JP2002088460A - 連続溶融めっき線材の製造方法および装置 - Google Patents
連続溶融めっき線材の製造方法および装置Info
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Abstract
質を向上する、ライン速度に関わらず、めっき付着量を
均一化できるガスワイピング法を提供する。 【解決手段】 スリットギャップを0.1 〜0.5mm ガス噴
射角度を水平に対して上方に10〜下方に60度としてガス
ワイピングを行う。
Description
ルミニウムあるいは溶融アルミニウム亜鉛合金をめっき
する線材 (鉄線、鋼線、条鋼、棒鋼) の製造方法であっ
て、溶融めっき金属の付着量を任意に制御するとともに
表面均一なめっきを高速ライン速度で行うことのできる
連続溶融めっき線材の製造方法とその装置に関する。
材への有機被覆コーティングあるいは塗油における塗膜
厚あるいは塗油膜厚の制御への適用も可能である。
金めっき線材は、配電線用芯線、ケーブル外装線、金網
や籠マット用ワイヤはもとより、撚り線にして送電線
用、通信用メッセンジャーワイヤあるいはガードケーブ
ル等広範囲に使用されている。
れた鉄線あるいは鋼線を酸洗、フラックス処理した後、
溶融させたZnあるいは5〜10%Al−Zn合金の浴に連続的
に浸漬させ、線材表面にFe−Znの金属間化合物を介して
溶融めっき金属 (ZnあるいはAl−Zn合金) 膜を形成する
ことによって製造される。
により決まるため、用途により付着量を制御する必要が
ある。また、均一な耐食性、および金網や籠マットさら
には撚り線への成形性を向上するためには、めっき付着
量の均一性および表面の美麗性が要求される。
るめっき付着量は、重力による自然流下法、チャコール
層あるいは砂層による絞り法あるいは機械的接触による
しごき法等で制御されている。
めっき浴からの線材を一定速度で引き上げ溶融めっき浴
から一定の高さの位置において急冷し、線材に付着した
溶融めっき金属を凝固させ、一定のめっき付着量を得る
ものである。
は、溶融めっき浴表面にチャコールあるいは砂を堆積さ
せその中に線材を通すものであり、溶融めっき浴から出
た線材は、チャコールあるいは砂により過剰に付着した
溶融めっきを払拭される。
含浸させ、溶融めっき浴の熱でこの油が燃焼することに
よりチャコール層内を非酸化雰囲気に保ち、溶融めっき
金属の酸化を防止し、線材表面を美麗にする。砂層絞り
法では、砂層内で硫化水素を燃焼させることによって砂
層内を非酸化雰囲気に保ち、溶融めっき金属の酸化を抑
制して線材の表面を美麗化するものである。
浴から引き上げられる線材に、ワイヤやグラスウール等
の耐熱材料を巻き付けて、過剰な付着溶融金属を掻き落
とす方法である。
面光沢不良等を防止する方法として、特開平8−209319
号公報に記載されるように、溶融亜鉛浴から引き上げら
れた線材を酸素濃度が20〜80ppm に制御されたボックス
内でガス絞りする方法が提案されている。
成するFe−Al−Zn金属間化合物層の成長を制御して均質
なめっき付着量と外観美麗な溶融亜鉛合金めっきを行う
方法として、特開平7−207421号公報に記載されるよう
に、溶融亜鉛アルミニウム合金浴に0.2 〜7wt%のマグ
ネシウムや0.001 〜0.1wt %のナトリウムを添加する方
法も提案されている。
よる自然流下法や、チャコール層あるいは砂層による絞
り法では、めっき付着量は、溶融めっき金属浴からの引
き上げ速度で決まるため、厚めっきは高速で、薄めっき
は低速で操業せざるを得ず、特に薄めっきでの生産性が
悪いとともに需要に対する生産の柔軟性が乏しい。
にすり疵等が発生し、表面品質の悪化が避けられない状
況である。特開平8−209319号公報に記載の方法は、非
酸化性雰囲気中での重力による自然流下法であり、亜鉛
の酸化が抑制され、表面光沢は向上するもののめっき付
着量の制御は、溶融亜鉛めっき槽からの線材引き上げ速
度で決まるため、生産性および生産の柔軟性に欠ける。
母材とめっき層の界面に生成する金属間化合物の成長を
制御するものであり、金属間化合物の厚さは、合金めっ
き浴への浸漬時間、すなわち浸漬長が一定であれば線材
の引き上げ速度により決まり、生産性および生産の柔軟
性に問題がある。
柔軟性および品質を向上するには、ライン速度から独立
