JPH07320632A - 電子源及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

電子源及びそれを用いた画像形成装置

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JPH07320632A
JPH07320632A JP11491294A JP11491294A JPH07320632A JP H07320632 A JPH07320632 A JP H07320632A JP 11491294 A JP11491294 A JP 11491294A JP 11491294 A JP11491294 A JP 11491294A JP H07320632 A JPH07320632 A JP H07320632A
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JP
Japan
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wiring
electron
column
power supply
image forming
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JP11491294A
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Yasuyuki Todokoro
泰之 外處
Hidetoshi Suzuki
英俊 鱸
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Canon Inc
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2201/00Electrodes common to discharge tubes
    • H01J2201/30Cold cathodes
    • H01J2201/316Cold cathodes having an electric field parallel to the surface thereof, e.g. thin film cathodes
    • H01J2201/3165Surface conduction emission type cathodes

Landscapes

  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】マトリクス状に配置された複数の表面伝導型電
子放出素子から成る電子源およびこれを用いた画像形成
装置の中央部の輝度が低下しないようにする。 【構成】表面伝導型電子放出素子404は、互いに直交
する上配線505と下配線506との交点を電極として
マトリクス状に配置されている。下配線505の更に下
には、絶縁層910を隔てて給電配線909が配設され
ており、給電配線909と下配線506とはその中央付
近で接続されている。そのため、下配線506にはその
中央付近から給電されるため、中央付近における電圧降
下を防止でき、電圧降下に伴う放出電荷の低下および輝
度の低下を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業状の利用分野】本発明は、多数の表面伝導型放出
素子を備える電子源及びそれを応用した画像形成装置に
関するもので、特に、電子源全面にわたって一様な電子
放出をする電子源及びそれを用いた画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子として熱電子源と冷
陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子には電
界放出型(以下FE型と略す)、金属/絶縁層/金属型
(以下MIMと略す)や表面伝導型放出素子(以下SC
E:Surface Conductive Emit
terと略す)などがある。
【0003】FE型の例としては、W.P.Dkyke
&W.W.Dolan,“Field emissio
n”,Advance in Electron Ph
ysics,8,89(1956)などが知られてい
る。
【0004】MIM型の例としては、C.A.Mea
d,“The tunnel−emission am
plifier,J.Appl.Phys,32,64
6(1976)やC.A.Spindt,“Physi
cal properties of thin−fi
lm field emission cathode
s withmolybdenum cones”,
J.Appl.Phys,47,5248(1976)
などが知られている。
【0005】SCE型の例としては、M.I.Elin
son,Radio Eng.Electron Py
s,10,(1965)などがある。
【0006】SCEは、基板上に形成された小面積の薄
膜に、膜面に平行に電流を流すことにより、電子放出が
生ずる現象を利用するものである。
【0007】このSCEとしては、前記エリンソンなど
によるSn02薄膜を用いたもの、Au薄膜によるもの
[G.Dittmer:“Thin Solid Fi
lms”,9,317(1972)]、IN203/Sn
02薄膜によるもの[M.Hartwell and
C.G.Fonstad:“IEEE Trans.E
D Conf.”,519(1975)]、カーボン薄
膜によるもの(荒木久他:真空、第26巻、第1号、2
2頁(1983)]などが報告されている。
【0008】これらのSCEの典型的な素子構成として
前述のM.Hartwellの素子構成を図15に示
す。同図において、1401は絶縁性基板である。14
02は電子放出部形成用薄膜で、H型形状のパターン
に、スパッタで形成された金属酸化物薄膜などからな
り、後述のフォーミングと呼ばれる通電処理により電子
放出部1403が形成される。1404は電子放出部を
含む薄膜と呼ぶ。尚、図中のL1は0.5mm〜1mm、W
1は0.1mmで設定されている。
【0009】従来、これらのSCEにおいては、電子放
出を行う前に電子放出部形成用薄膜1402に予めフォ
ーミングと呼ばれる通電処理によって電子放出部140
3を形成するのが一般的である。すなわち、フォーミン
グとは電子放出部形成用薄膜1402の両端に電圧を印
加通電し、電子導出部形成用薄膜1402を局所的に破
壊、変形もしくは変質せしめ、電気的に高抵抗な状態に
した電子放出部1403を形成することである。尚、電
子放出部1403は電子放出部形成用薄膜1402の一
部に亀裂が発生し、その亀裂付近から電子放出が行われ
る。以下フォーミングにより発生した電子放出部140
3を含む電子放出部形成用薄膜を電子放出部を含む薄膜
1404と呼ぶ。前記フォーミング処理をしたSCEは
上述電子放出部を含む薄膜1404に電圧を印加し、素
子表面に電流を流すことにより、上述電子放出部140
3より電子を放出せしめるものである。
【0010】上述のSCEは、構造が単純で製造も容易
であることから、大面積にわたり多数素子を配列形成で
