JPH07312745A - 映像信号処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 映像信号に重畳されているデータを検出し
て、上記データに基いて動作制御を行う制御部を備える
映像信号処理装置における上記制御部による誤動作を防
ぐことができる映像信号処理装置を提供する。 【構成】 判別手段５は、テレビジョン信号を受信して
得られた映像信号と、ライン入力端子３からの映像信号
とを判別する。制御部７は、映像信号に重畳されている
データを検出して、上記データに基いて動作制御を行
い、また、上記判別手段５による判別出力に応じて制御
内容を切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、受信したテレビジョン
信号に重畳されているデータにより、装置内部の時計の
自動時刻設定や、自動録画を行う機能を有する映像信号
処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】現在、テレビジョン信号の垂直帰線区間
にデータを重畳して、その重畳されたデータ、所謂垂直
帰線区間重畳信号（以下、ＶＢＩＤ：Ｖａｒｔｉｃａｌ
Ｂｌａｎｋｉｎｇ Ｉｎｔｅｒｖａｌ Ｄａｔａ と
言う。）を利用した各種サービスが多々ある。上記ＶＢ
ＩＤとは、図４に示すように、テレビジョン信号の垂直
帰線区間Ｔｖの一部の水平区間Ｔｓに重畳された映像信
号以外のデータであり、例えば、映像補助信号の有無等
の映像信号の属性の情報、字幕用データ、放送中の番組
のタイトル、識別コード（以下、ＩＤと言う。）等の映
像信号に関連した情報や、現在時刻データ、文字多重放
送等、独立した情報を伝送するのに使用される。

【０００３】上述のようなＶＢＩＤを利用して、例え
ば、受信したテレビジョン信号に重畳されている現在時
刻データを取り出し、その現在時刻データによって装置
内部の時計を自動的に設定する機能や、上記テレビジョ
ン信号に重畳されている番組識別データを取り出し、そ
の番組識別データが予め録画予約されていた目的の番組
であった場合に、ビデオテープレコーダー（以下、ＶＴ
Ｒと言う。）で自動的に録画されるように制御する機能
を有する映像信号処理装置がある。

【０００４】米国では、現在、上述のような現在時刻情
報や番組情報をＶＢＩＤとして放送するシステム、所謂
ＥＤＳ（Ｅｘｔｅｎｄｅｄ Ｄａｔａ Ｓｅｒｖｉｃ
ｅ）システムを導入しようとしている。また、上記ＥＤ
Ｓシステムの他に、日本においては、伝送方式ＩＤや映
像音声付加情報等をＶＢＩＤとして放送するシステム、
所謂ＥＤＴＶ−ＩＩシステムや、欧州においては、汎用
付加情報等をＶＢＩＤとして放送するシステム、所謂Ｐ
ＡＬ−ｐｌｕｓシステムが計画されている。

【０００５】例えば、従来の映像信号処理装置でＰＡＬ
−ｐｌｕｓ信号を受信した場合、図５に示すように、通
常のＰＡＬ信号の４：３の画面のうち、再生可能な映像
信号は、１６：９の領域１００である。その１６：９の
領域１００以外の領域、即ち、同図に示すように、上記
領域１００の上下の領域１０１には、ＰＡＬ−ｐｌｕｓ
システム専用の映像補助信号が送信されている。また、
再生された映像信号に基いた画像の画質は、現行のＰＡ
Ｌと同程度である。

【０００６】ここで、ＰＡＬ−ｐｌｕｓ対応の映像信号
処理装置でＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号を受信すると、図６に
示すように、上記映像補助信号から１６：９の映像信号
を補強する信号を再生し、画面全体に１６：９の高精細
度画像として表示する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】

【０００８】しかし、一旦、パッケージメディアに記録
されたテレビジョン信号は、当然ながら現在時刻とのず
れが生じている。このため、上記映像信号処理装置でパ
ッケージメディアに記録されたテレビジョン信号を受信
した場合、上記映像信号処理装置は、受信したテレビジ
ョン信号に重畳されている現在時刻データ、即ち、現在
時刻とずれが生じている現在時刻データに基いた時刻を
装置内の時計に設定しまうため、映像信号処理装置内部
の時計の時刻設定に誤りが生じてしまう。

【０００９】さらに、上述のようなパッケージメディア
に記録されたテレビジョン信号において、そのテレビジ
ョン信号に番組ＩＤが重畳されている場合、上記テレビ
ジョン信号を上記映像処理装置で受信すると、その重畳
されている番組ＩＤが目的の番組であった場合には録画
動作を行ってしまう。

【００１０】また、上述のＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号の映像
補助信号は、パッケージメディアに記録することによ
り、ほとんど失われてしまい、また、ひずみが生じ、本
来の映像補助信号としての役目を果たすことができなく
なってしまう。即ち、パッケージメディアに記録された
上記ＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号に、ＰＡＬ−ｐｌｕｓの通常
の再生処理を適用すると、本来の映像とは異なったもの
となり元々の映像信号に悪影響を与えてしまう。

【００１１】そこで、本発明は、上述の如き従来の実情
に鑑みてなされたものであり、次のような目的を有する
ものである。

【００１２】即ち、本発明の目的は、映像信号に重畳さ
れているデータを検出して、上記データに基いて動作制
御を行う制御部を備える映像信号処理装置における上記
制御部による誤動作を防ぐことができる映像信号処理装
置を提供することにある。

【００１３】また、本発明の目的は、装置内部の時計の
自動設定を正確に行うことができる映像信号処理装置を
提供することにある。

【００１４】また、本発明の目的は、自動録画を正確に
行うことができる映像信号処理装置を提供することにあ
る。

【００１５】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明に係る映像信号処理装置は、映像信号に重
畳されているデータを検出して、上記データに基いて動
作制御を行う制御部を備えた映像信号処理装置であっ
て、テレビジョン信号を受信して得られた映像信号と、
ライン入力による映像信号とを判別する判別手段を備
え、上記判別手段による判別出力に応じて上記制御部に
よる制御内容を切り換えることを特徴とする。

【００１６】また、本発明に係る映像信号処理装置は、
上記制御部は、テレビジョン信号を受信して得られた映
像信号に重畳されている現在時刻データに基いて時計機
能の時刻合わせを行うことを特徴とする。

【００１７】また、本発明に係る映像信号処理装置は、
上記制御部は、テレビジョン信号を受信して得られた映
像信号に重畳されている番組識別データに基いて自動録
画制御を行うことを特徴とする。

【００１８】

【作用】本発明に係る映像信号処理装置では、判別手段
は、テレビジョン信号を受信して得られた映像信号と、
ライン入力による映像信号とを判別する。制御部は、映
像信号に重畳されているデータを検出して、上記データ
に基いて動作制御を行い、また、上記判別手段による判
別出力に応じて制御内容を切り換える。

【００１９】また、本発明に係る映像信号処理装置で
は、上記制御部は、テレビジョン信号を受信して得られ
た映像信号に重畳されている現在時刻データに基いて時
計機能の時刻合わせを行う。

【００２０】また、本発明に係る映像信号処理装置で
は、上記制御部は、テレビジョン信号を受信して得られ
た映像信号に重畳されている番組識別データに基いて自
動録画制御を行う。

【００２１】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。

【００２２】図１に示す本発明の実施例に係る映像信号
処理装置は、テレビジョン放送電波（以下、ＴＶ信号と
言う。）を受信するアンテナ１と、上記アンテナ１で受
信したＴＶ信号に復調処理を施すＴＶ信号復調器２と、
ビデオテープ等のパッケージメディアに記録された映像
信号が入力されるライン入力端子３と、上記ＴＶ信号復
調器２からの映像信号と上記ライン入力端子３からの映
像信号の切換えを行う入力セレクタ４と、ＴＶ信号を受
信して得られた映像信号とライン入力端子３からの映像
信号とを判別する判別手段５と、上記入力セレクタ４か
ら出力される映像信号の垂直帰線区間重畳信号（以下、
ＶＢＩＤ：Ｖａｒｔｉｃａｌ Ｂｌａｎｋｉｎｇ Ｉｎ
ｔｅｒｖａｌ Ｄａｔａ と言う。）に復調処理を施す
ＶＢＩＤ復調器６と、上記判別手段５からの判別出力と
上記ＶＢＩＤ復調器６からのＶＢＩＤに応じた制御を行
うマイクロコンピュータ（以下、マイコンと言う。）７
と、ＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号を高精細度の信号に完成させ
るＰＡＬ−ｐｌｕｓデコーダ８と、上記ＰＡＬ−ｐｌｕ
ｓデコーダ８への入力に切り換える入力セレクタ９と、
ブラウン管等の表示部２１に表示するための信号処理を
行うＴＶ信号処理プロセス１０とで構成されている。

【００２３】また、上記映像信号処理装置は、例えば、
記録系を備えるビデオテープレコーダ（以下、ＶＴＲと
言う。）に映像信号を出力するための出力端子２２を備
えている。

【００２４】上記アンテナ１は、ＴＶ信号の受信部であ
る。また、例えば、ケーブルＴＶ信号受信時には、上記
アンテナ１に替えてケーブルを介してＴＶ信号復調器２
にＴＶ信号が入力される。

【００２５】上記入力セレクタ４は、スイッチＳＷ１を
備えている。そして、上記入力セレクタ４は、ＴＶ信号
復調器２からの映像信号、或は、ライン入力端子３から
の映像信号の入力に応じてスイッチＳＷ１を切り換え
る。また、上記入力セレクタ４は、上記スイッチＳＷ１
の切換えにより現在どちらの映像信号が選択されている
かの切換え情報を判別手段５に供給する。

【００２６】上記判別手段５は、上記入力セレクタ４か
らの切換え情報により、現在入力されている映像信号
は、ＴＶ信号を受信して得られた映像信号であるか、或
は、パッケージメディアに記録された映像信号であるか
判別する。そして、上記判別手段５は、その判別結果を
マイコン７に出力する。

【００２７】上記ＶＢＩＤ復調器６は、上記入力セレク
タ４から出力される映像信号のＶＢＩＤを取り出し、そ
の取り出したＶＢＩＤに復調処理を施す。そして、上記
ＶＢＩＤ復調器６は、復調処理を施したＶＢＩＤを上記
マイコン７に供給する。

【００２８】上記マイコン７は、図示していないが、メ
モリを備えており、上記判別手段５からの判別出力と、
ＶＢＩＤ復調器６からのＶＢＩＤによりマイコン７にお
ける各制御内容を切り換える機能を有するものである。
上記メモリには、ＴＶ放送のあるチャンネルデータが、
予め記憶されている。

【００２９】以下、上記マイコン７における具体的な処
理工程を図２に示すフローチャートを用いて説明する。

【００３０】まず、上記判別手段５からの判別出力によ
り、現在ＴＶ信号を受信して得られた映像信号が入力さ
れているか否かを判断する（ステップ２０１）。

【００３１】現在ＴＶ信号を受信して得られた映像信号
が入力されている場合、メモリに記憶されているチャン
ネルデータから上記ＴＶ信号復調器２からのチャンネル
データを検索することにより、受信したＴＶ信号は既知
のチャンネルデータであるか否かを判断する（ステップ
２０３）。

【００３２】現在入力されている映像信号がＴＶ信号を
受信して得られた映像信号でない場合、即ち、ライン入
力端子３からの映像信号の場合、入力セレクタ９のスイ
ッチＳＷ２を切換え、入力セレクタ９から出力される映
像信号がＰＡＬ−ｐｌｕｓデコーダ８を介して出力され
ないように制御し（ステップ２０２）、マイコン７にお
ける制御処理を終了する。

【００３３】また、現在ＴＶ信号を受信して得られた映
像信号が入力されている場合において、既知のチャンネ
ルデータでなかった場合には、パッケージメディアに記
録された映像信号であると判断する。そして、入力セレ
クタ９のスイッチＳＷ２を切換え、入力セレクタ９から
出力される映像信号がＰＡＬ−ｐｌｕｓデコーダ８を介
して出力されないように制御し（ステップ２０２）、マ
イコン７における制御処理を終了する。

【００３４】現在ＴＶ信号を受信して得られた映像信号
が入力されており、且つ、そのＴＶ信号のチャンネルデ
ータは既知のチャンネルデータであった場合、上記ＶＢ
ＩＤ復調器６からのＶＢＩＤから情報を検出する（ステ
ップ２０４）。

【００３５】そして、ＶＢＩＤからＰＡＬ−ｐｌｕｓＩ
Ｄが検出されたか否かを判断する（ステップ２０５）。

【００３６】ＰＡＬ−ｐｌｕｓＩＤが検出された場合
は、入力セレクタ９のスイッチＳＷ２を切換え、上記映
像信号、即ち、ＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号がＰＡＬ−ｐｌｕ
ｓデコーダ８に入力されるように制御する（ステップ２
０６）。従って、ＴＶ信号を受信して得られたＰＡＬ−
ｐｌｕｓ信号である場合には、上記ＰＡＬ−ｐｌｕｓ信
号は、上記ＰＡＬ−ｐｌｕｓデコーダ８を介してＴＶ信
号処理プロセス処理部１０に入力されることとなる。

【００３７】また、ＰＡＬ−ｐｌｕｓＩＤが検出されな
かった場合は、入力セレクタ９のスイッチＳＷ２を切換
え、入力セレクタ９から出力される映像信号がＰＡＬ−
ｐｌｕｓデコーダ８を介して出力されないように制御す
る（ステップ２０７）。

【００３８】次に、ＶＢＩＤから現在時刻データが検出
されたか否かを判断する（ステップ２０８）。

【００３９】現在時刻データが検出された場合、上記現
在時刻データに基いて時計２０の時刻設定を行う（ステ
ップ２０９）。

【００４０】次に、ＶＢＩＤから番組識別データが検出
されたか否かを判断する（ステップ２１０）。

【００４１】番組識別データが検出されなかった場合、
マイコン７における制御処理を終了する。

【００４２】番組識別データが検出された場合、使用者
により予め録画予約された番組と一致しているか否かを
判断する（ステップ２１１）。

【００４３】録画予約された番組と一致していなかった
場合、マイコン７における制御処理を終了する。

【００４４】録画予約された番組と一致している場合、
ＴＶ信号復調器２からの映像信号を出力端子２２を介し
て出力し、録画動作が行われるようにＶＴＲ等を制御す
る（ステップ２１２）。そして、マイコン７における制
御処理を終了する。

【００４５】即ち、上記マイコン７は、パッケージメデ
ィアに記録された映像信号が入力された場合には、自動
時刻設定、自動録画制御、及び、ＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号
処理を行わないように制御する。或は、現在放送されて
いるＴＶ信号を受信した場合であっても、予め、上記マ
イコン７のメモリに記憶されたチャンネルデータから上
記ＴＶ信号のチャンネルデータを検出できなかった場合
には、パッケージメディアに記録された映像信号である
と判断し、上述の場合と同様に自動時刻設定、自動録画
制御、及び、ＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号処理を行わないよう
に制御する。

【００４６】また、現在放送されているＴＶ信号であ
り、且つ、既知のチャンネルデータであった場合には、
入力された映像信号に重畳されているデータに基いて、
現在時刻データである場合には時刻設定、番組識別デー
タである場合には自動録画制御を行う。さらに、上記映
像信号がＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号である場合には、ＰＡＬ
−ｐｌｕｓデコーダ８を介して出力される映像信号に基
いた画像が表示されるように制御する。

【００４７】上記ＰＡＬ−ｐｌｕｓデコーダ８は、ＰＡ
Ｌ−ｐｌｕｓのフォーマットに乗っ取り、映像補助信号
から映像信号の補間情報を取り出して上記ＰＡＬ−ｐｌ
ｕｓ信号を高精細度の映像信号として完成させるもので
ある。

【００４８】以下、上述のような構成をした映像信号処
理装置の動作について説明する。

【００４９】ＴＶ信号復調器２は、アンテナ１により受
信されたＴＶ信号に復調処理を施し、その復調処理を施
したＴＶ信号を映像信号として入力セレクタ４とマイコ
ン７に各々供給する。

【００５０】或は、ライン入力端子３を介してパッケー
ジメディアに記録された映像信号が入力セレクタ４に入
力される。

【００５１】上記入力セレクタ４は、ＴＶ信号復調器２
からの映像信号、或は、ライン入力端子３からの映像信
号の入力に応じてスイッチＳＷ１を切り換える。そし
て、上記入力セレクタ４は、その切換え情報を判別手段
５に供給する。

【００５２】上記判別手段５は、上記入力セレクタ４か
らの切換え情報により、現在入力されている映像信号
は、ＴＶ信号を受信して得られた映像信号であるか、或
は、パッケージメディアに記録された映像信号であるか
判別し、その判別結果をマイコン７に出力する。

【００５３】上記入力セレクタ４から出力された映像信
号は、ＶＢＩＤ復調器６と入力セレクタ９に各々供給さ
れる。

【００５４】上記ＶＢＩＤ復調器６は、上記入力セレク
タ４からの映像信号のＶＢＩＤに復調処理を施し、その
復調処理を施したＶＢＩＤをマイコン７に供給する。

【００５５】上記マイコン７は、上記判別手段５からの
判別出力と、上記ＶＢＩＤ復調器６からのＶＢＩＤによ
り、現在入力されている映像信号がＴＶ信号を受信して
得られた映像信号であり、且つ、上記映像信号がＰＡＬ
−ｐｌｕｓ信号である場合には、入力セレクタ９のスイ
ッチＳＷ２を切り換えて上記ＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号がＰ
ＡＬ−ｐｌｕｓデコーダ８に入力されるように制御し、
また、上述以外の場合には、入力セレクタ９のスイッチ
ＳＷ２を切換え、入力セレクタ９から出力される映像信
号がＰＡＬ−ｐｌｕｓデコーダ８を介して出力されない
ように制御する。

【００５６】また、上記マイコン７は、現在入力されて
いる映像信号がＴＶ信号を受信して得られた映像信号で
ある場合には、上記ＶＢＩＤ復調器６からのＶＢＩＤか
ら情報を検出する。そして、現在時刻データが検出され
た場合には、時計２０を上記現在時刻データに基いて時
刻設定を行い、また、番組識別データが検出され、且
つ、その番組識別データが録画予約された番組であった
場合には、出力端子２２を介して上記ＴＶ信号復調器２
からの映像信号を出力し、ＶＴＲの自動録画制御を行
う。

【００５７】さらに、上述のように、現在現在入力され
ている映像信号がＴＶ信号を受信して得られた映像信号
であり、且つ、上記映像信号がＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号で
ある場合、上記マイコン７の制御により、上記入力セレ
クタ９からＰＡＬ−ｐｌｕｓデコーダ８に上記ＰＡＬ−
ｐｌｕｓ信号が入力される。

【００５８】上記ＰＡＬ−ｐｌｕｓデコーダ８は、上記
入力セレクタ９からのＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号に所定の信
号処理を施して高精細度の映像信号として完成させ、そ
の映像信号をＴＶ信号処理プロセス処理部１０に供給す
る。

【００５９】上記ＴＶ信号処理プロセス処理部１０に
は、上記入力セレクタ９からの映像信号、或は、上記Ｐ
ＡＬ−ｐｌｕｓデコーダ８からの映像信号が入力され
る。上記ＴＶ信号処理プロセス処理部１０は、入力され
た映像信号に画面表示のための信号処理を施し、その映
像信号を表示部２１に出力する。上記表示部２１は、上
記ＴＶ信号処理プロセス処理部１０からの映像信号に基
いた画像を画面に表示する。

【００６０】上述のことにより、パッケージメディアに
記録された映像信号の現在時刻とずれが生じている現在
時刻データにより誤った時刻が設定されることなく、正
確に装置内の時計２０を自動設定することができる。ま
た、誤ってパッケージメディアに記録された映像信号を
自動録画することなく、正確に自動録画を行うことがで
きる。

【００６１】従って、現在放送中の信号であるか、或
は、パッケージメディアに記録された信号であるか否か
を判別し、その判別によって映像信号の取扱方法を変え
ているため、上述のように映像信号に重畳されている現
在時刻データや番組識別データ等に基いて動作制御を行
うマイコン７による誤動作を防ぐことができる。

【００６２】尚、上述の実施例に係る映像信号処理装置
では、上記図１に示した入力セレクタ４のスイッチＳＷ
１の切換え情報により、ＴＶ信号を受信して得られた映
像信号であるか、パッケージメディアに記録された映像
信号であるかを判別手段５で判別したが、例えば、ビデ
オテープ等のパッケージメディアに映像信号を記録する
際にビデオＩＤを重畳させ、そのビデオＩＤが重畳され
た映像信号を受信した場合、マイコン７で、上記ビデオ
ＩＤを検出した場合にはライン入力端子３からの映像信
号であると判断してもよい。

【００６３】この場合、上記ビデオＩＤを映像信号に重
畳させるために、例えば、ＶＴＲの記録系は、図３に示
すように、アンテナ５０と、ＴＶ信号復調器５１と、ビ
デオＩＤ挿入部５２と、ＶＴＲプロセス処理部５３とを
備えている。上記ビデオＩＤ挿入部５２は、放送信号に
はないパッケージ専用のＩＤであるビデオＩＤを映像信
号に重畳するものである。

【００６４】上記アンテナ５０で受信されたＴＶ信号
は、ＴＶ信号復調器５１で復調処理が施され、その復調
処理が施されたＴＶ信号はビデオＩＤ挿入部５２へ映像
信号として供給される。そして、ビデオＩＤ挿入部５２
は、上記ＴＶ信号復調器５１からの映像信号にビデオＩ
Ｄを重畳して、そのビデオＩＤを重畳した映像信号をＶ
ＴＲプロセス処理部５３に供給する。上記ＶＴＲプロセ
ス処理部５３は、上記ビデオＩＤ挿入部５２からのビデ
オＩＤが重畳された映像信号に記録のための信号処理を
施す。従って、上述のようにしてビデオＩＤが重畳され
た映像信号は、ビデオテープ等のパッケージメディアに
記録される。

【００６５】この結果として、上記ＶＴＲでビデオテー
プ等のパッケージメディアに記録された映像信号を再生
すると、必ずビデオＩＤと共に再生される。このため、
上記映像信号処理装置で、その再生された映像信号を受
信した場合、上記ビデオＩＤの有無によりＴＶ信号を受
信して得られた映像信号か、或は、パッケージメディア
に記録された映像信号であるか否かを判別する。

【００６６】尚、上記図３に示したＶＴＲの記録系で
は、放送信号にはないパッケージ専用のＩＤを映像信号
に付加してパッケージであることを示したが、放送用Ｉ
Ｄ中の放送局名を示すのに用いるパケットの内容を変更
させてパッケージであることを示してもよい。

【００６７】また、上記図３に示したビデオＩＤ挿入部
５２を備えていないＶＴＲで録画したビデオテープを再
生する際に、上述のようなビデオＩＤを付加してもよ
い。

【００６８】

【発明の効果】本発明に係る映像信号処理装置では、判
別手段は、テレビジョン信号を受信して得られた映像信
号と、ライン入力による映像信号とを判別する。制御部
は、映像信号に重畳されているデータを検出して、上記
データに基いて動作制御を行い、また、上記判別手段に
よる判別出力に応じて制御内容を切り換える。これによ
り、上記制御部による誤動作を防ぐことができる。

【００６９】また、本発明に係る映像信号処理装置で
は、上記制御部は、テレビジョン信号を受信して得られ
た映像信号に重畳されている現在時刻データに基いて時
計機能の時刻合わせを行う。これにより、装置内部の時
計の自動設定を正確に行うことができる。

【００７０】また、本発明に係る映像信号処理装置で
は、上記制御部は、テレビジョン信号を受信して得られ
た映像信号に重畳されている番組識別データに基いて自
動録画制御を行う。これにより、自動録画を正確に行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る実施例の映像信号処理装置の構成
を示すブロック図である。

【図２】上記映像信号処理装置のマイコンの制御処理工
程を説明するためのフローチャートである。

【図３】ＶＴＲの記録系の構成を示すブロック図であ
る。

【図４】ビデオ信号の垂直帰線区間に重畳されたデータ
を説明するための図である。

【図５】ＰＡＬ−ｐｌｕｓ対応されていない映像信号処
理装置で、ＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号を受信した場合を説明
するための図である。

【図６】ＰＡＬ−ｐｌｕｓ対応されている映像信号処理
装置で、ＰＡＬ−ｐｌｕｓ信号を受信した場合を説明す
るための図である。

【符号の説明】

１ アンテナ ２ ＴＶ信号復調器 ３ ライン入力端子 ４，９ 入力セレクタ ５ 判別手段 ６ ＶＢＩＤ復調器 ７ マイコン ８ ＰＡＬ−ｐｌｕｓデコーダ １０ ＴＶ信号処理プロセス部 ２０ 時計 ２１ 表示部 ２２ 出力端子

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古屋 美紀 東京都品川区北品川６丁目７番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 映像信号に重畳されているデータを検出
   して、上記データに基いて動作制御を行う制御部を備え
   た映像信号処理装置であって、 テレビジョン信号を受信して得られた映像信号と、ライ
   ン入力による映像信号とを判別する判別手段を備え、 上記判別手段による判別出力に応じて上記制御部による
   制御内容を切り換えることを特徴とする映像信号処理装
   置。
2. 【請求項２】 上記制御部は、 テレビジョン信号を受信して得られた映像信号に重畳さ
   れている現在時刻データに基いて時計機能の時刻合わせ
   を行うことを特徴とする請求項１記載の映像信号処理装
   置。
3. 【請求項３】 上記制御部は、 テレビジョン信号を受信して得られた映像信号に重畳さ
   れている番組識別データに基いて自動録画制御を行うこ
   とを特徴とする請求項１記載の映像信号処理装置。