JPH09170610A - ジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法 - Google Patents
ジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法Info
- Publication number
- JPH09170610A JPH09170610A JP33009495A JP33009495A JPH09170610A JP H09170610 A JPH09170610 A JP H09170610A JP 33009495 A JP33009495 A JP 33009495A JP 33009495 A JP33009495 A JP 33009495A JP H09170610 A JPH09170610 A JP H09170610A
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- tube
- sleeve
- stainless steel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】原子力分野の機器構成材料であるジルコニウム
及びジルコニウム合金管の使用中の水素吸収による損傷
を防止する。 【解決手段】拡管により機械的に接合したステンレス鋼
とジルコニウム及びジルコニウム合金１との接合部に対
して、接合前に、外スリーブ２の外面側に外スリーブ２
の拘束治具６を設置して、内スリーブ３の内面側からロ
ーラ４による拡管作業中に外スリーブ２が半径方向に拡
がらないようにした。
及びジルコニウム合金管の使用中の水素吸収による損傷
を防止する。 【解決手段】拡管により機械的に接合したステンレス鋼
とジルコニウム及びジルコニウム合金１との接合部に対
して、接合前に、外スリーブ２の外面側に外スリーブ２
の拘束治具６を設置して、内スリーブ３の内面側からロ
ーラ４による拡管作業中に外スリーブ２が半径方向に拡
がらないようにした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はステンレス鋼管とジ
ルコニウム及びジルコニウム合金管の接合方法に関す
る。
ルコニウム及びジルコニウム合金管の接合方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】ジルコニウムあるいはジルコニウム合金
からなる管と異種金属であるステンレス鋼管との接続
は、溶接による冶金的な接合が困難であるため、特願昭
63−279250号，特願平2−322888号及び特願平7−9501号
明細書に記載のように、圧着あるいはローラ拡管により
機械的に接合する方式となっている。
からなる管と異種金属であるステンレス鋼管との接続
は、溶接による冶金的な接合が困難であるため、特願昭
63−279250号，特願平2−322888号及び特願平7−9501号
明細書に記載のように、圧着あるいはローラ拡管により
機械的に接合する方式となっている。
【０００３】しかし、従来技術のジルコニウム合金から
なる管と異種金属であるステンレス鋼管との接合部のジ
ルコニウム合金管では、圧着あるいはローラ拡管作業時
にジルコニウム合金管の内表面に小さな割れを生じた
り、高い引張残留応力が生じたりする可能性がある。そ
の結果、使用中にジルコニウム合金管が肉厚を貫通する
ようなことが危惧される。
なる管と異種金属であるステンレス鋼管との接合部のジ
ルコニウム合金管では、圧着あるいはローラ拡管作業時
にジルコニウム合金管の内表面に小さな割れを生じた
り、高い引張残留応力が生じたりする可能性がある。そ
の結果、使用中にジルコニウム合金管が肉厚を貫通する
ようなことが危惧される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、ジル
コニウム合金とステンレス鋼との接合部で、接合作業中
にジルコニウム合金管が、大きな繰返し変形を受け易く
なるという問題があった。
コニウム合金とステンレス鋼との接合部で、接合作業中
にジルコニウム合金管が、大きな繰返し変形を受け易く
なるという問題があった。
【０００５】本発明の目的は、ローラ拡管作業時にジル
コニウム合金管の内表面に小さな割れを生じたり、高い
引張残留応力が生じたりする損傷を防止し、接合部の強
度的な信頼性を向上させることにある。
コニウム合金管の内表面に小さな割れを生じたり、高い
引張残留応力が生じたりする損傷を防止し、接合部の強
度的な信頼性を向上させることにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的は、拡管により
機械的に接合したステンレス鋼とジルコニウム及びジル
コニウム合金との接合部に対して、接合前に、外スリー
ブの外面側に外スリーブの拘束治具を設置して、内スリ
ーブの内面側からローラによる拡管作業中に外スリーブ
が半径方向に拡がらないようにすることにより達成され
る。
機械的に接合したステンレス鋼とジルコニウム及びジル
コニウム合金との接合部に対して、接合前に、外スリー
ブの外面側に外スリーブの拘束治具を設置して、内スリ
ーブの内面側からローラによる拡管作業中に外スリーブ
が半径方向に拡がらないようにすることにより達成され
る。
【０００７】拡管による機械的接合作業中に、ジルコニ
ウム合金管が受ける繰返し変形を小さくすることにより
小さな割れを生じたり、高い引張残留応力が生じたりす
ることを抑制する効果がある。したがって、ジルコニウ
ム合金管の損傷を防止し、接合部の強度的な信頼性を向
上させることができる。
ウム合金管が受ける繰返し変形を小さくすることにより
小さな割れを生じたり、高い引張残留応力が生じたりす
ることを抑制する効果がある。したがって、ジルコニウ
ム合金管の損傷を防止し、接合部の強度的な信頼性を向
上させることができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
を説明する。
を説明する。
【０００９】ジルコニウム−ニオブ合金管の端部にステ
ンレス鋼製の内外スリーブを接続するまでの手順を図１
と図２に示す。図１は、ジルコニウム−ニオブ合金から
なる管１とステンレス鋼からなる外スリーブ２及び内ス
リーブ３のロ−ルドジョイント加工による接続前の状況
を示す横断面図である。ジルコニウム−ニオブ合金管１
の外径は、ステンレス鋼製の外スリーブ２の内径より少
し小さく、かつ、ステンレス鋼製の内スリーブ３の突起
部の外径は、ジルコニウム−ニオブ合金管１の内径より
少し小さい。なお、外スリーブ２の内面には溝が設けら
れている。外スリーブ２の外表面側に外スリーブ２の半
径方向の拡がりを抑制する半割型の拘束治具６を設置
し、図２に示すようにボルトで強固に締結する。次に、
外スリーブ２と内スリーブ３の間にジルコニウム−ニオ
ブ合金管１を挿入した後に、ロ−ルドジョイント加工を
行うためのローラ４，マンドレル５及びフレームからな
るロールドジョイント加工用工具を内スリーブ３内に挿
入する。マンドレル５を回転させながら押し込むことに
よって、ローラ４が内スリーブ３の内面を回転しながら
押し広げていく。この拡管作業により図３に示すように
ジルコニウム−ニオブ合金管１がステンレス鋼製の外ス
リーブ２と内スリーブ３とでサンドイッチされた状態で
機械的な結合により密着接合され、かつ、十分な気密性
能及び機械的な強度を有する構造を得ることができる。
かつ、拡管作業中に外スリーブ２の半径方向の拡がりを
抑制されるので、ジルコニウム合金管が受ける繰返し変
形を小さくすることにより小さな割れを生じたり、高い
引張残留応力が生じたりすることを抑制する効果があ
る。したがって、ジルコニウム合金管の損傷を防止し、
接合部の強度的な信頼性を向上させることができる。
ンレス鋼製の内外スリーブを接続するまでの手順を図１
と図２に示す。図１は、ジルコニウム−ニオブ合金から
なる管１とステンレス鋼からなる外スリーブ２及び内ス
リーブ３のロ−ルドジョイント加工による接続前の状況
を示す横断面図である。ジルコニウム−ニオブ合金管１
の外径は、ステンレス鋼製の外スリーブ２の内径より少
し小さく、かつ、ステンレス鋼製の内スリーブ３の突起
部の外径は、ジルコニウム−ニオブ合金管１の内径より
少し小さい。なお、外スリーブ２の内面には溝が設けら
れている。外スリーブ２の外表面側に外スリーブ２の半
径方向の拡がりを抑制する半割型の拘束治具６を設置
し、図２に示すようにボルトで強固に締結する。次に、
外スリーブ２と内スリーブ３の間にジルコニウム−ニオ
ブ合金管１を挿入した後に、ロ−ルドジョイント加工を
行うためのローラ４，マンドレル５及びフレームからな
るロールドジョイント加工用工具を内スリーブ３内に挿
入する。マンドレル５を回転させながら押し込むことに
よって、ローラ４が内スリーブ３の内面を回転しながら
押し広げていく。この拡管作業により図３に示すように
ジルコニウム−ニオブ合金管１がステンレス鋼製の外ス
リーブ２と内スリーブ３とでサンドイッチされた状態で
機械的な結合により密着接合され、かつ、十分な気密性
能及び機械的な強度を有する構造を得ることができる。
かつ、拡管作業中に外スリーブ２の半径方向の拡がりを
抑制されるので、ジルコニウム合金管が受ける繰返し変
形を小さくすることにより小さな割れを生じたり、高い
引張残留応力が生じたりすることを抑制する効果があ
る。したがって、ジルコニウム合金管の損傷を防止し、
接合部の強度的な信頼性を向上させることができる。
【００１０】拡管作業後の接合部内のジルコニウム合金
管の周方向残留応力を中性子回折法により直接測定した
結果を図４に示す。従来技術では、図４中の破線で示す
ように接合部内で引張残留応力が生じている。特に、溝
部の両縁部で大きな引張残留応力が見られる。それに対
して、本実施例で製作した場合の結果を実線で示すが、
接合部内でかなり低くなっており、圧縮残留応力になっ
ている領域が大きい。また、ジルコニウム合金管の内表
面に小さな割れの発生を皆無にすることができるので、
使用中にジルコニウム合金管が肉厚を貫通するような損
傷を防止することができる。
管の周方向残留応力を中性子回折法により直接測定した
結果を図４に示す。従来技術では、図４中の破線で示す
ように接合部内で引張残留応力が生じている。特に、溝
部の両縁部で大きな引張残留応力が見られる。それに対
して、本実施例で製作した場合の結果を実線で示すが、
接合部内でかなり低くなっており、圧縮残留応力になっ
ている領域が大きい。また、ジルコニウム合金管の内表
面に小さな割れの発生を皆無にすることができるので、
使用中にジルコニウム合金管が肉厚を貫通するような損
傷を防止することができる。
【００１１】
【発明の効果】本発明によれば、ジルコニウム及びジル
コニウム合金管とステンレス鋼の異種金属接合部が２０
０℃から３５０℃の高温水に曝露される場合、ステンレ
ス鋼とジルコニウム及びジルコニウム合金圧力管がガル
バニック腐食及びすきま腐食により生じる損傷を抑制す
る効果がある。残留応力も除去されるので、遅れ割れに
対する健全性が向上する。
コニウム合金管とステンレス鋼の異種金属接合部が２０
０℃から３５０℃の高温水に曝露される場合、ステンレ
ス鋼とジルコニウム及びジルコニウム合金圧力管がガル
バニック腐食及びすきま腐食により生じる損傷を抑制す
る効果がある。残留応力も除去されるので、遅れ割れに
対する健全性が向上する。
【図１】本発明の一実施例を示す横断面図。
【図２】本発明の一実施例を示す縦断面図。
【図３】本発明の一実施例を示す横断面図。
【図４】本発明によるジルコニウム−ニオブ合金管の残
留応力測定結果を示す特性図。
留応力測定結果を示す特性図。
１…ジルコニウム合金管、２…外スリーブ、３…内スリ
ーブ、４…ローラ、５…マンドレル、６…拘束治具。
ーブ、４…ローラ、５…マンドレル、６…拘束治具。
Claims (5)
- 【請求項１】ジルコニウムあるいはジルコニウム合金か
らなる管の管端を、ステンレス鋼からなる管状部材の外
スリーブと内スリーブの間に挿入し、前記内スリーブの
内面側からローラにより拡管させて機械的に接合する方
法において、前記外スリーブの外面側に前記外スリーブ
の拘束治具を設置して、前記内スリーブの内面側から前
記ローラによる拡管作業中に前記外スリーブが半径方向
に拡がらないようにすることを特徴とするジルコニウム
合金管とステンレス鋼管との接合方法。 - 【請求項２】請求項１において、前記外スリーブの外面
側に設置した前記外スリーブの前記拘束治具を分割可能
なものとしたジルコニウム合金管とステンレス鋼管との
接合方法。 - 【請求項３】請求項１において、前記外スリーブの外面
側に設置した前記拘束治具を前記外スリーブと同じ材料
で、最小の肉厚を前記外スリーブの肉厚の１.５ 倍以上
としたジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方
法。 - 【請求項４】請求項２において、分割可能な前記外スリ
ーブの前記拘束治具を締結可能なものとしたジルコニウ
ム合金管とステンレス鋼管との接合方法。 - 【請求項５】請求項２において、分割可能な前記外スリ
ーブの前記拘束治具を加圧媒体を用いて押し付けるよう
にしたジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33009495A JPH09170610A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | ジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33009495A JPH09170610A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | ジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09170610A true JPH09170610A (ja) | 1997-06-30 |
Family
ID=18228729
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33009495A Pending JPH09170610A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | ジルコニウム合金管とステンレス鋼管との接合方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09170610A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007097310A1 (ja) * | 2006-02-21 | 2007-08-30 | Showa Denko K.K. | 中空部材同士の接合構造体 |
| JP2007245228A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-09-27 | Showa Denko Kk | 取付け片付パイプ |
| CN102139292A (zh) * | 2011-01-27 | 2011-08-03 | 江苏龙城洪力液压设备有限公司 | 复合钢管的生产设备 |
| CN106078086A (zh) * | 2016-06-12 | 2016-11-09 | 上海核工程研究设计院 | 一种核燃料元件包壳锆合金不锈钢复合管及其制备方法 |
| CN111346980A (zh) * | 2020-03-30 | 2020-06-30 | 大连长之琳科技发展有限公司 | 一种基于高填充率的管接头滚压连接成型工装及滚压连接工艺 |
-
1995
- 1995-12-19 JP JP33009495A patent/JPH09170610A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007097310A1 (ja) * | 2006-02-21 | 2007-08-30 | Showa Denko K.K. | 中空部材同士の接合構造体 |
| JP2007222877A (ja) * | 2006-02-21 | 2007-09-06 | Showa Denko Kk | 中空部材同士の接合構造体 |
| JP2007245228A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-09-27 | Showa Denko Kk | 取付け片付パイプ |
| CN102139292A (zh) * | 2011-01-27 | 2011-08-03 | 江苏龙城洪力液压设备有限公司 | 复合钢管的生产设备 |
| CN106078086A (zh) * | 2016-06-12 | 2016-11-09 | 上海核工程研究设计院 | 一种核燃料元件包壳锆合金不锈钢复合管及其制备方法 |
| CN111346980A (zh) * | 2020-03-30 | 2020-06-30 | 大连长之琳科技发展有限公司 | 一种基于高填充率的管接头滚压连接成型工装及滚压连接工艺 |
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