きる利点がある。そこで、この特徴を生かせるようない
ろいろな応用が研究されている。例えば、荷電ビーム
源、表示装置などがあげられる。多数のSCEを配列形
成した例としては、並列にSCEを配列し、個々の素子
の両端を配線にてそれぞれ結線した行を多数行配列した
電子源があげられる(例えば、本出願人が提案した特開
平1−31332号公報)。また、特に表示装置等の画
像形成装置においては、近年液晶を用いた平板型表示装
置が、CRTに替わって普及してきたが、自発光型でな
いため、バックライトなどを持たせなければならない等
の問題点があり、自発光型の表示装置の開発が望まれて
きた。SCEを多数配置した電子源と電子源より放出さ
れた電子によって、可視光を発光せしめる蛍光体とを組
み合わせた表示装置である画像形成装置は、大画面の装
置でも比較的容易に製造でき、かつ表示部位の優れた自
発光型表示装置である(例えば、本出願人が先に提案し
たUSP5066883号明細書)。
【0011】これまで提案されてきたこれらの装置にお
ける多数素子の結線方法は、例えば上記特開平1−31
332号公報に記載されたような画像形成装置において
は1列の素子を並列に接続して梯子状に結線され、そし
てこれら配線の端部で外部端子と接続され、これら素子
をフォーミング処理あるいは駆動する際はその配線端部
から給電して行われる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述の平板型CRTを
はじめとして、SCEを応用した各種画像形成装置にお
いて高品位、高精細な画像や大画面が望まれるのは当然
であるが、そのためには、電子源の行、列の数がそれぞ
れ数百〜数千と大規模の素子配列が必要となり、かつ各
素子特性が均一であることが望まれる。しかしながら、
大規模の電子源の場合、以下のような問題点があった。
【0013】上述のような表面伝導型放出素子では、フ
ォーミングと呼ばれる通電処理により膜を変質させて素
子を作成するが、1本の共通配線に多くのSCEが結線
されているため、前述特開平1−31332号のような
並列に結線されている場合はもちろん、単純マトリクス
状に結線されている場合においても、通常は列単位ある
いは行単位等のある特定の複数個の素子を同時にフォー
ミングする。
【0014】ここで、フォーミング時に必要となる電流
はその製法や構成によっても変わるが、例えば1素子当
たり瞬時値で約30mAの電流を流す必要があり、同時
に数百素子分のフォーミング電流が流れるとすると、そ
の総電流は瞬時値で10A以上となる。このとき、配線
抵抗による電圧降下のため、共通配線への給電点の近く
接続された素子ほど印加電圧が高くなり、最初にフォー
ミング処理が終了する。また、給電点から遠くに接続さ
れた素子への印加電圧は徐々に上昇し、フォーミングさ
れる直前に急激に上昇することもある。つまり全素子が
同一条件ではフォーミングされず、素子特性に分布が生
じてしまう。
【0015】また、電子源を駆動する際にも、配線抵抗
による電圧降下のため、駆動回路から遠くに接続された
素子ほど印加電圧が低くなり、その結果、放出電子量が
低下し、また電子を蛍光体に照射する場合、その発光輝
度が低下する。例えば、共通配線の片側のみが駆動回路
と接続されている画像形成装置の場合、駆動回路が接続
されている側の輝度が高く、反対側の輝度は低くなる。
また、共通配線の両側を駆動回路と接続している画像形
成装置の場合、両端の輝度が高く、中央部の輝度が低く
なる。一般に画像形成装置の場合、中央部の画像情報が
重要な場合が多く、中央部の輝度が高く周辺部の輝度が
低い輝度分布は許容されても、その逆の分布は許容され
にくい。例えば、現行のCRTは、輝度分布はCRTの
中央部の輝度に対して周辺部の輝度は70〜80%程度
に低下し、投射管による画面の場合は更に周辺部の輝度
は低下しているが、十分実用に供されている。
【0016】このような問題点のため、SCEは素子構
造が簡単であるという利点があるにもかかわらず、産業
上積極的に応用されるには至ってなかった。
【0017】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みて、
一様にフォーミングでき、中央部の電子放出量が低下し
ない電子源及び中央部の輝度の低下しない画像形成装置
を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】および
【作用】本発明は、前述の問題を解決するために、フォ
ーミング用電源あるいは駆動回路と共通配線中央近傍部
にある素子との間の配線抵抗が、共通配線端部にある素
子との間の配線抵抗よりも低くなるように配線を構成す
ること、つまり基板略中央付近で共通配線と外部への給
電配線とを接続した構造であることを特徴とする。
【0019】本発明によれば、中央部の素子に対する印
加電圧が周辺よりも低下するという問題点が解決され、
中央部で電子法出量が低下しない電子源が、またそれを
応用した表示品位が高い画像形成装置が提供される。
【0020】本発明は表面伝導型放出素子を多数個備え
る電子源、ならびにこれを用いた画像形成装置にかかわ
り、そこに備える表面伝導型放出素子の材料や構造等に
よらず、上述した作用を及ぼすことができる。
【0021】なお、本発明者等は、表面伝導型放出素子
のなかでは電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜か
ら形成するものが電子放出特性上好ましいことを見いだ
している。また、製造上の観点からも、微粒子膜は製膜
やフォーミングが容易で、大面積にわたり多数個を形成
するのに適することに着目している。
【0022】そこで、以下に述べる本発明の好ましい態
様、あるいは実施例に関しては、微粒子膜から形成する
表面伝導型放出素子を多数個備えた装置について説明す
る。
【0023】以下に、本発明に関わる電子源の基本的な
構成と製造方法について図4、図5、図6を用いて説明
する。
【0024】図4は本発明における電子源に用いられる
SCEの単素子の基本的な構成(図5中の509部分)
を示す図面である。同図において401は絶縁性基板、
405と406は電極、404は電子放出部を含む薄
膜、403は電子放出部である(特開平2−5682
2)。
【0025】本発明における電子放出部を含む薄膜40
4のうち電子放出部403としては粒径が数十オングス
トロームの導電性微粒子からなり、電子放出部を含む薄
膜404から電子放出部403を除いた薄膜404は微
粒子膜からなる。尚ここで述べる微粒子膜とは、複数の
微粒子が集合した膜であり、その微細構造として、微粒
子が個々に分散した状態のみならず、微粒子が互いに隣
接、あるいは重なり合った状態(島状も含む)の膜を指
す。
【0026】またこれとは別に電子放出部を含む薄膜4
04は、導電性微粒子が分散されたカーボン薄膜等の場
合がある。電子放出部を含む薄膜404の具体例をあげ
るならば、Pd,Ru,Ag,Au,Ti,In,C
u,Cr,Fe,Zn,Sn,Ta,W,Pb等の金
属、PdO,SnO2,In203,PbO,Sb203等