しためっき付着量の制御および非接触での強制払拭が可
能な方法の開発が必要である。
段でのめっき線材のめっき付着量の制御手段を開発する
ことである。より具体的には、本発明の課題は、ライン
速度から独立した方法であって、非接触での強制払拭に
よるめっき付着量の制御を可能とする技術を開発するこ
とである。
しかもライン速度から独立して任意に制御する方法とし
ては、鋼板の連続溶融めっきで実用化されているガスワ
イピング法がある。しかし、このガスワイピング法は、
特開平8−209319号公報に記載されているように、線材
の振動が大きくめっき付着量のバラツキを助長し適用で
きないと言われている。
グ法が、線材分野でできない原因が上述の線材の振動の
みであれば振動を抑制すればよいが、その他の要因も考
えられるので、本発明者は、溶融めっき線材へのガスワ
イピング法適用時の問題点を明確にするために種々検討
を行った。
6を有するリングノズル3を用いて溶融亜鉛めっき浴か
ら連続的に引き上げられる線材1のガスワイピングを行
い、製造されためっき線材のめっき付着量および表面性
状を観察した。
で用いられているガスワイピングノズルのスリットと同
程度である0.7mm のスリットギャップを備えた環状スリ
ットを有し、その径は、40mmであった。ワイピングガス
は、常温の空気を圧縮したものであり、溶融亜鉛めっき
浴から引き上げられる線材に対して45度の角度で吹き付
けた。溶融亜鉛めっき浴は450 ℃であり、使用した線材
の径は3.2mm であった。
断面におけるめっき付着量の測定結果を図4に示す。こ
れより、線材の母材との界面に生成するFe−Zn合金層は
その厚さがほぼ一定であるのに対して、Znめっき層は非
常に薄い部分と非常に厚い部分ができており付着量に大
きなバラツキが生じていることが分かった。このバラツ
キは、線材長手方向にほぼ一定間隔で節状に発生し、と
ても製品にできる状態ではなかった。
ために、ガスワイピングの状況をビデオ観察した結果、
以下のことが判明した。溶融亜鉛めっき浴から引き上げ
られた線材に付着した溶融亜鉛は、ガスワイピングジェ
ットによる冷却および表面酸化により線材表面に皮が張
った状態になり、線材を取り巻く円筒状の凝固膜がワイ
ピングジェットにより溶融亜鉛めっき浴上一定の位置に
発生する。この円筒状の凝固膜は、線材の振動あるいは
ワイピングジェットの変動により、一部が破断して線材
とともにガスワイピングノズルを通り越して持ち上げら
れる。これが繰り返し発生する。
(ワイピングノズル下部) に固定されている場合には、
線材に付着した溶融亜鉛は、この凝固膜により払拭され
るため図4に示すごとくZn層が非常に薄くなる部分が発
生する。一方、この凝固膜が破断して持ち上げられると
図4に示すZn層が厚くなる部分が発生し、この繰り返し
によりほぼ一定間隔の節が生じることが判明した。
却と表面酸化を抑制すればこの節状のめっき付着量のバ
ラツキは抑制できると考えるに至った。冷却および表面
酸化の抑制方法としては、以下のような手段が考えられ
る。
融めっき量の増加) 6)溶融めっき浴から引き上げられた線材の保温 (囲い設
置、加熱) [表面酸化抑制法] 1)非酸化性ガスの使用 2)還元ガスの使用 3)雰囲気ボックスの設置 4)酸素除去 (吸着、反応) そこでこれらについて検討したところ、次の様な点が判
明した。
よび線材温度の上昇は、製品の品質(機械的特性、めっ
き剥離性等) への影響があるため、上昇温度に制限があ
る。また、ワイピングガス温度の上昇および線材の保温
に関しては、加熱装置等の設備コストおよびランニング
コストの高騰を招く。
イン速度の上昇が現実的である。一方、ワイピングガス
量の低減においては、ノズル圧力は、めっき付着量の制
御のために変更しなければならないので、スリットギャ
ップの狭小化とノズル径の縮小化が有効である。ここ
に、ノズル径は、ワイピングを行う線材径および線材と
線材のつなぎ部の通過を考慮する必要があり、小径化に
は限界があり、結局、自由に決定できるのはスリットギ
ャップである。
ットギャップを種々変化させ試験を行った。すなわち、
上述の試験に用いたリングノズルのスリットギャップを
0.6、0.5 および0.3mm に変更して、溶融亜鉛めっきの
ガスワイピング試験を行った。
