JP3305092B2 - ポリウレタン成形品製造用離型剤組成物 - Google Patents

ポリウレタン成形品製造用離型剤組成物

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JP3305092B2 JP2077794A JP2077794A JP3305092B2 JP 3305092 B2 JP3305092 B2 JP 3305092B2 JP 2077794 A JP2077794 A JP 2077794A JP 2077794 A JP2077794 A JP 2077794A JP 3305092 B2 JP3305092 B2 JP 3305092B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタン成形品製造
離型剤組成物、特にはポリウレタン成形品の型離れを
良好にし、ポリエーテル変性シリコーンの作用により成
形品のセル荒れを防ぐことができる離型剤組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン
樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂などの樹脂類や
合成ゴムなどからなる成形体の成形時において、成形体
の型枠からの離型を容易にするためにはこの型内に離型
剤を塗布することが行なわれており、このための離型剤
としては多くの場合、ワックス、石けんおよび/または
油を主成分としたものが用いられている。しかし、ポリ
ウレタンについてはこれが他の材料に対して強い接着力
をもつために、このものは接着剤用途に広く用いられて
いるが、そのために成形品製造時における型枠の離型が
特に困難なものとなっている。
【0003】そして、この離型についてはポリエチレン
ワックス離型剤が提案されている(特公昭 56-5844号公
報参照)が、このものは離型性能が悪く、特に連続成型
を行なった場合には型内に離型剤が堆積したり、離型剤
粉末が飛散して周辺を汚染したり、得られる成形体が光
沢の失われたものになるという不利がある。また、これ
についてはアミノシロキサンとジメチルポリシロキサン
からなる離型剤(ベルギー特許第814909号明細書参
照)、α−メチルスチレン変性ジメチルポリシロキサン
とMQレジン(トリオルガノシロキサン単位とSiO2とか
らなるレジン)とからなるシリコーン系離型剤(特公昭
52-32780号公報参照)も提案されているが、これらの離
型剤はいずれも離型性が重く、離型剤が型枠に均一に濡
れないためにウレタン樹脂の一部が型枠に残って剥離が
重くなるという不利がある。
【0004】なお、これについてはパーフルオロアルキ
ルりん酸エステルとシリコーンとからなる離型剤が知ら
れている(特公昭53-23270号、特公昭53-23271号各公報
参照)が、これもまだ充分満足できる剥離性能を有しな
いことから、パーフルオロアルキルりん酸エステルとシ
リコーンワニスとから成る組成物も提案されている(特
開昭 53-133490号公報参照)が、このものは塩素系溶剤
に溶解しにくく、しかも剥離が重いという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そのため、剥離性能が
優れており、濡れ特性も良好なものとして、MQレジン
とアミノ基含有シロキサンおよびポリフルオロアルキル
基含有重合体を含有した離型剤が提案されている(特公
昭59-32514号公報参照)が、これらはいずれも芳香族炭
化水素系溶剤あるいは塩素化炭化水素系溶剤に溶解した
形で使用されるためにその引火性、毒性などに問題があ
り、これはまたポリウレタンの発泡セルの均一性を損な
うという欠点があった。また、これにつては近年水性ベ
ースの離型剤、例えば高分子炭化水素を離型成分として
含有する離型剤が提案されており、これにはポリエチレ
ンワックスの水性分散体、パラフィン類の水性エマルジ
ョンあるいは不飽和の低重合体もしくは重合体炭化水素
の水性エマルジョンなどが例示されるが、これらは充分
な剥離性能を有するものではない。
【0006】他方、この離型剤については炭化水素重合
体やシリコーン、ワックスなどの離型作用物質と乳化剤
およびエトキシ化アルコールからなる水性離型剤(特開
平4-298306号公報参照)、離型作用物質としてポリビニ
ルアルコールを含み、これに発泡安定剤を配合した水性
離型剤(特開平4-298307号公報参照)なども提案されて
いるが、これらはポリウレタン成形品の表面性状をある
程度良好に保つことができるが、剥離性能を充分に満足
させるものではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点、問題点を解決した水性の離型剤組成物に関す
るものであり、下記(A)、(B)、(C)、(D)か
らなる乳化組成物を主成分としてなり、(A)成分と
(B)成分との重量比が(A)/(B)=1/0.1〜1
/1であることを特徴とするポリウレタン成形品製造用
離型剤組成物である。 (A)一般式(I) R 1 a R 2 b R 3 c SiO (4-a-b-c)/2 …(I) [ここにR 1 は-R 4 (NR 5 CH 2 CH 2 ) m NR 6 R 7 (R 4 は炭素数1〜4
の2価炭化水素基、R 5 、R 6 、R 7 はそれぞれ水素原子また
は炭素数1〜4の1価炭化水素基、mは0≦m≦4)で
示されるアミノアルキル基、R 2 は炭素数1〜18の非置換
または置換の1価炭化水素基、R 3 は-OR 8 (R 8 は炭素数1
〜6の1価炭化水素基)で示されるアルコキシ基、aは
0.0001≦a≦1、bは 1.8≦b≦2.2 、cは0≦c≦0.