の酸化物、HfB2,ZrB2,LaB6,CeB6,YB
4,GdB4等の硼化物、TiC,ZrC,HfC,Ta
C,SiC,WC等の炭化物、TiN,ZrN,HfN
等の窒化物、Si,Ge等の半導体、カーボン、AgM
g,NiCu,Pb,Sn等である。
【0027】そして電子放出部を含む薄膜404は真空
蒸着法、スパッタ法、化学的気相堆積法、分散塗布法、
ディッピング法、スピナー法等によって形成される。
【0028】電子放出部を有するSCEの製造方法とし
ては様々な方法が考えられるが、その一例を図6に示
す。402は電子放出部形成用薄膜で、例えば微粒子膜
があげられる。
【0029】以下、順を追って製造方法を説説明する。
【0030】1)絶縁性基板601を洗剤、素子電極を
有機溶剤により十分に洗浄後、真空蒸着技術、フォトリ
ソグラフィー技術により該絶縁性基板601の面上に、
給電配線(不図示)、素子電極を有する共通配線60
5、606、絶縁層を形成する(図6(a))。給電配
線が最下層の場合は、給電配線を形成し絶縁層を介して
その上に、共通配線605、606を形成する。また逆
に給電配線が最上層の場合は、共通配線605、606
を形成後に絶縁層を介して給電配線を形成する。配線の
材料としては導電性を有するものであればどのようなも
のでも構わないが、例えばニッケル金属があげられ、電
極間隔L1は2μm、電極長さW1は300μm、配線
605、606の素子電極部分の膜厚dは1000オン
グストロームである。
【0031】2)絶縁性基板601上に設けられた配線
605と606との間に、有機金属溶液を塗布して放置
することにより、有機金属薄膜を形成する。尚、有機金
属溶液とは、前記Pd,Ru,Ag,Au,Ti,I
n,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,Ta,W,Pb等
の金属を主元素とする有機化合物の溶液である。この
後、有機金属薄膜を加熱焼成処理し、リフトオフ、エッ
チングなどによりパターニングし、電子放出部形成用薄
膜602を形成する(図6(b))。
【0032】3)続いて、フォーミングと呼ばれる通電
処理を図6の配線605、606に設けた素子電極間に
電圧を不図示の電源によりパルス状あるいは、高速の昇
電圧により行われると、電子放出部形成用薄膜602の
部位に構造の変化した電子放出部3が形成される(図6
(c))。この通電処理により電子放出部形成用薄膜6
02を局所的に破壊、変形もしくは変質せしめ、構造の
変化した部位を電子放出部603と呼ぶ。先に説明した
ように、電子放出部603は導電性微粒子で構成されて
いることを発明者らは観察している。
【0033】フォーミング処理の電圧波形を図12に示
す。
【0034】図12中、T1およびT2はそれぞれ電圧
波形のパルス幅とパルス間隔であり、T1を1マイクロ
秒〜10ミリ秒、T2を10マイクロ秒〜100ミリ秒
とし、三角波の波高値(フォーミング時のピーク電圧)
は4V〜10V程度とし、フォーミング処理が真空雰囲
気下で例えば数十秒間程度で適宜設定した。
【0035】以上説明した電子放出部を形成する際に、
素子の電極間に三角波パルスを印加してフォーミング処
理を行っているが、素子の電極間に印加する波形は三角
波に限定することはなく、矩形波等所望の波形を用いて
もよく、その波高値およびパルス幅・パルス間隔等につ
いても上述の値に限ることなく、電子放出部が良好に形
成されれば所望の値を選択することができる。
【0036】上述のような素子構成と製造方法によって
作成された本発明に係わるSCEの基本特性について図
7、図8を用いて説明する。
【0037】図7は、図4で示した構成を有する素子の
電子放出特性を測定するための測定評価装置の概略構成
図である。図7において、701は絶縁性基板、705
および706は素子電極、704は電子放出部を含む薄
膜、703は電子放出部を示す。また、731は素子に
素子電圧Vfを印加するための電源、730は素子電極
705、706は素子電極間の電子放出部を含む薄膜7
04を流れる素子電流Ifを測定するための電流計、7
34は素子の電子放出部より放出される放出電流Ieを
捕捉するためのアノード電極、733はアノード電極7
34に加速電圧Vaを印加するための高圧電源、732
は素子の電子放出部703より放出される放出電流Ie
を測定するための電流計である。SCEの上記素子電流
If、放出電流Ieの測定にあたっては、素子電極70
5、706に電源731と電流計730とを接続し、該
SCEの上方に電源733と電流計732とを接続した
アノード電極734を配置している。また、本SCEお
よびアノード電極734は真空装置内に設置され、その
真空装置には不図示の排気ポンプおよび真空計等の真空
装置に必要な機器が具備されており、所望の真空下で本
素子の測定評価を行えるようになっている。
【0038】尚、アノード電極の電圧Vaは、1kV〜
10kV、アノード電極とSCEとの距離Hは3mm〜8
mmの範囲で測定した。
【0039】図7に示した測定評価装置により測定され
た放出電流Ieおよび素子電流Ifの関係の典型的な例
を図8に示す。尚、図8は任意単位で示されており、放
出電流Ieは素子電流Ifのおおよそ1000分の1程
度である。図8からも明らかなように、本SCEは放出
電流Ieに対する3つの特性を有する。
【0040】まず第1に、本素子はある電圧(しきい値
電圧と呼ぶ、図8中のVth)以上の素子電圧を印加す
ると急激に放出電流Ieが増加し、一方しきい値電圧V
th以下では放出電流Ieがほとんど検出されない。す
なわち、放出電流Ieに対する明確なしきい値電圧Vt
hを持った非線形素子である。
【0041】第2に、放出電流Ieが素子電圧Vfによ
り制御できる。
【0042】第3に、アノード電極734に捕捉される
放出電荷は、素子電圧Vfを印加する時間に依存する。
すなわち、アノード電極734に捕捉される電荷量は、
素子電圧Vfを印加する時間により制御できる。
【0043】以上のような特性を有するため、本発明に
関わるSCEは、多方面への応用が期待できる。例え
ば、画像形成装置を構成した場合、画素の明るさは単位
時間に蛍光体に照射される電子のエネルギー総量によっ
て決まる。電子源とアノード電極734の間にかけられ
る加速電圧Vaは、どの画素に対してもほぼ一定に印加
されるので、画素の明るさは電子源からの放出電子量と
電子放出時間によって決まる。
【0044】ここで、本発明による画像形成装置では、
共通配線の下層あるいは上層に絶縁層を介して給電配線
を設け、共通配線と基板中央部で接続しているので、素
子への印加電圧は中央部で高く、周辺にいくに従って低
くなる。上述のように電子放出量は印加電圧が高い程多
くなるので、これにより得られる画像はパネル中央部の
輝度が高いものとなる。
【0045】次に、この電子源を応用した画像形成装置
について概説する。
【0046】画像形成装置は、図3のように電子源を作
成した基板301、筐体302、303、307や蛍光
体308などからなる。基板301上には行列状に上記
SCEが配置され、行列線305(容器外端子Dox1
