とされた接合ベ
ース部材16とが示されている。接合ベース部材16に
は円柱状の凹部16Aが形成されていて、この凹部16
Aに接合部材14が挿入されている。また、凹部16A
の開口周縁部は切欠かれて面取り部16Bとなってい
て、これによって接合ベース部材16に凹部16Aを形
成した際に生じるバリを除去し、凹部16Aへの接合部
材14の挿入を容易にし、また面取り部16B中に溶融
したろうを流し込んで接合部材14と接合ベース部材1
6との接合を確実に行わせるようになっている。
【0026】リング10は、接合部材14の外径と略同
一又は若干大きい内径を有し、その中空部に接合部材1
4が挿入され、リング10の下側の端面が接合ベース部
材16と接触するまで下方に移動されて、接合部材14
へ組付けられる。この状態で、バーナー、加熱炉等によ
りリング10を加熱、溶融すると、溶融したろうが面取
り部16B内に流れ込み、その界面張力により接合部材
14の軸回りに肉盛りが形成され、この肉盛りが冷却し
固化して接合部材14と接合ベース部材16とが接合さ
れる。
【0027】ここで、リング10は、内周面が平坦な面
となっていて、接合部材14に組付けた場合に、リング
10は、その内周面と接合部材14の外周面との間に隙
間を生じることなく接合部材14と接触する。このた
め、接合ベース部材16の面取り部16B近傍の表面に
傷等があっても、溶融したろうは確実に面取り部16B
内に流れ込み、接合部材14と接合ベース部材16とが
確実に接合される。
【0028】また、リング10は、長手方向と直角方向
に沿って切断した断面形状が同一となっている。このた
め、このリング10を溶融して形成される肉盛りの盛り
上がり量は、軸回りの各部分で均一であり、この盛り上
がり量が不均一であるために起こるブレージング不良
や、ろうの量の多い部分のろうが不必要に接合部材14
の外側に広がるといった不具合が防止される。
【0029】さらに、このリング10は、長手方向と直
角方向に沿って切断して断面が長手方向に沿って同一で
あり、一方の端面が接触するようにリング10を平坦な
面に載置した場合、中心軸はこの平坦な面と直角を形成
する。即ち、リング10の中空部は上下方向に配置され
る。従って、例えば、リング10の内径と略同一又は若
干大きい外径を有する円柱状のロット材18と、このロ
ット材18上を、図4及び図5(A)に示す持上位置か
ら図5(B)に示す押出位置までスライド可能とされた
スリーブ20とを備え、所定位置まで搬送されたリング
10を持ち上げ、接合部材14に組付ける簡易な自動組
付装置22を用いて、リング10を容易に持ち上げ、接
合部材14へ容易に組付けることができる。即ち、図4
に示すように、スリーブ20が持上位置に配置されたロ
ット材18をリング10の中空部に挿入してリング10
を持ち上げる場合、一方の端面が接触するように平坦な
面に載置されたリング10の中心軸はその平坦な面と直
角を形成しており、リング10の中心軸の方向とロット
材18の挿入方向が一致している。このため、リング1
0の中空部へロット材18を容易に挿入できる。
【0030】また、図5(A)及び(B)に示すよう
に、持ち上げたリング10を接合部材14の真上まで移
動させた後、この接合部材14へ組付ける場合において
も、リング10は、内周面が平坦な面でありロット材1
8の外周面と密着して接触しているため、スリーブ20
を図5(A)の持上位置から図5(B)の押出位置へス
ライドさせて、リング10をロット材18から接合部材
14へスライドさせて移動させる途中で、リング10の
中心軸が傾くことはない。このため、ロット材18から
接合部材14へスムーズにリング10を移動できる。
【0031】さらに、リング10とロット材18とは面
で接触しており接触部分が大きいため、リング10の持
ち上げからリング10の組付けまでの間にリング10が
ロット材18から脱落し難い。
【0032】図2には本発明の第2実施例に係るリング
12が示されている。このリング12では、板状のろう
材の一端に、略直方体状の突出部12Aが、他端の対応
部分にはこの突出部12Aと略同じ大きさの略直方体状
の切欠き12Bがそれぞれ形成されていて、この切欠き
12B内に突出部12Aが配置されてリング状に形成さ
れている。
【0033】従ってこのリング12は、上記第1実施例
と同様の効果の他、両端の合わせ目に形成された隙間の
下方(矢印A方向)から他のリング12が入り込もうと
する場合には、突出部12Aによって、またこの隙間の
上方(矢印B方向)から他のリング12が入り込もうと
する場合には、他端の切欠き12Bの底面12Cによっ
て、それぞれ侵入が阻止される。このため、リング12
の組付自動化において、パーツフィーダ等によりこのリ
ング12を所定位置に搬送する場合に、リング同士の絡
み合いが防止され、自動組付装置22によるリング12
の組付けがスムーズに行われる。
【0034】なお、このリング12はリング12の内径
よりも若干大径の接合部材に組付けることも可能であ
り、この場合リング12の内径が接合部材により広げら
れて両端の間に若干の隙間が生じるが、円周上に突出部
12A及び切欠き12Bの下方の部分のいずれか又は双
