JPH07311888A - ガス検出装置 - Google Patents

ガス検出装置

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JPH07311888A
JPH07311888A JP12688894A JP12688894A JPH07311888A JP H07311888 A JPH07311888 A JP H07311888A JP 12688894 A JP12688894 A JP 12688894A JP 12688894 A JP12688894 A JP 12688894A JP H07311888 A JPH07311888 A JP H07311888A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガス漏れ警報機が、スプレー等の一過性ガス
で誤報することを防止する。 【構成】 ガスセンサ信号V0の監視レベルにS1,S
2,S3の3種を設け、レベルS1をクロスしてからタ
イマT1により20秒間本警報を禁止する。またタイマ
T1の動作期間中にレベルS3をクロスすると、30秒
間のタイマT2を起動し、その間本警報レベルをS2か
らS3へ変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】この発明はガス漏れ警報機や不完全
燃焼警報装置等のガス検出装置に関し、特にスプレーか
らの可燃性ガス等の一過性ガスによる誤報の除去に関す
る。
【0002】
【従来技術】ガス検出装置の誤報の主因は一過性のガス
である。例えばLPガス用の警報機の場合、スプレーか
らの有機溶剤による誤報が問題となっている。スプレー
に用いる有機溶剤はかってはフロンガスが主であった
が、フロン使用量の制限に伴って、現在ではLPガスと
ジメチルエーテル等の混合ガスが主流である。そしてス
プレー中のLPガスはLPガス警報機の検出対象そのも
のであり、本来検出すべきガスである。このためガスセ
ンサの選択性の向上では、スプレーによる誤報を除くこ
とができない。
【0003】これへの対策として、特開平3−1809
96号や同3−182996号公報は、微分回路を設け
てガスセンサ信号の微分値が大きい場合、警報を禁止す
ることを提案している。これらの従来技術では、微分回
路でガスセンサの出力が所定の増加率以上で増加してい
ることを検出すると、タイマでその時点から所定の時間
警報を禁止する。しかしこの手法ではタイマの動作期間
中は検出が行われず、ガスの検出を遅らせることがあ
る。次にこの手法では、ガス検出装置の点検が困難にな
る。点検は高濃度のガスを検出装置に接触させることで
行われ、ガスセンサの信号は急激に増加するので、点検
ガスを吹き付けてもガス警報装置が警報せず、点検が困
難になる。
【0004】なお一過性ガスによる誤報はLPガス用の
警報機に限らず、都市ガス用警報機の場合でも同様であ
る。この場合問題となるのは調理等で発生するアルコー
ルで、酒や醤油等から高濃度のアルコールが一時的に発
生すると、誤報が生じる。発明者は、前記の特開平3−
180996号公報や同3−182996号とは異なる
原理による誤報の除去を検討し、この発明に到った。
【0005】
【発明の課題】この発明の課題は、ガス検出装置の誤報
を新たな原理により除去することにあり、特に、 1) 雑ガスによる誤報の除去に伴う検出遅れを防止し、 2) 点検時のガスに検出装置が応答するようにして、点
検を容易にすることにある(請求項1〜4)。請求項2
〜4での追加の課題は、 3) 微分回路が不要で、 4) 雑ガスの濃度が高い場合にも誤報を除去できるよう
にすることにある。 請求項3での追加の課題は、誤報を除去し、かつガス検
出装置の出荷前の点検や検査が困難にならないようにす
ることにある。請求項4での追加の課題は、ガスが発生
しているが誤報として処理している、ことを知らせるこ
とにある。
【0006】
【発明の構成と作用】この発明では、ガスセンサの出力
が第1のレベルを超過するとタイマを起動し、タイマの
動作期間中警報を禁止する。検出目標のガス漏れや不完
全燃焼の場合、ガス濃度が急激に増加することはあり得
ず、ガス濃度は単調にかつ徐々に増加する。そこでガス
漏れや不完全燃焼等の場合、第1のレベルをセンサ信号
