JPH07313987A - 高圧反応容器装置 - Google Patents

高圧反応容器装置

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JPH07313987A
JPH07313987A JP6116959A JP11695994A JPH07313987A JP H07313987 A JPH07313987 A JP H07313987A JP 6116959 A JP6116959 A JP 6116959A JP 11695994 A JP11695994 A JP 11695994A JP H07313987 A JPH07313987 A JP H07313987A
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Takeshi Kanda
神田  剛
Seiichi Yamamoto
誠一 山本
Taku Aokata
卓 青方
Satoshi Furuta
覚士 古田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主として超臨界条件下の水によって有機物の
分解処理を効率的に行うことができる高圧反応容器装置
を提供する。 【構成】 筒状の容器本体2を蓋部材3,4で気密に施
蓋して内部に反応室1Aを形成している高圧反応容器装
置1であって、前記反応室1A内で内・外流路11,1
2を形成する流路形成部材7の一端部7aを一方の蓋部
材4に固定して備え、前記流路形成部材7の他端部7b
は自由端とされていて対向する他方の蓋部材3と協働し
て内・外流路11,12を連絡する混合流路8を形成し
ており、前記流路形成部材7を固定した側の蓋部材4に
は、前記内・外流路11,12の一方に対して第1流体
14Aを加圧供給する第1加圧供給手段Aが接続され、
前記混合流路8側の蓋部材3には、該混合流路8に対し
て第2流体21Aを加圧供給する第2加圧供給手段Bが
接続され、更に、前記流路形成部材7を固定した側の蓋
部材4には、前記混合流路8を介して内・外流路11,
12の他方を流れる流体混合物の流出孔13が形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として超臨界条件下
の水によって有害有機物の分解処理を行うプロセスに使
用して好適な高圧反応容器装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機物の分解処理に関しては、し
尿処理を代表的な例として微生物による分解処理が一般
的なものとして行われてきたが、処理にともなう汚泥の
発生量の多さが問題となって、それを低減するための手
法が検討されていた。その代表的な手法は、200〜3
00℃程度の温度、100気圧程度の熱水条件下で、酸
化剤として空気もしくは酸素を強制的に送りこんで、酸
化分解を起こさせる湿式酸化法と呼ばれる手法であり、
同手法については、し尿のような一般的な有機物の場合
には特段の問題はないが、有害有機物例えばPCBを含
む排水に適用すると分解のレベルに問題があると言われ
てきた。
【0003】このような分解の程度に係る問題点をさら
に改善するものとして、水の超臨界条件(温度374
℃、圧力220気圧)以上の温度・圧力で酸化剤を作用
させて分解を起こさせる超臨界水酸化法が近年注目を集
め活発に研究開発が行われており、その一例として特開
昭57−4225号公報(特公平1−38532号)で
開示の技術がある。
【0004】すなわち超臨界条件下の水は、分極特性の
変化により、常圧下では溶解することが困難であった有
機物を溶解させられるようになり(したがってすぐれた
溶媒となって)、これに空気、酸素あるいは過酸化水素
水など酸化剤を共存させるとこれらも均一分散して有機
物の酸化発熱(燃焼)が起こり、燃焼エネルギーを追加
投入せずとも分解反応が進行する。
【0005】その分解の程度は、例えばPCBを例にと
ると99.99%以上と言われており完全分解に近く、
また反応条件が燃焼と比較してマイルドな条件であるた
めにダイオキシンなどの副次的な有害物質の発生を招く
こともなく、有害有機物の処理が問題となっている昨今
将来的に極めて有望な処理技術といえる。その基本的な
フローは、図17に示すごとく、被処理物である有機物
含有流体(水)がタンク14から閉止弁15を経て高圧
ポンプ16によって逆止弁17を経由して加圧下に送出
され、これに酸化剤流体(一例として過酸化水素水)が
タンク21から閉止弁22を経由して同じく高圧ポンプ
23によって逆止弁24を経由して加圧下に送出され、
これらは合流して予熱器52に入り、ここでヒータ55
によって水の超臨界条件である374℃以上に達せしめ
るべく加熱が行われる。しかして高圧反応器53に入っ
た混合流体は有機物の酸化反応により発熱昇温し、この
間有機物は主に水と炭酸ガスとに分解する。ついでこれ
らの分解物は冷却器54で冷却されて気液分離器28に
入り、ここで気体と液体とに分離されて、気体は減圧弁
29から閉止弁30を経て大気放出され、一方液体は減
圧弁31から閉止弁32を経て排出されて一連の処理を
完了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超臨界水酸化処理技術については、上記の通り基本的な
フロー(プロセス)は開示されているものの、その中枢
をなす高圧反応容器装置についてはほとんど開示されて
いないのが実状である。そこで本発明は、上記の実状に
鑑み、主として超臨界条件下の水によって有機物の分解
処理を効率的に行うに好適な高圧反応容器装置を提供す
ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、筒状の容器本
体2を蓋部材3,4で気密に施蓋して内部に高圧室1A
を形成している高圧反応容器装置1であって、前述の目
的を達成するために、次の技術的手段を講じている。す
なわち、請求項1に係る本発明では、前記高圧室1A内
で内・外流路11,12を形成する流路形成部材7の一
端部7aを一方の蓋部材4に固定して備え、前記流路形
成部材7の他端部7bは自由端とされていて対向する他
方の蓋部材3と協働して内・外流路11,12を連絡す
る混合流路8を形成しており、前記流路形成部材7を固
定した側の蓋部材4には、前記内・外流路11,12の
一方に対して第1流体14Aを加圧供給する第1加圧供
給手段Aが接続され、前記混合流路8側の蓋部材3に
は、該混合流路8に対して第2流体21Aを加圧供給す
る第2加圧供給手段Bが接続され、更に、前記流路形成
部材7を固定した側の蓋部材4には、前記混合流路8を
介して内・外流路11,12の他方を流れる流体混合物
の流出孔13が形成されていることを特徴とするもので
ある。
【0008】請求項2に係る本発明では、前記高圧室1
A内で内・外流路11,12を形成する流路形成部材7
の一端部7aを一方の蓋部材4に固定して備え、前記流
路形成部材7の他端部7bは自由端とされていて対向す
る他方の蓋部材3と協働して内・外流路11,12を連
絡する混合流路8を形成しており、前記流路形成部材7
を固定した側の蓋部材4には、前記外流路11に対して
第1流体14Aを加圧供給する第1加圧供給手段Aが接
続され、前記混合流路8側の蓋部材3には、該混合流路
8に対して第2流体21Aを加圧供給する第2加圧供給
手段Bが接続され、更に、前記流路形成部材7を固定し
た側の蓋部材4には、前記混合流路8を介して内流路1
2を流れる流体混合物の流出孔13が形成され、該流出
孔13に第1気液分離手段Cが接続され、更に、前記内
流路12の上方部から上方に引出される管路64を介し
て第2気液分離手段Dが接続されていることを特徴とす
るものである。
【0009】請求項3に係る本発明では、前記第1流体
14Aが有機物含有流体であり、第2流体21Aが酸素
含有流体であることを特徴とするものである。請求項4
に係る本発明では、前記第1流体14Aが水であり、第
2流体21Aが有機物流体であることを特徴とするもの
である。請求項5に係る本発明では、請求項2に係る本
発明において、前記第1気液分離手段Cおよび/または
第2気液分離手段Dに、流量調整手段60が備えられて
いることを特徴とするものである。
【0010】請求項6に係る本発明では、前記請求項4
における第2流体21Aとともに、前記混合流路8に対
して第3流体35Aが加圧供給されて混合可能であり、
該第3流体35Aが酸素含有流体であることを特徴とす
るものである。請求項7に係る本発明では、前記第1流
体14Aと第2流体21Aもしくは第1〜第3流体14
A,21A,35Aとともに、前記混合流路8に対して
第4流体39Aが加圧供給されて混合可能であり、該第
4流体39Aがアルカリ水溶液であることを特徴とする
ものである。
【0011】請求項8に係る本発明では、前記容器本体
2の内面に断熱部材25が設置されていることを特徴と
するものである。請求項9に係る本発明では、流路形成
部材7は、耐熱材料よりなる円筒形であり、容器本体2
の軸心上に設置されていて、その円筒内が軸方向に延び
る内流路12とされていて円筒外が環状の外流路11で
あることを特徴とするものである。
【0012】請求項10に係る本発明では、円筒形の流
路形成部材7は、混合流路8側に、耐食層7Aがその内
面および/または外面に施着されていることを特徴とす
るものである。請求項11に係る本発明では、円筒形の
流路形成部材7は、軸方向に少なくとも2つの部分7
c,7dに分割されていて接合分離自在であることを特
徴とするものである。
【0013】請求項12に係る本発明では、円筒形の流
路形成部材7は、その内外面に軸方向のフィン44,4
4A,45,45A,46,46A,47,47Aが設
けられていることを特徴とするものである。請求項13
に係る本発明では、流路形成部材7は、複数本の直管状
伝熱管48,48Aであり、その管内部を通して前記第
1流体14Aが第2流体21Aとの混合流路8に導かれ
るようにされていることを特徴とするものである。
【0014】請求項14に係る本発明では、前記内流路
12が絞り部73を介して反応部12Aと熱交換部12
Bとが流路長手方向に分かれて形成されており、前記第
2気液分離手段Dにおける管路64の開口が、前記熱交
換部12Bの上方部分に位置付けされていることを特徴
とするものである。請求項15に係る本発明では、前記
反応部12Aに、取り外し可能な耐食層としてのライナ
107Aが設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0015】請求項16に係る本発明では、前記第1気
液分離手段Cの管路28A及び/または第2気液分離手
段Dの管路65に、第1流体14Aとの熱交換をするた
めの熱交換器77および/または78が設けられている
ことを特徴とするものである。請求項17に係る本発明
では、第1加圧供給手段Aの主管路18Aとこれより分
岐された副管路18Bとを備え、該副管路18Bと第2
気液分離手段Dの管路65とに亘って熱交換器77が備
えられているとともに、前記副管路18Bの吐出口は、
外流路11の中間部に位置付けされていることを特徴と
するものである。
【0016】請求項18に係る本発明では、第1加圧供
給手段Aの主管路18Aおよび/または副管路18B
に、流量制御用の絞り手段79が設けられていることを
特徴とするものである。請求項19に係る本発明では、
外流路11内にヒータ80が設けられていることを特徴
