JPH0731240Y2 - 光学部品止め具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、光学部品の止め具に関し、特に、清掃部材を
付加した止め具に関するものである。

（従来の技術） ファクシミリなど、自動原稿送り装置を備えた読取装置
において、原稿より発生する紙粉や原稿によって移送さ
れるゴミ、ホコリなどが光学部分に入り込み、コンタク
トガラスやミラー等に付着する。また基本的に、光学部
品は導電性を有しないため静電気が起こり易く、ゴミや
ホコリを吸着し易い。しかし、ミラーなどは機械の内部
に配置されているので、清掃作業をしにくいのが一般的
である。また近年、機械の高速化、ハイボリューム化、
普及化に伴い、通される原稿の量も一層増え、かつ種類
も多くなっているため、清掃やメンテナンスの頻度も増
えてきているのが現状である。

（考案が解決しようとする課題） 本考案は、上記の点に鑑みてなされたもので、特別な機
構を設けることなく、光学部品止め具に清掃部材を付加
するだけで、光学部品の清掃を簡単に、かつ安価に実施
し得るようにすることを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本考案の光学部品止め具は、取付板に形設された穴に第
１の光学部品を嵌め込み、その穴の端部で第１の光学部
品を固定するもので、第１の光学部品の一端を押えるば
ね部と、取付板にねじ等により取付けるための締結部
と、穴から下方へ突出し、第１の光学部品の下部に配置
された第２の光学部品に届くブラシ等の清掃部材とを備
えた構成とする。

（作用） この構成によれば、第１の光学部品を取り外したとき、
穴に沿って光学部品止め具を動かし、清掃部材を摺接さ
せて第２の光学部品を容易に清掃することができる。

（実施例） 以下、図面を用いて実施例を詳細に説明する。第１図
は、本考案の一実施例を示したもので、ファクシミリ装
置における読取部分の例である。第１図において、１
は、矢印Ａのように挿入される原稿の下側ガイド板、２
は上側ガイド板、３は挿入された複数枚の原稿を分離部
へ送るピックアップコロである。４はフィードコロ、５
は分離コロで、ピックアップコロ３により送られた原稿
を１枚ずつに分離して読取部へ供給する。６及び７は搬
送ローラ（駆動ローラ）、８及び９は搬送ローラ６及び
７にそれぞれ従動する加圧ローラである。10は下側ガイ
ド板に形設された穴に嵌め込まれたコンタクトガラスで
あり、供給された原稿がこの上を通過する際、図示しな
い照明手段により原稿面が照明され、その反射光の光路
をミラー11で変え、レンズ12により読取素子13上に結像
して、光電変換する。20は本考案の光学部品止め具であ
り、コンタクトガラス10を下側ガイド板１に固定するも
のである。

なお、下側ガイド板１以下に配置されたコロやローラ、
光学系は下ユニットに取付けられており、上側ガイド板
２より上に配置されたコロ（ローラ）等は上ユニットに
取付けられ、上ユニットは、下ユニットに対して開閉可
能になっている。そして、ローラ間で紙詰まり等が発生
した場合は、上ユニットを開き、紙詰まりを排除できる
ようになっている。第２図は、上ユニットを開いたとき
の下ユニットの面を示している。

光学部品止め具20は、第３図に示したように、コンタク
トガラス10の一端を押えるばね部21と、取付板である下
側ガイド板１にねじ等により取付けるための締結部22
と、穴から下方へ突出し、コンタクトガラス10の下部に
配置されたミラー11に届くブラシ、あるいは繊維等の清
掃部材23とを備えている。ばね部21は、止め具本体と共
にプラスチックのモールドにより構成されている。

そこで、コンタクトガラス10を下側ガイド板１に固定す
るときは、コンタクトガラス10の一端を止め具のばね部
21で押え、第２図に示したように、止め具20をねじで下
側ガイド板１に締結する。次に、読取画像に、光学部品
に付着したゴミなどが原因と思われる黒スジなどの異常
画像が認められたとき、あるいは定期メンテナンスの際
は、止め具20を外してコンタクトガラス10を取り去り、
その取り去った穴に止め具20を再度入れて、第４図に示
したように、穴に沿って読取主走査方向に移動させる。
これにより、止め具20に設けた清掃部材23がミラー11に
摺接するので、ミラー11は容易に清掃される。

光学部品止め具の各種の変形実施例を第５図に示す。第
５図（ａ）のものは、光学部品を押えるばね部25として
SUSなどの金属を用い、本体26はプラスチックで構成し
ている。この構成では、モールドのばね性を利用したも
のに比べて白色化、クリープ破壊などの障害は回避でき
る。第５図（ｂ）のものは、締結部27としてモールドの
ばね性を利用しているため、ねじ等の他の締結部品を必
要としない。第５図（ｃ）は、止め具に手動のブロワ28
を付加したもので、ブラシ等の清掃部材でミラーに付着
したゴミを落した後、ブロワ28で吹き飛ばすことがで
き、清掃がより確実になる。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば、本来は第１の光
学部品を固定するための止め具であり、しかも、その第
１の光学部品を取り外したとき、取外し跡の穴に沿って
止め具を動かすことにより、第２の光学部品を清掃部材
により清掃することができ、作業が簡単かつ確実になる
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本考案の原稿読取装置への適用を
示す図、第３図は、本考案の一実施例の斜視図、第４図
は、動作説明図、第５図は、本考案の各種変形実施例の
斜視図である。 １……下側ガイド板（取付板）、10……コンタクトガラ
ス、11……ミラー、20……光学部品止め具、21……ばね
部、22……締結部、23……清掃部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】取付板に形設された穴に第１の光学部品を
   嵌め込み、その穴の端部で前記第１の光学部品を固定す
   る光学部品止め具であって、 前記第１の光学部品の一端を押えるばね部と、前記取付
   板にねじ等により取付けるための締結部と、前記穴から
   下方へ突出し、前記第１の光学部品の下部に配置された
   第２の光学部品に届くブラシ等の清掃部材とを備えてお
   り、前記第１の光学部品を取り外したとき前記穴に沿っ
   て動かして前記第２の光学部品を清掃するようにしたこ
   とを特徴とする光学部品止め具。