JPH07316432A - 離型剤組成物 - Google Patents

離型剤組成物

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JPH07316432A
JPH07316432A JP10842494A JP10842494A JPH07316432A JP H07316432 A JPH07316432 A JP H07316432A JP 10842494 A JP10842494 A JP 10842494A JP 10842494 A JP10842494 A JP 10842494A JP H07316432 A JPH07316432 A JP H07316432A
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光平 長谷川
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森三 中里
Satoshi Kuwata
敏 桑田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明はポリウレタン成形品の製造用型枠に
塗布して、成形品の型離れを良好にすると共に、セル状
態の良好なポリウレタン発泡成形品を与えることができ
る離型剤組成物の提供を目的とするものである。 【構成】 本発明の離型剤組成物は、(A)ワックス1
〜15重量%、(B)有機溶剤可溶性シリコーン樹脂10〜
30重量%、(C)高重合度オルガノポリシロキサンおよ
び/またはアミノ基含有オルガノポリシロキサン 0.5〜
10重量%、(D)乳化剤 0.5〜30重量%、(E)水残部
よりなり、[(A)+(B)]/(C)が99/1〜75/
25であることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は離型剤組成物、特にはポ
リウレタン成形品の型離れを良好にし、ポリウレタンの
発泡に対して阻害を与えず、セル状態を良好に保つこと
ができる離型剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン
樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂などの樹脂類や
合成ゴムなどからなる成形体の成形時において、成形体
の型枠からの離型を容易にするためにはこの型内に離型
剤を塗布することが行なわれており、このための離型剤
としては多くの場合、ワックス、石けんおよび/または
油を主成分としたものが用いられている。しかし、ポリ
ウレタンについてはこれが他の材料に対して強い接着力
をもつために、このものは接着剤用途に広く用いられて
いるが、そのために成形品製造時における型枠からの離
型が特に困難なものとなっている。
【0003】そして、この離型についてはポリエチレン
ワックス離型剤が提案されている(特公昭 56-5844号公
報参照)が、このものは離型性能が悪く、特に連続成型
を行なった場合には型内に離型剤が堆積したり、離型剤
粉末が飛散して周辺を汚染したり、得られる成形体が光
沢の失われたものになるという不利がある。また、これ
についてはアミノシロキサンとジメチルポリシロキサン
からなる離型剤(ベルギー特許第814909号明細書参
照)、α−メチルスチレン変性ジメチルポリシロキサン
とMQレジン(トリオルガノシロキサン単位とSiO2とか
らなるレジン)とからなるシリコーン系離型剤(特公昭
52-32780号公報参照)も提案されているが、これらの離
型剤は型枠に均一に濡れないためにウレタン樹脂の一部
が型枠に残って剥離が重くなるという不利がある。
【0004】なお、これについてはパーフルオロアルキ
ルりん酸エステルとシリコーンとからなる離型剤が知ら
れている(特公昭53-23270号、特公昭53-23271号各公報
参照)が、これもまだ充分満足できる剥離性能を有しな
いことから、パーフルオロアルキルりん酸エステルとシ
リコーンワニスとから成る組成物も提案されている(特
開昭 53-133490号公報参照)が、このものは炭化水素系
溶剤に溶解しにくく、しかも剥離が重いという欠点があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そのため、剥離性能が
優れており、濡れ特性も良好なものとして、MQレジン
とアミノ基含有シロキサンおよびポリフルオロアルキル
基含有重合体を含有した離型剤が提案されている(特公
昭59-32514号公報参照)が、これらはいずれも芳香族炭
化水素系溶剤あるいは塩素化炭化水素系溶剤に溶解した
形で使用されるためにその引火性、毒性などに問題があ
り、これはまたポリウレタンの発泡セルの均一性を損な
うという欠点があった。また、これらはいずれも溶剤系
の離型剤であるが、近年環境に対する悪影響を防止する
ために、水性ベースの離型剤、例えば高分子炭化水素を
離型成分として含有する離型剤が提案されており、これ
にはポリエチレンワックスの水性分散体、パラフィン類
の水性エマルジョンあるいは不飽和炭化水素の乳化重合
体の水性エマルジョンなどが例示されるが、これらも充
分な剥離性能を有するものではない。
【0006】他方、この水性離型剤については炭化水素
重合体やシリコーン、ワックスなどの離型作用物質と乳
化剤およびエトキシ化アルコールからなる水性離型剤
(特開平4-298306号公報参照)、離型作用物質としてポ
リビニルアルコールを含み、これに発泡安定剤を配合し
た水性離型剤(特開平4-298307号公報参照)なども提案
されているが、これらはポリウレタン成形品の表面性状