ぞれグラフで示す。スリットギャップが0.6mm の場合に
は、図5に示すごとく、Znめっき層厚さにはバラツキが
大きいが、図6に示すスリットギャップが0.5mm の場合
には、かなり均一な厚さのZnめっき層が形成できた。
の場合には、均一な厚さのZnめっき層ができ、表面も美
麗となった。本試験ではさらにスリットギャップを狭く
した試験を行ったが、スリットギャップを0.1mm より狭
くすると、圧空配管内の錆や塵がスリットギャップに閉
塞する問題が発生した。
のガスワイピング用ノズルのスリットギャップを0.1 か
ら0.5mm とすることで、従来不可能と言われていた線材
に対して均一厚さのZnめっき層が形成できることが判明
した。
度) については、下向きに70度から上向きに20度まで変
化させた試験を行った結果、下向き70度では、ワイピン
グジェットが溶融亜鉛めっき浴面に衝突することによっ
てスプラッシュが発生し、そのスプラッシュが周辺に飛
散するとともにワイピング後の線材に付着し、操業上お
よび品質上問題があった。また、上向き20度では線材に
付着した溶融亜鉛めっきが上方へ飛散しやはり操業上お
よび品質上問題があった。
角度にいついては、下向き60度から上向き10度の範囲に
調整することで、さらに厚さの均一のZnめっき層が形成
できることが判明した。
融亜鉛めっき線材のガスワイピングが可能であることが
判明したが、リングノズルでは、それぞれの線材をリン
グノズルに通す必要がある。
ノズル交換においては、線材を切断する必要があり、非
常に煩雑となる。そこで、線材を切断しなくてもめっき
機器のメンテナンスができる二次元ノズルでのワイピン
グ可能性を確認するために図2に示す態様で試験を行っ
た。
を対向させて配置し、その間に複数の線材を通過させ、
ガスワイピングを行った。リングノズルとほぼ同じ条件
で行った結果、節状のめっき層厚さのバラツキは発生し
なかった。しかし、製品断面のめっき付着量のバラツキ
は前述のリングノズルの場合に比べて大きいが、従来の
ものと比較して十分許容できる範囲内のものであった。
3に示すようにリングノズルの下部に下端が溶融めっき
浴に浸かるように設置した雰囲気ボックスを取り付け、
さらに非酸化性ガスとして、窒素ガスを用いたワイピン
グを行った結果、上述のような節状の欠陥はみられず、
厚さ均一で表面光沢の良いZnめっき層が形成できること
が判明した。
完成されたもので、その要旨とするところは、次の通り
である。 (1) 外表面を還元あるいはフラックス処理した後、溶融
めっき浴に浸漬してから連続的に引き上げられる線材
に、溶融めっき浴上方においてスリット間隔を0.1 〜0.
5mm に調整したノズルからガスを吹き付け、該ノズルか
らの吹き付け圧力を制御することによってめっき付着量
を任意に制御することを特徴とする溶融めっき線材の製
造方法。
めっき浴から連続的に引き上げられる線材を、環状のス
リットを有するリングノズル内を貫通させ、該リングノ
ズルの環状スリットよりガスを吹き付け、前記リングノ
ズルからの吹き付けガスの圧力を調整することによりめ
っき付着量を制御することを特徴とする溶融めっき線材
の製造方法。
めっき浴から連続的に引き上げられる複数本の線材を、
該線材の並んでいる方向に連続のスリットを有する二次
元ノズルで挟み、該二次元ノズルのスリットよりガスを
吹き付け、前記二次元ノズルの圧力、前記二次元ノズル
と前記線材との距離あるいは前記二次元ノズルからのガ
ス吹き出し角度の調整によりめっき付着量を制御するこ
とを特徴とする溶融めっき線材の製造方法。
した後、溶融めっき浴に浸漬してから連続的に引き上げ
られる線材に、溶融めっき浴上方においてノズルからガ
スを吹き付け、該ノズルからの吹き付け圧力を制御する
ことによってめっき付着量を任意に制御することを特徴
とする溶融めっき線材の製造方法において、リングノズ
ルあるいは二次元ノズルと溶融めっき浴との空間を大気
開放せず、下端を溶融めっき浴に一部浸漬させた囲いを
設けるとともに噴出ガスとして非酸化性ガスを用いるこ
とを特徴とする溶融めっき線材の製造方法。
めっき浴から連続的に引き上げられる線材を、環状のス
リットを有するリングノズル内を貫通させ、該リングノ
ズルの環状スリットよりガスを吹き付け、前記リングノ
ズルからの吹き付けガスの圧力を調整することによりめ
