JPH07317788A - 等速ジョイントの外輪 - Google Patents
等速ジョイントの外輪Info
- Publication number
- JPH07317788A JPH07317788A JP11861694A JP11861694A JPH07317788A JP H07317788 A JPH07317788 A JP H07317788A JP 11861694 A JP11861694 A JP 11861694A JP 11861694 A JP11861694 A JP 11861694A JP H07317788 A JPH07317788 A JP H07317788A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft portion
- shaft
- outer ring
- constant velocity
- joint
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 等速ジョイントの外輪をプレス加工により簡
単に精度よく成形でき、潤滑油等のシール性やトルク伝
達効率の向上を図る。 【構成】 パイプ素材Aをプレス加工して中空の軸部2
を形成し、その軸部2の内部を栓部材6、7により閉塞
する。この構造では、中空部を残したまま軸部2を形成
するため成形に無理がなく、ジョイント部3、4からの
潤滑油の流出は、栓部材6、7で止められる。また、パ
イプ構造をした軸部2は、捩り剛性が高く、トルクの伝
達効率がよい。
単に精度よく成形でき、潤滑油等のシール性やトルク伝
達効率の向上を図る。 【構成】 パイプ素材Aをプレス加工して中空の軸部2
を形成し、その軸部2の内部を栓部材6、7により閉塞
する。この構造では、中空部を残したまま軸部2を形成
するため成形に無理がなく、ジョイント部3、4からの
潤滑油の流出は、栓部材6、7で止められる。また、パ
イプ構造をした軸部2は、捩り剛性が高く、トルクの伝
達効率がよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プレス加工により一
体成形される等速ジョイントのシェル形外輪に関するも
のである。
体成形される等速ジョイントのシェル形外輪に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】等速ジョイントの軽量化や成形加工性を
向上させる上で、プレス加工により全体が成形できるシ
ェル形の外輪が注目されている。
向上させる上で、プレス加工により全体が成形できるシ
ェル形の外輪が注目されている。
【0003】このようなシェル形外輪の成形方法を扱っ
た公知技術としては、特開昭53−67045号により
提案されたものがある。
た公知技術としては、特開昭53−67045号により
提案されたものがある。
【0004】この提案のものは、パイプ素材の一方にス
エージング加工により軸部を形成し、素材の他方にジョ
イント部を形成し、外輪全体をプレス加工によって一体
で成形できるようにしている。
エージング加工により軸部を形成し、素材の他方にジョ
イント部を形成し、外輪全体をプレス加工によって一体
で成形できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記提案の
外輪では、軸部をスエージング加工により閉塞し、ジョ
イント部に充填される潤滑油などの流出を防止するよう
にしているが、パイプ素材を内径部が完全に閉塞するま
ですえ込むことは極めて難しく、実際上不可能に近い。
外輪では、軸部をスエージング加工により閉塞し、ジョ
イント部に充填される潤滑油などの流出を防止するよう
にしているが、パイプ素材を内径部が完全に閉塞するま
ですえ込むことは極めて難しく、実際上不可能に近い。
【0006】すなわち、中空のパイプ素材をスエージン
グ加工した場合、すえ込み圧力や素材の肉厚をどのよう
に設定しても、その内径中心部を完全に埋めつくすまで
材料を塑性流動させることは難しく、内径部にすき間が
残留した状態で成形されることが多い。このため、ジョ
イント部からの潤滑油の流出を完全に防止することがで
きず、安定した潤滑性能を維持できない不具合がある。
グ加工した場合、すえ込み圧力や素材の肉厚をどのよう
に設定しても、その内径中心部を完全に埋めつくすまで
材料を塑性流動させることは難しく、内径部にすき間が
残留した状態で成形されることが多い。このため、ジョ
イント部からの潤滑油の流出を完全に防止することがで
きず、安定した潤滑性能を維持できない不具合がある。
【0007】また、スエージング加工により内部を塞が
れた状態で小径に成形された軸部は、捩りトルクに対し
て剛性が低いという問題もある。
れた状態で小径に成形された軸部は、捩りトルクに対し
て剛性が低いという問題もある。
【0008】そこで、この発明は、上記の問題を解決
し、軸部の内部を確実に閉塞でき、プレス加工によって
全体を無理なく一体成形することができる等速ジョイン
トの外輪を提供することを目的としている。
し、軸部の内部を確実に閉塞でき、プレス加工によって
全体を無理なく一体成形することができる等速ジョイン
トの外輪を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、パイプ素材をプレス加工して中空の軸
部とジョイント部を形成し、その軸部の内部を栓部材に
より閉塞したのである。
め、この発明は、パイプ素材をプレス加工して中空の軸
部とジョイント部を形成し、その軸部の内部を栓部材に
より閉塞したのである。
【0010】なお、上記栓部材は、軸部の内部全体に嵌
