JPH073108A - 熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成形品 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成形品

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JPH073108A
JPH073108A JP14958593A JP14958593A JPH073108A JP H073108 A JPH073108 A JP H073108A JP 14958593 A JP14958593 A JP 14958593A JP 14958593 A JP14958593 A JP 14958593A JP H073108 A JPH073108 A JP H073108A
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JP
Japan
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copolymer
thermoplastic resin
segment
vinyl
graft copolymer
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Application number
JP14958593A
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English (en)
Inventor
Tsunehisa Yamada
倫久 山田
Kazumine Oohara
一峰 大原
Motoyuki Sugiura
基之 杉浦
Hiroshi Omura
博 大村
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐衝撃性、耐熱性などの熱可塑性樹脂の特性
を保持しつつ、優れた帯電防止性を発揮できる熱可塑性
樹脂組成物及び樹脂成形品を提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂組成物は、帯電性を有する熱可
塑性樹脂(1)と、多相構造グラフト共重合体(2)
と、界面活性剤(3)とよりなっている。この多相構造
グラフト共重合体はα−オレフィン系重合体又は共重合
体とビニル系重合体又は共重合体とからなり、一方のセ
グメントが他方のセグメント中に粒子径0.001〜1
0μmの分散相を形成している。界面活性剤(3)は下
記一般式化1及び化2から選ばれる1種又は2種以上の
化合物である。その上、熱可塑性樹脂(1)/多相構造
グラフト共重合体(2)の溶融粘度比は0.05以上で
ある。また、この熱可塑性樹脂組成物を射出成形法など
で成形することにより、家電製品の本体などの樹脂成形
品が得られる。 【化1】 但し、R1 COは炭素数8〜22の脂肪族アシル基、a
≧0、b≧0でa+bは2〜30である。 【化2】 但し、R2 は炭素数8〜22のアルキル基又はアルケニ
ル基、a≧0、b≧0でa+bは2〜30である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電化製品や自動車部品
などに利用され、特に帯電防止性に優れた熱可塑性樹脂
組成物及び樹脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に合成樹脂は帯電しやすく、帯電に
よりほこりや汚れを吸着したり、IC回路がこわれる等
の問題を抱えている。このような合成樹脂の帯電を防止
するために、従来から帯電防止性樹脂組成物が提案され
ている。例えば、α−オレフィン系樹脂に界面活性剤を
添加したもの、界面活性剤とα−モノグリセリドを併用
したもの、また界面活性剤と高級アルコールを併用した
もの等がある(特開昭48−54155号、特開平2−
302453号、特開平3−139591号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの樹脂
組成物は成形後初期の段階での帯電防止性が不十分であ
った。また、初期性能の良いものは性能の持続性がな
く、これを解決するためには界面活性剤を多量に添加し
なければならなくなる。このため、成形品の物性を損な
ったり、表面にベタツキが発生するなどの問題があっ
た。
【0004】この発明は、このような従来技術の問題に
着目してなされたものである。その目的とするところ
は、成形後初期の段階での帯電防止性及びその持続性を
向上させることができる熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成
形品を提供することにある。また、他の目的は熱可塑性
樹脂が有する耐衝撃性などの機械的物性、耐熱性、成形
性及び成形品の外観などの物性を損なったり、その表面
にベタツキを発生させたりすることのない熱可塑性樹脂
組成物及び樹脂成形品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明の熱可塑性樹脂組成物では、(1)帯電
性を有する熱可塑性樹脂と、(2)α−オレフィン系重
合体又は共重合体のセグメント(以下Aセグメントとも
称する)及びビニル系重合体又は共重合体のセグメント
(以下Bセグメントとも称する)からなり、一方のセグ
メントが他方のセグメント中に微細な粒子として分散相
を形成している多相構造グラフト共重合体と、(3)下
記一般式化1及び化2で示される界面活性剤よりなる群
から選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤とからな
り、前記成分(2)に対する成分(1)の溶融粘度比が
0.05以上であることを特徴とする。
【0006】また、第2の発明では、第1の発明におい
て、前記多相構造グラフト共重合体(2)がα−オレフ
ィン系重合体部分と極性ビニル系重合体部分とからなる
共重合体のセグメント及びビニル系重合体又は共重合体
のセグメントからなり、一方のセグメントが他方のセグ
メント中に微細な粒子として分散相を形成している多相
構造グラフト共重合体であることを特徴とする。
【0007】さらに、第3の発明の樹脂成形品では、第
1の発明の熱可塑性樹脂組成物を所定形状に成形したこ
とを特徴とする。第4の発明の樹脂成形品では、第2の
発明の熱可塑性樹脂組成物を所定形状に成形したことを
特徴とする。
【0008】次に、この発明の各構成要素について詳細
に説明する。この発明で用いる帯電性を有する熱可塑性
樹脂(1)とは、エンジニアリングプラスチックス、ビ
