JPH07315625A - 紙葉類供給装置 - Google Patents

紙葉類供給装置

Info

Publication number
JPH07315625A
JPH07315625A JP11610794A JP11610794A JPH07315625A JP H07315625 A JPH07315625 A JP H07315625A JP 11610794 A JP11610794 A JP 11610794A JP 11610794 A JP11610794 A JP 11610794A JP H07315625 A JPH07315625 A JP H07315625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thickness
detection
paper sheet
detection signal
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11610794A
Other languages
English (en)
Inventor
Hou Itou
倣 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Juki Corp filed Critical Juki Corp
Priority to JP11610794A priority Critical patent/JPH07315625A/ja
Publication of JPH07315625A publication Critical patent/JPH07315625A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新たにセンサ等の部品を設置することなく、
しかもCPUに負担をかけることなく確実に紙葉類のジ
ャム発生を検出する。 【構成】 搬送路に設置された厚み検出装置の検出部
(PTS1)に紙葉類を通過させる前にPTS1から入
力される基準値信号を基準値ホールド回路27で保持す
ると共に、該PTS1を通過させたときのピーク値をピ
ークホールド回路26で保持し、これら両信号の差分を
差動アンプ28から出力してその厚みを検出するように
なされている紙葉類供給装置において、紙葉類がPTS
1を通過するに要する最大通過時間が経過した後に、サ
ンプル指令信号をORゲート29を介して基準値ホール
ド回路27に入力し、厚み検出装置によるジャム用検出
信号を基準値ホールド回路27に入力し、その検出信号
と紙葉類が検出部に進入する前に入力した上記基準信号
とを比較し、その差からジャムが発生しているか否かを
判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙葉類供給装置、特に
封書・葉書等の紙葉類を封筒に封入・封緘する封入封緘
機において、紙葉類を搬送する際に生じるジャムを簡便
な技術で検出可能にした紙葉類供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】郵便物等の発送業務の省力化・合理化を
図るために、発送すべき書類を所定枚数ずつまとめて封
筒に入れた後、封緘する作業を自動的に行うことができ
る封入封緘機が開発されている。
【0003】図8はこのような自動封入封緘機の一例を
示す概略構成図であり、図9はこの自動封入封緘機で使
用される連続帳票の一部を示す概略平面図である。この
封入封緘機は、シートカッティング装置101、プール
装置102、折り装置103、シート封入装置104、
封緘装置105を備えている。
【0004】上記シートカッティング装置101では、
カッターユニット110により、上記図9に示した連続
帳票Sが、別々に宛名が印字されている長さLの単票S
1毎に切断され、この単票S1は順次搬送ローラ111
により次のプール装置102に搬送される。このプール
装置102では、単票S1が搬送ローラ130によりベ
ルトコンベア131上に積載され、プールされると共
に、それが所定量に達すると、ベルトコンベア131が
駆動され、次の折り装置103に搬送される。
【0005】この折り装置103では、単票S1が搬送
ローラ132により折り機133に送り込まれ、この折
り機133により三つ折り又は四つ折り等に折り畳まれ
た後、搬送ローラ134により次のシート挿入装置10
4に搬送される。
【0006】このシート挿入装置104では、折り畳ま
れた単票S1が、搬送ローラ135、136及び137
によりシート挿入機138に送り込まれ、ここでカセッ
ト139内から供給ローラ140により送り込まれた封
筒E内に挿入され、封入物として次の封緘装置105に
搬送される。
【0007】この封緘装置105では、封緘機141に
より折り畳まれた単票S1が封入された封筒Eの糊付け
部を湿らせ、それを折り返した後に、この封筒Eが封緘
される。
【0008】上記封入封緘機で、上述した各装置101
〜105における作業が図示しない制御装置によりコン
トロールされ、自動的に行われるようになっている。こ
の封入封緘機による自動封入・封緘作業では、搬送対象
である紙葉類が、搬送途中で引掛って止まってしまうジ
ャムが発生することがあり、このジャムが発生すると紙
葉類を目的の位置へ搬送することができないために、正
確な封入・封緘作業ができないことになる。そのため、
ジャムが発生した場合にはそれを速やかに検出し、適切
な処置を取ることが重要である。
【0009】このような紙葉類のジャムの発生を検出す
る技術としては、図10に示すように搬送路201の途
中に光センサ202を設置し、該センサ202に対する
光源203からの入射光が紙葉類S′により遮断された
ことからジャムの発生を検出する技術が一般に採用され
ている。
【0010】又、通常、発送すべき書類等の紙葉類は複
数枚になることが多く、封入に際して紙葉類の遺漏やダ
ブリがないようにするために、厚み検出装置により封入
すべき紙葉類の枚数を正確に検出し、その検出値から紙
葉類の誤封入の防止を図るようにした封入封緘機もあ
る。
【0011】このような封入封緘機では、厚み検出装置
を利用し、短い周期で定期的に厚さ検出のサンプリング
を繰り返し、そのサンプリング信号の値からジャムの発
生を検出することもできる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記光
センサを用いる場合には、新たにセンサ等の部品を設置
することになるため、設置用のスペースが必要となる上
に、当然の如くコストが上昇するという問題がある。
【0013】又、前記厚み検出装置を利用してジャムの
検出を行う場合には、短い周期でサンプリングを行うこ
とになるため、封入封緘機の制御等に用いられるCPU
