JPH07310875A - 異径配管継手装置 - Google Patents

異径配管継手装置

Info

Publication number
JPH07310875A
JPH07310875A JP6105098A JP10509894A JPH07310875A JP H07310875 A JPH07310875 A JP H07310875A JP 6105098 A JP6105098 A JP 6105098A JP 10509894 A JP10509894 A JP 10509894A JP H07310875 A JPH07310875 A JP H07310875A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
pipes
diameter
different
memory alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6105098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3410814B2 (ja
Inventor
Norihiko Tanaka
徳彦 田中
Tadashi Kaneko
正 金子
Yuji Yasuda
祐司 安田
Motoji Tsubota
基司 坪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP10509894A priority Critical patent/JP3410814B2/ja
Publication of JPH07310875A publication Critical patent/JPH07310875A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3410814B2 publication Critical patent/JP3410814B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)
  • Flanged Joints, Insulating Joints, And Other Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】異径配管どうしの接合が溶接なしで行うことが
でき、配管に欠陥が生じた場合、その欠陥部を切除した
だけで配管の接続ができる。 【構成】外径の異なる2本の配管5,6間に外径の異な
る接続管7を介在する。細径配管5と接続管7の細径管
部の外側に、これらの管の外径と同じ内径を有する内管
8を挿着する。同様にして太径配管6と接続管7の太径
管部の外側に内管8を挿着する。これら内管8の外側に
形状記憶合金製外管9を装着する。内管8の内面には環
状突起10が形成されている。形状記憶合金製外管9が使
用温度で縮径し、内管8の突起が配管5,6および接続
管7に食い込むことになり、配管5,6どうしが接続管
7を介して接合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば沸騰水型原子炉
における配管の欠陥補修法に適用され、特に異径配管溶
接継手部近傍に生じたひびわれ等の欠陥部を切除した後
の溶接を行わない配管接続に好適する異径配管継手装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】オーステナイト系ステンレス鋼やニッケ
ル基合金などの炉内構造材と原子炉圧力容器を構成する
材料の接合には溶接が用いられている。溶接部近傍に形
成される熱影響部ではクロム炭化物が粒界に析出し、使
用環境にさらされて粒界腐食あるいは粒界腐食割れを発
生する場合がある。
【0003】以上のような原子炉圧力容器に付属した部
位に割れが発見された場合、例えば割れ発生部位を溶接
による入熱により溶接し穴埋めをするか、または、当て
板を添えてその周囲を溶接により接合する等の溶接を用
いた補修方法が考えられる。
【0004】しかしながら、この補修方法は溶接部近傍
に新たな熱影響部を作り補修部周辺に割れ発生の確率の
高い部分を形成するという矛盾をうむ。したがって、溶
接以外の方法で補修接合する技術が望まれる。
【0005】従来から同径の配管の接合方法として形状
記憶合金を用いた技術が応用されてきている。図10は、
形状記憶合金を用いた配管継手の接続方法を示す断面図
である。この接続方法においては欠陥を有する配管を新
しい配管と取り換えることによって欠陥補修した場合と
同等の結果を得ることが可能である。
【0006】図10において、符号1は補修または接合せ
される同径の配管で、2本示している。これらの配管
1,1の外周には薄肉の内管2が配置されるとともに、
その外周には外管3が配置されている。内管2の内周面
には複数の環状突起4が形成されており、この突起4が
配管1,1の外周面に食い込むことにより配管1,1ど
うしを接合する。
【0007】次に、その接合の手順を説明する。まず、
外管3は形状記憶合金からなり、液体窒素(−70℃)中
でその内径が拡径された状態となり、使用温度(−20
℃)で縮径される。
【0008】一方、内径2は接合前は配管1の外径より
その内径が大きくなっている。そして、内径が拡径され
た状態の外管3内に内管2を配置するとともに、内管2
内に配管1を挿入する。
【0009】常温に戻るにつれて外管3は収縮していき
内管2を圧縮していく。その結果、内管2はその内径が
配管1の外径と同一になるまで圧縮され、内管2の内周
面に突設された複数の突起4が配管1の外周面に食い込
み、それによって配管1,1どうしが接合される。
【0010】その際、外管3による圧縮力と、配管1の
抗力が釣合うまで収縮するが、一部形状復元残部分を残
す。つまり、内管3の内径は3%圧縮できるが、接合状
態では2%圧縮された状態であり、それによって強固な
接合状態が提供される。
【0011】なお、形状記憶合金としては、例えば(N
i−Ti),(Ni−Ti−α)(α:第3金属元素)
のものが使用される。また、異径配管どうしを接合する
方法として、例えば特開平1−295092号公報に開示され
ている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の形状記憶合金に
よる配管継手装置によると、接合対象配管が同径であ
り、これについては、既に実用化されている。しかし、
現状の製品では炉内構造物中の異径配管どうしを接合す
ることができない。また、配管に欠陥が生じた場合、施
工上その配管を全く新しい配管と取り換えなければなら
