JPH0731748B2 - カップ式飲料自動販売機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、例えば、コーヒー飲料やシロップ飲料等の飲
料物の販売に用いられるカップ式飲料自動販売機におい
て、カップに飲料を供給するための飲料供給部を手動あ
るいは自動的に洗浄するカップ式飲料自動販売機に関す
るものである。

＜従来の技術＞ 従来、この種のカップ式飲料自動販売機としては、例え
ば第４図（ａ），（ｂ）に示すものが知られている。

上記従来のカップ式飲料自動販売機Ｃでは、同図に示す
如く、購買者により飲料の販売価格に達する額のコイン
が投入されて、図示せぬ飲料のセレクトボタンが押され
ると、シャッタ１が作動し、カップ載置部２が閉鎖され
る。その後、カップ運搬用のアーム３がカップ搬出位置
まで揺動駆動され、このアーム３にカップディスペンサ
４よりカップ９が搬出される。引き続き、上記カップ９
にキャニスタ５より原料が供給され、上記アーム３が上
記カップ載置部２の位置まで揺動駆動される。

上記アーム３によりカップ載置部２まで運搬された上記
カップ９には、温水が温水タンク６より給油ノズル７を
通って供給され、上記カップ９内の原料と温水とは、ミ
キサー８により撹拌される。

上記ミキサー８は、図示せぬモータにより回転駆動さ
れ、更に、図示せぬ昇降機構によりカップ９内の原料と
温水とを撹拌することのできる撹拌位置と待機位置との
間で昇降駆動される。

上記ミキサー８によるカップ９内に撹拌が終了すると、
シャッタ１が開放され、上記購買者は、カップ９をカッ
プ載置部２から取り出すことができる。

この場合、上記カップ載置部２及びミキサー８等によ
り、カップ９に飲料を供給するための飲料供給部10が構
成されている。

上記飲料供給部10の洗浄を行う場合には、まずシャッタ
１が閉鎖される。その後、上記ミキサー８が一定の回転
数で回転しながら下降駆動され、このミキサー８とカッ
プ載置部２に向って上記温水タンク６より温水が吐出さ
れることにより、このミキサー８及びカップ載置部２の
洗浄が行われる。

上記飲料供給部10の洗浄はスイッチ等による手動、ある
いは予め設定された洗浄実施時間の経過毎に自動に行わ
れるものであって、第５図（従来の洗浄手順を示すタイ
ムチャート）にも示されているように洗浄液として温水
を利用している。

＜発明が解決しようとする課題＞ しかし、上記従来のカップ式飲料自動販売機Ｃにおい
て、飲料供給部10の洗浄時にはミキサー８を一定速度で
回転させているため、温水タンク６からの温水はミキサ
ー８の先端に取り付けられたインペラにより、飲料供給
部10内に飛散するものの、その飛散の程度はほぼ一定し
ており、飲料供給部10内全体を十分に洗浄することが困
難であった。

また、飲料供給部10の洗浄は温水のみによって行われる
ため、飲料供給部の内部に付着した汚れはある程度除去
できるものの、殺菌等、衛生面から見ると十分とは言え
なかった。

そこで本発明の目的とするところは飲料供給部10の内部
全体を十分洗浄し、また、洗浄を汚れの除去と殺菌の両
面から行うことによって、洗浄効果の向上と衛生的にも
すぐれたカップ式飲料自動販売機を提供することにあ
る。

＜課題を解決するための手段＞ 上記目的を達成するために、本発明では、カップに飲料
を供給するための飲料供給部10の内部洗浄時において、
ミキサー８の回転数を変化させ、また温水タンク６の他
に洗浄剤タンク11を設けることにより、洗浄動作時に温
水と洗浄剤を併用することを特徴としている。

＜作 用＞ 本発明に係るカップ式飲料自動販売機は上記のように構
成されているため、飲料供給部内の洗浄動作中にミキサ
ー８の回転数が変化することにより、ミキサーの先端部
に取り付けられたインペラによる温水等の飛散方向が変
化する。

即ち、比較的低い回転数の場合、温水等による飛散は飲
料供給部内の下方向にとどまるが、回転数が高くなる
程、上方向にもまんべんなく飛散し、内部全体を洗浄す
ることができる。

また、上記洗浄動作時において温水と洗浄剤を併用する
ことによって飲料供給部の内部の汚れを効率的に除去す
ると共に殺菌も行うことができる。

＜実施例＞ 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
なお、これによってこの発明が限定されるものではな
い。

本発明のカップ式飲料自動販売機Ｄの要部の構成は第１
図に示す如く、カップ載置部２とミキサー８等により、
カップ９に飲料を供給するための飲料供給部10の洗浄機
構として、洗浄時にミキサーの回転数を可変させたこ
と、また従来の温水タンク６の他の洗浄剤タンク11を設
けたことを特徴としている。

第１図（ａ），（ｂ）は本考案の一実施例に係るカップ
式飲料自動販売機の要部の構成を示すもので、同図
（ａ）は平面図、同図（ｂ）は（ａ）におけるＢ矢視部
の正面図、第２図は上記飲料供給部の洗浄液として温水
のみを利用し、ミキサーの回転数を変化させた場合の洗
浄手順を示すタイムチャート、第３図はミキサーの回転
数は一定で、洗浄液として温水と洗浄剤を併用した場合
の洗浄手順を示すタイムチャートである。