(中央演算処理装置)の能力が十分であること、即ちC
PUの処理速度が速く、且つ処理時間に余裕があること
が必要となる。
【0014】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、新たに設置スペースを必要とする部
品を用いることなく、しかもCPUにかける負担を最小
限に押えた上で確実に紙葉類のジャムを検出することが
できる紙葉類供給装置を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、とすることに
より、搬送路に厚み検出手段が設置され、該厚み検出手
段の検出部に紙葉類を通過させ、その厚みを検出するよ
うになされている紙葉類供給装置において、紙葉類が検
出部を通過するのに要する最大通過時間が経過した後
に、厚み検出手段が出力する検出信号をサンプリングす
るサンプリング手段を備えた構成とすることにより、前
記課題を解決したものである。
【0016】本発明は、又、上記紙葉類供給装置におい
て、最大通過時間経過後に厚み検出手段が出力する検出
信号と、紙葉類が検出部に進入する直前にサンプリング
した基準信号と、を比較してジャムが発生しているか否
かを判定する手段を設けたものである。
【0017】本発明は、又、上記紙葉類供給装置におい
て、最大通過時間経過後に厚み検出手段が出力する検出
信号と厚み検出信号の差と、紙葉類が検出部に進入する
直前にサンプリングした基準信号と厚み検出信号の差
と、を比較してジャムが発生しているか否かを判定する
手段を設けたものである。
【0018】本発明は、又、上記紙葉類供給装置におい
て、厚み検出手段が、検出部として、紙葉類の厚みに対
応する変位を検出するための検出回転体と、該検出回転
体に対向配置され、且つ通過する紙葉類を支持するため
の受動回転体とを備え、検出回転体が、弾性手段により
紙葉類の厚みの変化に追随するように付勢されている構
成としたものである。
【0019】本発明は、又、上記紙葉類供給装置におい
て、厚み検出手段が、検出回転体と受動回転体との間に
紙葉類が通過するときの検出回転体の変位から紙葉類の
厚みを検出する際、検出信号から所定位置の有効厚み検
出信号のみを抽出する抽出手段を備えたものである。
【0020】本発明は、又、上記紙葉類供給装置におい
て、厚み検出手段が、検出回転体と受動回転体との間に
紙葉類が通過するときの検出回転体の変位から紙葉類の
厚みを検出する際、検出信号から紙葉類の厚みに無関係
な衝撃信号をマスキングするマスキング手段を備えてい
るものである。
【0021】本発明は、更に、上記紙葉類供給装置にお
いて、厚み検出手段が、検出回転体と受動回転体との間
に紙葉類が通過するときの検出回転体の変位から紙葉類
の厚みを検出する際、検出信号からDC成分を除去する
ACカップリング手段と、紙葉類が検出部に進入する直
前の厚み検出信号を基準値として保持する基準値保持手
段と、検出された有効厚み検出信号の最大値を保持する
最大値保持手段と、上記基準値保持手段の出力と上記最
大値保持手段の出力との差分を求め、該差分を紙葉類の
実厚み検出信号として出力する出力手段と、を備えたも
のである。
【0022】
【作用】本発明においては、搬送路に設置されている厚
み検出手段を利用し、その検出部を、紙葉類が通過する
のに要する最大通過時間が経過した後に、検出信号をサ
ンプリングできるようにしたので、該検出信号の大きさ
から、その位置にジャムが発生したか否かを確実に検出
することができると共に、その信号処理のためにCPU
にかかる負担を最小限に押えることができる。
【0023】又、本発明において、最大通過時間経過後
に厚み検出手段が出力する検出信号と、紙葉類が検出部
に進入する直前にサンプリングした基準信号と、を比較
してジャムが発生しているか否かを判定する手段を設け
た場合には、進入直前の基準信号と、通常は紙葉類が通
過してしまった時点の検出信号とを比較することになる
ので、確実なジャム検出が可能となる。
【0024】又、本発明において、最大通過時間経過後
に厚み検出手段が出力する検出信号と厚み検出信号の差
と、紙葉類が検出部に進入する直前にサンプリングした
基準信号と厚み検出信号の差と、を比較してジャムが発
生しているか否かを判定する手段を設けた場合には、直
前に検出された厚み検出信号を利用してジャム検出をす
ることができる。
【0025】又、本発明において、厚み検出手段が、検
出部として、紙葉類の厚みに対応する変位を検出するた
めの検出回転体と、該検出回転体に対向配置され、且つ
通過する紙葉類を支持するための受動回転体とを備え、
検出回転体が、弾性手段により紙葉類の厚みの変化に追
随するように付勢されている場合には、検出部を通過す
る紙葉類の厚みを正確に検出できるため、ジャムの検出
も確実に行うことができる。
【0026】又、本発明において、厚み検出手段が、検
出回転体と受動回転体との間に紙葉類が通過するときの
検出回転体の変位から紙葉類の厚みを検出する際、検出
信号から所定位置の有効厚み検出信号のみを抽出する抽
出手段を備えている場合には、厚み検出手段により検出
された検出信号から所定位置の信号のみを有効厚み検出
信号として抽出することができるので、紙葉類の進入時
に生じる前端ピークや排出時に発生する後端ピーク等の
影響を受けずに、例えば紙葉類の中央部の厚みを検出で
きるため、紙葉類の厚みを正確に検出することができ、
従ってジャム検出をも確実に行うことができる。
【0027】又、本発明において、厚み検出手段が、検
出回転体と受動回転体との間に紙葉類が通過するときの
検出回転体の変位から紙葉類の厚みを検出する際、検出
信号から紙葉類の厚みに無関係な衝撃信号をマスキング
するマスキング手段を備えている場合には、検出信号か
ら媒体の厚みに無関係な衝撃信号をマスキングし、それ
以外の検出信号を有効厚み信号とすることができるの
で、同様に前端ピークや後端ピークを完全に除去するこ
とができ、厚み検出精度を向上させることができるた
め、ジャム検出も確実に行うことができる。
【0028】更に、本発明において、厚み検出手段が、
検出回転体と受動回転体との間に紙葉類が通過するとき
の検出回転体の変位から紙葉類の厚みを検出する際、検
出信号からDC成分を除去するACカップリング手段
と、紙葉類が検出部に進入する直前の厚み検出信号を基
準値として保持する基準値保持手段と、検出された有効
厚み検出信号の最大値を保持する最大値保持手段と、上
記基準値保持手段の出力と上記最大値保持手段の出力と
の差分を求め、該差分を紙葉類の実厚み検出信号として
出力する出力手段と、を備えている場合には、ACカッ
プリング手段により検出信号からDC成分が除去された
検出信号を基準値保持手段及び最大値保持手段に供給す
ると共に、基準値保持手段により紙葉類が進入する直前
の検出信号を保持し、最大値保持手段により厚み検出信
号の最大値を保持することにより、出力手段によって基
準値保持手段の出力と前記最大値保持手段の出力との差
分を紙葉類の実厚み検出信号として所定期間出力するこ
とができるので、ACカップリングにより発生する誤差
が適切に除去されると共に、厚み処理出力波形を出力し
続けることにより、何時でもその信号を取り出せるよう
になり、検出タイミングの条件の緩和を図ることができ
る。従って、該CPUによる信号処理の負担を軽減でき
る。
【0029】又、その際に、上記基準値保持手段を、前
記最大通過時間経過後に検出信号に入力するためのサン
プリング手段として利用することにより、容易且つ確実
にジャム検出が可能となる。
【0030】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0031】図1は、本発明に係る一実施例である紙葉
類供給装置の要部構成の概略を示すブロック図、図2は
この要部を具体化した電気回路の一例を示す回路図であ
る。
【0032】本実施例の紙葉類供給装置は、本出願人が
既に特願平5−152191で提案している厚み検出装
置を利用したものであり、該厚み検出装置に紙葉類(以
下、媒体ともいう)がその検出部を通過するに要する最
大通過時間が経過した後に、厚み検出装置による検出信
号を入力するサンプリング機能を付加したのに相当す
る。
【0033】即ち、図1からORゲート29を除き、C
PUからのリセット信号が基準値ホールド回路27に直
接入力されるようしたものが、又、図2の回路図から同
じくORゲート(ここでは、負信号を反転入力している
ためNORゲートが採用されている)97を除き、オフ
セット信号が基準値ホールド回路91の制御端子に直接
入力されるようにしたものが前記厚み検出装置に相当す
る。
【0034】そこで、便宜上、初めに上記厚み検出装置
の基本的機能(構成、作用)について説明する。
【0035】図3は、厚み検出装置の機械構成を示す側
面図である。この図3において、符号1は厚み検出装置
の検出部(PTS:Paper Thickness Sensor )で
あり、この検出部1は、支軸Aによって回動自在に支持
されたPTSアーム2と、該PTSアーム2の一端に取
り付けられ、紙葉類を図示した進行方向に案内する検出
ローラ(検出回転体)3と、PTSアーム2の他端に付
設されたマグネット4と、マグネット4に対向配置さ
れ、該マグネット4から発した磁束密度を検出するため
の、センサ基板上に設置されたホール素子6と、PTS
アーム2の下方で、支持部材7に支持された受動ローラ
(受動回転体)8と、を備えている。
【0036】又、上記PTSアーム2の上部には、紙葉
類を検出ローラ3と受動ローラ8との間に挟んで進行方
向に案内する際に、受動ローラ8に対して検出ローラ3
を所定の押圧力で当接するように該PTSアーム2を引
張るためのスプリング9が取付けられ、上記支持部材7
には、受動ローラ8を支持する上端部7Aを上方に持ち
上げるためのスプリング10が取付けられ、検出ロール
3及び受動ロール8は、移動媒体を案内する搬送ガイド
11に近接されている。
【0037】上記PTSアーム2は、検出ローラ3の上
下動を受けて支軸Aを支点にして回動するため、マグネ
ット4とホール素子6との距離が変化する。その結果、
この両者間の距離の変化による磁界の強さの変化をホー
ル素子6により検出することにより、検出ローラ3の移
動量が検出される。なお、上記PTSアーム2の近傍に
は、これが所定以上揺動しないようにする規制部材12
が設けられている。
【0038】上記支持部材7では、その上端部7Aが上
記スプリング9よりも強いばね圧(約2倍の強さ)の上
記スプリング10により上方向に押し上げられ、媒体が
通過する際の衝撃を、その上下動で吸収するようになっ
ている。
【0039】前記ホール素子6が設置されたセンサ基板
5上には、図示しないアンプ及びLOWパスフィルタ等
が設けられており、ホール素子6により検出された電気
信号を後述する移動媒体の厚み検出回路20、30で信
号処理するに適した検出信号にして出力するようになっ
ている。
【0040】上記搬送ガイド11は、受動ローラ8が検
出ローラ3に臨む部分に開口部が設けられたガイド板で
あり、媒体はこの搬送ガイド11上を高速で移動する。
【0041】次に、上記厚み検出部1により検出された
媒体の厚み検出信号から安定した信号を検出するための
厚み検出回路について、前記図1のブロック図を用いて
説明する。符号1は前記厚み検出部(PTS)、20は
このPTS1により検出された信号から安定した厚み信
号を検出する厚み検出回路である。
【0042】この厚み検出回路20は、PTS1による
検出信号からDC成分をカットするACカップリング回
路21と、図示しないCPU(制御手段)から入力され
るゲインコントロール信号に従って上記DC成分がカッ
トされた検出信号を信号処理するためのゲインを切り替
えるゲイン切替回路22と、該回路22により調整され
た検出信号の立ち上がりエッジを検出するエッジ検出回
路23と、厚み検出情報として不要な検出波形の前端ピ
ーク及び後端ピークをマスキングするためのマスキング
パルスを発生するマスキングパルス発生回路24と、C
PUからのリセット信号に従って入力信号をサンプルホ
ールドするためのスイッチングを行うスイッチ25と、
ACカップリングの信号誤差を除去し、検出タイミング
を取り易くするサンプルホールドを行うためのピークホ
ールド回路26、基準値ホールド27及び差動増幅器2
8とから構成されている。
【0043】上記ACカップリング21は、PTS1に
より検出された、例えば図4に示す厚み検出波形からD
C成分であるオフセット電圧V0 をカットすることによ
ってオフセット調整を不要とする働きをする。即ち、上
記厚み検出の変位量を、5Vの電圧供給範囲において電
圧に換算した場合、10m V程度の信号を増幅するため
にオフセット電圧を2.5Vにしようとすると10m V
程度の精度でオフセットをかけなければならず、非常に
面倒である。本実施例では、ACカップリング回路21
によってこのオフセットを取り除き、オフセット調整を
なくしたことによる不具合(信号誤差)は、後に詳述す
るように、スイッチ25及びピークホールド回路26か
らの信号と基準値ホールド27からホールド電圧を差動
増幅器28で比較することで解消している。
【0044】上記ゲイン切替回路22は、CPUからの
ゲインコントロール信号によってACカップリングされ
た媒体厚み信号のゲインを切り替える働きをする。本実
施例では0.025〜5.00mmまでの厚みを検出する
ので、200倍のダイナミックレンジを扱う。このゲイ
ン切替回路22は、ゲインを切り替えることによってダ
イナミックレンジを変えずに検出分解能を改善すること
ができる。
【0045】上記エッジ検出回路23は、ゲイン調整さ
れた検出信号を、所定値と比較して立ち上がりパルスを
発生するコンパレータ等である。このエッジ検出回路2
3により検出されたエッジは、次のマスキングパルス発
生回路24でパルスを発生させるためのトリガとなる。
【0046】上記マスキングパルス発生回路24は、エ
ッジ検出回路23により検出されたエッジを所定時間保
持するフリップフロップ等により構成され、厚み検出波
形の前端ピーク及び後端ピークをマスキングするための
マスキングパルスを所定時間発生する。その理由は、移
動媒体が検出ローラ3と受動ローラ8との間に入った瞬
間に検出ローラ3が跳ね上がるため、前記図4に示した
ように媒体の厚みに関係ない前端ピークが発生すると共
に、その終端部でも後端ピークが発生するが、これら異
常値を除くことにある。この後端ピークは、媒体が図5
(A)、(B)に示すように三つ折り又は四つ折り等に
折り畳んである場合、折った部分が膨らむことによって
発生する。
【0047】上記スイッチ25は、CPUからのリセッ
ト指令に従って入力された信号をサンプルホールドする
ためのスイッチングを行う。又、上記ピークホールド回
路26は、ACカップリングの信号誤差を除去すると共
に、後述する差動増幅器28から実厚み検出信号を出力
する検出タイミングを取り易くするサンプルホールドを
行う。
【0048】上記厚み検出装置では、上述したように前
端ピーク及び後端ピークのマスキング時間を考慮する
と、実際に厚みを検出できる時間は、例えば10msec程
度と狭くなるが、上記ピークホールド回路26によって
検出すべき信号の最大値を保持することによって制御部
(例えばCPU)による処理時間を長くとることが可能
となる。
【0049】又、このピークホールド回路26及びスイ
ッチ25では、ACカップリングにより発生する誤差
を、スイッチ25及び基準値ホールド回路27により基
準値をホールドし、且つその基準値とピークホールド回
路26の信号の最大値とを差動増幅器28に入力して両
者の差を求めることで解消する機能を有している。これ
については図2の回路により具体的に詳述する。
【0050】図2の検出回路30は、前記図1と対比す
ると、図中INがPTS1の入力端子であり、ACカッ
プリング用コンデンサ31は21に、ゲイン切替回路4
0は22に、エッジ検出回路50は23に、マスキング
パルス発生回路60及び検出範囲パルス発生回路70の
2つは24に、フィルタリング回路80は25に、ピー
クホールド/基準値サンプルホールド回路/差動増幅器
(以下、省略してホールド処理回路ともいう)90は2
6、27、28の3つにそれぞれ相当する。
【0051】ACカップリング用コンデンサ31は、コ
ンデンサC1から構成され、図6(a)に示したPTS
1から入力された検出原波形からDC成分をカットし
て、同図(b)に示すACカップリング後の波形として
ゲイン切替回路40に出力する。
【0052】ゲイン切替回路40は、ACカップリング
後の波形信号を所定のゲインで増幅するオペアンプOP
1と、複数段の切替レンジを有するアナログスイッチ4
1と、抵抗R1、R2、R3と、コンデンサC2とから
構成され、CPUから入力されるゲイン切替信号に従っ
てアナログスイッチ41が切り替えられることによって
オペアンプOP1のゲインが切り替えられるようになっ
ている。
【0053】エッジ検出回路50は、ゲイン切替回路4
0から入力されるゲイン調整された検出信号を所定値と
比較するオペアンプOP2と、抵抗R4、R5から構成
され、ゲイン調整された検出信号を、抵抗R4、R5で
分圧された所定電圧値と比較して立ち下がりパルスを発
生する。このエッジ検出回路50により検出されたエッ
ジ信号は、次のマスキングパルス発生回路60における
マスキングパルス発生用のトリガとなる。
【0054】マスキングパルス発生回路60は、エッジ
検出回路50により検出されたエッジ信号を所定時間保
持するフリップフロップ61と、抵抗R6と、コンデン
サC3から構成され、フリップフロップ61に接続され
た抵抗R6及びコンデンサC3により、検出されたエッ
ジの立ち下がりを所定時間保持することにより、図6
(c)に示すような厚み検出波形の前端ピークをマスキ
ングするためのマスキングパルスを発生する。
【0055】検出範囲パルス発生回路70は、上記マス
キングパルス発生回路60により発生したマスキングパ
ルスの終端の立ち上がりを所定時間保持するフリップフ
ロップ71と、抵抗R7と、コンデンサC4から構成さ
れ、このフリップフロップ71に接続された抵抗R7及
びコンデンサC4によりマスキングパルスの立ち上がり
を所定時間保持して、図6(d)に示すような厚みを検
出する時間となる検出範囲パルスを発生する。
【0056】フィルタリング回路80は、ゲイン切替回
路40から入力される検出信号を、フィルタリング(マ
スキング)して出力するオペアンプOP3と、マスキン
グパルス発生回路60により発生したマスキングパルス
によってオン/オフしてオペアンプOP3のマスキング
状態を切り替えるアナログスイッチ81と、抵抗R8、
R9と、コンデンサC5とから構成される。オペアンプ
OP3、抵抗R8、R9及びコンデンサC5は、全体と
して入力波形を積分する積分回路を構成し、そのフィル
タリング出力波形は図6(e)に示すように変化する。
このフィルタリング回路80は、マスキングパルス発生
回路60からのマスキングパルスに従ってアナログスイ
ッチ81を切替え、オペアンプ3のゲインを例えば1/
2000(マスキングパルスがないときは、ゲインは
1)にして出力をほぼ0にカットし、実際にフィルタリ
ング出力のマスキングを行う。
【0057】ピークホールド/基準値サンプルホールド
回路/差動増幅器90は、媒体がPTS1に進入する直
前の検出信号を基準値としてサンプルホールドする基準
値サンプルホールド回路91と、検出信号のピーク値を
サンプルホールドするためにサンプルホールド回路92
と、該回路92の出力gと前記フィルタリング回路80
から出力される検出信号eとの差を比較する比較器93
と、基準値サンプルホールド回路91の出力hと、サン
プルホールド回路92の出力gとの差iを出力する差動
増幅器94と、CPUからのオフセット信号(基準値ホ
ールド信号)fと次のANDゲート96の出力とのOR
論理をとり、この論理出力をサンプルホールド回路92
の制御端子に出力するORゲート95と、検出範囲パル
ス発生回路70のフリップフロップ71の出力dと比較
器93の出力のAND論理をとるANDゲート96と、
抵抗R10、R11、R12と、コンデンサC6、C7
から構成されている。但し、信号が負入力されるため、
上記ORゲート95、ANDゲート96はそれぞれ信号
が反転入力されるNORゲート、NANDゲートで示し
てある。又、回路図にa〜hで示した信号は、それぞれ
前記図6(a)〜(h)に示した波形の信号に相当す
る。
【0058】上記サンプルホールド回路92の出力は、
比較器93、ANDゲート96及びORゲート95を介
して該サンプルホールド回路92の制御端子に帰還され
るピークホールドループを形成しており、このサンプル
ホールド回路92は制御端子に入力される制御信号によ
って入力信号のピークホールドを行う。
【0059】上記ホールド処理回路90は、基準値サン
プルホールド回路91から出力される、媒体がセンサに
進入する直前に入力され、保持されている基準値と、サ
ンプルホールド回路92から出力される、有効厚み検出
信号のピーク値との差を実厚み検出信号とする処理を行
う。これによって、ACカップリングにより発生する誤
差を除去すると共に、図6(i)に示すような厚み処理
出力波形を差動増幅器94から出力し続けることによ
り、検出タイミングを取り易くしている。
【0060】次に、以上詳述した厚み検出装置による検
出動作について説明する。シート片(単票)が移動媒体
として図3の搬送ガイド11上をPTS1まで案内さ
れ、検出ローラ3と受動ローラ8の間に送り込まれる。
この両ローラ間を媒体が移動する間にホール素子6によ
りその厚みが検出され、図6(a)に示す検出原波形信
号として厚み検出回路30に出力される。
【0061】上記PTS1では、スプリング10によっ
て媒体が通過する際の衝撃が支持部材7の上端部7Aの
上下動により吸収され、厚み検出時のPTSアーム2の
ダンピングの衝撃が吸収されるので、媒体が検出ローラ
3と受動ローラ8との間に入った瞬間に検出ローラ3が
大きく跳ね上がることにより発生する不要な前端ピーク
が大幅に除去されるため、検出精度を向上することがで
きる。
【0062】上記の如く、PTS1を通過すると、該P
TS1から図6(a)に示した検出原波形が、入力端子
INを介してACカップリング用コンデンサ31に入力
され、該コンデンサ31によって検出原波形からDC成
分がカットされ、図6(b)に示すようなACカップリ
ング後の検出波形がゲイン切替回路40のオペアンプO
P1に供給される。
【0063】ゲイン切替回路40では、入力された波形
信号が、オペアンプOP1によって所定のゲインで増幅
され、エッジ検出回路50及びフィルタリング回路80
に出力される。このように、ゲイン調整された検出信号
がエッジ検出回路50に入力されると、オペアンプOP
2は、その検出信号を、抵抗R4、R5で分圧された所
定電圧値と比較して立ち下がりパルスを発生することに
より、厚み信号が入力されたことを検出し、エッジ検出
信号をマスキングパルス発生用のトリガとしてマスキン
グパルス発生回路60のフリップフロップ61に出力す
る。
【0064】このフリップフロップ61に、エッジ検出
回路50により検出された立ち下がりに相当するエッジ
信号が入力されると、フリップフロップ61は、図6
(c)に示すようにこのエッジ信号を前端ピークをマス
キングするに十分な時間保持して、前端ピーク用のマス
キングパルスを発生し、それを出力範囲パルス発生回路
70のフリップフロップ71とフィルタリング回路80
のアナログスイッチ81に出力する。
【0065】上記フリップフロップ71には、上記マス
キングパルスが厚み検出開始信号(ピークホールド開始
信号)として入力され、このフリップフロップ71は、
図6(c)パルスの終端の立ち上がりを受けてラッチを
開始し、所定時間保持して図6(d)に示すような厚み
を検出する時間を規定する検出範囲パルスを発生する。
【0066】一方、上記マスキングパルスが、フィルタ
リング回路80のアナログスイッチ81の制御端子に入
力されると、オペアンプOP3はそのマスキングパルス
の時間幅だけオペアンプOP3のゲインをほぼ0にして
入力された厚み検出信号波形の出力をカットし、図6
(e)に示すようなフィルタリング出力波形としてホー
ルド処理回路90に出力する。
【0067】このホールド処理回路90では、基準値サ
ンプルホールド回路91によって媒体がPTS1に進入
する直前の検出信号が基準値としてサンプルホールドさ
れると共に、(d)の検出範囲パルスの時間幅の間にフ
ィルタリング回路80を介して入力されるゲイン切替回
路40からの有効厚み検出信号の中のピーク値がピーク
ホールド回路92によってサンプルホールドされる。
【0068】即ち、基準値サンプルホールド回路91に
は、図6(f)に示すようにCPUから媒体がセンサに
進入する直前の基準値をホールドするためのオフセット
信号(基準値ホールド信号)が入力され、その結果図6
にア、イで示すように、その時点の検出信号を、媒体が
センサを通過する直前の基準値としてサンプルホールド
する。
【0069】一方、上記CPUからのオフセット信号
は、ORゲート95を介してサンプルホールド回路92
の制御端子にも入力されており、この回路92ではその
入力e及び出力gが比較器93により比較され、入力e
が出力gより大きくなるとその出力を、ANDゲート9
6及びORゲート95を介してサンプルホールド回路9
2の制御端子に帰還するピークホールドループによっ
て、有効厚み検出信号のピーク値としてホールドする。
【0070】例えば、上記オフセット信号fが入力され
ると、サンプルホールド回路92はこれにより図6にウ
で示すようにピークホールドを開始し、以後、媒体がセ
ンサを通過する前の信号をフィルタリング処理したフィ
ルタリング出力波形(e)のピーク値のホールドを続け
る。媒体がセンサに入ったときにもフィルタリング回路
80によって前端ピークが完全にマスキングされている
から、図6エで示すようにピークホールドした出力波形
(g)は影響を受けることがない。
【0071】マスキング期間が終わると、フィルタリン
グ回路80は図6のオに示すように出力を開始し、サン
プルホールド回路92は図6にカで示すようにフィルタ
リング回路80からの出力(有効厚み検出信号)のうち
一番大きいピークをホールドする。その後、図6(d)
に示すように検出範囲パルス発生回路70によるパルス
発生期間が過ぎると、フィルタリング回路80から図6
にキで示すような後端ピークの影響を受けたフィルタリ
ング出力が出力されても、ANDゲート96がオフ状態
になるのでピークホールド回路92は検出期間中の有効
厚み検出信号のピークのみをホールドすることになり、
後端ピークの影響を受けることがない。
【0072】以上の処理が実行されることによりピーク
ホールド回路92からは、図6(g)に示すようなピー
クホールド出力波形が出力されると、基準値サンプルホ
ールド回路91の出力とピークホールド回路92の出力
の差を、差動増幅器94から実厚み検出信号(図6
(i))として出力する。
【0073】上記差動増幅器94から出力される実厚み
検出信号には、ACカップリングにより誤差(検出を繰
り返すことにより生じる基準値に相当する電位のズレ)
が発生することが確実に防止することができる。即ち、
基準値サンプルホールド回路91によって媒体がセンサ
に進入する直前に基準値が図6イの時点でサンプルホー
ルドされたとすると、このイでラッチされた基準値はク
で示す次回の基準値ホールド信号が入力されるまでホー
ルドされ、次回の厚み検出では、このクの時点でラッチ
した基準値を用いて差動増幅器94から出力する実厚み
検出信号が作成される。このように、実厚み検出信号
は、常に厚み検出動作の直前に入力された基準値を用い
て作成されるため、ACカップリングに起因する誤差の
発生は防止できる。
【0074】従って、上述した厚み検出装置によれば、
検出信号にACカップリングにより発生する誤差を除去
すると共に、図6(i)に示すように差動増幅器94か
ら厚み処理出力波形を出力し続けることが可能となる。
そのため、CPUが厚み検出信号を取り出すためのタイ
ミング条件の緩和を図ることができ、その結果CPU等
の負担が減ることになるため制御部のコスト低減が可能
となる。
【0075】本実施例の紙葉類供給装置は、以上詳述し
た機能を有する厚み検出装置を備えていると共に、前記
図1にORゲート29を付設し、媒体(紙葉類)が検出
部(PTS)を通過するに要する最大通過時間(図4を
参照)が経過した後に、ジャム検出用サンプル信号をO
Rゲート29を介して入力することにより前記厚み検出
装置のPTS1によるジャム検出信号を基準値ホールド
回路27に入力し、そのジャム検出信号と、媒体がPT
S1に進入する直前に入力した前記基準値信号とを比較
してジャム検出信号の値が基準値信号から大きくズレて
いる場合にはジャムが発生していると判定する手段を設
けたものである。
【0076】具体的な回路は、前記図2の回路図でOR
ゲート97を付設し、該ORゲート97を介して基準値
サンプルホールド回路91の制御端子に対し、厚み検出
装置として機能させるためのオフセット信号fが入力さ
れると共に、前記最大通過時間が経過した後に厚み検出
装置のPTS1からジャム検出信号が入力され、ホール
ドするためのサンプル信号も入力されるようにしたもの
である。
【0077】上記のような回路構成とすることにより、
前述した厚み検出装置の機能を有効に利用して、最大通
過時間経過後に入力したジャム検出信号と厚み検出信号
の差と、媒体が検出部に進入する前に入力した基準値検
出信号と厚み検出信号の差と、を比較してジャムが発生
しているか否かを判定する処理が、図示しないCPUに
より実行され、ジャムが検出された場合には、一連の封
入封緘作業が停止されると同時に、ジャム発生の事実を
オペレータにアラーム等により知らせ、適切な処理が行
われるようになっている。
【0078】上記図2の具体的な回路による出力信号を
用いて上記CPUにより実行されるジャムが発生してい
るか否かの判定について以下に説明する。
【0079】図7は、(C)に示した各種信号の入力タ
イミング t1 〜 t6 と共に、ジャム発生無し(OK)と
判定された場合の前記図6の(e)と(i)に相当する
出力波形(A)と、ジャム発生(NG)と判定された場
合の同出力波形(B)とを示した線図である。
【0080】上記図7(C)に示した t1 は、基準値サ
ンプルホールド回路91による基準値信号入力の、 t2
はエッジ検出回路50によるエッジ検出の、 t3 はサン
プルホールド回路92のサンプリング機能による厚み検
出信号の入力開始の、 t4 は同回路92によるピークホ
ールド開始の、 t5 は媒体の通過完了の、 t6 は基準値
サンプルホールド回路91に対するサンプル信号入力
の、各タイミングを表わしている。従って、媒体の最大
通過時間は t2 〜 t5 に相当する。
【0081】まず、タイミング t1 で前記図6(h)の
場合と同様に、サンプルホールド回路92により基準値
信号V1をサンプリングし、それを保持すると共に、タ
イミング t2 でエッジが検出されたら、図6(c)に示
したマスキングパルスを発生させ、破線で示すように信
号波形(e)から前端ピークPを除去し、タイミングt
3 でPTS1からの厚み検出信号のサンプリングを開始
し、 t4 のタイミングでピーク値V2のホールドを開始
する。このときのホールド電圧は図7(A)(B)の
(e)に一点鎖線で示してある。
【0082】一方、差動増幅器94からは、図7(A)
(B)の(i)に示すように、基準値サンプルホールド
回路91から入力される基準値信号V1と、サンプルホ
ールド回路92から入力されるピーク値ホールド信号V
2の差(V1−V2)が出力され、保持される。
【0083】前記フィルタリング回路80からの実際の
出力(e)は、実線で示したようにACカップリングの
誤差等が原因で徐々に上昇し、最大通過時間にあたる t
5 で、ピークホールド信号V2よりΔVだけズレる。こ
の t5 を超えると、(A)のOKの場合は、媒体が無く
なるので前記フィルタリング回路80からの出力は速や
かに上昇する。なお、上記検出波形では終端ピークは無
視してある。
【0084】これに対し、(B)のNGの場合は、上記
タイミング t5 を経過した後の、PTS1の位置に媒体
が止まっているので、上記フィルタリング回路80から
の出力は、僅かずつ減少し続けるだけである。
【0085】従って、上記最大通過時間にあたるタイミ
ング t5 を経過した後、タイミングt6 で再び基準値サ
ンプルホールド回路91で検出信号V3をサンプリング
し、それを保持すると共に、差動増幅器94から出力す
る基準値サンプルホールド回路91によるホールド電圧
V3とサンプルホールド回路92によるピーク値ホール
ド電圧V2との差(V3−V2)を求めると、この差分
は、(A)のOKの場合は、前記ΔVに相当する僅かな
ズレが生じているものの、それまで出力されていた(V
1−V2)とほぼ等しいため、比率R=(V3−V2)
/(V1−V2)≒1となる。
【0086】これに対し、(B)のNGの場合は、上記
差(V3−V2)はタイミング t6でのV2からのズレ
ΔV′に相当する極めて小さい値になるため、上記比率
Rも0に近い値となる。
【0087】従って、本実施例によれば、CPUにおい
て例えば上記比率R≧1/2のときはOKと判定し、例
えばR<1/2のときはNGと判定することにより、ジ
ャムが発生しているか否かを確実に検出することができ
る。
【0088】以上詳述した本実施例によれば、厚さ検出
装置により媒体の厚みを検出することができると共に、
該厚み検出装置を利用することにより、新たな部品を設
置することなく、しかもCPUに対しては最小限の負担
をかけるだけで、媒体のジャムが発生していることを確
実に検出することができるため、コスト上昇を招くこと
なくトラブルの発生を未然に防止することが可能とな
る。
【0089】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施例に示したものに限られるもの
でなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であ
る。
【0090】例えば、ジャム検出に利用する厚み検出装
置は、前記特願平5−152191で提案したものに限
定されない。
【0091】又、前記実施例では、(V1−V2)と
(V3−V2)との比較Rを比較する場合を示したが、
媒体がセンサを通過する前の基準値V1と、ジャム検出
用にサンプル信号を入力した t6 時点の検出値V3との
差(K)を比較し、V3がV1から大きくズレ込んでい
る場合にジャムが発生していると判定するようにしても
よい。なぜならK=(V3−V2)−(V1−V2)=
V3−V1となるからである。
【0092】又、本発明の紙葉類供給装置は、封入封緘
機に適用されるものに限定されない。
【0093】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
新たにセンサ等の部品を設置することなく、しかもCP
Uにあまり負担をかけることなく確実に紙葉類のジャム
が発生していることを検出することができる。
【0094】又、本発明によれば、最大通過時間経過後
に厚み検出手段が出力する検出信号と、紙葉類が検出部
に進入する直前にサンプリングした基準信号と、を比較
してジャムが発生しているか否かを判定する手段を設け
た場合には、進入直前の基準信号と、通常は紙葉類が通
過してしまった時点の検出信号とを比較することになる
ので、確実なジャム検出が可能となる。
【0095】又、本発明によれば、最大通過時間経過後
に厚み検出手段が出力する検出信号と厚み検出信号の差
と、紙葉類が検出部に進入する直前にサンプリングした
基準信号と厚み検出信号の差と、を比較してジャムが発
生しているか否かを判定する手段を設けた場合には、直
前に検出された厚み検出信号を利用してジャム検出をす
ることができる。
【0096】又、本発明によれば、厚み検出手段が、検
出部として、紙葉類の厚みに対応する変位を検出するた
めの検出回転体と、該検出回転体に対向配置され、且つ
通過する紙葉類を支持するための受動回転体とを備え、
検出回転体が、弾性手段により紙葉類の厚みの変化に追
随するように付勢されている場合には、検出部を通過す
る紙葉類の厚みを正確に検出できるため、ジャムの検出
も確実に行うことができる。
【0097】又、本発明によれば、厚み検出手段が、検
出回転体と受動回転体との間に紙葉類が通過するときの
検出回転体の変位から紙葉類の厚みを検出する際、検出
信号から所定位置の有効厚み検出信号のみを抽出する抽
出手段を備えている場合には、紙葉類の進入時に生じる
前端ピークや排出時に発生する後端ピーク等の影響を受
けずに、例えば紙葉類の中央部の厚みを検出できるた
め、紙葉類の厚みを正確に検出することができ、従って
ジャム検出を確実に行うことができる。
【0098】又、本発明によれば、厚み検出手段が、検
出回転体と受動回転体との間に紙葉類が通過するときの
検出回転体の変位から紙葉類の厚みを検出する際、検出
信号から紙葉類の厚みに無関係な衝撃信号をマスキング
するマスキング手段を備えている場合には、検出信号か
ら媒体の厚みに無関係な衝撃信号をマスキングし、それ
以外の検出信号を有効厚み信号とすることができるの
で、同様に前端ピークや後端ピークを完全に除去するこ
とができ、厚み検出精度を向上させることができるた
め、ジャム検出も確実に行うことができる。
【0099】更に、本発明によれば、厚み検出手段が、
検出回転体と受動回転体との間に紙葉類が通過するとき
の検出回転体の変位から紙葉類の厚みを検出する際、検
出信号からDC成分を除去するACカップリング手段
と、紙葉類が検出部に進入する直前の厚み検出信号を基
準値として保持する基準値保持手段と、検出された有効
厚み検出信号の最大値を保持する最大値保持手段と、上
記基準値保持手段の出力と上記最大値保持手段の出力と
の差分を求め、該差分を紙葉類の実厚み検出信号として
出力する出力手段と、を備えている場合には、出力手段
によって基準値保持手段の出力と前記最大値保持手段の
出力との差分を紙葉類の実厚み検出信号として所定期間
出力することができるので、ACカップリングにより発
生する誤差が適切に除去されると共に、厚み処理出力波
形を出力し続けることにより、検出タイミングの条件の
緩和を図ることができるため、CPUによる信号処理の
負担を軽減でき、しかも、上記基準値保持手段を、前記
最大通過時間経過後に検出信号をサンプリングするため
のサンプリング手段として利用することにより、容易且
つ確実にジャム検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の紙葉類供給装置が有す
るジャム検出装置の要部構成を示すブロック図
【図2】同実施例の上記要部の具体的回路を示す回路図
【図3】同実施例の紙葉類供給装置が有する厚み検出装
置の検出部の機械構成を示す側面図
【図4】上記厚み検出装置による検出信号波形の一例を
示す線図
【図5】媒体の終端部形状を示す説明図
【図6】同実施例の厚み検出装置の各部における出力波
形を示すタイミングチャート
【図7】同実施例のジャム検出機能を説明するためのタ
イミングチャート
【図8】封入封緘機の動作を説明するための説明図
【図9】上記封入封緘機により処理する連続帳票を示す
説明図
【図10】従来のジャム検出方法の一例を示す説明図
【符号の説明】
1…厚み検出部 2…PTSアーム 3…検出ローラ 4…マグネット 5…センサ基板 6…ホール素子 7…支持部材 8…受動ローラ 9、10…スプリング 11…媒体搬送ガイド 12…ストッパ 20、30…厚み検出回路 21…ACカップリング 22、40…ゲイン切替回路 23、50…エッジ検出回路 24、60…マスキングパルス発生回路 25…スイッチ 26…ピークホールド回路 27…基準値ホールド回路 28…差動増幅器 29…ORゲート 31…ACカップリング用コンデンサ(C1) 61、71…フリップフロップ(FF) 70…検出範囲パルス発生器 80…フィルタリング回路 90…ピークホールド/基準値サンプルホールド回路/
差動増幅器 41、81…アナログスイッチ 91…基準値サンプルホールド回路 92…サンプルホールド回路 93…比較器 94…差動増幅器 95、97…ORゲート回路 96…ANDゲート回路 OP1、OP2、OP3…オペアンプ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送路に厚み検出手段が設置され、該厚み
    検出手段の検出部に紙葉類を通過させ、その厚みを検出
    するようになされている紙葉類供給装置において、 紙葉類が検出部を通過するのに要する最大通過時間が経
    過した後に、厚み検出手段が出力する検出信号をサンプ
    リングするサンプリング手段を備えていることを特徴と
    する紙葉類供給装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 最大通過時間経過後に厚み検出手段が出力する検出信号
    と、紙葉類が検出部に進入する直前にサンプリングした
    基準信号と、を比較してジャムが発生しているか否かを
    判定する手段を設けたことを特徴とする紙葉類供給装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 最大通過時間経過後に厚み検出手段が出力する検出信号
    と厚み検出信号の差と、紙葉類が検出部に進入する直前
    にサンプリングした基準信号と厚み検出信号の差と、を
    比較してジャムが発生しているか否かを判定する手段を
    設けたことを特徴とする紙葉類供給装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、 厚み検出手段が、検出部として、紙葉類の厚みに対応す
    る変位を検出するための検出回転体と、該検出回転体に
    対向配置され、且つ通過する紙葉類を支持するための受
    動回転体とを備え、 検出回転体が、弾性手段により紙葉類の厚みの変化に追
    随するように付勢されていることを特徴とする紙葉類供
    給装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、 厚み検出手段が、検出回転体と受動回転体との間に紙葉
    類が通過するときの検出回転体の変位から紙葉類の厚み
    を検出する際、検出信号から所定位置の有効厚み検出信
    号のみを抽出する抽出手段を備えていることを特徴とす
    る紙葉類供給装置。
  6. 【請求項6】請求項4において、 厚み検出手段が、検出回転体と受動回転体との間に紙葉
    類が通過するときの検出回転体の変位から紙葉類の厚み
    を検出する際、検出信号から紙葉類の厚みに無関係な衝
    撃信号をマスキングするマスキング手段を備えているこ
    とを特徴とする紙葉類供給装置。
  7. 【請求項7】請求項4において、 厚み検出手段が、検出回転体と受動回転体との間に紙葉
    類が通過するときの検出回転体の変位から紙葉類の厚み
    を検出する際、検出信号からDC成分を除去するACカ
    ップリング手段と、 紙葉類が検出部に進入する直前の厚み検出信号を基準値
    として保持する基準値保持手段と、 検出された有効厚み検出信号の最大値を保持する最大値
    保持手段と、 上記基準値保持手段の出力と上記最大値保持手段の出力
    との差分を求め、該差分を紙葉類の実厚み検出信号とし
    て出力する出力手段と、を備えていることを特徴とする
    紙葉類供給装置。
JP11610794A 1994-05-30 1994-05-30 紙葉類供給装置 Pending JPH07315625A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11610794A JPH07315625A (ja) 1994-05-30 1994-05-30 紙葉類供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11610794A JPH07315625A (ja) 1994-05-30 1994-05-30 紙葉類供給装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07315625A true JPH07315625A (ja) 1995-12-05

Family

ID=14678872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11610794A Pending JPH07315625A (ja) 1994-05-30 1994-05-30 紙葉類供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07315625A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1121024A (en) Document stacking table lowering method, apparatus and controlling circuitry therefor
CA1238883A (en) Recording apparatus and method of transporting recording paper
EP0169695A2 (en) Method and device for mounting media on a vacuum drum
JPS5813460B2 (ja) シ−ト複数オフセットグル−プ仕分け給送装置
KR920020289A (ko) 화상형성장치
JP2000289887A (ja) 持上げ吸引装置を作動させる方法、および持上げ吸引装置
JPH0558534A (ja) 紙葉類の集積装置
JPH07315625A (ja) 紙葉類供給装置
JPH06255840A (ja) スキュー補正方法
JPH0712503A (ja) 媒体の厚み検出装置
JP2000329510A (ja) 紙葉類の厚さ検出装置
GB2351970A (en) Removing curling in sheet stacks
JPH01209308A (ja) 搬送紙葉厚み検知装置
JPH0649442U (ja) 紙葉類の厚み検知装置
JPS641307Y2 (ja)
JPH0843006A (ja) 紙葉類の厚さ検出装置
JPS6317750A (ja) 紙葉給紙装置
JPS6030056Y2 (ja) フロントインサ−タの媒体送り装置
JPH04371434A (ja) 帳票処理装置
JPH0342389Y2 (ja)
JPH09188028A (ja) プリンタ
JPH02286538A (ja) シート材搬送装置
JPH06156781A (ja) 紙葉類の分離機構
KR100416554B1 (ko) 인쇄기기의 급지제어방법
GB2154746A (en) Apparatus for detecting a physical quantity of a detection medium