方が存在するため、接合部材の外周の一部がブレージン
グされていないというブレージング不良を起こすことは
ない。
【0035】第二実施例では、前述のように先端にそれ
ぞれ略直方体状の突出部及び切欠きを設けているが、リ
ング同士のからみ合いを防止するには、両端が長手方向
と直角方向に直線状に形成されたものでなければよく、
図2の構成の他、例えば、一端に半球状の突出部、他端
にこの突出部に対応する半球状の切欠きをそれぞれ形成
したものや、両端を互いにかみ合う波形状又はのこぎり
刃状にしたものや、平行四辺形の板材の先端を対向させ
てリング状にし、先端を長手方向と直角方向に対して傾
斜させたもの等が挙げられる。
【0036】第1実施例は、接合ベース部材16の上側
の端部に形成された凹部16Aに挿入された接合部材1
4へリング10が組付けられる場合を例にとって説明し
ているが、接合ベース部材16の側壁に形成された凹部
16Aに挿入された接合部材14へリング10を組付け
る場合には、組付け後のリング10の移動を防止するた
め、接合部材14の外径と略同一の内径を有するリング
10を使用することが好ましい。
【0037】なお、上記第1及び第2実施例ではいずれ
も板状のろう材を使用しているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、例えば半円柱状又は半楕円柱状の
ろう材のように、長手方向に沿った側面が平坦な面であ
り、かつ長手方向と直角方向の断面形状が長手方向に沿
って同一であるろう材を、平坦な側面が内周面となるよ
うに先端を重ねることなく対向させてリング状にした
り、直角三角柱状のろう材のように、長手方向に沿った
側面が平坦な面であり、長手方向と直角方向の断面が直
角の角部を有し、かつこの断面が長手方向に沿って同一
であるろう材、又は直方体状のろう材のように、長手方
向と直角方向の断面形状が略長方形のろう材を使用し
て、直角の角部が内側になるようにその先端を重ねるこ
となく対向させてリング状にしたものでもよい。板状等
のように厚みが比較的に薄く、曲げの容易なろう材を使
用して、その先端を重ねることなく対向させてリング状
にする場合には、ろう材を湾曲させることによりリング
を容易に製造でき、リングを製造する際に、ろう材を溶
融する必要がない。
【0038】また、上記変形例では、いずれも板状又は
柱状のろう材の先端を対向させリング状にしたものを例
に取って説明しているが、先端が融合されて隙間のない
リングに本発明を適用してもよい。即ち、接合部材14
の外径と略同一又は若干大きい内径と、平坦とされた内
周面とを有し、リングの中心軸を通るように切断した断
面形状が軸回りで同一であるリングとした場合でも、第
1実施例と同様の効果を奏することができる。また、こ
のように隙間のないリングの場合には、リング同士が絡
むこともない。なお、両端の間に隙間があるリングは、
この隙間を広げてリングの内径を広げることが可能であ
るため、リングの内径と略同一の外径を有する接合部材
へのリングの取付けを容易に行うことができる。
【0039】本実施例に使用できるろう材の材料として
は、銅ろう、Sn−Pb合金、Pb−Sn−Bi系の低融点ろう、
Pb−Cd、Pb−Ag、Cd−Znろう、銀ろう、黄銅ろう、ニッ
ケルろう、アルミニウムろう、アルミニウム合金ろう、
マグネシウムろう等が挙げられる。
【0040】また本実施例によって接合される接合部
材、接合ベース部材の材料としては、鋼、ステンレス
等、殆ど全ての金属又はアルミナ、シリカ、ジルコニア
等のセラミックが挙げられ、接合部材の材料に応じてろ
う材の材料を適宜選択できる。
【0041】なお、本実施例に係るリングの組付けを自
動化する場合においては、ロット材18とスリーブ20
を有する自動組付装置22の代わりに、エア等を用いた
吸着によりリングの持ち上げ、組付け等を行ってもよ
い。また、リングを所定位置まで搬送するパーツフィー
ダ及び接合部材等を組付位置まで搬送するターンテーブ
ル又はベルトコンベア等を自動組付システムに使用して
もよい。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載のブレージング用リング
は、このブレージング用リングが組付けられ接合部材の
外径と略同一又は若干大きい内径を有し、リングの中心
軸を通るように切断した断面形状が軸回りで同一である
ため、接合部材の軸回りの各部分の盛り上がり量が均一
である肉盛りを形成することができる。また、このブレ
ージング用リングは内周面が平坦な面であり、接合部材
に組付けた場合に、このブレージング用リングは、円筒
状の接合部材の外周との間に隙間を生じることなく配置
されるため、溶融したろうを接合ベース部材に形成され
た面取り部内に確実に流し込むことができる。さらに、
リングの中心軸を通るように切断した断面形状が軸回り
で同一であり、一方の端面が接触するように、平坦な面
にこのブレージング用リングを載置した場合、ブレージ
ング用リングの中心軸はこの平坦な面と直角を形成して
おり、中空部が上下方向に配置されるため、このブレー
ジング用リングの持ち上げ等を容易に行え、このブレー
