JPH07310152A - 高成形性キャンボディ材の製造方法 - Google Patents

高成形性キャンボディ材の製造方法

Info

Publication number
JPH07310152A
JPH07310152A JP10130394A JP10130394A JPH07310152A JP H07310152 A JPH07310152 A JP H07310152A JP 10130394 A JP10130394 A JP 10130394A JP 10130394 A JP10130394 A JP 10130394A JP H07310152 A JPH07310152 A JP H07310152A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
subjected
temp
temperature
alloy
body material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10130394A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Okada
満 岡田
Katsumi Koyama
克己 小山
Satoru Shoji
了 東海林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP10130394A priority Critical patent/JPH07310152A/ja
Publication of JPH07310152A publication Critical patent/JPH07310152A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 Mn1.0〜1.5wt%、Mg0.8〜
1.3wt%、Si0.01〜0.30wt%、Cu
0.20〜0.25wt%、Fe0.7wt%以下、Z
n0.25wt%以下を含み残部Alおよび不可避的不
純物からなるAl合金の鋳塊に、560〜620℃の温
度で2〜10時間保持する均質化処理を施した後、開始
温度350〜500℃、最終温度230〜320℃で加
工率99〜99.5%の熱間圧延を施して熱間圧延板を
製造し、次いで前記熱間圧延板に加工率45〜85%の
冷間圧延加工を施した後、昇温速度2〜40℃/秒で3
00〜450℃まで昇温させてから0〜20秒保持する
中間焼鈍を施すことでSiの固溶量を0.01wt%以
下に、かつCuの固溶量を0.2wt%以下にさせ、そ
の後、更に加工率60〜86%の冷間圧延加工を施すこ
とを特徴とする高成形性キャンボディ材の製造方法。 【効果】 フランジング加工性に優れたキャンボディ材
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はAl製キャンに用いるキ
ャンボディ材の製造方法に関し、より詳しくはフランジ
ング加工性に優れたキャンボディ材を製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】Al材料は軽量で熱伝導率が高い上、成
形性が良いという利点を有するため、近年清涼飲料水や
ビール用のキャンに多量に使用されている。このAl製
キャンは、通常、キャンボディ材(Al薄板)に概ね以
下の処理が施されて製造されたキャンボディに別途製造
したAl製キャンエンドを取り付けて製造される。キャ
ンボディの製造工程は概ね、深絞り加工、しごき加工、
ドーミング加工、トリミング加工、内面塗装(およびそ
の焼き付け)、ネッキング加工、フランジング加工等を
経て製造される。
【0003】上記のような過酷な成形加工を受けるキャ
ンボディ材は、適当な強度を有することは勿論、高い成
形加工性を有することも要求される。そこで従来からキ
ャンボディ材として、適度な強度と耐蝕性を持ち、成形
加工性の良いJIS規格A3004合金が代表格として
広く使用されていた。なおA3004合金はAl−Mn
−Mg系合金であるが、強度や成形性の要求に応じてC
u、Fe、Si等が微量に添加される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】キャンボディ材の成形
性が悪いと、深絞り加工における耳率が高くなったり、
フランジング加工において割れが生じたりしてしまう。
発生する耳の低減はキャンボディの製造工程における素
材歩留りの向上に必要であるが、他にフランジング加工
における割れ発生の低減も、製造コスト削減の点で非常
に重要である。特に近年はAl製キャンが薄肉化する傾
向にある上、近年登場したFe製深絞りキャンとの競合
のためにも、Al製キャンの低コスト化の要求が強くな
っている。このためキャンボディ材の成形性のより一層
の向上が望まれている。
【0005】ところでキャンボディ材の成形加工性は被
成形体であるキャンボディ材の組成(成分)に影響され
ることは勿論であるが、キャンボディ材を製造する工程
の相違にも影響されることが知られている。つまりキャ
ンボディ材は、一般に鋳造、均質化処理、熱間圧延およ
び冷間圧延等の工程を経て製造されるが、これらの条件
が異なれば後工程である深絞り加工性、フランジング加
工性等が変動するのである。このため成形加工性に優れ
るキャンボディ材を製造すべく、製造条件の適正化が求
められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる上述の点
に鑑み、鋭意研究を行った結果なされたもので、その目
的は、適当な強度を有し、フランジング加工性に優れる
等、優れた成形加工性を実現するAl−Mn−Mg系合
金からなる高成形性キャンボディ材の製造方法を提供す
ることにある。Mn1.0〜1.5wt%、Mg0.8
〜1.3wt%、Si0.01〜0.30wt%、Cu
0.20〜0.25wt%、Fe0.7wt%以下、Z
n0.25wt%以下を含み残部Alおよび不可避的不
純物からなるAl合金の鋳塊に、560〜620℃の温
度で2〜10時間保持する均質化処理を施した後、開始
温度350〜500℃、最終温度230〜320℃で加
工率99〜99.5%の熱間圧延を施して熱間圧延板を
製造し、次いで前記熱間圧延板に加工率45〜85%の
冷間圧延加工を施した後、昇温速度2〜40℃/秒で3
00〜450℃まで昇温させてから0〜20秒保持する
中間焼鈍を施すことでSiの固溶量を0.01wt%以
下に、かつCuの固溶量を0.2wt%以下にさせ、そ
の後、更に加工率60〜86%の冷間圧延加工を施すこ
とを特徴とする高成形性キャンボディ材の製造方法であ
る。
【0007】
【作用】本発明に係る高成形性キャンボディ材の組成は
JIS規格A3004合金に該当するものである。この
合金はキャンボディ材として従来から多量に使われてい
るもので、鋳造時にAl−Fe−Mn系化合物やAl−
Fe−Mn−Si系化合物(α相)等の晶出物が生成す
ることが知られている。またα相は析出物として鋳造後
の均質化処理によっても生成される。
【0008】本発明におけるキャンボディ材の製造工程
について詳しく説明する。本発明において規定する組成
の鋳塊に、560〜620℃の温度で2〜10時間保持
する均質化処理を施すのは、キャンボディ材の強度や靱
性、また成形加工性を向上させるためである。その温度
が560℃未満ではDI加工において材料表面にキズが
発生しやすくなるため望ましくない。また過度に加熱し
ては材料が溶解してしまう恐れがあるので上限は620
℃がよい。なお、上記均質化処理は1段でもよいし多段
処理で行ってもよい。
【0009】次に熱間圧延加工を施して板厚を薄くして
いく。その熱間圧延加工における開始温度が350〜5
00℃、最終温度が230〜320℃であるのは、低温
過ぎると圧延加工が困難になったり割れたりするためで
あり、一方高過ぎると表面品質が低減したり、深絞り加
工において耳率が上昇してしまうからである。
【0010】熱間圧延加工によって製造された熱間圧延
板に冷間圧延加工を施して所定の板厚にするが、その冷
間圧延加工の加工率は45〜85%が良い。加工率を4
5〜85%とすることで適当な加工歪みを材料に与え、
これを後述する中間焼鈍における再結晶の駆動力とする
ためである。加工率が45%未満では再結晶が不十分に
なり、85%を越える過度の加工率は圧延困難を招く
か、あるいは深絞り加工における耳率が上昇してしまう
ので望ましくない。
【0011】上記中間焼鈍の温度は300〜450℃
で、この温度まで上昇させる昇温速度は2〜40℃/秒
がよい。また300〜450℃の温度に到達した時点か
ら0〜20秒保持する。温度が300〜450℃である
のは、300℃未満であると、再結晶の進行が不十分に
なり、一方450℃を越えるとSi、Cuの固溶量が増
加するからである。また昇温速度は2℃/秒以上がよ
く、これより遅いとSi、Cuの固溶量が増加するため
望ましくない。また昇温速度が40℃/秒を越えると、
材料を過剰に高温に加熱する恐れがあり望ましくない。
保持時間は20秒以下がよく、20秒を越えるとCuや
Siの固溶量が増加して、製造したキャンボディ材の成
形加工性を劣化させてしまう。
【0012】上記中間焼鈍に次いで最終冷間圧延加工を
施して所定のキャンボディ材を製造する。以上の工程を
経て製造されたキャンボディ材は、CuやSiの固溶量
が各々0.01wt%以下、0.2wt%以下になって
いる。このキャンボディ材は、キャンボディを製造する
工程の内、内面塗装後の焼き付け工程で、内部の歪みが
一部解放され、優れた成形性を実現するものになってい
る。従って塗装の焼き付け工程の次工程であるフランジ
ング加工においてフランジング割れが起きにくくなる。
【0013】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。本発明例で
用いたAl合金はJISA3004に規定されるもの
で、その組成は、Si0.25wt%、Fe0.42w
t%、Cu0.25wt%、Mn1.05wt%、Mg
1.3wt%、残部Alおよび不可避的不純物である。
この成分の合金溶湯を常法により鋳造し、10000m
m×1000mm(厚さ500mm)の鋳塊を得た。次
いで600℃×5時間の均質化処理を施した後、開始温
度480℃、終了温度280℃で熱間圧延を施し、板厚
4mmの熱間圧延板を製造した。この熱間圧延板を板厚
1mmまで冷間圧延(パス回数2回)した。次いで表1
に記す中間焼鈍を施し、その後、板厚0.3mmまで冷
間圧延(パス回数3回)して冷間圧延板(キャンボディ
材)を製造した。また比較例は中間焼鈍の条件が異なる
点以外は本発明例と同様である。
【0014】得られたキャンボディ材No1〜6のフラ
ンジング加工性を調べた。測定方法は、常法のDI加工
法により、DI缶(350ml用)を作製し、このDI
缶に200℃×20分の加熱処理(塗装焼き付けに相
当)を施してから、常法のネッキング加工により4段ネ
ック形状に加工した。そして90度円錐ダイスにより拡
口加工して拡管率を測定した。拡管率(%)は、前記拡
口加工により口部(フランジ部)が広げられる際、割れ
が発生する直前の最大口径をDとし、拡口加工前の口径
をdとして、(D−d)/d×100で計算される。な
お比較例No4はあまり拡口せず割れてしまった。また
キャンボディ材No1〜6のCuおよびSiの固溶量を
フェノールで溶解することで測定した。以上の結果を表
1に併記する。
【0015】
【表1】
【0016】表1から明らかなように、本発明の製造方
法によって製造したキャンボディ材は、フランジング加
工性に優れた高い成形性を有するものであることが判
る。
【0017】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によればフラ
ンジング加工性に優れた高い成形性を有するキャンボデ
ィ材が製造できるので、製缶工程において割れが発生す
るトラブルが低減し、Al製キャンの製造歩留りを向上
させAl製キャンの低価格化を促進する等、その産業上
の貢献は著しいものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mn1.0〜1.5wt%、Mg0.8
    〜1.3wt%、Si0.01〜0.30wt%、Cu
    0.20〜0.25wt%、Fe0.7wt%以下、Z
    n0.25wt%以下を含み残部Alおよび不可避的不
    純物からなるAl合金の鋳塊に、560〜620℃の温
    度で2〜10時間保持する均質化処理を施した後、開始
    温度350〜500℃、最終温度230〜320℃で加
    工率99〜99.5%の熱間圧延を施して熱間圧延板を
    製造し、次いで前記熱間圧延板に加工率45〜85%の
    冷間圧延加工を施した後、昇温速度2〜40℃/秒で3
    00〜450℃まで昇温させてから0〜20秒保持する
    中間焼鈍を施すことでSiの固溶量を0.01wt%以
    下に、かつCuの固溶量を0.2wt%以下にさせ、そ
    の後、更に加工率60〜86%の冷間圧延加工を施すこ
    とを特徴とする高成形性キャンボディ材の製造方法。
JP10130394A 1994-05-16 1994-05-16 高成形性キャンボディ材の製造方法 Pending JPH07310152A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10130394A JPH07310152A (ja) 1994-05-16 1994-05-16 高成形性キャンボディ材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10130394A JPH07310152A (ja) 1994-05-16 1994-05-16 高成形性キャンボディ材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07310152A true JPH07310152A (ja) 1995-11-28

Family

ID=14297052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10130394A Pending JPH07310152A (ja) 1994-05-16 1994-05-16 高成形性キャンボディ材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07310152A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006265715A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Kobe Steel Ltd 樹脂被覆包装容器用アルミニウム合金板およびその製造方法
JP2008248289A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Kobe Steel Ltd 包装容器用アルミニウム合金板およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006265715A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Kobe Steel Ltd 樹脂被覆包装容器用アルミニウム合金板およびその製造方法
JP2008248289A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Kobe Steel Ltd 包装容器用アルミニウム合金板およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0059812B1 (en) Method for producing an aluminium alloy forming sheet
JP3550259B2 (ja) 高速しごき成形性の優れたdi缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法
JPH0635644B2 (ja) 成形用アルミニウム合金硬質板の製造方法
JPH08325664A (ja) 絞り加工用高強度熱処理型アルミニウム合金板およびその製造方法
JP2933501B2 (ja) Di缶底成形性に優れたアルミニウム合金板の製造方法
JPS62149857A (ja) 成形性に優れたアルミニウム合金箔の製造方法
JPH07233456A (ja) 成形性に優れたアルミニウム合金板の製造方法
JP3278130B2 (ja) 絞り加工用高強度熱処理型アルミニウム合金板の製造方法
JPH01123054A (ja) ベークハード型高強度キャン材及びその製造法
JPH07310152A (ja) 高成形性キャンボディ材の製造方法
JP4750392B2 (ja) ボトル型缶用のアルミニウム合金板
JPH08127850A (ja) 耳率の低い成形加工用アルミニウム合金板の製造方法
JPH0222446A (ja) 高成形性アルミニウム合金硬質板の製造法
JPH01119637A (ja) キャンエンド用アルミニウム合金材
JPH08134610A (ja) 成形加工用Al合金板の製造方法
JP2773874B2 (ja) アルミニウム合金板の製造方法
JPH0533107A (ja) 強度と成形性に優れたアルミニウム合金硬質板の製造方法
JPH0892695A (ja) 製缶加工性及びフランジ加工性に優れる2ピース缶用鋼板とその製造方法
JPH07238355A (ja) 成形用Al合金硬質板の製造方法
JP2895510B2 (ja) 成形用アルミニウム合金材の製造方法
JPH05222497A (ja) 耳率の低いアルミニウム合金硬質板の製造方法
JPH04272151A (ja) アルミニウム合金硬質板の製造方法
JP4375786B2 (ja) 塗装焼付け処理後の缶壁の二次加工性に優れた缶ボディ用アルミニウム合金板
JPH0987790A (ja) 缶蓋用アルミニウム合金板及びその製造方法
JPH02145754A (ja) キャンエンド用アルミニウム合金板の製造方法