をある程度良好に保つことができるが、剥離性能を充分
に満足させるものではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点、問題点を解決した、ポリウレタン成形の際の
外部離型剤に適した水性の離型剤組成物に関するもので
あり、これは(A)ワックス1〜15重量%、(B)有機
溶剤可溶性シリコーン樹脂10〜30重量%、(C)高重合
度オルガノポリシロキサンおよび/またはアミノ基含有
オルガノポリシロキサン 0.5〜10重量%、(D)非イオ
ン性乳化剤およびイオン性乳化剤から選択される1種ま
たは2種以上の乳化剤 0.5〜30重量%、(E)水残部よ
りなり、この(A)成分と(B)成分との合計量と
(C)成分との比が[(A)+(B)]/(C)=99/
1〜75/25であることを特徴とするものである。
【0008】すなわち、本発明者らは特にポリウレタン
成形品製造時に使用する離型剤組成物を開発すべく種々
検討した結果、この離型剤を(A)ワックス、(B)シ
リコーン樹脂、(C)高重合度オルガノポリシロキサン
および/またはアミノ基含有オルガノポリシロキサン、
(D)乳化剤からなるものとすると、このものはすぐれ
た離型性を示すし、これをポリウレタン成型品製造用の
成形枠表面に塗布すると、このものはワックスおよびシ
リコーン樹脂のはたらきで皮膜を形成し、これが離型成
分としての高重合度ポリシロキサン、アミノ基含有ポリ
シロキサンの作用によって優れた離型性を示すし、これ
はウレタン発泡への阻害が極めて少ないので、ポリウレ
タン成形品をセル状態が良好で外観のよいものとして得
ることができるということが見出されたので、これら各
成分の種類、配合量などについての研究を進めて本発明
を完成させた。以下にこれをさらに詳述する。
【0009】
【作用】本発明は離型剤組成物に関するものであり、こ
れは前記したように(A)ワックス1〜15重量%、
(B)有機溶剤可溶性シリコーン樹脂10〜30重量%、
(C)高重合度オルガノポリシロキサンおよび/または
アミノ基含有オルガノポリシロキサン 0.5〜10重量%、
(D)非イオン性乳化剤およびイオン性乳化剤から選択
される1種または2種以上の乳化剤 0.5〜30重量%、
(E)水残部よりなり、(A)成分と(B)成分との合
計量と(C)成分との比が[(A)+(B)]/(C)
=99/1〜75/25であることを特徴とするものである
が、このものはポリウレタン成形体に対して優れた離型
性を示すし、ポリウレタン成形体の外観を荒らすことな
く、良好な成形体を与えるという有利性をもつものであ
る。
【0010】本発明の離型剤組成物を構成する(A)成
分としてのワックスは、モンタンワックス、モンタン酸
エステルワックス、マイクロクリスタリンワックス、パ
ラフィンワックス、カルナバワックス、ビーズワック
ス、ポリエチレンワックスなどの天然あるいは合成ワッ
クスから選択されたものとすればよいが、これはこれら
の1種または2種以上のものを特定の割合で配合したも
のとしてもよい。
【0011】これらのワックス成分はウレタン原料との
反応性が全く、あるいは殆どないが、離型性能を阻害し
ないものであることが必要であるので、離型性、水中へ
の乳化分散のしやすさという点からはモンタン酸エステ
ルワックスが好ましいものとされる。なお、このワック
スの配合量は全系に対し、1重量%未満では成膜性が充
分でなくなるし、また15重量%より多くなるとウレタン
成形型枠への堆積が問題となるので全系に対し1〜15重
量%とすることが必要とされるが、好ましい範囲は5〜
12重量%とされる。
【0012】また、本発明の離型剤組成物を構成する
(B)成分としての有機溶剤可溶性シリコーン樹脂は皮
膜形成と離型性発現の働きを兼ねるものであるが、これ
は R1 3SiO1/2単位、SiO2単位、R1 2SiO単位、R1SiO3/2
位から選択される単位よりなるものとされる。このR1
はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基などのアルキル基、シクロヘキシル基
などのシクロアルキル基、フェニル基などから選択され
る1種または2種以上の炭素数1〜6の1価炭化水素基
であるが、これは全体の80モル%以上がメチル基である
ものとすることが好ましい。
【0013】しかして、これらの単位のうちでは R1 3Si
O1/2単位とSiO2単位が重要であり、この2種の単位はそ
の合計量が全体の80モル%以上であることが必要で、こ
れは90モル%以上とすることがよいが、この R1 3SiO1/2
単位/SiO2単位のモル比はこれが 0.5未満では皮膜にし
た場合に硬度が高すぎて成形型枠への堆積が問題となる
し、これが 1.5より大きいと逆に皮膜がやわらかすぎ
て、離型持続性が損なわれるので、これは 0.5〜1.5 の
範囲とすることが必要とされるが、この好ましい範囲は
0.6〜1.2 とされる。なお、この(B)成分の配合量は
これが10重量%未満では成膜性が不充分となり、30重量
%より多くなると型汚れの原因となるので、10〜30重量
%の範囲とされるが、この好ましい範囲は15〜25重量%
とされる。
【0014】つぎに本発明の離型剤組成物を構成する
(C)成分は高重合度オルガノポリシロキサンおよび/
またはアミノ基含有オルガノポリシロキサンとされる。
この高重合度オルガノポリシロキサンはつぎの一般式
(1)
【化2】 で示されるものとされるが、このR2 はメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、シクロ
ヘキシル基などのシクロアルキル基、ビニル基、アリル