ジング用リングの組付自動化が容易に行える。
【0043】請求項2記載のブレージング用リングは上
記構成としたため、請求項1記載の発明と同様の効果を
奏する他、ブレージング用リングの両端の間の隙間を広
げることが可能であるため、接合部材へこの接合部材の
外径と略同一の内径を有するブレージング用リングを取
付けることが容易に行える。
【0044】請求項3記載のブレージング用リングは、
板状のろう材を先端を重ねることなく対向させてリング
状にしているため、請求項1記載の効果の他、ブレージ
ング用リングを容易に製造することができる。
【0045】請求項4記載のブレージング用リングは、
先端の一方に凹凸又は傾斜を設け、他方にこれと対応す
る凹凸又は傾斜を設けているため、これらの凹凸又は傾
斜により両端の合わせ目の隙間から他のブレージング用
リングが入り込むことが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るブレージング用リン
グの斜視図である。
【図2】本発明の第2実施例に係るブレージング用リン
グの斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るブレージング用リン
グを接合部材へ組付けた状態を示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施例に係るブレージング用リン
グの中空部に自動組付装置のロット材が挿入された状態
を示す断面図である。
【図5】本発明の第1実施例に係るブレージング用リン
グの接合部材への組付けを示した断面図であり、(A)
はブレージング用リングが接合部材の真上に配置された
状態を示し、(B)はブレージング用リングが接合部材
へ移動された状態を示す。
【図6】従来のブレージング用リングを接合部材に組付
けた状態を示す断面図である。
【図7】従来のブレージング用リングを平坦な面に載置
した状態を示す断面図である。
【図8】従来のブレージング用リングの接合部材への組
付けを示した断面図であり、(A)はブレージング用リ
ングが接合部材の真上に配置された状態を示し、(B)
はブレージング用リングの接合部材への組付途中の状態
を示す。
【符号の説明】
10 ブレージング用リング 12 ブレージング用リング 12A 突出部 12B 切欠き

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合部材へ組付けられてブレージングに
    使用されるブレージング用リングにおいて、前記接合部
    材の外径と略同一又は若干大きい内径と、平坦とされた
    内周面とを有し、リングの中心軸を通るように切断した
    断面形状が軸回りで同一であることを特徴とするブレー
    ジング用リング。
  2. 【請求項2】 接合部材へ組付けられてブレージングに
    使用されるブレージング用リングにおいて、長手方向に
    沿った側面が平坦な面であり、かつ長手方向と直角方向
    の断面形状が長手方向に沿って同一であるろう材を、前
    記側面が内周面となるようにその先端を重ねることなく
    対向させて、前記接合部材の外径と略同一又は若干大き
    い内径を有するリング状にしたことを特徴とするブレー
    ジング用リング。
  3. 【請求項3】 接合部材へ組付けられてブレージングに
    使用されるブレージング用リングにおいて、板状のろう
    材を先端を重ねることなく対向させて、前記接合部材の
    外径と略同一又は若干大きい内径を有するリング状にし
    たことを特徴とするブレージング用リング。
  4. 【請求項4】 前記先端の一方に凹凸又は傾斜を設け、
    他方にこれと対応する凹凸又は傾斜を設けたことを特徴
    とする請求項2又は3記載のブレージング用リング。
JP12115194A 1994-06-02 1994-06-02 ブレージング用リング Pending JPH07323389A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2842681A1 (de) * 2013-09-02 2015-03-04 Prükom Prüfgesellschaft für Metall- und Kunststoffteile mbH Verfahren zum Löten von mindestens zwei metallischen Bauteile miteinander unter Verwendung eines Lötringes
JP2015116605A (ja) * 2013-12-20 2015-06-25 株式会社鷺宮製作所 ろう付構造体
CN114083170A (zh) * 2021-11-18 2022-02-25 郑州机械研究所有限公司 一种钎料单片及其制备方法
WO2022137761A1 (ja) * 2020-12-23 2022-06-30 第一稀元素化学工業株式会社 フラックスコアードリング

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