JPH07321303A - Mos型半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

Mos型半導体装置及びその製造方法

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JPH07321303A
JPH07321303A JP10569094A JP10569094A JPH07321303A JP H07321303 A JPH07321303 A JP H07321303A JP 10569094 A JP10569094 A JP 10569094A JP 10569094 A JP10569094 A JP 10569094A JP H07321303 A JPH07321303 A JP H07321303A
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JP
Japan
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semiconductor substrate
type
type semiconductor
junction
drain region
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JP10569094A
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Inventor
Takashi Kohori
隆 古保里
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速で動作することが可能であり、動作時の
消費電力が低いMOS型半導体装置及びその製造方法を
提供する。 【構成】 先ず、p型半導体基板1の素子分離用絶縁膜
2,3に囲まれた素子形成領域上の全面にゲート絶縁膜
4を形成する。その後、ゲート絶縁膜4上の全面にゲー
ト電極5を形成し、ゲート絶縁膜4及びゲート電極5を
パターニングする。そして、p型半導体基板1の表面に
おけるゲート絶縁膜4の両側の部分に、n型のソース領
域6及びドレイン領域7を形成すると共に、ソース領域
6及びドレイン領域7とp型半導体基板1とのpn接合
部にn型不純物を基板1の不純物濃度より低い濃度でイ
オン注入してn型不純物イオン注入層8,9を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はソース領域及びドレイン
領域が形成されたMOS型半導体装置に関し、pn接合
容量を低減させて高速化及び動作時低消費電力化を図っ
たMOS型半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は従来のnチャネルMOS型半導体
装置を示す断面図である。このMOS半導体装置におい
ては、p型の半導体基板21の表面には、素子分離用絶
縁膜22,23が形成されており、この素子分離用絶縁
膜22,23に囲まれた基板表面の素子形成領域には、
ゲート絶縁膜24及びゲート電極25がパターン形成さ
れている。
【0003】また、p型半導体基板21の表面における
ゲート電極25の両側の部分には、n型のソース領域2
6及びドレイン領域27が形成されており、このp型基
板21とn型ソース領域26及びドレイン領域27とは
pn接合している。
【0004】図9は横軸に基板表面からの深さをとり、
縦軸に不純物濃度をとって、図8のB−B線における不
純物濃度分布を示すグラフ図である。実線aはp型の不
純物濃度、実線bはn型の不純物濃度を示す。このMO
S型半導体装置のドレイン領域27のpn接合部におい
て、p型半導体基板21中の不純物濃度はp型半導体基
板21のバルクにおけるその不純物濃度と同じであり、
pn接合部の静電容量(接合容量)は比較的大きいもの
となっている。このように、pn接合部の接合容量が大
きいと、MOS型半導体装置は高速で動作することでき
ず、消費電力が増大すると共に、pn接合部の接合耐圧
が低下してしまう。
【0005】特に、近年、素子の高集積化の要求に伴
い、MOS型半導体装置においては、素子が微細化さ
れ、ソース領域とドレイン領域との間隔がより一層短く
なっている。このようにソース−ドレイン間の間隔が短
くなると、ソース領域及びドレイン領域と基板とのpn
接合部の空乏層同士が相互に近づくことになり、パンチ
スルー等の不都合が生じる。パンチスルーとは、ソース
領域側の空乏層とドレイン領域側の空乏層とが接するこ
とにより基板内部を電流が貫通することで、リーク電流
の増大をもたらす。このようなMOS型半導体装置の微
細化に伴う問題点は総称して短チャネル効果と呼ばれ
る。
【0006】従来、この短チャネル効果を抑制するため
に、半導体基板の不純物濃度を高めることにより、空乏
層の広がりを抑える方法がとられている。しかし、この
方法においては、ソース領域及びドレイン領域と基板と
のpn接合部の接合容量が増大するため、接合耐圧が低
