JP2004363036A - 漏電継電器、零相変流器及び漏電継電器ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】安全性の高い漏電継電器技術の提供。
【解決手段】零相変流器側に、漏電検出コイルの他、チェック用電流を流すことで漏電継電器との間の接続状態をチェックする接続状態チェック用コイルを設け、漏電検出出力と併せ、接続状態チェック出力を上記漏電継電器側に出力可能にする。また、漏電継電器を、上記チェック用電流を出力するとともに、上記零相変流器の出力により主回路の漏電状態または上記接続状態の異常判別を行い、少なくともいずれかが異常の場合は警報を行う接点信号を出力する構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】零相変流器側に、漏電検出コイルの他、チェック用電流を流すことで漏電継電器との間の接続状態をチェックする接続状態チェック用コイルを設け、漏電検出出力と併せ、接続状態チェック出力を上記漏電継電器側に出力可能にする。また、漏電継電器を、上記チェック用電流を出力するとともに、上記零相変流器の出力により主回路の漏電状態または上記接続状態の異常判別を行い、少なくともいずれかが異常の場合は警報を行う接点信号を出力する構成とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主回路の漏電状態を検出するための漏電継電器及び零相変流器に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関連した従来技術としては、例えば、特開平7−37482号公報(特許文献1)や特開2002−44856号公報(特許文献2)に記載されたものがある。特開平7−37482号公報には、漏電遮断器の引外し装置用コイル(トリップコイル)の断線発生を即時に通報可能にするために、漏電遮断器として、トリップコイルに断線が発生したとき、抵抗回路の電圧を変化させ、該電圧変化に基づき検出回路の比較器をオンさせて表示回路に電源線から電流を供給し、LEDを点灯させるとする構成が記載されている。また、特開2002−44856号公報には、漏電リレー(漏電継電器)と零相変流器との間の接続線の断線または零相変流器の2次巻線の断線を検出するために、漏電を検出する漏電検出回路と、該断線を検知する断線検出回路と、漏電検出と断線検出を時分割的に切り換える複数のトランジスタ回路とを備え、断線検出時は、該トランジスタ回路により漏電検出回路をオフし漏電検出機能を停止させた状態で、零相変流器の2次巻線に電圧を印加し、該電圧の降下に基づいて断線検出を行うとする構成と、該零相変流器の2次巻線に高周波信号を常時重畳し、該高周波信号が所定時間以上にわたり継続して検出されないときに、断線ありと判別する構成が記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−37482号公報
【特許文献2】
特開2002−44856号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術において、漏電検出機能を周期的に停止させる構成では、漏電継電器において、漏電検出回路の構成が複雑化したり大型化したりするおそれがある。また、高周波信号を重畳する構成では、高周波信号重畳回路が必要となる。
本発明の課題点は、かかる従来技術の状況に鑑み、漏電継電器技術として、大型化を抑えかつ簡易構成の回路で、主回路の漏電状態の検出と併せ、零相変流器と漏電継電器との間の接続状態の検出もできるようにして、安全性の高められるようにすることである。
本発明の目的は、かかる課題点を解決できる技術の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題点を解決するために、本発明では、基本的に、(1)零相変流器を、漏電電流を検出する漏電検出コイルの他に、漏電継電器側からチェック用電流を供給し該漏電継電器との間の接続状態をチェックする接続状態チェック用コイルを設け、漏電電流検出出力と接続状態チェック出力とを1つの合成信号として上記漏電継電器側に出力可能にする。また、(2)漏電継電器として、上記チェック用電流を出力する手段と、上記零相変流器の出力を検出し上記主回路の漏電状態または上記零相変流器との間の接続状態の判別を行う手段とを備え、上記漏電検出系をオフせずにオンしたままの状態で、上記零相変流器の出力レベルから上記接続状態における断線等の異常を検出可能にする。例えば、零相変流器の出力レベルが上記チェック用電流による出力レベルを超えるときは、該チェック用電流の供給を停止して、漏電状態の判別を行う。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
図1〜図2は、本発明の実施例の説明図である。図1は、本発明の一実施例としての漏電継電器ユニットの構成例図、図2は、図1の漏電継電器ユニットにおける零相変流器の出力波形の説明図である。漏電継電器ユニットは、零相変流器と漏電継電器とが接続されて成る。
図1において、1a、1b、1cは漏電電流の監視対象である主回路、2は零相変流器、2aは、零相変流器2の漏電検出用コイル、2bは、零相変流器2内に設けられ、該零相変流器2と漏電継電器との間における断線の有無など該部の接続状態をチェックするための接続状態チェック用コイル、3は漏電継電器、4は、零相変流器2からの出力信号を電圧変換する電圧変換部、5は、該電圧変換した信号から高調波成分やノイズ成分を除去するフィルタ部、6は、零相変流器2からの出力信号により漏電制御や上記接続状態の監視を行う制御手段としての制御部、7は、接続状態チェック用コイル2bに、零相変流器2と漏電継電器3との間の接続状態をチェックするためのチェック用電流を出力するチェック用電流出力手段としてのチェック用電流出力部、8は電源部、9は、制御部6からの制御信号としてのトリガ信号を受け接点作動用制御信号を形成し出力するトリガ部、10は、上記接点作動用制御信号に基づき接点を開閉する接点信号出力手段としてのリレー、10a、10b、10cは、リレー10の接点である。
【0007】
上記構成において、上記零相変流器2は、上記漏電検出用コイル2aにより漏電電流を検出した出力と、上記接続状態チェック用コイル2bに流れる上記チェック用電流による出力とを1つの合成された検出信号として上記漏電継電器3側に出力する。主回路1a、1b、1cに漏電がない場合は、上記漏電検出用コイル2aによる検出出力はゼロであるため、零相変流器2の出力は、上記接続状態チェック用コイル2bに流れる上記チェック用電流による出力だけとなる。上記制御部6には、上記零相変流器2からの上記検出信号が、電圧変換部4、フィルタ部5を経て入力される。該制御部6は、該入力された検出信号に基づき上記主回路1a、1b、1cの漏電状態の判別、または上記零相変流器2と漏電継電器3との間の接続状態の異常か否かの判別を行い、該判別結果に基づく制御信号を出力する。
【0008】
上記制御部6は、上記零相変流器2の出力が、予め設定されたレベルであって上記チェック用電流による第1の所定レベル以下のときは、該零相変流器2と上記漏電継電器3との間の接続状態が異常であると判別し、また、該零相変流器2の出力が、該第1の所定レベルよりは高く、予め設定された第2の所定レベルよりは低いときには、上記接続状態にも上記漏電状態にも異常はないと判別し、さらに、該第2の所定レベルを超えるときは、上記チェック用電流出力部7から上記接続状態チェック用コイル2bへの上記チェック用電流の供給を自動的に停止させ、該零相変流器2からの出力信号が上記漏電検出コイル2aからの信号だけに基づき形成されるようにし、該状態で該信号レベルにより上記主回路1a、1b、1cの漏電状態を判別するようになっている。
【0009】
チェック用電流出力部7は、上記接続状態チェック用コイル2bの異常または該接続状態チェック用コイル2bと漏電継電器3との間の接続に、断線や短絡等の異常が発生したときには、例えば、抵抗の電圧降下の変化などを利用してLED等を点灯させ、該異常を表示させるようになっている。
また、トリガ部9は、上記制御部6からの該制御信号に基づき接点作動用制御信号を形成し出力する。リレー10は、上記トリガ部9からの上記接点作動用制御信号に基づき接点10a、10b、10cを、10a、10b間、10a、10c間でオン、オフする。該接点にLED等が接続されている場合は、例えば該接点のオン動作により該LED等が点灯されて外部への警報表示が行われる。
【0010】
図2は、上記図1の漏電継電器ユニットにおける零相変流器2から出力される信号波形の説明図である。
図2において、(a)は、主回路1a、1b、1cに漏電がない場合の零相変流器2からの出力信号波形S1、(b)は、零相変流器2と漏電継電器3との間に、例えば断線等が発生した場合の零相変流器2からの出力信号波形S2、(c)は、主回路1a、1b、1cに漏電が発生し、零相変流器2からの出力が、上記第2の所定レベルを超える場合の出力信号波形S3、(d)は、同じく主回路1a、1b、1cに漏電が発生している場合であって、零相変流器2からの出力が、上記第2の所定レベルよりも高い異常レベルの第3の所定レベルを超える場合の出力信号波形S4を示す図である。
【0011】
図2(a)、(b)、(c)、(d)のそれぞれにおいて、レベル1は、上記第1の所定レベルに該当し、零相変流器2と漏電継電器3との間の接続状態の異常か否かを制御部6が判断するレベル、レベル2は上記第2の所定レベルに該当し、チェック用電流を停止させるか否かを制御部6が判断するレベル、レベル3は上記第3の所定レベルに該当し、予め設定された設定値以上の漏電が発生していると制御部6が判断するレベルである。
