JPH0731840A - 湿式脱硫装置における酸化還元電位制御方法及びその装置 - Google Patents

湿式脱硫装置における酸化還元電位制御方法及びその装置

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JPH0731840A
JPH0731840A JP5182798A JP18279893A JPH0731840A JP H0731840 A JPH0731840 A JP H0731840A JP 5182798 A JP5182798 A JP 5182798A JP 18279893 A JP18279893 A JP 18279893A JP H0731840 A JPH0731840 A JP H0731840A
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redox potential
liquid
air
oxidation
absorption tower
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JP5182798A
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Tadayoshi Tamaru
忠義 田丸
Hiroo Inoue
博雄 井上
Yusuke Mori
雄介 森
Tetsuya Watanabe
哲也 渡辺
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸収液の酸化還元電位を所定の値になるよう
制御する。 【構成】 吸収液送給管11に接続された酸化還元電位
検出器26により吸収液6の酸化還元電位27を検出
し、減算器28により酸化還元電位27と設定酸化還元
電位29の差である酸化還元電位偏差30を求め、該酸
化還元電位偏差30を比例積分調節器31で処理して弁
開閉指令32を求め、該弁開閉指令32により空気送給
管18に接続されている制御弁33の開度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿式脱硫装置における酸
化還元電位制御方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばボイラ排ガスに含有されているS
2ガスを処理するために、従来から図6に示すごとき
湿式脱硫装置が用いられている。
【0003】図6中、1は吸収塔であって側部に設けた
導入口2からSO2成分の含有されている排ガス3を導
入し得るようになっていると共にSO2成分が除去され
て清浄になった脱硫ガス4を上部に設けた排出口5から
排出し得るようになっている。
【0004】吸収塔1の側部には、石灰石及び消石灰並
に生石灰のうち1種類以上を水に混入させたスラリー状
の吸収液6aを吸収塔1下部の液溜部1aに供給するた
めに、中途部に制御弁7を設けた吸収液送給管8が接続
され、吸収塔1の液溜部1a側部には、吸収液吸込管9
を介して循環ポンプ10が接続されている。
【0005】循環ポンプ10には、吸収液送給管11が
接続されており、該吸収液送給管11の先端は吸収塔1
内上部に設けた水平な吸収液ヘッダ12に接続され、吸
収液ヘッダ12のノズルから下方へ向けて吸収液6を噴
射し得るようになっている。又吸収液送給管11の中途
部からは、吸収液排出管13が分岐し、循環ポンプ10
から吐出された吸収液6の一部は吸収液排出管13から
沈澱槽14を介して排水処理装置15へ送給し得るよう
になっている。
【0006】吸収塔1下部の液溜部1aには、液溜部1
aにある吸収液6内に空気16を吹込み得るよう空気ヘ
ッダ17が配設され、該空気ヘッダ17には空気送給管
18が接続されている。
【0007】吸収液送給管11の中途部には、pH検出
器19が接続され、pH検出器19で検出したpH20
は減算器21へ与えられ、予め設定されたpH(設定p
H)22との差を採ってpH偏差23を求め得るように
なっており、求められたpH偏差23は比例積分調節器
24を経て弁開閉指令25として制御弁7へ与え得るよ
うになっている。
【0008】導入口2から吸収塔1内へ導入された排ガ
ス3は吸収塔1内を上昇し、又吸収塔1内を上昇する排
ガス3に対しては、吸収液ヘッダ12のノズルから吸収
液6が噴射される。このため、排ガス3中に含まれるS