がクロスしてから、タイマの動作期間内に第2のレベル
をセンサ信号がクロスすることはあり得ない。仮にこの
間に第2のレベルをセンサ信号がクロスした場合、それ
はスプレー等による誤報である。この発明では、このよ
うな原理で一過性ガスによる誤報を防止する。なおセン
サ信号は瞬間値や平均値のいずれを用いても良い。ここ
で前記の従来例と比較すると、この発明ではセンサ信号
が第1のレベルをクロスしてから所定の時間警報を禁止
する。第1のレベルは低濃度であり、タイマの動作が完
了する前に、ガス漏れや不完全燃焼でガス濃度が危険レ
ベルに達することは有り得ない。これに対して従来例で
は、大きな微分信号が生じてから所定の時間、タイマで
警報を禁止する。大きな微分信号が生じるのは、ガス濃
度が低濃度の時とは限らず、ガス濃度が高濃度に達した
時点で大きな微分信号が生じることもある。ガス濃度が
高くなってからタイマで警報を禁止すると、タイマの動
作時間中にガス濃度が危険域に達することもあり、危険
である。
【0007】請求項2の発明では、第1のレベル,第2
のレベル,及び第3のレベルを設け、第1のレベルをセ
ンサ出力がクロスした時点で第1のタイマを起動し、そ
の間本警報を禁止する。次にタイマの動作期間中にセン
サ出力が第3のレベルを超過すると第2のタイマを起動
し、その間本警報の条件をシフトさせる。なお第2のタ
イマは第1のタイマの動作終了後に動作を開始させても
よく、あるいはセンサ信号が第3のレベルをクロスした
時点で動作を開始させても良い。このようにすると、第
1のタイマでセンサ信号が第1のレベルを超過してから
所定の時間警報をブロックすると共に、第1のタイマの
動作中にセンサ信号が第3のレベルを超過すると第2の
タイマの動作期間中本警報の条件をシフトさせることに
なる。このため、雑ガス濃度が低い場合、第1のタイマ
により警報を禁止することで、誤報を防止できる。雑ガ
ス濃度が高い場合、タイマT2がセットされるので、そ
の間本警報の条件を変更し、同様に誤報を防止できる。
一方点検あるいは出荷前のガス検出装置の検査の場合、
ガス濃度が極端に高いのでタイマT2の動作中に本警報
が行われ、これから点検や装置の検査を行うことができ
る。本警報には例えばブザーの連続鳴動を用い、予備警
報には例えばLEDの点灯や点滅を用いれば良い。
【0008】前記の第3のレベルは第2のレベルよりも
高くし、好ましくはガス濃度換算で爆発下限濃度の1/
4以下に対応するようにする(請求項3)。ガス検出装
置の出荷前の検査では爆発下限濃度の1/4のガス中で
警報することを確認し、また出荷後の点検では高濃度の
ガス中で警報することを確認する。これらの濃度は高濃
度のスプレー蒸気よりも更に高濃度である。そこで第3
のレベルを爆発下限濃度の1/4以下としておけば、検
査時や点検時には第2のタイマの動作中に警報が生じ、
検査や点検ができる。
【0009】また更に好ましくは、第1及び第2のタイ
マの動作期間中に第2の検出手段の信号が生じた場合
に、本警報及び予備警報のいずれとも異なる第3の警報
を行うための手段を設ける(請求項4)。このようにす
れば、第1のタイマや第2のタイマで警報を省略してい
ることを、使用者に知らせることができる。なお以下で
は、LPガス用のガス漏れ警報機を例に実施例を説明す
るが、これに限るものではない。
【0010】
【実施例】図1〜図3に実施例を示す。図1において、
2はガスセンサで、4はそのヒータである。ガスセンサ
2には例えば、SnO2ガスセンサやIn2O3ガスセン
サ等の金属酸化物半導体ガスセンサ、あるいは接触燃焼
式ガスセンサ等を用いる。6は電源回路で、例えばトラ
ンスと定電圧電源とを内蔵し、ヒータ4に一定のヒータ
電圧を加えると共に、ガスセンサ2と負荷抵抗RLとの
直列片に一定の電圧を加える。8,10はLEDで、8
は電源検出用のLED、10は予備警報用のLEDであ
る。
【0011】C1,C2,C3は各々コンパレータで、
C1は第1のレベル用のコンパレータ、C2は第2のレ
ベル用のコンパレータ、C3は第3のレベル用のコンパ
レータで、S1,S2,S3は各々の検出レベルであ
る。このうちこの発明の特徴となるのはコンパレータC
3で、その検出レベルS3は第2の検出レベルS2より
も高く、LEL(爆発下限濃度,イソブタンの場合1.
8%)の1/4以下とすることが好ましい。レベルS1
は例えばイソブタン800ppm程度とし、レベルS2
は例えば1500〜2000ppm程度とする。レベル
S1は予備警報の濃度でもあり、一過性のガス等による
予備警報を減らすため、800ppm程度の濃度とし
た。レベルS2はLPガスの爆発事故を防ぐために、経
験的に1500〜2000ppmが好ましいことが判明
している。レベルS3はLELの1/4(4500pp
m)以下でレベルS2よりも高くし、好ましくはガス濃
度換算でレベルS2よりも20%以上高く、かつLEL
の1/4以下とする。ここではレベルS2を1700p
pmとし、レベルS3を2500ppmとした。
【0012】Thはガスセンサ2の温度補償用のサーミ
スタである。14はマイクロコンピュータで、ここでは
A/Dコンバータ入力の無い安価なマイクロコンピュー
タとした。Bzは本警報用のブザー、16は外部出力用
のフォトカプラ、18はブザーBzの駆動用のトランジ
スタスイッチである。20〜30は抵抗で、負荷抵抗R
Lへの出力をサーミスタThと抵抗22で分割し、ガス
センサの出力の温度依存性を補償したものをセンサ信号
V0とする。
【0013】マイクロコンピュータ14の内部構造に移
ると、32,34,36は入力ポート側に設けたバッフ
ァで、コンパレータC1〜C3がオンすると、バッファ
32〜36にフラグを立てるようにする。T1,T2は
タイマで、T1は例えば20秒のタイマとし、T2は例
えば30秒のタイマとする。タイマT1は、センサ信号
V0がレベルS1を越えるように上向きにクロスした時
点でセットされ、この時点から20秒間動作する。T2
は第2のタイマで、タイマT1の動作期間中に、バッフ
ァ36にフラグが立つことによりセットされ、その動作
期間はタイマT1の動作終了後30秒間である。タイマ
T1の動作時間について説明すると、LPガスのガス漏
れ時の濃度増加速度は経験的に30ppm/秒以下であ
る。1700ppmのレベルS2と800ppmのレベ
ルS1との差の900ppm分をガス濃度が増加するの
に要する時間はガス漏れでは30秒を越え、30秒以下
であればガス漏れに対してタイマT1の動作中にセンサ
信号がレベルS2を越えることは無い。一方10秒以下
の動作時間では誤報の除去に不十分で、タイマT1の動
作時間は10〜30秒が好ましく、最も好ましくは15
〜25秒とする。タイマT2の動作時間はタイマT1の
動作時間との合計が重要で、警報を制限する時間を短く
するため60秒以下が好ましく、30秒以下では強いス
プレーガスの場合に誤報が残るので、タイマT1,T2
の合計動作時間で30〜60秒が好ましい。
【0014】38は論理ユニットで、バッファ32〜3
6の信号と、タイマT1,T2の信号に対して組み合せ
論理を施し、これらに基づいて予備警報,本警報,スプ
レー警報の3種類の警報を行う。ガス検出装置はこれ以
外にフォトカプラ16を用いてマンションの集中監視室
等の警報センターに外部出力を行い、このために第3の
タイマT3を設ける。タイマT3は本警報の条件が充さ
れることでセットされ、その動作期間は例えば30秒間
で、30秒間経過後になお本警報の条件が充されている
と、フォトカプラ16を介して外部出力する。P1,P
2,P3は各々出力ポートで、出力ポートP1はLED
10の駆動用であり、出力ポートP2はブザーBzの駆
動用であり、出力ポートP3はフォトカプラ16の駆動
用である。
【0015】図2に実施例の動作フローチャートを示
す。論理ユニット38はバッファ32〜36を介してセ
ンサ信号V0に対するフラグを読み込み、出力V0が第1