1 で 1.8<a+b+c<2.3]で示され、アミノ当量が
500〜100,000 で、25℃における粘度が10〜100,000cS
である アミノ基含有オルガノポリシロキサン 1〜70重
量%、 (B)一般式(II) R 9 d R 10 e SiO (4-d-e)/2 …(II) [ここにR 9 は-R 11 -O-(R 12 O) n -R 13 (R 11 は炭素数1〜4
の2価炭化水素基、R 12 はエチレン基および/またはプ
ロピレン基、R 13 は水素原子または炭素数1〜8の非置
換または置換の1価炭化水素基、アセチル基、イソシア
ン酸基、nは3≦n≦100 )で示されるポリオキシアル
キレン基、R 10 は1種または2種以上の炭素数1〜18の
非置換または置換の1価炭化水素基、dおよびeは0.01
≦d≦1、1.2≦e≦2.2 で 1.8<d+e<2.3 ]で示
され、25℃における粘度が10〜100,000cS である ポリオ
キシアルキレン変性オルガノポリシロキサン 0.1〜70重
量%、 (C)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサ
ン以外の非イオン性乳化剤およびイオン性乳化剤から選
択される1種または2種以上の乳化剤0.1〜30重量%、 (D)水残部。
【0008】すなわち、本発明者らは特にポリウレタン
成型品製造時に使用する離型剤組成物を開発すべく種々
検討した結果、この離型剤をアミノ基含有オルガノポリ
シロキサンを含むものとするとこれがポリウレタン成形
体に対して優れた離型性を示すと共に、これをポリオキ
シアルキレン変性オルガノポリシロキサンを含むものと
するとこれがウレタンに対して整泡作用をもつため、こ
れを主乳化剤として用いるとポリウレタン成形体の外観
を荒らすことなく良好な成形体を得ることができること
を見出すと共に、これに非イオン性乳化剤またはイオン
性乳化剤を濡れ性向上剤として添加してこれを乳化組成
物とすれば、ポリウレタン成形品の型離れを良好にし、
ウレタンのセル荒れを防止することができることを確認
して本発明を完成させた。以下にこれをさらに詳述す
る。
【0009】
【作用】本発明はポリウレタン成形品製造用離型剤組成
物に関するものであり、これは前記したように概略
(A)アミノ基含有オルガノポリシロキサン1〜70重量
%、(B)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロ
キサン 0.1〜70重量%、(C)ポリオキシアルキレン変
性オルガノポリシロキサン以外の非イオン性乳化剤およ
びイオン性乳化剤から選択される1種または2種以上の
乳化剤 0.1〜30重量%、(D)水残部とからなる乳化組
成物を主成分とし、(A)成分と(B)成分との重量比
が(A)/(B)=1/0.1 〜1/1である離型剤組成
物を要旨とするものであるが、このものはポリウレタン
成形体に対して優れた離型性を示すし、ポリウレタン成
形体の外観を荒らすことなく、良好な成形体を与えると
いう有利性をもつものである。
【0010】本発明のポリウレタン成形品製造用離型剤
組成物を構成する(A)成分としてのアミノ基含有オル
ガノポリシロキサンは一般式(I) R1 aR2 bR3cSiO(4-a-b-c)/2 …(I) で示されるものとされる。このR1は式-R4(NR5CH2CH2)NR
6R7 で示され、R4はメチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、ブチレン基などで例示される炭素数1〜4の2価
炭化水素基、R5、R6、R7は水素原子またはメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、ビニ
ル基、アリル基などのアルケニル基、またはこれらの基
の炭素原子に結合している水素原子の一部または全部を
ハロゲン原子、シアノ基などで置換、3−クロロプロピ
ル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエ
チル基などから選択される同種または異種の炭素数1〜
4の非置換または置換の1価炭化水素基で、90モル%以
上が水素原子であることが好ましいもの、R2はメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オ
クタデシル基などのアルキル基、ビニル基、アリル基な
どのアルケニル基、フェニル基、トリル基などのアリー