基などのアルケニル基、フェニル基、トリル基などのア
リール基、またはこれらの基の炭素原子に結合している
水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基な
どで置換したクロロメチル基、3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基、シアノエチル基などから選択される、好
ましくはその少なくとも90%がメチル基である、炭素数
1〜8の同一または異種の非置換または置換の1価炭化
水素基であり、R3 は水素原子、メチル基、エチル基、
ビニル基、フェニル基、水酸基、アルコキシ基から選択
される原子または基で、好ましくはメチル基あるいは水
酸基とされるもの、mはこれが高重合度品であることか
ら 2,000〜20,000である、常温で軟質ゴム状の性状を呈
するものとされる。
【0015】これについては分子鎖末端がトリメチルシ
リル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン、分子鎖末
端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン、分子
鎖末端がトリメチルシリル基で封鎖されたジメチルシロ
キサンとジフェニルシロキサンとのコポリマー、分子鎖
末端が水酸基で封鎖されたジメチルシロキサンとメチル
ビニルシロキサンとのコポリマー、分子鎖末端にビニル
基を含有するジメチルシロキサンとメチル−3,3,3
−トリフルオロプロピルシロキサンとのコポリマーなど
が例示される。
【0016】また、このアミノ基含有オルガノポリシロ
キサンはつぎの一般式(2) R4 aR5 bR6 cSiO(4-a-b-c)/2・・・・・・(2) で示されるもので、このR4 は式 -R7(NR8CH2CH2)nNR9R
10で示され、R7 はメチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、ブチレン基などで例示される炭素数1〜4の2価
炭化水素基、R8 、R9 、R10は水素原子またはメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル
基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、またはこ
れらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部また
は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロ
メチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフ
ルオロプロピル基、シアノエチル基などから選択される
同種または異種の炭素数1〜4の非置換または置換の1
価炭化水素基で、90モル%以上が水素原子であることが
好ましいもの、R5 はメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基などのアル
キル基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、フェ
ニル基、トリル基などのアリール基、シクロヘキシル基
などのシクロアルキル基、またはこれらの基の炭素原子
に結合している水素原子の一部または全部をハロゲン原
子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、3−クロ
ロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、
シアノエチル基などから選択される同種または異種の炭
素数1〜18の非置換または置換の1価炭化水素基で、好
ましくはその90モル%以上がメチル基であるもの、R6
は式OR11で示される水酸基又はアルコキシ基で、R11
が水素原子又はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基などで例示される炭素数
1〜6の1価炭化水素基で、特にはメチル基が好ましい
もの、a、b、cはそれぞれ0.0001≦a≦1、 1.8≦b
≦2.2 、0≦c≦0.1 で 1.8<a+b+c<2.3 である
ものである。
【0017】このアミノ基含有オルガノポリシロキサン
は分岐状のものであってもよいが、直鎖状のものが好ま
しく、このものはアミン当量(g/モル)が 500未満であ
ると得られる水性組成物が安定性の乏しいものとなるう
えに、ウレタン原料のイソシアネートと反応してゲル状
物を生成する恐れがあり、 100,000より大きいと充分な
離型性が得られなくなるので、これは 500〜100,000 の
範囲のもの、好ましくは 1,000〜50,000の範囲のものと
される。また、このものは粘度が10cS未満では乳化組成
物の安定性が低下するし、ポリウレタン成形体の剥離性
も低下し、 100,000cS以上であると乳化が困難となるの
で、この粘度は10〜100,000cS の範囲のものとすること
が必要とされるが、この好ましい範囲は50〜10,000cSと
すればよいが、このアミノ基含有オルガノポリシロキサ
ンとしてはつぎの式
【化3】 (式中のp〜wは整数)で示されるものが例示される。
【0018】なお、この(C)成分の配合量は、これを
全系に対し 0.5重量%未満とすると充分な離型性を得る
ことができないし、これを10重量%以上とするとウレタ
ンフォームの発泡が阻害されてセルの不均一化が顕著と
なるので、これは 0.5〜10重量%の範囲とすることが必
