JPH07313668A - パチンコ装置 - Google Patents

パチンコ装置

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JPH07313668A
JPH07313668A JP10710894A JP10710894A JPH07313668A JP H07313668 A JPH07313668 A JP H07313668A JP 10710894 A JP10710894 A JP 10710894A JP 10710894 A JP10710894 A JP 10710894A JP H07313668 A JPH07313668 A JP H07313668A
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JP
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pachinko
ball
pachinko machine
winning
game
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JP10710894A
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English (en)
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Takatoshi Takemoto
孝俊 武本
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Ace Denken KK
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Ace Denken KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】遊技領域内へ打ち出されたパチンコ玉の流れに
干渉することが可能な交換可能な玉分散部材(進路変換
部材)を設けることで、同じパチンコ装置でも、様々な
パチンコ玉の流れを生じさせることができるパチンコ装
置を提供する。 【構成】遊技領域を形成する遊技盤2と、該遊技領域内
に設けられるパチンコ玉の入賞部220、221、22
2、223と、該遊技領域内へ所定の方向からパチンコ
玉を打ち込む発射装置3と、該遊技領域最上部に設けら
れ、該発射装置3により遊技領域に打ち込まれ衝突する
パチンコ玉の進路を変化させて反射する衝突面を形成す
る玉分散部材24とを有し、玉分散部材24は、該遊技
盤2の盤面上に取外しが可能に装着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ、特に、特定
の入賞部への入賞によって始動する変動表示部を備え、
該変動表示部がある特定の状態(例えば、”777”)
になると、急激に入賞率の高まるような機構を備えたパ
チンコ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、パチンコは、日本において、国民
的娯楽として定着している。特に、一般庶民の間では、
身近な娯楽として広く愛され、その遊技者層は、老若男
女をとわず広範囲に渡っている。
【0003】以下、パチンコ装置および遊び方の概要を
図8を用いて説明する。図8に示したのは、いわゆる”
デジパチ(デジタル式パチンコ)”と呼ばれ、現在主流
となっているタイプの一つである。
【0004】パチンコ装置は、外見上は、遊技盤2と、
該遊技盤2内にパチンコ玉を送り出す発射装置3と、パ
チンコ玉を溜めておく貯留部4とから主に構成されてい
る。
【0005】発射装置3は、発射ダイヤル3と、玉弾き
機構(図示せず)とにより構成されている。この発射装
置3は、遊技者が発射ダイヤル3を所望の角度だけ回転
させると、その回転角度に応じた強さで、貯留部4に置
かれている玉を、一つずつ、自動的に、発射してゆくも
のである。
【0006】遊技盤2は、略垂直に設置されており、そ
の盤内には、下側から左上にかけて、発射装置3によっ
て発射された玉を導くためのガイドレール20a,20
bが設けられている。該ガイドレール20a,bよりも
右側の領域が、パチンコ玉による実質的な遊技が行われ
る部分である(以下”遊技部”という)。
【0007】該遊技部の各所には、パチンコ玉の入る入
賞孔を備えた、通常入賞部220、変動入賞部221、
始動入賞部222、特別変動入賞部223が設けられて
いる(以下、これらを総称して”入賞部22”と呼
ぶ)。上方から落下してきたパチンコ玉が、いずれかの
入賞部22の入賞孔に入ると、おのおのの入賞部22に
ついて予め定められた個数のパチンコ玉が、貯留部4に
払い出される。なお、遊技盤の背面側には、入賞孔と連
通した入賞玉回収機構が設けられている。入賞したパチ
ンコ玉の回収は、これによって行われている。
【0008】遊技盤2の略中央には、絵柄が表示される
とともに、その表示絵柄が適宜変更される変動表示部2
1が設置されている。該変動表示部21の絵柄の表示状
態に応じて、特別変動入賞部223の入賞のしやすさが
変化するようになっている。
【0009】遊技盤2の遊技部には、パチンコ玉の動き
に干渉するための釘23や風車23’が、各所に配置さ
れている。これらの傾き具合等は、調整することができ
る。特に、遊技部最上部に設けられている釘(天釘)2
3の傾き加減を調整することで、そのパチンコ装置にお
ける全体的な入賞率を調整することができる。
【0010】遊技部の下端部には、アウト玉入り口25
が設けられている。いずれの入賞部22にも入賞するこ
とのなかったパチンコ玉は、すべてここに入るようにな
っている。そして、アウト玉入り口25に入ったパチン
コ玉は、図示していないアウト玉回収機構によって回収
される。
【0011】この他、パチンコ装置には、アラームや装
飾ランプが設けられている。これらは、発射装置3から
パチンコ玉を発射している時、パチンコ玉が入賞した時
などに作動し、遊技の雰囲気を盛り上げる。
【0012】なお、パチンコ店には、店全体規模でのパ
チンコ玉管理システムが設けられている。アウト玉回収
機構や入賞玉回収機構によって回収されたパチンコ玉
は、一旦、該パチンコ玉管理システムに戻され、その
後、再び、貯留部4への払い出しや、玉の貸し出しに用
いられる。
【0013】貯留部4は、賞品玉排出口40、発射玉皿
41、賞品玉排出口42、予備玉皿43からなる。発射
玉皿41は、発射装置3に供給する玉を溜めておく部分
である。入賞した場合の賞品玉の払出は、賞品玉排出口
40を通じて、該発射玉皿41に行われる。入賞が多
く、該発射玉皿41が一杯になったときには、玉の払出
経路が自動的に変わり、賞品玉の払出は、賞品玉排出口
42から予備玉皿43へ行われるようになっている。
【0014】次に、入賞部22および変動表示部21に
ついて詳細に説明する。
【0015】通常入賞部220では、パチンコ玉が一つ
入賞する毎に、パチンコ玉が所定個数(一般的には、1
0個程度)払い出される。該通常入賞部220は、上側
にほぼパチンコ玉1子分の開口広さを有したポケット状
に構成されている。該通常入賞部220へは、該開口部
からのみ入賞することができる。この開口広さは固定的
なものであり、入賞のしやすさが変化することはない。
なお、該通常入賞部220は、複数個設けられているの
が一般的である。
【0016】変動入賞部221(通称、”チューリッ
プ”)は、入賞しにくい状態と、入賞しやすい状態と、
の二つの異なる形態をとることができ、適宜その状態が
変化する。図中、左側の変動入賞部221(l)が入賞
しにくい状態であり、この時の入賞のしやすさは、上記
通常入賞部220とほぼ等しいものとされている。右側
の変動入賞部221(r)が、入賞しやすい状態であ
る。この状態では、変動入賞部221の左右壁部が、そ
の下端部に設けられた軸を中心として回動して、外側に
開き、”翼”を開いたような状態となる。そして、こ
の”翼”上に到達したパチンコ玉は、該翼によって、入
賞孔に導かれる。つまり、該翼の長さ分だけ、入賞しや
すくなっている。両形態間における遷移は、例えば、パ
チンコ玉が一つ入賞する毎に行われる。なお、パチンコ
玉が、入賞する毎に、所定個数のパチンコ玉が払い出さ
れる点は、通常入賞部220と同様である。
【0017】始動入賞部222(通称、”チャッカ
ー”)は、後述する変動表示部21の始動スイッチとし
ての機能を備えており、該始動入賞部222にパチンコ
玉が入賞すると、これを契機として変動表示部21が始
動される。これ以外の基本的な構成は、上記通常入賞部
220と同様である。
【0018】特別変動入賞部223は、パチンコ玉を受
け入れるための入賞孔の開口部が、他の入賞部に較べて
非常に大きく構成されている。また、該開口部を閉じる
ための開閉可能な蓋を備えている。閉じられた状態にお
ける該蓋は、遊技盤2の盤面とほぼ同じ高さとなって、
遊技盤2の盤面の一部を構成することとなる。該特別変
動入賞部223は、通常は、蓋が閉じられており、パチ
ンコ玉は、該変動入賞部2223の位置に到達しても入
賞することはできない。しかし、一旦、蓋が開くと、開
口部が大きいだけに、極めて入賞率の高い状態となる。
【0019】該特別変動入賞部223の開くタイミング
や、開いている期間等は、変動表示部21によって決定
される”当たり状態”に応じて定められている。なお、
該特別変動入賞部223は、このようにして決定された
期間が経過する以前であっても、あらかじめ定められた
個数分だけの入賞があった場合には、閉じるようになっ
ている。
【0020】変動表示部21は、あらかじめ用意された
複数の表示絵柄のうちから選択された絵柄を用いて表示
内容を順次更新してゆき、該更新動作を停止した時の表
示絵柄に応じて、当たり状態を決定するためのものであ
る。表示絵柄の変動は、始動入賞部222への入賞を契
機として開始され、所定時間後に自動的に停止される。
そして、この停止した時の表示絵柄に応じて、上述の当
たり状態(すなわち、特別変動入賞部223の開く回
数、及び開いている期間の長さ)が決められる。
【0021】一般的には、該変動表示部21は、3桁の
デジタル表示のカウンタによって構成されている。その
表示がある特定の状態、例えば、”777”のごとく、
各桁の表示絵柄が一致した状態、となった時が、特別変
動入賞部223の開いている時間や回数が最も大きい”
大当たり”の状態になる。例えば、変動表示部21の各
桁が、「0」〜「9」,「A」〜「F」の16種類の絵
柄のいずれかを変動表示する場合を考えると、大当りと
なる場合は、3つの桁の表示図柄が全て「0」である場
合,「1」である場合,…,「F」である場合の16通
りがある。該変動表示部21に表示絵柄は、数字のみな
らず、各種果物の絵や記号等も用いられている。
【0022】該変動表示部21の具体的構成は、CRT
を用いたもの、スロットマシンのような表示絵柄を描い
た機械的なドラムを用いたもの等各種ある。該変動表示
部21や特別変動入賞部223等の動作は、マイクロコ
ンピュータなどを含んだ各種電子回路、および、該電子
回路によって制御されるソレノイド等によって行われて
いる。
【0023】パチンコ装置による遊技方法について説明
する。
【0024】遊技者は、あらかじめパチンコ玉を玉貸出
し機から購入し、貯留部4の発射玉皿41に投入する。
そして、発射ダイヤル30を所望の角度だけ回転させる
と、玉弾き機構31によって自動的にパチンコ玉が発射
されてゆく。発射されたパチンコ玉は、ガイドレール2
0aとガイドレール20bとの間を通って上昇し、遊技
盤2の遊技部の上部に達する。そして、ここから自由落
下を始める。この落下途中、パチンコ玉は、釘23等に
ぶつかって、進路を不規則に変えてゆく。途中、入賞部
22に入賞すると、上述した規則に従って、パチンコ玉
が貯留部4の発射玉皿41あるいは予備玉皿43に払い
だされる。一方、入賞しなかったパチンコ玉は、アウト
玉入り口25を通じて回収される。
【0025】なお、ここで述べたパチンコ装置は最も基
本的なものであり、最近では、さらに改良を加えて、大
当たり状態となる確率が変動するようになっているもの
もある。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のパチン
コ装置では、左側一方向から遊技盤2の遊技領域へパチ
ンコ玉が打ち込まれるにもかかわらず、図8に示されて
いるように、入賞部22や釘23の配置は左右対象とな
っている。このため、初心者や経験の少ない遊技者がパ
チンコを行うと、弾いたパチンコ玉のほとんどは、遊技
領域の左半分に流れてしまい、実質的には、右半分の遊
技領域を無駄にしているという問題があった。
【0027】また、その結果、入賞させることのできる
入賞部の個数も、実質的には減少していることとなるた
め、入賞の機会が少なくなり、遊技者がパチンコに満足
できない状態となることが多かった。
【0028】一方、このようなパチンコ玉の左側への集
中は、遊技領域中央の最上部に設けられている、いわゆ
る天釘の傾き等を微調整することで、原理的には避ける
ことができるといわれている。すなわち、天釘によりパ
チンコ玉の軌跡を変化させ、それより下方に設けられた
遊技領域の左右両方へ流れるように、天釘の傾きなどを
調整するのである。しかし、実際の調整には経験が必要
となるうえ、各装置毎に行う必要があり、調整に手間が
かかっていた。
【0029】また、パチンコパーラーでは、定期的に、
新型のパチンコ装置を導入して、遊技者があきないよう
に配慮している。しかし、新型の機種の購入には資金が
必要となる上、旧型のパチンコ装置と新型とを交換する
には、非常に手間がかかる。
【0030】本発明の目的は、上記の問題点を鑑み、遊
技部内へ打ち出されたパチンコ玉の流れに干渉すること
が可能な交換可能な部材を設けることで、同じパチンコ
装置でも、様々なパチンコ玉の流れを生じさせることが
できるパチンコ装置を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的は、上方から下
方へ移動するパチンコ玉を用いて遊技を行う遊技領域を
形成する遊技盤と、遊技領域内に設けられる入賞部と、
遊技領域の上方へ所定の方向からパチンコ玉を打ち込む
発射装置とを備えるパチンコ装置において、遊技領域内
の所定の位置に取外しが可能なように装着され、衝突し
てくるパチンコ玉を反射して、その進路を変える進路変
換部材を有することを特徴とするパチンコ装置により達
成される。
【0032】
【作用】本発明において、発射装置は遊技者の操作を受
けいれて、パチンコ玉を遊技盤に形成された遊技領域に
打ち出す。この打ち出されたパチンコ玉のうち、ある特
定の範囲内の速度を有するものは、遊技領域の上方に配
置された進路変換部材(以下、”玉分散部材”という)
に衝突し反射されて、その進路を変える。
【0033】この玉分散部材は、取外しが可能であるよ
うに、遊技盤の盤面上に装着されている。このため、互
いに異なる形状の衝突面を備える玉分散部材を複数個用
意しておけば、必要に応じて、玉分散部材を適宜交換
し、パチンコ装置におけるパチンコ玉の流れを変化させ
ることが可能となる。
【0034】
【実施例】本発明の一実施例を図面を用いて説明する。
【0035】パチンコ装置1は、遊技領域を形成する遊
技盤2と、該遊技盤2内の遊技領域へパチンコ玉を送り
出す発射装置3と、パチンコ玉を溜めておく貯留部4と
を有して構成されている。
【0036】発射装置3は、発射ダイヤル30と、玉弾
き機構31(図3参照)とを有している。発射装置3
は、遊技者が発射ダイヤル30を所望の角度だけ回転さ
せると、貯留部4に置かれているパチンコ玉を、一つず
つ、その回転角度に応じた強さで、自動的に、発射して
ゆくものである。
【0037】発射装置3は、ダイヤル30の角度とパチ
ンコ玉の発射速度とが時間的に常に一定の関係とはなら
ず、ダイアル30を一定角度に設定してもパチンコ玉の
速度に適度なばらつきが生じるような構成となってい
る。これは、遊技者が不法にダイヤル30を固定した場
合でも、遊技部内の全く同じ位置にパチンコ玉が連続し
て打ち込まれることを防止するためである。
【0038】遊技盤2は、その盤面が、パチンコ装置1
の設置床面に対して略垂直となるように設置されてい
る。その盤内には、下側から左上にかけて、発射装置3
によって発射された玉を導くための1対のガイドレール
20a、20bが設けられている。ガイドレール20b
で囲まれる領域であって、ガイドレール20aよりも右
側の領域が、パチンコ玉による実質的な遊技が行われる
遊技領域(以下”遊技部”という)である。該遊技部の
各所には、パチンコ玉の入る入賞孔を備えた、通常入賞
部220、変動入賞部221、始動入賞部222、特別
変動入賞部223が設けられている(以下、これらを総
称して”入賞部22”という)。上方から落下してきた
パチンコ玉が、いずれかの入賞部22の入賞孔に入る
と、各入賞部22ごとに定められた個数のパチンコ玉
が、貯留部4に払い出される。
【0039】通常入賞部220は、その入賞孔へパチン
コ玉が一つ入賞する毎に、パチンコ玉が、所定個数(一
般的には、10個程度)払い出される。該通常入賞部2
20へは、この上側面に固定的に設けられた開口部から
のみ入賞することができる。
【0040】変動入賞部221は、入賞しにくい状態
と、入賞しやすい状態との二つの異なる形態をとること
ができ、適宜、その状態が遷移する。図1中の変動入賞
部221は入賞しやすい状態を示している。変動入賞部
221が入賞しにくい状態の場合の入賞のしやすさは、
上記通常入賞部220とほぼ等しくなるように構成され
ている。
【0041】入賞しやすい状態では、変動入賞部221
の左右壁部が、その下端部に設けられた軸を中心として
回動して外側に開き、”翼”を開いたような状態となっ
ている。そして、この”翼”上に到達したパチンコ玉
は、該翼によって、変動入賞部221内に設置されてい
る入賞孔に導かれる。つまり、該翼の長さ分だけ、入賞
しやすくなっている。本実施例においては、該形態の変
更を、パチンコ玉が一つ入賞する毎に行っている。該形
態の変更は、入賞したパチンコ玉から受ける力によっ
て、機械的になされるものである。なお、パチンコ玉
が、1個入賞する毎に、所定個数のパチンコ玉が払い出
される点は、通常入賞部220と同様である。
【0042】始動入賞部222としては、遊技部の左領
域、右領域のそれぞれに、対称に配置された始動入賞部
222(L)、222(R)と、遊技部中央に配置され
た始動入賞部222(C)とがあり、各始動入賞部の基
本的な構成は、上記通常入賞部220と同様である。た
だし、該始動入賞部222へパチンコ玉が入賞すると、
後述する変動表示部21が作動される。すなわち、始動
入賞部222への入賞が後述する大当たり状態を得られ
るかどうかの契機となるため、遊技者の多くにとって、
該入賞部222への入賞率が高いかどうかが、遊戯する
パチンコ装置1を選ぶ際の重要な考慮点となっている。
【0043】特別変動入賞部223は、図2に示すよう
に、パチンコ玉を受け入れるための開口部(2232)
が他の入賞部に較べて非常に大きく構成されている。ま
た、該開口部2232を閉じるための開閉可能な蓋22
31を備えている。該蓋2231は、図2に示すとお
り、その下端部を軸2233によって支えられている。
該軸2233を中心として回動されることによって、特
別変動入賞部223の開閉が行われる。従って、開いた
状態においては、蓋2231は遊技盤2の盤面よりも前
側に突出した状態となるため、パチンコ玉を捕捉し、開
口部2232に取り込むように作用する。一方、閉じら
れた状態における該蓋2231は、遊技盤2の盤面とほ
ぼ同じ高さとなって、遊技盤2の盤面上を落下してくる
パチンコ玉に影響を与えることはない。該図中、蓋22
31を閉じた状態を点線で示した。
【0044】該特別変動入賞部223は、通常、蓋22
31が閉じられている。そのため、パチンコ玉は、該変
動入賞部2223の位置に到達しても入賞することはで
きない。しかし、一端、蓋2231が開くと、開口部2
232が大きいだけに、極めて入賞率の高い、パチンコ
玉が入りやすい状態となる。該特別変動入賞部223の
開くタイミングや、開いている期間等は、変動表示部2
1によって決定される”当たり状態”に応じて定められ
ている。なお、該特別変動入賞部223は、このように
して決定された期間が経過する以前であっても、あらか
じめ定められた個数分だけの入賞があった場合には、閉
じるようになっている。
【0045】なお、遊技盤の背面側には、各入賞部22
の入賞孔と連通した入賞玉回収機構が設けられており、
入賞したパチンコ玉の回収は、これによって行われてい
る。
【0046】変動表示部21は、あらかじめ用意された
複数の表示絵柄のうちから選択された絵柄を用いて表示
内容を順次更新してゆき、該更新動作を停止した時の表
示絵柄に応じて、当たり状態を決定するためのものであ
る。表示絵柄の変動は、始動入賞部222への入賞を契
機として開始され、所定時間後に自動的に停止される。
そして、この停止した時の表示絵柄に応じて、上述の当
たり状態(すなわち、特別変動入賞部223の開く回
数、及び開いている期間の長さ)が決められる。一般的
には、該変動表示部21は、3桁のデジタル表示のカウ
ンタによって構成されている。その表示がある特定の状
態、例えば、”777”のごとく、各桁の表示絵柄が一
致した状態、となった時が、特別変動入賞部223の開
いている時間や回数が最も大きい”大当たり”の状態に
なる。例えば、変動表示部21の各桁が、「0」〜
「9」、「A」〜「F」の16種類の絵柄のいずれかを
変動表示する場合を考えると、大当りとなる場合は、3
つの桁の表示図柄が全て「0」である場合、「1」であ
る場合、…、「F」である場合の16通りがある。該変
動表示部21に表示絵柄は、数字のみならず、各種果物
の絵や記号等も用いられている。
【0047】該変動表示部21の具体的構成は、CRT
を用いたもの、スロットマシンのような表示絵柄を描い
た機械的なドラムを用いたもの等各種ある。該変動表示
部21や特別変動入賞部223等の動作は、マイクロコ
ンピュータなどを含んだ各種電子回路、および、該電子
回路によって制御されるソレノイド等によって行われて
いる。
【0048】遊技盤2の遊技部には、パチンコ玉の進行
方向を変化させるための、釘23や風車23’が、各所
に配置されている。
【0049】本実施例は、パチンコ玉の進行方向を変化
させるための手段として、さらに、遊技部最上部に、玉
分散部材24(変換部材)を設けている。この玉分散部
材24の配置されている位置には、従来のパチンコ装置
では、天釘等の1群の釘が備えられていた。
【0050】玉分散部材24は、本発明の主な特徴であ
り、遊技部へ打ち込まれ衝突してくるパチンコ玉を反射
する、所定の曲面形状の衝突面を形成する板状部材であ
る。玉分散部材24は、該衝突面が遊技盤2の盤面と略
直交するように、遊技盤2の盤面上に固定されている。
【0051】該衝突面の形状は、初歩的技術を有する遊
技者が、本実施例のパチンコ装置1を使用して、玉分散
部材24に衝突させようと、ある一定時間だけパチンコ
玉を発射した場合に、該衝突面で反射されたパチンコ玉
が、該部材24よりも下方の遊技領域全面へ、ほぼ均等
に分散するために必要な形状である。このような条件を
満たす形状は、原理的には数値解析で求めることも可能
であるが、実際の解析には様々な要因が係るため難し
い。このため、本願発明者は、今までの、パチンコ装置
の開発で得た経験から、本実施例および以下の実施例で
述べる、玉分散部材24の衝突面の形状を求めたもので
ある。
【0052】玉分散部材24を、遊技盤2の盤面上に装
着するには、いくつかの方法をとることができる。一番
簡単な方法は、遊技盤2の盤面に直接固定する方法であ
る。また、図10に示すように、遊技盤2の盤面上にね
じを切ったねじ孔2400を、所定数だけ予め設けてお
き、図11(a)に示すように、玉分散部材24をねじ
2401で固定する方法でも良い。この場合には、ねじ
を外すことで、玉分散部材24の交換が可能となるた
め、単一のパチンコ装置1に対して、以下の実施例で述
べる様々な形状の玉分散部材24を装着することができ
る。
【0053】さらに、従来のパチンコ装置1で用いられ
る釘23に、ねじ孔2400へ捩じ込むことができるよ
うにねじを切っておき、図11(b)に示すように、遊
技盤2の盤面上に装着することで、本実施例のパチンコ
装置1に、必要に応じて、従来の天釘23を設けること
ができる。
【0054】また、玉分散部材24を遊技盤2の盤面上
に、図12に示すように、回転支持点2410の回りに
回転可能に装着する方法をとっても良い。この場合、遊
技盤2の裏面側には駆動機構を設け、この駆動機構によ
り、所定の方向および周期で、玉分散部材24の向きを
変位させる。また、遊技者が玉分散部材24の向きを変
位できるように操作ダイヤルを設け、そのダイヤルの操
作量に対応して、駆動機構を介して、玉分散部材24の
向きを変位させるように構成しても良い。なお、図12
に示される玉分散部材24の下方に示されている矢印
は、該部材24の変位方向の一例を示している。また、
玉分散部材24の回転変位だけでなく、並行変位などで
きるように構成しても良い。また、遊技中に駆動機構を
動作させるのではなく、パチンコ装置1毎の全体的な入
賞率の設定のために行う微調整に、用いるようにしても
良い。
【0055】玉分散部材24の作用について、より詳細
に説明する。なお、以下では、玉分散部材24の向きが
変位されない場合について説明する。
【0056】本実施例のパチンコ装置1では、パチンコ
玉が発射装置3により発射され、ガイドレール20a、
20bを通り、遊技部へ打ち込まれる。ここで、遊技部
を便宜的に、図4に示すように、遊技部上方の領域A
と、それよりも下方に位置する領域のうちの左半分の領
域Lおよび右半分の領域Rとに分けることとする。
【0057】本発明では、玉分散部材24は領域Aに配
置されるものであり、領域L、Rには、それぞれ、始動
入賞部222(L)、222(R)が配置されている。
なお、図4に示されている、これら3つの領域の境界
は、あくまでも便宜的なもので、明確な区別を示すもの
ではなく、互いの相対位置を示すためのものである。
【0058】領域Aは、発射装置3から打ち出され遊技
部へ入るパチンコ玉のほとんどが最初に通る領域であ
る。パチンコ装置1では、この領域Aでパチンコの進路
を変化させることにより、下方に位置する領域L、Rへ
パチンコ玉を移動させる。これら領域L、Rには、それ
ぞれ始動入賞部222を初めとする入賞部22が設けら
れている。このため、遊技者がパチンコを充分に楽しめ
るようにするには、領域L、Rへほぼ均等にパチンコ玉
が流れるようにすることが必要である。
【0059】ところで、領域L、Rへパチンコ玉を均等
に流すということは、当然のことながら、領域Aから領
域L、Rの各領域へそれぞれ移動するパチンコ玉の個数
が、同じ程度となることが必要である。さらに、最終的
に各領域での入賞率が同じようになるには、各領域へ流
れていく所定数のパチンコ玉の速度分布がほぼ同じよう
になることが必要である。
【0060】一方、遊技者が飽きないようにするために
は、遊技者がパチンコ玉の流れをある程度コントロール
できるようにすることも必要となる。従来のパチンコ装
置では、遊技部の最上部に天釘が設けられ、パチンコ玉
がそこに最初に衝突する構成となっている。ところが、
天釘の釘軸とパチンコ玉との接触面積は非常に小さく、
点釘から反射されるパチンコ玉の進路を予測しつつ、発
射装置3の制御を行うのは難しい。
【0061】さらに、上記で説明したように発射装置3
の操作ダイヤル30の角度を固定しても、その玉弾き機
構31で発生されるパチンコ玉の発射力の誤差のため、
遊技部に打ち込まれる各パチンコ玉の速度は一定のもの
とはならない。したがって、反射されるパチンコ玉の進
路を推測しつつ、玉発射装置3の操作ダイヤル30を制
御するのは、経験の少ない遊技者にとっては至難の技で
ある。
【0062】以上のようなことから、本実施例では、玉
分散部材24を、従来の天釘の代わりに、遊技部最上部
へ配置した。上述したように、玉分散部材24は、それ
に衝突してくるパチンコ玉を、遊技部の左右領域L、R
へほぼ均等に反射することができる。このため、遊技者
は、パチンコ玉を玉分散部材24に衝突させようと玉発
射装置3を制御することで、パチンコ玉を左右の領域
L、Rへほぼ均等に分散させることができる。
【0063】さらに、玉分散部材24は、釘23に比べ
て物理的に大きく、遊技者にとって、該部材24を狙う
のにそれほどの技術を要しない。さらに、玉分散部材2
4へパチンコ玉を当てつづけているかぎり、パチンコ玉
が遊技部全面に分散するので、遊技者は、ゲームの楽し
みを存分に味わうことができる。
【0064】玉分散部材24は、本実施例では、わん曲
した板状部材で構成されるもので、例えば、スチール製
の板を所定の形状に形成して用いる。また、プラスチッ
ク等の成形が容易な部材で衝突面を形成し、該衝突面上
に、スチール板を固定するようにしても良い。また、ス
チールではなく、他の金属や、ゴム等の弾性部材を用い
るようにしても良い。ここで、玉分散部材24の衝突面
は、パチンコ玉が常時衝突するため、充分な耐久性を備
える部材による構成する必要がある。
【0065】また、玉分散部材24の大きさは、衝突す
るパチンコ玉の速度や、構成部材の弾性にも関係するた
め、数値的な限定は難しい。ただし、意匠的な見地から
見れば、入賞部自体の大きさと比べてもあまり大きくな
いものとし、平均的なパチンコ装置1では、高さ及び幅
数cm〜10数cm程度のものを用いることが望まし
い。
【0066】また、玉分散部材24として、複数のパチ
ンコ玉が衝突しても変形しないような充分高い剛性を有
する部材を用いることで、従来天釘等の釘に対して行わ
れていた調整設定が不要となる。
【0067】遊技部の下端部には、アウト玉入り口25
が設けられており、いずれの入賞部22にも入賞するこ
とのなかったパチンコ玉は、すべてここに入るようにな
っている。そして、アウト玉入り口25に入ったパチン
コ玉は、図示していないアウト玉回収機構によって回収
される。なお、アウト玉回収機構や入賞玉回収機構によ
って回収されたパチンコ玉は、一旦、店全体規模で設け
られているパチンコ玉管理システムに戻された後、再
び、貯留部4への払い出しや玉の貸し出しに用いられ
る。
【0068】貯留部4は、賞品玉排出口40、発射玉皿
41、賞品玉排出口42、予備玉皿43を含んでなる。
発射玉皿41は、発射装置3に供給する玉を溜めておく
部分である。入賞した場合のパチンコ玉の払い出しは、
賞品玉排出口40を通じて、該発射玉皿41に行われ
る。入賞が多く、該発射玉皿41が一杯になったときに
は、パチンコ玉の払出経路が自動的に変わり、払出は、
賞品玉排出口42を通じて予備玉皿43へ行われるよう
になっている。
【0069】この他、パチンコ装置には、効果音を発生
するアラームや装飾ランプが設けられている。これら
は、発射装置3からパチンコ玉を発射しているときや、
パチンコ玉が入賞したときなどに作動し、遊技の雰囲気
を盛り上げるためのものである。
【0070】次に、パチンコ装置1の制御上の構成を、
図3を用いて説明する。
【0071】パチンコ装置1の制御機構としては、ダイ
ヤル角度検出センサ32と、入賞検出センサ70と、絵
柄検出センサ71と、変動表示部21を駆動する変動表
示部駆動部2100と、特別変動入賞部223を開閉さ
せる特別変動入賞部駆動部2230と、パチンコ玉を払
い出すための払出機構80と、装飾用のライトや効果音
を発する装飾部26を制御するための装飾制御部260
0と、パチンコ装置全体を統括制御する制御部6とを備
えている。
【0072】ダイヤル角度検出センサ32は、発射ダイ
ヤル30の回転角度を検出するためのものである。該セ
ンサ32の検出結果は、制御部6に出力されて、パチン
コ玉を弾く強さが決定されている。該決定された強さ
は、制御部6から玉弾き機構31に出力され、玉弾き機
構31は、これに従って、パチンコ玉を弾いている。
【0073】入賞検出センサ70は、上記入賞部22へ
のパチンコ玉の入賞を検知して、制御部6に知らせるた
めのものである。該入賞検出センサ70は、個々の入賞
部220、221、222、223毎に設けられてい
る。入賞検出センサ70は、例えば、マイクロスイッチ
で構成され、入賞部22にパチンコ玉が入ると、オンし
て入賞を検知する。また、各入賞検出センサ70の制御
部6への入力は、独立的に行われているため、制御部6
は、いずれの入賞部(220、221、222、22
3)における入賞であるかを判別することができる。
【0074】絵柄検出センサ71は、変動表示部21の
各桁に表示されている絵柄を検出している。絵柄検出セ
ンサ71の具体的構成は、特に限定されないが、本実施
例においては、磁気を用いたマーカとセンサとの組合せ
によって実現している。すなわち、絵柄と対応づけられ
たコードを表す磁気的マーカと、磁気検出センサとで実
現される。この他、バーコードをマーカとして用い、バ
ーコードリーダをセンサとして用いるようにしてもよ
い。
【0075】制御部6は、上記各部を統括制御するため
のものであり、本実施例においては、プロセッサ、メモ
リ等のハードウエア資源と、該メモリに格納されている
各種のプログラムとを含んで構成されている。該制御部
6は、例えば、始動入賞部222への入賞があった場合
には、変動表示部21を始動・停止させるとともに、表
示されている絵柄の一致状態を判定する機能を備えてい
る。さらに、該判定の結果、絵柄が大当たりの配列とな
っていた場合には、特別変動入賞部223を所定時間、
所定回数だけ開かせる機能を備えている。該時間、回数
に関する情報は、制御部6が、予め備えているものとす
る。制御部6の備える機能の詳細については、後ほど動
作説明と合わせて行うこととする。
【0076】変動表示部駆動部2100、特別変動入賞
部駆動部2230、払出機構80、装飾制御部2600
は、制御部6からの指示に従って動作している。
【0077】次に、本実施例のパチンコ装置1の動作
を、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0078】動作中、制御部6は、入賞検出センサ70
の出力状態を確認することによって入賞の有無を監視し
ている(ステップ800)。そして、入賞があった場合
には、その入賞のあった入賞部の種類を判定して(ステ
ップ802)、その種類に応じた処理を実行する。
【0079】通常入賞部220、あるいは、変動入賞部
221、特別変動入賞部223への入賞があった場合に
は、装飾制御部2600に対して効果音等を発生させる
ように指示を出し、また、払出機構80に対しては、入
賞の種類ごとに予め定められている個数のパチンコ玉を
払い出すように指示を出す(ステップ804)。これに
応じて、装飾制御部2600は装飾部26に効果音を発
生させるなどする。また、払出機構80は、貯留部4の
発射玉皿41あるいは予備玉皿43にパチンコ玉を払い
だす。なお、払出機構80は、制御部6からの該指示の
回数を記憶するメモリを備えており、入賞が連続してあ
った場合に対応することができる。
【0080】始動入賞部222への入賞であった場合も
同様に、制御部6は、効果音等の発生指示を出すととも
に、パチンコ玉の払い出し指示を出力する(ステップ8
06)。
【0081】この後、変動表示部駆動部2100を介し
て、変動表示部21の各桁に表示している絵柄の順次更
新動作を開始させるとともに、所定時間経過後にこの更
新動作を停止させる(ステップ810)。そして、該停
止時の絵柄を絵柄検出センサ71の出力信号に基づいて
検出し(ステップ812)、該検出された絵柄の配列を
対象として、当たり状態の判定を行う(ステップ81
4)。
【0082】該判定の結果、予め定めている大当たりの
条件と合致していれば、特別変動入賞部駆動部2230
に対して、特別変動入賞部223の蓋2231を作動さ
せて、特別変動入賞部223を所定時間、所定回数だけ
開閉させる(ステップ816)。これによって、この間
の入賞率は飛躍的に向上することとなる。一方、ステッ
プ812における判定の結果、大当たりとなっていなけ
れば、そのまま、ステップ800に戻る。
【0083】パチンコ装置の電源が投入されている間、
制御部6は、該フローチャートに示した処理を実行しつ
づけている。
【0084】なお、該フローチャートには示していない
が、変動表示部21が作動している間に始動入賞222
部への入賞があった場合でも該入賞の事実(回数)は制
御部6内のメモリに保留されて、変動表示部21は作動
等が保証されている。他の入賞部への入賞があった場合
についても同様に、メモリに保留され、玉の払出が保証
されている。
【0085】本実施例によれば、経験の少ない遊技者で
も玉分散部材24へパチンコ玉を当てるように発射装置
3を制御することで、左右の遊技領域へパチンコ玉をほ
ぼ均等に分散させることが可能なパチンコ装置を提供す
ることができる。
【0086】また、本実施例によれば、遊技領域のほぼ
全面にパチンコ玉を分散させることができ、従来ではあ
まり活用されていなかった遊技領域の右半分の領域を、
充分に活用することができる。
【0087】また、本実施例によれば、従来必要であっ
た天釘の調整及び設定を行う必要がなくなり、パチンコ
装置の維持が非常に簡単となる。
【0088】本実施例では、デジタルパチンコ装置を例
にとって説明を行ったが、本発明はこれに限定されず、
例えば、飛行機ものや権利もの等のパチンコ装置にも同
様に適用できる。また、釘と玉とを用いて遊技を行う他
の遊技機に対しても、本発明を適用することで、同様な
効果を達成することが可能である。
【0089】次に、本発明を適用したパチンコ装置の他
の実施例を、図6、図7、図9をお用いて説明する。以
下に説明する3つの実施例においては、玉分散部材24
の形態が、上記実施例との主な相違点である。図6、
7、9の各図においては、上記実施例と同じ構成につい
ては同じ符号を用い、以下の説明では、同じ構成につい
ての説明は省略する。
【0090】図6に示されている実施例は、上記図1の
実施例のパチンコ装置1の構成要件に加えて、第2の玉
分散部材24’をさらに備えるものである。第2の玉分
散部材24’は、玉分散部材24へ衝突するために必要
な発射速度よりも高い速度で打ち出されたパチンコ玉が
衝突する位置に設けられるもので、例えば、図6に示さ
れるように、パチンコ玉が打ち出されるガイドレール2
0a,20bの開放端部との対称位置に配置される。ま
た、その衝突面は、遊技盤2の盤面と略直交するように
固定されるもので、例えば、該衝突面を形成するブロッ
ク部材から構成される。
【0091】ここで、第2の玉分散部材24’は、衝突
してくるパチンコ玉の運動量を吸収して、反射されたパ
チンコ玉の速度を減衰させると共に、パチンコ玉の軌跡
を変化させることで、反射されたパチンコ玉のほとんど
が、遊技領域のうちの右側半分の領域R(図4参照)へ
落下するように構成されている。
【0092】第2の玉分散部材24’は、パチンコ玉の
運動量を吸収するために、比較的弾性が低く、耐久性が
高いものであれば、その種類は限定されないが、例え
ば、ゴム製とすることができる。用いる部材の具体的な
弾性値は、各パチンコ装置の釘23や入賞部220等の
分布と、打ち出されるパチンコ玉の速度または運動量と
に依存する。また、第2の玉分散部材24の形状は、図
6に示されるように、衝突面の法線方向が、ほぼ水平方
向または下方へ向くように配置されている。この形状は
一例であり、上述した作用が達成できるものであれば、
他の形状を用いても構わない。
【0093】本実施例によれば、打ち出されたパチンコ
玉が玉分散部材24と衝突しないほど強く弾かれたパチ
ンコ玉も、第2の玉分散部材24’により、遊技領域の
右半分領域へ分散される。このため、遊技者が注意深く
発射装置3を制御していなくとも、パチンコ玉は常に遊
技領域全面に、ほぼ均等に分散させることが可能とな
る。
【0094】図7に示されている実施例においては、玉
分散部材24は、2つのブロック部材片24a,24b
から構成されている。各ブロック部材片は、例えば、ブ
ロック状の金属から構成されるもので、上記図1の実施
例で説明された玉分散部材24に必要な弾性や剛性を備
えるものとする。
【0095】2つのブロック部材片24a,24bは、
パチンコ装置1の中心を上下にとおる中心線を対称軸と
し、その対称軸に対して、互いにほぼ軸対称となるよう
な位置に配置されると共に、上記図1の実施例の玉分散
部材24の衝突面と基本的には同じ衝突面を形成するよ
うに配置される。ただし、2つのブロック部材間には、
ちょうど1つのパチンコ玉が通り抜けられるだけの隙間
ができるように配置するものとする。
【0096】本実施例は、さらに、玉分散部材24を構
成する2つのブロック部材片24a,24bの隙間の下
方に設けられた入賞部224と、入賞部224の入賞孔
の上方で、該孔の真上から落ちてくるパチンコ玉の障害
とならない位置に設けられた1対の命釘23aとを備え
る。ここで、入賞部224は、上述した通常入賞部、特
別変動入賞部、および、始動入賞部のうちのいずれでも
構わない。
【0097】本実施例によれば、玉分散部材24として
ブロック部材を用いるため、その剛性をより高めること
ができ、耐久性を高めることができるため、パチンコ装
置の維持がより簡単になる。また、本実施例ではその中
心に隙間を設け、その下方に入賞部を設けることで、パ
チンコのゲーム性をさらに高めているため、遊技者がそ
の遊技をより一層楽しむことができるパチンコ装置を提
供することができる。
【0098】図9に示される実施例は、図7に示された
実施例において、玉分散部材24に他の形態を用いたも
のである。すなわち、本実施例において、パチンコ装置
1の構成及び作用は、図7の実施例と同じである。
【0099】本実施例において、玉分散部材24は、左
右対称の形状を備える2つの板片24a,24bから構
成されている。各板片は、例えば、所定の形状に形成さ
れた板状の金属から構成されるもので、上記図1の実施
例で説明された玉分散部材24に必要な弾性や剛性を備
えるものとする。
【0100】2つの板片24a,24bは、パチンコ装
置1の中心を上下にとおる中心線を対称軸とし、その対
称軸に対して、互いにほぼ軸対称となるような位置に配
置される。また、それらの間にちょうど1つのパチンコ
玉が通り抜けられるだけの隙間が設けられている。
【0101】本実施例では、玉分散部材24を構成する
2つの板片24a,24bの衝突面は、遊技盤2の盤面
に略垂直に設けられ、該衝突面の該盤面に沿った方向で
の断面形状が、逆八の字を描くように配置されている。
このような衝突面の形状によれば、各衝突面で反射され
たパチンコ玉は、一端、各板片24a,24bよりも上
方へ跳び、板片が配置されている半分の領域とは反対の
半分の領域へ移動する。このため、結局は、図1の実施
例に示された玉分散部材24と同じように、該衝突面で
反射されたパチンコ玉は、該玉分散部材24よりも下方
の遊技領域で、左右の領域に均等に分散される。
【0102】本実施例によれば、玉分散部材24によ
り、遊技領域全面へパチンコ玉を分散させることが可能
であると共に、該玉分散部材24で反射されたパチンコ
玉が一端上方へ跳ぶため、遊技盤内で移動するパチンコ
玉の移動範囲が広がり、その結果、遊技者が遊戯するこ
とをより一層楽しむことができるパチンコ装置を提供す
ることができる。
【0103】本実施例では、衝突面を形成するために板
状の部材を用いたが、上記で示された図1の実施例のよ
うに隙間を形成しないような構成としたり、図6の実施
例のように第2の玉分散部材を用いたり、図7の実施例
のようにブロック部材により構成するようにしても構わ
ない。
【0104】
【発明の効果】本発明によれば、遊技領域内へ打ち出さ
れたパチンコ玉の流れに干渉することが可能な交換可能
な玉分散部材(進路変換部材)を設けることで、同じパ
チンコ装置でも、様々なパチンコ玉の流れを生じさせる
ことができるパチンコ装置を提供することができる。
【0105】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるパチンコ装置の正面図
である。
【図2】特別変動入賞部223の機構を示す模式図であ
る。
【図3】パチンコ装置の制御上の構成を示すブロック図
である。
【図4】玉分散部材24の作用を説明する説明図であ
る。
【図5】パチンコ装置の処理動作の一例を示すフローチ
ャートである。