ル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、また
はこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部
または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したク
ロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−ト
リフルオロプロピル基、シアノエチル基などから選択さ
れる同種または異種の炭素数1〜18の非置換または置換
の1価炭化水素基で、好ましくはその90モル%以上がメ
チル基であるもの、R3は式 OR8で示されるアルコキシ基
で、R8がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基などで例示される炭素数1〜6
の1価炭化水素基で、特にはメチル基が好ましいもの、
a、b、cはそれぞれ0.0001≦a≦1、 1.8≦b≦2.2
、0≦c≦0.1で 1.8<a+b+c<2.3 であるもので
ある。
【0011】このアミノ基含有オルガノポリシロキサン
は直鎖状のものが好ましく、これは分岐状のものであっ
てもよいが、このものはアミン当量が 500未満であると
得られる水性組成物が安定性の乏しいものとなり、 10
0,000より大きいと充分な離型性が得られなくなるの
で、これが 500〜100,000 の範囲のもの、好ましくは
1,000〜50,000の範囲ものとされる。また、このものは
粘度が10cS未満では乳化組成物の安定性が低下するし、
ポリウレタン成形体の剥離性も低下し、 100,000cS以上
であると乳化が困難となるので、この粘度は10〜100,00
0cS の範囲のものとすることが必要とされるが、この好
ましい範囲は50〜10,000cSとすればよい。
【0012】なお、このものの配合量はこれが全系に対
し1重量%未満では水性組成物の安定性が乏しくなり、
70重量%を超えると乳化組成物の粘度が高くなって取り
扱いおよび金型への均一な塗布が困難となるので、1〜
70重量%の範囲とされるが、この好ましい範囲は20〜30
重量%とされ、これには以下のものが例示される。
【化1】 (p、q、r、s、t、u、v、wは整数)
【0013】つぎに本発明のポリウレタン成形品製造用
離型剤組成物を構成する(B)成分としてのポリオキシ
アルキレン変性オルガノポリシロキサンは上記した
(A)成分としてのアミノ基含有オルガノポリシロキサ
ンを(D)成分の水中に乳化分散させるための乳化剤と
して添加するものであり、これはまたポリウレタン成形
品の発泡セルの不均一化を防止する作用をもつものであ
るが、このポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロ
キサンはつぎの平均組成式R9 dR10 eSiO(4-d-e)/2で示さ
れるものとされる。この式中のR9は式-R11-O-(R12O)-
R13で示されるポリオキシアルキレン基で、R11 はメチ
レン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などの
炭素数1〜4の2価炭化水素基、R12 はエチレン基ま
たはプロピレン基、R13 は水素原子またはメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル
基などの炭素数1〜8のアルキル基、アセチル基、イソ
シアン酸基などから選択される1価の有機基、fは3≦
f≦100 であり、R10 は前出のR2と同様の1種または2
種以上の炭素数1〜18の非置換または置換の1価炭化水
素基であり、dおよびeはそれぞれ0.01≦d≦1、 1.2
≦e≦2.2 で 1.8<d+e<2.3 というものである。
【0014】このポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサンは室温において液状のものとすることがよ
いが、この粘度は10cSより低いと得られる乳化組成物が
分離しやすく、安定性の低いものとなるし、 100,000cS
より高いと乳化が困難となるので、粘度が10〜100,000c
S の範囲のものとすることがよく、この好ましい範囲は
50〜5,000cS とされるが、このものはHLBが1〜20、
好ましくは3〜15のものとすることがよい。