下すると共に、前述の如くMOS型半導体装置の高速動
作が阻害され、更に消費電力が増大するという難点があ
る。
【0007】このような難点を解決するために、半導体
基板自体の不純物濃度を低くし、ゲート電極の形成工程
の前に半導体基板上に、ゲート電極形成予定領域が開口
したマスクを形成し、このマスクを使用して半導体基板
に半導体基板と同一導電型の不純物を導入することによ
り、不純物濃度が高いチャネル領域を形成しておく方法
がある。この場合には、ソース領域及びドレイン領域と
基板とのpn接合部の半導体基板側の部分の不純物濃度
が低くなる。従って、pn接合部の接合容量が低くな
り、MOS半導体装置の高速動作が可能になると共に、
消費電力が低減し、更に接合耐圧も向上する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
方法においては、チャネルとなるゲート電極の下の領域
にのみ選択的に不純物を導入するために、半導体装置の
製造工程において、ゲート電極形成予定領域が開口した
マスクをパターン形成した後、このマスクを利用して不
純物を半導体基板表面に選択的に導入する必要がある。
従って、前記マスクを形成する工程及び前記マスクを除
去するための工程等の煩雑な工程が増加し、その結果製
品コストが高くなるという問題点がある。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、マスクの形成及び除去等の煩雑な工程の追
加及びそれに伴う製品コストの上昇を回避できると共
に、高速で動作することが可能であり、動作時の消費電
力が低いMOS型半導体装置及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るMOS型半
導体装置は、第1導電型の半導体基板と、この半導体基
板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記半
導体基板の表面に形成された第2導電型のソース領域及
びドレイン領域とを有し、前記ソース領域及び前記ドレ
イン領と前記半導体基板とのpn接合部において前記半
導体基板側の電気的に活性な不純物の濃度が前記半導体
基板のバルクにおけるその不純物濃度に比して低いこと
を特徴とする。
【0011】また、本発明に係るMOS型半導体装置の
製造方法は、第1導電型の半導体基板の上にゲート絶縁
膜を形成する工程と、このゲート絶縁膜上にゲート電極
を形成する工程と、前記半導体基板の表面に第2導電型
のソース領域及びドレイン領域を形成する工程と、前記
ソース領域及び前記ドレイン領域と前記半導体基板との
pn接合部に前記半導体基板の不純物濃度よりも低い濃
度で第2導電型の不純物をイオン注入する工程とを有す
ることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明に係るMOS型半導体装置においては、
第1導電型の半導体基板と第2導電型のソース領域及び
ドレイン領域とのpn接合部における前記半導体基板側
の電気的に活性な不純物の濃度が半導体基板のバルクに
おけるその不純物濃度に比して低くなっている。電気的
に活性な不純物濃度とは、第1導電型不純物と第2導電
型不純物との濃度の差をいう。例えば、p型の半導体基
板に対し、それよりも低い濃度のn型の不純物を導入し
た場合、半導体基板の電気的に活性な不純物濃度は低下
する。
【0013】ソース領域及びドレイン領域のpn接合部
の半導体基板側の電気的に活性な不純物濃度を低くする
ことにより空乏層が広がり、その結果、ソース領域及び
ドレイン領域のpn接合部の接合容量が低くなる。これ
により、MOS型半導体装置の接合耐圧が高くなると共
に、高速動作が可能になり、動作時の消費電力も低下す
る。
【0014】一方、本発明に係るMOS型半導体装置の
製造方法においては、第1導電型の半導体基板上にゲー
ト絶縁膜を介してゲート電極をパターン形成した後、第
2導電型不純物をゲート電極の両側の半導体基板表面に
導入してソース領域及びドレイン領域を形成する。この
場合に、ゲート電極及びゲート絶縁膜がマスクとなり、
ゲート電極の下方には第2導電型不純物は注入されず、
この部分の第1導電型の不純物濃度は変化しない。
【0015】次に、ソース領域及びドレイン領域と第1
導電型半導体基板とのpn接合部に第2導電型の不純物
をイオン注入する。この第2導電型不純物の濃度は半導
体基板のバルクにおける第1導電型の不純物の濃度より
も低くすることが必要である。この場合も、ゲート電極
がマスクとなり、ソース領域及びドレイン領域と基板と
のpn接合部に自己整合的に不純物をイオン注入するこ
とができるので、新たにマスクを形成する必要がなく、
工程数の増加を抑制できる。
【0016】このようにして、ソース領域及びドレイン
領域と半導体基板とのpn接合部に半導体基板に対し逆
導電型の不純物を導入するので、半導体基板側の電気的
に活性な不純物濃度を低くすることができる。この結
果、pn接合部の空乏層が広がることにより、pn接合