要とされるが、この好ましい範囲は1〜5重量%とされ
る。
【0019】なお、上記した(A)、(B)、(C)成
分の配合比は(A)成分と(B)成分との合計量と
(C)成分との配合比が[(A)+(B)]/(C)=
99/1より大きいと剥離性能が低下し、これが[(A)
+(B)]/(C)=75/25より小さいとウレタンの発
泡セルが不均一なものとなるので、これは[(A)+
(B)]/(C)=99/1〜75/25の範囲とすることが
必要であり、これはより好ましくは[(A)+(B)]
/(C)=95/5〜80/20とすることがよい。また、こ
の(C)成分は高重合度オルガノポリシロキサンおよび
/またはアミノ基含有オルガノポリシロキサンであり、
これはそのいずれであっても、併用してもよいが、これ
らはいずれも略々同様な効果を示すので、これらの併用
時における両者の配合比は特にこれを規定する必要はな
い。なお、この(A)成分と(B)成分の比は(A)成
分が20重量%より少ないと発泡セル径が不均一になり易
いし、60重量より多いと離型性が低下するため、重量比
で(A)/(B)=20/80〜60/40の範囲、より好まし
くは(A)/(B)=30/70〜50/50の範囲とすること
がよい。
【0020】つぎに本発明の離型剤組成物を構成する
(D)成分としての乳化剤は非イオン性乳化剤とイオン
性乳化剤から選択される1種または2種以上のものとさ
れる。この非イオン性乳化剤としてはポリオキシエチレ
ン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ソルビタンモノアルキレート、ソ
ルビタントリアルキレート、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノアルキレート、ポリオキシエチレンソルビタン
トリアルキレート、ポリオキシエチレンソルビトールテ
トラアルキレート、グリセロールモノアルキレートなど
が例示され、これらは単独で、または2種以上の併用で
用いることができ、これにはこれらの一般的な非イオン
性乳化剤のほかにフッ素系乳化剤あるいはシリコーン系
非イオン系乳化剤も使用することができるが、この非イ
オン性乳化剤はHLBが 1.5〜20の範囲のもの、好まし
くは 7.0〜15.0の範囲のものとすることが好ましい。
【0021】また、このイオン性乳化剤としてはアニオ
ン性、カチオン性および両イオン性のものがあり、この
アニオン性乳化剤としてはラウリル硫酸ナトリウム、ラ
ウリル硫酸アンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスル
ホコハク酸ナトリウム、アルキルリン酸カリウム、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸ナトリ
ウムなどが、カチオン性乳化剤としてはセチルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアン
モニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウム
クロライド、ステアリルアミン塩酸塩、ココナットアミ
ン塩酸塩、ココナットアミンアセテート、ステアリルア
ミンアセテート、アルキルベンゼンジメチルアンモニウ
ムクロライドなどが例示される。
【0022】さらに、この両イオン性乳化剤としてはN
−アシルアミドプロピル−N、N−ジメチルアンモニオ
ベタイン類、N−アシルアミドプロピル−N、N’−ジ
メチル−N’−β−ヒドロキシプロピルアンモニオベタ
イン類などが例示される。なお、この乳化剤はこれらの
非イオン性乳化剤とイオン性乳化剤のいずれか、または
これらの混合物とすればよいが、これらの配合量は全系
に対してこれが 0.5重量%未満では乳化分散が困難とな
り、これを30重量%より多くすると乳化組成物の粘度が
高くなって作業性が損なわれ、剥離性能も低下するの
で、 0.5〜30重量%の範囲とすることが必要とされる
が、この好ましい範囲は1〜20重量%とされる。
【0023】本発明の離型剤組成物は上記した(A)成
分としてのワックス、(B)成分としての有機溶剤可溶
性シリコーン樹脂、(C)成分としての高重合度オルガ
ノポリシロキサンおよび/またはアミノ基含有オルガノ
ポリシロキサンを混合し、これに(D)成分としての乳
化剤を添加し、混合し、水を添加していくことによりO
/W型の乳化組成物として得ることができるが、これは
(A)、(B)、(C)各成分をそれぞれ別個に乳化剤
を用いて乳化組成物としてからこれらを混合して得るこ
ともできる。
【0024】この場合、(A)、(B)、(C)各成分
を別個に乳化組成物とする場合、(A)成分としてのワ
ックスはアニオン性乳化剤を用いて加熱溶解しながら乳
化することが好ましく、(B)成分としてのシリコーン
樹脂はこれをトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
系溶剤、ケロシン、石油、エーテル、リグロイン、イソ
パラフィンなどの炭化水素系溶剤、または環状あるいは
線状の揮発性シリコーン溶剤などに溶解したものを乳化
することが好ましい。
【0025】また、この(C)成分としての高重合度オ
ルガノポリシロキサンの乳化は、ベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、ケロシン、石油
エーテル、リグロイン、インパラフィンなどの炭化水素
系溶剤、または環状もしくは線状の低分子量シリコーン
溶剤などに溶解したものを乳化分散すればよいが、これ
は低分子量のオルガノポリシロキサンを乳化分散したの