【0015】このポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサンはポリエーテル変性シリコーンとして市販
されているものを用いてもよいが、これは従来公知の方
法にしたがって、例えば≡SiH基を含有するオルガノ
ポリシロキサンに分子鎖末端にビニル基あるいはアリル
基などの不飽和基を有するポリオキシアルキレン化合物
を白金触媒の存在下に付加させれば容易に得ることがで
きる。なお、このポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサンとしては、エチレンオキシ基/プロピレン
オキシ基のモル比の異なる2種以上のポリオキシアルキ
レン基を同一分子内に含有するものとしてもよいし、構
造の異なる2種以上のポリオキシアルキレン変性オルガ
ノポリシロキサンの混合物であってもよい。
【0016】また、この(B)成分としてのポリオキシ
アルキレン変性オルガノポリシロキサンの配合量は全系
の 0.1重量%未満では発泡セルが均一性の乏しいものと
なり、得られる乳化組成物が安定性の低いものとなる
し、これを70重量%より多くするとこの離型剤組成物の
剥離性能が低下するので、 0.1〜70重量%の範囲とする
ことが必要とされるが、この好ましい範囲は1〜50重量
%、より好ましくは5〜20重量%の範囲とすることがよ
い。なお、この上記した(A)成分とこの(B)成分と
の配合比は重量比で(A)/(B)=1/0.1 より大き
いと発泡セルが不均一なものとなり、1/1より小さい
と剥離性能が低下するので、(A)/(B)=1/0.1
〜1/1の範囲とすることが必要とされる。
【0017】また、本発明のポリウレタン成形品製造用
離型剤組成物を構成する(C)成分としての乳化剤はこ
の離型剤組成物の成形型枠表面に対する濡れ性を良くす
る目的で配合するものであるが、これは上記した(B)
成分としてのポリオキシアルキレン変性オルガノポリシ
ロキサン以外の非イオン性乳化剤およびイオン性乳化剤
から選択される一種または2種以上の乳化剤とされる。
【0018】この非イオン性乳化剤としては、ポリオキ
シエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ソルビタンモノアルキレ
ート、ソルビタントリアルキレート、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノアルキレート、ポリオキシエチレンソ
ルビタントリアルキレート、ポリオキシエチレンソルビ
トールテトラアルキレート、グリセロールモノアルキレ
ートなどが例示され、これらは単独で、または2種以上
の併用で用いることができ、これにはこれらの一般的な
非イオン性乳化剤のほかにフッ素系乳化剤あるいはシリ
コーン系非イオン性乳化剤も使用することができるが、
この非イオン性乳化剤はHLBが 1.5〜20の範囲のも
の、好ましくは 7.0〜15.0の範囲のものとすることが好
ましい。
【0019】また、このイオン性乳化剤としては、アニ
オン性、カチオン性および両イオン性のものがあり、こ
のアニオン性乳化剤としてはラウリル硫酸ナトリウム、
ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルス
ルホコハク酸ナトリウム、アルキルリン酸カリウム、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリ
ウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸ナト
リウムなどが、カチオン性乳化剤としてはセチルトリメ
チルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ステアリルアミン塩酸塩、ココナットア
ミン塩酸塩、ココナットアミンアセテート、ステアリル
アミンアセテート、アルキルベンゼンジメチルアンモニ
ウムクロライドなどが例示される。
【0020】なお、この両イオン性乳化剤としてはN−
アシルアミドプロピル−N、N−ジメチルアンモニオベ
タイン類、N−アシルアミドプロピル−N、N’−ジメ
チル−N’−β−ヒドロキシプロピルアンモニオベタイ
ン類などが例示されるが、これらの中では特には非イオ
ン性乳化剤とすることが好ましい。この乳化剤の配合量
は全系に対して 0.1重量%未満では濡れ性向上効果が乏
しくなり、30重量%より多くすると乳化組成物の粘度が