ニル系重合体、オレフィン系重合体等の熱可塑性樹脂の
ことである。エンジニアリングプラスチックスとしては
具体的には、例えばポリアミド樹脂、ポリフェニレンエ
−テル樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリカ−ボネ−
ト樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリアリ−レンサル
ファイド樹脂、ポリアリレ−ト樹脂等を挙げることがで
きる。
【0009】ポリアミド樹脂としては、例えばナイロン
6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン6・
12、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン4・6等
のような脂肪族系ポリアミド樹脂;ポリヘキサメチレン
ジアミンテレフタルアミド、ポリヘキサメチレンジアミ
ンイソフタルアミド、キシレン基含有ポリアミドのよう
な芳香族ポリアミド樹脂及びそれらの変性物又はそれら
の混合物等があげられる。特に好ましいポリアミド樹脂
は、ナイロン6、ナイロン6・6などである。
【0010】ポリフェニレンエ−テル樹脂としては、例
えば下記一般式化3で示されるフェノール化合物をカッ
プリング触媒を用い、酸素又は酸素含有ガスで酸化重合
せしめて得られる重合体である。
【0011】
【化3】
【0012】式中、R1 〜R5 は水素、ハロゲン原子、
炭化水素基、もしくは置換炭化水素基から選ばれたもの
であり、そのうち必ず1個は水素原子である。上記一般
式化3におけるR1 〜R5 の具体例としては、水素、塩
素、フッ素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、クロロエチル、ヒドロキシエチル、フェニ
ルエチル、ベンジル、ヒドロキシメチル、カルボキシエ
チル、シアノエチル、フェニル、クロロフェニル、メチ
ルフェニル、ジメチルフェニル、エチルフェニル等が挙
げられる。
【0013】上記一般式化3の具体例としては、フェノ
−ル;o、m又はp−クレゾ−ル;2,6−、2 ,5
−、2,4−又は3,5−ジメチルフェノ−ル;2−メ
チル−6−フェニルフェノ−ル;2,6−ジフェニルフ
ェノ−ル;2,6−ジメチルフェノ−ル;2−メチル−
6−エチルフェノ−ル;2,3,5−、2,3,6−及
び2,4,6−トリメチルフェノ−ル等が挙げられる。
これらのフェノ−ル化合物は1種又は2種以上を併用す
ることもできる。
【0014】また、上記一般式化3以外のフェノ−ル化
合物、例えばビスフェノ−ルA;テトラブロモビスフェ
ノ−ルA;レゾルシン;ハイドロキノンなどのような二
価フェノ−ル類と上記化3のフェノ−ル化合物との共重
合体でもよい。
【0015】また、ポリフェニレンエ−テル樹脂はスチ
レン系樹脂を含んでいてもよい。スチレン系樹脂として
はポリスチレン;ポリ−α−メチルスチレン;ポリ−p
−メチルスチレンなどの単独重合体及びブタジエンゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、エチレン−プロ
ピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重
合ゴムなど各種ゴムで変性されたハイインパクトポリス
チレン;スチレン−無水マレイン酸共重合体;スチレン
−アクリロニトリル共重合体;スチレン−アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体;スチレン−メタクリル酸メ
チル共重合体などが挙げられる。これらのスチレン系樹
脂は、ポリフェニレンエ−テル樹脂に対して0〜95重
量%の範囲で混合されるのが好ましい。
【0016】芳香族ポリエステル樹脂としては、芳香環
を重合体の連鎖単位に有するポリエステルで、芳香族ジ
カルボン酸(あるいはそのエステル形成性誘導体)とジ
オ−ル(あるいはそのエステル形成性誘導体)とを主成
分とする縮合反応により得られる重合体ないし共重合体
である。
【0017】ここでいう芳香族ジカルボン酸としては、
テレフタル酸;イソフタル酸;フタル酸;2,6−ナフ
タレンジカルボン酸;1,5−ナフタレンジカルボン
酸;ビス(p−カルボキシフェニル)メタン;アントラ
センジカルボン酸;4,4′−ジフェニルカルボン酸;
4,4′−ジフェニルエ−テルジカルボン酸;1,2−
ビス(フェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸あ
るいはそれらのエステル形成性誘導体などが挙げられ
る。
【0018】また、ジオ−ル成分としては、炭素数2〜
10の脂肪族ジオ−ルすなわちエチレングリコ−ル;プ
ロピレングリコ−ル;1,4−ブタンジオ−ル;ネオペ
ンチルグリコ−ル;1,5−ペンタンジオ−ル;1,6
−ヘキサンジオ−ル;デカメチレンジグリコ−ル;シク
ロヘキサンジオ−ルなど、あるいは分子量400〜60
00の長鎖グリコ−ル、すなわちポリエチレングリコ−
ル;ポリ−1,3−プロピレングリコ−ル;ポリテトラ
メチレングリコ−ルなど及びそれらの混合物が挙げられ
る。
【0019】この発明で使用される好ましい芳香族ポリ
エステルとしては、具体的にはポリエチレンテレフタレ
−ト;ポリプロピレンテレフタレ−ト;ポリブチレンテ
レフタレ−ト;ポリヘキサメチレンテレフタレ−ト;ポ
リエチレン−2,6−ナフタレ−ト;ポリエチレン−
1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4′−ジカル
ボキシレ−トなどが挙げられる。さらに好ましくは、ポ
リエチレンテレフタレ−ト;ポリブチレンテレフタレ−
トである。
【0020】ポリカ−ボネ−ト樹脂としては、4,4−
ジヒドロキシジフェニル−2,2−プロパン(通称ビス
フェノ−ル)をはじめとする4,4−ジオキシジアリル
アルカン系ポリカ−ボネ−トであるが、その中でも特に
4,4−ジヒドロキシジフェニル−2,2−プロパンの
ポリカ−ボネ−トで、数平均分子量15,000〜8
0,000のものが好ましい。
【0021】ポリオキシメチレン樹脂としては、例えば
ホルムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオキサ
ン)もしくは4量体(テトラオキサン)などの環状オリ
ゴマ−を原料として製造された実質的にオキシメチレン
単位のみから成るオキシメチレンホモポリマ−及び上記
原料とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エ
