JPH073112Y2 - フランジ継ぎ手用ナット保持器具 - Google Patents

フランジ継ぎ手用ナット保持器具

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JPH073112Y2
JPH073112Y2 JP7930190U JP7930190U JPH073112Y2 JP H073112 Y2 JPH073112 Y2 JP H073112Y2 JP 7930190 U JP7930190 U JP 7930190U JP 7930190 U JP7930190 U JP 7930190U JP H073112 Y2 JPH073112 Y2 JP H073112Y2
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寛 田中
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Asahi Kogyosha Co Ltd
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Asahi Kogyosha Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、フランジ継ぎ手用ナット保持器具に関するも
のである。
〔従来の技術〕
従来、管と管、管と弁、あるいは管とポンプ、空調用ダ
クトなどの管路形成用部材を結合する場合には、施工が
容易であるという理由によって、結合される各別の管路
形成用部材が備えたフランジをガスケットを介在せしめ
てボルトとナットにより挟み込むというボルト結合法が
一般的に行われていた。
また、ビルや工場などの現場工事においては、多数のボ
ルト結合を行う必要のある場合にも、一つ一つ人手によ
り、すなわち一方の手にボルトを持ち、これを二枚のフ
ランジと二枚のフランジ間に介在せしめたガスケットに
穿設されたボルト孔に挿通して押し当て、該ボルトの先
端部に他方の手にてワッシャを装着したのち、ナットを
ねじ込み、レンチなどで締め込む作業が繰り返し行われ
ていた。
〔考案が解決しようとする課題〕
従来のボルト結合法によるときは、一度に一組のボルト
とナットしか結合できず、作業効率が悪く、またボルト
にナットをねじ込む際や、レンチなどで締め込む際に
は、ボルトの落下や空転を防ぐために、両手を同時に使
うことが必要となり、高所での取り付け作業には安全性
に問題のあることも多かった。
そして、狭い場所や手の届き難い場所においては、より
一層効率の悪い作業を強いられていた。
さらに、最近では、施工の容易さから、結合される各別
の管路形成用部材に形成した補助フランジを挟み込むよ
うになしたルーズ・フランジが多く使用されるようにな
っているが、フランジ継ぎ手用ボルトの取り付け状態が
垂直になる場合には、ナットと下方のフランジを補助フ
ランジを介して上方のフランジに押し当て、ナットにボ
ルトをねじ込む必要があるために、その作業効率はきわ
めて低いものになっていた。
本考案は、前記の実状に鑑みてなされたものであって、
結合されるフランジに掛止した後は、ナットとワッシャ
やフランジ、ガスケットなどを手で支持する必要がな
く、しかもナットの空転と脱落を防止でき、さらにワッ
シャの脱落をも防止できて、ボルト結合作業を効率的、
かつ安全に行うことができるフランジ継ぎ手用ナット保
持器具の提供を目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
前記の目的を達成するために、本考案にかかるフランジ
継ぎ手用ナット保持器具は、(1).結合される各別の
管路形成用部材が備えたルーズ・フランジまたは固定フ
ランジとほぼ同径の環体を二分してなる半環状体のそれ
ぞれの一端部を蝶着してなる環状体に、ナットを回動不
能、かつ脱落不能に保持するナット保持用凹穴の開口縁
部にはワッシャを脱落不能に保持するワッシャ収容部
を、底部にはボルト孔をそれぞれ形成してなるナット・
ワッシャ保持部を、前記フランジに穿設されたボルト孔
のピッチと同じピッチにて形成してなること、(2).
前記半環状体のそれぞれの外側面に、前記環状体を一方
のフランジに接触せしめた状態で他方のフランジに掛止
せしめる留め金を蝶着してなること、を特徴とするもの
である。
〔作用〕
本考案にかかるフランジ継ぎ手用ナット保持器具は、そ
の使用に際して、環状体に形成したナット・ワッシャ保
持部の全部に、ナットを回動不能、かつ脱落不能に保持
せしめるとともに、ワッシャを脱落不能に保持せしめた
のちに、前記環状体を開いて、結合される一方の管路形
成用部材に嵌装せしめ、次いで該環状体を一方のフラン
ジに接触せしめるとともに、前記ナットとフランジに穿
設されたボルト孔との中心軸線を合致せしめ、さらに必
要に応じて前記環状体を留め金によって他方のフランジ
に掛止せしめると、ナットとワッシャやフランジなどを
手で支持する必要がなく、しかもナットの空転と脱落、
さらにワッシャの脱落が防止されるので、フランジ継ぎ
手用ボルトをフランジなどに穿設されたボルト孔に挿入
し、ボルト頭を介して前記ナットにねじ込み、締め付け
るなどの作業を片手で行えるばかりでなく、両手で同時
にこれらの作業を行うことも可能となる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面によって詳細に説明する。
本考案の実施例のフランジ継ぎ手用ナット保持器具の平
面図を示す第1図において、10は、後記するルーズ・フ
ランジ531,532(第2,4図参照)とほぼ同径の環体を二
分してなる半環状体111,112となし、それぞれの一端部
をばね付き蝶番12にて蝶着してなる環状体であって、こ
れにより環状体10は開閉自在となしてある。
20,20,…は、前記環状体10の上面に、後記するルーズ・
フランジ531,532に穿設されたボルト孔541,…,542
…(第2図参照)のピッチと同じピッチにて、形成され
たナット・ワッシャ保持部であって、該ナット・ワッシ
ャ保持部20は、第3図(イ)と第3図(ロ)に示したよ
うに、後記するフランジ継ぎ手用ボルト40(第2図参
照)(以下、単に「ボルト」と称することがある。)が
螺入せしめられるナット42を回動不能、かつ脱落不能に
保持するようになしたナット保持用凹穴21の開口縁部に
はワッシャ収容部26を、底部にはボルト孔27をそれぞれ
形成してなるものであって、前記ナット保持用凹穴21
は、ナット42の互いに向き合う側面を摺動せしめるも、
該ナット42を回動不能にならしめるナット回動阻止部22
と、ナット42を所定の位置に位置せしめるナット位置決
め部23と、ナット42とワッシャ43とを保持せしめるナッ
ト・ワッシャ保持用弾性部材25を収容する弾性部材収容
部24とからなっている。
30,30は、前記半環状体111,112の外側面にばね付き蝶
番33,33にて蝶着した留め金であって、該留め金30,30
は、第4図に示したように、一端部が半環状体111,112
に蝶着されたL字形留め金本体31,31の他端部に固定用
螺杆32,32をねじ込んでなるものであって、後記するよ
うに、前記環状体10を一方のルーズ・フランジ531に接
触せしめた状態で他方のルーズ・フランジ532に掛止せ
しめるのに供するようになしてある。
次に、本考案にかかるフランジ継ぎ手用ナット保持器具
の使用状態を示す第2図と第4図において、501,50
2は、それぞれの結合用端部に形成した補助フランジ5
11,512間にガスケット52を介在せしめて結合される各
別の管路形成用部材としての管であり、531,532は前記
管501,502に遊嵌して、前記補助フランジ511,512を挟
み込むルーズ・フランジであって、該ルーズ・フランジ
531,532にはボルト孔541,…,542,…が穿設してあ
る。
なお、前記環状体10の形状は、図示の円形に替えて、フ
ランジの形状に合わせて多角形にすることがあり、また
前記ナット保持用凹穴21の形状は、図示の五角形に替え
て、ナットの形状に合わせて四角形、その他になすとと
もに、ワッシャ収容部26の形状をも変更することがあ
る。
本考案にかかるフランジ継ぎ手用ナット保持器具は、上
述のように構成されているので、その使用に際して、第
3図(イ)と第3図(ロ)にて示したように、環状体10
に形成したナット・ワッシャ保持部20を構成するナット
保持用凹穴21のナット回動阻止部22にフランジ継ぎ手用
ボルト40が螺入せしめられるナット42を弾性部材収容部
24にあらかじめ取り付けたナット・ワッシャ保持用弾性
部材25に押し当てながら挿入し、これをナット位置決め
部23の方向に摺動せしめると、前記ナット42は所定の位
置に回動不能、かつ脱落不能に保持せしめられる。以上
の操作を繰り返して、ナット保持用凹穴21,…の全部に
前記ナット42を保持せしめたのちに、ワッシャ43をナッ
ト・ワッシャ保持用弾性部材25に押し当てながら前記ナ
ット42の上面より挿入して脱落不能に保持せしめる。そ
の後に、前記環状体10を、第1図において鎖線にて示し
たように、ばね付き蝶番12に抗して開いて、結合される
一方の管501に嵌装せしめ、該環状体10を一方のルーズ
・フランジ531とともに補助フランジ511,512を介し
て、他方のルーズ・フランジ532に押し当てて、前記ナ
ット42とルーズ・フランジ531,532に穿設されたボルト
孔541,542との中心軸線を合致せしめる。
次いで、前記環状体10を、前記のように、一方のルーズ
・フランジ531とともに一方の補助フランジ511に押し当
てる際に、前記留め金30を、第4図において鎖線にて示
したように、ばね付き蝶番33に抗して傾動せしめると、
前記押し当て操作の終了に伴って、前記留め金30は、第
4図において実線にて示したように、ばね付き蝶番33に
て起立せしめられ、固定用螺杆32をねじ込むと、前記環
状体10は、ナット42とワッシャ43を保持したままで、留
め金30,30にて他方のルーズ・フランジ532に掛止せしめ
られる。
以上のように、各別の管路形成用部材としての管501,5
02をルーズ・フランジ531,532にて結合する際に、ボル
ト42,…が空転不能、かつ脱落不能に、ワッシャ43,…が
脱落不能にそれぞれ保持せしめられた環状体10を、第4
図に示したように、一方のルーズ・フランジ531に接触
せしめた状態で他方のルーズ・フランジ532に留め金30,
30にて掛止せしめると、ボルト42、ワッシャ43やルーズ
・フランジ531,532、ガスケット52などを手で支持する
必要がなく、しかもナット42の空転と脱落が防止される
とともに、ワッシャ43の脱落が防止されるため、フラン
ジ継ぎ手用ボルト40をルーズ・フランジ532,531に穿設
されたボルト孔542,541とワッシャ43を通してナット42
に挿入し、ボルト頭41を介して前記ナット42にねじ込
み、締め付けるなどの作業を片手で行えるばかりでな
く、両手で同時にこれらの作業を行うこともでき、ボル
ト結合作業を効率的、かつ安全に行うことが可能とな
る。
また、本考案にかかるナット保持器具はコンパクトであ
るため、持ち運びも容易であり、狭い所にも取り付け可
能であり、さらに一般に、フランジ継ぎ手用ボルトの寸
法や、ボルト・ピッチなどは規格化されているために、
本考案にかかるナット保持器具の汎用性はきわめて高
い。
前記結合せしめられる各別の管路形成用部材が図示の管
同士の場合と異なる場合、フランジ継ぎ手用ボルトの取
り付け状態が図示の垂直に替えて垂直でない場合、図示
のルーズ・フランジに替えて固定フランジを用いる場合
には、いずれも図示の実施例と同等の作用効果が奏され
る。
〔考案の効果〕
以上の説明から明らかなように、本考案によると、結合
されるフランジに掛止した後は、ナットとワッシャやフ
ランジ、ガスケットなどを手で支持する必要がなく、し
かもナットの空転と脱落を防止でき、さらにワッシャの
脱落をも防止できて、ボルト結合作業を効率的、かつ安
全に行うことができるフランジ継ぎ手用ナット保持器具
の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示すものであって、第1図は平
面図、第2図は使用状態を示す要部の縦断側面図、第3
図(イ)はナット・ワッシャ保持部の平面図、第3図
(ロ)は第3図(イ)におけるA−B線に沿って切断す
るとともに、ナットとワッシャを保持せしめ、ナット・
ワッシャ保持用弾性部材を取り外して示す縦断側面図、
第4図は使用状態を示す他の要部の縦断側面図である。 10:環状体、111,112:半環状体 12:ばね付き蝶番 20:ナット・ワッシャ保持部 21:ナット保持用凹穴 22:ナット回動阻止部 23:ナット位置決め部 24:弾性部材収容部 25:ナット・ワッシャ保持用弾性部材 26:ワッシャ収容部、27:ボルト孔 30:留め金、31:L字形留め金本体 32:固定用螺杆、33:ばね付き蝶番 40:フランジ継ぎ手用ボルト 41:ボルト頭、42:ナット 43:ワッシャ 501,502:管 511,512:補助フランジ 52:ガスケット 531,532:ルーズ・フランジ 541,542:ボルト孔