高くなって作業性が損なわれるし、剥離性能が低下する
ので、 0.1〜30重量%とすることが必要とされるが、こ
の好ましい範囲は1〜20重量%、より好ましくは5〜10
重量%とすればよい。
【0021】本発明のポリウレタン成形品製造用離型剤
組成物は(A)成分のアミノ基含有オルガノポリシロキ
サンと(B)成分のポリオキシアルキレン変性オルガノ
ポリシロキサンとの所定量の混合物をホモミキサーなど
の混合器中で高速撹拌させながら、水を少しずつ添加す
ることによりO/W型の乳化組成物としたのち、(C)
成分としての乳化剤を添加することにより得ることがで
きる。なお、この(C)成分は(A)、(B)成分と共
に初期から配合してもよいが、濡れ性向上のためには上
記したように(A)、(B)成分から乳化組成物を作
り、これに(C)成分を配合することがよい。
【0022】また、この本発明のポリウレタン成形品製
造用離型剤組成物についてはこの乳化組成物の保存安定
性を向上させる目的で、これに塩酸、酢酸、プロピオン
酸、マロン酸などの酸成分を添加することは任意とさ
れ、この酸の量は(A)成分中のアミノ基に対し 0.1〜
1当量の範囲とすればよいが、これにはさらに本発明の
範囲を大幅に逸脱しない範囲において、これにワックス
材料、帯電防止剤、防腐剤、防錆剤を添加することは任
意とされる。
【0023】このようにして製造された本発明のポリウ
レタン成形品製造用離型剤組成物はこれをポリウレタン
成形品製造用の成形型枠表面に塗布すれば、このものが
ポリウレタン成形体に対して優れた離型性を示すもので
あるし、ウレタンに対する整泡作用をもつものであるこ
とから、ポリウレタン成形品をセル状態が良好で外観も
よいものとすることができる。なお、この組成物の成形
型枠表面への塗布はこれをそのまま塗布してもよいし、
これを水希釈してから塗布してもよい。
【0024】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例をあげるが、
例中の粘度は25℃での測定値を示したものであり、例中
における剥離力、発泡セル径(均一性)はつぎの方法に
よる結果を示したものである。
【0025】(剥離力)アルミニウム板上に剥離剤をス
プレー塗布して室温で30分以上自然乾燥し、ついで下記
組成のウレタンフォーム原液を混合し、その3g をアル
ミニウム板上に滴下し、70℃で5分間発泡、硬化させ、
硬化後にオートグラフにより 0.3m/分の速さで垂直方向
にウレタンフォームを引上げたときの剥離力を測定し
た。 〈ウレタンフォーム原液組成物〉 ポリエステルポリオール 68重量% トルエンジイソシアネート 28重量% N−エチルモルホリン 1重量% 整泡剤・F−258 [信越化学工業(株)製商品名] 0.7重量% 水 2重量%
【0026】(発泡セル径)上記ウレタンフォーム配合
液200gに離型剤2g を添加し、ホモディスパーにより2,
000rpmで20秒間室温で混合撹拌を行なって発泡成形さ
せ、その後 100℃で5分間加熱し、硬化させてウレタン
フォームを作成したのち、このウレタンフォームをカッ
ターで切断して内部の平均セル径を測定した。
【0027】実施例1 アミン当量22,500、粘度が60cSである式
【化2】 で示されるアミノ基含有オルガノポリシロキサン(1)
300gと、HLB=7で粘度が 1,600cSである式
【化3】 で示されるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロ
キサン(1)150gをポリエチレン容器に秤量し、ホモミ
キサーで約5分間高速撹拌を行なって混合した。
【0028】ついで、これに脱イオン水450gを徐々に低
速で撹拌しながら滴下し、転相、増粘したところで中断
し、撹拌速度を2,000rpmに上げて約15分間高速撹拌をし
たのち、残りの水を加えて希釈し、さらに非イオン性乳
化剤(1)としてのポリオキシエチレンオクチルフェニ
ルエーテル(HLB=13.6)100gを加え、低速撹拌によ
り混合して白色乳化組成物を作製したが、このものは
安定性の優れたもので、3ヶ月放置後も全く分離は認め
られなかった。つぎにこれを脱イオン水で5倍に希釈
し、これについての剥離試験、セル状態の観測を行なっ
たところ、後記する表1に示したとおりの結果が得られ
た。
【0029】実施例2 実施例1で使用したアミノ基含有オルガノポリシロキサ
ン(1)200gとポリオキシアルキレン変性オルガノポリ
