JPH07316827A - 無電解メッキ方法および無電解メッキ装置 - Google Patents

無電解メッキ方法および無電解メッキ装置

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JPH07316827A
JPH07316827A JP13634494A JP13634494A JPH07316827A JP H07316827 A JPH07316827 A JP H07316827A JP 13634494 A JP13634494 A JP 13634494A JP 13634494 A JP13634494 A JP 13634494A JP H07316827 A JPH07316827 A JP H07316827A
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electroless plating
plated
tank
pulling
rack
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JP13634494A
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Ryutaro Harada
龍太郎 原田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピット発生による欠陥がなく均一性の高い金
属被膜の形成が可能な無電解メッキ方法および無電解メ
ッキ装置を提供する。 【構成】 無電解メッキ処理時に被メッキ物を無電解メ
ッキ溶液から引き上げ、その後、無電解メッキ溶液に被
メッキ物を再度浸漬する引上・浸漬操作を少なくとも1
回行うことにより、被メッキ物に形成された水素気泡を
除去し、かつ、無電解メッキ溶液の攪拌を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無電解メッキ方法および
無電解メッキ装置に係り、特にピット発生がなく均一性
の高い金属メッキが可能な無電解メッキ方法および無電
解メッキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のエレクトロニクスの急速な発展に
伴って、例えばカラーフィルタ、プリント配線板、磁気
ディスク、リードフレーム、薄膜抵抗体等の電子部品に
は、高精度のメッキ技術が用いられている。種々のメッ
キ技術の中で、金属塩と還元剤の共存する無電解メッキ
溶液に被メッキ物を接触させ、還元剤の酸化によって放
出される電子が金属イオンに転移し、金属被膜が形成さ
れる無電解メッキ法がある。この無電解メッキ法による
メッキは、従来の電気メッキ法に比べて、(1)無電解
メッキの還元剤の酸化反応に対して触媒活性な核を付与
すれば、電気を通さないガラス、セラミックス、あるい
はプラスチックのような素材にも成膜できる点、(2)
電流分布の影響がないので、複雑な形状の部品に対して
も膜厚の均一なメッキができる点、(3)触媒核を有す
る部分のみに選択的にメッキすることができる点、
(4)被メッキ物と金属被膜との密着性が高い点、
(5)金属被膜の耐摩耗性、耐蝕性に優れる点、等の利
点があり、工業的に利用価値の高いものである。
【0003】従来、無電解メッキでは、被メッキ物の表
面状態が金属被膜との密着性に大きく影響するため、ま
ず、被メッキ物を洗浄し、その後、例えば塩化第1スズ
(SnCl2 )溶液によるセンシタイジングを行い、さ
らに、被メッキ物を洗浄した後、例えば塩化パラジウム
(PdCl2 )溶液によるアクチベーティングを行って
Niメッキの前処理がなされる。尚、塩化第1スズと塩
化パラジウムの混合溶液を用いてセンシタイジング、ア
クチベーティングを行ったり、センシタイジングを省略
する方法もある。
【0004】次に、被メッキ物を洗浄し、メッキ槽にお
いて金属イオンと還元剤を含む無電解メッキ溶液中に被
メッキ物を浸漬することにより、塩化パラジウムを触媒
とする還元剤の酸化によって被メッキ物に金属メッキ被
膜が形成される。その後、被メッキ物は洗浄、乾燥さ
れ、所定の工程に送られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無電解
メッキ溶液中での無電解メッキ時には、金属イオンの還
元による金属メッキ被膜の形成と同時に水の還元により
水素が生成されて気泡が形成される。これら金属イオン
と水の還元は競争的に起こるものである。そして、被メ
ッキ物の水素の気泡が形成された箇所は無電解メッキ溶
液の侵入が阻害されるため、そのまま放置すると金属メ
ッキ被膜が形成されないピットとなって欠陥を生じる原
因となる。
【0006】このような水素の気泡を被メッキ物から除
去する脱泡方法として、メッキ浴中に界面活性剤を添加
してメッキ浴の表面張力を低くしてぬれ性を良好にする
ことによって水素気泡の付着を防止する方法(プリント
学会セミナー,4,19(1988))があるが、これ
だけでは充分な気泡付着防止効果が得られないという問
題がある。通常は、更に被メッキ物の揺動やメッキ液の
攪拌を付加するが、これでも充分に脱泡は行えない。
【0007】また、被メッキ物をラックに載置し、この
ラックを無電解メッキ溶液中で落下させてメッキ槽の底
部に衝突させたり、ラックに振動を与えることにより、
物理的に被メッキ物に衝撃を与えて水素の気泡を除去す
ることが行われていた(サーキットテクノロジ,4,1
87(1989))。また、磁気ディスクの下地メッキ
では、被メッキ物をメッキ液中で回転させることで脱泡
促進を行っている。しかし、上述のような脱泡方法は、
被メッキ物がガラス基板等の耐衝撃性の低いものである
場合、上記のような物理的衝撃による脱泡は行えず、良
好な金属被膜の形成が困難であるという問題があった。
【0008】本発明は上述のような実情に鑑みてなされ
たものであり、ピット発生による欠陥がなく均一性の高
い金属被膜の形成が可能な無電解メッキ方法および無電
解メッキ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の無電解メッキ方法は無電解メッキ時
に、無電解メッキ溶液から被メッキ物を引き上げ、その
後、前記無電解メッキ溶液中に前記被メッキ物を再度浸
漬する引上・浸漬操作を少なくとも1回行うような構成
とした。
【0010】また、前記引上・浸漬操作における前記無
電解メッキ溶液からの被メッキ物の引き上げ速度および
前記無電解メッキ溶液への被メッキ物の浸漬速度を20
〜200mm/秒の範囲とするような構成とした。
【0011】また、前記引上・浸漬操作を2回以上行う
場合には、各引上・浸漬操作の間隔を2〜30秒間とす
るような構成とした。
【0012】さらに、本発明の無電解メッキ装置は無電
解メッキ溶液を保持するメッキ槽と、該メッキ槽におけ
る無電解メッキ時に被メッキ物を前記無電解メッキ溶液
から引き上げ再度浸漬するための引上・浸漬手段とを備
えるような構成とした。
【0013】
【作用】無電解メッキ時に被メッキ物が無電解メッキ溶
液から引き上げられて再度無電解メッキ溶液に浸漬さ
れ、被メッキ物に形成された水素気泡が上記の引上・浸
漬操作の間に除去されるとともに、無電解メッキ溶液の
攪拌が行われ、被メッキ物表面にメッキ液を供給し、反
応が促進される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0015】図1は本発明の無電解メッキ方法を説明す
るための図である。図1において、メッキ槽1は槽内に
無電解メッキ溶液2を保持し、無電解メッキ溶液2内部
には複数の被メッキ物4が載置されたラック3が浸漬さ
れている。この場合、被メッキ物4は、予め洗浄され、
その後、例えば塩化第1スズ(SnCl2 )溶液による
センシタイジングが行われ、さらに、洗浄後、例えば塩
化パラジウム(PdCl2 )溶液によるアクチベーティ
ングが行われたものが好適であるが、塩化第1スズと塩
化パラジウムの混合溶液を用いてセンシタイジング、ア
クチベーティングが行われたもの、センシタイジングが
省略されたものであってもよい。いずれにせよ、被メッ
キ物4はメッキを行いたい部分に選択的に触媒核が付与
された状態とされる。また、メッキ槽1内の無電解メッ
キ溶液2は、金属イオンと還元剤を含む無電解メッキ溶
液である。
【0016】本発明の無電解メッキ方法では、図1に示
されるように無電解メッキ溶液2に被メッキ物4を浸漬
して、塩化パラジウムを触媒とする還元剤の酸化により
被メッキ物4に金属メッキ被膜が形成される無電解メッ
キ時において、ラック3を上昇させて無電解メッキ溶液
2から被メッキ物4を引き上げ、その後、ラック3を降
下させて被メッキ物4を無電解メッキ溶液2中に再度浸
漬する引上・浸漬操作が、少なくとも1回行われる。こ
のような引上・浸漬操作を少なくとも1回行うことによ
り、無電解メッキ溶液中での無電解メッキにおいて金属
イオンの還元による金属メッキ被膜の形成と同時に生成
されて気泡となっている水素が上記の引上・浸漬操作の
間に除去される。このように、被メッキ物への無電解メ
ッキ溶液の侵入を阻害する水素気泡が除去されることに
よりピットの発生が防止され、形成される金属被膜は欠
陥のないものとなる。さらに、上記の引上・浸漬操作
は、従来のように被メッキ物に衝撃を与えて脱泡を行う
ものではないため、被メッキ物がガラス基板等の耐衝撃
性の低いものであっても適用可能である。
【0017】また、上記の引上・浸漬操作により無電解
メッキ溶液2の攪拌も行われ、無電解メッキ反応の律速
段階である拡散が良好となり、膜厚の均一性が高い金属
被膜の形成が可能となる。
【0018】本発明における上記の引上・浸漬操作を多
数回行うことにより、水素気泡の除去と無電解メッキ溶
液2の攪拌を更に効率的に行うことができる。引上・浸
漬操作における無電解メッキ溶液2からの被メッキ物4
の引き上げ速度および無電解メッキ溶液2への被メッキ
物4の浸漬速度は、20〜200mm/秒、好ましくは
50〜150mm/秒の範囲である。上記の速度が20
mm/秒未満であると、基板が大面積となった場合に、
上下のメッキ析出速度の差が顕著となり、ひどい場合に
は不析出部が発生することとなる。また、200mm/
秒を超えると、被メッキ物を保持するために使用するラ
ックによって、ラック近傍のメッキ溶液の流れが他の部
分の流れと異なるようになるため、メッキにムラが生じ
ることになり好ましくない。
【0019】また、上記の引上・浸漬操作を2回以上行
う場合、1回の引上・浸漬操作を完了した後、被メッキ
物4に発生する水素気泡が充分に小さいうちに次の引上
・浸漬操作を行うことが好ましい。各引上・浸漬操作の
間隔は、無電解メッキ溶液2の温度、濃度、pH等で水
素気泡の発生速度が異なるため適宜設定する必要がある
が、例えば、水素気泡の大きさが1mm以下の段階で引
上・浸漬操作を行う場合、引上・浸漬操作の間隔を5〜
20秒間とすることができる。
【0020】上述の例では、複数の被メッキ物4を取り
扱ったバッチ処理による例を示したが、本発明の無電解
メッキ方法は個々の被メッキ物についても適用し得るも
のであることは勿論である。
【0021】図2は本発明の無電解メッキ装置の一実施
例を示す概略構成図である。図2において、本発明の無
電解メッキ装置11は、被メッキ物に例えば塩化パラジ
ウム(PdCl2 )溶液によるアクチベーティングを行
うための触媒槽21、アクチベーティング終了後の被メ
ッキ物を洗浄・乾燥するための洗浄槽22、超音波洗浄
槽23、温純水槽24、塩化パラジウムを触媒とした還
元剤の酸化により被メッキ物に金属被膜を形成するため
のメッキ槽25、無電解メッキが終了した被メッキ物を
洗浄するための洗浄槽26、超音波洗浄槽27を備えて
いる。
【0022】触媒槽21は、例えば塩化パラジウム(P
dCl2 )溶液を保持し、PdCl2 溶液はポンプ21
aによりフィルタ21bを通過して循環させることによ
り槽内の液拡散も行えるように構成されている。上記の
フィルタ21bのメッシュサイズは、例えば0.2μm
程度とすることができる。そして、被メッキ物が複数載
置された所定のラックを触媒槽21に浸漬することによ
りアクチベーティングを行うことができる。
【0023】洗浄槽22には、洗浄液としての純水が所
定の流量で供給されるとともに、この供給流量に対応し
て洗浄槽22内の洗浄液がバッファー槽31に回収さ
れ、洗浄槽22内の洗浄液は常に一定の清浄状態に保た
れている。バッファー槽31に回収された洗浄液は、イ
オン交換塔32で洗浄液に含有されているPd2+イオ
ン、Cl- イオン等が除去された後、排水として排出さ
れる。また、超音波洗浄槽23には洗浄液としての純水
が所定の流量で供給され、オーバーフローした洗浄液は
排水として排出される。そして、アクチベーティング終
了後の被メッキ物は、ラックに複数載置された状態のま
ま洗浄槽22、超音波洗浄槽23において洗浄される。
なお、洗浄槽22及び超音波洗浄槽23は、洗浄効果を
高めるため、(1)加温したり、(2)窒素ガスあるい
は空気を槽下部から噴き上げたり、(3)被メッキ物に
対して直接スプレーにより純水を吹きかける、等の方法
により、槽内攪拌能を向上させることも可能である。
【0024】温純水槽24は、洗浄液としての純水が所
定の流量で供給され、かつ、洗浄液が所定の温度(室温
〜80℃、好ましくは70℃程度)に維持されている。
このような温純水槽24に被メッキ物がラックに複数載
置された状態のまま浸漬され、その後、低速度(20m
m/秒以下)で温純水槽24から引き上げられて乾燥さ
れる。これにより、被メッキ物はアクリベーティング、
洗浄から連続してバッチ処理により乾燥が行われる。本
乾燥方法は、いわゆる温純水引上げ法と呼ばれるもので
あるが、低沸点のアルコール(例えば、イソプロピルア
ルコール)等を利用することによるべーパー乾燥ももち
ろん可能である。
【0025】メッキ槽25は、金属塩と還元剤の共存す
る無電解メッキ溶液を保持し、無電解メッキ溶液をポン
プ25aによりフィルタ25b、並列のフィルタ25
c,25cを通過して循環させることにより、槽内の液
拡散も行えるように構成されている。上記のフィルタ2
5bのメッシュサイズは、例えば1.0μm程度、フィ
ルタ25cのメッシュサイズは、例えば0.2μm程度
とすることができる。また、メッキ槽25は2重構造と
なっており、外槽に配設されたヒーター25dにより外
槽内の水を加熱することで、内槽の無電解メッキ溶液を
間接加熱することができる。また、図示していないが、
メッキ槽の構成を単純化するため、メッキ槽とフィルタ
との間の配管に加熱・冷却装置を設けて温度調節するこ
とも可能である。メッキ槽の材質としては、硬質ポリ塩
化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂やステ
ンレス等の金属を用いることができるが、メッキ槽に傷
が発生した場合のメッキ析出等を考慮した場合には、電
解研磨されたステンレス槽を用いることが好ましい。こ
れは、たとえメッキ槽に傷が発生した場合にも、後述す
るように、硝酸等による不動態化が可能であることによ
る。
【0026】さらに、メッキ槽25は、上述のように無
電解メッキ時においてラックを上昇させて無電解メッキ
溶液から被メッキ物を引き上げ、その後、ラックを降下
させて被メッキ物を無電解メッキ溶液中に再度浸漬する
ための引上・浸漬手段を備えている。
【0027】この引上・浸漬手段としては、例えば、図
3に示されるように、ラック3をラック受けアーム41
に載置し、このラック受けアーム41を、モーター42
に連結されたボールネジ43を回転することによって上
下動させる構成とすることができる。この場合、ボール
ネジ43の最上部、最下部にクッション部44を設けて
おくことにより、高速で上下動を行った場合に生じるラ
ック受けアーム41への衝撃を緩和することができる。
【0028】また、引上・浸漬手段の他の例としては、
図4に示されるように、ラック53を保持したラック受
けアーム51をエアーシリンダ52により上下動させる
ような構成とすることもできる。この場合にも、エアー
シリンダ52の最上部、最下部にクッション部54を設
け、ラック受けアーム51への衝撃を緩和することが好
ましい。この例では、ラック53は図5に示されるよう
に被メッキ物4を保持するラック本体55の側面に突出
部56、56´が設けられたものである。この突出部5
6、56´には、後述するラック受けアーム51のラッ
ク吊り下げ爪61、61´が挿入されるアーム受け穴5
7、57´が設けられている。一方、ラック受けアーム
51には、図6に示されるように、その先端部51aの
下方に2本のラック吊り下げ爪61、61´が矢印方向
に移動可能に設けられている。また、このラック吊り下
げ爪61、61´の先端部には、爪部62、62´がそ
れぞれ外側に向くように形成されている。上述のような
ラック受けアーム51によりラック53を保持する場合
には、まず、ラック受けアーム51のラック吊り下げ爪
61、61´を、ラック53に形成されたアーム受け穴
57、57´に挿入可能な間隔に位置させる(図7
(A))。この状態でエアーシリンダ52によりラック
受けアーム51を下降させ、ラック吊り下げ爪61、6
1´の先端の爪部62、62´がアーム受け穴57、5
7´を通過したところでラック受けアーム51を停止す
る(図7(B))。次いで、爪部62、62´がアーム
受け穴57、57´の外側の突出部56、56´に係合
するようにラック吊り下げ爪61、61´を外側方向に
移動させ(図8(A))、この状態でラック受けアーム
51を上昇させることで、ラック53が保持される(図
8(B))。
【0029】この他、引上・浸漬手段として、メッキ槽
を複数用意して、浸漬、引上、次のメッキ槽への搬送を
繰り返すようにすることもできる。
【0030】また、メッキ槽25は硝酸槽33から供給
される所定量の硝酸により予め不動態化(パシベーショ
ン)の処理が行われる。不動態化が終了した後、メッキ
予備槽34から所定の液温に調整された無電解メッキ溶
液がメッキ槽25に供給される。この不動態化は定期的
に行うことが好ましく、そのため、硫酸槽、メッキ予備
槽を付設することが好ましい。
【0031】さらに、自動供給システム35により、メ
ッキ槽25内の無電解メッキ溶液は金属イオン濃度とp
Hおよび液面レベルセンサーにより水の蒸発量が管理さ
れる。そして、被メッキ物は所定のラックに複数載置さ
れた状態でメッキ槽25に浸漬されて無電解メッキが行
われる。
【0032】洗浄槽26には、洗浄液としての純水が所
定の流量で供給されるとともに、この供給流量に対応し
て洗浄槽26内の洗浄液がバッファー槽31に回収さ
れ、洗浄槽26内の洗浄液は常に一定の清浄状態に保た
れている。バッファー槽31に回収された洗浄液は、上
述の洗浄槽22から回収された洗浄液と同様に、イオン
交換塔32で洗浄液に含有されている各種イオンが除去
された後、排水として排出される。また、超音波洗浄槽
27には洗浄液としての純水が所定の流量で供給され、
オーバーフローした洗浄液は排水として排出される。そ
して、無電解メッキ終了後の被メッキ物は、ラックに複
数載置された状態のまま洗浄槽26、超音波洗浄槽27
において洗浄される。
【0033】上述のような本発明の無電解メッキ装置1
1では、メッキ槽25における無電解メッキ時に、引上
・浸漬手段によりラックを上昇・降下させて無電解メッ
キ溶液から被メッキ物を引き上げ、再度浸漬することが
できる。この引上・浸漬操作より、無電解メッキ時に被
メッキ物に形成された水素気泡が除去され、ピットの発
生が防止され、形成される金属被膜は欠陥のないものと
なる。また、引上・浸漬操作により無電解メッキ溶液の
攪拌もより効率的に行われ、膜厚の均一性が高い金属被
膜の形成が可能となる。
【0034】尚、本発明の無電解メッキ装置は、無電解
メッキ時に被メッキ物を無電解メッキ溶液から引き上げ
再度浸漬するための引上・浸漬手段がメッキ槽に備えら
れたものであればよく、上述の実施例に限定されるもの
ではない。例えば、上述の実施例ではアクチベーティン
グ終了後の被メッキ物の洗浄・乾燥のために洗浄槽2
2、超音波洗浄槽23および温純水槽24が備えられて
いるが、超音波洗浄槽23および温純水槽24は備えら
れていなくてもよい。また、メッキ槽25での無電解メ
ッキが終了した後の被メッキ物の洗浄においては、超音
波洗浄槽27が備えられていなくてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば被
メッキ物がガラス基板等の耐衝撃性の低いものであって
も、無電解メッキ時に被メッキ物に形成された水素気泡
が引上・浸漬操作によって除去されるため、水素気泡が
原因のピット発生による欠陥がなく、また、上記の引上
・浸漬操作により無電解メッキ溶液の攪拌が行われるの
で、無電解メッキ反応の律速段階である拡散が良好とな
り、膜厚の均一性が高い金属被膜の形成が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無電解メッキ方法を説明するための図
である。
【図2】本発明の無電解メッキ装置の一実施例を示す概
略構成図である。
【図3】本発明の無電解メッキ装置を構成するメッキ槽
の一例を示す概略構成図である。
【図4】本発明の無電解メッキ装置を構成するメッキ槽
の他の例を示す概略構成図である。
【図5】図4に示される無電解メッキ装置を構成するラ
ックを示す概略構成図である。
【図6】図4に示される無電解メッキ装置を構成するラ
ック受けアームを示す概略構成図である。
【図7】図4に示される無電解メッキ装置におけるラッ
ク受けアームによるラックの保持過程を説明する図であ
る。
【図8】図4に示される無電解メッキ装置におけるラッ
ク受けアームによるラックの保持過程を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1…メッキ槽 2…無電解メッキ溶液 3,53…ラック 4…被メッキ物 11…無電解メッキ装置 21…触媒槽 22…洗浄槽 23…超音波洗浄槽 24…温純水槽 25…メッキ槽 26…洗浄槽 27…超音波洗浄槽
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/18 E 7511−4E // H05K 3/06 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無電解メッキ時に、無電解メッキ溶液か
    ら被メッキ物を引き上げ、その後、前記無電解メッキ溶
    液中に前記被メッキ物を再度浸漬する引上・浸漬操作を
    少なくとも1回行うことを特徴とする無電解メッキ方
    法。
  2. 【請求項2】 前記引上・浸漬操作における前記無電解
    メッキ溶液からの被メッキ物の引き上げ速度および前記
    無電解メッキ溶液への被メッキ物の浸漬速度は20〜2
    00mm/秒の範囲であることを特徴とする請求項1に
    記載の無電解メッキ方法。
  3. 【請求項3】 前記引上・浸漬操作が2回以上行われ、
    各引上・浸漬操作の間隔は2〜30秒間であることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の無電解メッキ
    方法。
  4. 【請求項4】 無電解メッキ溶液を保持するメッキ槽
    と、該メッキ槽における無電解メッキ時に被メッキ物を
    前記無電解メッキ溶液から引き上げ再度浸漬するための
    引上・浸漬手段とを備えることを特徴とする無電解メッ
    キ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100536040B1 (ko) * 1999-11-15 2005-12-12 삼성전자주식회사 반도체 웨이퍼의 이송 제어 방법
JP2013104119A (ja) * 2011-11-16 2013-05-30 Ebara Corp 無電解めっき装置及び無電解めっき方法
US9293364B2 (en) 2011-11-16 2016-03-22 Ebara Corporation Electroless plating apparatus and electroless plating method
JP2019183245A (ja) * 2018-04-16 2019-10-24 日本カニゼン株式会社 めっき設備
CN113301729A (zh) * 2021-05-31 2021-08-24 枣庄睿诺光电信息有限公司 一种电路板的制作方法

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