尚、第４図（ａ），（ｂ）に示した前記従来のカップ式
飲料自動販売機Ｃと共通する要素については同一と符号
を使用して説明する。

第２図において、本考案の一実施例であるミキサーの回
転数を変化させた場合（洗浄液は温水のみを利用）の飲
料供給部の洗浄動作について説明する。

手動あるいは時間設定等により自動的に洗浄動作に入る
と、まずシャッタ１が閉鎖され、その後、ミキサー８が
下降駆動され、このミキサー８とカップ載置部２に向っ
て温水タンク６から温水が吐出される。タイムチャート
に示す如く、洗浄液として温水が吐出されている間にミ
キサー８の先端部に取り付けられたインペラの回転数を
変化させるため、インペラの回転に応じて温水は飛散方
向を変えながら飲料供給部10の内部の洗浄が行われる。
洗浄終了後、温水が停止すると、ミキサー８は再び待機
位置まで上昇し、シャッタ１が開かれる。

本実施例において、ミキサー８の回転数の制御は図示し
ないところのミキサー回転用モーターに加える電圧をパ
ルス波形とし、このパルス波形のデューティーを変化さ
せることによって行っているが、他に加える電圧のレベ
ルを変化させることでもよい。

また、第１図（ａ），（ｂ）に示す如く、本発明の一実
施例に係るカップ式飲料自動販売機Ｄは第４図（ａ），
（ｂ）に示す従来のカップ式飲料自動販売機Ｃと基本的
にほぼ同様の構造であるが、その相違点は洗浄剤タンク
11を設けていることである。この洗浄剤タンク11には、
例えば洗剤やアルコール等、殺菌・消毒作用のある洗浄
剤を入れておく。

上記飲料供給部の洗浄液として温水とこの洗浄液を併用
した場合の洗浄動作について、第１図と第３図に基づい
て説明する。

前記したように手動あるいは自動により洗浄動作に入る
と、まずシャッタ１が閉鎖され、ミキサー８の先端部に
取り付けられたインペラが一定回転しながら下降駆動さ
れる。このミキサーとカップ載置部２に向って、まず温
水が吐出されることにより、インペラを含むミキサー８
及びカップ載置部２の洗浄を行い、これらの部分の汚れ
を除去する。続いて洗浄剤タンク11より洗浄剤が吐出さ
れ、これらの部分の殺菌・消毒を行う。最後に再び温水
タンク６より温水を吐出し、洗浄剤等を洗い流すことに
よって洗浄が終了する。

本実施例では洗浄時の動作を温水→洗浄剤→温水とした
が、これらの吐出順序は固定されなくてもよい。

また、図示はしないが、洗浄液として温水と洗浄剤を併
用すると共に、ミキサーの回転数も変化させて飲料供給
部の洗浄を行うことも可能である。

＜発明の効果＞ 本発明のカップ式飲料自動販売機は上記のような構成で
あるから、飲料供給部の洗浄動作時にミキサーの回転数
を可変させることによって、インペラによる温水等の飛
散方向が変化し、飲料供給部の内部全体を十分に洗浄す
ることが可能となるため洗浄効果があがり、衛生的であ
るなどの効果がある。

また、上記洗浄時に殺菌作用のある洗浄剤を温水と併用
することにより、飲料供給部の内部の汚れを効率的に除
去すると共に殺菌の繁殖を防止するなど殺菌・消毒効果
を持たせることができるため、衛生面の一層の向上を図
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ），（ｂ）は本発明の一実施例に係るカップ
式飲料自動販売機の要部の構成を示すものであって、同
図（ａ）は平面図、同図（ｂ）は同図（ａ）におけるＢ
矢視部の正面図、第２図は上記カップ式飲料自動販売機
において、ミキサーの回転数を変化させて飲料供給部の
洗浄を行う場合の手順を示すタイムチャート、第３図は
同上のミキサーの回転数は一定で、温水と洗浄剤を併用
した場合の同タイムチャート、第４図（ａ），（ｂ）は
従来のカップ式飲料自動販売機の要部の構成を示すもの
であって、同図（ａ）は平面図、同図（ｂ）は同図
（ａ）におけるＡ矢視部の正面図、第５図は従来の洗浄
手順を示すタイムチャートである。 ２……カップ載置部,6……温水タンク,8……ミキサー,1
0……飲料供給部,11……洗浄剤タンク,D……カップ式飲
料自動販売機。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カップに飲料を供給するための飲料供給部
   を手動あるいは自動的に洗浄するカップ式飲料自動販売
   機において、前記洗浄時に洗浄水の飛散方向を変化させ
   るためにミキサーの回転数を可変する可変手段を備えて
   なることを特徴とするカップ式飲料自動販売機。
2. 【請求項２】前記飲料供給部の洗浄用として温水タンク
   と洗浄剤タンクとを所定位置に設け、前記飲料供給部の
   洗浄時に少なくとも前記温水タンクの温水と洗浄剤タン
   クの洗浄剤とを併用することを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載のカップ式飲料自動販売機。