とするものである。
【0017】請求項20に係る本発明では、副管路18
Bの吐出口は、内流路12の熱交換部12B内でかつ流
路形成部材7の内壁近傍に位置付けされていることを特
徴とするものである。請求項21に係る本発明では、第
2気液分離手段Dで分離された液を第1加圧供給手段A
における供給ポンプ16の吸込み側に還流する管路83
を備えていることを特徴とするものである。
【0018】
【作用】本発明に係る高圧反応容器装置1の基本的な作
用を例えば有害有機物の水溶液を超臨界水条件下に酸化
分解処理を行う場合として説明する。図1において、有
害有機物含有の水である第1流体14Aがタンク14か
ら第1加圧供給手段Aを介して高圧室1Aにおける外流
路11に加圧供給される。
【0019】すなわち、有害有機物含有流体14Aがタ
ンク14から、閉止弁15を経由して給送ポンプ16に
よって逆止弁17から管路18にてヘッダ部9に加圧供
給され、システム起動時には管路18に設けられたプレ
ヒータ19によって水の超臨界条件(374℃)近傍に
達するように加熱され、またその圧力は後述の減圧弁に
よって水の超臨界条件(220気圧)を保つように設定
されて高圧室1A内に流入する。
【0020】しかして高圧室1A中に流入した有害有機
物含有流体14Aは、外流路11を上昇し混合流路8で
反転する。一方上蓋部材3の開孔20から超臨界水条件
下での酸化反応を引き起こすに必要な酸素含有流体であ
る第2流体21Aが、第2加圧供給手段B、すなわちタ
ンク21から閉止弁22を経由して給送ポンプ23によ
って逆止弁24を経て混合流路8に加圧供給して混合さ
れる。
【0021】以上の酸化剤の混合によって有害有機物は
超臨界水条件下に酸化分解しつつ流路形成部材7の内流
路12を流下し、この間、外流路11を上昇する流体と
流路形成部材7を介して熱交換を行う(したがって一旦
発熱反応が生起した後は、先のプレヒータ19による加
熱は必須のものではなくなるのでその電源等は停止す
る)。
【0022】高圧反応室1A中で酸化分解かつ冷却され
た流体混合物は、下蓋4の流出孔13から流出して冷却
器27でさらに冷却されて気液分離器28に到り、ここ
で気体(主成分は炭酸ガス)と液体(主成分は水)とに
分離されて、気体は減圧弁29で減圧されて閉止弁30
から大気放出され、液体は減圧弁31、閉止弁32を経
由して貯留タンク33に排出されて、目的とする有機物
含有流体の処理が完了する。
【0023】
【実施例】以下、図を参照して本発明の実施例を説明す
る。本発明の第1実施例を示している図1において高圧
反応容器装置1は、筒状、望ましくは円筒状に形成され
た容器本体2の上下開口部にシール部材5,6を介して
蓋部材(上蓋3と下蓋4)で施蓋することで気密とされ
ている高圧室1Aを形成している。
【0024】高圧室1A内で内・外流路11,12を形
成する流路形成部材7が実施例ではその一端部7aが下
蓋4に固定して備えられ、他端部7bは自由端とされて
対向する他方の蓋部材である上蓋3と協働して軸方向に
長い内流路12と環状とされた外流路11とを連絡する
混合流路8を形成している。流路形成部材7は、インコ
ネル等の耐熱材料によって円筒状に形成しているが、混
合流路8に近い自由端側は、強酸の発生をともなう高温
の反応場となるので、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ
素等のセラミックスの溶射若しくはライニング等によっ
てその内面および/または外面に耐食層(膜を含む)7
Aを施着することが望ましい。この場合、該耐食層を筒
形のライナとして取り外し可能に構成することは同部の
損傷が激しいことが予想されるゆえに、一層好ましいも
のとして堆奨される。
【0025】前記流路形成部材7を固定した側の蓋部
材、実施例では下蓋4には内・外流路11,12の一
方、実施例では外流路11に対して第1流体14Aを加
圧供給する第1加圧供給手段Aが接続されている。実施
例では、下蓋4に円環状のヘッダ9を形成し、このヘッ
ダ9と外流路11とを周方向に等間隔で形成した複数の
通孔10で連通しており、ヘッダ9には第1管路18が
接続されている。
【0026】更に、第1管路18には第1流体である例
えば有害有機物を含有する水溶液14Aのための第1タ
ンク14と、閉止弁15、高圧ポンプで例示する送給ポ
ンプ16および逆止弁17がその順序で直列に配置され
ており、システム起動時に水の超臨界条件(374℃)
近傍まで加熱するためのプレヒータ19が備えられてい
る。
【0027】一方、上蓋3には超臨界水条件下(温度3
74℃以上、圧力220気圧以上)での酸化反応を引き
起こすに必要な第2流体21A、例えば酸素含有流体を
混合流路8に対して加圧供給可能な第2加圧供給手段B
が接続されている。実施例では、上蓋3に形成した通孔
20に第2管路20Aが接続されていて、この第2管路
20Aには、第2流体21Aのための第2タンク21、
閉止弁22、高圧ポンプで例示する送給ポンプ23およ
び逆止弁24がその順序で直列に配置されている。
【0028】ここで、酸素含有流体としては過酸化水素
水を一例と挙げることができ、該第2流体が空気もしく
は酸素のようにガスである場合には、第2タンク21は
ボンベとなり、このボンベからブースタポンプによって
一旦アキュムレータに蓄圧し、減圧弁で減圧してから加
圧供給する第2加圧供給手段とすることもできる。下蓋
4には内流路12と連通し、該内流路12を流下する流
体混合物の流出孔13が形成してあり、該流出孔13に
は、第1気液分離手段Cが接続されている。
【0029】実施例では流出孔13に第3管路28Aを
接続し、この第3管路28Aには冷却器27、気液分離