っき付着量を制御することを特徴とする溶融めっき線材
の製造方法。
めっき浴から連続的に引き上げられる複数本の線材を、
該線材の並んでいる方向に連続のスリットを有する二次
元ノズルで挟み、該二次元ノズルのスリットよりガスを
吹き付け、前記二次元ノズルの圧力、前記二次元ノズル
と前記線材との距離あるいは前記二次元ノズルからのガ
ス吹き出し角度の調整によりめっき付着量を制御するこ
とを特徴とする溶融めっき線材の製造方法。
の方法において、溶融めっき浴から引き上げられる線材
に吹き付けるガスとして、室温以上に加熱したガスを用
いることを特徴とする溶融めっき線材の製造方法。
で複数個設置した環状スリットを有するリングノズル
と、各リングノズルへのガス供給圧力を個別に制御する
ための調整弁および圧力表示装置を有するガス供給配管
と、各リングノズルを個別に前後左右に微動させること
によって溶融めっき浴から連続的に引き上げられる線材
を各リングノズルの中心に走行させるための機構および
複数個のリングノズルを溶融めっき浴に対して上下に移
動させる機構を備えたことを特徴とする溶融めっき線材
の製造装置。
引き上げられる複数本の線材を挟むように設置した一対
の二次元ノズルと、該二次元ノズルへのガス供給圧力を
個別に制御するための調整弁および圧力表示装置を有す
るガス供給配管と、前記一対の二次元ノズルの間隔、噴
射角度および溶融めっき浴からの高さを制御する機構を
備えたことを特徴とする溶融めっき線材の製造装置。
ットギャップを0.1 〜0.5mm さらにガス噴射角度を水平
に対して上方に10度〜下方に60度としたことを特徴とす
る環状スリットを有する線材のめっき付着量を均一化す
るためのリングノズル。
にガス噴射角度を水平に対して上方に10〜下方に60度と
したことを特徴とする線材のめっき付着量を均一化する
ための二次元ノズル。
量一定化の具体的形態を添付図面を参照しながらさらに
具体的に説明する。
ノズルの一部断面で示す略式斜視図である。図中、線材
1は、溶融めっき浴2から引き上げられてから、リング
ノズル3の中心を通ってさらに上方に引き上げられる。
リングノズル3にはガス供給管4、4' が連結されてお
り、例えば圧縮空気が供給され、環状ヘッダ5、そして
環状スリット6を経てガスジェット7として線材表面に
吹きつけられる。
のスリットギャップ( 以下、単に間隔とも言う) が0.1
〜0.5mm に調整されており、好ましくはその角度は線材
に対して下向き60度から上向き10度に調整されている。
さらに好ましくは環状スリットの直径は10〜100mm であ
る。
ので、図1のリングノズル3に代えて二次元ノズル9を
対にして使用するものであり、両者の間には、一連の線
材1が平行して並んでおり、いずれも溶融めっき浴2か
ら上方に引き上げられる。
端に長く伸びた直線状スリット5が設けられており、そ
の間隔は図1の場合と同様に0.1 〜0.5mm に調整されて
いる。その角度も好ましくは、線材に対して下向き60度
から上向き10度に調整されている。
で、従来は不可能ということでその試みすら見られなか
った、線材へのめっき層厚さの均一化が実用的に実現で
きるのである。
は、溶融亜鉛の冷却および表面酸化による皮張りであ
る。したがって、めっき付着量を一定にして、冷却およ
び表面酸化を防止することが表面品質改善につながる。
制できないので、冷却防止が重要となる。スリットギャ
ップを狭くして、シャープで高速なガスジェットでワイ
ピングする方法は、広いスリットギャップからのブロー
ドで低速なガスジェットでワイピングする方法よりも、
ワイピング力が強く、少ないガス量で一定のめっき付着
量を得ることができ、結果的に冷却が抑制され、表面品
質が向上する。冷却能をある値以下でワイピングすれば
表面品質が向上するということになるが、冷却能を規定
するには、溶融亜鉛温度、線温度、線径、ライン速度、
ワイピングガス温度、速度、スリットギャップ、ノイズ
径、ノイズ圧力等、多くの因子の影響を考慮する必要が
ある。但し、これらの因子は、冷却能のみでなくめっき
付着量にも影響する。
検討した結果、めっき付着量を一定にした条件で、表面
品質をスリットギャップで整理すると、スリットギャッ
プ0.5mm 付近が品質の境界に当たることが判明した。
m 以下にすると、ガスジェットがシャープになり、一定