〜Doxmに接続)、列配列306(同Doy1〜Doy
nに接続)によって単純マトリクス接続されている。基
板301上の後述の給電配線は外部回路と端子Dox、
Doyを通じて接続される。SCEのフォーミング時も
この端子を通じ行配列305、列配列306を用いて電
流が各素子に供給される。
【0047】図5は前述の図3中の絶縁性基板301上
に作成されたm×n個の電子源の一部の平面図で、斜線
部はSCEで、行配線506(全体Dx1〜Dxmのm
本ある)、列配線505(同Dy1〜Dynのn本あ
る)は通常電極材料、例えばNiからなり、当然なが
ら、行配線506および列配線505が重なる部分には
2つの配線間に層間絶縁層が挿入されている。
【0048】
【実施例】
[第1実施例]以下に、第1の実施例として、SCE電
子源を用いた画像形成装置の一例を示す。
【0049】先に示した図3の表示パネルの共通配線に
よりSCE509を配置した電子源の一部の平面図を図
5に示す。また、図中のA−A’断面図を図9に示す。
ここで901は基板、506はマトリクス下配線、50
5はマトリクス上配線、904は電子放出部形成用薄
膜、905は素子電極、906は層間絶縁層、907は
コンタクトホール、909は、給電配線、910は層間
絶縁層である。尚、ここでは下配線902と給電配線9
09がコンタクトホール907を通して接続された図を
示しているが、このコンタクトホールは少なくとも基板
略中央付近に設けてある。
【0050】次に、製造方法を図10及び図11により
工程順に従って具体的に説明する。
【0051】工程−a 清浄化した青板ガラスからなる基板901上に、真空蒸
着により厚さ50オングストローム(以下、記号Aで示
す)のCr、厚さ6000AのAuを順次積層した後、
ホトレジスト(AZ1370,ヘキスト社製)をスピン
ナーにより回転塗布、べークした後、ホトマスク像を露
光、現像して、下配線のレジストパターンを形成し、A
u/Cr堆積膜をウェットエッチングする。更に厚さ5
0AのCr層を蒸着して、同様にパターニングしてCr
でカバーされたAu/Cr給電配線909を形成する。
【0052】工程−b 次に厚さ1μmのシリコン酸化膜からなる層間絶縁層9
10をRFスパッタ法により堆積する。
【0053】工程−c 工程−bで堆積したシリコン酸化膜にコンタクトホール
907を形成するためのホトレジストパターンを造り、
これをマスクとして層間絶縁層910をエッチングして
コンタクトホール907を形成する。コンタクトホール
は基板中央部に形成する。エッチングはCF4とH2ガス
を用いたRIE(Reactive Ion Etch
ing)法によった。
【0054】工程−d その後、コンタクトホール907部分以外にレジストを
塗布するようなパターンを形成し、真空蒸着により厚さ
50AのTi、厚さ5000AのAuを順次堆積した。
リフトオフにより不要の部分を除去することにより、コ
ンタクトホール907を埋め込んだ。更に工程−a、工
程−bと同様にして、Au/Cr構造のマトリクス下配
線506と層間絶縁層906を作製する。
【0055】工程−e 次に、マトリクス上配線の下地となる部分を残して層間
絶縁層906をエッチングによりパターニングする。
【0056】工程−f その後、素子電極905と素子電極間ギャップGとなる
べきパターンをホトレジスト(RD−2000N−41
日立化成社製)で形成し、真空蒸着法により、厚さ5
0AのTi、厚さ1000AのNiを順次堆積した。ホ
トレジストパターンを有機溶剤で溶解し、Ni/Ti堆
積膜をリフトオフし、素子電極間ギャップGを有する素
子電極905を形成した。ここでは、素子電極間ギャッ
プを2μmとした。
【0057】工程−g 素子電極905の上に上配線のホトレジスタストパター
ンを形成した後、厚さ50AのTi、厚さ5000Aの
Auを順次真空蒸着によりリフトオフにより不要の部分
を除去して、上配線505を形成した。
【0058】工程−h 素子間ギャップGおよびこの近傍に開口を有するように
膜厚100AのCr膜1008を真空蒸着により堆積・
パターニングし、その上に有機Pd(ccp4230奥
野製薬(株)社製)をスピンナーにより回転塗布、焼成
してPd微粒子からなる電子放出部形成用薄膜904を
形成する。
【0059】工程ーi Cr膜1008および焼成後の電子放出部形成用薄膜9
04を酸エッチャントによりウェットエッチングして所
望のパターンを形成した。
【0060】以上の工程により同一基板上に下配線50
6、層間絶縁層910、上配線505、素子電極90
5、電子放出部形成用薄膜904などを形成し、SCE
の単純マトリクス配線基板を作製した。尚上記工程は薄
膜、フォトリソグラフィー、エッチング等の技術を用い
た例であるが、配線形成技術である印刷などを用いても
よく、その他種々の技術によってもよい。
【0061】また、各部材の材料に自由度があり、例え
ば配線材料は通常電極材として使用されるものであれば
よく、Au,Ag,Cu,Al,Ni,W,Ti,Cr
などがあげられる。層間絶縁層910もシリコン酸化膜
の他にMgO,TiO2,Ta2O5,Al2O3およびこ
れらの積層物、混合物などがあげられる。また素子電極
905は先に上げた配線材料以外にも導電性を有するも
のを用いてもよい。
【0062】次に図3において、上述のようにして電子
放出素子を作製した基板301をリアプレート302上
に固定した後、基板301の5mm上方に、フェースプレ
ート310(ガラス基板307の内面に蛍光膜308と
メタルバック309が形成されて構成される)を支持枠
303を介して配置し、フェースプレート310、支持
枠303、リアプレート302の接合部にフリットガラ
スを塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中で400℃な
いし500℃で10分以上焼成することで封着した。ま
たリアプレート302への基板301の固定もフリット
ガラスで行った。304は電子放出部、305、306
はそれぞれ行方向および列方向の素子電極である。上述
の基板に設けられた給電配線は、容器外端子Dox1な
いしDoxemとDoy1ないしDoynと接続され
る。
【0063】本実施例では上述のごとく、フェースプレ
ート310、支持枠303、リアプレート302で外周
器311を構成したが、リアプレート302は主に基板
301の強度を補強する目的で設けられるため、基板3
01自体で十分な強度を持つ場合は別体のリアプレート
302は不要であり、基板301に直接支持枠303を
封着し、フェースプレート310、支持枠303、基板
301にて外周器311を構成してもよい。
【0064】蛍光膜308は、モノクロームの場合は蛍
光体のみからなるが、カラーの蛍光膜の場合は、蛍光体
の配列によりブッラクストライプあるいはブラックマト
リクス等と呼ばれる黒色導伝材と蛍光体で構成される。
【0065】ブラックストライプ、ブラックマトリクス
が設けられる目的は、カラー表示の場合必要となる三原
色蛍光体の、各蛍光体間の塗り分け部を黒くすることで
混色などを目立たなくすることと、蛍光膜308におけ
る外光反射によるコントラストの低下を抑制することで