ず、コスト上問題がある。
【0013】一方、異径配管どうしを接合する方法とし
て、例えば特開平1−295092号公報の技術は加工に難点
があり、また径その他が不連続であるため、各部位にお
ける収縮歪が一定しない課題がある。
【0014】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、異径配管どうしの接合が溶接
なしで行え、また欠陥が生じた場合、配管を取り換える
必要がなく欠陥部のみを切除しただけで配管接合が可能
である異径配管継手装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の異径配管継手装
置は、つぎに述べる(1)から(9)までのいずれかに
より課題が解決できる。 (1)外径の異なる2本の配管の接合部間に設ける外面
段付接続管と、この接続管と配管の突き合わせ部外周に
装着され内周面に突起を備える内管と、この内管の外周
に装着され、使用温度で前記内管を圧縮させて前記突起
を前記突き合わせ部の配管と接続管に押付けることがで
きる形状記憶合金製外管とを具備したことを特徴とす
る。
【0016】(2)外径のことなる2本の配管の接合部
に設ける両端の一方で一つの配管を突き合わせ、もう一
方でもう一つの配管をはめ込むことのできる接続管と、
この接続管と配管の突き合わせ部外周に装着される内管
と、この内管と配管がはめ込まれた部分の接続管の外周
に装着されそれぞれ内管の突起および接続管内面を上記
突き合わせ部および配管に押し付ける外管とを具備した
ことを特徴とする。
【0017】(3)外径の異なる2本の接合部間に設け
る2本の配管を両端からそれぞれはめ込むことのできる
接続管と、この接続管の外周に装着され前記接続管内面
を前記配管に押し付ける形状記憶合金製外管とを具備し
たことを特徴とする。
【0018】(4)外径の異なる2本の配管接合部外周
に装着され内周面に突起を備える段付の内管と、この内
管の外周に装着され形状記憶合金からなり使用温度で前
記内管を圧縮させて突起を上記配管に押し付ける内面段
付の外管とを具備したことを特徴とする。
【0019】(5)外径の異なる2本の配管の接合部外
周に装着され内周面に高さの異なる突起を備える内管
と、この内管の外周に装着され突起を前記配管に押し付
けることができる形状記憶合金製外管とを具備したこと
を特徴とする。
【0020】(6)外径の異なる2本の配管接合部外周
に装着され内周面に突起を備える内面段付の内管と、こ
の内管の外周に装着され突起を上記配管に押し付けるこ
とができる形状記憶合金製外管とを具備したことを特徴
とする。
【0021】(7)外径の異なる2本の配管接合部間に
設ける接続管とこの接続管と配管の突き合わせ部外周に
装着し、内面に突起を備える内管と、この内管の外周に
装着され突起を前記突き合わせ部の配管と接続管に押し
付ける外管とを具備したことを特徴とする。
【0022】(8)外径の異なる2本の配管の接合部間
に設けるどちらか一方の配管と同径の接続管と、この接
続管とこれと同径の配管および異径の配管の突き合わせ
部外周にそれぞれ装着する内管と、これらの内管の外周
にそれぞれ装着され突起を前記突き合わせ部の配管と接
続管に押し付ける外管とを具備したことを特徴とする。
【0023】(9)外径の異なる2本の配管の突き合わ
せ部外周に密着して装着できるスリーブと、このスリー
ブの外周に均一に巻き付けられ使用温度で前記スリーブ
を圧縮させて前記配管を押し付ける形状記憶合金製線と
を具備したことを特徴とする。
【0024】
【作用】
(1)外径の異なる2本の配管の接合部間に、両端のそ
れぞれの外径が突き合う配管の外径と等しくなった外面
段付の接続管を設け、この接続管と配管の突き合わせ部
のそれぞれの外周に、内周面に突起を備える内径とさら
にこの内管の外周に形状記憶合金製外管を取り付ける。
この形状記憶合金製外管は、使用温度で縮径し、内管を
圧縮していく。
【0025】その結果、内管はその内径が突き合わせ部
の配管と接続管の外径と同一になるまで圧縮され、内管
の内周面に突設された複数の突起が配管および接続管の
外周面に食い込み、それによって異径配管どうしが接続
管を介して接合される。
【0026】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分のみを切り取ればよく、配管全体を取り換え
る必要がない。
【0027】(2)外径の異なる2本の配管の接合部間
に、両端の一方で一つの配管を突き合わせ、もう一方で
もう一つの配管をはめ込むことのできる接続管を設け、
この接続管と配管の突き合わせ部外周に内管を取り付
け、さらにこの内管および配管がはめ込まれた部分の接
続管の外周に形状記憶合金からなる外管を取り付ける。
この形状記憶合金からなる外管は、使用温度で縮径し、
内管および配管がはめ込まれた部分の接続管を圧縮して
いく。
【0028】その結果、内管および配管がはめ込まれた
部分の接続管の内径がそれぞれ突き合わせ部および配管
の外径と同一になるまで圧縮され、内管の内周面に突設
された複数の突起あるいは接続管内面がそれぞれ突き合
わせ部外周面および配管外周面を押し付け、それによっ
て異径配管どうしが接続管を介して接続される。
【0029】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分のみを切り取ればよく、配管全体を取り換え
る必要がない。
【0030】(3)外径の異なる2本の接合部間に、そ
れら2本の配管を両端でそれぞれはめ込むことのできる
接続管を設け、この接続管の外周に形状記憶合金からな
る外管を取り付ける。この形状記憶合金からなる外管
は、使用温度にて縮径し、接続管を圧縮していく。
【0031】その結果、配管がはめ込まれた部分の接続
管の内径がそれぞれの配管の外径と同一になるまで圧縮
され、接続管内面が配管外周面に押し付けられ、それに
よって異径配管どうしが接続管を介して接合される。
【0032】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分のみを切り取ればよく、配管全体を取り換え
る必要がない。
【0033】(4)外径の異なる2本の配管の接合部外
周に、内周面に突起を備え、配管接合部の外径形状に合
わせて段をつけた内管と、さらにこの内管の外周に内管
の形状に合わせて内面に段を付けた形状記憶合金からな
る外管を取り付ける。この形状記憶合金製外管は、使用
温度で縮径し、内管を圧縮していく。
【0034】その結果、内管はその内径がそれぞれの配
管の外径と同一になるまで圧縮され、内管の内周面に突
設された複数の突起が配管の外周面に食い込み、それに
よって異径配管どうしが接合される。
【0035】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分のみを切り取ればよく、配管全体を取り換え
る必要がない。
【0036】(5)外径の異なる2本の配管の接合部外
周に、配管接合部の外径形状に合わせて高さの異なる突
起を備えた内管と、さらにこの内管の外周に形状記憶合
金製外管を取り付ける。この形状記憶合金製外管からな
る外管は、使用温度で縮径し、内管を圧縮していく。そ
の結果、内管はその内径が配管の外径と同一になるまで
圧縮され、内管の内周面に突設された複数の突起が配管
の外周面に食い込み、それによって異径配管どうしが接
合される。
【0037】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分のみを切り取ればよく、配管全体を取り換え
る必要がない。
【0038】(6)外径の異なる2本の配管の接合部外
周に、内周面に突起を備え配管接合部の外径形状に合わ
せて内面に段をつけた内管と、この内管の外周に形状記
憶合金製外管を取り付ける。この形状記憶合金製外管は
その内径が配管の外径と同一になるまで圧縮され、内管
の内周面に突設された複数の突起が配管の外周面に食い
込み、それによって異径配管どうしが接合される。
【0039】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分のみを切り取ればよく、配管全体を取り換え
る必要がない。
【0040】(7)外径の異なる2本の配管接合部間
に、その2本の外径と異なる外径を持つ接続管を設け、
この接続管と配管の突き合わせ部のそれぞれ外周に、こ
の内管の外周に形状記憶合金製と同様な外管を取り付け
る。この形状記憶合金製外管は、使用温度で縮径し、内
管を圧縮していく。
【0041】その結果、内管はその内径がそれぞれの配
管および接続管の外径と同一になるまで圧縮され、内管
の内周面に突設された複数の突起が配管および接続管の
外周面に食い込み、それによって異径配管どうしが接合
される。
【0042】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分のみを切り取ればよく、配管全体を取り換え
る必要がない。
【0043】(8)外径の異なる2本の配管の接合部間
に、どちらか一方の配管と同径の接続管を設け、この接
続管とこれと同径の配管および異径の配管の突き合わせ
部外周にそれぞれ装着する内管と、この内管の外周にそ
れぞれ形状記憶合金製外管を取り付ける。この形状記憶
合金製外管は使用温度で縮径し内管を圧縮していく。
【0044】その結果、内管はその内径がそれぞれの配
管および接続管の外径と同一になるまで圧縮され、内管
の内周面に突設された複数の突起が配管および接続管の
外周面に食い込み、それによって異径配管どうしが接合
される。
【0045】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分のみを切り取ればよく、配管全体を取り換え
る必要がない。
【0046】(9)外径の異なる2本の配管の突き合わ
せ部外周に、スリーブを密着して取り付ける。さらにこ
のスリーブの外周面に形状記憶合金線を均一に巻き付け
る。この形状記憶合金線は、使用温度にて長さ方向に収
縮し、スリーブを締め付けていき、それによって異径配
管どうしが強固に接合される。
【0047】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分のみを切り取ればよく、配管全体を取り換え
る必要がない。
【0048】
【実施例】本発明に係る異径配管継手装置の第1から第
9の実施例について添付図1から図9を参照して説明す
る。なお、第1から第9の実施例は図1から図9にそれ
ぞれ対応している。
【0049】(第1の実施例)図1に示すように、図中
符号5,6で示す2本の配管は、内径は等しいが外径が
異なる異径配管で、例えば炉内構造物でいえば配管5は
ステンレス鋼製のインコア案内管に相当し、配管6はイ
ンコアハウジングに相当している。
【0050】これら配管5および6の接合部間に、内径
が等しく両端のそれぞれの外径が突き合う配管5および
6の外径と等しくなった外面段付の接続管7を配置す
る。ここで接続管7は配管5,6と同種の材料とする。
【0051】この接続管7と配管5,6のそれぞれの突
き合わせ部外周に薄肉の内管8が配置されるとともに、
その外周には外管9が配置されている。前記内管8の内
周面には複数の環状突起10が形成されている。
【0052】この突起10が配管5,6および接続管7の
外周面に食い込むことにより、異径の配管5および6を
接合する。ここで、内管8は、配管5,6と同種の材料
とする。また、外管9は形状記憶合金製で、例えば(N
i−Ti−Nb)のものが使用される。
【0053】つぎに、第1の実施例における接合手順を
説明する。形状記憶合金製外管9は、室温ではMf(冷
却時のマルテンサイト変態終了温度)からAs(加熱時
のオーステナイト変態開始温度)の間であり、その内径
が拡径された状態となり、 150℃(>Af(加熱時のオ
ーステナイト変態終了温度))に加熱することにより、
縮径される。
【0054】その後、室温に戻っても、Ms(冷却時の
マルテンサイト変態開始温度)以上であり、縮径された
状態のままである。この後さらに使用温度( 288℃)に
さらされれば、さらに縮径していく。また内管8は、接
合前は配管5,6および接合管7の外径よりその内径が
大きくなっている。
【0055】そして、内径が拡径された状態の外管9内
に内管8を配置するとともに、内管8内に配管5,6と
接続管7を挿入する。一旦 150℃に加熱することによ
り、外管9を収縮させ、その後、室温,使用温度を経
て、外管9はさらに収縮し、内管8を圧縮していく。
【0056】その結果、内管8はその内径が配管5,6
および接続管7の外径と同一になるまで圧縮され、内管
8の内面に突設された複数の突起10が配管5,6および
接続管7の外周面に食い込み、それによって配管5およ
び6が接続管7を介して結合される。
【0057】この第1の実施例に係る異径配管継手装置
を異径配管溶接継手部近傍に生じた欠陥の補修法として
使用する場合は、その欠陥部分を切り取り、切り取った
箇所に接続管7を配置し、上述した接合手順を行う。
【0058】この時、切りしろの長さは、内管8および
外管9に配管5および6を通せるように、内管8および
外管9の軸方向の長さ分程度でよく、配管全体を取り換
える必要がない。
【0059】(第2の実施例)図2に示すように、配管