器28が直列に配置されていて気液分離器28には第1
・2分岐管28B,28Cが接続されていて気体は第1
分岐管28Bに備えた減圧弁29で減圧されて閉止弁3
0から大気放出され、液体は第2分岐管28Cに備えた
減圧弁31、閉止弁32を経由して貯留タンク33に排
出されるようになっている。
【0030】次に、図1に示した第1実施例について例
えば有害有機物の水溶液を超臨界水条件下に酸化分解処
理を行う場合としてその作用を説明する。第1流体14
Aである有害有機物含有流体が第1タンク14から、閉
止弁15を経由して送給ポンプ16によって逆止弁17
から管路18にてヘッダ部9に加圧供給され、システム
起動時には管路18に設けられたプレヒータ19によっ
て水の超臨界条件(374℃)近傍に達するように加熱
され、またその圧力は減圧弁29,31によって水の超
臨界条件を保つ圧力、すなわち220気圧を保つように
設定されて高圧室1A内に流入する。
【0031】しかして高圧室1A中に流入した有害有機
物含有の第1流体14Aは、外流路11を上昇して混合
流路8で反転する。一方、混合流路8には上蓋20の通
孔20から超臨界水条件下での酸化反応を引き起こすに
必要な酸素含有流体21Aが、第2タンク21から閉止
弁22を経由して給送ポンプ23によって逆止弁24を
経て加圧供給混合される。
【0032】以上の酸化剤の混合によって有害有機物は
超臨界水条件下(温度374℃以上、圧力220気圧以
上)に酸化分解しつつ内流路12を流下し、この間、外
流路11を上昇する第1流体14Aと流路形成部材7を
介して熱交換を行う(したがって一旦発熱反応が生起し
た後は、先のプレヒータ19による加熱は必須のもので
はなくなる)。
【0033】また、容器本体2については、かくのごと
く内部の高圧室1Aで発熱するので容器本体2の強度確
保の観点からは断熱するのが望ましく、またエネルギー
の有効利用の観点からも断熱する方が望ましく、この断
熱手段として外部断熱方式とすることもできるが容器本
体2の内側に断熱部材25を設置するとともにさらには
酸化剤の供給による発熱反応の影響を著しく受ける上蓋
3の内側にも断熱材26を設置する内部断熱方式が効率
の面から有利である。ここで断熱材25,26としては
アルミナ等酸化物、窒化ケイ素等窒化物もしくは炭化ケ
イ素等炭化物の適用が可能である。
【0034】かくして高圧室1A中で酸化分解かつ冷却
された流体混合物は、内流路12を流下する過程で冷却
されつつ下蓋4の流出孔13から流出して冷却器27で
さらに冷却されて気液分離器28に到り、ここで気体
(主成分は炭酸ガス)と液体(主成分は水)とに分離さ
れて、気体は減圧弁29で減圧されて閉止弁30から大
気放出され、液体は減圧弁31、閉止弁32経由貯留タ
ンク33に排出されて、目的とする有機物含有流体の処
理が完了する。
【0035】なお前記記載例では、下蓋4から外流路1
1に流入する第1流体を有機物含有流体、上蓋3から混
合流路8に流入する第2流体を酸素含有流体として本発
明に係る高圧反応容器装置1の機能を説明したが、同じ
超臨界水条件下の分解反応を酸化反応ではなく水による
加水分解として利用する場合にも適用でき、この場合第
1流体は水であり、第2流体は有機物流体(例えばフロ
ン)となる。
【0036】図2は、本発明の第2実施例を示し、この
第2実施例は有機物流体の分解を超臨界水条件下にかつ
酸化剤を用いて行う場合であって、とりわけ貯蔵された
高濃度の有害有機物の処理を行うのに好ましい高圧反応
容器装置1であり、第1実施例と共通する部分は共通符
号で示し、以下、相違点につき主に説明する。すなわち
超臨界条件の生成に係る水で例示する第1流体14A
が、タンク14から閉止弁15を経て給送ポンプ16に
よって逆止弁17を経て高圧室1Aの流路形成部材7の
外流路11に加圧送給され、外流路11を上昇して混合
流路8に達する。ここにおいて被処理物である有害有機
物が第3流体35Aとして、第3タンク35から閉止弁
36を経由して給送ポンプ37により逆止弁38を経
て、先に述べた第2流体21Aである酸素含有流体とと
もに混合流路8に加圧供給されて混合される。
【0037】しかして定常条件下にては、超臨界水条件
に達した水溶媒中に有機物さらには酸化剤が均一分散し
て酸化反応を起こし、有機物は酸化分解を受けつつ内流
路12内を流下する過程で冷却される。なお同部で混合
する本図の構成は、水溶媒がすでに超臨界条件に達して
いるので混合物の分散性がよく、また外流路11を上昇
するのが水単独であるので熱交換の上でも、さらには容
器本体2の耐蝕性の観点からものぞましい。このように
腐食が問題とならないという点から、水の予熱としての
プレヒータ19としては、第1管路18内にシースヒー
タを用いて内熱方式で行うことも可能となる。
【0038】なお処理対象物である有機物流体が例えば
PCBのごとく塩素を含む場合には、酸化分解反応によ
って塩酸発生するので、これを中和するためにアルカリ
溶液(一例として苛性ソーダ)を添加するのが望まし
く、図2においてはこれを第4流体39Aとして第4タ
ンク39から閉止弁40を経由して給送ポンプ41によ
り逆止弁42を経て、混合流路8に加圧供給して混合し
ている。
【0039】なお、混合流体の気液分離については第1
実施例と同様であり、この混合流体の量が多い場合に
は、特に図示していないが第2〜4流体の管路に、プレ
ヒータ、シースヒータ等の予熱器を設けて第2〜4流体
を個別に予熱してから混合流路8に加圧供給することが
望ましい。図3は本発明の第3実施例を示しており、図
2を参照して既述した第2実施例において、第1管路1
8、第3管路28Aに外部での補助熱交換器43を設け
た点が相違し、その他の構成と作用は第2実施例と共通
するので共通部分は共通符号を付している。
【0040】この第3実施例では、高圧室1A内での熱
交換が不充分である場合に有効に機能できる。図4〜図
7はそれぞれ本発明の第4実施例〜第7実施例を示して
おり、図2を参照して既述した第2実施例において、い
ずれも流路形成部材7について設計変更したものであ
り、第2実施例と共通する部分は共通符号で示し、その
共通する構成及び作用の説明は省略し、以下、相違点に
ついて説明する。
【0041】まず、図4の第4実施例は、円筒形状の流
路形成部材7を、軸方向に分割して上部分7c、下部分
7dとしてフランジ接合手段7eにて接合分離自在とし
たものである。この第4実施例では、反応室1Aでは既
述した通り、酸化分解反応が発熱をともないかつ環境条
件としても塩酸等強酸の発生により厳しく、したがって
流路形成部材7の損傷が激しいので、これを消耗品とし
て交換しやすくするため酸化分解反応に係る上部7cな
らびに冷却熱交換に係る下部7dに二分して接合分離自
在としたものである。
【0042】この第4実施例において、上部7cはこの
内面および/または外面をアルミナ等セラミックスの耐
食材料で形成したり、該耐食材料を溶射、ライニング等
することができ、また、その軸方向の分割個数は2個以
上であってもよい。図5に示した第5実施例は第4実施
例を発展させたもので、上部7c、下部7dのそれぞれ
に、内外軸方向にフィン44,44A,45,45A,
46,46A,47,47Aを設けて内外での熱交換を
促進したものである。
【0043】図6に示した第6実施例は、流路形成部材
7は円筒状ではなく下蓋4の通孔10,10に直管状の
伝熱管48,48Aを設けた例であって、前記第1流体
14Aがその内部を通過して、前記第2流体21との混
合流路8に導かれるようにした例であり、この場合伝熱
管48,48Aは周上等分に配設されるのが望ましい。
【0044】また図7の第7実施例は、前記伝熱管をス
パイラル状とした例であって、1本でも機能するが、図
示のごとく複数本49,49Aを周上等分に軸方向同一
ピッチで配設するのが望ましい。図8は本発明の第8実
施例を示しており、図2を参照して既述した第2実施例
において希釈化されている気液分離後の液体33Aを閉
止弁50、管路51を介して給送ポンプ16の吸込側に
戻して再循環したものであり、この第8実施例では高圧
反応容器装置1の優れた熱効率と相まってシステムの効
率をより一層改善でき、特に、水を第1流体として、こ
れに分解すべき第2の有害有機物を含有する第2流体を
少量混合して処理する場合に有効である。
【0045】なお、既述した第3〜8実施例は、第1実
施例に適用することが可能であり、容器本体2の上下方
向は逆転してもよく、あるいは容器本体2は水平方向に
設置した所謂横置形であっても良い。更に、容器本体2
を気密に施蓋する蓋部材3,4は少なくとも一方がメン
テナンス等の観点から開閉自在であればよく、従って、
容器本体2を有底筒体と構成することもできる。
【0046】図9から図16はそれぞれ本発明の第9〜
16実施例であり、既述した第1気液分離手段Cとは別
に、内流路12における上部自由端の反応部12Aにお
いて生成するガス成分を更に気液分離するための第2気
液分離手段Dを備えた点において、既述した第1〜8実
施例とその構成、作用を異にするものであり、その他の
基本構成は共通することから、共通部分は共通符号を付
し、以下、相違点につき主に説明する。
【0047】図9および図10はいずれも図1と対応す
るものであり、流路形成部材7は、その内流路12が部
材7の内周側に備えたフランジ12Cによって反応部1
2Aと熱交換部12Bとが流路長手方向に分かれて形成
しており、前記フランジ12C上には、耐食層としての
ライナ107Aが取外し可能に設けられている。第1気
液分離手段Cは、第3管路28Aに絞り60が冷却器2
7の上流側に直列に設けられているとともに、気液分離
器28に備えている液面計61の信号で開閉制御される
開閉弁62を第2分岐管28Cに備えている。
【0048】第2気液分離手段Dは、反応部12Aにお
いて有機物含有流体の酸化反応により二酸化炭素を主成
分として発生するガス成分が浮力の点で反応部上方へ移
動し易い傾向にあることへの対応として具備されてい
る。すなわち、図9の第9実施例では、上蓋3に通孔6
3を形成し、この通孔63にライナ107Aを貫通して
反応部12Aの下端部で開口している連絡管64を接続
しているとともに、容器2外においては通孔63に第4
管路65が接続されており、この第4管路65には冷却
器66、気液分離器67が直列に配置されていて、更
に、気液分離器67には第1・2分岐管67B,67C
が接続されていて、気体は第1分岐管67Bに備えた減
圧弁68で減圧されて閉止弁69から大気放出され、一
方、前記ガス成分に同伴する液体は第2分岐管67Cに
備えた開閉弁70を経由して貯留タンク71に排出され
るようになっている。
【0049】ここで、開閉弁70は気液分離器67に備
えた液面計72の信号に連動して開閉制御される減圧弁
である。この図9に示した第9実施例では、図1を参照
して既述した第1実施例と同様に、第1加圧供給手段A
から有害有機物含有流体(第1流体14A)が外流路1
1に供給されると上昇して混合流路8で反転し、一方、
第2加圧供給手段Bからは超臨界水条件下での酸化反応
を引き起こすに必要な酸素含有流体が加圧供給混合さ
れ、これによって有害有機物は超臨界水条件下に酸化分
解しつつ内流路12を流下する過程で冷却されつつ流出
孔13から流出すると第1気液分離手段Cによって既述
の通り処理される。
【0050】この第9実施例では、反応部12Aにおい
て反応生成した成分のうち、ガス状の成分は、内流路1
2の熱交換部12Bを流下する間に図9の矢印で示す如