ある。本実施例では蛍光体はストライプ形状を採用し、
先にブラックストライプを形成し、その間隙部に各色蛍
光体を塗布し、蛍光膜308を作製した。ブラックスト
ライプの材料として通常よく用いられている黒鉛を主成
分とする材料を用いたが、導電性があり、光の透過およ
び反射が少ない材料であればこれに限るものではない。
【0066】ガラス基板307に蛍光体を塗布する方法
はモノクロームの場合は沈澱法や印刷法が用いられる
が、カラーである本実施例では、スラリー法を用いた。
カラーの場合にも印刷法を用いても同等の塗布膜が得ら
れる。
【0067】また、蛍光膜308内面側には通常メタル
バック309が設けられている。メタルバックの目的
は、蛍光体の発光のうち内面側への光をフェースプレー
ト310側へ鏡面反射することにより輝度を向上するこ
と、電子ビーム加速電圧を印加するための電極として作
用すること、外周器内で発生した負イオンの衝突による
ダメージからの蛍光体の保護等である。
【0068】メタルバックは、蛍光膜作製後、蛍光膜の
内面側表面の平滑化処理(通常フィルミングと呼ばれ
る)を行い、その後Alを真空蒸着することで作製し
た。
【0069】フェースプレート310には、更に蛍光膜
308の導電性を高めるため、蛍光膜308の外面側に
透明な電極(不図示)が設けられる場合もあるが、本実
施例では、メタルバックのみで十分な導伝性が得られた
ので省略した。
【0070】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体と電子放出素子とを対応させなければいけないた
め、十分な位置合わせを行った。
【0071】以上のようにして完成したガラス容器内の
雰囲気を排気管(図示せず)を通じ真空ポンプにて排気
し、十分な真空度に達した後、容器外端子Dox1ない
しDoxmとDoy1ないしDoynを通じ素子電極9
05間に電圧を印加し、前述のフォーミングを行って、
電子放出部304を形成し電子放出素子を作成した。
【0072】フォーミングパルスVformは、図12
に示すパルス波形で、T1を1msec、T2を10m
sec、ピーク電圧を5[V]とし、フォーミング処理
は約1×10-6torrの真空雰囲気下で60秒間行っ
た。
【0073】このように作製された電子放出部は、パラ
ジウム元素を主成分とする微粒子が分散配置された状態
となり、その微粒子の平均粒径は30オングストローム
であった。
【0074】以上のようにして全てのSCE素子のフォ
ーミングが終了後、最後に10-6torr程度の真空度
で、不図示の排気管をガスバーナーで熱することで溶着
し外周器の封止を行った。
【0075】最後に封止後の真空度を維持するために、
ゲッター処理を行った。これは、封止を行う直前あるい
は封止後に、抵抗加熱あるいは高周波加熱等の加熱法に
より、画像形成パネル内の所定の位置(不図示)に配置
されたゲッターを加熱し、蒸着膜を形成する処理であ
る。ゲッターは通常Baなどが主成分であり、該蒸着膜
の吸着作用により、真空度を維持するものである。
【0076】以上のように完成した本発明の画像形成パ
ネルにおいて、各電子放出素子には、容器外端子Dox
1ないしDoxmとDoy1ないしDoynを通じ、電
圧を印加することにより、電子放出させ、高圧端子Hv
を通じ、メタルバック309、あるいは透明電極(不図
示)に数kV以上の高圧を印加し、電子ビームを加速
し、蛍光膜308に衝突させ、励起・発光させることで
画像を表示した。
【0077】以上述べた構成は、画像形成パネルを作製
する上で必要な概略構成であり、例えば各部材の材料等
詳細な部分は上述内容に限られるものではなく、画像形
成パネルの用途に適するよう適宜選択する。
【0078】<給電配線の配置>図1は、本実施例の画
像形成装置に用いられる表示パネルの上面図及び断面図
である。図1(a)におけるC−C’断面は薄膜404
を通る断面で、その矢視断面図を図1(c)に示す。図
1(c)は概略図であり、電極等、一部詳細は省略して
ある。上配線505と下配線506との間に電極を配
し、電極間に薄膜404を積層して電子放出部を形成し
ている。
【0079】B−B’断面は下配線505上で、下配線
に沿った断面である。その矢視断面図を図1(b)に示
す。下配線に沿った部分では、給電配線909を下配線
506の下層に積層するため、C−C’断面図で示され
る表面伝導型電子放出素子の部分よりも下配線506,
層間絶縁層910,給電配線909の3層分厚くなって
いる。給電配線909は下配線506と略同じ幅で下配
線と並行して基板901上に設けられており、表示パネ
ル中央付近のコンタクトホール907で下配線と接続さ
れており、その他の部分では層間絶縁層910によって
絶縁されている。また、給電配線909はその片端部ま
たは両端部が端子Dxoを介して外部回路と接続され
る。接続される外部回路は画像信号や同期信号に従って
表示パネルに駆動信号を入力するためのもので、例えば
同期信号と画像信号を適当に変調した信号とを入力する
ことで表示パネルを駆動する。
【0080】コンタクトホール907において給電配線
909とつながる下配線506は、図1(c)に示すよ
うに、上配線505と共に、マトリクス状に配置された
表面伝導型電子放出素子の電極に接続される。
【0081】上記のように下配線506に端部からでは
なくパネル中央部付近から給電することで、パネルの両
端部付近ほど電圧が降下することになり、前記した表面
伝導型電子放出素子の特性より両端部ほど放出電荷が小
さくなって、同一の信号を印加した場合には中央部の輝
度が低下することはない。
【0082】また、薄膜に電圧を印加してフォーミング
を行う際にも、配線の片側から電源を供給するのに比べ
て、より均一にフォーミングすることが可能である。
【0083】<表示パネルの応用>図13は、前記説明
のディスプレイパネルに、たとえばテレビジョン放送を
はじめとする種々の画像情報源より提供される画像情報
を表示できるように構成した表示装置の一例を示すため
の図である。図中1200は前述のディスプレイパネ
ル、1201はディスプレイパネルの駆動回路、120
2はディスプレイコントローラ、1203はマルチプレ
クサ、1204はデコーダ、1205は入出力インター
フェース回路、1206はCPU、1207は画像生成
回路、1208および1209および1210は画像メ
モリインターフェース回路、1211は画像入力インタ
ーフェース回路、1212および1213はTV信号受
信回路、1214は入力部である。
【0084】(なお、本図においては、テレビジョンを
はじめとする各入力信号の音声成分に関する処理回路や
スピーカなどは省略している。) 以下、画像信号の流れに沿って各部の機能を説明してゆ
く。
【0085】まず、TV信号受信回路1213は、たと
えば電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて
伝送されるTV画像信号を受信する為の回路である。受
信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、た