ピクロルヒドリン、1,3−ジオキソラン、グリコ−ル
のホモマ−ル、ジグリコ−ルのホモマ−ルなどの環状エ
−テルとから製造されたオキシメチレン単位とC2 以上
のオキシアルキレン単位とから成るオキシメチレンコポ
リマ−を包含する。
【0022】ポリアリ−レンサルファイド樹脂として
は、例えば下記一般式化4にて表される重合体である。
【0023】
【化4】−(Ar−S)n − ここで−Ar−は、例えば下記一般式化5〜化10など
で示される少なくとも一つの炭素6員環を含む二価の芳
香族残基であり、さらに各芳香族環に、F、Cl、B
r、CHなどの置換基が導入されることもある。
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】特に、代表的なポリアリ−レンサルファイ
ドは、下記一般式化11にて表されるポリフェニレンサ
ルファイド(以下PPSと称する)である。
【0031】
【化11】
【0032】ポリアリレ−ト樹脂としては、例えば下記
一般式化12で示されるビスフェノ−ル類とテレフタル
酸又はイソフタル酸から得られるポリエステルである。
【0033】
【化12】
【0034】式中、Xは−O−、−S−、−SO2 −、
−CO−又は炭素数1〜10の炭化水素基から成る群か
ら選択され、R1 〜R4 、R1 ′、R2 ′、R3 ′及び
4′は水素原子、ハロゲン原子及び炭化水素基から成
る群から選択された基を示す。Xが炭素数1〜10の炭
化水素基を示す場合、アルキレン基、分岐のアルキル
基、ハロゲン置換アルキル基などが含まれる。好ましい
炭化水素基としてはメチレン、エチレン、プロピレン、
ブチレン、イソプロピリデン、シクロヘキシルメチレ
ン、クロルエチレン基等が、好ましくはイソプロピリデ
ン基が挙げられる。また、R1 〜R4 、R1 ′、
2 ′、R3 ′及びR4 ′が炭化水素基を示す場合、該
炭化水素基としては好ましくはアルキル基、特に好まし
くは低級アルキル基が挙げられる。
【0035】かかるビスフェノ−ル類としては、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルエ−テル、4,4′−ジ
ヒドロキシ−2,2′−ジメチルジフェニルエ−テル、
4,4′−ジヒドロキシ3,3′−ジクロルジフェニル
エ−テル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルサルファ
イド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4′−
ジヒドロキシジフェニルメタン、1,2−ビス(4′−
ヒドロキシフェニル)エタン、2,2′−ビス(4′−
ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス(4′−
ヒドロキシフェニル)−n−ブタン、ビス(4′−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキシルメタン、1,2−ビス
(4′−ヒドロキシフェニル)−1、1,2−トリクロ
ルエタン等が挙げられる。
【0036】なかでも、2,2−ビス(4′−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、すなわちビスフェノ−ルA又は
4,4′−ジヒドロキシフェニルスルフォン、すなわち
ビスフェノ−ルSがもっとも好ましい。一方、テレフタ
ル酸、イソフタル酸はそれぞれ単独で、又は併用して使
用される。また、これらのポリアリレ−ト樹脂は、分子
量が5,000〜70,000のものが好ましい。
【0037】この発明にて使用される熱可塑性樹脂
(1)としてのビニル系重合体とは、後で述べるグラフ
ト共重合体で使用する例えばビニル芳香族単量体、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル単量体、(メタ)アク
リロニトリル単量体、ビニルエステル単量体、ハロゲン
化ビニル単量体等のビニル単量体の少なくとも1種以上
を重合して得られる重合体のことであり、これらの重合
体のゴム強化物(例えばゴム強化ポリスチレンやABS
樹脂等)も含まれる。
【0038】上記ABS樹脂は、共役ジエン系ゴムの存
在下で、シアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物及
び不飽和カルボン酸アルキルエステル化合物から選択さ
れた2種以上の化合物を重合させて得られるグラフト共
重合体(a)である。また、必要に応じてシアン化ビニ
ル化合物、芳香族ビニル化合物及び不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル化合物から選択された2種以上の化合物
を重合して得られる共重合体(b)を含有することがで
きる。
【0039】グラフト共重合体(a)における共役ジエ
ン系ゴムと上述の化合物との組成比は特に制限はない
が、共役ジエン系ゴム5〜80重量%、上述の化合物9
5〜20重量%の組成比が好ましい。また上述の化合物
の組成比はシアン化ビニル化合物0〜30重量%、芳香
族ビニル化合物30〜80重量%、不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル化合物0〜70重量%であることが好ま
しい。なお、共役ジエン系ゴムの粒子径は特に制限はな
いが、0.05〜1μmのものが好ましい。共重合体
(b)の上述の化合物の組成比は、シアン化ビニル化合
物0〜30重量%、芳香族ビニル化合物50〜90重量
%、不飽和カルボン酸アルキルエステル化合物0〜40
重量%であることが好ましい。共重合体(b)の固有粘
度[30℃,ジメチルホルムアミド(DMF)]にも特
に制限はないが、0.25〜1.0が好ましい。
【0040】共役ジエン系ゴムとしてはポリブタジエ
ン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−アク
リロニトリル共重合体等を挙げることができる。シアン
化ビニル化合物としてはアクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル等を、芳香族ビニル化合物としてはスチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジメチルスチレ
ン、クロルスチレン等を、不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル化合物としてはメチルアクリレ−ト、エチルアク
リレ−ト、ブチルアクリレ−ト、メチルメタクリレ−
ト、ヒドロキシエチルアクリレ−ト等を挙げることがで
きる。
【0041】ABS樹脂の製造法としては乳化重合法、
懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法、乳化−懸濁重合
法等を挙げることができる。さらに、熱可塑性樹脂
(1)としてのオレフィン系重合体は、後で述べるグラ
フト共重合体を構成する低密度、中密度、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−
メチルペンテン等の単独重合体、エチレン系共重合体、
及びプロピレン系共重合体のことである。
【0042】このプロピレン系重合体は、結晶性のポリ
プロピレンであって、プロピレン単独重合体及びプロピ
レンを主体とする他のα−オレフィン又は極性エチレン
系不飽和単量体との共重合体である。これらの単独重合
体又は共重合体において、プロピレン75重量%以上含
有することが望ましい。
【0043】具体的には例えば、アイソタクチックポリ
プロピレン、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重
合体、結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体、
結晶性プロピレン−ブテン−1ランダム共重合体、無水
マレイン酸変性ポリプロピレン等が代表的なものであ
る。これらのプロピレン系重合体は、混合使用すること
もできる。また、プロピレン系重合体の性質を損なわな
い範囲で他の重合体を混合使用することもできる。
【0044】この発明でいう多相構造グラフト共重合体
(2)とは、通常グラフト共重合体を構成するAセグメ
ント又はBセグメントのマトリックス中に、Bセグメン
ト又はAセグメントが微細な粒子として分散しているも
のをいう。通常、この分散粒子は球状に均一に分散して
いるが、その形状はそれに限定されず、粒状、楕円形状
などであってもよい。
【0045】分散している重合体の粒子径は好ましくは
0.001〜10μm、さらに好ましくは0.01〜5
μmである。分散樹脂粒子径が0.001μm未満の場
合あるいは10μmを越える場合、帯電性を有する熱可
塑性樹脂(1)にブレンドしたときの分散性が悪く、例
えば外観が悪化したり、耐衝撃性が低下するため好まし
くない。
【0046】この発明における多相構造グラフト共重合
体(2)のBセグメントを構成するビニル系重合体の数
平均重合度は通常5〜5,000、好ましくは10〜
1,000の範囲である。さらに好ましくは10〜60
0の範囲である。数平均重合度が5未満であると、熱可
塑性樹脂(1)との相溶性が悪くなり好ましくない。ま
た、数平均重合度が5,000を越えると、溶融粘度が
高く、成形性が低下したり、表面光沢が低下するので好
ましくない。
【0047】前記多相構造グラフト共重合体(2)中の
Aセグメントを構成するα−オレフィン系重合体又は共
重合体としては、低密度、中密度、高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチ
ルペンテン−1等の単独重合体又はエチレン系共重合
体、プロピレン系共重合体等のα−オレフィン系共重合
体を挙げることができる。
【0048】前記多相構造グラフト共重合体(2)のA
セグメントを構成するα−オレフィン系重合体部分と極
性ビニル系重合体部分とからなる共重合体を構成するα
−オレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メ
チルペンテン−1類等が挙げられる。
【0049】α−オレフィン系重合体部分と極性ビニル
系重合体部分とからなる共重合体における極性ビニル系
単量体としては、α−オレフィン系単量体と共重合可能
なビニル基を持った単量体である。この単量体として
は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水
マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ
(2,2,1)−5−ヘプテン2,3−ジカルボン酸等
のα,β−不飽和カルボン酸及びその金属塩、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、
アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸
イソブチル等のα,β−不飽和カルボン酸エステル、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カ
プリル酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニ
ル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類、ア
クリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコ
ン酸モノグリシジルエステル等の不飽和グリシジル基含
有単量体等が挙げられる。
【0050】α−オレフィン系重合体部分と極性ビニル
系重合体部分とからなる共重合体のα−オレフィン系単
量体と極性ビニル系単量体との比は特に制限はないが、
極性ビニル系単量体が1重量%以上で80重量%以下が
好ましい。
【0051】α−オレフィン系重合体部分と極性ビニル
系重合体部分とからなる共重合体の具体例として、エチ
レン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチ
ル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エ
チレン−アクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン−
アクリル酸n−ブチル共重合体、エチレン−アクリル酸
イソブチル共重合体、エチレン−アクリル酸2−エチル
ヘキシル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル、エ
チレン−メタクリル酸エチル、エチレン−メタクリル酸
イソプロピル共重合体、エチレン−メタクリル酸n−ブ
チル共重合体、エチレン−メタクリル酸イソブチル共重
合体、エチレン−メタクリル酸2−エチルヘキシル共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、又はそのケン化
物、エチレン−プロピオン酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル共重合
体、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル共
重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体等
が挙げられる。これらのα−オレフィン系重合体部分と
極性ビニル系重合体部分とからなる共重合体は、混合し
て使用することもできる。
【0052】この発明における多相構造グラフト共重合
体(2)中のビニル系重合体を構成するビニル単量体と
しては具体的には、ビニル芳香族単量体、例えばスチレ
ン;核置換スチレン、例えばメチルスチレン、ジメチル
スチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ク
ロルスチレン;α−置換スチレン例えばα−メチルスチ
レン、α−エチルスチレン;(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸と炭素数1〜
20のアルコールのエステル、(メタ)アクリル酸とエ
チレングリコール又はポリエチレングリコールとのエス
テル、(メタ)アクリル酸とメトキシポリエチレングリ
コールとのエステル;(メタ)アクリロニトリル;ビニ
ルエステル単量体、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル等の単量体を挙げることができる。
【0053】また、ハロゲン化ビニルないしビニリデン
(特に、塩化ビニル、塩化ビニリデン)、ビニルナフタ
レン、ビニルカルバゾ−ル、フェニルないしシクロヘキ
シルなどのマレイミド、その他のビニル型単量体も使用
することができる。これらの単量体は1種又は2種以上
を混合して用いられる。従って、この発明でいうビニル
系重合体とは単独重合体以外に共重合体であってもよ
い。ただし、前記多相構造グラフト共重合体(2)中の
Aセグメントがα−オレフィン系重合体のみからなる場
合は、Bセグメントを構成するビニル系重合体又は共重
合体には極性ビニル系単量体が含まれている方が望まし
い。
【0054】この発明における多相構造グラフト共重合
体(2)は、Aセグメントが好ましくは5〜99重量
%、より好ましくは20〜95重量%から成るものであ
る。従って、Bセグメントは好ましくは95〜1重量
%、より好ましくは80〜5重量%である。
【0055】Aセグメントが5重量%未満であると、成
形物表面への配向量が少なくなり、帯電防止性が不十分
になる。Aセグメントが99重量%を越えると、界面活
性剤との相互作用が少なくなったり、帯電性を有する熱
可塑性樹脂(1)との相溶性が悪くなったりするため、
帯電防止性能や樹脂の機械的性質が損なわれる。
【0056】この発明で用いる界面活性剤(3)は前記
した一般式化1及び化2で表されるものである。これら
の界面活性剤は窒素原子を有する特定のノニオン系界面
活性剤であり、熱可塑性樹脂組成物の帯電防止性と耐熱
性とをバランス良く発揮させることができる。これら一
般式化1又は化2中の成分における脂肪族アシル基、ア
ルキル基、又はアルケニル基における炭素数が22より
大きいと、帯電防止能が劣るため好ましくない。一方、
炭素数が8より小さいと成形物表面にべたつきが生じる
ため実用的でない。
【0057】化1中のR1 CO基は炭素数8〜22の脂
肪族アシル基であるが、特に炭素数10〜18のカプロ
イル基、ラウロイル基、イソステアロイル基、オレオイ
ル基が好ましい。また、a≧0、b≧0でa+bは2〜
30の範囲であり、特に2〜15が好ましい。化2中の
2 は炭素数8〜22のアルキル基又はアルケニル基で
あり、特に炭素数12〜18のドデシル基、ヘキサデシ
ル基、オクタデシル基、イソオクタデシル基、オレイル
基等が好ましい。具体的には例えば、ポリオキシエチレ
ンカプロイルアミド、ポリオキシエチレンイソステアロ
イルアミド、ポリオキシエチレンオレイルアミド、ポリ
オキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンヘ
キサデシルアミン、ポリオキシエチレンオクタデシルア
ミン、ポリオキシエチレンイソオクタデシルアミン、ポ
リオキシエチレンオレイルアミン等を挙げる事ができ
る。なお、これらの界面活性剤は混合して使用してもよ
い。
【0058】この発明における多相構造グラフト共重合
体(2)を製造する際のグラフト化法は、一般に知られ
ている連鎖移動法、電離性放射線照射法等いずれの方法
でもよいが、最も好ましいのは、下記に示す方法による
ものである。なぜなら、グラフト効率が高く、熱による
二次的凝集が起こらないため、性能の発現がより効果的
であり、また製造方法が簡便であるためである。
【0059】次に、この発明の熱可塑性樹脂組成物の製
造方法を具体的に詳述する。すなわち、まずα−オレフ
ィン系重合体又は共重合体、又はα−オレフィン系重合
体部分と極性ビニル系重合体部分とからなる共重合体粒
子100重量部を水に懸濁せしめる。別に、少なくとも
1種のビニル系単量体1〜400重量部に、下記一般式
化13又は化14で表されるラジカル重合性有機過酸化
物の1種又は2種以上の混合物を該ビニル系単量体10
0重量部に対して0.1〜20重量部と、10時間の半
減期を得るための分解温度が40〜90℃である重合開
始剤をビニル系単量体とラジカル重合性有機過酸化物と
の合計100重量部に対して0.01〜5重量部とを溶
解せしめた溶液を加える。
【0060】次に、重合開始剤の分解が実質的に起こら
ない条件で加熱し、ビニル系単量体、ラジカル重合性有
機過酸化物及び重合開始剤を前記重合体又は共重合体粒
子中に含浸せしめる。そして、その含浸率が初めの50
重量%以上に達したとき、この水性懸濁液の温度を上昇
せしめ、ビニル系単量体及びラジカル重合性有機過酸化
物を前記重合体又は共重合体粒子中で重合又は共重合せ
しめて、グラフト化前駆体を得る。このグラフト化前駆
体を100〜300℃で溶融混練することによりAセグ
メントと、Bセグメントからなる多相構造グラフト共重
合体(2)が得られる。
【0061】しかしながら、グラフト化前駆体は、必ず
しも帯電性を有する熱可塑性樹脂(1)に混合する前に
溶融混練してなくてもよい。すなわち、このグラフト化
前駆体を直接帯電性を有する熱可塑性樹脂(1)と共に
溶融混合してもよい。なぜなら、溶融混練によってグラ
フト化前駆体はグラフト共重合体となるからである。ま
た、界面活性剤と共に溶融混練してグラフト化しても良
い。
【0062】なお、グラフト化前駆体に、別にAセグメ
ントと同じ共重合体又はBセグメントと同じ重合体又は
共重合体を混合し、溶融下に混練しても多相構造グラフ