のレベルS1未満の場合、あらゆる種類のアラームを解
除し、タイマT1,T2がオンしている場合それらをオ
フする。センサ信号V0がレベルS1以上でレベルS2
未満の場合、予備警報を行う。予備警報は例えばLED
10を2Hzでオン/オフさせることで行う。次にタイ
マT1がオンしていない場合、即ちセンサ信号V0がレ
ベルS1を新たにクロスした場合、タイマT1をオンし
20秒間動作させる。
【0016】センサ信号V0が検出レベルS2以上でレ
ベルS3未満の場合、タイマT1,T2をチェックし、
いずれもオフしている場合本警報を行い、ブザーBzを
連続してオンさせLED10を連続して点灯させる。そ
してタイマT3をオンさせて30秒間待機し、その間バ
ッファ34のフラグが消えない場合、出力ポートP3に
フラグをセットし、フォトカプラ16を導通させて外部
出力する。タイマT1またはタイマT2がオンの場合、
スプレー警報を行いLED10を4Hzでオン/オフさ
せる。スプレー警報は予備警報と区別できるようにす
る。
【0017】センサ信号V0がレベルS3以上の場合、
タイマT1のオン期間中であれば、即ちセンサ信号V0
がレベルS1をクロスした後20秒以内であれば、タイ
マT1がオフした時点で、タイマT2をセットする。な
おこれ以前にセンサ信号V0はレベルS2以上になって
おり、少なくともスプレー警報が行われる。タイマT2
の動作時間は、タイマT1のオフ後30秒間である。ま
たタイマT1がオフしていれば、タイマT2のオン/オ
フに係わらず本警報する。
【0018】図3に実施例の動作波形を示す。LPガス
用の警報機の場合、ガス発生時の動作パターンには4つ
のパターンがあり、その1つは実線で示したガス漏れの
パターンである。これ以外にスプレー等から一時的に高
濃度の可燃性ガス(LPガスとジメチルエーテル等の混
合物等)が発生したパターンがあり、これには弱いスプ
レーのパターンと強いスプレーのパターンの2種類があ
る。強いスプレーのパターンは、ガス漏れ警報機に向け
てスプレーを噴射した場合や、スプレーと警報機との距
離が小さい場合に生じる。これに対して弱いスプレーの
パターンは、警報機からやや離れたところで別の方向に
向けてスプレーを噴射した場合等に生じる。弱いスプレ
ーのパターンと強いスプレーのパターンとの違いは、タ
イマT1の動作期間中にセンサ信号V0がレベルS3を
越えるか否かである。第4のパターンは、点検時やガス
漏れ警報機の出荷前の検査時のパターンである。ガス漏
れ警報機の点検は高濃度のガスを吹き付けることで行
い、時間的な変化はスプレーに対するパターンと類似で
ある。しかしながら点検時のパターンは、警報機のすぐ
側でガスを発生させるため、より強いセンサ信号が生じ
る点が異なる。出荷前の検査のパターンは点検時のパタ
ーンと類似で、例えばLPガス用ガス漏れ警報機の検査
では、爆発下限濃度(LEL)の1/4の濃度のイソブ
タンガス中に警報機をセットし、30秒以内に警報が生
じるか否かをチェックする。
【0019】これらの4つのパターンに対する、ガス検
出装置の動作を示す。予備警報レベルS1はLELの例
えば1/25程度(ここでは800ppm)で、レベル
S2は例えばLELの1/10程度(ここでは1700
ppm)である。ガス漏れの場合を説明すると、ガス漏
れで20秒以内にセンサ信号V0がレベルS1からレベ
ルS2以上へと増加することは有り得ない。これはガス
漏れ時の濃度の増加速度は一般に30ppm/秒未満だ
からである。そこでレベルS1をセンサ信号V0が超過
した時点で予備警報を行い、レベルS2以上になった時
点で本警報を行う。そして本警報から30秒経過後に、