5および6は内径は等しいが外径が異なる異径配管で、
例えば炉内構造物でいえばそれぞれステンレス鋼製のイ
ンコア案内管およびインコアハウジングに相当するもの
である。
【0060】これら配管5および6の接合部間に配管6
と外径が同じ配管で、一端から配管5をはめ込むことが
できるように加工した内面段付の接続管11を配置する。
ここで、接続管11は配管5,6と同種の材料とする。
【0061】この接続管11と配管6の突き合わせ部外周
に薄肉内管8が配置されるとともに、その外周および接
続管11の配管5はめ込まれ部外周には外管9が配置され
ている。
【0062】内管8の内周面には複数の環状突起10が形
成されており、この突起10が配管6および接続管11の外
周面に食い込み、一方、接続管11の配管5はめ込まれ部
内周面が配管5の外周面を押し付けることにより異径の
配管5および6を接合する。なお、内管8は、配管5,
6と同種の材料とする。また外管9は、形状記憶合金製
で、例えば(Ni−Ti−Nb)のものが使用される。
【0063】つぎに、第2の実施例における接合手順を
説明する。形状記憶合金製外管9は、室温ではMf(冷
却時のマルテンサイト変態終了温度)からAs(加熱時
のオーステナイト変態開始温度)の間であり、その内径
が拡径された状態となり、 150℃(>Af(加熱時のオ
ーステナイト変態終了温度))に加熱することにより、
縮径される。
【0064】その後、室温に戻っても、Ms(冷却時の
マルテンサイト変態開始温度)以上であり、縮径された
状態のままである。この後さらに使用温度( 288℃)に
さらされれば、さらに縮径していく。また内管8は、接
合前は配管6および接合管11の外径よりその内径が大き
くなっている。
【0065】そして、内径が拡径された状態の外管9内
に内管8を配置するとともに、内管8内に配管6と接続
管11を挿入する。また、もう一つの拡径された状態の外
径9内に接続管11の端部を挿入し、その接続管11内に配
管5をはめ込む。
【0066】一旦 150℃に加熱することにより、外管9
を収縮させ、その後、室温,使用温度を経て、外管9は
さらに収縮し、内管8および接続管11の配管5はめ込ま
れ部を圧縮していく。
【0067】その結果、内管8はその内径が配管6およ
び接続管11の外径と同一になるまで圧縮され、内管8の
内面に突設された複数の突起10が配管5,6および接続
管11の外周面に食い込み、一方、接続管11の配管5はめ
込まれ部内周面は、配管5の外周面を押し付ける。それ
によって配管5および6が接続管11を介して結合され
る。
【0068】この第2の実施例に係る異径配管継手装置
を異径配管溶接継手部近傍に生じた欠陥の補修法として
使用する場合は、その欠陥部分を切り取り、配管5およ
び6の先端部を中心線よりずらすことにより、接続管11
を配置し、上述した接合手順を行う。この時、切りしろ
は欠陥部分のみであり、配管全体を取り換える必要がな
い。
【0069】(第3の実施例)図3に示すように、配管
5および6は内径は等しいが外径が異なる異径配管で、
例えば炉内構造物でいえばそれぞれステンレス鋼製のイ
ンコア案内管およびインコアハウジングに相当するもの
である。
【0070】これら配管5および6の接合部間に、両端
でそれぞれ配管5および6をはめ込むことができる内面
段付接続管12を配置する。ここで、接続管12は配管5,
6と同種の材料とする。
【0071】この接続管12の外周には外管9が配置され
ている。接続管12の内周面が配管5および6の外周面を
押し付けることにより異径の配管5および6を接合す
る。ここで外管9は、形状記憶合金製で、例えば(Ni
−Ti−Nb)のものが使用される。
【0072】つぎに、第3の実施例における接合手順を
説明する。形状記憶合金製外管9は、室温ではMf(冷
却時のマルテンサイト変態終了温度)からAs(加熱時
のオーステナイト変態開始温度)の間であり、その内径
が拡径された状態となり、 150℃(>Af(加熱時のオ
ーステナイト変態終了温度))に加熱することにより、
縮径される。
【0073】その後、室温に戻っても、Ms(冷却時の
マルテンサイト変態開始温度)以上であり、縮径された
状態のままである。この後さらに使用温度( 288℃)に
さらされれば、さらに縮径していく。また接続管12は、
接合前は配管5および6の外径よりそのそれぞれのはめ
込まれ部内径が大きくなっている。
【0074】そして、内径が拡径された状態の外管9内
に接続管12を配置するとともに、接続管12内に配管5お
よび6をはめ込む。一旦 150℃に加熱することにより、
外管9を収縮させ、その後、室温,使用温度を経て、外
管9はさらに収縮し、接続管12を圧縮していく。
【0075】その結果、接続管12はその内径が配管5お
よび6の外径と同一になるまで圧縮され、接続管12の内
周面が配管5および6の外周面を押し付け、それによっ
て配管5および6が接続管12を介して結合される。
【0076】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分を切り取り、配管5および6の先端部を中心
線よりずらすことにより、接続管12を配置し、上記の接
合手順を行う。この時、切りしろは欠陥部分のみであ
り、配管全体を取り換える必要がない。
【0077】(第4の実施例)図4に示すように、配管
5および6は内径は等しいが外径が異なる異径配管で、
例えば炉内構造物でいえばそれぞれステンレス鋼製のイ
ンコア案内管およびインコアハウジングを示している。
【0078】この配管5および6の突き合わせ部外周に
薄肉の内管13が配置されるとともに、その外周には外管
14が配置されている。内管13には配管5および6の接合
部の外径形状に合わせて段が付いており、内管13の内面
に複数の環状突起10が形成されている。この突起10が配
管5および6の外周面に食い込むことにより異径の配管
5および6を接合する。
【0079】また、上記外管14の内周面にも内管13の形
状に合わせて段が付いている。ここで内管13は、配管
5,6と同種の材料とする。また外管14は、形状記憶合
金からなり、例えば(Ni−Ti−Nb)のものが使用
される。
【0080】つぎに、第4の実施例における接合手順を
説明する。形状記憶合金製外管14は、室温ではMf(冷
却時のマルテンサイト変態終了温度)からAs(加熱時
のオーステナイト変態開始温度)の間であり、その内径
が拡径された状態となり、 150℃(>Af(加熱時のオ
ーステナイト変態終了温度))に加熱することにより、
縮径される。
【0081】その後、室温に戻っても、Ms(冷却時の
マルテンサイト変態開始温度)以上であり、縮径された
状態のままである。この後さらに使用温度( 288℃)に
さらされれば、さらに縮径していく。また内管13は、接
合前は配管5および6の外径よりそのそれぞれの段部の
内径が大きくなっている。
【0082】そして、内径が拡径された状態の外管14内
に内管13を配置するとともに、内管13内に配管5および
6を挿入する。一旦 150℃に加熱することにより、外管
14を収縮させ、その後、室温,使用温度を経て、外管14
はさらに収縮し、内管13を圧縮していく。
【0083】その結果、内管13はその段部の内径がそれ
ぞれ配管5および6の外径と同一になるまで圧縮され、
内管13の内面に突設された複数の突起10が配管5および
6の外周面に食い込み、それによって配管5および6が
結合される。
【0084】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分を切り取り、配管5の先端部を中心線よりず
らすことにより、その外周部に内管13および外管14を設
置し、上記の接合手順を行う。この時、切りしろは欠陥
部分のみであり、配管全体を取り換える必要がない。
【0085】(第5の実施例)図5に示すように、配管
5および6は内径は等しいが外径が異なる異径配管で、
例えば炉内構造物でいえばそれぞれステンレス鋼製のイ
ンコア案内管およびインコアハウジングを示している。
【0086】この配管5および6の突き合わせ部外周に
薄肉の内管15が配置されるとともに、その外周には外管
9が配置されている。内管15の内周面には配管5および
6の接合部の外径形状に合わせて高さの異なる複数の環
状突起16および17が形成されている。
【0087】この突起16および17がそれぞれ配管5およ
び6の外周面に食い込むことにより、異径の配管5およ
び6を接合する。ここで内管15は、配管5,6と同種の
材料とする。また外管9は、形状記憶合金からなり、例
えば(Ni−Ti−Nb)のものが使用される。
【0088】つぎに、第5の実施例における接合手順を
説明する。形状記憶合金製外管9は、室温ではMf(冷
却時のマルテンサイト変態終了温度)からAs(加熱時
のオーステナイト変態開始温度)の間であり、その内径
が拡径された状態となり、 150℃(>Af(加熱時のオ
ーステナイト変態終了温度))に加熱することにより、
縮径される。
【0089】その後、室温に戻っても、Ms(冷却時の
マルテンサイト変態開始温度)以上であり、縮径された
状態のままである。この後さらに使用温度( 288℃)に
さらされれば、さらに縮径していく。また、内管15は接
合前は配管5および6の外径よりそれぞれ突起16および
17部の内径が大きくなっている。
【0090】そして、内径が拡径された状態の外管9内
に内管15を配置するとともに、内管15内に配管5および
6を挿入する。一旦 150℃に加熱することにより、外管
9を収縮させ、その後、室温,使用温度を経て、外管9
はさらに収縮し、内管15を圧縮していく。その結果、内
管15の内面に突設された高さの異なる複数の突起16およ
び17が配管5および6の外周面に食い込み、それによっ
て配管5および6が結合される。
【0091】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分を切り取り、配管5の先端部を中心線よりず
らすことにより、その外周部に内管15および外管9を設
置し、上記の接合手順を行う。この時、切りしろは欠陥
部分のみであり、配管全体を取り換える必要がない。
【0092】(第6の実施例)図6に示すように、配管
5および6は内径は等しいが外径が異なる異径配管で、
例えば炉内構造物でいえばそれぞれステンレス鋼製のイ
ンコア案内管およびインコアハウジングに相当するもの
で、この配管5および6の突き合わせ部外周に薄肉の内
管18が配置されるとともに、その外周には外管9が配置
されている。内管18の内周面には配管5および6の接合
部の外径形状に合わせて段が付いており、さらに複数の
突起10が形成されている。
【0093】この突起10が配管5および6の外周面に食
い込むことにより、異径の配管5および6を接合する。
ここで、内管18は、配管5,6と同種の材料とする。外
管9は形状記憶合金からなり、例えば(Ni−Ti−N
b)のものが使用される。
【0094】つぎに、第6の実施例における接合手順を
説明する。形状記憶合金からなる9は、室温ではMf
(冷却時のマルテンサイト変態終了温度)からAs(加
熱時のオーステナイト変態開始温度)の間であり、その
内径が拡径された状態となり、150℃(>Af(加熱時
のオーステナイト変態終了温度))に加熱することによ
り、縮径される。
【0095】その後、室温に戻っても、Ms(冷却時の
マルテンサイト変態開始温度)以上であり、縮径された
状態のままである。この後さらに使用温度( 288℃)に
さらされれば、さらに縮径していく。また内管18は、接
合前は配管5および6の外径よりそれぞれの段部突起の
内径が大きくなっている。
【0096】そして、内径が拡径された状態の外管9内
に内管18を配置するとともに、内管18内に配管5および
6を挿入する。一旦 150℃に加熱することにより、外管
9を収縮させ、その後、室温,使用温度を経て、外管9
はさらに収縮し、内管18を圧縮していく。
【0097】その結果、内管18はその段部の内径がそれ
ぞれ配管5および6の外径と同一になるまで圧縮され、
内管18の内面に突設された複数の突起10が配管6および
6の外周面に食い込み、それによって配管5および6が
結合される。
【0098】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分を切り取り、配管5の先端部を中心線よりず
らすことにより、その外周部に内管18および外管9を設
置し、上記の接合手順を行う。この時、切りしろは欠陥
部分のみであり、配管全体を取り換える必要がない。
【0099】(第7の実施例)図7に示すように、配管
5および6は内径は等しいが外径が異なる異径配管で、
例えば炉内構造物でいえばそれぞれステンレス鋼製のイ
ンコア案内管およびインコアハウジングを示している。
【0100】これら配管5および6の接合部間に、内径
が等しく外径が突き合う配管5および6の外径と異なっ
た接続管19を配置する。ここで接続管19は配管5,6と
同種の材料とする。この接続管19と配管5,6のそれぞ
れの突き合わせ部外周に薄肉の実施例(4)と同様な内
管13が配置されるとともに、その外周には実施例(4)
と同様な外管14が配置されている。
【0101】内管13には、配管5あるいは6および接続
管19の接合部の外径形状に合わせて段が付いており、さ
らに複数の突起10が形成されている。この突起10が配管
5,6および接続管19の外周面に食い込むことにより、
異径の配管5および6を接合する。
【0102】また、外管14の内周面にも内管13の形状に
合わせて段が付いている。ここで内管13は、配管5,6
と同種の材料とする。また外管14は、形状記憶合金から
なり、例えば(Ni−Ti−Nb)のものが使用され
る。
【0103】つぎに、第7の実施例における接合手順を
説明する。形状記憶合金製外管14は、室温ではMf(冷
却時のマルテンサイト変態終了温度)からAs(加熱時
のオーステナイト変態開始温度)の間であり、その内径
が拡径された状態となり、 150℃(>Af(加熱時のオ
ーステナイト変態終了温度))に加熱することにより、
縮径される。
【0104】その後、室温に戻っても、Ms(冷却時の
マルテンサイト変態開始温度)以上であり、縮径された
状態のままである。この後さらに使用温度( 288℃)に
さらされれば、さらに縮径していく。また内管13は、接
合前は配管5および6の外径19の外径よりそれぞれの段
部の突起の内径が大きくなっている。
【0105】そして、内径が拡径された状態の外管14内
に内管13を配置するとともに、内管13内に配管5,6と
接続管19を挿入する。一旦 150℃に加熱することによ
り、外管14を収縮させ、その後、室温,使用温度を経
て、外管14はさらに収縮し、内管13を圧縮していく。
【0106】その結果、内管13はその段部の内径がそれ
ぞれ配管5あるいは6および接続管19の外径と同一にな
るまで圧縮され、内管13の内面に突設された複数の突起
10が配管5,6および接続管19の外周面に食い込み、そ
れによって配管5および6が接続管19を介して結合され
る。
【0107】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分を切り取り、切り取った箇所に接続管19を設
置し、上記の接合手順を行う。
【0108】この時、切りしろの長さは、内管13および
外管14に配管5および6を通せるように、内管13および
配管14の軸方向の長さ分程度でよく、配管全体を取り換
える必要がない。図7中、内管13および外管14は実施例
(5)の内管15および外管9あるいは実施例(6)の内
管および外管9であってもよい。
【0109】(第8の実施例)図8に示すように、配管
5および6は内径は等しいが外径が異なる異径配管で、
例えば炉内構造物でいえばそれぞれステンレス鋼製のイ
ンコア案内管およびインコアハウジングを示している。
【0110】これら配管5および6の接合部間に、内径
が等しく外径が突き合う配管5の外径と異なった接続管
20を配置する。ここで接続管20は配管5,6と同種の材
料とする。この接続管20と配管5の突き合わせ部外周に
薄肉の上部内管8が配置されるとともに、その外周には
外管9が配置されている。
【0111】さらに、この接続管20と配管6の突き合わ
せ部外周に薄肉の第4の実施例と同様な内管13が配置さ
れるとともに、その外周には第4の実施例と同様な下部
外管14が配置されている。内管8および接合部の外径形
状に合わせて段を付けた内管13のの内周面には複数の突
起10が形成されており、この突起が配管5,6および接
続管20の外周面に食い込むことにより、異径の配管5お
よび6を接合する。
【0112】また、外管14の内周面には、下部内管13の
形状に合わせて段が付いている。ここで内管8および13
は、配管5,6と同種の材料とする。また外管9および
14は、形状記憶合金製で、例えば(Ni−Ti−Nb)
のものが使用される。
【0113】つぎに第8の実施例における接合手順を説
明する。形状記憶合金製外管9および14は、室温ではM
f(冷却時のマルテンサイト変態終了温度)からAs
(加熱時のオーステナイト変態開始温度)の間であり、
その内径が拡径された状態となり、 150℃(>Af(加
熱時のオーステナイト変態終了温度))に加熱すること
により、縮径される。
【0114】その後、室温に戻っても、Ms(冷却時の
マルテンサイト変態開始温度)以上であり、縮径された
状態のままである。この後さらに使用温度( 288℃)に
さらされれば、さらに縮径していく。
【0115】また上部内管8は、接合前は配管5および
接続管20の外径よりその内径が大きくなっている。さら
に下部内管13は、接合前は配管6および接続管20の外径
よりそれぞれの段部の内径が大きくなっている。
【0116】そして、内径が拡径された状態の外管9内
に内管8をさらに外管14内に内管13をそれぞれ配置する
とともに、内管8内に配管6と接続管20を挿入する。一
旦 150℃に加熱することにより、外管9および14を収縮
させ、その後、室温,使用温度を経て、外管9および14
はさらに収縮し、内管8および13を圧縮していく。
【0117】その結果、内管8はその内径が配管5およ
び接続管20の外径と、さらに内管13はその段部の内径が
それぞれ配管6および接続管20の外径と同一になるまで
圧縮され、内管8および13の内面に突設された複数の突
起10が配管5,6および接続管20の外周面に食い込み、
それによって配管5および6が接続管20を介して結合さ
れる。
【0118】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分を切り取り、切り取った箇所に接続管20を設
置し、上記の接合手順を行う。
【0119】この時、切りしろの長さは、内管8,13お
よび外管14に配管5および6を通せるように、内管8,
13および配管9,14の軸方向の長さ分程度でよく、配管
全体を取り換える必要がない。なお、図8中、内管13お
よび外管14は第5の実施例で示した内管15および外管9
または第6の実施例で示した内管18および外管9であっ
てもよい。
【0120】(第9の実施例)図9に示すように、配管
5および6は内径は等しいが外径が異なる異径配管で、
例えば炉内構造物でいえばそれぞれステンレス鋼製のイ
ンコア案内管およびインコアハウジングに相当するもの
である。
【0121】配管5および6の突き合わせ部外周にスリ
ーブ21を密着して取り付けるとともに、その外周には形
状記憶合金製線22が均一に巻き付けられている。このス
リーブ21は、配管5,6と同種の材料とする。また、形
状記憶合金製線22は、例えば(Ni−Ti−Nb)のも
のが使用される。
【0122】この第9の実施例における接合手順を説明
する。形状記憶合金製線22は、室温ではMf(冷却時の
マルテンサイト変態終了温度)からAs(加熱時のオー