2成分は吸収液6に吸収されて吸収液6と共に吸収塔
1下部の液溜部1aに落下して溜り、SO2成分を除去
されて清浄になった脱硫ガス4は排出口5から吸収塔1
外へ排出される。
【0009】吸収塔1下部の液溜部1aに溜っている吸
収液6内には、スラリー状の吸収液6aが吸収液送給管
8を経て送給されると共に前記吸収液6には空気送給管
18から送給された空気16が空気ヘッダ17から吹込
まれている。
【0010】吸収塔1下部の液溜部1aに溜っている吸
収液6は、吸収液吸込管9から循環ポンプ10に吸込ま
れ、循環ポンプ10から吐出されて吸収液送給管11か
ら吸収液ヘッダ12へ送られ、吸収液ヘッダ12から噴
射されて吸収塔1を上昇して来る排ガス3中のSO2
分を吸収する。又循環ポンプ10から吐出された吸収液
6の一部は吸収液排出管13から沈澱槽14へ送られて
沈澱槽14で固形分が沈殿し、沈澱槽14でオーバーフ
ローした排水は排水処理装置15へ送られて脱硝等の排
水処理が行われ、沈澱槽14から取出された固形分は石
膏分離材へ送られる。
【0011】なお、吸収液ヘッダ12から噴射された吸
収液6により排ガス3中のSO2成分が吸収される際に
は、
【化1】CaCO3+SO2→CaSO3+CO2↑ の反応が生じ、吸収塔1下部の液溜部1aにある吸収液
6内では、亜硫酸カルシウム(CaSO3)と空気16
中の酸素(O2)と水(H2O)により
【化2】 CaSO3+1/2O2+H2O→ CaSO4・2H2O の反応が生じて石膏(CaSO4・2H2O)が生成され
る。
【0012】吸収液送給管11中を送給される吸収液6
のpHはpH検出器19により検出され、検出されたp
H20は減算器21へ与えられ、減算器21では、pH
20と設定pH22との差が採られてpH偏差23が求
められ、pH偏差23は比例積分調節器24で処理され
たうえ弁開閉指令25として制御弁7へ与えられ、制御
弁7の開度が調整される。このため、吸収液送給管8か
ら吸収塔1内へ送給されるスラリー状の吸収液6aの流
量が調整され、吸収塔1下部の液溜部1aにある吸収液
6のpHが所定の値になるよう制御が行われる。このよ
うにpHが一定となるように制御するのは、排ガス3中
のSO2成分の除去効率を良くするためである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の湿式脱硫装置に
おいては、必要な反応を生じさせるために酸化剤である
酸素及び還元剤である石灰石等を用いているため、吸収
液6には酸化還元電位が生じる。
【0014】酸化還元電位と亜硫酸カルシウム濃度並に
残留塩素等の酸化性物質濃度の関係は図7のグラフに示
されており、このグラフから、酸化還元電位を300
(mV)以下にすると吸収液6中に亜硫酸カルシウムが
残存し、酸化還元電位が700(mV)を越えると、吸
収液6中の酸化性物質濃度が20(mg/l)以上にな
ることが理解できる。
【0015】而して、吸収液6中に亜硫酸カルシウムが
生じるのは、湿式脱硫装置において石膏が十分に生成さ
れないことを意味し、又酸化性物質濃度が20mg/l
以上になると、図6の排水処理装置15中に存在してい
る硝化菌の活性を低下させることになる。従って、湿式
脱硫装置においては、吸収液6の酸化還元電位を300
〜700(mV)になるように制御すれば、吸収液6中
に亜硫酸カルシウムが残存しなくなると共に吸収液6中
の酸化性物質濃度が過剰になる虞れがない。
【0016】本発明は、上述の実情に鑑み、湿式脱硫装
置中の吸収液の酸化還元電位が所定の値になるようにす
ることを目的としてなしたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、下部に
吸収液6の液溜部1aを備え且つ処理すべきガス3を導
入し得るようにした吸収塔1と、該吸収塔1内に配置さ
れ且つ液溜部1aから抜出されて送給された吸収液6を
前記吸収塔1に導入されたガス3に対し噴射し得るよう
にした吸収液ヘッダ12と、前記吸収塔1の液溜部1a
にある吸収液6に空気16を吹込む空気ヘッダ17を備
えた湿式脱硫装置において、吸収液6の酸化還元電位が
所定の値となるよう、前記空気ヘッダ17から吸収液6
内へ吹込まれる空気16の流量を制御するものであり、
吸収液6の酸化還元電位を300〜700(mV)にな
るようにすると良い。
【0018】本発明の装置は、前述の湿式脱硫装置にお
いて、吸収液6の酸化還元電位を検出する酸化還元電位