とえば、NTSC方式,PAL方式,SECAM方式な
どの諸方式でもよい。また、これよりさらに多数の走査
線よりなるTV信号(たとえばMUSE方式をはじめと
するいわゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数化に
適した前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに好適
な信号源である。TV信号受信回路1213で受信され
たTV信号は、デコーダ1214に出力される。
【0086】また、TV信号受信回路1212は、たと
えば同軸ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送
系を用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回
路である。前記TV信号受信回路1213と同様に、受
信するTV信号の方式は特限られるものではなく、また
本回路で受信されたTV信号もデコーダ1204に出力
される。
【0087】また、画像入力インターフェース回路12
11は、たとえばTVカメラや画像読み取りスキャナな
どの画像入力装置から供給される画像信号を取り込むた
めの回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1204
に出力される。
【0088】また、画像メモリインターフェース回路1
210は、ビデオテープレコーダ(以下VTRと略す)
に記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた画像信号はデコーダ1204に出力される。
【0089】また、画像メモリインターフェース回路1
209は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を
取り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコー
ダ1204に出力される。
【0090】また、画像メモリインターフェース回路1
208は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像
データを記憶している装置から画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ12
04に出力される。
【0091】また、入出力インターフェース回路120
5は、本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコン
ピュータネットワークもしくはプリンタなどの出力装置
とを接続するための回路である。画像データや文字・図
形情報の入出力を行うのはもちろんのこと、場合によっ
ては本表示装置の備えるCPU1206と外部との間で
制御信号や数値データの入出力などを行うことも可能で
ある。
【0092】また、画像生成回路1207は、前記入出
力インターフェース回路1205を介して外部から入力
される画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU
1206より出力される画像データや文字・図形情報に
もとづき表示用画像データを生成するための回路であ
る。本回路の内部には、たとえば画像データや文字・図
形情報を蓄積するための書き換え可能メモリや、文字コ
ードに対応する画像パターンが記憶されている読み出し
専用メモリや、画像処理を行うためのプロセッサなどを
はじめとして画像の生成に必要な回路が組み込まれてい
る。
【0093】本回路により生成された表示用画像データ
は、デコーダ1204に出力されるが、場合によっては
前記入出力インターフェース回路1205を介して外部
のコンピュータネットワークやプリンタに出力すること
も可能である。
【0094】また、CPU1206は、主として本表示
装置の動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わ
る作業を行う。
【0095】たとえば、マルチプレクサ1203に制御
信号を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号
を適宜選択したり組み合わせたりする。また、その際に
は表示する画像信号に応じてディスプレイパネルコント
ローラ1202に対して制御信号を発生し、画面表示周
波数や走査方法(たとえばインターレースかノンインタ
ーレースか)や一画面の走査線の数など表示装置の動作
を適宜制御する。
【0096】また、前記画像生成回路1207に対して
画像データや文字・図形情報を直接出力したり、あるい
は前記入出力インターフェース回路1205を介して外
部のコンピュータやメモリをアクセスして画像データや
文字・図形情報を入力する。
【0097】なお、CPU1206は、むろんこれ以外
の目的の作業にも関わるものであって良い。たとえば、
パーソナルコンピュータやワードプロセッサなどのよう
に、情報を生成したり処理する機能に直接関わっても良
い。
【0098】あるいは、前述したように入出力インター
フェース回路1205を介して外部のコンピュータネッ
トワークと接続し、たとえば数値計算などの作業を外部
機器と協同して行っても良い。
【0099】また、入力部1214は、前記CPU12
06に使用者が命令やプログラム、あるいはデータなど
を入力するためのものであり、たとえばキーボードやマ
ウスのほか、ジョイスティック、バーコードリーダ、音
声認識装置など多様な入力機器を用いる事が可能であ
る。
【0100】また、デコーダ1204は、前記1207
ないし1213より入力される種々の画像信号を3原色
信号、または輝度信号とI信号,Q信号に逆変換するた
めの回路である。なお、同図中に点線で示すように、デ
コーダ1204は内部に画像メモリを備えるのが望まし
い。これは、たとえばMUSE方式方式をはじめとし
て、逆変換するに際して画像メモリを必要とするような
テレビ信号を扱うためである。また、画像メモリを備え
る事により、静止画の表示が容易になる、あるいは前記
画像生成回路1207およびCPU1206と協同して
画像の間引き、補間,拡大,合成をはじめとする画像処
理や編集が容易に行えるようになるという利点が生まれ
るからである。
【0101】また、マルチプレクサ1203は、前記C
PU1206より入力される制御信号にもとづき表示画
像を適宜選択するものである。すなわち、マルチプレク
サ1203はデコーダ1204から入力される逆変換さ
れた画像信号のうちから所望の画像信号を選択して駆動
回路1201に出力する。その場合には、一画面表示時
間内で画像信号を切り替えて選択することにより、いわ
ゆる多画面テレビのように、一画面を複数の領域に分け
て領域によって異なる画像を表示することも可能であ
る。
【0102】また、ディスプレイパネルコントローラ1
202は、前記CPU1206より入力される制御信号
にもとづき駆動回路1201の動作を制御するための回
路である。
【0103】まず、ディスプレイパネルの基本的な動作
に関わるものとして、たとえばディスプレイパネルの駆
動用電源(図示せず)の動作シーケンスを制御するため
の信号を駆動回路1201に対して出力する。
【0104】また、ディスプレイパネルの駆動方法に関
わるものとして、たとえば画面表示周波数や走査方法
(たとえばインターレースかノンインターレースか)を
制御するための信号を駆動回路1201に対して出力す
る。
【0105】また、場合によっては表示画像の輝度やコ
ントラストや色調やシャープネスといった画質の調整に
関わる制御信号を駆動回路1201に対して出力する場
合もある。
【0106】また、駆動回路1201は、ディスプレイ
パネル1200に印加する駆動信号を発生するための回
路であり、前記マルチプレクサ1203から入力される
画像信号と、前記ディスプレイパネルコントローラ12
02より入力される制御信号にもとづいて動作するもの
である。
【0107】以上、各部の機能を説明したが、図13に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル1
200に表示する事が可能である。すなわち、テレビジ
ョン放送をはじめとする各種の画像信号はデコーダ12
04において逆変換された後、マルチプレクサ1203
において適宜選択され、駆動回路1201に入力され
る。一方、ディスプレイコントローラ1202は、表示
する画像信号に応じて駆動回路1201の動作を制御す
るための制御信号を発生する。駆動回路1201は、上
記画像信号と制御信号にもとづいてディスプレイパネル
1200に駆動信号を印加する。これにより、ディスプ
レイパネル1200において画像が表示される。これら
の一連の動作は、CPU1206により統括的に制御さ
れる。
【0108】また、本表示装置においては、前記デコー
ダ1204に内蔵する画像メモリや、画像生成回路12
07およびCPU1206が関与することにより、単に
複数の画像情報の中から全多久したものを表示するだけ
でなく、表示する画像情報に対して、たとえば拡大,縮
小,回転,移動,エッジ強調,間引き,補間,色変換,
画像の縦横比変換などをはじめとする画像処理や、合
成,消去,接続,入れ換え,はめ込みなどをはじめとす
る画像編集を行う事も可能である。また、本実施例の説
明では特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集と
同様に、音声情報に関しても処理や編集を行なうための
専用回路を設けても良い。
【0109】したがって、本表示装置は、テレビジョン
放送の表示機器,テレビ会議の端末機器,画像の編集機
器,コンピュータの端末機器,ワードプロセッサをはじ
めとする事務用端末機器,ゲーム機などの機能を一台で
兼ね備えることが可能で、産業用あるいは民生用として
極めて応用範囲が広い。しかも、ディスプレイパネルの
薄形化が容易なため、装置の奥行きを小さくすることが
できる。それに加えて、大画面化が容易で輝度が高く視
野角特性にも優れるため、臨場感あふれる画像を視認性
良く表示する事が可能である。
【0110】このように構成された画像表示装置は、中
央部の輝度低下がない画像を表示することができる。
【0111】なお、本実施例では画像形成パネルをSC
Eにより構成しているが、印加電圧に従って放出電荷が
変化する素子を用いた画像形成パネルであれば、本実施
例と同様に配線の中央付近で給電することにより、パネ
ル中央付近の放出電荷の低減を防止し、表示輝度の低下
を防止する効果を得ることができる。
【0112】[第2実施例]第1実施例では、基板90
1の直上層に駆動回路からの給電配線909を作製した
が、図2のように最上層に作製することもできる。この
構成により得られる効果は第1実施例のものと全く同様
である。図2(a)はその上面図である。E−E’は素
子を通る断面であり、図1(c)と同じである。図2
(b)はD−D’断面図であり、下配線506は基板9
01上に形成されており、その上に層間絶縁層906を
介して上配線505が形成されている。層間絶縁層91
0は、パネル中央付近をのぞき、上配線505ごと下配
線506を覆うように積層されており、給電配線909
はその上に形成されている。下配線506はパネル中央
付近で給電配線909と接続されているのは第1実施例
と同様である。
【0113】このように構成することで、中央付近での
下配線の電圧降下を防止できるため、この構成のパネル
を図3のように構成し、図13の画像形成装置を構成す
ることで画面中央部での輝度の低下を防ぐことができ
る。
【0114】また、第1実施例と同じくフォーミングを
より均一に行うことができる。
【0115】[第3実施例]以上の実施例では給電配線
を積層した構造となっているが、当然ながら同一面内に
平行して設けても構わない。図14に素子を梯子型配置
した電子源基板の上面図を示す。図16はその断面図を
示す。本実施例では、素子群はマトリクス状でなく梯子
状配置のため、配線を交差させずに基板上に配設するこ
とができる。この構成では、同じ列に配設された素子9
04はすべて共通配線902に接続されている。共通配
線902には直接外部からの端子が接続されず、給電配
線909を介して給電される。給電配線909と共通配
線902はその中央付近と両端付近とで連結されてお
り、その連結部から共通配線に給電される。このため、
共通配線に直接給電する場合に比べ、連結部から遠ざか
るに従って素子による電圧の効果が起こるため、中央部
付近での電圧降下を防止できる。また、連結部を両端部
にも設けてあるため、両端部での電圧降下も防止でき
る。
【0116】このため、均一なフォーミングを実現する
ことができる。
【0117】また、このような基板を用いて画像形成パ
ネルを構成する場合には、梯子状の素子列を必要な数だ
け並列に配設し、各列の片側又は両側に、素子列に並行
にグリッド電極を設け、各素子毎にグリッド電圧を印加
することで放出電荷を制御する。この場合には各素子列
を垂直同期信号に同期して駆動し、グリッド電極に画像
信号を変調した信号を印加すれば画像に応じた電荷を各
素子から放出させることができる。そのため、図3様の
構成をとれば第1実施例と同じく図13に示した画像形
成装置として応用することができ、画面中央部の輝度の
低下を防止することができる。
【0118】[第4実施例]配線を基板の片側のみに設
けるのではなく、図15のように多層基板を用いて基板
中央部裏面から配線を引き出しても同様の効果を得るこ
とができる。この場合には、下配線506の中央付近の
基板には貫通孔が開けられ、下配線506にはその貫通
孔から配線に接続された伝導体を介して給電される。こ
のためより均一にフォーミングを実現できる。このよう
な構成の基板で図3の表示パネル及び図13の画像形成
装置を構成すれば中央部での輝度の低下を防止できると
共に、下配線に重ねて下配線用の給電配線を形成する必
要がなくなるため、前記第1及び第2実施例に比べて積
層数を節約することができ、工程を簡単化できる。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる電子
源は、全素子の電子放出特性が均一となるようにフォー
ミング処理を施すことができ、中央部付近の放出電荷の
低下を防止できる。
【0120】また、本発明にかかる画像形成装置は、表
示面中央付近における輝度の低下を防止でき、表示品位
を高めることができるといった効果が得られる。
【0121】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の表示パネルの基板の基本構成を示
す図である。
【図2】第2実施例の表示パネルの基板の基本構成を示
す図である。
【図3】単純マトリクス配線SCEを用いた画像形成パ
ネルを示す図である。
【図4】SCE単素子の構成を示す図である。
【図5】単純マトリクス配線SCEを示す上面図であ
る。
【図6】SCE単素子の作製行程を示す図である。
【図7】SCE特性測定系を示す図である。
【図8】SCE特性を示す図である。
【図9】マトリクス配線されたSCEの断面を示す図で
ある。
【図10】マトリクス配線SCEの作製行程を示す図で
ある。
【図11】マトリクス配線SCEの作製行程を示す図で
ある。
【図12】フォーミングパルスを示す図である。
【図13】SCEを用いた画像形成パネルを応用した画
像形成装置の構成を示す図である。
【図14】梯子状配列SCE基板の上面図である。
【図15】従来のSCE単素子の構成を示す図である。
【図16】梯子状配列SCE基板の断面図である。
【符号の説明】
301 基板 302 リアプレート 303 支持枠 304 電子放出部 305 行方向配線 306 列方向配線 307 ガラス基板 308 蛍光膜 309 メタルバック 310 フェースプレート 311 外周器 505 列配線 506 行配線 509 SCE 901 絶縁性基板 902 下配線 903 上配線 904 電子放出部形成用薄膜 905 素子電極 906 層間絶縁層 907 コンタクトホール

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電子放出素子を基板上に行列状に
    配置した電子源であって、 前記電子放出素子の一方の電極同士を1列ごとに接続す
    る列配線と、 前記電子放出素子の列の略中央付近において前記列配線
    に接続され、電圧を印加する給電部と、 前記電子放出素子の他方の電極に電圧を印加する印加手
    段と、を備えることを特徴とする電子源。
  2. 【請求項2】 前記給電部は、絶縁層を隔てて配設され
    た給電配線を含み、該給電配線は前記列配線に略中央付
    近で接続されていることを特徴とする請求項1記載の電
    子源。
  3. 【請求項3】 前記印加手段は、前記列配線で接続され
    た電子放出素子の他方の電極同士を接続する第2の列配
    線を含み、前記給電部は、該第2の列配線と前記列配線
    のそれぞれに平行であるとともに同一平面上の給電配線
    を含み、該給電配線と前記第2の列配線および前記列配
    線とはそれぞれ略中央付近で接続されていることを特徴
    とする請求項1記載の電子源。
  4. 【請求項4】 前記列配線は、それに接続された電子放
    出素子の列の略中央で、前記基板を貫通する電極を介し
    て給電されることを特徴とする請求項1記載の電子源。
  5. 【請求項5】 前記給電配線は、前記列配線と前記基板
    との間に配設されることを特徴とする請求項2記載の電
    子源。
  6. 【請求項6】 前記給電配線は、前記列配線の上に配設
    されることを特徴とする請求項2記載の電子源。
  7. 【請求項7】 前記電子放出素子は表面伝導型電子放出
    素子であることを特徴とする請求項1乃至請求項6いず
    れかに記載の電子源。
  8. 【請求項8】 行列状に配された複数の電子放出素子か
    ら電荷を放出させて画像を形成する画像形成装置であっ
    て、 前記電子放出素子の一方の電極同士を1列ごとに接続す
    る列配線と、 前記電子放出素子の列の略中央付近において前記列配線
    に接続され、電圧を印加する給電部と、 前記電子放出素子の他方の電極に電圧を印加する印加手
    段と、 前記電子放出素子からの放出電荷に応じて発光する発光
    部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記給電部は、絶縁層を隔てて配設され
    た給電配線を含み、該給電配線は前記列配線に略中央付
    近で接続されていることを特徴とする請求項8記載の画
    像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記印加手段は、前記列配線で接続さ
    れた電子放出素子の他方の電極同士を接続する第2の列
    配線を含み、前記給電部は、該第2の列配線と前記列配
    線のそれぞれに平行であるとともに同一平面上の給電配
    線を含み、該給電配線と前記第2の列配線および前記列
    配線とはそれぞれ略中央付近で接続されていることを特
    徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記列配線は、それに接続された電子
    放出素子の列の略中央で、前記基板を貫通する電極を介
    して給電されることを特徴とする請求項8記載の画像形
    成装置。
  12. 【請求項12】 前記給電配線は、前記列配線と前記基
    板との間に配設されることを特徴とする請求項9記載の
    画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記給電配線は、前記列配線の上に配
    設されることを特徴とする請求項9記載の画像形成装
    置。
  14. 【請求項14】 前記電子放出素子は表面伝導型電子放
    出素子であることを特徴とする請求項8乃至請求項13
    いずれかに記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5894187A (en) * 1996-06-27 1999-04-13 Nec Corporation Field emission cold cathode having concentric cathode areas and feeder areas, and cathode ray tube having such a field emission cold cathode

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US5894187A (en) * 1996-06-27 1999-04-13 Nec Corporation Field emission cold cathode having concentric cathode areas and feeder areas, and cathode ray tube having such a field emission cold cathode

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