ト共重合体(2)を得ることもできる。さらに、上記重
合過程においてビニル単量体を用いずにグラフト化前駆
体を合成し、グラフト化前駆体とビニル単量体を混合し
て、溶融混練してもこの発明における多相構造グラフト
共重合体(2)を得ることができる。最も好ましいの
は、グラフト化前駆体を溶融混練して得られた多相構造
グラフト共重合体(2)である。
【0063】このようにして得られた多相構造グラフト
共重合体(2)と帯電性を有する熱可塑性樹脂(1)と
界面活性剤(3)を溶融混練することによりこの発明の
熱可塑性樹脂組成物が得られる。ただし、ここで成分
(1)/成分(2)の溶融粘度比は同条件で測定した場
合0.05以上でなければならない。この溶融粘度比が
0.05より小さい場合、樹脂成形品の表面近傍に多相
構造グラフト共重合体と界面活性剤が殆ど存在しなくな
り、帯電防止性が不十分になる。この溶融粘度比がさら
に好ましくは0.5以上であり、最も好ましくは1以上
である。
【0064】多相構造グラフト共重合体及び界面活性剤
が成形品の表面近傍へ配向する度合いはX線光電子分光
分析装置(ESCA)による分析法、赤外線吸収スペク
トルによる分析法(IR法)等による表面分析によって
確認する事ができる。
【0065】前記一般式化13で表されるラジカル重合
性有機過酸化物とは、次の化合物である。
【0066】
【化13】
【0067】式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜2の
アルキル基、R2 は水素原子又はメチル基、R3 及びR
4 はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、R5 は炭素数
1〜12のアルキル基、フェニル基、アルキル置換フェ
ニル基又は炭素数3〜12のシクロアルキル基を示す。
mは1又は2である。
【0068】また、前記化14で表されるラジカル重合
性有機過酸化物とは、次の化合物である。
【0069】
【化14】
【0070】式中、R6 は水素原子又は炭素数1〜4の
アルキル基、R7 は水素原子又はメチル基、R8 及びR
9 はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、R10は炭素数
1〜12のアルキル基、フェニル基、アルキル置換フェ
ニル基又は炭素数3〜12のシクロアルキル基を示す。
nは0、1又は2である。
【0071】好ましくは、t−ブチルペルオキシアクリ
ロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキシ
メタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチルペ
ルオキシアリルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキシメ
タリルカ−ボネ−トである。
【0072】この発明の熱可塑性樹脂組成物中における
多相構造グラフト共重合体(2)の重量割合は0.1〜
50重量%が好ましく、0.5〜30重量%がさらに好
ましい。多相構造グラフト共重合体が0.1重量%未満
であると帯電防止性能が不十分であり、また50重量%
を越えると帯電性を有する熱可塑性樹脂(1)の性能か
ら逸脱するため、好ましくない。
【0073】この発明において帯電性を有する熱可塑性
樹脂(1)と多相構造グラフト共重合体(2)の混合物
と、界面活性剤(3)との重量比は好ましくは99.9
9:0.01〜95:5、さらに好ましくは99.9
7:0.03〜98:2である。界面活性剤(3)が
0.01重量%未満であると帯電防止効果が不十分であ
り、また5重量%を越えるとブルーミング現象などによ
って成形品の表面状態が悪くなり、成形品の外観を損な
う場合がある。
【0074】この発明の熱可塑性樹脂組成物は、温度1
50〜350℃で溶融・混合することによって製造され
る。上記温度が150℃未満の場合、溶融が不完全であ
ったり、また溶融粘度が高く、混合が不充分となり、成
形物に相分離や層状剥離が現れるため好ましくない。ま
た、350℃を超えると、混合される樹脂の分解もしく
はゲル化が起こり好ましくない。
【0075】溶融・混合する方法としては、バンバリ−
ミキサ−、加圧ニ−ダ−、混練押出機、二軸押出機、ロ
−ル等の通常用いられる混練機により行うことができ
る。この発明では、更にこの発明の要旨を逸脱しない範
囲において、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム
等の無機難燃剤、ハロゲン系、リン系等の有機難燃剤、
金属粉、酸化防止剤、紫外線防止剤、滑剤、分散剤、カ
ップリング剤、発泡剤、架橋剤、着色剤、カ−ボンブラ
ック等の添加剤などを添加しても差し支えない。
【0076】この発明における帯電性を有する熱可塑性
樹脂(1)、多相構造グラフト共重合体(2)及び界面
活性剤(3)から成る熱可塑性樹脂組成物は、機械的物
性、成形加工性、耐衝撃性、及び帯電防止性に優れるた
め、様々な用途に使用が可能である。例えば、家電製品
の本体、雑貨品の容器、自動車用部品、建築用部材等に
利用することができる。
【0077】
【作用】第1の発明では、通常多相構造グラフト共重合
体(2)は、このグラフト共重合体(2)を構成するA
セグメントがBセグメントの相溶性を制御するため、帯
電性を有する熱可塑性樹脂(1)にある程度均一分散さ
れる。第2の発明では、逆にグラフト共重合体(2)の
BセグメントがAセグメントの相溶性を制御して、熱可
塑性樹脂(1)に均一分散される。そして、この熱可塑
性樹脂組成物を射出成形法等によって成形すると、帯電
性を有する熱可塑性樹脂(1)と多相構造グラフト共重
合体(2)の相対的な粘性の関係から、成形物の表面近
傍にも多相構造グラフト共重合体(2)が配向する。
【0078】しかも、多相構造グラフト共重合体(2)
のAセグメント又はBセグメントと界面活性剤(3)と
の間には官能基等によって相互作用が働いている。この
ため、成形時に多相構造グラフト共重合体(2)が表面
近傍に配向するとき界面活性剤(3)も同時に表面近傍
に配向する。そのため、従来問題になっていた成形直後
の帯電防止性能の不良を解決する事ができる。また、そ
の帯電防止性能の持続性、ベタツキ等の問題も、官能基
等の相互作用によって表面への界面活性剤(3)のゆっ
くりした移行(スローリリース)が行われるため解決す
る事ができる。
【0079】このように、熱可塑性樹脂組成物は、多相
構造グラフト共重合体(2)が界面活性剤(3)の移行
量を調節するため帯電防止性能に優れたものとなる。第
3の発明及び第4の発明では、樹脂成形品がそれぞれ第
1の発明及び第2の発明の熱可塑性樹脂組成物を、例え
ば射出成形法等の成形法により所定形状に成形すること
によって得られ、熱可塑性樹脂組成物のもつ物性が有効
に発揮される。
【0080】
【実施例】以下に参考例、実施例及び比較例をあげてこ
の発明をさらに具体的に説明する。 (参考例1) (多相構造グラフト共重合体(2A)の製造)容積5リ
ットルのステンレス製オ−トクレ−ブに、純水2500
gを入れ、さらに懸濁剤としてポリビニルアルコ−ル
2.5gを溶解させた。この中にエチレン−酢酸ビニル
共重合体「NUC3150」(商品名、日本ユニカー
(株)製、酢酸ビニル20%含有)800gを入れ、撹
はん・分散した。別に、重合開始剤としてのベンゾイル
ペルオキシド「ナイパ−B」(商品名、日本油脂(株)
製)1.5g、ラジカル重合性有機過酸化物としてt−
ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−
ト4gをビニル単量体としてのステアリルメタクリレー
ト200gに溶解させた。そして、この溶液を前記オ−
トクレ−ブ中に投入・撹はんした。
【0081】次に、オ−トクレ−ブを60〜65℃に昇
温し、2時間撹はんすることにより、重合開始剤、ラジ
カル重合性有機過酸化物及びビニル単量体をエチレン−
酢酸ビニル共重合体中に含浸させた。次いで、含浸され
たビニル単量体、ラジカル重合性有機過酸化物及び重合
開始剤の合計量が初めの50重量%以上になっているこ
とを確認した。その後、温度を80〜85℃に上げ、そ
の温度で4時間維持して重合を完結させ、水洗及び乾燥
してグラフト化前駆体(A)を得た。このグラフト化前
駆体(A)のステアリルメタクリレート重合体をテトラ
ヒドロフランで抽出し、ゲルパーミエーションクロマト
グラフ(GPC)により数平均重合度を測定したとこ
ろ、700であった。
【0082】次いで、このグラフト化前駆体(A)をラ
ボプラストミル一軸押出機((株)東洋精機製作所製)
で200℃にて押し出し、グラフト化反応させることに
より多相構造グラフト共重合体(2A)を得た。
【0083】この多相構造グラフト共重合体(2A)を
走査型電子顕微鏡「JEOL JSM T300」(日
本電子(株)製)により観察したところ、粒子径0.3
〜0.4μmの真球状樹脂が均一に分散した多相構造グ
ラフト共重合体であった。
【0084】なお、このとき、ステアリルメタクリレー
ト重合体のグラフト効率は75重量%であった。 (参考例2〜8) (多相構造グラフト共重合体(2B〜2H)の製造)参
考例1と同様の操作で、Aセグメント又はBセグメント
の種類を変え、多相構造グラフト共重合体(2B〜2
H)を得た。
【0085】多相構造グラフト共重合体の仕込組成及び
重合結果を表1に示した。
【0086】
【表1】
【0087】尚、表1中の略号は次の共重合体及び単量
体を示す。 EVA(NUC3150):エチレン−ビニルアセテー
ト共重合体、酢酸ビニル20%含有(商品名:日本ユニ
カー(株)社製) EGMA:エチレン−グリシジルメタクリレート共重合
体、グリシジルメタクリレート15%含有 E/EA/MAN:エチレン−エチルアクリレート−無
水マレイン酸共重合体、エチルアクリレート15%、無
水マレイン酸3%含有 EVAL:エチレン−ビニルアルコール共重合体、ビニ
ルアルコール20%含有 EAA:エチレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸1
5%含有 EEA:エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチ
ルアクリレート25%含有(商品名、日石レクスロンE
EA、A4250) PP:ポリプロピレン PP/PE:プロピレン−エチレン共重合体 St:スチレン MMA:メチルメタクリレ−ト MAA:メタクリル酸 SMA:ステアリルメタクリレート BMA:ブチルメタクリレート LMA:ラウリルメタクリレート SA:ステアリルアクリレート PEGMA:ポリエチレングリコールメタクリレート (商品名:ブレンマーPE−200:日本油脂(株)
製) プロピレン系重合体(1)「日石ポリプロJ150G」
(商品名、日本石油化学(株)製)と、参考例1〜7で
得た多相構造グラフト共重合体(2A)〜(2H)及び
界面活性剤を表2に示す割合で溶融混合した。
【0088】グラフト共重合体とポリプロピレンの溶融
粘度は(株)東洋精機社製「キャピログラフPH1B」
を用いて測定した。溶融混合の方法は、各樹脂のペレッ
トをドライブレンドした後、シリンダ−温度230℃に
設定されたスクリュ−径30mmの同軸方向二軸押出機に
供給し、押出後造粒した。造粒した樹脂は射出成形によ
って試験片を作成した。試験片の大きさは次のようであ
る。
【0089】アイゾット衝撃試験片 13mm×65mm×
6 mm(ノッチ付き) 荷重たわみ温度試験片 13mm×130 mm×6 mm 表面固有抵抗値測定試験片 88mm×88mm×3 mm なお、試験法は次のようである。 (1)アイゾット衝撃値(ノッチ付き): JIS K7110 (2)加重たわみ温度 :JIS K7207 (3)表面固有抵抗値 :50%RH 条件下で24時間調湿
した試験片を、柴山化学器械製作所製電気伝導度測定装
置SS−608Hを用いて測定した。 (4) 外観 :表面固有抵抗値測定用試験片の外観を
観察し、次の基準で判定した。
【0090】○:良好、×:ベタツキ有り又は変色有り これらの結果を表2に示した。
【0091】
【表2】
【0092】尚、表中の略号は次の化合物を示す。 界面活性剤 A:ポリオキシエチレンオクタデシルアミ
ン 界面活性剤 B:ラウリン酸ジエタノールアミド 表2に示したように、実施例1〜10の熱可塑性樹脂組
成物においては、表面固有抵抗値がいずれも低く、成形
直後及び水洗後に優れた帯電防止性を有している。ま
た、アイゾット衝撃値に示されるように耐衝撃性が良好
であるとともに、荷重たわみに示されるように機械的強
度や耐熱性に優れ、しかも外観が良好である。 (比較例1〜8)上記実施例の多相構造グラフト共重合
体(2A)〜(2H)を用いない例、プロピレン系重合
体(1)/多相構造グラフト共重合体(2)の溶融粘度
比が0.05未満の例を表3に示した。
【0093】
【表3】
【0094】尚、表3中の略号は次の共重合体及び単量
体を示す。 EVA(NUC3150):エチレン−ビニルアセテー
ト共重合体、酢酸ビニル20%含有(商品名:日本ユニ
カー(株)社製) EGMA:エチレン−グリシジルメタクリレート共重合
体、グリシジルメタクリレート15%含有 E/EA/MAN:エチレン−エチルアクリレート−無
水マレイン酸共重合体、エチルアクリレート15%、無
水マレイン酸3%含有 EVAL:エチレン−ビニルアルコール共重合体、ビニ
ルアルコール20%含有 EAA:エチレン−アクリル酸共重合体M、アクリル酸
15%含有 EEA:エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチ
ルアクリレート25%含有(商品名、日石レクスロンE
EA、A4250) 界面活性剤 A:ポリオキシエチレンオクタデシルアミ
ン 低分子量ポリプロピレン:「日石ポリプロJ630G」
に「パーブチルP」(商品名:日本油脂(株)社製)を
0.05重量%混ぜ、200℃で混練することによって
低分子量化し、溶融粘度を低下させた物。
【0095】表3に示したように、ポリプロピレンにグ
ラフト共重合体以外の重合体を配合した場合(比較例1
〜6)又はポリプロピレンとグラフト共重合体との溶融
粘度比が0.05未満の場合(比較例7,8)、表面固
有抵抗値は非常に高く、帯電防止性に劣ることがわか
る。 (実施例11〜20)実施例1において、ポリプロピレ
ンをポリアミド樹脂「UBE ナイロン1022B]
(宇部興産(株)製の商品名)、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂「ノリルPPO534」(日本ジーイープラスチ
ックス(株)製の商品名)、芳香族ポリエステル樹脂
「ジュラネックス2002」(ポリプラスチックス
(株)製の商品名)、ポリカーボネート樹脂「パンライ
トL1250」(帝人化成(株)製の商品名)、ポリオ
キシメチレン樹脂「ジュラコンM90](ポリプラスチ
ックス(株)製の商品名)、ポリフェニレンサルファイ
ド樹脂「フォートロンKPS](呉羽化学工業(株)製
の商品名)、ポリアリレート樹脂「UポリマーP100
1」(ユニチカ(株)製の商品名)、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体(重量比:90/10,数平均重合
度900)、ポリエチレン「スミカセンG401」(住
友化学工業(株)製の商品名)に変更した例を表4に示
す。
【0096】
【表4】
【0097】尚、表中の略号は次の化合物を示す。 界面活性剤 C:ポリオキシエチレンラウリルアミン 表4に示したように、実施例11〜20の熱可塑性樹脂
組成物においては、成形直後及び水洗後の表面固有抵抗
値がいずれも非常に低く、優れた帯電防止性を有してい
る。また、アイゾット衝撃値に示されるように耐衝撃性
が良好であるとともに、荷重たわみに示されるように機
械的強度や耐熱性が良く、かつ外観が良好である。 (比較例9〜19)上記実施例の多相構造グラフト共重
合体を用いない例、界面活性剤(3)を用いない例、及
び前記一般式化1、化2以外の界面活性剤を用いた例を
表5に示す。
【0098】
【表5】
【0099】尚、表中の略号は次の化合物を示す。 界面活性剤 A:ポリオキシエチレンオクタデシルアミ
ン 界面活性剤 D:ドデシルスルホン酸ナトリウム 表5に示したように、グラフト共重合体を含有しない場
合(比較例10、12、14、16、18)又は界面活
性剤を含有しない場合(比較例11、15、19)、成
形直後又は水洗後の表面固有抵抗値が高く、帯電防止性
に劣る。また、本発明の範囲外の界面活性剤を用いた場
合(比較例9、13、17)、帯電防止性は発揮される
ものの、成形品の外観が不良となる。
【0100】以上に示したように、これらの実施例の熱
可塑性樹脂組成物は、帯電性のある熱可塑性樹脂(1)
に特定の多相構造グラフト共重合体(2)及び界面活性
剤(3)を所定条件で配合したものである。従って、こ
れらの組成物は帯電防止性能に優れ、耐衝撃性、耐熱性
及び成形性に優れた組成物であるのに対し、比較例のも
のは帯電防止性能又は外観が悪く、性能が不十分である
ことが解る。
【0101】
【発明の効果】以上詳述したように、第1又は第2の発
明の熱可塑性樹脂組成物によれば、成形後初期の段階で
の優れた帯電防止性及びその持続性の向上を図ることが
できるという優れた効果を奏する。しかも、熱可塑性樹
脂が有する耐衝撃性などの機械的性質、耐熱性、成形性
及び外観などの特性を確保することができるという優れ
た効果を発揮する。
【0102】また、第3の発明及び第4の発明の樹脂成
形品によれば、この樹脂成形品が第1の発明及び第2の
発明の熱可塑性樹脂組成物から容易に成形でき、得られ
た樹脂成形品は熱可塑性樹脂組成物のもつ物性を十分に
発揮できるという優れた効果を奏する。従って、この発
明の樹脂成形品は、特に家電製品の本体、雑貨品の容
器、自動車用部品、建築用部材等として好適に利用され
るという効果が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)帯電性を有する熱可塑性樹脂と、
    (2)α−オレフィン系重合体又は共重合体のセグメン
    ト及びビニル系重合体又は共重合体のセグメントからな
    り、一方のセグメントが他方のセグメント中に微細な粒
    子として分散相を形成している多相構造グラフト共重合
    体と、(3)下記一般式化1及び化2で示される界面活
    性剤よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の界面活
    性剤とからなり、前記成分(2)に対する成分(1)の
    溶融粘度比が0.05以上である熱可塑性樹脂組成物。 【化1】 但し、R1 COは炭素数8〜22の脂肪族アシル基、a
    ≧0、b≧0でa+bは2〜30である。 【化2】 但し、R2 は炭素数8〜22のアルキル基又はアルケニ
    ル基、a≧0、b≧0でa+bは2〜30である。
  2. 【請求項2】 前記多相構造グラフト共重合体(2)が
    α−オレフィン系重合体部分と極性ビニル系重合体部分
    とからなる共重合体のセグメント及びビニル系重合体又
    は共重合体のセグメントからなり、一方のセグメントが
    他方のセグメント中に微細な粒子として分散相を形成し
    ている多相構造グラフト共重合体であることを特徴とす
    る請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物を
    所定形状に成形してなる樹脂成形品。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の熱可塑性樹脂組成物を
    所定形状に成形してなる樹脂成形品。
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