のめっき付着量を得るためのガス量が少なくて済み、冷
却能が低下し、それらの相乗的作用により予想外にも表
面品質が向上するのである。
述べたように、冷却の抑制と酸化の抑制との相乗作用に
よるものであるが、結果的にそのような狭いスリットギ
ャップとすることによって、その明確な機構はかならず
しも明確ではないが、線材に固有の振動およびワイピン
グガスのジェットの変動を何か解消するような方向に作
用するものと推測され、その結果として前述のような節
状のめっき層の厚さの変動が解消するとも推測される。
ングノズルの中央に通線するためのリングノズル位置調
整機構および浴面からの高さを調整するための機構を備
えた装置を必要により設けてもよい。
式的斜視図であり、図中、リングノズル3の下方にはス
カート状に雰囲気ボックス8が設けられており、雰囲気
ボックス8の下方は溶融めっき浴2に浸漬されており、
一種の閉じた空間が形成されている。特に、かかる態様
では、ガス供給管4、4' からの供給ガスは非酸化性ガ
ス( 例: N2 ガス、アルゴンガス) とし、溶融めっき浴
2から引き上げられる線材1の表面に付着しためっき層
の表面酸化を防止するように構成される。
にノズル間隔および角度は特に規定する必要はないが、
好ましくはこの場合にもノズル間隔は0.1 〜0.5mm 、角
度は線材に対して下向き60度から上向き10度に調整す
る。
上とするために、室温以上の温度のガスによるガスワイ
ピングを行うのが好ましい。次に、実施例によって本発
明の作用効果をさらに具体的に説明する。
っき線材のガスワイピングを行った。操業条件は、 リングノズル:直径40mm、吹き付け角度45°、スリット
ギャップ0.2mm ノズル圧力: 2〜40kPa ワイピングガス:30℃窒素ガス 溶融めっき: 460 ℃、10%Al−Zn合金めっき浴 線径: 3.2mm ライン速度: 28〜50 m/min 図8は、それらの結果を示すもので、めっき付着量とノ
ズル圧力との関係をライン速度をパラメータとして示し
たグラフである。
ライン速度では、ノズル圧力の上昇にともなってめっき
付着量は減少し、同一ノズル圧力では、ライン速度の上
昇にともなってめっき付着量は増加することが分かる。
すなわち、任意のライン速度に対して、ノズル圧力を制
御することによって任意のめっき付着量を有する溶融め
っき線材を製造することができた。また、各条件でのめ
っき付着量のバラツキは、最大でも±6μm (40g/m2)
程度であり、従来の自然流下方式あるいはチャコール絞
り方式と比較して問題はなく、むしろ均一性および表面
美麗性においては勝る結果となった。
径、ノズルスリットギャップ、ノズル圧力そしてライン
速度を変更した。このときの処理条件と付着量および被
覆層の品質(均一性と表面美麗性を3段階評価)を表1
にまとめて示す。図9はこれらの結果をグラフにまとめ
て示すものである。
っき付着量が均一で表面美麗な溶融めっき線材が従来の
方法より高速製造でき、生産性および品質の向上が図れ
た。
発明の実施例を示す略式斜視図である。
発明の実施例を示す略式斜視図である。
の実施例を示す略式斜視図である。
て試作した溶融めっき線材のめっき付着量分布を示すグ
ラフである。
て試作した溶融めっき線材のめっき付着量分布を示すグ
ラフである。
て試作した溶融めっき線材のめっき付着量分布を示すグ
ラフである。
て試作した溶融めっき線材のめっき付着量分布を示すグ
ラフである。
き線材のめっき付着量とノズル圧力との関係をライン速
度をパラメータとして示すグラフである。
ングノズル、4:ガス供給管、 5:環状ヘッダ、
6:環状スリット、7:ガスジェット、 8:雰囲
気ボックス、 9:二次元ノズル
Claims (11)
- 【請求項1】 外表面を還元あるいはフラックス処理し
た後、溶融めっき浴に浸漬してから連続的に引き上げら
れる線材に、溶融めっき浴上方においてスリット間隔を
0.1 〜0.5mm に調整したノズルからガスを吹き付け、該
ノズルからの吹き付け圧力を制御することによってめっ
き付着量を任意に制御することを特徴とする溶融めっき
線材の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、溶融め
っき浴から連続的に引き上げられる線材を、環状のスリ
ットを有するリングノズル内を貫通させ、該リングノズ
ルの環状スリットよりガスを吹き付け、前記リングノズ
ルからの吹き付けガスの圧力を調整することによりめっ
き付着量を制御することを特徴とする溶融めっき線材の
製造方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の方法において、溶融め
っき浴から連続的に引き上げられる複数本の線材を、該
線材の並んでいる方向に連続のスリットを有する二次元
ノズルで挟み、該二次元ノズルのスリットよりガスを吹
き付け、前記二次元ノズルの圧力、前記二次元ノズルと
前記線材との距離あるいは前記二次元ノズルからのガス
吹き出し角度の調整によりめっき付着量を制御すること
を特徴とする溶融めっき線材の製造方法。 - 【請求項4】 外表面を還元あるいはフラックス処理し
た後、溶融めっき浴に浸漬してから連続的に引き上げら
れる線材に、溶融めっき浴上方においてノズルからガス
を吹き付け、該ノズルからの吹き付け圧力を制御するこ
とによってめっき付着量を任意に制御することを特徴と
する溶融めっき線材の製造方法において、リングノズル
あるいは二次元ノズルと溶融めっき浴との空間を大気開
放せず、下端を溶融めっき浴に一部浸漬させた囲いを設
けるとともに噴出ガスとして非酸化性ガスを用いること
を特徴とする溶融めっき線材の製造方法。 - 【請求項5】 請求項4に記載の方法において、溶融め
っき浴から連続的に引き上げられる線材を、環状のスリ
ットを有するリングノズル内を貫通させ、該リングノズ
ルの環状スリットよりガスを吹き付け、前記リングノズ
ルからの吹き付けガスの圧力を調整することによりめっ
き付着量を制御することを特徴とする溶融めっき線材の
製造方法。 - 【請求項6】 請求項4に記載の方法において、溶融め
っき浴から連続的に引き上げられる複数本の線材を、該
線材の並んでいる方向に連続のスリットを有する二次元
ノズルで挟み、該二次元ノズルのスリットよりガスを吹
き付け、前記二次元ノズルの圧力、前記二次元ノズルと
前記線材との距離あるいは前記二次元ノズルからのガス
吹き出し角度の調整によりめっき付着量を制御すること
を特徴とする溶融めっき線材の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の方
法において、溶融めっき浴から引き上げられる線材に吹
き付けるガスとして、室温以上に加熱したガスを用いる
ことを特徴とする溶融めっき線材の製造方法。 - 【請求項8】 溶融めっき浴上方において、一定間隔で
複数個設置した環状スリットを有するリングノズルと、
各リングノズルへのガス供給圧力を個別に制御するため
の調整弁および圧力表示装置を有するガス供給配管と、
各リングノズルを個別に前後左右に微動させることによ
って溶融めっき浴から連続的に引き上げられる線材を各
リングノズルの中心に走行させるための機構および複数
個のリングノズルを溶融めっき浴に対して上下に移動さ
せる機構を備えたことを特徴とする溶融めっき線材の製
造装置。 - 【請求項9】 溶融めっき浴上方において、連続的に引
き上げられる複数本の線材を挟むように設置した一対の
二次元ノズルと、該二次元ノズルへのガス供給圧力を個
別に制御するための調整弁および圧力表示装置を有する
ガス供給配管と、前記一対の二次元ノズルの間隔、噴射
角度および溶融めっき浴からの高さを制御する機構を備
えたことを特徴とする溶融めっき線材の製造装置。 - 【請求項10】 環状スリットの径を10〜100mm 、スリ
ットギャップを0.1〜0.5mm さらにガス噴射角度を水平
に対して上方に10度〜下方に60度としたことを特徴とす
る環状スリットを有する線材のめっき付着量を均一化す
るためのリングノズル。 - 【請求項11】 スリットギャップを0.1 〜0.5mm さら
にガス噴射角度を水平に対して上方に10〜下方に60度と
したことを特徴とする線材のめっき付着量を均一化する
ための二次元ノズル。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000282130A JP3721967B2 (ja) | 2000-09-18 | 2000-09-18 | 連続溶融めっき線材の製造方法および装置 |
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