合する中実の軸としてもよい。
合する中実の軸としてもよい。
【0011】
【作用】上記の構造においては、軸部を内側に中空部を
残したまま成形するため、成形に無理がなく、精度のよ
い外輪を形成することができ、また、軸部を栓部材で塞
ぐことにより、潤滑部などの流出を完全に防止すること
ができる。
残したまま成形するため、成形に無理がなく、精度のよ
い外輪を形成することができ、また、軸部を栓部材で塞
ぐことにより、潤滑部などの流出を完全に防止すること
ができる。
【0012】また、パイプ構造を持つ軸部は、任意に大
きな径で形成することができるため、捩じりトルクに対
する剛性を上げることができる。
きな径で形成することができるため、捩じりトルクに対
する剛性を上げることができる。
【0013】
【実施例】図1及び図2は、この発明に係る第1の実施
例を示している。この例の外輪1は、両端が開口したパ
イプ素材Aの中央部に、プレス加工によって軸部2を形
成し、その軸部2の両端部に、同じくプレス加工によっ
て型式の異なるジョイント部3、4を形成している。
例を示している。この例の外輪1は、両端が開口したパ
イプ素材Aの中央部に、プレス加工によって軸部2を形
成し、その軸部2の両端部に、同じくプレス加工によっ
て型式の異なるジョイント部3、4を形成している。
【0014】この軸部2と各ジョイント部3、4の内部
は、軸方向に連続する中空部5となっており、軸部2の
両端の内径部にそれぞれ中空部5を閉塞する栓部材6、
7を取付けている。
は、軸方向に連続する中空部5となっており、軸部2の
両端の内径部にそれぞれ中空部5を閉塞する栓部材6、
7を取付けている。
【0015】上記各ジョイント部3、4は、外周面にプ
レス加工によって断面形状が円弧状又は軸方向に平行な
トラック溝8、8’とケージ当接面9、9’が形成さ
れ、それぞれボールやケージ、内輪等からなるトルク伝
達部材を組込むことにより等速ジョイントを形成するよ
うになっている。
レス加工によって断面形状が円弧状又は軸方向に平行な
トラック溝8、8’とケージ当接面9、9’が形成さ
れ、それぞれボールやケージ、内輪等からなるトルク伝
達部材を組込むことにより等速ジョイントを形成するよ
うになっている。
【0016】上記の構造で成る外輪1は、軸部2をプレ
ス加工によって閉塞せずに内側に中空部を残したまま成
形するので、成形が容易であり、寸法精度のよい軸部を
形成することができる。
ス加工によって閉塞せずに内側に中空部を残したまま成
形するので、成形が容易であり、寸法精度のよい軸部を
形成することができる。
【0017】また、軸部2の内部は、栓部材6、7によ
って完全に閉鎖されるため、各ジョイント部3、4から
の潤滑油の流出を確実に防ぐことができる。
って完全に閉鎖されるため、各ジョイント部3、4から
の潤滑油の流出を確実に防ぐことができる。
【0018】さらに、中空のパイプ構造をもつ軸部2
は、任意の大きな径方向で形成でき、捩り剛性を高くで
きるために、トルクの伝達効率を高くできる利点もあ
る。
は、任意の大きな径方向で形成でき、捩り剛性を高くで
きるために、トルクの伝達効率を高くできる利点もあ
る。
【0019】図3は第2の実施例を示す。この例では、
パイプ素材Aの一端側に、絞り加工により小径で中空の
軸部11を形成し、素材Aの他端側に、プレス加工によ
ってジョイント部12を形成している。
パイプ素材Aの一端側に、絞り加工により小径で中空の
軸部11を形成し、素材Aの他端側に、プレス加工によ
ってジョイント部12を形成している。
【0020】上記軸部11の内径の両端部には、栓部材
13、14が取付けられ、そのジョイント部12側の栓
部材13が、潤滑油流出を防ぐシール材として、他端側
の栓部材14が、水の浸入を防止するシール材として機
能するようになっている。
13、14が取付けられ、そのジョイント部12側の栓
部材13が、潤滑油流出を防ぐシール材として、他端側
の栓部材14が、水の浸入を防止するシール材として機
能するようになっている。
【0021】また、軸部11の外周面には、プレス成形
後切削加工等によってねじ部15やスプライン等が形成
される。
後切削加工等によってねじ部15やスプライン等が形成
される。
【0022】図4は第3の実施例を示し、この例におい
ては、軸部21の肉厚を大きくし、その軸部21の出口
側の内径部に、潤滑油流出と水浸入の防止用シールを兼
ねる栓部材22を取付けている。この場合、栓部材22
の厚み寸法を大きくすることにより、軸部21の耐変形
強度を大きくでき、潤滑油等に対するシール性を高める
ことができる。
ては、軸部21の肉厚を大きくし、その軸部21の出口
側の内径部に、潤滑油流出と水浸入の防止用シールを兼
ねる栓部材22を取付けている。この場合、栓部材22
の厚み寸法を大きくすることにより、軸部21の耐変形
強度を大きくでき、潤滑油等に対するシール性を高める
ことができる。
【0023】一方、図5は第4の実施例を示している。
この例では、栓部材32を、軸部31の内部全体を埋め
る中実の軸とし、その栓部材32を軸部31に嵌合して
内部を閉塞している。
この例では、栓部材32を、軸部31の内部全体を埋め
る中実の軸とし、その栓部材32を軸部31に嵌合して
内部を閉塞している。
【0024】また、栓部材32の端部にセレーション部
33を設け、このセレーション部33に外輪の軸部31
を嵌合させてその表面をしごき加工することにより、軸
部31の内径面をセレーション部33に圧入嵌合させ、
パイプ素材Aと栓部材32の回り止めを図っている。
33を設け、このセレーション部33に外輪の軸部31
を嵌合させてその表面をしごき加工することにより、軸