ち、強酸または強アルカリ触媒を添加して重合させる
か、あるいは低分子量のオルガノポリシロキサンを触媒
活性のある界面活性剤を用いて乳化分散させたのち、重
合させることによって乳化物としてもよく、この(C)
成分としてのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの乳
化は非イオン性乳化剤を主乳化剤として用いて乳化すれ
ばよい。
【0026】本発明の離型剤組成物はこれをそのまま、
あるいは適宜水希釈を行なったのち使用すればよいが、
これには本発明の範囲を大幅に逸脱しない範囲において
これに帯電防止剤、防腐剤、防錆剤を添加することは任
意とされる。このようにして製造された本発明の離型剤
組成物はこれをポリウレタン成形品製造用の成形型枠表
面に塗布すれば、この(A)成分としてワックス、
(B)成分としてのシリコーン樹脂によってここに皮膜
が形成され、この(C)成分としてのオルガノポリシロ
キサンが剥離成分として働くのでウレタン成形体に対し
て優れた離型性を示すし、このものはウレタン発泡への
阻害が極めて少ないので、得られるウレタン成形品をセ
ル状態が良好で外観のよいものとすることができる。
【0027】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例で使用される
(A)、(B)、(C)成分エマルジョンの合成例、お
よび実施例、比較例をあげるが、例中の粘度は25℃での
測定値を示したものであり、例中における剥離力、発泡
セル径(均一性)はつぎの方法による結果を示したもの
である。 (剥離力)エポキシ板(25× 100mm×厚さ2mm)上に剥
離剤をスプレー塗布して室温で30分以上自然乾燥し、つ
いで下記組成のウレタンフォーム原液混合物3g をエポ
キシ板上に滴下し、70℃で5分間圧縮成形して厚さ約
1.5mmのシート状ウレタンフォームを作成し、これを 0.
3m/分の速さで 180°方向に剥がした時の剥離力を測定
した。 〈ウレタンフォーム原液組成物〉 ポリエステルポリオール 68重量% トルエンジイソシアネート 28重量% N−エチルモルホリン 1重量% 発泡剤・F−258 [信越化学工業(株)製商品名] 0.7重量% 水 2重量%
【0028】(発泡セル径)上記ウレタンフォーム配合
液200gに離型剤2g を添加し、ホモディスパーにより2,
000rpmで20秒間室温で混合撹拌を行なって発泡成形さ
せ、その後 100℃で5分間加熱し、硬化させてウレタン
フォームを作成したのち、このウレタンフォームをカッ
ターで切断して内部の平均セル径を測定した。なお、離
型剤を添加しないウレタンフォームの平均セル径は約30
〜80μmであった。
【0029】〈(A)成分エマルジョンの作成〉 (A−1)モルホリン 15gと脱イオン水785gを錨型撹拌
機付きのフラスコ内に入れ、撹拌混合しながらオレイン
酸 33gを混合し、室温で約1時間撹拌した。ついで、こ
れにモンタン酸エステルワックス「ヘキスト−ワックス
E」(ヘキスト社製)167gを混合したのち、液温90〜95
℃まで昇温し、この温度で約2時間撹拌を行なったのち
30℃に降温し、綿布で濾過したところ、(A)成分を1
6.7%含有する微黄色のエマルジョン(A−1)が得ら
れ、このものは安定性が優れており、3ヶ月放置後も全
く分離することがなかった。
【0030】(A−2) (A−1)のヘキスト−ワックスEをヘキストワックス
KPE(ヘキスト社製商品名)に変えたほかは上記と同
様に処理したところ、(A)成分を16.7%含有する微黄
色のエマルジョン(A−2)が得られ、これも安定性が
優れており、3ヶ月放置後も全く分離することはなかっ
た。
【0031】〈(B)成分エマルジョンの作成〉 (B−1)(CH3)3SiO1/2単位/SiO2=0.85であるシリコ
ーン樹脂300gを、次式
【化4】 で示される環状ジメチルポリシロキサン300gに溶解し、
これにポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート
(EO付加モル:20モル、HLB=16.7)8.7g、ソルビ
タンモノラウレート(HLB= 8.6)20.5g 、ジアルキ
ルスルホコハク酸ナトリウム(70%水溶液)20.9g を加
え、ホモミキサーで約5分間高速撹拌して混合した。
【0032】ついで、これを撹拌しながらこれに脱イオ
ン水320gを徐々に滴下し、転相、増粘したところで中断
し、撹拌速度を3,000rpmに上げて約15分間高速撹拌した
のち、残りの脱イオン水を加えて希釈し、さらにポリオ
キシエチレンオクチルフェニルエーテル(EO付加モ
ル:9モル、HLB=13.6)30g を加えて低速撹拌した
ところ、(B)成分を30%含有する白色エマルジョン
(B−1)が得られたが、このものは安定性が優れてお
り、3ヶ月放置後も分離は認められなかった。
【0033】(B−2)上記した(B−1)で用いたシ
リコーン樹脂を (CH3)SiO1/2単位/SiO2単位=0.65のも
のに変えたほかは(B−1)と同様に処理したところ、
(B)成分を30%含有する白色エマルジョン(B−2)
が得られ、このものは安定性が優れており、3ヶ月放置
後も全く分離は認められなかった。
【0034】〈(C)成分エマルジョンの作成〉 (C−1)次式
【化5】 で示される環状ジメチルポリシロキサン350gに10%のラ
ウリル硫酸水溶液 50gをホモミキサーで低速撹拌しなが
ら徐々に滴下し、転相、増粘したところで中断し、撹拌
速度を3,000rpmに上げて約15分間高速撹拌したのち、残
りのラウリル硫酸水溶液および脱イオン水600gを加えて
希釈した。ついで、これを高圧ホモミジナイザーを用い
て 300kg/cm2の圧力で二次乳化したのち、70℃で5時間
放置して重合反応を行なわせ、約15℃まで冷却してから
10%の炭酸ナトリウム水溶液約5g を加えて中和したと
ころ、平均重合度が約 3,500の高重合オルガノポリシロ
キサンを30%含有する白色エマルジョンが得られたが、
このものは安定性の優れたもので、これは3ヶ月放置後
も分離は認められなかった。
【0035】(C−2)アミン当量 6,500、粘度が60cS
である次式
【化6】 で示されるアミノ基含有オルガノポリシロキサン200gと
ポリオキシエチレントリデシルエーテル(EO付加モ
ル:10モル、HLB=13.6)30g をポリエチレン容器に
秤量し、ホモミキサーで約5分間高速撹拌を行なって混
合した。ついで、これに脱イオン水770gを低速で撹拌し
ながら徐々に滴下し、転相、増粘したところで中断し、
撹拌速度を3,000rpmに上げて約15分間高速撹拌したの
ち、残りの水を加えて希釈したところ、上記したアミノ
基含有オルガノポリシロキサンを20%含有する白色エマ
ルジョン(C−2)が得られ、このものは安定性が優れ
ていて、3ヶ月放置後も分離は認められなかった。
【0036】(C−3) (C−2)で用いたアミノ基含有オルガノポリシロキサ
ンをアミン当量 1,900、粘度が 750cSで次式
【化7】 で示されるものとしたほかは、上記の(C−2)と全く
同様に処理したところ、このアミノ基含有ポリシロキサ
ンを20%含有する白色エマルジョン(C−3)が得ら
れ、このものは安定性が優れていて、3ヶ月放置しても
全く分離は認められなかった。
【0037】実施例1 エマルジョン(A−1)375g、エマルジョン(B−1)
543g、エマルジョン(C−1)43g およびポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル(EO付加モル:9モ
ル、HLB=13.6)39g を容器に秤量し、ホモミキサー
で約20分間低速撹拌を行なって混合したところ、微黄色
の乳化組成物が得られたが、このものは安定性が優れて
おり、3ヶ月放置後もこれに分離は認められなかった。
ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈し、これについ
ての剥離試験、セル状態の観測を行なったところ、後記
する表1に示したとおりの結果が得られた。
【0038】実施例2 エマルジョン(A−1)375g、エマルジョン(B−1)
500g、エマルジョン(C−1)86g 、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル39g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れており、3ヶ月放置後も全く分離は認めら
れなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表1に示したとおりの結果が得られた。
【0039】実施例3 エマルジョン(A−1)375g、エマルジョン(B−2)
543g、エマルジョン(C−1)43g 、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル39g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れており、3ヶ月放置後も全く分離は認めら
れなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表1に示したとおりの結果が得られた。
【0040】実施例4 エマルジョン(A−1)268g、エマルジョン(B−2)
543g、エマルジョン(C−1)150g、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル39g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れており、3ヶ月放置後も全く分離は認めら
れなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表1に示したとおりの結果が得られた。
【0041】実施例5 エマルジョン(A−2)375g、エマルジョン(B−1)
543g、エマルジョン(C−1)43g 、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル39g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れており、3ヶ月放置後も全く分離は認めら
れなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表1に示したとおりの結果が得られた。
【0042】比較例1 エマルジョン(A−1)168g、エマルジョン(B−1)
543g、エマルジョン(C−1)250g、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル39g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れており、3ヶ月放置後も全く分離は認めら
れなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表1に示したとおりの結果が得られたが、
このものは(C)成分の配合量が多いために離型性は優
れているが、セル径の不均一化が大きいものであった。
【0043】比較例2 エマルジョン(A−1)411.5g、エマルジョン(B−
