JP2637518B2 - 配管の補強溶接方法 - Google Patents

配管の補強溶接方法

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JP2637518B2 JP28984588A JP28984588A JP2637518B2 JP 2637518 B2 JP2637518 B2 JP 2637518B2 JP 28984588 A JP28984588 A JP 28984588A JP 28984588 A JP28984588 A JP 28984588A JP 2637518 B2 JP2637518 B2 JP 2637518B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ボイラー等の細管の補修又は補強施工に好
適な配管の補強溶接方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、ボイラー細管等の配管に内筒を挿入して溶接で
取付けて補修・補強する場合の溶接施工において、第4
図縦断面図に示すように、配管1の内側に内面に沿う寸
法の内筒2を挿入し、内周面からの溶接部3によって内
筒2を固定している。
しかしながら、このような溶接施工法では、溶接によ
る熱履歴によって必然的に溶接部3近傍に溶接残留応力
が残ると考えられ、その残留応力分布を熱弾塑性有限要
素法を用いて計算すると、第5図分布図に示すようにな
り、配管1,内筒2ともに内周面の溶接部3近傍では引張
状態となっている。
従って、配管1の内容物に対して配管材料がSCC(応
力腐食割れ)の感受性を持つ場合には、この溶接残留応
力により配管1及び内筒2の溶接部3近傍の内容物に接
する部分5にSCCによるきれつを生じる惧れがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、このような事情に鑑みて提案されたもの
で、溶接部の内容物に接する部分の引張残留応力を低減
し、SCCの発生を防止することができ、補強部の健全性
を確保することができる配管の補強溶接方法を提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
そのために本発明は、配管内に補強用内筒を挿入し溶
接によって固定するにあたり、内筒固定の強度を確保す
るための周溶接完了後、その位置から軸方向に適当な距
離隔てた位置において周溶接を施工することを特徴とす
る。
〔作用〕
上述の構成により、溶接部の内容物に接する部分の引
張残留応力を低減し、SCCの発生を防止することがで
き、補強部の健全性を確保することができる配管の補強
溶接方法を得ることができる。
〔実施例〕
本発明配管の補強溶接方法の一実施例を図面について
説明すると、第1図は本発明方法を施した配管の縦断面
図、第2図は同上の配管内面の残留応力分布図、第3図
は本発明方法の原理を説明するための応力−歪線図であ
る。
第1図において、配管1内に補強用の内筒2を挿入
し、内面の周溶接により固定のための溶接部3を施工し
た後に、SCC発生の惧れを解決するために、軸方向に溶
接入熱及び管寸法を考慮した適当な距離隔てた位置にお
いて、同じく内面の周溶接により応力低減のための溶接
部4を施工する。
すると、この溶接部4の発生する応力−歪サイクルに
より、後述する原理で、第2図に示すように、本来の溶
接部3近傍の引張応力を減じ、SCC発生原因を取り除く
ことができる。ここで残留応力改善のための溶接部4は
内筒2の本来の溶接部3の内側にあるため、配管1の内
容物と接触せず、残留応力が残っていてもSCC発生の惧
れがなく問題とならない。
次に、本発明方法の応力低減作用の原理を第3図を参
照して説明する。
溶接部3の近傍の配管1内面は、溶接による熱履歴に
より、第3図のa点の引張降伏応力状態にある。そこで
この上に溶接部4を施工すると、溶接部3の周辺は、溶
接による温度上昇に伴う熱膨張により、引張の歪が加え
られ、第3図のb点状態となる。この後、温度が降下し
溶接部3が収縮すると、除荷状態となって、結局溶接部
3の近傍内面応力は引張応力が大巾に軽減され、第3図
のc点の状態となる。
しかしてこの溶接部3と溶接部4の距離は充分注意し
て選定する必要がある。近すぎれば引張応力となる領域
が重なって効果がないし、離れすぎると溶接部4の溶接
時に溶接部3に加えられる引張歪が小さくなり、応力低
減効果が小さくなってしまう。この間の最適な距離は溶
接部3の入熱や配管1の剛性(半径と板厚の関数)によ
る。すなわち、溶接部3の入熱が大きければ、引張歪を
与える領域が広くなるため距離は大きくとる必要があ
る。また配管の半径や板厚の大きい程剛性が高くなるの
で、同じ荷重を与えても遠くまで影響が及ぶため、距離
を大きくとる必要がある。
以下に、本発明方法の効果を示す具体的実験例につい
て説明する。
配管と内筒の材質はオーステナイト系で、配管の寸法
は外径22.2mm,板厚1.3mm、内筒の寸法は外径19.6mm,板
厚1.2mm,長さ50mmであり、内筒を配管に固定するための
溶接部から5mm離れた位置に、84W/mmの入熱で応力低減
のための溶接を行い、このようにして作成した試験体と
応力低減溶接を施さない従来法の試験体を、JIS G0576
に準じた方法で試験した。この結果、従来法の試験体は
固定のための溶接部の近傍にSCCによるきれつを発生し
たのに対して、本発明方法の試験体にはSCCの発生は認
められず、これは、本発明方法により固定のための溶接
部近傍位置の溶接残留応力が大巾に改善されたことを証
明している。
〔発明の効果〕
要するに本発明によれば、配管内に補強用内筒を挿入
し溶接によって固定するにあたり、内筒固定の強度を確
保するための周溶接完了後、その位置から軸方向に適当
な距離隔てた位置において周溶接を施工することによ
り、溶接部の内容物に接する部分の引張残留応力を低減
し、SCCの発生を防止することができ、補強部の健全性
を確保することができる配管の補強溶接方法を得るか
ら、本発明は産業上極めて有益なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明配管の補強溶接方法の一実施例における
配管の縦断面図、第2図は同上の配管内面の残留応力分
布図、第3図は本発明方法の原理を説明するための応力
−歪線図である。 第4図は従来の溶接方法における配管の縦断面図、第5
図は同上の配管内面の残留応力分布図である。 1……配管、2……内筒、3……溶接部、4……溶接
部、5……SCC発生位置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配管内に補強用内筒を挿入し溶接によって
    固定するにあたり、内筒固定の強度を確保するための周
    溶接完了後、その位置から軸方向に適当な距離隔てた位
    置において周溶接を施工することを特徴とする配管の補
    強溶接方法。
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