フォトカプラ16を通じて外部警報を行う。実際にはタ
イマT1を用いて20秒間本警報をブロックしている
が、この間にセンサ信号V0がレベルS2以上になるこ
とは有り得ず、ガス漏れの場合にはタイマT1やタイマ
T2による処理は警報機の動作には影響しない。
【0020】次に弱いスプレーの場合、タイマT1の動
作期間中にセンサ信号V0がレベルS2を超過するが、
この間は本警報がタイマT1により禁止されており、セ
ンサ信号V0がレベルS2未満になるまでスプレー警報
が行われるだけである。
【0021】スプレー対策で実際に問題なのは、強いス
プレーのパターンである。このパターンの場合、タイマ
T1を例えば20秒とすると、タイマT1のオフ後も数
秒程度センサ信号V0はレベルS2以上となる。しかし
ながらこの場合、タイマT1の動作中にセンサ信号V0
がレベルS3を上回るので、タイマT2がセットされ
る。そしてタイマT1の動作時間を20秒としレベルS
3をガス濃度換算でレベルS2よりも20%以上大きく
すると、タイマT2のセット期間中にセンサ信号V0が
レベルS3を越えることは経験的になく、本警報は行わ
れずにスプレー警報が行われる。スプレー警報ではLE
D10の動作周期が変化するだけで、消費者はこれを誤
報とは受け取らない。スプレー警報の条件はタイマT1
及びタイマT2の動作中で、センサ信号V0がレベルS
2以上となることである。
【0022】点検時や検査時のパターンでは、20秒の
タイマT1の終了後になお高濃度のガスが存在するた
め、センサ信号V0はレベルS3以上で本警報が行われ
る。これは点検時には極端に高濃度のガスを吹き付ける
からで、点検や検査の開始から20秒経過すれば、点検
を行うことができる。レベルS3はLELの1/4以下
で、かつレベルS2よりもガス濃度換算で20%以上大
きくする。点検や検査に用いるガスは一般にLELの1
/4あるいはそれ以上で、レベルS3をLELの1/4
以下とすれば点検時や検査時の本警報の妨げとはならな
い。またレベルS3をレベルS2よりも20%以上大き
くしておけば、タイマT1がオフした後に強いスプレー
のパターンで誤報することを避けることができる。
【0023】前記の従来技術で、この発明と同等の誤報
除去機能を持たせると、微分の検出いき値はタイマT1
の動作期間中にレベルS1からレベルS2へと増加する
直線となる。そしてセンサ信号V0の微分値がこのスラ
イスレベル以上になった点から、所定の間警報を禁止す
ることになる。ここで強いスプレーに対する誤報を除こ
うとすると、点検時や出荷前の検査時での動作確認が困
難になる。
【0024】実施例の変形について説明すると、コンパ
レータC1,C2,C3はマイクロコンピュータ14に
A/Dコンバータを内蔵させる場合不要となる。また実
施例では、タイマT1の起動用のレベルS1と予備警報
レベルとを共通にし、タイマT2の起動用のレベルS3
とスプレー警報レベルとを共通にしたが、これらはコン
パレータの数を減らすためで、マイクロコンピュータ1
4にA/Dコンバータを内蔵させる場合、これらのレベ
ルを共通にしなくても良い。タイマT1の動作時間は1
0〜30秒が好ましく、30秒を越えると点検や出荷前
の検査が困難になり、また通常のガス洩れに対しても警
報が遅れることがある。一方スプレーの噴射の開始から
センサ信号V0が最大となるまでの時間は一般に10秒
程度であり、タイマT1の動作時間を10秒以下とする
と、スプレー等による誤報を除くのが難しくなる。これ
らのためタイマT1の動作時間は10〜30秒が好まし
く、より好ましくは15〜25秒とする。タイマT2の
