JPH07316770A - 加振連続溶融めっき方法 - Google Patents

加振連続溶融めっき方法

Info

Publication number
JPH07316770A
JPH07316770A JP10535194A JP10535194A JPH07316770A JP H07316770 A JPH07316770 A JP H07316770A JP 10535194 A JP10535194 A JP 10535194A JP 10535194 A JP10535194 A JP 10535194A JP H07316770 A JPH07316770 A JP H07316770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
bath
plating
flux
hot dip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10535194A
Other languages
English (en)
Inventor
Koki Kusakai
弘毅 草皆
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Seiko Co Ltd filed Critical Tokyo Seiko Co Ltd
Priority to JP10535194A priority Critical patent/JPH07316770A/ja
Publication of JPH07316770A publication Critical patent/JPH07316770A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating With Molten Metal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面品質に優れるめっき線材を得ることがで
きる加振連続溶融めっき方法を提供する。 【構成】 溶融金属めっき浴に向けて送給される線材に
フラックスを塗布し、線材が溶融金属めっき浴中に浸漬
される直前に送給方向に直交する向きの振動を線材に加
え、めっき浴中にて線材が振動しながら連続送給され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼線や鉄線等に対して
連続的に品質安定なめっきをする加振連続溶融めっき方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、溶融金属めっきラインにおいて
は、脱脂用の鉛浴またはアルカリ槽、表面スケール除去
用の酸洗槽または電解槽、めっき補助剤塗布用のフラッ
クス槽がこの順に前処理設備として設けられている。こ
れらの前処理設備を通過して線材はめっき槽に連続送給
されるようになっている。
【0003】めっき槽内には浸漬ロールが設けられ、こ
れによって線材は溶融金属浴中に沈められるようになっ
ている。また、めっき槽の上方にはブライドルロールが
設けられ、線材を浴から引上げて巻取機に送るようにな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】線材がめっき浴中に沈
む際には、線材の表面にフラックスや残留酸化物および
炭化物が付着している。例えば亜鉛系めっきの場合は、
塩化亜鉛を主成分とするフラックスを一般に用いるが、
さらにフラックスには数種類の化合物が添加されてい
る。このような成分のフラックスは水に溶かして使用す
る。
【0005】フラックスは、線材が亜鉛浴に入った後は
速やかに解離して、出線部に異物として混入しないこと
が望まれる。しかしながら、スケール等の残留酸化物、
炭化物、フラックスの灰成分の一部は、浸漬ロールに付
着し、次第に堆積する。付着堆積物は成長すると、浸漬
ロールから剥離して出線部に浮上する。そして、これが
線材の表面に異物として付着し、品質を低下させる原因
となる。
【0006】とくに、このような品質低下の問題は、厚
めっき等の高速めっきや出線部の酸化防止にガスシール
を使用している場合に多く発生する。その理由は、高速
めっきではフラックスの解離が不十分な状態で線材が浸
漬ロールに到達し、前述の浸漬ロールへの付着物の堆積
量が多くなること、およびガスシールでは浸漬ロールか
ら剥離した異物が浴面に浮上し、これが線材と接触する
ことによるためである。
【0007】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、めっき線材の表面品質の安定化を図るこ
とができる加振連続溶融めっき方法を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る加振連続溶
融めっき方法は、溶融金属めっき浴に向けて送給される
線材にフラックスを塗布し、線材が溶融金属めっき浴中
に浸漬される直前に送給方向に直交する向きの振動を線
材に加え、めっき浴中にて線材が振動しながら連続送給
されることを特徴とする。
【0009】この場合に、線材の送給速度が毎分20〜
45mの範囲内にあるときに、5〜1000Hzの周波
数で線材を振動させ、溶融亜鉛または溶融亜鉛合金のめ
っき浴に線材を浸漬することが望ましい。なお、溶融亜
鉛系めっき浴の温度は400〜450℃であることが好
ましく、420〜430℃であることがさらに好まし
い。亜鉛アルミニウム合金めっきの場合は、アルミニウ
ム含有量を4〜6重量%とすることが望ましい。この理
由は、耐食性と外観の観点からはこのアルミニウム濃度
が適していること、および脆い合金層の生成を避けるた
めである。
【0010】
【作用】線材送給速度を毎分20〜45mの範囲に選ぶ
理由は、毎分45mを越える線材送給速度ではフラック
ス解離に必要十分な時間を確保することができないとと
もにめっき付着量(通常、1平方メ−トル当たり200
〜680グラム)が過剰になるからであり、毎分20m
未満の線材送給速度ではめっき付着量が不足するからで
ある。
【0011】振動周波数を5〜1000Hzの範囲に選
ぶ理由は、1000Hzを越える周波数ではフラックス
が線材から容易に離脱せず加振効果が実質的に得られな
くなるからであり、5Hz未満の周波数では線材からの
フラックスの離脱状態が不均一になりやすく、めっき厚
さが不均一になるからである。後述の図3から明らかな
ように、とくに有効な加振効果は5〜200Hzの周波
数域で得られる。
【0012】
【実施例】以下、添付の図面を参照しながら本発明の実
施例について説明する。図1に示すように、溶融めっき
ラインの上流側にはサプライ装置が設けられ、複数本の
鋼線3が下流側の溶融亜鉛アルミニウム合金浴9に向か
って同時送給されるようになっている。サプライ装置は
16個のスイフト2を有しており、各スイフト2から鋼
線3が繰り出される。サプライ装置から溶融亜鉛アルミ
ニウム合金浴9までの間には溶融鉛浴4、塩酸槽5、ア
ルカリ電解槽6、フラックス槽7、加振装置8が上流側
から順に配置されている。なお、アルカリ電解槽6とフ
ラックス槽7の間には水洗槽(図示せず)及び乾燥装置
(図示せず)が設けられている。また、溶融亜鉛アルミ
ニウム合金浴9のなかには浸漬ロール10が浸漬され、
浴9の上方にはブライドルロール11が設けられてい
る。浴9の温度は約420℃である。なお、ロール1
0,11の間には絞り部(図示せず)及び冷却装置(図
示せず)が設けられている。また、浴9の出線部は窒素
ガスシールされている。
【0013】溶融鉛浴4の温度は約380℃に保持され
ている。塩酸槽5の塩酸濃度は約17%である。アルカ
リ電解槽6の電解液はNaOH濃度300〜350%、
温度50〜60℃に調整され、電解条件は7〜12Vで
ある。
【0014】フラックス槽7には塩化亜鉛70〜80重
量%を主成分とするフラックスが収容されている。フラ
ックスの好適な成分は、塩化亜鉛70〜80重量%をベ
ースとし、これに塩化第一錫を10〜20重量%、アル
カリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩化物を5〜20
重量%だけ添加したものである。例えば、フラックス
は、比重が1.1〜1.15の範囲に、pHが0.5〜
0.9の範囲に、温度が60〜70℃の範囲に調整管理
されている。このように塩化亜鉛を多量に含むフラック
スは、鋼線3の表面スケールを迅速に溶解させることが
できるとともに、強い還元力を有し、活性かつ低融点の
塩化第一錫とアルミニウムよりも活性度の高いアルカリ
金属もしくはアルカリ土類金属の塩化物の作用によりめ
っき浴の成分安定性および流動安定性が高まり、めっき
付着量が安定化する。なお、フラックス成分としてグリ
セリンを添加してもよい。
【0015】次に、図2を参照しながら加振装置8につ
いて説明する。加振装置8は溶融亜鉛アルミニウム合金
浴9の直前に設けられている。加振装置8のモータ軸
(図示せず)は駆動輪81の軸82に連結され、駆動輪
81には軸83を介してクランク84が連結されてい
る。さらにクランク84は軸85を介してレバー86に
連結されている。レバー86の一端は軸87を介してロ
ールホルダ88に連結されている。ロールホルダ88は
2個のガイドロール89を回転自由な状態で保持してい
る。2個のガイドロール89の相互間には16本の鋼線
3が挟まれながら案内されるようになっている。このよ
うな加振装置8においては駆動輪81を回転させると、
リンク機構のはたらきによりホルダ88とともにガイド
ロール89が上下動し、16本の鋼線3が同時に振動す
る。振動周波数は5〜1000Hzの範囲になるように
モータ回転数が制御されるようになっている。なお、振
幅は10±5mmに設定した。
【0016】次に、鋼線3を加振連続溶融めっきする場
合について説明する。 [前処理]鋼線3をパテンチング熱処理後、リールに巻
き取り、これを各スイフト2にセットする。鋼線3には
JIS規格SWRH62Aの線径1.68mmのものを
用いた。16本の鋼線3を前処理設備に向かって同時送
給し、表面スケールを除去するとともに、適量のフラッ
クスを付着させる。鋼線送給速度は毎分40〜45mの
範囲に制御した。 [加振連続溶融めっき]フラックス付着直後の鋼線3に
加振装置8により5Hz,50Hz,200Hzの3段
階の往復振動をそれぞれ加えた。鋼線3は振動しながら
浴中を通過するので、鋼線3からフラックスが容易に離
脱し、フラックスの解離が促進される。このため、浴面
に未解離のフラックスが浮上しなくなり、出線部で鋼線
3の表面に異物が付着しなくなる。出線部は窒素ガスシ
ールされ、浴面の酸化防止が図られている。
【0017】製造しためっき鋼線のZn−Al合金めっ
き付着量は300g/m2 以上の高付着量であった。な
お、鋼線1本のめっきは約1トンである。 [表面不良率の測定]図3を参照しながらめっき鋼線の
表面不良率の測定結果について説明する。
【0018】図3は、横軸に1ライン合計製作量をと
り、縦軸にめっき鋼線の表面不良率をとって種々の実施
例と比較例につき両者の関係を調べた結果を示す特性線
図である。ロールへの付着を加速するため、フラックス
の濃度を実際(比重1.1〜1.15)の2倍程度(比
重1.2〜1.25)に調整して、製作量と表面不良率
を調査した。表面不良率は16本掛けで百分率表示した
ものであり、そのうちの何本に表面欠陥が生じたか否か
を外観目視検査によって評価した。図中にて黒丸は周波
数200Hzの振動を加えた結果を、白四角は周波数5
0Hzの振動を加えた結果を、白三角は周波数5Hzの
振動を加えた結果を、クロスマーク(バツ)は加振しな
い従来のめっき方法(比較例)の結果をそれぞれ示す。
図から明らかなように、比較例の場合は1ラインの製作
量が約17トンあたりから急激に表面不良率が増大した
のに対して、実施例の結果は36トン以上の連続製造が
可能であることを確認した。
【0019】
【発明の効果】本発明の方法によれば、連続溶融めっき
設備のフラックス槽と浸漬ロールとの間で加振すること
によりめっき浴中での酸化物、炭化物、灰成分の解離が
促進され、表面性状に優れためっき線材を得ることがで
きる。とくに、高速めっきラインのめっき浴中において
フラックスの解離が促進され、浴面に浮上するフラック
スが実質的になくなり、線材表面への異物の付着がなく
なる。このため、長期間にわたり品質を安定化すること
ができ、設備のメンテナンス頻度を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】めっき処理装置の概要を示す概略構成図。
【図2】加振装置を示す概略構成図。
【図3】振動周波数と表面不良率との関係を示す特性線
図。
【符号の説明】
4…溶融鉛浴 5…塩酸槽 6…アルカリ電解槽 7…フラックス槽 8…加振装置 9…溶融亜鉛アルミニウム合金浴

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融金属めっき浴に向けて送給される線材
    にフラックスを塗布し、線材が溶融金属めっき浴中に浸
    漬される直前に送給方向に直交する向きの振動を線材に
    加え、めっき浴中にて線材が振動しながら連続送給され
    ることを特徴とする加振連続溶融めっき方法。
  2. 【請求項2】線材の送給速度が毎分20〜45mの範囲
    内にあるときに、5〜1000Hzの周波数で線材を振
    動させ、溶融亜鉛または溶融亜鉛合金のめっき浴に線材
    を浸漬することを特徴とする請求項1記載の加振連続溶
    融めっき方法。
JP10535194A 1994-05-19 1994-05-19 加振連続溶融めっき方法 Pending JPH07316770A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10535194A JPH07316770A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 加振連続溶融めっき方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10535194A JPH07316770A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 加振連続溶融めっき方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07316770A true JPH07316770A (ja) 1995-12-05

Family

ID=14405318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10535194A Pending JPH07316770A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 加振連続溶融めっき方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07316770A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012241277A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Nippon Steel Corp 亜鉛系めっき鋼材又は亜鉛系めっき鋼製成形品の製造方法
CN113166915A (zh) * 2018-11-06 2021-07-23 日本制铁株式会社 热浸镀方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012241277A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Nippon Steel Corp 亜鉛系めっき鋼材又は亜鉛系めっき鋼製成形品の製造方法
CN113166915A (zh) * 2018-11-06 2021-07-23 日本制铁株式会社 热浸镀方法
US11566315B2 (en) 2018-11-06 2023-01-31 Nippon Steel Corporation Hot-dip plating method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105483594B (zh) 一种钢材表面连续热浸镀Al–Zn–Mg–Si合金镀层的方法
GB2046796A (en) Method and apparatus for continuously hot-dip galvanizing steel strip
WO2016017186A1 (ja) 溶融亜鉛めっき鋼材の製造方法および溶融亜鉛めっき鋼材
JPH07316770A (ja) 加振連続溶融めっき方法
WO1993000453A1 (en) Flow coat galvanizing
JP2002088460A (ja) 連続溶融めっき線材の製造方法および装置
JPH0797669A (ja) 溶融金属めっき鋼板の製造方法と装置
JP3573074B2 (ja) 溶融金属めっき浴の整流部材及び溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法
JP2822107B2 (ja) 疲労性の良好な亜鉛−アルミニウム合金めっき鉄鋼線状材及びその製造法
SU1032047A1 (ru) Способ получени металлических покрытий на алюминии
JP4528179B2 (ja) フラックス溶融めっき鋼板の製造方法および仕切り板
JPH0351831B2 (ja)
JPH0688189A (ja) 高品質高付着量溶融亜鉛めっき方法
EP0111039A1 (fr) Procédé de galvanisation et de recuit en continu à grande vitesse d'un fil métallique
JPS59129759A (ja) 連続溶融めつき方法
JPH07116579B2 (ja) ボトムドロス小径化方法
JPS62185864A (ja) 溶融金属メツキ方法
JPS6032120Y2 (ja) 線条材の連続メツキ装置
JPH04323355A (ja) 溶融亜鉛めっき方法
JPH04254563A (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板又は合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法及びその装置
JPH1143751A (ja) 加工性,めっき密着性に優れた溶融めっき鋼帯の製造方法及び装置
JPH0211747A (ja) 連続溶融亜鉛めっき装置
JPH0463257A (ja) 溶融金属めっき方法
JPH0372060A (ja) 厚目付けPb基合金メッキ鋼板ならびにその製造法
JPS60141854A (ja) 連続溶融めつき装置