く反転上昇して熱交換部12Bの上方に向い管路64の
開口部に流入して通孔63から流出し、冷却器66で冷
却されて気液分離器67に到り、ここで気体(主成分は
炭酸ガス)と同伴する液体(主成分は水)とに分離され
て気体は減圧弁68で減圧されて閉止弁69から大気放
出され、液体は液面計72と連動する減圧弁70を介し
て貯留タンク71に排出される。
【0051】この第9実施例における絞り60は、気液
分離手段に対する流れの制御機能を有し、従って、第2
気液分離手段Dの管路65にも具備させることができ
る。また、第9実施例において、同じ超臨界水条件下の
分解反応を酸化反応ではなく水による加水分解として利
用する場合には、第1流体は水であり、第2流体は有機
物流体(フロンを含む)となる。
【0052】図10は本発明の第10実施例を示してお
り、とりわけ、前記反応部12Aと熱交換部12Bとを
絞り部73を設けて明確に区分し、熱交換部12Bから
の前記ガス成分の第2気液分離手段Dへの流出を円滑に
したものであって、図1および図9を参照して既述した
第1・9実施例と共通する部分は共通符号で示し、以
下、相違点につき主に説明する。
【0053】図10において、流路形成部材7は絞り部
73と滞留部74がその内流路12に形成されており、
反応部12Aで生成したガス成分は絞り部73の存在に
よって反応部12Aへの移行が抑制され滞留部74に至
るようになっている。滞留部74に管路64の開口が臨
んでおり、管路64の上端にはベローズ74aが設けら
れ、該ベローズ74aは上蓋3に形成した凹部75に収
められ、この凹部75に通孔63が連通されている。な
お、凹部75は蓋76で気密に閉塞されているととも
に、ベローズ74aは管路64の上蓋3内貫通孔を通し
てのもれ流れの遮断と軸方向伸縮の吸収を行うものであ
る。
【0054】図11は本発明の第11実施例を示してお
り、図9.10図において示した冷却器66に代替して
熱交換器77を設置してこの熱交換器77によって第1
加圧供給手段Aの第1流体14Aの予熱を行うようにし
たもので、これによるとシステム全体の効率が一層向上
する。なお、第1流体との熱交換手段については、第1
加圧供給手段Aと第1気液分離手段Cとの間に熱交換器
78を設けたものであってもよく、熱交換器77,78
はいずれか一方又は双方に具備させることができる。
【0055】この図11に示した第11実施例は、前述
の熱交換器77,78を除き、図10で既述した第10
実施例と共通する部分は共通符号で示している。図12
は本発明の第12実施例であり、図2を参照して既述し
た第2実施例と対応するものであり、流路形成部材7に
は絞り73と滞留部74を形成した点、第1気液分離手
段Cには絞り60を設けた点、第2気液分離手段Dを設
けた点、熱交換器77を設けた点において既述の第2実
施例と相違し、その他の構成・作用は第2実施例と共通
するので共通部分は共通符号で示している。
【0056】図13は本発明の第13実施例を示してお
り、第1加圧供給手段Aにおける管路18をチェック弁
17より下流側において主管路18Aと副管路18Bと
に分岐させ、主管路18Aはヘッダ9に連通し一方副管
路18Bは熱交換器77を経由させた後に外流路11の
中間部に導入して熱交換部12Bにおける熱交換効率を
改善したものであり、その他の構成・作用は図2を参照
した第2実施例および図12を参照した第12実施例と
共通するので、共通部分は共通符号で示している。
【0057】図14は本発明の第14実施例であり、図
13で既述した主管路18Aに絞り79を設けるととも
に外流路11の上部にシースヒータ80を設けた点が図
13を参照した第13実施例と相違し、その他の構成・
作用は共通するので共通部分は共通符号で示している。
この第14実施例では絞り79によって流量制御が可能
であり、該絞り79は副管路18Bにも具備させること
ができる。
【0058】また、シースヒータ80によって混合流路
8における温度状態を制御することが可能となり、第1
流体14Aが水である場合にはとりわけ耐腐蝕性など問
題とすることなく設置し得るという点で好ましい構成と
いえる。図15は本発明の第15実施例を示し、図12
を参照して既述した第12実施例において、チェック弁
17より下流側において副管路18Bを分岐させてこの
副管路18Bに開閉弁81を設けるとともに、該副管路
18Bの吐出口118Bを内流路12の熱交換部12B
に位置付けして流路形成部材7の内壁部に第1流体14
Aを流入できるようにしたものであり、この第15実施
例によれば、分解反応、中和に伴う発生折出物(塩)の
流路形成部材7内壁への固着を、開閉弁81の随時開に
よって吐出口118Bから水を通水することによって防
止しうるものであり、その他の構成は図12で示した構
成・作用と共通するので共通部分は共通符号で示してい
る。
【0059】図16は本発明の第16実施例を示してお
り、図14・15で示した各実施例において第2気液分
離手段Dの気液分離器67で分離された液を、貯留タン
ク71から開閉弁82を経て第1流体14Aの給送ンプ
16の吸込側に還流する管路83を設けてシステムの熱
効率を一層高めたものであり、その他の構成・作用は図
14・15と共通するので共通部分は共通符号で示して
いる。
【0060】以上第1〜16実施例において各実施例を
互いに組合せることは可能であり、又、反応条件として
は超臨界水条件のみならず超臨界以外の高温高圧水条件
下をも選択し得ることはいうまでもない。
【0061】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明ではエネルギ
ー効率にすぐれた超臨界水下の有機物分解用高圧反応容
器装置を提供し、さらには高圧反応容器の耐圧特性、腐