部31の内径面をセレーション部33に圧入嵌合させ、
パイプ素材Aと栓部材32の回り止めを図っている。
【0025】上記の構造では、軸部31の内部全体を埋
める栓部材32によって軸部31の耐変形強度が著しく
増大するため、大きなトルクでも確実に伝達することが
できる。
める栓部材32によって軸部31の耐変形強度が著しく
増大するため、大きなトルクでも確実に伝達することが
できる。
【0026】
【効果】以上のように、この発明の外輪は、中空部を残
したまま軸部を成形するため、成形に無理がなく、精度
のよいジョイントを形成できる。また、軸部を栓部材に
よって閉塞するため、潤滑などの流出を確実に防止する
ことができ、併せて軸部をパイプ構造とすることによ
り、捩り剛性を高くすることができる。したがって、プ
レス加工により精度のよい外輪の一体成形を可能とする
と共に、安定した潤滑状態の保持と高いトルクの伝達効
率が図れる効果がある。
したまま軸部を成形するため、成形に無理がなく、精度
のよいジョイントを形成できる。また、軸部を栓部材に
よって閉塞するため、潤滑などの流出を確実に防止する
ことができ、併せて軸部をパイプ構造とすることによ
り、捩り剛性を高くすることができる。したがって、プ
レス加工により精度のよい外輪の一体成形を可能とする
と共に、安定した潤滑状態の保持と高いトルクの伝達効
率が図れる効果がある。
【図1】第1の実施例を示す断面図
【図2】図1のII−II線の断面図
【図3】第2の実施例を示す断面図
【図4】第3の実施例を示す断面図
【図5】第4の実施例を示す断面図
1 外輪 2、11、21、31 軸部 3、4、12 ジョイント部 5 中空部 6、7、13、14、22、32 栓部材 8、8’ トラック溝 9、9’ ケージ当接面 33 セレーション部 A パイプ素材
Claims (2)
- 【請求項1】 パイプ素材をプレス加工して中空の軸部
とジョイント部を形成し、その軸部の内部を栓部材によ
り閉塞して成る等速ジョイントの外輪。 - 【請求項2】 上記栓部材を、軸部の内部全体に嵌合す
る中実の軸とした請求項1に記載の等速ジョイントの外
輪。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11861694A JPH07317788A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 等速ジョイントの外輪 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11861694A JPH07317788A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 等速ジョイントの外輪 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07317788A true JPH07317788A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=14740959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11861694A Pending JPH07317788A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 等速ジョイントの外輪 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07317788A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006064060A (ja) * | 2004-08-26 | 2006-03-09 | Ntn Corp | 等速自在継手 |
JP2013044349A (ja) * | 2011-08-22 | 2013-03-04 | Ntn Corp | 等速自在継手 |
WO2015138066A1 (en) * | 2014-03-10 | 2015-09-17 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. | Flow-restricting plug and differential drive pinion having the same |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP11861694A patent/JPH07317788A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006064060A (ja) * | 2004-08-26 | 2006-03-09 | Ntn Corp | 等速自在継手 |
JP2013044349A (ja) * | 2011-08-22 | 2013-03-04 | Ntn Corp | 等速自在継手 |
WO2015138066A1 (en) * | 2014-03-10 | 2015-09-17 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. | Flow-restricting plug and differential drive pinion having the same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040330 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |