JPH073150Y2 - 燃焼制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は暖房器、給湯器その他の燃焼器の燃焼制御装置
に関する。

（従来の技術） 従来、バーナの燃焼停止後ポストパージを行ない、器体
の過熱を防止するようにしたものは知られ、この場合、
ポストパージ中は該バーナの再燃焼ができないようにさ
れるを一般とする。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、上記従来のものは、バーナの燃焼が極端
に短い場合でも、ポストパージ後でないと該バーナの再
燃焼ができないため、全く無駄な再燃焼待機時間を生じ
る不都合がある。

そこで、この不都合を解消するため、ポストパージ中で
あってもバーナの温度を検知する温度検知部からの出力
の低下を待って該バーナを再燃焼させるようにするもの
も提案されているが、これによれば温度検知部からの出
力は温度検知素子の性能や取付位置の微妙な違いにより
バラツキを生じ、高温のバーナの点火時に生ずる逆火を
考えた場合バーナをある基準より早く再燃焼させたとき
は該バーナが逆火し、またバーナを基準より遅く再燃焼
させたときは、未だ不必要な再燃焼待機時間を生じる不
都合がある。そこでさらに、温度検知部の代わりにバー
ナの燃焼停止後一定時間作動するタイマを設け、該タイ
マの作動が停止する基準時経過後バーナを再燃焼させる
ことも考えられるが、これによれば前記のようなバラツ
キを生じることはないが、バーナの燃焼停止後直ちにバ
ーナの再燃焼が可能な場合であっても、基準時経過前は
バーナの再燃焼ができない不都合を生じる。

（課題を解決するための手段） 本考案は温度検知部とタイマを有機的に組合せることに
よって上記不都合を解消しようとするものであって、バ
ーナの温度を検知する温度検知部と、該温度検知部から
の出力により該バーナの燃焼停止後ポストパージを行な
わせるか否かを判断する判断部と、該バーナの燃焼停止
後、ポストパージ時間よりは短い一定時間作動する逆火
防止用タイマと、ポストパージ中であって該タイマの作
動中は該バーナの再燃焼指示が入力されても該バーナを
再燃焼できないようにする制御部とを備えて成る。

（作用） 本考案は上記構成によるもので、これによれば、温度検
知部からの出力を受けた判断部によりポストパージを行
なわせるか否かが判断され、ポストパージを行なわない
場合には、再燃焼指示が入力されたとき直ちにバーナの
再燃焼が行なわれ、またポストパージを行なう場合に
は、制御部により逆火防止用タイマの作動停止後にバー
ナの再燃焼が行なわれる。

（実施例） 次に本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

本実施例の燃焼制御装置は、第１図に示すように、バー
ナ１の温度を検知する温度検知部２と、該温度検知部２
からの出力により該バーナ１の燃焼停止後ポストパージ
を行なわせるか否かを判断する判断部３と、該バーナ１
の燃焼停止後一定時間作動する逆火防止用タイマ４と、
ポストパージ中であって該タイマ４の作動中は該バーナ
１の再燃焼指示が入力されても該バーナ１を再燃焼でき
ないようにする制御部５とを備え、さらに該バーナ１の
燃焼・停止を行なうスイッチ回路６と、ポストパージを
行なう対流用ファンの駆動回路７と、バーナ１の駆動回
路８とを備える。

該温度検知部２はバーナ１に臨ませた熱電対21と該熱電
対21からの起電力を増幅するオペアンプ22とから成る。

該判断部３は例えばコンパレータから成り、温度検知部
２からの出力が3mV以下であるときは着火ミス等により
バーナ１が燃焼していなかったと判断し、3mV以上のと
きはバーナ１が正常に燃焼していたものと判断する。該
タイマ４で設定される一定時間は、逆火せずにバーナ１
が再点火可能な温度になるまでの時間で、予め試験によ
り最適と判断された時間すなわち20秒とした。

対流用ファンによるポストパージの時間は通常２分とし
た。

該制御部５はマイクロコンピュータから成り、前記判断
部３とタイマ４とを包含するもので、ポストパージ中に
バーナ１の再燃焼指示が入力されたとき、その入力がバ
ーナ１の燃焼停止後20秒以内にされたならば20秒経過後
にバーナ１の駆動回路８を介して該バーナ１を再燃焼さ
せ、またその入力がバーナ１の燃焼停止後20秒経過後に
されたならばその入力時より該駆動回路８を介して該バ
ーナ１を再燃焼させる。なお、駆動回路７は該バーナ１
の再燃焼と同時に対流用ファンがポストパージの回転数
から燃焼時の回転数になるように切換わる。

第１図中、９は燃焼制御装置全体の制御用電源の端子、
10はオペアンプ22用電源の端子、11は両電源に共通の端
子である。

次に本実施例の作動を第２図に示すフローチャートに基
づいて説明する。

燃焼器が運転されるバーナ１の燃焼中は、制御部５はス
イッチ回路６の運転スイッチ61がオンしていることを入
力端子51で受け、またバーナ１の燃焼炎が正常に構成さ
れていることすなわち温度検知部２から3mV以上の出力
が発生されていることを入力端子52で受けて、駆動回路
８を介してバーナ１の燃焼を継続させると共に、駆動回
路７を介して該バーナ１の燃焼量に応じた送風量で対流
用ファンの回転を継続させる。

次いで、燃焼器の運転を停止すべく運転スイッチ61をオ
フすると、制御部５はそのオフしていることを入力端子
51で受け、まず、駆動回路８を介してバーナ１の燃焼を
停止させる。該バーナ１の燃焼停止後、制御部５は、温
度検知部２からの出力を受け、この出力が3mV以上であ
るときは、判断部３によりバーナ１が正常に燃焼されて
いたと判断し、器体内にバーナ１による高温の熱気が残
留しているものと判断して、駆動回路７を介して対流用
ファンの回転を２分間継続させ、ポストパージを行なわ
せると共にタイマを20秒間作動させる。

ポストパージ中に燃焼器を再運転すべく運転スイッチ61
を再びオンしてバーナ１の再燃焼指示を行なうと、制御
部５はバーナ１が逆火する虞れのある20秒が経過したか
否かを判断し、ポストパージ開始から20秒経過していな
いときは20秒経過後に駆動回路８を介してバーナ１を再
燃焼させると共に駆動回路７を介して対流用ファンの回
転を継続させ、また20秒経過しているときは直ちにバー
ナ１を再燃焼させると共に対流用ファンの回転を継続さ
せる。バーナ１が再燃焼されれば、ポストパージはキャ
ンセルされる。

ポストパージ後に再燃焼指示を行なった場合は、制御部
５は直ちにバーナ１を再燃焼させると共に対流用ファン
を回転させる。一方、該バーナ１の燃焼停止後、温度検
知部２からの出力が3mV以下であるときは、判断部３に
よりバーナ１がミス着火等により燃焼していなかったと
判断し、ポストパージは行なわれず、再燃焼指示を行な
った場合は、バーナ１を直ちに再燃焼させる。

尚、上記実施例では、タイマ４の作動時間を20秒とした
が、燃焼器の再運転がプリパージ（通常３秒）から開始
されるものにおいては、17秒とし、バーナ１の再燃焼待
機時間が延長されないようにすると良い。また、逆火防
止用タイマ４は運転スイッチ61をオフするのと同時に作
動開始するものであっても良い。この場合、逆火防止用
タイマ４は判断部３により温度検知部２からの出力が3m
V以下と判断されたときにキャンセルされ、再燃焼指示
が行なわれれば直ちにバーナ１を再燃焼させることは申
すまでもない。

（考案の効果） このように本考案によるときは、バーナの温度を検知す
る温度検知部と、該バーナの燃焼停止後一定時間作動す
る逆火防止用タイマとを、判断部及び制御部に有機的に
結合させて、ポストパージが必要か否かを判断し、必要
でないと判断したときはバーナの再燃焼指示が行なわれ
ると直ちにバーナを再燃焼させ、また必要であると判断
したときはバーナの再燃焼指示が行なわれてもポストパ
ージ時間よりは短い逆火防止タイマに設定される一定時
間経過後でないとバーナを再燃焼させないようにしたの
で、バーナの再燃焼時の逆火を防げると共に、ポストパ
ージ時間の経過を待って再燃焼させるものに比べ、ポス
トパージ本来の目的である残存熱による器体過熱の防止
を確保しながら、バーナの再燃焼時間を短くすることが
出来る効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施の１例を示す概略回路図、第２図
はそのフローチャートである。 １……バーナ、２……温度検知部 ３……判断部、４……タイマ ５……制御部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】バーナの温度を検知する温度検知部と、該
   温度検知部からの出力により該バーナの燃焼停止後ポス
   トパージを行わせるか否かを判断する判断部と、該バー
   ナの燃焼停止後、ポストパージ時間よりは短い一定時間
   作動する逆火防止用タイマと、ポストパージ中であって
   該タイマの作動中は該バーナの再燃焼指示が入力されて
   も該バーナを再燃焼できないようにする制御部とを備え
   て成る燃焼制御装置。