食耐性を高める水溶媒、有機物、酸化剤等の供給に係る
構造、さらには熱交換機能の促進に係る構造、高温高圧
水下の有機物分解において生成するガス(主成分二酸化
炭素)の処理に優れた高圧反応容器装置を提供し、さら
には分解物の中和過程において生成する折出物(塩)に
よる熱交換機能の阻害回避に係る構造を提供して、もっ
て超臨界水下の有機物分解の工業的利用の促進を可能な
らしめ、このことは有害有機物の低減に係る社会的な要
請に応えるという点でその意義は極めて大なるものがあ
るといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す全体構成図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す全体構成図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す全体構成図である。
【図4】本発明の第4実施例を示す全体構成図である。
【図5】(A)は本発明の第5実施例を示す全体構成図
であり、(B)はその要部E−Eの断面図である。
【図6】本発明の第6実施例を示す全体構成図である。
【図7】本発明の第7実施例を示す全体構成図である。
【図8】本発明の第8実施例を示す全体構成図である。
【図9】本発明の第9実施例を示す全体構成図である。
【図10】本発明の第10実施例を示す全体構成図であ
る。
【図11】本発明の第11実施例を示す全体構成図であ
る。
【図12】本発明の第12実施例を示す全体構成図であ
る。
【図13】本発明の第13実施例を示す全体構成図であ
る。
【図14】本発明の第14実施例を示す全体構成図であ
る。
【図15】本発明の第15実施例を示す全体構成図であ
る。
【図16】本発明の第16実施例を示す全体構成図であ
る。
【図17】従来例を示す全体構成図である。
【符号の説明】
1 高圧反応容器装置 1A 反応室(高圧室) 2 容器本体 3 上蓋部材 4 下蓋部材 7 流路形成部材 8 混合流路 11 外流路 12 内流路 13 流出孔 A 第1加圧供給手段 B 第2加圧供給手段 C 第1気液分離手段 D 第2気液分離手段
フロントページの続き (72)発明者 古田 覚士 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の容器本体(2)を蓋部材(3)
    (4)で気密に施蓋して内部に高圧室(1A)を形成し
    ている高圧反応容器装置(1)であって、 前記高圧室(1A)内で内・外流路(11)(12)を
    形成する流路形成部材(7)の一端部(7a)を一方の
    蓋部材(4)に固定して備え、前記流路形成部材(7)
    の他端部(7b)は自由端とされていて対向する他方の
    蓋部材(3)と協働して内・外流路(11)(12)を
    連絡する混合流路(8)を形成しており、前記流路形成
    部材(7)を固定した側の蓋部材(4)には、前記内・
    外流路(11)(12)の一方に対して第1流体(14
    A)を加圧供給する第1加圧供給手段(A)が接続さ
    れ、前記混合流路(8)側の蓋部材(3)には、該混合
    流路(8)に対して第2流体(21A)を加圧供給する
    第2加圧供給手段(B)が接続され、更に、前記流路形
    成部材(7)を固定した側の蓋部材(4)には、前記混
    合流路(8)を介して内・外流路(11)(12)の他
    方を流れる流体混合物の流出孔(13)が形成されてい
    ることを特徴とする高圧反応容器装置。
  2. 【請求項2】 筒状の容器本体(2)を蓋部材(3)
    (4)で気密に施蓋して内部に高圧室(1A)を形成し
    ている高圧反応容器装置(1)であって、 前記高圧室(1A)内で内・外流路(11)(12)を
    形成する流路形成部材(7)の一端部(7a)を一方の
    蓋部材(4)に固定して備え、前記流路形成部材(7)
    の他端部(7b)は自由端とされていて対向する他方の
    蓋部材(3)と協働して内・外流路(11)(12)を
    連絡する混合流路(8)を形成しており、前記流路形成
    部材(7)を固定した側の蓋部材(4)には、前記外流
    路(11)に対して第1流体(14A)を加圧供給する
    第1加圧供給手段(A)が接続され、前記混合流路
    (8)側の蓋部材(3)には、該混合流路(8)に対し
    て第2流体(21A)を加圧供給する第2加圧供給手段
    (B)が接続され、更に、前記流路形成部材(7)を固
    定した側の蓋部材(4)には、前記混合流路(8)を介
    して内流路(12)を流れる流体混合物の流出孔(1
    3)が形成され、該流出孔(13)に第1気液分離手段
    (C)が接続され、更に、前記内流路(12)の上方部
    から上方に引出される管路(64)を介して第2気液分
    離手段(D)が接続されていることを特徴とする高圧反
    応容器装置。
  3. 【請求項3】 前記第1流体(14A)が有機物含有流
    体であり、第2流体(21A)が酸素含有流体であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の高圧反応容器装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1流体(14A)が水であり、第
    2流体(21A)が有機物流体であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の高圧反応容器装置。
  5. 【請求項5】 前記第1気液分離手段(C)および/ま
    たは第2気液分離手段(D)に、流量調整手段(60)
    が備えられていることを特徴とする請求項2記載の高圧
    反応容器装置。
  6. 【請求項6】 前記第2流体(21A)とともに、前記
    混合流路(8)に対して第3流体(35A)が加圧供給
    されて混合可能であり、該第3流体(35A)が酸素含
    有流体であることを特徴とする請求項4記載の高圧反応
    容器装置。
  7. 【請求項7】 前記第1流体(14A)と第2流体(2
    1A)もしくは第1〜第3流体(14A)(21A)
    (35A)とともに、前記混合流路(8)に対して第4
    流体(39A)が加圧供給されて混合可能であり、該第
    4流体(39A)がアルカリ水溶液であることを特徴と
    する請求項3〜4項又は6項のいずれかに記載の高圧反
    応容器装置。
  8. 【請求項8】 前記容器本体(2)の内面に断熱部材
    (25)が設置されていることを特徴とする請求項1〜
    7項のいずれかに記載の高圧反応容器装置。
  9. 【請求項9】 流路形成部材(7)は、耐熱材料よりな
    る円筒形であり、容器本体(2)の軸心上に設置されて
    いて、その円筒内が軸方向に延びる内流路(12)とさ
    れていて円筒外が環状の外流路(11)であることを特
    徴とする請求項1〜8項のいずれかに記載の高圧反応容
    器装置。
  10. 【請求項10】 円筒形の流路形成部材(7)は、混合
    流路(8)側に、耐食層(7A)がその内面および/又
    は外面に施着されていることを特徴とする請求項1〜9
    項のいずれかに記載の高圧反応容器装置。
  11. 【請求項11】 円筒形の流路形成部材(7)は、軸方
    向に少なくとも2つの部分(7c)(7d)に分割され
    ていて接合分離自在であることを特徴とする請求項1〜
    10のいずれかに記載の高圧反応容器装置。
  12. 【請求項12】 円筒形の流路形成部材(7)は、その
    内外面に軸方向のフィン(44)(44A)(45)
    (45A)(46)(46A)(47)(47A)が設
    けられていることを特徴とする請求項1〜11のいずれ
    かに記載の高圧反応容器装置。
  13. 【請求項13】 流路形成部材(7)は、複数本の直管
    状伝熱管(48)(48A)であり、その管内部を通し
    て前記第1流体(14A)が第2流体(21A)との混
    合流路(8)に導かれるようにされていることを特徴と
    する請求項1又は6〜8のいずれかに記載の高圧反応容
    器装置。
  14. 【請求項14】 流路形成部材(7)は、軸方向にスパ
    イラル状に延伸した伝熱管(49)(49A)であり、
    その内部を通して前記第1流体(14A)が第2流体
    (21A)との混合流路(8)に導かれるようにされて
    いることを特徴とする請求項1又は6〜8のいずれかに
    記載の高圧反応容器装置。
  15. 【請求項15】 前記内流路(12)が絞り部(73)
    を介して反応部(12A)と熱交換部(12B)とが流
    路長手方向に分かれて形成されており、前記第2気液分
    離手段(D)における管路(64)の開口が、前記熱交
    換部(12B)の上方部分に位置付けされていることを
    特徴とする請求項2又は5項に記載の高圧反応容器装
    置。
  16. 【請求項16】 前記反応部(12A)に、取り外し可
    能な耐食層としてのライナ(107A)が設けられてい
    ることを特徴とする請求項15に記載の高圧反応容器装
    置。
  17. 【請求項17】 前記第1気液分離手段(C)の管路
    (28A)及び/または第2気液分離手段(D)の管路
    (65)に、第1流体(14A)との熱交換をするため
    の熱交換器(77)および/または(78)が設けられ
    ていることを特徴とする請求項2,5,15,16のい
    ずれかに記載の高圧反応容器装置。
  18. 【請求項18】 第1加圧供給手段(A)の主管路(1
    8A)とこれより分岐された副管路(18B)とを備
    え、該副管路(18B)と第2気液分離手段(D)の管
    路(65)とに亘って熱交換器(77)が備えられてい
    るとともに、前記副管路(18B)の吐出口は、外流路
    (11)の中間部に位置付けされていることを特徴とす
    る請求項2,5,15,16のいずれかに記載の高圧反
    応容器装置。
  19. 【請求項19】 第1加圧供給手段(A)の主管路(1
    8A)および/または副管路(18B)に、流量制御用
    の絞り手段(79)が設けられていることを特徴とする
    請求項18に記載の高圧反応容器装置。
  20. 【請求項20】 外流路(11)内にヒータ(80)が
    設けられていることを特徴とする請求項1〜11又は1
    5〜19のいずれかに記載の高圧反応容器装置。
  21. 【請求項21】 副管路(18B)の吐出口は、内流路
    (12)の熱交換部(12B)内でかつ流路形成部材
    (7)の内壁近傍に位置付けされていることを特徴とす
    る請求項18,19のいずれかに記載の高圧反応容器装
    置。
  22. 【請求項22】 第2気液分離手段(D)で分離された
    液を第1加圧供給手段(A)における供給ポンプ(1
    6)の吸込み側に還流する管路(83)を備えているこ
    とを特徴とする請求項2〜5,15〜21のいずれかに
    記載の高圧反応容器装置。
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