部の接合容量が低くなると共に、接合耐圧が高くなる。
従って、本発明方法により製造された半導体装置は高速
で動作することが可能であると共に、消費電力が低い。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について、添付の図面
を参照して具体的に説明する。図1は本発明の第1の実
施例に係るnチャネルMOS型半導体装置を示す断面図
である。p型半導体基板1の表面には素子分離用絶縁膜
2,3が選択的に形成されており、この素子分離用絶縁
膜2,3に囲まれた基板表面の領域が素子形成領域とな
っている。この素子形成領域の表面上の所定領域にはゲ
ート絶縁膜4が形成されており、このゲート絶縁膜4上
にはゲート電極5がパターン形成されている。
【0018】また、p型半導体基板1の表面におけるゲ
ート電極5の両側の部分にはn型のソース領域6及びド
レイン領域7が形成されている。
【0019】更に、ソース領域6及びドレイン領域7と
基板1とのpn接合部には夫々n型不純物をイオン注入
したn型不純物イオン注入層8,9が設けられている。
【0020】図2は横軸に基板表面からの深さをとり、
縦軸に不純物濃度をとって、図1のA−A線における不
純物濃度分布を示すグラフ図である。実線a及び破線b
はp型半導体基板1の最初の(基板1形成時の)p型不
純物濃度を示す。実線cはドレイン領域7のn型不純物
濃度を示す。破線dはpn接合部に導入されたn型不純
物の濃度を示す。実線eは、電気的に活性な不純物の濃
度を示す。この図2に示すように、本実施例において
は、pn接合部に導入されたn型の不純物により、実線
eで示すように、pn接合部のp型半導体基板側の不純
物の濃度が実質的に低下する。即ち、電気的に活性な不
純物の濃度が低下する。
【0021】本実施例においては、pn接合部のp型半
導体基板1側の電気的に活性な不純物の濃度がp型半導
体基板1のバルクにおけるその不純物濃度よりも低くな
っているので、pn接合部においてp型半導体基板1側
の空乏層が広がり、pn接合部の接合容量が低くなる。
従って、本実施例に係るMOS型半導体装置は、接合耐
圧が高く、高速で動作することが可能であり、動作時の
消費電力が低い。
【0022】次に、本実施例に係るMOS型半導体装置
の製造方法について説明する。図3(a)乃至図3
(c)は本実施例に係るMOS型半導体装置の製造方法
を工程順に示す断面図である。先ず、図3(a)に示す
ように、p型半導体基板1上に素子分離用絶縁膜2,3
を選択的に形成すると共に、この素子分離用絶縁膜2,
3に囲まれた素子形成領域の基板1上の全面にゲート絶
縁膜4を形成する。その後、ゲート絶縁膜4上の全面に
ゲート電極5を形成し、ゲート絶縁膜4及びゲート電極
5をパターニングする。
【0023】次に、図3(b)に示すように、p型半導
体基板1の上方からn型不純物としてヒ素を導入する。
この不純物の導入は、イオン注入法又は不純物を含む拡
散源からの熱拡散により行う。このような方法により、
p型半導体基板1の表面のゲート絶縁膜4と素子分離用
絶縁膜2,3との間にn型のソース領域6及びドレイン
領域7を夫々形成する。
【0024】なお、本実施例では、質量及び拡散係数の
観点により、ソース領域6及びドレイン領域7を形成す
るためにn型の不純物としてヒ素を導入したが、n型不
純物はこれに限らず、リン及びアンチモン等のn型の不
純物を使用することができる。
【0025】次いで、図3(c)に示すように、p型半
導体基板1の上方から、例えば、n型の不純物であるリ
ンをイオン注入し、ソース領域6及びドレイン領域7と
p型半導体基板1とのpn接合部にn型不純物イオン注
入層8,9を形成する。この場合に、n型不純物イオン
注入層8,9のリン濃度はp型半導体基板1のp型の不
純物濃度よりも低くする。これにより、pn接合部の半
導体基板側の電気的に活性な不純物濃度が低くなる。一
方、ソース領域6及びドレイン領域7の不純物濃度はn
型不純物イオン注入層8,9に比して著しく高いため、
イオン注入層8,9の形成による前記pn接合部のソー
ス領域6及びドレイン領域7側の不純物濃度の変化は無
視することができる。このようにして、本実施例に係る
MOS型半導体装置が完成する。
【0026】なお、ソース領域6及びドレイン領域7を
形成する前に基板1にリンをイオン注入して、n型不純
物イオン注入層8,9を形成し、その後、ソース領域6
及びドレイン領域7を形成してもよい。
【0027】また、イオン注入によりソース領域6及び
ドレイン領域7並びにn型不純物層8,9を形成する場
合には、それ以前の工程で形成した絶縁膜の一部又は全
部がp型半導体基板1上に残留していてもよい。
【0028】更に、本実施例では、質量及び拡散係数の
観点により、n型不純物イオン注入層8,9を形成する
ために不純物としてリンを導入したが、イオン注入する
n型不純物はこれに限らず、ヒ素及びアンチモン等を使
用することができる。
【0029】上述したMOS型半導体装置の製造方法に