動作時間はタイマT1の動作時間との合計時間で定ま
り、これらの合計動作時間を好ましくは30〜60秒と
する。本警報に制限を加える期間を不必要に長くしない
ため、タイマT1,T2の合計動作時間は60秒以下が
好ましく、30秒以下では強いスプレーによる誤報が残
ることになる。
【0025】
【変形例】図4,図5に変形例のガス検出装置を示す。
この装置の動作は図1〜図3の実施例と同一であり、図
4において40は新たなマイクロコンピュータ、42は
A/Dコンバータ、44はレベル検出ユニット、46は
微分手段、48,50,52は駆動手段である。またG
1はゲートで、OR1,OR2はOR回路、SWはスイ
ッチである。レベル検出ユニット44はデジタル変換し
たセンサ信号V0を3つの検出レベルS1,S2,S3
と比較し、その結果に応じて駆動手段48,50,52
を介してアラームを行う。またセンサ信号V0が検出レ
ベルS1を上側にクロスするとタイマT1を起動し、タ
イマT1がオフするまではレベルS2以上の信号をスプ
レー警報に変更する。このためゲートG1を用いてレベ
ルS3以上の信号をスプレー警報の駆動手段50へ入力
し、レベルS2とレベルS3の間の信号はスイッチSW
で駆動手段50へ入力する。タイマT1のオン期間中は
微分手段46が動作し、センサ信号V0を微分する。微
分信号がいき値F1を越えると、タイマT1の動作終了
後にタイマT2をセットし、その間レベルS2とレベル
S3の間の信号をスプレー警報信号に変更する。なおタ
イマT2の動作いき値F1はレベルS3とレベルS1の
差をタイマT1で割り算したものとする。このことは図
3でレベルS3を越えた信号を検出していることとほぼ
同じである。
【0026】図5に変形例の動作を示す。レベル検出ユ
ニット44はセンサ信号V0をチェックし、レベルS1
を上向きにクロスするとタイマT1をオンさせ、その間
微分手段46をオンさせる。微分手段46はいき値F1
以上の微分信号を見つけるとフラグF2をセットし、タ
イマT1のオフ後に時間T2の間タイマT2を動作させ
る。この時センサ信号V0はレベルS1以上なので、ア
ラーム処理では少なくとも予備警報を行い、例えばLE
D10を2Hzでオン/オフさせる。20秒のタイマT
1が動作を終了すると、タイマT1をオフし微分手段4
6をオフする。この時フラグF2の値に従って、タイマ
T2をオンし、フラグF2が1の場合タイマT2を例え
ば30秒間動作させる。
【0027】次にアラーム処理ではセンサ信号V0の値
に従ってアラームを行う。センサ信号V0がレベルS1
未満の場合、タイマT1をオフし全てのアラームをオフ
すると共に微分手段46をオフさせる。センサ信号V0
がレベルS1以上でレベルS2未満の場合予備警報を行
い、例えばLED10を2Hzでオン/オフさせる。次
にセンサ信号V0がレベルS2以上の場合、レベルS3
以上であればタイマT1がオフしていることを条件に本
警報し、タイマT1がオンの場合スプレー警報する。セ
ンサ信号V0がレベルS2以上でレベルS3未満の場
合、タイマT1またはタイマT2のいずれかがオンして
いればスプレー警報を行い、いずれもオフの場合本警報
する。本警報は例えばブザーBzを連続してオンさせ、
LED10を連続してオンさせることである。これに対
してスプレー警報は、例えばLED10を4Hzでオン
/オフさせることである。そしてタイマT2がオンした
後30秒経過すると、タイマT2をオフする。
【0028】
【発明の効果】この発明では、 1) 雑ガスによる誤報の除去に伴う検出遅れが無く、 2) ガス検出装置の点検が容易である(請求項1〜
