JPH0731189U - 強酸性水生成器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水道水と食塩水などの添加液との混合水を電
気分解して強酸性水とアルカリ水とに分離する強酸性水
生成器において、強酸性水を汲み置きすることなく、手
洗い、洗顔、食器などの洗浄が便利に行なえるようにす
る。 【構成】 強酸性水生成器１の本体内部に電解槽５で生
成された強酸性水を貯蔵する貯蔵水槽１０を設けると共
に、本体２の前面に洗面台３を設けて、貯蔵水槽１０内
の強酸性水を蛇口１４から洗面台３に吐出させるように
構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、水道水と添加液との混合水を電解槽において電気分解して酸性水と アルカリ性水とに分離する強酸性水生成器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、院内感染の問題が提起されており、この院内感染に対する対処法が種々 考えられているが、その１つの対処法として強酸性水による殺菌消毒が注目され ている。

【０００３】 これは、電気分解によって得られた強酸性水に電極反応により発生した塩素ガ スが気体水和の状態で溶けているため、塩素ガスの酸化力により迅速で強力な殺 菌効果が期待できること、およびその成分は濃度の高い水素イオンと微量の活性 塩素が含まれているのみで、たとえば手のような他の物質に触れると放電して元 の水の状態に戻るから安全である等の利点を有するからであって、手洗い殺菌、 手術室の殺菌、鼻腔内洗浄、事故患者の初期洗浄、うがい水などとして幅広く使 用できる。

【０００４】 このような強酸性水をつくる生成器は、原理的には図２に示すように、水道水 に微量のＮａＣｌ溶液やＫＣｌ溶液のような添加液を加えた混合水の中に、隔膜 Ａ（水素イオン、水酸イオン、その他の金属イオンはよく通し、水分子は通りが たい合成樹脂性の薄膜）をへだててプラスとマイナスの電極Ｂ，Ｃを設け、両電 極Ｂ，Ｃに直流電流を通じることによって、プラス極側に酸性水、マイナス極側 にアルカリ水を分離して強酸性水を製造するものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従来の強酸性水生成器は、その本体外面に電解槽で生成された強酸 性水を吐出させるための吐出管が露出しているのみで、この吐出管に使用者がホ ースを接続し、別のタンクやバケツなどに一時的に貯めておき、必要のつど汲み 出して使用していた。そのため、手洗いや洗顔、および食器等の洗浄が不便であ った。

【０００６】 そこで本考案は、手洗い、洗浄等が簡単に行なえる強酸性水生成器におけるタ ンク装着構造の提供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

すなわち本考案は、水道水と添加液との混合水を電解槽に導入し電気分解して 酸性水とアルカリ性水とに分離する強酸性水生成器であって、該強酸性水生成器 本体の前面上部に強酸性水を吐出する蛇口を備えたことを特徴とする。上記の強 酸性水生成器において、該強酸性水生成器本体の前面上部に洗面台を備えたこと を特徴とする。上記の強酸性水生成器において、前記蛇口とは別に強酸性水を吐 出する蛇口を少なくとも１つ以上設けたことを特徴とする。

【０００８】

【作用】

上記の構造によれば、強酸性水生成器自体に強酸性水を吐出する蛇口を設けて いるので、手洗い、洗顔が簡単に行える。 また、強酸性水生成器自体に洗面台を設けているので、手洗い、洗顔が簡単に 行えると共に食器等の洗浄を容易に行える。 更に、手洗い等に用いられる蛇口とは別に少なくとも１つの強酸性水を吐出す る蛇口を設けているので、手洗い等が容易に行えると共に従来の様にバケツ等に 必要量の強酸性水を貯めることも容易に行える。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。

【００１０】 図１は強酸性水生成器１を示し、本体２の前面上部が洗面台３とされると共に 、その前面下部に保守点検時等に本体内部を開くためのドア４が設けられる。ま た、本体内部に電解槽５と添加液タンク６とが設けられ、添加液タンク６内の添 加液（ＮａＣｌ溶液やＫＣｌ溶液）がパルスポンプ７によって単位時間あたりの 送り込み量を所定量に規制された状態で電解槽５に送り込まれるようになされる 一方、本体背部から通した水道管８が電磁開閉弁９を介して該電解槽５に接続さ れて、添加液と水道水とが電解槽５とで混合されて電気分解される。

【００１１】 また、上記電解槽５で得られる強酸性水とアルカリ水とのうち、強酸性水は貯 蔵水槽１０に送り込まれ、上記の洗面台２の上のパネル部分１１に設けられてい るＯＮ・ＯＦＦスイッチ１２ＡをＯＮしたとき、または本体２の前面下部に設け られているフットペタル１２Ｂを踏んだときに揚水ポンプ１３が作動されて貯蔵 水槽１０から強酸性水が揚水され、蛇口１４から洗面台３に吐出されるようにな されている。さらに、上記貯蔵水槽１０の前面には該水槽１０から強酸性水を直 接取り出すための別の蛇口１５が設けられ、この蛇口１５が前述のドア４を閉じ ている状態では、このドア１４に設けた開口部１６から外部に出て、たとえばバ ケツなどに強酸性水を取り出すことができるようになっている。一方アルカリ水 は、高い濃度の酸性水をつくるためアルカリ濃度が高すぎて飲料としては不適で あるのでで、排水管１７によって捨てられる。

【００１２】 なお、電解槽５への添加液および水道水の供給は、前記したＯＮ・ＯＦＦスイ ッチ１２Ａまたはフットペタル１２Ｂの作動に連動してパルスポンプ７を作動さ せ、かつ電磁開閉弁９を開弁させて行なうようにしてもよいし、前記貯蔵水槽１ ０に図示しない水位検出手段を設けることによって、該水槽内の水位が或るレベ ルまで下がると自動的にパルスポンプ７および電磁開閉弁９が作動して供給を行 なうようにしてもよい。

【００１３】 このような強酸性水生成器１によれば、貯蔵水槽内の強酸性水を蛇口１４から 洗面台３に直接出して手洗い、洗顔、食器などの洗浄が行なえ、便利な使用がで きる。また、蛇口１５からバケツなどに取り出した強酸性水をこれを必要とする 場所に運んで洗浄殺菌に用いることができるので、従来通りの使用も行なえるこ とになる。

【００１４】 上記の強酸性水生成器では、水道水がｐＨ７前後及び残留塩素０．３〜０．８ ｐｐｍの状態の水から強酸性水であるｐＨ２〜３、酸化還元電位９００〜１４０ ０ｍＶ及び残留塩素２０〜５０ｐｐｍの水を生成することができる。

【００１５】

【考案の効果】

以上の記載によって明らかなように、本考案によれば、手洗い、洗顔が簡単に 行なえると共に、食器等の洗浄が楽になって、従来のような汲み置きの労から解 放されることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例にかかる強酸性水生成器の
斜視図。

【図２】 強酸性水生成器の原理を説明するための
図。

【符号の説明】

１ 強酸性水生成器 ３ 洗面台 ５ 電解槽 ６ 添加液タンク ８ 水道管 １０ 貯蔵水槽 １４ 蛇口

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水道水と添加液との混合水を電解槽に導
   入し電気分解して酸性水とアルカリ性水とに分離する強
   酸性水生成器であって、該強酸性水生成器本体の前面上
   部に強酸性水を吐出する蛇口を備えたことを特徴とする
   強酸性水生成器。
2. 【請求項２】 上記請求項１記載の強酸性水生成器にお
   いて、該強酸性水生成器本体の前面上部に洗面台を備え
   たことを特徴とする強酸性水生成器。
3. 【請求項３】 上記請求項１記載の強酸性水生成器にお
   いて、前記蛇口とは別に強酸性水を吐出する蛇口を少な
   くとも１つ以上設けたことを特徴とする強酸性水生成
   器。