おいては、ソース領域6及びドレイン領域7とp型半導
体基板1とのpn接合部に選択的にリンをイオン注入す
る際に、ゲート絶縁膜4及びゲート電極5並びに素子分
離用絶縁膜2,3がマスクとなり、リンは自己整合的に
ソース領域6及びドレイン領域7とp型半導体基板1と
のpn接合部に導入されて、n型不純物イオン注入層
8,9が形成される。従って、n型不純物イオン注入層
8,9を形成するためのマスクを新たに形成する必要が
なく、製造工程の増加を回避できる。
【0030】図4は本発明の第2の実施例に係るMOS
型半導体装置を示す断面図である。本実施例は本発明を
LDD(Lightly Doped Drain)構造のMOS型半導体
装置に適用したものである。このnチャネルMOS型半
導体装置において、p型半導体基板1の表面には素子分
離用絶縁膜2,3が選択的に形成されており、この素子
分離用絶縁膜2,3に囲まれた素子形成領域にはゲート
絶縁膜4及びゲート電極5がパターン形成されている。
【0031】また、p型半導体基板1上のゲート電極5
の両側の部分にはゲート側壁絶縁膜12,13が形成さ
れており、p型半導体基板1の表面におけるゲート電極
5の両側の部分にはn型のソース領域6及びドレイン領
域7が形成されている。
【0032】更に、ソース領域6及びドレイン領域7の
下部のpn接合部には、夫々n型不純物イオン注入層
8,9が形成されている。
【0033】更にまた、ソース領域6及びドレイン領域
7の相互に対向する側の端部には夫々n- 型半導体層1
0,11が形成されている。
【0034】本実施例のMOS型半導体装置において
は、n型不純物イオン注入層8,9が設けられているた
めに、ソース領域6及びドレイン領域7とp型半導体基
板1とのpn接合部のp型半導体基板1側において、p
型半導体基板1の電気的に活性な不純物の濃度が低くな
る。本実施例においても、第1の実施例と同様の効果を
奏する。また、本実施例においては、ソース領域6及び
ドレイン領域7の端部にn- 型半導体層10,11が設
けられているため、短チャネル効果の一つのホットエレ
クトロン効果を低減させることができ、ドレイン領域の
端部に形成される空乏層の電界を低くしてアバランシェ
現象を生じにくくすることができるという利点もある。
【0035】図5は本発明の第3の実施例に係るMOS
型半導体装置を示す断面図である。本実施例が第2の実
施例と異なる点はn- 型半導体層10,11の下方にp
- 型半導体層14,15が設けられている点にあり、そ
の他の構成は基本的には第2の実施例と同一であるの
で、図5において図4と同一物には同一符号を付して、
その詳しい説明は省略する。
【0036】本実施例においては、n- 型半導体層1
0,11の下に、夫々p- 型半導体層14,15が形成
されている。このp- 型半導体層14,15には、p型
半導体基板1に比して高濃度にp型の不純物が導入され
ている。
【0037】このように構成されたMOS型半導体装置
においては、第2の実施例と同様の効果を奏するのに加
えて、p- 型半導体層14,15が形成されているため
に、ソース領域及びドレイン領域における空乏層がゲー
ト電極の下方のチャネル領域に広がることを防止でき、
これにより、短チャネル効果を抑制できるという効果を
奏する。
【0038】図6は本発明の第4の実施例に係るMOS
型半導体装置を示す断面図である。このMOS型半導体
装置は、図5に示すMOS型半導体装置に比してn型不
純物イオン注入層8,9が小さく形成されている。即
ち、第3の実施例においてはn- 型半導体層10,1
1、n型不純物イオン注入層8,9及びp- 型半導体層
14,15を形成した後に側壁絶縁膜12,13を形成
しているのに対し、本実施例に係るMOS型半導体装置
は、ゲート側壁絶縁膜12,13を形成した後、n型不
純物をイオン注入することによりn型不純物イオン注入
層8,9を形成したものである。
【0039】本実施例においては、ゲート側壁絶縁膜1
2,13もn型不純物イオン注入層8,9形成時のマス
クとして利用されているので、n型不純物層8,9がゲ
ート電極5の下方に広がることがない。従って、第3の
実施例と同様の効果を奏するのに加え、短チャネル効果
をより一層抑制できるという効果がある。
【0040】次に、本実施例において、n型不純物層
8,9の影響について調べるためコンピュータを使用し
て半導体の基本方程式を数値解析的に解く半導体シミュ
レーション(壇良編著,プロセス・デバイス・シミュレ
ーション技術,産業図書,1988)を実施した。
【0041】この場合に、MOS型半導体装置の各領域
形成時の不純物注入条件を以下に示す。
【0042】MOS型半導体装置形成条件 p型半導体基板1;p型不純物量;1×1015cm-3 ウェル注入;ボロン,ドーズ量;1×1013cm-2,加
速エネルギ;35keV ソース領域6及びドレイン領域7;リン,ドーズ量;5
×1013cm-2,加速エネルギ;30keV n型不純物層8,9;リン,ドーズ量;1×1013cm