ステナイト変態開始温度)の間であり、長さ方向に拡張
された状態となり、 150℃(>Af(加熱時のオーステ
ナイト変態開始温度))に加熱することにより、長さ方
向に収縮する。
【0123】その後、室温に戻っても、Ms(冷却時の
マルテンサイト変態開始温度)以上であり、長さ方向に
収縮された状態のままである。この後さらに使用温度
( 288℃)にさらされれば、さら長さ方向に収縮してい
く。配管5および6の突き合わせ部外周にスリーブ21を
密着して取り付け、さらに長さ方向に拡張された状態の
形状記憶合金製線22をその外周に均一に巻き付ける。
【0124】一旦 150℃に加熱することにより、形状記
憶合金製線22を長さ方向に収縮させ、その後、室温,使
用温度を経て、形状記憶合金製線22はさらに収縮し、ス
リーブ21を締め付ける。それによって配管5および6
は、スリーブ21に強固に固定されて結合する。なお、形
状記憶合金製線22の両端は機械的手段によりスリーブ21
の端部に固定される。
【0125】この異径配管継手装置を異径配管溶接継手
部近傍に生じた欠陥の補修法として使用する場合は、そ
の欠陥部分を切り取り、配管5の先端部を中心線よりず
らすことにより、その外周部にスリーブ21を設置し、上
記の接合手順を行う。この時、切りしろは欠陥部分のみ
であり、配管全体を取り換える必要がない。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、異径配管どうしの接合
が溶接なしで行うことができ、かつ欠陥が生じた場合は
配管を取り換える必要がなく、欠陥部のみを切除しただ
けで異径配管の接合を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る異径配管継手装置の第1の実施例
を示す縦断面図。
【図2】本発明に係る異径配管継手装置の第2の実施例
を示す縦断面図。
【図3】本発明に係る異径配管継手装置の第3の実施例
を示す縦断面図。
【図4】本発明に係る異径配管継手装置の第4の実施例
を示す縦断面図。
【図5】本発明に係る異径配管継手装置の第5の実施例
を示す縦断面図。
【図6】本発明に係る異径配管継手装置の第6の実施例
を示す縦断面図。
【図7】本発明に係る異径配管継手装置の第7の実施例
を示す縦断面図。
【図8】本発明に係る異径配管継手装置の第8の実施例
を示す縦断面図。
【図9】本発明に係る異径配管継手装置の第9の実施例
を示す縦断面図。
【図10】従来の配管継手装置を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…配管(同径)、2…内径、3…外管、4…突起、5
…配管(異径)6…配管(異径)、7…外面段付接続
管、、8…薄肉内管、9…形状記憶合金製外管、10…突
起、11…内面段付接続管、12…接続管、13…内管(段違
い)、14…外管(段違い)、15…内管、16…突起
(大)、17…突起(小)、18…内管(段違い厚肉)、19
…接続管(厚肉)、20…接続管(薄肉)、21…スリー
ブ、22…形状記憶合金製線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坪田 基司 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外径の異なる2本の配管と、これらの配
    管の接合部間に設ける外面段付接続管と、この接続管と
    前記配管の突き合わせ部外周に装着され内周面に突起を
    有する内管と、この内管の外周に装着された形状記憶合
    金製外管とを具備したことを特徴とする異径配管継手装
    置。
  2. 【請求項2】 外径の異なる2本の配管と、これらの配
    管の接合部間に設ける両端の一方で一方の配管を突き合
    わせ、その配管の他方で他方の配管をはめ込むことので
    きる接続管と、この接続管と前記配管の突き合わせ部外
    周に装着される内管と、この内管と前記配管がはめ込ま
    れた部分の前記接続管の外周に装着されそれぞれ前記内
    管に設けた突起および前記接続管内面を前記突き合わせ
    部および前記配管に押し付ける形状記憶合金製外管とを
    具備したことを特徴とする異径配管継手装置。
  3. 【請求項3】 外径の異なる2本の接合部間に設ける2
    本の配管と、これらの配管を両端からそれぞれはめ込む
    ことのできる接続管と、この接続管の外周に装着され前
    記接続管内面を前記配管に押し付ける形状記憶合金製外
    管とを具備したことを特徴とする異径配管継手装置。
  4. 【請求項4】 外径の異なる2本の配管と、これらの配
    管の接合部外周に装着され内周面に突起を備える段付内
    管と、この内管段付の外周に装着され使用温度で前記内
    管を圧縮させて前記突起を前記配管に押し付ける内面段
    付の形状記憶合金製外管とを具備したことを特徴とする
    異径配管継手装置。
  5. 【請求項5】 外径の異なる2本の配管と、これらの配
    管の接合部外周に装着され内周面に高さの異なる突起を
    備える内管と、この内管の外周に装着され前記突起を前
    記配管に押し付ける形状記憶合金製外管とを具備したこ
    とを特徴とする異径配管継手装置。
  6. 【請求項6】 外径の異なる2本の配管と、これらの配
    管の接合部外周に装着され内周面に突起を備える内面段
    付の内管と、この内管の外周に装着され前記突起を前記
    配管に押し付ける形状記憶合金製外管とを具備したこと
    を特徴とする異径配管継手装置。
  7. 【請求項7】 外径の異なる2本の配管と、これらの配
    管の接合部間に設ける接続管と、この接続管と前記配管
    の突き合わせ部外周に装着する内面に突起を備える内管
    と、この内管の外周に装着され前記突起を前記突き合わ
    せ部の前記配管と前記接続管に押し付ける形状記憶合金
    製外管とを具備したことを特徴とする異径配管継手装
    置。
  8. 【請求項8】 外径の異なる2本の配管と、これらの配
    管の接合部間に設けるいずれか一方の配管と同径の接続
    管と、この接続管とこれと同径の配管および異径の配管
    の突き合わせ部外周にそれぞれ装着する内面に突起を備
    える内管と、これらの内管の外周にそれぞれ装着され前
    記突起を前記突き合わせ部の前記配管と前記接続管に押
    し付ける形状記憶合金製外管とを具備したことを特徴と
    する異径配管継手装置。
  9. 【請求項9】 外径の異なる2本の配管と、これらの配
