JPH07314465A - スラッシュ表皮を有する発泡成形品 - Google Patents

スラッシュ表皮を有する発泡成形品

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JPH07314465A
JPH07314465A JP6108534A JP10853494A JPH07314465A JP H07314465 A JPH07314465 A JP H07314465A JP 6108534 A JP6108534 A JP 6108534A JP 10853494 A JP10853494 A JP 10853494A JP H07314465 A JPH07314465 A JP H07314465A
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JP
Japan
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foam
slush
slush skin
skin
base material
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JP6108534A
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English (en)
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Katsumi Yamada
勝己 山田
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Daikyo Nishikawa Corp
Original Assignee
Nishikawa Kasei Co Ltd
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Publication date
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スラッシュ表皮の基材からの剥離を確実に防
止するとともに、発泡成形時のガス圧によるガスブクレ
を確実になくして見栄えを良くする。 【構成】 パウダースラッシュ成形されたポリ塩化ビニ
ル製のスラッシュ表皮3の裏面にポリウレタン製の発泡
基材5を一体に発泡成形してドアトリム1を得る。この
際、スラッシュ表皮3の少なくとも発泡基材5側(発泡
層3b)にサーモプラスチックウレタンを含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スラッシュ表皮を有す
る発泡成形品の改良に関し、特にスラッシュ表皮と発泡
基材との剥離対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば自動車用内装品として
のドアトリム等は、見栄えを良くする観点等から表面に
シート状の表皮が設けられている。一般に、この表皮
は、加熱軟化したシート状物を成形型に真空引きにより
密着させて冷却固化することによって所定形状に成形す
る真空成形方法や、シェル状に形成された成形型に粉体
樹脂原料を付着溶融させることによって所定形状に成形
されたシート状物を得るパウダースラッシュ成形方法に
よって成形されている。
【0003】そして、後者のパウダースラッシュ成形方
法によって成形されたスラッシュ表皮を用いた発泡成形
品として、例えば特公平5−1123号公報に開示され
ているように、ポリ塩化ビニル製のスラッシュ表皮の裏
面に該スラッシュ表皮と同じ素材のポリ塩化ビニル製の
発泡層を設け、該発泡層の裏面にポリウレタン製の発泡
基材が一体に発泡成形された発泡成形品が提案されてい
る。そして、この発泡成形品においては、成形時に発泡
する発泡基材が表面層であるスラッシュ表皮に及ぼす影
響を両者間に介在させた発泡層によって遮断し、上記ス
ラッシュ表皮の亀裂及び変色等の劣化を防止するように
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の提案
例の発泡成形品では、スラッシュ表皮の裏面に設けた発
泡層がポリ塩化ビニル製であるのに対しその裏面に設け
た発泡基材はポリウレタン製であり、この両者の素材の
相違により同じ素材で構成した場合に比べて両者の密着
性が低く、スラッシュ表皮が基材から剥離する懸念があ
る。
【0005】さらには、上述の如く発泡層と発泡基材と
の密着性が低いと、発泡基材を発泡成形する際に発生す
るガスの圧力によって上記スラッシュ表皮が発泡基材か
ら浮き上がり、いわゆるガスブクレが生じて見栄えが悪
くなるという問題がある。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、ポリ塩化ビニル製のス
ラッシュ表皮の裏面側に特殊な樹脂を含有させることに
より、上記スラッシュ表皮とポリウレタン製の発泡基材
との密着性を高め、スラッシュ表皮の発泡基材からの剥
離を確実に防止するとともに、発泡成形時のガス圧によ
るガスブクレを確実になくして見栄えを良くせんとする
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、パウダースラッシュ成形されたポリ塩化
ビニル製のスラッシュ表皮の裏面にポリウレタン製の発
泡基材が一体に発泡成形された発泡成形品を対象とし、
次のような解決手段を講じた。
【0008】すなわち、本発明の第1の解決手段は、上
記スラッシュ表皮の少なくとも発泡基材側にサーモプラ
スチックウレタンを含有させたことを特徴とする。
【0009】本発明の第2の解決手段は、第1の解決手
段において、サーモプラスチックウレタンの含有量をス
ラッシュ表皮を構成するポリ塩化ビニル100重量部に
対し5〜10重量部に設定したことを特徴とする。
【0010】本発明の第3の解決手段は、第1又は第2
の解決手段において、スラッシュ表皮として、表側を構
成するソリッド層と、裏側を構成する発泡層とからなる
ものを採用する。さらに、サーモプラスチックウレタン
を上記発泡層に含有させたことを特徴とする。
【0011】本発明の第4の解決手段は、第1〜3の解
決手段のいずれか1の解決手段において、発泡基材を硬
質ポリウレタン製にしたことを特徴とする。
【0012】
【作用】上記の構成により、本発明の第1〜4の解決手
段では、スラッシュ表皮の少なくとも発泡基材側に含有
せしめられたサーモプラスチックウレタンの特性によ
り、パウダースラッシュ成形されたポリ塩化ビニル製の
スラッシュ表皮とその裏面に一体に発泡成形されたポリ
ウレタン製の発泡基材とが両者の素材の相違にもかかわ
らず強力に密着し、上記スラッシュ表皮が基材から確実
に剥離しない。また、この両者の密着性アップにより、
発泡基材を発泡成形する際に発生するガスの圧力がスラ
ッシュ表皮の裏面に作用しても、該スラッシュ表皮は確
実に浮き上がらず、よってガスブクレのない見栄えの良
い発泡成形品が得られる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0014】図1は本発明の実施例に係るスラッシュ表
皮を有する発泡成形品としての自動車用内装品であるド
アトリム1を示す。該ドアトリム1は、ポリ塩化ビニル
製のスラッシュ表皮3の裏面に硬質ポリウレタン製の発
泡基材5が一体に発泡成形されて構成され、上記スラッ
シュ表皮3はパウダースラッシュ成形により成形されて
いる。
【0015】図2に拡大詳示するように、上記スラッシ
ュ表皮3は、表側を構成するポリ塩化ビニル製の非発泡
層であるソリッド層3aと、裏側を構成するポリ塩化ビ
ニル製の発泡層3bとからなり、本発明の特徴として、
上記スラッシュ表皮3の発泡基材5側である発泡層3b
には、スラッシュ表皮3と発泡基材5との密着性を良く
するためにサーモプラスチックウレタン(TPU)が含
有せしめられている。
【0016】このサーモプラスチックウレタンの含有量
は、上記発泡層3bを構成するポリ塩化ビニル100重
量部に対し5〜10重量部に設定されている。このよう
にサーモプラスチックウレタンの含有量を5〜10重量
部に設定したのは、5重量部未満ではスラッシュ表皮3
と発泡基材5との密着性が低くて剥離強度が小さくなる
とともに、発泡基材5を発泡成形する際に発生するガス
の圧力によってスラッシュ表皮3が浮き上がり、ガスブ
クレが生じて見栄えが悪くなるからである。一方、サー
モプラスチックウレタンの含有量が10重量部を超える
と、成形性が悪くなるとともに含有量が多い分だけコス
トアップを招くからである。
【0017】因みに、サーモプラスチックウレタンの添
加部数が剥離強度に及ぼす影響を調べ、この両者の関係
を図3に示す。図3のデータから明らかなように、サー
モプラスチックウレタンを5重量部添加した場合には、
剥離強度が1.3kg/25mm幅で、ガスブクレ発生率が
1%であったが、サーモプラスチックウレタンを添加し
ていない場合には、剥離強度が0.55kg/25mm幅
で、ガスブクレ発生率が3%であった。
【0018】また、上記発泡基材5には、ガラス繊維等
からなる繊維補強材7が埋設されている。
【0019】次に、上述の如く構成されたドアトリム1
の製造方法を簡単に説明する。
【0020】まず、所定温度に加熱したスラッシュ成形
型を成形面を下に向けた姿勢で、非発泡性のポリ塩化ビ
ニルが収容された原料供給ボックスにその開口を覆うよ
うにセットし、該原料供給ボックスを上下方向に180
°反転させて上記非発泡性のポリ塩化ビニルをスラッシ
ュ成形型の成形面に供給して付着させ、該成形面に付着
した非発泡性のポリ塩化ビニルを型温により加熱溶融し
てソリッド層3aを成形する。次いで、サーモプラスチ
ックウレタンが5〜10重量部の範囲で添加された発泡
性のポリ塩化ビニルが収容された原料供給ボックスに上
記ソリッド層3aが付着しているスラッシュ成形型をセ
ットし、上記の要領にて発泡層3bを成形する。これに
より、ソリッド層3aの裏面に発泡層3bが成形された
2層構造のスラッシュ表皮3を得る。
【0021】次いで、上述の如くして得られたスラッシ
ュ表皮3を発泡層3bを上に向けて下型にセットし、さ
らに、その上に繊維補強材7をセットした後、硬質ポリ
ウレタンの発泡原液を注入し、その後、上型を閉じて上
記発泡原液を発泡硬化させることにより、スラッシュ表
皮3の裏面に発泡基材5が一体に発泡成形されたドアト
リム1を得る。
【0022】このように、本実施例では、2層構造のス
ラッシュ表皮3の裏面側を構成する発泡層3bをサーモ
プラスチックウレタンを含有した発泡性のポリ塩化ビニ
ルで成形していることから、材質の異なるスラッシュ表
皮3と発泡基材5とを上記サーモプラスチックウレタン
の特性によって強力に密着させることができ、上記スラ
ッシュ表皮3を発泡基材5から確実に剥離しないように
することができる。
【0023】また、上記スラッシュ表皮3と発泡基材5
とが強力に密着していることから、発泡基材5を発泡成
形する際に発生するガスの圧力によるスラッシュ表皮3
の浮上がりを確実に防止することができ、ガスブクレの
ない見栄えの良いドアトリム1を得ることができる。
【0024】なお、上記実施例では、スラッシュ表皮3
の2層目である発泡層3bの原料中にサーモプラスチッ
クウレタンを混合することによって発泡層3bにサーモ
プラスチックウレタンを含有させたが、例えば、ソリッ
ド層だけの単層でスラッシュ表皮3を成形する場合にお
いては、該スラッシュ表皮3の裏面側にサーモプラスチ
ックウレタンを含浸させることによって含有させるよう
にしてもよく、さらには、スラッシュ表皮3全体にサー
モプラスチックウレタンを含有させてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜4に係
る本発明によれば、スラッシュ表皮の少なくとも発泡基
材側にサーモプラスチックウレタンを含有させたので、
パウダースラッシュ成形されたポリ塩化ビニル製のスラ
ッシュ表皮とその裏面に一体に発泡成形されたポリウレ
タン製の発泡基材とを強力に密着させることができ、上
記スラッシュ表皮の発泡基材からの剥離を確実に防止す
ることができる。また、この両者の密着性アップによ
り、発泡成形時のガス圧によるスラッシュ表皮の浮上が
りを確実に防止でき、ガスブクレのない見栄えの良い発
泡成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドアトリムの左側半分を示す斜視図である。
【図2】図1のA部拡大図である。
【図3】剥離強度とサーモプラスチックウレタンの添加
部数との関係を示すグラフである。
【符号の説明】 1 ドアトリム(発泡成形品) 3 スラッシュ表皮 3a ソリッド層 3b 発泡層 5 発泡基材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パウダースラッシュ成形されたポリ塩化
    ビニル製のスラッシュ表皮の裏面にポリウレタン製の発
    泡基材が一体に発泡成形された発泡成形品であって、 上記スラッシュ表皮の少なくとも発泡基材側には、サー
    モプラスチックウレタンが含有せしめられていることを
    特徴とするスラッシュ表皮を有する発泡成形品。
  2. 【請求項2】 サーモプラスチックウレタンの含有量
    は、スラッシュ表皮を構成するポリ塩化ビニル100重
    量部に対し5〜10重量部に設定されていることを特徴
    とする請求項1記載のスラッシュ表皮を有する発泡成形
    品。
  3. 【請求項3】 スラッシュ表皮は、表側を構成するソリ
    ッド層と、裏側を構成する発泡層とからなり、サーモプ
    ラスチックウレタンは上記発泡層に含有せしめられてい
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のスラッシュ表
    皮を有する発泡成形品。
  4. 【請求項4】 発泡基材は、硬質ポリウレタン製である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    スラッシュ表皮を有する発泡成形品。
JP6108534A 1994-05-23 1994-05-23 スラッシュ表皮を有する発泡成形品 Withdrawn JPH07314465A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Effective date: 20010731