【0012】
図2(a)の出力信号波形S1は、主回路1a、1b、1cにおける漏電も、また、零相変流器2と漏電継電器3との間における断線等の異常も検出されない場合の出力信号波形であり、信号レベル(振幅レベル)はレベル1とレベル2との間にある。この場合は、正常状態であるとして制御部6からはトリガ部9に対しリレー10を作動させるための制御信号は出力されない。図2(b)の出力信号波形S2は、零相変流器2と漏電継電器3との間における断線等が検出された場合の出力信号波形であり、信号レベル(振幅レベル)は、断線等に起因してレベル1以下のほとんどゼロレベルとなる。この場合は、零相変流器2と漏電継電器3との間の接続状態に異常があるとして制御部6からは、トリガ部9に対し、リレー10を作動させるための制御信号が出力される。図2(c)の出力信号波形S3は、比較的軽度の漏電が検出された場合の信号波形であり、信号レベル(振幅レベル)はレベル2を超えているが、レベル3には至らない。この場合は、制御部6は、漏電状態がどの程度であるかを正確に検出するために、上記チェック用電流出力部7を制御して上記チェック用電流の上記接続状態チェック用コイル2bへの供給を停止させ、これによって該零相変流器2からの出力信号が漏電検出コイル2aからの信号だけに基づき形成されるようにする。供給停止させたチェック用電流は所定時間経過後に自動的に復帰させる。図2(d)の出力信号波形S4は、予め設定された設定値以上の漏電が検出された場合の信号波形であり、信号レベル(振幅レベル)は異常レベルを示すレベル3を超えている。この場合は、漏電状態が異常であるとして、制御部6からは、トリガ部9に対し、リレー10を作動させるための制御信号が出力される。
【0013】
上記実施例によれば、漏電継電器において、小型かつ簡易構成の回路下で、主回路の漏電状態の検出と併せ、零相変流器と漏電継電器との間の接続状態の検出も容易に可能となる。さらに、上記接続状態を検出する検出系に異常が発生した場合も迅速にこれを知ることができる。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、主回路の漏電状態と併せ、零相変流器と漏電継電器との間の接続状態の検出を簡易な構成により確実に行うことができ、安全性の高い零相変流器及び漏電継電器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての漏電継電器ユニットの構成例図である。
【図2】図1の漏電継電器ユニットにおける零相変流器の出力波形の説明図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c…主回路、 2…零相変流器、 2a…漏電検出用コイル、2b…接続状態チェック用コイル、 3…漏電継電器、 4…電圧変換部、 5…フィルタ部、 6…制御部、 7…チェック用電流出力部、 8…電源部、
9…トリガ部、 10…リレー、 10a、10b、10c…接点。
【発明の属する技術分野】
本発明は、主回路の漏電状態を検出するための漏電継電器及び零相変流器に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関連した従来技術としては、例えば、特開平7−37482号公報(特許文献1)や特開2002−44856号公報(特許文献2)に記載されたものがある。特開平7−37482号公報には、漏電遮断器の引外し装置用コイル(トリップコイル)の断線発生を即時に通報可能にするために、漏電遮断器として、トリップコイルに断線が発生したとき、抵抗回路の電圧を変化させ、該電圧変化に基づき検出回路の比較器をオンさせて表示回路に電源線から電流を供給し、LEDを点灯させるとする構成が記載されている。また、特開2002−44856号公報には、漏電リレー(漏電継電器)と零相変流器との間の接続線の断線または零相変流器の2次巻線の断線を検出するために、漏電を検出する漏電検出回路と、該断線を検知する断線検出回路と、漏電検出と断線検出を時分割的に切り換える複数のトランジスタ回路とを備え、断線検出時は、該トランジスタ回路により漏電検出回路をオフし漏電検出機能を停止させた状態で、零相変流器の2次巻線に電圧を印加し、該電圧の降下に基づいて断線検出を行うとする構成と、該零相変流器の2次巻線に高周波信号を常時重畳し、該高周波信号が所定時間以上にわたり継続して検出されないときに、断線ありと判別する構成が記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−37482号公報
【特許文献2】
特開2002−44856号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術において、漏電検出機能を周期的に停止させる構成では、漏電継電器において、漏電検出回路の構成が複雑化したり大型化したりするおそれがある。また、高周波信号を重畳する構成では、高周波信号重畳回路が必要となる。
本発明の課題点は、かかる従来技術の状況に鑑み、漏電継電器技術として、大型化を抑えかつ簡易構成の回路で、主回路の漏電状態の検出と併せ、零相変流器と漏電継電器との間の接続状態の検出もできるようにして、安全性の高められるようにすることである。
本発明の目的は、かかる課題点を解決できる技術の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題点を解決するために、本発明では、基本的に、(1)零相変流器を、漏電電流を検出する漏電検出コイルの他に、漏電継電器側からチェック用電流を供給し該漏電継電器との間の接続状態をチェックする接続状態チェック用コイルを設け、漏電電流検出出力と接続状態チェック出力とを1つの合成信号として上記漏電継電器側に出力可能にする。また、(2)漏電継電器として、上記チェック用電流を出力する手段と、上記零相変流器の出力を検出し上記主回路の漏電状態または上記零相変流器との間の接続状態の判別を行う手段とを備え、上記漏電検出系をオフせずにオンしたままの状態で、上記零相変流器の出力レベルから上記接続状態における断線等の異常を検出可能にする。例えば、零相変流器の出力レベルが上記チェック用電流による出力レベルを超えるときは、該チェック用電流の供給を停止して、漏電状態の判別を行う。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
図1〜図2は、本発明の実施例の説明図である。図1は、本発明の一実施例としての漏電継電器ユニットの構成例図、図2は、図1の漏電継電器ユニットにおける零相変流器の出力波形の説明図である。漏電継電器ユニットは、零相変流器と漏電継電器とが接続されて成る。
図1において、1a、1b、1cは漏電電流の監視対象である主回路、2は零相変流器、2aは、零相変流器2の漏電検出用コイル、2bは、零相変流器2内に設けられ、該零相変流器2と漏電継電器との間における断線の有無など該部の接続状態をチェックするための接続状態チェック用コイル、3は漏電継電器、4は、零相変流器2からの出力信号を電圧変換する電圧変換部、5は、該電圧変換した信号から高調波成分やノイズ成分を除去するフィルタ部、6は、零相変流器2からの出力信号により漏電制御や上記接続状態の監視を行う制御手段としての制御部、7は、接続状態チェック用コイル2bに、零相変流器2と漏電継電器3との間の接続状態をチェックするためのチェック用電流を出力するチェック用電流出力手段としてのチェック用電流出力部、8は電源部、9は、制御部6からの制御信号としてのトリガ信号を受け接点作動用制御信号を形成し出力するトリガ部、10は、上記接点作動用制御信号に基づき接点を開閉する接点信号出力手段としてのリレー、10a、10b、10cは、リレー10の接点である。
【0007】
上記構成において、上記零相変流器2は、上記漏電検出用コイル2aにより漏電電流を検出した出力と、上記接続状態チェック用コイル2bに流れる上記チェック用電流による出力とを1つの合成された検出信号として上記漏電継電器3側に出力する。主回路1a、1b、1cに漏電がない場合は、上記漏電検出用コイル2aによる検出出力はゼロであるため、零相変流器2の出力は、上記接続状態チェック用コイル2bに流れる上記チェック用電流による出力だけとなる。上記制御部6には、上記零相変流器2からの上記検出信号が、電圧変換部4、フィルタ部5を経て入力される。該制御部6は、該入力された検出信号に基づき上記主回路1a、1b、1cの漏電状態の判別、または上記零相変流器2と漏電継電器3との間の接続状態の異常か否かの判別を行い、該判別結果に基づく制御信号を出力する。
【0008】
上記制御部6は、上記零相変流器2の出力が、予め設定されたレベルであって上記チェック用電流による第1の所定レベル以下のときは、該零相変流器2と上記漏電継電器3との間の接続状態が異常であると判別し、また、該零相変流器2の出力が、該第1の所定レベルよりは高く、予め設定された第2の所定レベルよりは低いときには、上記接続状態にも上記漏電状態にも異常はないと判別し、さらに、該第2の所定レベルを超えるときは、上記チェック用電流出力部7から上記接続状態チェック用コイル2bへの上記チェック用電流の供給を自動的に停止させ、該零相変流器2からの出力信号が上記漏電検出コイル2aからの信号だけに基づき形成されるようにし、該状態で該信号レベルにより上記主回路1a、1b、1cの漏電状態を判別するようになっている。
【0009】
チェック用電流出力部7は、上記接続状態チェック用コイル2bの異常または該接続状態チェック用コイル2bと漏電継電器3との間の接続に、断線や短絡等の異常が発生したときには、例えば、抵抗の電圧降下の変化などを利用してLED等を点灯させ、該異常を表示させるようになっている。
また、トリガ部9は、上記制御部6からの該制御信号に基づき接点作動用制御信号を形成し出力する。リレー10は、上記トリガ部9からの上記接点作動用制御信号に基づき接点10a、10b、10cを、10a、10b間、10a、10c間でオン、オフする。該接点にLED等が接続されている場合は、例えば該接点のオン動作により該LED等が点灯されて外部への警報表示が行われる。
【0010】
図2は、上記図1の漏電継電器ユニットにおける零相変流器2から出力される信号波形の説明図である。
図2において、(a)は、主回路1a、1b、1cに漏電がない場合の零相変流器2からの出力信号波形S1、(b)は、零相変流器2と漏電継電器3との間に、例えば断線等が発生した場合の零相変流器2からの出力信号波形S2、(c)は、主回路1a、1b、1cに漏電が発生し、零相変流器2からの出力が、上記第2の所定レベルを超える場合の出力信号波形S3、(d)は、同じく主回路1a、1b、1cに漏電が発生している場合であって、零相変流器2からの出力が、上記第2の所定レベルよりも高い異常レベルの第3の所定レベルを超える場合の出力信号波形S4を示す図である。
【0011】
図2(a)、(b)、(c)、(d)のそれぞれにおいて、レベル1は、上記第1の所定レベルに該当し、零相変流器2と漏電継電器3との間の接続状態の異常か否かを制御部6が判断するレベル、レベル2は上記第2の所定レベルに該当し、チェック用電流を停止させるか否かを制御部6が判断するレベル、レベル3は上記第3の所定レベルに該当し、予め設定された設定値以上の漏電が発生していると制御部6が判断するレベルである。
【0012】
図2(a)の出力信号波形S1は、主回路1a、1b、1cにおける漏電も、また、零相変流器2と漏電継電器3との間における断線等の異常も検出されない場合の出力信号波形であり、信号レベル(振幅レベル)はレベル1とレベル2との間にある。この場合は、正常状態であるとして制御部6からはトリガ部9に対しリレー10を作動させるための制御信号は出力されない。図2(b)の出力信号波形S2は、零相変流器2と漏電継電器3との間における断線等が検出された場合の出力信号波形であり、信号レベル(振幅レベル)は、断線等に起因してレベル1以下のほとんどゼロレベルとなる。この場合は、零相変流器2と漏電継電器3との間の接続状態に異常があるとして制御部6からは、トリガ部9に対し、リレー10を作動させるための制御信号が出力される。図2(c)の出力信号波形S3は、比較的軽度の漏電が検出された場合の信号波形であり、信号レベル(振幅レベル)はレベル2を超えているが、レベル3には至らない。この場合は、制御部6は、漏電状態がどの程度であるかを正確に検出するために、上記チェック用電流出力部7を制御して上記チェック用電流の上記接続状態チェック用コイル2bへの供給を停止させ、これによって該零相変流器2からの出力信号が漏電検出コイル2aからの信号だけに基づき形成されるようにする。供給停止させたチェック用電流は所定時間経過後に自動的に復帰させる。図2(d)の出力信号波形S4は、予め設定された設定値以上の漏電が検出された場合の信号波形であり、信号レベル(振幅レベル)は異常レベルを示すレベル3を超えている。この場合は、漏電状態が異常であるとして、制御部6からは、トリガ部9に対し、リレー10を作動させるための制御信号が出力される。
【0013】
上記実施例によれば、漏電継電器において、小型かつ簡易構成の回路下で、主回路の漏電状態の検出と併せ、零相変流器と漏電継電器との間の接続状態の検出も容易に可能となる。さらに、上記接続状態を検出する検出系に異常が発生した場合も迅速にこれを知ることができる。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、主回路の漏電状態と併せ、零相変流器と漏電継電器との間の接続状態の検出を簡易な構成により確実に行うことができ、安全性の高い零相変流器及び漏電継電器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての漏電継電器ユニットの構成例図である。
【図2】図1の漏電継電器ユニットにおける零相変流器の出力波形の説明図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c…主回路、 2…零相変流器、 2a…漏電検出用コイル、2b…接続状態チェック用コイル、 3…漏電継電器、 4…電圧変換部、 5…フィルタ部、 6…制御部、 7…チェック用電流出力部、 8…電源部、
9…トリガ部、 10…リレー、 10a、10b、10c…接点。
Claims (6)
- 零相変流器に接続され主回路の漏電状態を検出する漏電継電器であって、
上記零相変流器との間の接続状態をチェックするためのチェック用電流を出力し、上記零相変流器側の漏電検出用コイルとは別個に設けられた接続状態チェック用コイルに供給するチェック用電流出力手段と、
上記チェック用電流による出力を含む上記零相変流器の出力を検出し、上記主回路の漏電状態の判別または上記零相変流器との間の接続状態の異常か否かの判別を行い該判別結果に基づく制御信号を出力する制御手段と、
上記制御信号に基づき、警報のための接点信号を出力する接点信号出力手段と、
を備え、上記零相変流器の出力から、上記主回路の漏電状態の検出と併せ、上記接続状態の異常の検出を可能にした構成を特徴とする漏電継電器。 - 上記制御手段は、上記零相変流器の出力が上記チェック用電流による所定レベル以下の出力のときに上記接続状態を異常と判別する構成である請求項1に記載の漏電継電器。
- 上記制御手段は、上記零相変流器の出力が、上記チェック用電流による第1の所定レベル以下のときは上記接続状態を異常と判別し、該第1の所定レベルよりも高い第2の所定レベルを超えるときは、上記チェック用電流出力手段から上記接続状態チェック用コイルへの上記チェック用電流の供給を自動的に停止させて該零相変流器の出力が上記漏電検出コイルからの信号で形成されるようにし、該信号レベルにより上記主回路の漏電状態を判別する構成である請求項1に記載の漏電継電器。
- 上記チェック用電流出力手段は、上記接続状態チェック用コイルの異常または該接続状態チェック用コイルと漏電継電器との間の接続状態の異常があるときは、それを表示可能な構成である請求項1、2または3に記載の漏電継電器。
- 主回路の漏電電流を検出する零相変流器であって、
上記漏電電流を検出する漏電検出コイルと、
接続される漏電継電器側からチェック用電流が供給され、該電流に基づき該漏電継電器との間の接続状態をチェックする接続状態チェック用コイルと、
を備え、上記漏電電流を検出した出力と上記チェック用電流による出力とを1つの合成信号として上記漏電継電器側に出力可能にした構成を特徴とする零相変流器。 - 零相変流器と漏電継電器とを備えて成り、主回路の漏電状態を検出する漏電継電器ユニットであって、
上記零相変流器が、
主回路の漏電電流を検出する漏電検出コイルと、
接続される漏電継電器側からチェック用電流が供給され、該電流に基づき該漏電継電器との間の接続状態をチェックする接続状態チェック用コイルと、
を備え、上記漏電電流を検出した出力と上記チェック用電流による出力とを1つの合成信号として上記漏電継電器側に出力可能な構成を有し、
上記漏電継電器が、
上記零相変流器との間の接続状態をチェックする上記チェック用電流を出力し、上記接続状態チェック用コイルに供給するチェック用電流出力手段と、
上記零相変流器の出力を検出し、上記主回路の漏電状態の判別または上記零相変流器との間の接続状態の異常か否かの判別を行い該判別結果に基づく制御信号を形成し出力する制御手段と、
上記制御信号に基づき、警報のための接点信号を出力する接点信号出力手段と、
を備え、上記零相変流器の出力から、上記主回路の漏電状態の検出と併せ、上記接続状態の異常の検出を可能にした構成を特徴とする漏電継電器ユニット。
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JP2003162258A JP2004363036A (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | 漏電継電器、零相変流器及び漏電継電器ユニット |
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JP2003162258A JP2004363036A (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | 漏電継電器、零相変流器及び漏電継電器ユニット |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100873774B1 (ko) | 2007-05-11 | 2008-12-15 | 박이락 | 자기진단회로가 내장된 변류기 |
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-
2003
- 2003-06-06 JP JP2003162258A patent/JP2004363036A/ja active Pending
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