4)。請求項2〜4の発明ではさらに、 3) 微分回路が不要で回路コストが減少し、 4) スプレー等による雑ガスの濃度が高い場合にも誤報
を除去できる。請求項3での追加の課題は、誤報を除去
し、かつガス検出装置の出荷前の点検や検査が困難にな
らないようにできる。 請求項4での追加の課題は、ガスが発生しているが誤報
として処理している、ことを知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のガス検出装置のブロック図
【図2】 実施例のガス検出装置の動作フローチャー
【図3】 実施例のガス検出装置の動作波形図
【図4】 変形例のガス検出装置の要部ブロック図
【図5】 変形例のガス検出装置の動作フローチャー
【符号の説明】
2 ガスセンサ 4 ヒータ 6 電源回路 8,10 LED C1,C2,C3 コンパレータ 14 マイクロコンピュータ 16 フォトカプラ 18 トランジスタスイッチ RL 負荷抵抗 Th サーミスタ 20〜30 抵抗 32,34,36 バッファ T1,T2 タイマ 38 論理ユニット P1,P2,P3 出力ポート 40 マイクロコンピュータ 42 A/Dコンバータ 44 レベル検出ユニット 46 微分手段 48,50,52 駆動手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスセンサの出力を第1のレベル及び第
    1のレベルよりも高い第2のレベルと比較し、第2のレ
    ベル以上で警報を行うようにしたガス検出装置におい
    て、 ガスセンサの出力が第1のレベルをクロスして増加した
    ことを検出するための手段と、 この手段の信号で所定の時間動作するタイマと、 このタイマの動作期間中警報を禁止するための手段、と
    を設けたことを特徴とする、ガス検出装置。
  2. 【請求項2】 ガスセンサの出力が第1のレベル以上で
    あることを検出するための第1の検出手段と、ガスセン
    サの出力が第1のレベルよりも高い第2のレベル以上で
    あることを検出するための第2の検出手段とを設け、第
    2の検出手段の信号で本警報を行い、第1の検出手段の
    信号で予備警報を行うようにしたガス検出装置におい
    て、 第1の検出手段で、ガスセンサの出力が第1のレベルを
    上回ったことを検出した時点から動作を開始する第1の
    タイマと、 第1のタイマの動作期間中、本警報を禁止するための手
    段と、 ガスセンサの出力が第2のレベルよりも高い第3のレベ
    ル以上であることを検出するための、第3の検出手段
    と、 第1のタイマの動作期間中に、第3の検出手段の信号が
    生じた場合に、所定の時間動作する第2のタイマと、 第2のタイマの動作期間中、本警報の条件を第2の検出
    手段の信号から第3の検出手段の信号に変化させるため
    の手段、とを設けたことを特徴とする、ガス検出装置。
  3. 【請求項3】 ガス検出装置はガス漏れ警報装置であ
    り、 第3のレベルを、第2のレベルよりも高くかつガスの爆
    発下限濃度の1/4以下に対応するように定めたことを
    特徴とする、請求項2のガス検出装置。
  4. 【請求項4】 第1及び第2のタイマの動作期間中に第
    2の検出手段の信号が生じた場合に、本警報及び予備警
    報のいずれとも異なる第3の警報を行うための手段、を
    設けたことを特徴とする、請求項2または3のガス検出
    装置。
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