シロキサン(1)60g を混合し、実施例1と同様の方法
でこれに脱イオン水690gを徐々に加えていってエマルジ
ョンを作成したのち、実施例1と同様の非イオン性乳化
剤(1)50g を混合して乳化組成物を作製したが、こ
れは安定性の優れたものであった。ついで、これを脱イ
オン水で3倍に希釈し、これについて実施例1と同様の
方法でこのものの剥離試験、セル状態の観察を行なった
ところ、後記する表1に示したとおりの結果が得られ
た。
【0030】実施例3 実施例2におけるポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサン(1)の添加量を160gとし、脱イオン水を
590gに変えたほかは実施例2と同様に処理して乳化組成
物を作製したが、これは安定性の優れたものであっ
た。ついで、これを脱イオン水で3倍に希釈し、これに
ついて実施例1と同じ方法でその剥離試験およびセル状
態の観察をしたところ、後記する表1に示したとおりの
結果が得られた。
【0031】実施例4 実施例1で用いたアミノ基含有オルガノポリシロキサン
(1)をアミン当量 7,500、粘度 250cSの式
【化4】 で示されるアミノ基含有オルガノポリシロキサン(2)
と変えたほかは、実施例1と全く同様に処理して乳化組
成物を作製したが、これは安定性の優れたものであっ
た。ついで、これを脱イオン水で5倍に希釈し、これに
ついて実施例1と同じ方法でこのものの剥離試験および
セル状態の観察を行なったところ、後記する表1に示し
たとおりの結果が得られた。
【0032】実施例5 実施例1で用いたアミノ基含有オルガノポリシロキサン
(1)をアミン当量1,900 、粘度 750cSである式
【化5】 で示されるアミノ基含有オルガノポリシロキサン(3)
と変えたほかは、実施例1と全く同様に処理して乳化組
成物を作製したが、これは安定性の優れたものであっ
た。ついで、これを脱イオン水で5倍に希釈し、これに
ついて実施例1と同じ方法でこのものの剥離試験および
セル状態の観察を行なったところ、後記する表1に示し
たとおりの結果が得られた。
【0033】実施例6 実施例1で用いたポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサン(1)をHLB=15、粘度 100cSの式
【化6】 で示されるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロ
キサン(2)と変えたほかは、実施例1と全く同様に処
理して乳化組成物を作製したが、これは安定性の優れ
たものであった。ついで、これを脱イオン水で5倍に希
釈し、これについて実施例1と同じ方法でこのものの剥
離試験およびセル状態の観察を行なったところ、後記す
る表1に示したとおりの結果が得られた。
【0034】比較例1 実施例1で用いたポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサン(1)の量を15g とし、脱イオン水の量を
917gに変えたほかは実施例1と全く同様に処理して乳化
組成物を作製した。ついで、これを脱イオン水で5倍
に希釈し、これについて実施例と同じ方法でこのものの
剥離試験およびセル状態の観察を行なったところ、後記
する表1に示したとおりの結果が得られた。なお、この
乳化組成物は安定性の乏しいものであり、3日間放置
しただけで2層分離が発生した。
【0035】比較例2 実施例1で用いたポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサン(1)の量を400gとし、脱イオン水の量を
840g に変えたほかは実施例1と全く同様に処理して乳
化組成物を作製した。ついで、これを脱イオン水で5
倍に希釈し、これについて実施例1と同じ方法でこのも
のの剥離試験およびセル状態の観察を行なったところ、
後記する表1に示したとおりの結果が得られた。
【0036】比較例3 実施例1で用いたポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサン(1)を非イオン性乳化剤(2)としての
ポリオキシエチレントリデシルエーテル(EO付加モル
=10モル、HLB=13.7)に変えたほかは実施例1と全
く同様に処理して乳化組成物を作製した。ついで、こ
れを脱イオン水で5倍に希釈し、これについて実施例1
と同じ方法でこのものの剥離試験およびセル状態の観察