1)543g、エマルジョン(C−1)6.5g、および実施例
1で使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチル
フェニルエーテル39g を配合し、実施例1と同様に処理
したところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このも
のは安定性が優れており、3ヶ月放置後も全く分離は認
められなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希
釈し、これについての剥離試験、セル状態を観測したと
ころ、つぎの表1に示したとおりの結果が得られたが、
このものは(C)成分の配合量が少ないために平均セル
径が小さく、ウレタン成形体の外観は良好であったが、
離型性に劣るものであった。
【0044】
【表1】
【0045】実施例6 エマルジョン(A−1)359g、エマルジョン(B−1)
478g、エマルジョン(C−2)120g、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル43g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性の優れたもので、3ヶ月放置後も全く分離は認め
られなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表2に示したとおりの結果が得られた。
【0046】実施例7 エマルジョン(A−1)359g、エマルジョン(B−1)
398g、エマルジョン(C−2)200g、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル43g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れたもので、3ヶ月放置後も全く分離は認め
られなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表2に示したとおりの結果が得られた。
【0047】実施例8 エマルジョン(A−1)359g、エマルジョン(B−1)
478g、エマルジョン(C−3)120g、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル43g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れたもので、3ヶ月放置後も全く分離は認め
られなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表2に示したとおりの結果が得られた。
【0048】実施例9 エマルジョン(A−1)359g、エマルジョン(B−2)
478g、エマルジョン(C−2)120g、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル43g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れたもので、3ヶ月放置後も全く分離は認め
られなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表2に示したとおりの結果が得られた。
【0049】実施例10 エマルジョン(A−1)359g、エマルジョン(B−2)
538g、エマルジョン(C−2)60g 、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル43g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れたもので、3ヶ月放置後も全く分離は認め
られなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表2に示したとおりの結果が得られた。
【0050】実施例11 エマルジョン(A−2)359g、エマルジョン(B−1)
478g、エマルジョン(C−2)120g、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル43g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れたもので、3ヶ月放置後も全く分離は認め
られなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表2に示したとおりの結果が得られた。
【0051】実施例12 エマルジョン(A−2)359g、エマルジョン(B−1)
478g、エマルジョン(C−3)120g、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル43g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れたもので、3ヶ月放置後も全く分離は認め
られなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表2に示したとおりの結果が得られた。
【0052】比較例3 エマルジョン(A−1)359g、エマルジョン(B−1)
298g、エマルジョン(C−2)300g、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル43g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れており、3ヶ月放置後も全く分離は認めら
れなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、後記する表2に示したとおりの結果が得られたが、