【図6】本発明の他の実施例であるパチンコ装置の正面
図である。
【図7】本発明の他の実施例であるパチンコ装置の正面
図である。
【図8】従来のパチンコ装置の正面図である。
【図9】本発明の他の実施例であるパチンコ装置の正面
図である。
【図10】本発明の他の実施例であるパチンコ装置の正
面図である。
【図11】図11(a):玉分散部材の装着状態の一例
を示す部分断面図である。 図11(b):玉分散部材の代わりに装着された釘の装
着状態の一例を示す部分断面図である。
【図12】本発明の他の実施例であるパチンコ装置の正
面図である。
【符号の説明】
1:パチンコ装置、 2:遊技盤、 3:発射装置、
4:玉貯留部、 6:制御部、 20a,20b:ガイ
ドレール、 21:変動表示部、 22:入賞部、 2
3:釘、 23’:風車、 24:玉分散部材、 2
4’:第2の玉分散部材、 25:アウト玉入り口、
26:装飾部、 30:発射ダイヤル、31:玉弾き機
構、 32:ダイヤル角度検出センサ、 40:賞品玉
排出口、41:発射玉皿、 42:賞品玉排出口、 4
3:予備玉皿、 70:入賞検出センサ、 71:絵柄
検出センサ、 80:払出機構、 220:通常入賞
部、 221:変動入賞部、 222:始動入賞部、
223:特別変動入賞部、2100:変動表示部駆動
部、 2110:表示領域、 2230:特別変動入賞
部駆動部、 2231:蓋、 2232:開口部、 2
600:装飾制御部。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上方から下方へ移動するパチンコ玉を用い
    て遊技を行う遊技領域を形成する遊技盤と、遊技領域内
    に設けられる入賞部と、遊技領域の上方へ所定の方向か
    らパチンコ玉を打ち込む発射装置とを備えるパチンコ装
    置において、 遊技領域内の所定の位置に取外しが可能なように装着さ
    れ、衝突してくるパチンコ玉を反射して、その進路を変
    える進路変換部材を有することを特徴とするパチンコ装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記進路変換部材は、 前記遊技領域内の、いずれの前記入賞部よりも上方の位
    置に装着され、衝突してくるパチンコ玉を、主に、その
    左右方向へ反射するものであり、 衝突してくる複数のパチンコ玉が所定の速度分布を統計
    的に構成する場合、該パチンコ玉を左右両方向へほぼ同
    じ確率で反射する衝突面を形成することを特徴とするパ
    チンコ装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記遊技盤には、前記進路変換部材が装着される位置の
    近傍に、所定数のねじ孔が設けられ、 前記進路変換部材は、該ねじ孔へ入るねじにより、前記
    遊技盤へ装着されることを特徴とするパチンコ装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3において、 前記進路変換部材は、パチンコ玉を反射する衝突面を形
    成するものであり、 該衝突面は、前記遊技盤面に略垂直に設けられ、該衝突
    面の該盤面方向に沿った断面の形状が、その凸面が前記
    遊技領域上方へ向くように配置された弧状であることを
    特徴とするパチンコ装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2または3において、 前記進路変換部材は、パチンコ玉を反射する衝突面を形
    成するものであり、 該衝突面は、前記遊技盤面に略垂直に設けられ、該衝突
    面のほとんどの部分が、前記遊技領域中心より外側方向
    を向くように配置されたものであることを特徴とするパ
    チンコ装置。
  6. 【請求項6】請求項4または5において、 前記進路変換部材は、前記衝突面を形成する板部材で構
    成されることを特徴とするパチンコ装置。
  7. 【請求項7】請求項4または5において、 前記進路変換部材は、前記衝突面を形成するブロック部
    材で構成されることを特徴とするパチンコ装置。
  8. 【請求項8】請求項6または7において、 前記進路変換部材は、複数の部材を有し、該複数の部材
    は、前記衝突面の互いに異なる一部分を形成するように
    配置されることを特徴とするパチンコ装置。
  9. 【請求項9】請求項1、2または3において、 前記遊技領域の上方の所定の位置に配置され、衝突する
    パチンコ玉と非弾性衝突を行うことで、パチンコ玉の速
    度を減少させて反射する反射部材をさらに有することを
    特徴とするパチンコ装置。
  10. 【請求項10】請求項9において、 前記玉発射装置は、パチンコ玉を前記遊技領域のうち、
    左側半分の領域の上方へ打ち込むものであり、 前記反射部材は、前記遊技領域の右側半分の領域の上方
    の予め定めた位置に配置されることを特徴とするパチン
    コ装置。
  11. 【請求項11】請求項1、2または3において、 前記進路変換部材は、パチンコ玉を反射する衝突面を形
    成するものであり、 該衝突面は、前記遊技盤面に略垂直に設けられ、該衝突
    面の該盤面方向に沿った断面の形状が、その凹面が前記
    遊技領域上方に向くように配置された弧状であることを
    特徴とするパチンコ装置。
  12. 【請求項12】請求項11において、 前記進路変換部材は、前記衝突面を形成する板部材であ
    ることを特徴とするパチンコ装置。
  13. 【請求項13】請求項11において、 前記進路変換部材は、前記衝突面を形成するブロック部
    材であることを特徴とするパチンコ装置。
  14. 【請求項14】請求項12または13において、 前記進路変換部材は、複数の部材を有し、該複数の部材
    は、前記衝突面の互いに異なる一部分を形成するように
    配置されることを特徴とするパチンコ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006280755A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Takeya Co Ltd 遊技機

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