-2,加速エネルギ;180keV n- 型半導体層10,11;リン,ドーズ量;4×10
13cm-2,加速エネルギ;25keV p- 型半導体層14,15;ボロン,ドーズ量;1×1
13cm-2,加速エネルギ;30keV
【0043】図7は横軸にpn接合部に印加する逆方向
電圧をとり、縦軸にpn接合部の接合容量をとって、シ
ミュレーション結果を示すグラフ図である。実線17は
n型不純物イオン注入層8,9が形成されている本実施
例における接合容量、実線16はn型不純物イオン注入
層8,9がない従来例における接合容量を示している。
この図7から明らかなように、本実施例における接合容
量は従来例に比して、約1/2である。従って、このM
OS型半導体装置は高速で動作することが可能であり、
動作時の消費電力が低いことが明らかである。
【0044】なお、第1乃至第4の実施例はnチャネル
MOS型半導体装置であるが、これにより本発明がnチ
ャネルMOS型半導体装置に限定されるものでないこと
は勿論であり、本発明は第1乃至第4の実施例において
導電型を反転させることにより、pチャネルMOS型半
導体装置にも適用でき、この場合も同様の効果を奏する
ことができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るMO
S型半導体装置によれば、第1導電型の半導体基板と第
2導電型のソース領域及びドレイン領域とのpn接合部
において前記半導体基板側の電気的に活性な不純物の濃
度が前記半導体基板のバルクにおけるその不純物濃度に
比して低くなっているため、pn接合部の接合容量が低
く、接合耐圧が高い。従って、本発明に係るMOS型半
導体装置は、高速動作が可能であり、動作時の消費電力
が低いという効果を奏する。
【0046】また、本発明に係るMOS型半導体装置の
製造方法によれば、ゲート電極を形成した後に、ソース
領域及びドレイン領域と半導体基板とのpn接合部に半
導体基板の不純物濃度よりも低い濃度で基板と逆導電型
の不純物をイオン注入するから、マスクをパターン形成
する工程を加えることなく、上述の構造のMOS型半導
体装置を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るMOS型半導体装
置を示す断面図である。
【図2】図1のA−A線における不純物濃度分布を示す
グラフ図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係るMOS型半導体装
置の製造方法を示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係るMOS型半導体装
置を示す断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例に係るMOS型半導体装
置を示す断面図である。
【図6】本発明の第4の実施例に係るMOS型半導体装
置を示す断面図である。
【図7】本発明の第4の実施例及び比較例におけるpn
接合部の接合容量のシミュレーション結果を示すグラフ
図である。
【図8】従来のMOS型半導体装置を示す断面図であ
る。
【図9】図8のB−B線における不純物濃度分布を示す
グラフ図である。
【符号の説明】
1,21;p型半導体基板 2,3,22,23;素子分離用絶縁膜 4,24;ゲート絶縁膜 5,25;ゲート電極 6,26;ソース領域 7,27;ドレイン領域 8,9;n型不純物イオン注入層 10,11;n- 型半導体層 12,13;ゲート側壁絶縁膜 14,15;p- 型半導体層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板と、この半導体
    基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記
    半導体基板の表面に形成された第2導電型のソース領域
    及びドレイン領域とを有し、前記ソース領域及び前記ド
    レイン領域と前記半導体基板とのpn接合部において前
    記半導体基板側の電気的に活性な不純物の濃度が前記半
    導体基板のバルクにおけるその不純物濃度に比して低い
    ことを特徴とするMOS型半導体装置。
  2. 【請求項2】 第1導電型の半導体基板の上にゲート絶
    縁膜を形成する工程と、このゲート絶縁膜上にゲート電
    極を形成する工程と、前記半導体基板の表面に第2導電
    型のソース領域及びドレイン領域を形成する工程と、前
    記ソース領域及び前記ドレイン領域と前記半導体基板と
    のpn接合部に前記半導体基板の不純物濃度よりも低い
    濃度で第2導電型の不純物をイオン注入する工程とを有
    することを特徴とするMOS型半導体装置の製造方法。
JP10569094A 1994-05-19 1994-05-19 Mos型半導体装置及びその製造方法 Pending JPH07321303A (ja)

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