を行なったところ、後記する表1に示したとおりの結果
が得られた。
【0037】比較例4 実施例1で用いたアミノ基含有オルガノポリシロキサン
を粘度60cSのジメチルポリシロキサンに変えたほかは実
施例1と全く同様に処理して乳化組成物(10)を作製し
た。ついで、これを脱イオン水で5倍に希釈し、これに
ついて実施例1と同じ方法でこのものの剥離試験および
セル状態の観察を行なったところ、つぎの表1に示した
とおりの結果が得られた。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明はポリウレタン成形品製造用離型
剤組成物に関するものであり、これは、ポリウレタン成
形物に対して優れた離型性を示すと共に、ポリウレタン
の発泡に対する阻害を起さず、セルの荒れを防いでその
セル状態を良好に保つので、これをポリウレタン成形品
製造用の金型に塗布すると、外観が良好なポリウレタン
発泡成形品を容易に得ることができるという有利性を与
える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10M 129:16) C10M 129:16) B29K 75:00 B29K 75:00 C10N 20:02 C10N 20:02 40:36 40:36 (72)発明者 中里 森三 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−45297(JP,A) 特開 昭61−22912(JP,A) 特開 昭50−116558(JP,A) 特開 昭62−92813(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10M 173/02 B22C 3/00 B29C 33/64

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)、(B)、(C)、(D)か
    らなる乳化組成物を主成分としてなり、(A)成分と
    (B)成分との重量比が(A)/(B)=1/0.1〜1
    /1であることを特徴とするポリウレタン成形品製造用
    離型剤組成物。 (A)一般式(I) R 1 a R 2 b R 3 c SiO (4-a-b-c)/2 …(I) [ここにR 1 は-R 4 (NR 5 CH 2 CH 2 ) m NR 6 R 7 (R 4 は炭素数1〜4
    の2価炭化水素基、R 5 、R 6 、R 7 はそれぞれ水素原子また
    は炭素数1〜4の1価炭化水素基、mは0≦m≦4)で
    示されるアミノアルキル基、R 2 は炭素数1〜18の非置換
    または置換の1価炭化水素基、R 3 は-OR 8 (R 8 は炭素数1
    〜6の1価炭化水素基)で示されるアルコキシ基、aは
    0.0001≦a≦1、bは 1.8≦b≦2.2 、cは0≦c≦0.
    1 で 1.8<a+b+c<2.3]で示され、アミノ当量が
    500〜100,000 で、25℃における粘度が10〜100,000cS
    である アミノ基含有オルガノポリシロキサン 1〜70重
    量%、 (B)一般式(II) R 9 d R 10 e SiO (4-d-e)/2 …(II) [ここにR 9 は-R 11 -O-(R 12 O) n -R 13 (R 11 は炭素数1〜4
    の2価炭化水素基、R 12 はエチレン基および/またはプ
    ロピレン基、R 13 は水素原子または炭素数1〜8の非置
    換または置換の1価炭化水素基、アセチル基、イソシア
    ン酸基、nは3≦n≦100 )で示されるポリオキシアル
    キレン基、R 10 は1種または2種以上の炭素数1〜18の
    非置換または置換の1価炭化水素基、dおよびeは0.01
    ≦d≦1、1.2≦e≦2.2 で 1.8<d+e<2.3 ]で示
    され、25℃における粘度が10〜100,000cS である ポリオ
    キシアルキレン変性オルガノポリシロキサン 0.1〜70重
    量%、 (C)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサ
    ン以外の非イオン性乳化剤およびイオン性乳化剤から選
    択される1種または2種以上の乳化剤0.1〜30重量%、 (D)水残部。
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