    管の突き合わせ部外周に密着して装着できるスリーブ
    と、このスリーブの外周に均一に巻き付けられ使用温度
    で前記スリーブを圧縮させて前記配管を押し付けること
    ができる形状記憶合金製線とを具備したことを特徴とす
    る異径配管継手装置。
JP10509894A 1994-05-19 1994-05-19 異径配管継手装置 Expired - Fee Related JP3410814B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10509894A JP3410814B2 (ja) 1994-05-19 1994-05-19 異径配管継手装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10509894A JP3410814B2 (ja) 1994-05-19 1994-05-19 異径配管継手装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07310875A true JPH07310875A (ja) 1995-11-28
JP3410814B2 JP3410814B2 (ja) 2003-05-26

Family

ID=14398430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10509894A Expired - Fee Related JP3410814B2 (ja) 1994-05-19 1994-05-19 異径配管継手装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3410814B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100420570B1 (ko) * 2000-09-08 2004-03-02 민병이 도로공사용 파이프 연결용 조임부재
CN102632101A (zh) * 2012-04-26 2012-08-15 哈尔滨工程大学 镍钛形状记忆合金复合管接头成形方法
CN108036128A (zh) * 2018-01-05 2018-05-15 烟台浩忆生物科技有限公司 智能金属密封接头
KR20180076658A (ko) * 2016-12-28 2018-07-06 (주)티에이치엔 콜게이트 튜브용 연결부재

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100420570B1 (ko) * 2000-09-08 2004-03-02 민병이 도로공사용 파이프 연결용 조임부재
CN102632101A (zh) * 2012-04-26 2012-08-15 哈尔滨工程大学 镍钛形状记忆合金复合管接头成形方法
KR20180076658A (ko) * 2016-12-28 2018-07-06 (주)티에이치엔 콜게이트 튜브용 연결부재
CN108036128A (zh) * 2018-01-05 2018-05-15 烟台浩忆生物科技有限公司 智能金属密封接头
CN108036128B (zh) * 2018-01-05 2019-02-19 烟台浩忆生物科技有限公司 智能金属密封接头

Also Published As

Publication number Publication date
JP3410814B2 (ja) 2003-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3228096A (en) Method for preparing lined piping flanged pipe joints
US4556240A (en) Corrosion-resistant, double-wall pipe structures
US2763923A (en) Method of and transition member for weld uniting dissimilar metals
JP2015174147A (ja) 高温用途のための管接続部を溶接する方法
JPH07310875A (ja) 異径配管継手装置
KR100325783B1 (ko) 스텐레스강 튜브와 지르코늄 합금 튜브를 용접하는데 사용하는중간 조인트
JPH0747231B2 (ja) クラッド管の接合方法
JPS6137366A (ja) スリーブの二段階ろう付け方法
US4612071A (en) Mechanical stress improvement process
JP2005088048A (ja) 配管継手用溶接歪吸収フランジおよび配管継手
JP2000171368A (ja) 異材管継手内面側への引張応力付与具及びその使用方法
JPH06186376A (ja) 構造材の欠陥補修方法
JPH0246654B2 (ja) Chukutainozanryuoryokukaizenhoho
JPS5820389A (ja) パイプの摩擦溶接継手構造
US3253449A (en) Apparatus for preparing lined piping flanged pipe joints
JPH09170610A (ja) ジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法
RU2127178C1 (ru) Способ соединения деталей из разнородных материалов
JPS5950430B2 (ja) クラツド管製造方法
JP2637518B2 (ja) 配管の補強溶接方法
JPH08152290A (ja) 異種金属の溶接方法およびその溶接構造物
SU1166948A1 (ru) Способ диффузионной сварки внахлестку труб
JPH1085954A (ja) 金属管の液相拡散接合部構造
JPH03210978A (ja) チタンもしくはチタン合金/ステンレス鋼管継手とその製造方法
JPH05169255A (ja) 管と管の溶接法
JPH11309587A (ja) 金属管の突合せ接合方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080320

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090320

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees