JPH07310721A - スタッドボルト用クリップおよび該クリップを備えたワイヤハーネス用プロテクタ - Google Patents

スタッドボルト用クリップおよび該クリップを備えたワイヤハーネス用プロテクタ

Info

Publication number
JPH07310721A
JPH07310721A JP10413194A JP10413194A JPH07310721A JP H07310721 A JPH07310721 A JP H07310721A JP 10413194 A JP10413194 A JP 10413194A JP 10413194 A JP10413194 A JP 10413194A JP H07310721 A JPH07310721 A JP H07310721A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clip
stud bolt
inner frame
frame
wire harness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10413194A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Suzuki
隆史 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP10413194A priority Critical patent/JPH07310721A/ja
Publication of JPH07310721A publication Critical patent/JPH07310721A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G3/00Installations of electric cables or lines or protective tubing therefor in or on buildings, equivalent structures or vehicles
    • H02G3/30Installations of cables or lines on walls, floors or ceilings
    • H02G3/32Installations of cables or lines on walls, floors or ceilings using mounting clamps

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車体パネルより突出するスタッドボルトにプ
ロテクタやクランプを固定するためのクリップにおい
て、スタッドボルトとのピッチのずれを確実に吸収する
と共に、係止力を向上させる。 【構成】 保持部材(11)からクリップ(10)の外枠
(10a)を突出させ、外枠のワイヤハーネス挿通方向
(X)と平行となる一対の枠部の内面より、長尺で可撓性
を有する移動用の連結部(10c)を突設し、連結部の先
端に内枠(10b)を連結して外枠の内部に内枠を配置す
ると共に、連結部と並列に、短尺で剛性を有する移動規
制用のリブ(10d)を外枠より突出して内枠に接するよ
うに設け、連結部とリブにより内枠がワイヤハーネス挿
通方向に移動可能で、該方向と直交方向は移動規制され
るように設定し、かつ、内枠の中央部にスタッドボルト
用挿入穴(10e)を設け、その内周面より係止爪(10f)
を突設している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスタッドボルト用クリッ
プおよび該クリップを備えたワイヤハーネス用プロテク
タに関し、詳しくは、車体パネル等から突出するスタッ
ドボルトに対して、ワイヤハーネスを挿通保持するプロ
テクタまたはクランプを固定するために用いるもので、
スタッドボルトのピッチと、プロテクタ等の保持部材に
取り付けられるクリップのピッチにずれが発生する場
合、このずれを吸収すると共に確実な係止力でスタッド
ボルトに固定できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】車両用ワイヤハーネスは、配線時に、樋
形状としたプロテクタの内部にワイヤハーネスを挿通
し、あるいは、細尺な平板からなるクランプにワイヤハ
ーネスをテープ止めして固着し、これらプロテクタある
いはクランプを車体パネルに固定して、ワイヤハーネス
を所要の経路に沿って配線している。上記プロテクタお
よびクランプの車体パネルへの固定方法として、車体パ
ネルより溶接して突出させたスタッドボルトに対して、
プロテクタやクランプに取り付けたクリップを係止して
固定する場合が多い。
【0003】例えば、図7および図8(A)(B)に示すよ
うに、プロテクタ1の長手方向両側より突出する固定板
部1aに車体パネル2より突出するスタッドボルト3を
貫通させ、貫通したスタッドボルト3にプロテクタ1と
は別体の、樹脂形成された円筒形状のクリップ4を外嵌
し、該クリップ4の内周面より突設した係止爪4aを、
スタッドボルト3の軸部外周面に螺旋状に突設した突起
3aの間に係止して、プロテクタ1を車体パネル2に固
定している。固定板部1aに穿設される貫通穴1b,1c
は、両側の固定板部1a,1aのピッチとスタッドボルト
3,3のピッチが多少ずれることがあるため、貫通穴1b
を位置決め用の円穴とする一方、貫通穴1cはピッチの
ずれを吸収できるように、ワイヤハーネスの長さ方向に
長い長穴としている。
【0004】しかし、このようにプロテクタ1とクリッ
プ4を別体に樹脂成形した場合、部品点数が増えると共
に、作業者がプロテクタ1を車体パネル2に位置決めし
た状態で、別体のクリップ4を外嵌して固定するため、
作業工数が多くなる問題がある。
【0005】これに対して図9(A)(B)に示すように、
車体パネルに固定するためのクリップ5を、ピッチのず
れ吸収構造として一体に樹脂成形したプロテクタ6が提
案されている。(実開平2−118417号公報参照)上
記クリップ5は、プロテクタ6の長手方向の両側より突
出する固定板部5a,5aに長穴5b,5bを設け、該長穴5
b,5bの対向する長片側よりスリット5cを備えた突出部
5dをそれぞれ設け、これらの先端間に上記スタッドボ
ルト3を挿通させ、突出部5dの先端をスタッドボルト
3の突起3aの間に係止させて、2方向より係止するよ
うにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、スタッド
ボルト3に外嵌する穴をピッチのずれ吸収方向に長穴と
し、該長穴の長辺側より係止爪5dを突出させると、ス
タッドボルト3は係止爪5dのいずれかの部位に係止さ
れて、スタッドボルト3,3とクリップ5,5とのピッチ
のずれを吸収させることは出来る。
【0007】しかしながら、このようにスタッドボルト
を対向する2個の係止爪で係止した場合、係止状態を保
持する力が弱いという欠点がある。近年の車両等では、
電装品の増加等により配線するワイヤハーネスが肥大化
して、車体パネルへの固定部分への負荷が増加してい
る。よって、車体パネルに対して固定保持する係止力が
重要視されている。よって、上記のように係止力が弱い
プロテクタでは、挿通するワイヤハーネスが電線数が少
なく軽量なものに限定され、その結果、使用する位置が
限られる問題が生じる。
【0008】また、上記プロテクタをナイロン(PA6
6)により成形した場合、温度の高い時と低い時では寸
法が大幅に変わるため、ズレ吸収寸法が小さい上記クリ
ップを採用しても、スタッドボルトとの位置が合いにく
くなる。クリップはプロテクタを車体パネルに固定する
ため、所要間隔をあけて取り付ける必要があるが、クリ
ップのズレ吸収寸法が小さいと、1つのプロテクタに設
けられるクリップは、通常、3個が限界となり、3個以
上取り付ける必要がある長尺なプロテクタでは、プロテ
クタを分割して成形しなければならず、部品点数の増大
等の問題があった。
【0009】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、車体パネルより突出するスタッドボルトにプロテク
タやクランプを固定するためのクリップにおいて、スタ
ッドボルトとのピッチのずれを確実に吸収すると共に、
ズレ吸収寸法を大きく出来るようにし、しかも、係止力
を向上させることが出来るスタッドボルト用クリップ、
および該クリップを備えたワイヤハーネス用プロテクタ
を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、請求項1で、ワイヤハーネス用の保持部
材に設けられ、被取付部材より突出しているスタッドボ
ルトに上記保持部材を固定するためのクリップであっ
て、上記保持部材からクリップの外枠を突出させ、該外
枠のワイヤハーネス挿通方向と平行となる一対の枠部の
内面より、長尺で可撓性を有する移動用の連結部を突設
し、該連結部の先端に内枠を連結して外枠の内部に内枠
を配置すると共に、上記連結部と並列に、短尺で剛性を
有する移動規制用のリブを外枠より突出して内枠に接す
るように設け、上記連結部とリブにより内枠がワイヤハ
ーネス挿通方向に移動可能で、該方向と直交方向は移動
規制されるように設定し、かつ、該内枠の中央部に、内
周面に係止爪を有するスタッドボルト用挿入穴を設けて
いることを特徴とするスタッドボルト用クリップを提供
するものである。
【0011】上記クリップ外枠の一対の枠部から夫々突
出する連結部は、内枠の少なくとも両側と連結するよう
に2個以上設けており、かつ、上記リブは連結部の間に
間隔をあけて設けることが好ましい。(請求項2) 例えば、両側と長さ方向の中心部の3カ所に連結部を設
け、その間の2カ所にリブをもうけている。
【0012】また、上記スタッドボルト用挿入穴の内周
面より突出する係止爪は90度間隔をあけて設け、スタ
ッドボルトの外周面の突起の間に4方向より係止させる
事が好ましい。(請求項3) しかしながら、係止爪は90度間隔をあけた4箇所に限
定されず、120度間隔をあけて3箇所でもよいし、5
〜6個等、限定されない。
【0013】また、上記内枠に設けるスタッドボルト用
挿入穴を、ワイヤハーネスの挿通方向に連続させて複数
個設け、これら連続した挿入穴のいずれか1つの挿入穴
に、スタッドボルトが係止する構成としてもよい。(請
求項4)
【0014】さらに、本発明は、請求項5で、ワイヤハ
ーネスを挿通保持する樋状部と、該樋状部より突出した
クリップとを樹脂で一体成形して設けており、クリップ
を車体パネルから突出しているスタッドボルトに固定す
るワイヤハーネス用プロテクタであって、上記樋状部の
長さ方向に間隔をあけて、1個の位置決め用クリップ
と、少なくとも1つの位置調節用クリップを設け、上記
位置調節用クリップは、プロテクタから突出したクリッ
プ外枠を備え、該クリップ外枠のワイヤハーネス挿通方
向と平行となる一対の枠部の内部より、長尺で可撓性を
有する移動用の連結部を突設し、該連結部の先端に内枠
を連結して外枠の内部に内枠を配置すると共に、上記連
結部と並列に、短尺で剛性を有する移動規制用のリブを
外枠より突出して内枠に接するように設け、上記連結部
とリブにより内枠がワイヤハーネス長さ方向に移動可能
で、該方向と直交方向は移動規制されるように設定し、
かつ、該内枠の中央部に、内周面に係止爪を有するスタ
ッドボルト用挿入穴を設けており、また、上記位置決め
用クリップは、プロテクタからの突出部に、内周面に係
止爪を有するスタッドボルト用挿入穴を設けていること
を特徴とするクリップを備えたワイヤハーネス用プロテ
クタを提供している。
【0015】
【作用】本発明の請求項1のスタッドボルト用クリップ
は、クリップの内枠に設けた挿入穴がスタッドボルトの
突出位置と一致しない場合、内枠を連結部によりワイヤ
ハーネスの長さ方向に移動させる。其の際、連結部は可
撓性を有すると共に長尺に形成しているため、内枠は外
枠の内部でワイヤハーネスの挿通方向に移動することが
でき、かつ、移動時に、外枠から突出した移動規制用の
リブにより、ワイヤハーネスの挿通方向と直交する方向
への移動は規制される。このように内枠をワイヤハーネ
スの長さ方向に移動出来るため、スタッドボルトの位置
と一致とクリップの内枠の挿入穴を一致させて、ピッチ
のズレを吸収することができ、この一致した位置で、挿
入穴にスタッドボルトを挿入し、係止爪でスタッドボル
トと係止して、ワイヤハーネスの保持部材を固定するこ
とが出来る。
【0016】また、請求項2に構成として、上記連結部
を複数個設けると共に、これら連結部の間に上記リブを
設けると、内枠をワイヤハーネスの挿通方向に安定した
状態で移動出来ると共に、内枠の保持強度を高めること
が出来る。また、請求項3の構成として、スタッドボル
ト用の挿入穴の内周面より突出する係止爪は90度間隔
をあけて設け、スタッドボルトの外周面の突起の間に4
方向より係止させてと、スタッドボルトに対する係止力
が強くすることが出来る。さらに、請求項4の構成とし
て、上記内枠に設けるスタッドボルト用挿入穴を、ワイ
ヤハーネスの挿通方向に連続させて複数個設け、これら
連続した挿入穴のいずれか1つの挿入穴に、スタッドボ
ルトが係止する構成とすると、ピッチのズレ吸収寸法を
大きくすることができる。よって、1つのプロテクタに
3カ所以上にクリップを設けることができ、長尺のプロ
テクタを分割することなく一体成形出来る。
【0017】また、請求項5に記載したように、ワイヤ
ハーネス用のプロテクタに、請求項1から請求項4に記
載の位置調節用クリップを設けると共に、1つの位置決
め用クリップを設けると、プロテクタを、まず、位置決
め用クリップにより車体パネルのスタッドボルトに固定
した後、位置調節用のクリップをスタッドボルトの位置
に一致させ、該クリップの挿入穴にスタッドボルトを挿
入することで、極めて簡単にプロテクタを車体パネルに
係止できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照して
詳細に説明する。図1から図4に示す第1実施例では、
ワイヤハーネス保持部材となるプロテクタ11の一端
に、車体パネル2より突設したスタッドボルト3と係止
する位置調節用のクリップ10を突設すると共に、プロ
テクタ11の他端に位置決め用クリップ12を突設して
いる。上記クリップ10、12はいずれも樹脂製のプロ
テクタ11と一体成形している。
【0019】上記位置調節用のクリップ10および位置
決め用のクリップ12はいずれも、断面コ字型の樋状部
のプロテクタ11の上壁11aの上面から立設してい
る。上記プロテクタ11の内部には、図1で一点鎖線で
示すようにワイヤハーネスW/Hを挿通させ、開口部に
蓋(図示せず)を予め取り付けた状態で、車両取付位置
に搬入され、まず、位置決め用クリップ12をスタッド
ボルト3に係止した後に、位置調節用クリップ10をス
タッドボルト3に係止して、プロテクタ11を車体パネ
ル2に固定するようにしている。
【0020】位置調節用のクリップ10は図2に示すよ
うに、プロテクタ11の上壁11aより突出させた四角
枠形状の外枠10aの内部に、矩形状の内枠10bを移
動用の連結部10cを介して設置し、連結部10cの間
に移動規制用のリブ10dを設けている。上記内枠10
bと外枠10aとの長さ方向の両側には所要寸法の空間
Cをあけている。
【0021】上記連結部10cはワイヤハーネスW/H
の挿通方向、即ち、プロテクタ11の長さ方向Xと平行
な上下外枠部10a−1、10a−2の内面より突出
し、その先端に内枠10bを連結している。連結部10
cは外枠10aと内枠10bの間の寸法より大とした長
尺として、かつ、可撓性を持たせて、図2に示すよう
に、撓ませた状態で外枠10aと内枠10bとを連結し
ている。連結部10cは、内枠10bのX方向の両端と
中央部とを外枠10aに連結するように上下各3本づつ
設けている。
【0022】上記リブ10dは外枠10aより突設し
て、内枠10bに接するように、外枠10aと内枠10
bの間の寸法と略同一とした短尺で且つ剛性を形成して
いる。リブ10dは、連結部10cの間に設け、上下各
2本づつ設けている。
【0023】上記連結部10cは、図3に示すように、
その撓み部分が伸びて、内枠10bを外枠10aの内部
で、空間CへとX方向へ移動させるもので、このX方向
への移動距離は、スタッドボルト3とクリップ10との
間に発生するズレが吸収できる長さに設定している。一
方、上記リブ10dは内枠10bが当接しても撓まない
剛性をもたせて、内枠10bを上記X方向と直交するY
方向へは移動しないように規制している。
【0024】上記内枠10bの中心部には貫通したスタ
ッドボルト挿入穴10eを形成しており、該挿入穴10
eの内周面より、90度間隔をあけて係止爪10fを4
個突設している。上記係止爪10fは、スタッドボルト
3の外周面に形成したネジ部3aの谷部3bに4方向よ
り係止するようにしている。
【0025】一方、プロテクタ11の長さ方向の他端に
設けた位置決め用のクリップ12は、プロテクタ11の
上壁11aの上面からの突出板部12aに、内周面より
4つの係止爪12bを突設したスタッドボルト用挿入穴
12cを設けている。
【0026】上記構成からなるプロテクタ11は、前記
したように、まず、位置決め用のクリップ12の挿入穴
12cにスタッドボルト3を挿入して、係止爪12bを
スタッドボルト3の外周谷部に係止して固定する。つい
で、位置調節用のクリップ10をスタッドボルト3に固
定する。その際、図4に示すように、スタッドボルト3
と挿入穴10eの位置が一致しない場合、図4(A)→
(D)に示すように、クリップ10の内枠10bがX方
向に移動して位置調節を行う。
【0027】まず、図4(A)に示すように、スタッドボ
ルト3の先端がクリップ10の挿入穴10eに周縁に当
接する。この状態よりクリップ10をスタッドボルト3
側に押圧すると、図4(B)に示すように、内枠10bが
ピッチのずれ吸収方向(X方向)に移動する。即ち、内枠
10bをスタッドボルト3側に押圧すると、スタッドボ
ルト3が係止爪10fを押圧し、係止爪10fを介して
内枠10bをX方向に移動させる。其の際、内枠10b
は長尺な連結部10cで連結されているため、X方向に
移動できる一方、リブ10dによりY方向への移動は規
制されているため、リブ10dの間でガイドされて、X
方向へのみ移動し、図4(C)に示すように、スタッド
ボルト3の軸線位置と挿入穴10eの中心位置とが一致
するまで、スタッドボルト3に押圧されて内枠10bは
X方向へ移動する。
【0028】上記内枠10bの移動により、スタッドボ
ルト3と挿入穴10eとが一致すると、図4(D)に示
すように、スタッドボルト3が挿入孔10e内に係止爪
10fを撓ませながら挿入し、所要位置で、係止爪10
fがスタッドボルト3の谷部3bに係止して、クリップ
10はスタッドボルト3に固定保持される。
【0029】このように、プロテクタ11を車体パネル
2へ固定する時、位置調節用クリップ10の内枠10b
がワイヤハーネスの挿通方向に移動することにより、ス
タッドボルトとクリップとのピッチにズレが発生した場
合、このズレを吸収してクリップ10をスタッドボルト
3と一致させて係止することができる。また、この係止
状態において、4方向から係止爪10fをスタッドボル
ト3の外周面に係止させているため、従来のように2方
向から係止する場合と比較して、係止力を高めることが
できる。しかも、一方のクリップ12を位置決め構造と
していることにより、車体パネル2に対してプロテクタ
11がガタつくことなく、固定されている。
【0030】また、上記プロテクタ11によると、ズレ
吸収構造としたクリップ10と、位置決め用クリップ1
2とをプロテクタに一体成形しているため、一部品とな
り、部品点数を減らすことが出来ると共に、車体パネル
2への組付作業性を向上させることが出来る。さらに、
クリップ10は、外枠10aと内枠10bとの間の空間
Cおよび、連結部10cの長さを変更することにより、
内枠10bの移動距離を容易に変更することが出来、よ
って、ピッチのズレ吸収寸法を容易に設定することがで
きる。
【0031】図5に示す第2実施例の位置調節用のクリ
ップ10'は、上記外枠10aおよび内枠10bをプロテ
クタ11の長さ方向(ワイヤハーネスの挿通方向)Xに長
尺に形成している。また、内枠10bには、上記スタッ
ドボルト3を挿入する挿入穴10eを、長さ方向Xに3
個、それぞれの一側が連続するように設けている。これ
ら挿入穴10eには、90度間隔をあけて4方向より突
出する係止爪10fをそれぞれに設けている。
【0032】該クリップ10'は、連続した3個の挿入
穴10eのうち、取り付けるスタッドボルト3と近接す
る1つの挿入穴10eに、スタッドボルト3を貫通させ
て係止する。よって、スタッドボルト3とのピッチのズ
レ吸収寸法を大きくすることが出来る。このように、ピ
ッチのズレ吸収寸法を大きくできることにより、図6に
示すように、3以上のクリップを必要とする長尺なプロ
テクタでも一体に成形することが出来る。
【0033】尚、本発明は上記構成に限られず、例え
ば、上記連結部10cは、一対に突出するリブ10d,1
0dの中央より1個突出させる構成としても良い。ま
た、上記挿入穴10eより内部に突出する係止爪10f
は、90度間隔で4個突設しているが、120度間隔で
3個突設しても良い。即ち、確実な係止力でスタッドボ
ルト3に対してクリップ10,10'が固定できるよう
に、3以上の係止爪10fを突設していれば良い。さら
に、上記ピッチ吸収構造としたクリップはプロテクタに
一体成形しているが、平板からなるクランプに一体成形
しても良いことは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1記載のクリップは、クリップの内枠に設けた
挿入穴がスタッドボルトの突出位置と一致しない場合、
外枠より突出するリブによりワイヤハーネスの挿通方向
と直交する方向には内枠の移動を規制すると共に、連結
部により外枠と内枠との連続を保持した状態で、内枠を
ワイヤハーネスの挿通方向に移動させることが出来る。
【0035】よって、スタッドボルトの位置とクリップ
の内枠の挿入穴を一致させて、ピッチのズレを吸収する
ことができ、この一致した位置で、挿入穴にスタッドボ
ルトを挿入し、係止爪でスタッドボルトと係止して、ワ
イヤハーネスの保持部材を確実に固定することが出来
る。また、上記クリップでは、外枠と内枠の間の隙間を
変更することにより、スタッドボルトとのピッチのズレ
吸収範囲を簡単に変更することが出来る。さらに、上記
構成のクリップをプロテクタ等の保持部材に一体に成形
しているため部品点数が削減され、作業工数の減少およ
び部品管理を容易とすることが出来る。
【0036】また、請求項2のクリップは、上記連結部
を複数個設けると共に、これら連結部の間に上記リブを
設けているため、内枠をワイヤハーネスの挿通方向に安
定した状態で移動させることが出来ると共に、内枠の保
持強度を高めることが出来る。
【0037】また、請求項3のクリップは、スタッドボ
ルト用の挿入穴の内周面より突出する係止爪は90度間
隔をあけて設け、スタッドボルトの外周面の突起の間に
4方向より係止させているため、スタッドボルトに対す
る係止力を強くすることが出来る。よって、上記構成の
クリップを一体形成した保持部材は、電線数が多く、重
たいワイヤハーネスでも確実に保持することが出来る。
【0038】さらに、請求項4のクリップは、上記内枠
に設けるスタッドボルト用挿入穴を、ワイヤハーネスの
挿通方向に連続させて複数個設け、これら連続した挿入
穴のいずれか1つの挿入穴に、スタッドボルトが係止す
る構成としているため、ピッチのズレ吸収寸法を大きく
することができる。よって、3カ所以上にクリップを要
する長尺のプロテクタを、分割することなく一体に成形
することが出来る。また、分割して形成することに伴
う、金型および成型機の増加によるコスト高等の問題を
防止することが出来る。
【0039】また、請求項5に記載したプロテクタは、
請求項1から請求項4に記載の位置調節用クリップを一
体に設けると共に1つの位置決め用クリップを設け、位
置決め用クリップにより車体パネルのスタッドボルトに
固定した後、位置調節用のクリップをスタッドボルトの
位置と一致させ、該クリップの挿入穴にスタッドボルト
を挿入することで、極めて簡単にプロテクタを車体パネ
ルに係止できるようにしている。また、該プロテクタに
よると、上記位置決め用クリップにより、プロテクタ全
体を車体パネルに対してガタつくことなく、確実に位置
決め保持することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例のクリップを一体成形したプロテ
クタを示す平面図である。
【図2】 位置調節用のクリップの平面図である。
【図3】 図2のクリップの内枠が移動した状態を示す
平面図である。
【図4】 (A)〜(D)はスタッドボルトとのピッチのず
れ吸収工程を示す断面図である。
【図5】 第2実施例のクリップを示す平面図である。
【図6】 第2実施例のクリップを一体成形したプロテ
クタを示す平面図である。
【図7】 従来のクリップを示す分解斜視図である。
【図8】 (A)はクリップの平面図、(B)はクリップの
取付状態を示す断面図である。
【図9】 (A)は他の従来例のクリップを一体成形した
プロテクタを示す斜視図、(B)は該クリップの取付状態
を示す平面図である。
【符号の説明】
2 車体パネル(被取付部材) 3 スタッドボルト 10 位置調節用のクリップ 10a 外枠 10b 内枠 10c 連結部 10d リブ 10e 挿入穴 10f 係止爪 11 プロテクタ(保持部材) 12 位置決め用のクリップ 12a 突出板部 12b 係止爪 12c 挿入穴

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤハーネス用の保持部材に設けら
    れ、被取付部材より突出しているスタッドボルトに上記
    保持部材を固定するためのクリップであって、 上記保持部材からクリップの外枠を突出させ、該外枠の
    ワイヤハーネス挿通方向と平行となる一対の枠部の内面
    より、長尺で可撓性を有する移動用の連結部を突設し、
    該連結部の先端に内枠を連結して外枠の内部に内枠を配
    置すると共に、上記連結部と並列に、短尺で剛性を有す
    る移動規制用のリブを外枠より突出して内枠に接するよ
    うに設け、上記連結部とリブにより内枠がワイヤハーネ
    ス挿通方向に移動可能で、該方向と直交方向は移動規制
    されるように設定し、かつ、該内枠の中央部にスタッド
    ボルト用挿入穴を設け、その内周面より係止爪を突設し
    ていることを特徴とするスタッドボルト用クリップ。
  2. 【請求項2】 上記クリップ外枠の一対の枠部から夫々
    突出する連結部は、内枠の少なくとも両側と連結するよ
    うに2個以上設けており、かつ、上記リブは連結部の間
    に間隔をあけて設けている請求項1に記載のクリップ。
  3. 【請求項3】 上記スタッドボルト用挿入穴の内周面よ
    り突出する係止爪は90度間隔をあけて設け、スタッド
    ボルトの外周面の突起の間に4方向より係止させている
    請求項1または請求項2に記載のクリップ。
  4. 【請求項4】 上記内枠に設けるスタッドボルト用挿入
    穴を、ワイヤハーネスの挿通方向に連続させて複数個設
    け、これら連続した挿入穴のいずれか1つの挿入穴に、
    スタッドボルトが係止する構成としている前記請求項の
    いずれか1項に記載のクリップ。
  5. 【請求項5】 ワイヤハーネスを挿通保持する樋状部
    と、該樋状部より突出したクリップとを樹脂で一体成形
    して設けており、クリップを車体パネルから突出してい
    るスタッドボルトに固定するワイヤハーネス用プロテク
    タであって、 上記樋状部の長さ方向に間隔をあけて、1個の位置決め
    用クリップと、少なくとも1つの位置調節用クリップを
    設け、 上記位置調節用クリップは、プロテクタから突出したク
    リップ外枠を備え、該クリップ外枠のワイヤハーネス挿
    通方向と平行となる一対の枠部の内部より、長尺で可撓
    性を有する移動用の連結部を突設し、該連結部の先端に
    内枠を連結して外枠の内部に内枠を配置すると共に、上
    記連結部と並列に、短尺で剛性を有する移動規制用のリ
    ブを外枠より突出して内枠に接するように設け、かつ、
    該内枠の中央部に、内周面に係止爪を有するスタッドボ
    ルト用挿入穴を設けており、また、上記位置決め用クリ
    ップは、プロテクタからの突出部に、内周面に係止爪を
    有するスタッドボルト用挿入穴を設けていることを特徴
    とするクリップを備えたワイヤハーネス用プロテクタ。
JP10413194A 1994-05-18 1994-05-18 スタッドボルト用クリップおよび該クリップを備えたワイヤハーネス用プロテクタ Withdrawn JPH07310721A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10413194A JPH07310721A (ja) 1994-05-18 1994-05-18 スタッドボルト用クリップおよび該クリップを備えたワイヤハーネス用プロテクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10413194A JPH07310721A (ja) 1994-05-18 1994-05-18 スタッドボルト用クリップおよび該クリップを備えたワイヤハーネス用プロテクタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07310721A true JPH07310721A (ja) 1995-11-28

Family

ID=14372562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10413194A Withdrawn JPH07310721A (ja) 1994-05-18 1994-05-18 スタッドボルト用クリップおよび該クリップを備えたワイヤハーネス用プロテクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07310721A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003100155A (ja) * 2001-09-21 2003-04-04 Yazaki Corp ワイヤーハーネス
JP2010168019A (ja) * 2009-01-26 2010-08-05 Toyoda Iron Works Co Ltd 内装部品のクッション材固定構造
US7772491B2 (en) 2006-04-20 2010-08-10 Yazaki Corporation Structure of interconnection fitting of division protectors
JP2011236940A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Yazaki Corp ボルト固定部構造
WO2013122263A1 (en) 2012-02-17 2013-08-22 Yazaki Corporation Sliding type clamp and clamp unit
US8567152B2 (en) 2009-01-26 2013-10-29 Toyoda Iron Works Co., Ltd. Cushion material fastening structure for interior trim part
KR101978424B1 (ko) * 2018-05-21 2019-05-14 주식회사 에이티에스 와셔 조립체 및 와셔 조립체의 조립 방법
KR20210074606A (ko) * 2019-12-12 2021-06-22 주식회사 유라코퍼레이션 프로텍터
KR20210143072A (ko) * 2020-05-19 2021-11-26 주식회사 경신 프로텍터

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003100155A (ja) * 2001-09-21 2003-04-04 Yazaki Corp ワイヤーハーネス
US7772491B2 (en) 2006-04-20 2010-08-10 Yazaki Corporation Structure of interconnection fitting of division protectors
JP2010168019A (ja) * 2009-01-26 2010-08-05 Toyoda Iron Works Co Ltd 内装部品のクッション材固定構造
US8567152B2 (en) 2009-01-26 2013-10-29 Toyoda Iron Works Co., Ltd. Cushion material fastening structure for interior trim part
JP2011236940A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Yazaki Corp ボルト固定部構造
WO2013122263A1 (en) 2012-02-17 2013-08-22 Yazaki Corporation Sliding type clamp and clamp unit
JP2013169121A (ja) * 2012-02-17 2013-08-29 Yazaki Corp 摺動式クランプ及びクランプ対象部材取り付け構造
CN104115354A (zh) * 2012-02-17 2014-10-22 矢崎总业株式会社 滑动型夹具和夹具单元
US9425598B2 (en) 2012-02-17 2016-08-23 Yazaki Corporation Sliding type clamp and clamp unit
KR101978424B1 (ko) * 2018-05-21 2019-05-14 주식회사 에이티에스 와셔 조립체 및 와셔 조립체의 조립 방법
KR20210074606A (ko) * 2019-12-12 2021-06-22 주식회사 유라코퍼레이션 프로텍터
KR20210143072A (ko) * 2020-05-19 2021-11-26 주식회사 경신 프로텍터

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5423647A (en) Stud bolt clip
JP6020394B2 (ja) ワイヤハーネス用の外装材およびワイヤハーネスの配索構造
US20130008713A1 (en) Connector supporting tool, wiring tool and wiring harness
US6217363B1 (en) Connector and connector attachment structure
US20200290531A1 (en) Binding structure of wire routing material, and engaging member
JPH07310721A (ja) スタッドボルト用クリップおよび該クリップを備えたワイヤハーネス用プロテクタ
US10981522B2 (en) Binding structure of wire routing material
US7105748B2 (en) Door module for a vehicle
US5806812A (en) Adjustable attachment unit
JP3114599B2 (ja) 結束バンド
JP3936502B2 (ja) ワイヤーハーネス用プロテクタ装置
JP3018962B2 (ja) プロテクタへのワイヤハーネス取付構造
JP3934296B2 (ja) ワイヤーハーネスの支持構造
JP5053018B2 (ja) ワイヤーハーネス用クリップ
JP4177319B2 (ja) 固定具
JP4126199B2 (ja) 固定部品の固定構造
CN113541049B (zh) 用于扁平导体的夹具、线束和组件
JPH0419941Y2 (ja)
JP2019129659A (ja) ワイヤーハーネス固定構造
JPH0946865A (ja) ビルトインクリップの構造
KR100924563B1 (ko) 와이어 하네스용 프로텍터
JPH109445A (ja) 線材の結束具
JP2023017451A (ja) ハーネス取付部材、ハーネスの固定構造及びハーネスの取付方法。
JP2000013949A (ja) ハーネスプロテクタ
JP2000270445A (ja) ワイヤハーネス用クランプの固定構造

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010731