このものは(C)成分の配合量が多いために、離型性は
優れたもので、セル径の不均一化が大きいものであっ
た。
【0053】比較例4 エマルジョン(A−1)359g、エマルジョン(B−1)
588g、エマルジョン(C−2)10g 、および実施例1で
使用したものと同一のポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル43g を配合し、実施例1と同様に処理した
ところ、微黄色の乳化組成物が得られたが、このものは
安定性が優れたもので、3ヶ月放置後も全く分離は認め
られなかった。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態を観測したとこ
ろ、つぎの表2に示したとおりの結果が得られたが、こ
のものは(C)成分の配合割り合が少ないために、離型
性が不良であった。
【0054】
【表2】
【0055】実施例13 エマルジョン(A−1)359g、エマルジョン(B−1)
478g、エマルジョン(C−1)60g 、エマルジョン(C
−2)60g および実施例1で使用したものと同一のポリ
オキシエチレンオクチルフェニルエーテル 43gを配合
し、実施例1と同様に処理したところ、微黄色の乳化組
成物が得られたが、このものは安定性が優れており、3
ヶ月放置後も全く分離することはなかった。ついで、こ
れを脱イオン水で3倍に希釈し、これについての離型試
験、セル状態を観測したところ、これはC成分が高硬度
オルガノポリシロキサンとアミノ基含有オルガノポリシ
ロキサンを併用したもので、このA、B、C成分の配合
比がA/B/C=26/61/13であることから剥離力も20
0g/2.5cmとすぐれており、得られた成形体は外観も良好
で、平均セル径も 100μmというよいものであった。
【0056】
【発明の効果】本発明は離型剤組成物に関するものであ
り、これは前記したようにこれは(A)ワックス、
(B)シリコーン樹脂、(C)高重合度オルガノポリシ
ロキサンおよび/またはアミノ基含有オルガノポリシロ
キサン、(D)乳化剤を特定の割合で水中で乳化分散さ
せたものであるが、このものはこれをポリウレタン成型
品製造時の型枠に塗布すると、成型品の型離れを良好に
するし、これがポリウレタン発泡に対して阻害を与えな
いのでセル状態の良好なポリウレタン発泡成形品が得ら
れるという有利性をもつものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 91/06 LSJ // C07F 7/08 W (72)発明者 桑田 敏 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ワックス 1〜15重量%、 (B)有機溶剤可溶性シリコーン樹脂 10〜30重量%、 (C)高重合度オルガノポリシロキサンおよび/またはアミノ基含有オルガノポ リシロキサン 0.5〜10重量%、 (D)非イオン性乳化剤およびイオン性乳化剤から選択される1種または2種以 上の乳化剤 0.5〜30重量%、 (E)水 残部 よりなり、この(A)成分と(B)成分との合計量と
    (C)成分との比が[(A)+(B)]/(C)=99/
    1〜75/25であることを特徴とする離型剤組成物。
  2. 【請求項2】(B)成分のシリコーン樹脂が式 R1 3SiO
    1/2単位、SiO2単位、R1 2SiO単位、R1SiO3/2単位(ここ
    にR1 は炭素数1〜6の1価炭化水素基)から選択され
    る単位からなり、これらの全構成単位のうち R1 3SiO1/2
    単位とSiO2単位の合計量が80モル%以上で、この R1 3Si
    O1/2単位/SiO2単位のモル比が 0.5〜1.5 の範囲のもの
    である請求項1に記載した離型剤組成物。
  3. 【請求項3】(C)成分の高重合度オルガノポリシロキ
    サンが式 【化1】 (ここにR2 は炭素数1〜8の同一または異種の非置換
    または置換の1価炭化水素基、R3 は水素原子、メチル
    基、エチル基、ビニル基、フェニル基、水酸基、アルコ
    キシ基から選択される原子または基、mは 2,000〜20,0
    00)で示されるものである請求項1に記載の離型性組成
    物。
  4. 【請求項4】(C)成分のアミノ基含有オルガノポリシ
    ロキサンが式 R4 aR5 bR6 cSiO(4-a-b-c)/2[ここにR4
    -R7(NR8CH2CH2)nNR9R10(R7 は炭素数1〜4の2価炭
    化水素基、R8 、R9 、R10はそれぞれ水素原子または
    炭素数1〜4の1価炭化水素基、nは0≦n≦4)で示
    されるアミノアルキル基、R5 は炭素数1〜8の非置換
    または置換の1価炭化水素基、R6 はOR11で示される水
    酸基またはアルコキシ基でR11は水素原子または炭素数
    1〜6の1価炭化水素基、a、b、cは0.0001≦a≦
    1、 1.8≦b≦2.2 、0≦c≦0.1 で 1.8<a+b+c
    <2.3 ]で示される、アミン当量が 500〜 100,000(g/
    モル)、25℃における粘度が10〜100,000cS のものであ
    る請求項1に記載した離型剤組成物。
  5. 【請求項5】離型剤組成物がポリウレタン成形品製造用
    離型剤である請求項1、2、3または4に記載した離型
    剤組成物。
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