検出器26と、設定酸化還元電位29と前記酸化還元電
位検出器26で検出された酸化還元電位27との差を採
り酸化還元電位偏差30を求める減算器28と、該減算
器28で求められた酸化還元電位偏差30を処理して求
めた弁開閉指令32を、前記空気ヘッダ17へ空気16
を送給する空気送給管18に接続した制御弁33へ与え
る調節器31を備えて成るものである。
【0019】又、本発明の装置は、吸収液6の酸化還元
電位を検出する酸化還元電位検出器26と、設定酸化還
元電位29と前記酸化還元電位検出器26で検出された
酸化還元電位27との差を採り酸化還元電位偏差30を
求める減算器28と、前記吸収液6のpHを検出するp
H検出器19と、該pH検出器19で検出されたpH2
0に対応した値の酸化還元電位35を出力するようにし
た関数発生器34と、基準となるpHに対応した値の基
準酸化還元電位37と前記関数発生器34からの酸化還
元電位35の差を採って酸化還元電位偏差38を求める
減算器36と、前記吸収液6の温度を検出する温度検出
器40と、該温度検出器40で検出された温度41に対
応した値の酸化還元電位43を出力するようにした関数
発生器42と、基準となる温度に対応した値の基準酸化
還元電位45と前記関数発生器42からの酸化還元電位
43の差を採って酸化還元電位偏差46を求める減算器
44と、前記各減算器28,36,44からの酸化還元
電位偏差30,38,46を加算して修正酸化還元電位
偏差47を求める加算器39と、該加算器39で求めら
れた修正酸化還元電位偏差47を処理して求めた弁開閉
指令49を、前記空気ヘッダ17へ空気16を送給する
空気送給管18に接続された制御弁33へ与える調節器
48を備えるようにすることもできる。
【0020】
【作用】本発明の方法では、空気ヘッダ17から吸収液
6へ吹込まれる空気16の流量が制御されるため、酸化
還元電位は所定の値、場合によっては300〜700
(mV)になるよう制御される。
【0021】本発明の装置では、酸化還元電位検出器2
6により検出された吸収液6の酸化還元電位27と設定
酸化還元電位29との差である酸化還元電位偏差30を
調節器31で処理して弁開閉指令32を求め、該弁開閉
指令32に基いて制御弁33の開度を制御しているた
め、吸収液6に吹込まれる空気16の流量が制御され、
その結果、吸収液6の酸化還元電位が所定の値に制御さ
れる。
【0022】本発明の装置において、検出したpH20
に対応する酸化還元電位35と基準となるpHに対応す
る基準酸化還元電位37との差である酸化還元電位偏差
38及び検出した温度41に対応する酸化還元電位43
と基準となる温度に対応する基準酸化還元電位45との
差である酸化還元電位偏差46を求め、これらの酸化還
元電位偏差38,46と前述の酸化還元電位偏差30を
加算して求めた修正酸化還元電位偏差47を調節器48
で処理して弁開閉指令49を求め、該弁開閉指令49に
基いて制御弁33の開度を制御する場合には、吸収液6
の酸化還元電位はより一層正確に制御されることにな
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつ
つ説明する。
【0024】図1は請求項第1項、第2項、第3項に対
応する本発明の第一実施例であって、酸化還元電位を制
御する系統以外は、図6に示す従来の湿式脱硫装置と同
じであり、図6に示すものと同一のものには同一の符号
が付してある。
【0025】本実施例における吸収液送給管11には酸
化還元電位検出器26が接続され、酸化還元電位検出器
26で検出した酸化還元電位27は減算器28へ与えら
れ、設定酸化還元電位29との差を採って酸化還元電位
偏差30を求め得るようになっており、求められた酸化
還元電位偏差30は比例積分調節器31で処理されて弁
開閉指令32として空気送給管18に設けた制御弁33
へ与え得るようになっている。
【0026】本実施例の湿式脱硫装置においても、図6
に示す従来の湿式脱硫装置と同様にして脱硫が行われる
が、酸化還元電位の制御は次のようにして行われる。
【0027】すなわち酸化還元電位検出器26により検
出された吸収液6の酸化還元電位27は減算器28に与
えられ、減算器28では、予め略300〜700(m
V)の間に設定された設定酸化還元電位29と検出され
た酸化還元電位27との差が採られて酸化還元電位偏差
30が求められ、該酸化還元電位偏差30は比例積分調
節器31で処理されて弁開閉指令32として制御弁33
へ与えられ、制御弁33の開度が調整される。
【0028】例えば検出された酸化還元電位27が設定
酸化還元電位29よりも高い場合には、弁開閉指令32
により制御弁33の開度が絞られるため、空気送給管1
8から空気ヘッダ17を通り吸収塔1下部の液溜部1a
に送給される空気16の流量が減少し、酸化還元電位は
設定酸化還元電位29まで下降する。
【0029】検出された酸化還元電位27が設定酸化還
元電位29よりも低い場合には、弁開閉指令32により
制御弁33の開度が大きくなるため、空気送給管18か
ら空気ヘッダ17を通り吸収塔1下部の液溜部1aに送
給される空気16の流量が増加し、酸化還元電位は設定
酸化還元電位29まで上昇する。
【0030】上述のように、吸収液6の酸化還元電位を
300〜700(mV)の間の所定の値に制御すること
により、吸収液6中に亜硫酸カルシウムが残存するのを
防止でき、しかも吸収液6中に過剰な濃度の酸化性物質
が生成されるのを防止できるため排水処理装置15の硝
化菌の活性が阻害されることもない。
【0031】図2〜図5は請求項第1項、第2項、第4
項に対応する本発明の第二実施例であり、本実施例にお
いては、吸収液6のpHや温度により酸化還元電位の補
正を行い得るようにしている。図中、図1に示すものと
同一のものには同一の符号が付してある。
【0032】本実施例においては、pH検出器19で検
出されたpH20は、図1の第一実施例や図6の従来例
と同様、減算器21に与え得るようになっている他、関
数発生器34にも与え得るようになっており、関数発生
器34からはpH20の値に対応した酸化還元電位35
が出力されて減算器36に与え得るようになっており、
減算器36では予め設定された基準pH(例えばpH=
6)における基準酸化還元電位37と検出されたpH2
0により定まる酸化還元電位35との差を採って加算す
べき酸化還元電位偏差38を求め、求められた酸化還元
電位偏差38は加算器39へ与え得るようになってい
る。
【0033】吸収液送給管11の中途部には、吸収液送
給管11内を流通する吸収液6の温度を検出するための
温度検出器40が接続され、該温度検出器40で検出さ
れた吸収液6の温度41は関数発生器42に与え得るよ
うになっており、関数発生器42からは温度41に対応
した酸化還元電位43が出力されて減算器44に与え得
るようになっており、減算器44では予め設定された基
準温度(例えば40℃)における基準酸化還元電位45
と検出された温度41により定まる酸化還元電位43と
の差を採って加算すべき酸化還元電位偏差46を求め、
求めた酸化還元電位偏差46は加算器39へ与え得るよ
うになっている。
【0034】又、本実施例においても、第一実施例と同
様、吸収液送給管11には酸化還元電位検出器26が接
続され、酸化還元電位検出器26で検出された酸化還元
電位27は減算器28へ与え得るようになっており、減
算器28で求めた酸化還元電位偏差30は加算器39へ
与え得るようになっている。
【0035】加算器39では、各減算器28,36,4
4から与えられた酸化還元電位偏差30,38,46が
加算されて修正酸化還元電位偏差47を求め得るように
なっており、求められた修正酸化還元電位偏差47は比
例積分調節器48で処理されて弁開閉指令49として制
御弁33へ与え得るようになっている。
【0036】関数発生器34には、図4に示すように、
吸収液6のpHと酸化還元電位の関係を表わす関数がイ
ンプットされており、関数発生器34には、図5に示す
ように、吸収液6の温度と酸化還元電位との関係を表わ
す関数がインプットされている。両関数発生器34,4
2にインプットされる関数は、理論的、経験的に決定さ
れている。
【0037】本実施例の湿式脱硫装置においても、図6
に示す従来の湿式脱硫装置と同様にして脱硫が行われる
が、酸化還元電位の制御は次のようにして行われる。
【0038】すなわち、本実施例においても、酸化還元
電位検出器26により検出された吸収液6の酸化還元電
位27は減算器28に与えられ、減算器28では、予め
略300〜700(mV)の間の所定の値に設定された
設定酸化還元電位29と検出された酸化還元電位27と
の差が採られて酸化還元電位偏差30が求められ、求め
られた酸化還元電位偏差30は加算器39へ与えられ
る。pH検出器19により検出された吸収液6のpH2
0は、従来の場合と同様減算器21に与えられて制御弁
7の制御に用いられるが、同時に関数発生器34に与え
られ、関数発生器34からは検出されたpH20に対応
した酸化還元電位35が出力されて減算器36に与えら
れ、減算器36では予め設定された基準pHにおける基
準酸化還元電位37と酸化還元電位35の差が採られて
酸化還元電位偏差38が求められ、求められた酸化還元
電位偏差38は加算器39へ与えられる。
【0039】温度検出器40により検出された吸収液6
の温度41は関数発生器42に与えられ、関数発生器4
2からは検出された温度41に対応した酸化還元電位4
3が出力されて減算器44に与えられ、減算器44では
予め設定された基準温度における基準酸化還元電位45
と検出された酸化還元電位43の差が採られて酸化還元
電位偏差46が求められ、求められた酸化還元電位偏差
46は加算器39に与えられる。
【0040】加算器39では、各減算器28,36,4
4から与えられた酸化還元電位偏差30,38,46が
加算されて修正酸化還元電位偏差47が求められ、求め
られた修正酸化還元電位偏差47は比例積分調節器48
で処理され、弁開閉指令49として制御弁33へ与えら
れ、制御弁33の開度が調整される。
【0041】例えば検出された酸化還元電位27が高い
と弁開閉指令49はマイナスとなり、その分制御弁33
が絞られて空気ヘッダ17から吸収塔1下部の液溜部1
aに溜っている吸収液6に吹込まれる空気16の流量が
減少し、酸化還元電位27は所定の値まで低下する。
【0042】検出された酸化還元電位27が低いと弁開
閉指令49はプラスとなり、その分制御弁33が開いて
空気ヘッダ17から吸収塔1下部の液溜部1aに溜って
いる吸収液6に吹込まれる空気16の流量が上昇し、酸
化還元電位27は所定の値まで上昇する。
【0043】吸収液6の酸化還元電位を300〜700
(mV)の間の所定の値に制御することにより、吸収液
6中に亜硫酸カルシウムが残存するのを防止でき、しか
も吸収液6中に過剰な濃度の酸化性物質が生成されるの
を防止できるため、排水処理装置15の硝化菌の活性が
阻害されることがない。又、酸化還元電位の制御に際
し、吸収液6のpHや温度を考慮することにより、正確
な制御を行うことができる。
【0044】なお、本発明の実施例においては、各検出
器19,26,40を吸収液送給管11に接続するかわ
りに吸収塔1の液溜部1aの側部に接続するようにして
も実施できること、その他、本発明の要旨を逸脱しない
範囲内で種々変更を加え得ること、等は勿論である。
【0045】
【発明の効果】本発明の湿式脱硫装置における酸化還元
電位制御方法及びその装置によれば、請求項1、2、
3、4の何れの場合においても吸収液6の酸化還元電位
を所定の値に保持できるため、吸収液6中に亜硫酸カル
シウムが残存するのを防止できると共に過剰な酸化性物
質が発生するのを防止できて排水処理装置の硝化菌の活
性が阻害されることがなく、請求項2、4の場合には亜
硫酸カルシウム残存の防止及び過剰な酸化性物質生成の
防止をより一層確実に達成することができるという優れ
た効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の制御系統を含むフロー系
統図である。
【図2】本発明の第二実施例のフロー系統図である。
【図3】図2の実施例に適用する制御系統図である。
【図4】図3のpH検出器に接続されている関数発生器
にインプットされる関数を示すグラフである。
【図5】図3の温度検出器に接続されている関数発生器
にインプットされる関数を示すグラフである。
【図6】従来装置の一例の制御系統を含むフロー系統図
である。
【図7】酸化還元電位と亜硫酸カルシウム濃度及び酸化
性物質濃度との一般的な関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 吸収塔 1a 液溜部 3 排ガス(ガス) 6 吸収液 12 吸収液ヘッダ 16 空気 17 空気ヘッダ 18 空気送給管 19 pH検出器 20 pH 26 酸化還元電位検出器 27 酸化還元電位 28 減算器 29 設定酸化還元電位 30 酸化還元電位偏差 31 比例積分調節器(調節器) 32 弁開閉指令 33 制御弁 34 関数発生器 35 酸化還元電位 36 減算器 37 基準酸化還元電位 38 酸化還元電位偏差 39 加算器 40 温度検出器 41 温度 42 関数発生器 43 酸化還元電位 44 減算器 45 基準酸化還元電位 46 酸化還元電位偏差 47 修正酸化還元電位偏差 48 比例積分調節器(調節器) 49 弁開閉指令
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 哲也 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部に吸収液6の液溜部1aを備え且つ
    処理すべきガス3を導入し得るようにした吸収塔1と、
    該吸収塔1内に配置され且つ液溜部1aから抜出されて
    送給された吸収液6を前記吸収塔1に導入されたガス3
    に対し噴射し得るようにした吸収液ヘッダ12と、前記
    吸収塔1の液溜部1aにある吸収液6に空気16を吹込
    む空気ヘッダ17を備えた湿式脱硫装置において、吸収
    液6の酸化還元電位が所定の値となるよう、前記空気ヘ
    ッダ17から吸収液6内へ吹込まれる空気16の流量を
    制御することを特徴とする湿式脱硫装置における酸化還
    元電位制御方法。
  2. 【請求項2】 吸収液6の酸化還元電位を300〜70
    0(mV)になるようにする請求項1に記載の湿式脱硫
    装置における酸化還元電位制御方法。
  3. 【請求項3】 下部に吸収液6の液溜部1aを備え且つ
    処理すべきガス3を導入し得るようにした吸収塔1と、
    該吸収塔1内に配置され且つ液溜部1aから抜出されて
    送給された吸収液6を前記吸収塔1に導入されたガス3
    に対し噴射し得るようにした吸収液ヘッダ12と、前記
    吸収塔1の液溜部1aにある吸収液6に空気16を吹込
    む空気ヘッダ17を備えた湿式脱硫装置において、前記
    吸収液6の酸化還元電位を検出する酸化還元電位検出器
    26と、設定酸化還元電位29と前記酸化還元電位検出
    器26で検出された酸化還元電位27との差を採り酸化
    還元電位偏差30を求める減算器28と、該減算器28
    で求められた酸化還元電位偏差30を処理して求めた弁
    開閉指令32を、前記空気ヘッダ17へ空気16を送給
    する空気送給管18に接続した制御弁33へ与える調節
    器31を備えて成ることを特徴とする湿式脱硫装置にお
    ける酸化還元電位制御装置。
  4. 【請求項4】 下部に吸収液6の液溜部1aを備え且つ
    処理すべきガス3を導入し得るようにした吸収塔1と、
    該吸収塔1内に配置され且つ液溜部1aから抜出されて
    送給された吸収液6を前記吸収塔1に導入されたガス3
    に対し噴射し得るようにした吸収液ヘッダ12と、前記
    吸収塔1の液溜部1aにある吸収液6に空気16を吹込
    む空気ヘッダ17を備えた湿式脱硫装置において、前記
    吸収液6の酸化還元電位を検出する酸化還元電位検出器
    26と、設定酸化還元電位29と前記酸化還元電位検出
    器26で検出された酸化還元電位27との差を採り酸化
    還元電位偏差30を求める減算器28と、前記吸収液6
    のpHを検出するpH検出器19と、該pH検出器19
    で検出されたpH20に対応した値の酸化還元電位35
    を出力するようにした関数発生器34と、基準となるp
    Hに対応した値の基準酸化還元電位37と前記関数発生
    器34からの酸化還元電位35の差を採って酸化還元電
    位偏差38を求める減算器36と、前記吸収液6の温度
    を検出する温度検出器40と、該温度検出器40で検出
    された温度41に対応した値の酸化還元電位43を出力
    するようにした関数発生器42と、基準となる温度に対
    応した値の基準酸化還元電位45と前記関数発生器42
    からの酸化還元電位43の差を採って酸化還元電位偏差
    46を求める減算器44と、前記各減算器28,36,
    44からの酸化還元電位偏差30,38,46を加算し
    て修正酸化還元電位偏差47を求める加算器39と、該
    加算器39で求められた修正酸化還元電位偏差47を処
    理して求めた弁開閉指令49を、前記空気ヘッダ17へ
    空気16を送給する空気送給管18に接続された制御弁
    33へ与える調節器48を備えて成ることを特徴とする
    湿式脱硫装置における酸化還元電位制御装置。
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