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】結合される各別の管路形成用部材が備えた
    ルーズ・フランジまたは固定フランジとほぼ同径の環体
    を二分してなる半環状体のそれぞれの一端部を蝶着して
    なる環状体に、ナットを回動不能、かつ脱落不能に保持
    するナット保持用凹穴の開口縁部にはワッシャを脱落不
    能に保持するワッシャ収容部を、底部にはボルト孔をそ
    れぞれ形成してなるナット・ワッシャ保持部を、前記フ
    ランジに穿設されたボルト孔のピッチと同じピッチにて
    形成してなることを特徴とするフランジ継ぎ手用ナット
    保持器具。
  2. 【請求項2】前記半環状体のそれぞれの外側面に、前記
    環状体を一方のフランジに接触せしめた状態で他方のフ
    ランジに掛止せしめる留め金を蝶着してなることを特徴
    とする請求項1に記載のフランジ継ぎ手用ナット保持器
    具。
JP7930190U 1990-07-27 1990-07-27 フランジ継ぎ手用ナット保持器具 Expired - Lifetime JPH073112Y2 (ja)

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JPH0441193U JPH0441193U (ja) 1992-04-08
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JP7930190U Expired - Lifetime JPH073112Y2 (ja) 1990-07-27 1990-07-27 フランジ継ぎ手用ナット保持器具

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6207231B2 (ja) * 2013-05-16 2017-10-04 コスモ工機株式会社 フランジ離間防止装置

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JPH0441193U (ja) 1992-04-08

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