JPH07308803A - Ｎｃ自動旋盤 - Google Patents
Ｎｃ自動旋盤Info
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- JPH07308803A JPH07308803A JP12322494A JP12322494A JPH07308803A JP H07308803 A JPH07308803 A JP H07308803A JP 12322494 A JP12322494 A JP 12322494A JP 12322494 A JP12322494 A JP 12322494A JP H07308803 A JPH07308803 A JP H07308803A
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- JP
- Japan
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- tool
- axis direction
- directions
- orthogonal
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- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】工具の切り込み方向であるＸ軸方向の変位をな
くして加工精度の向上を図る。 【構成】第１及び第２の送りねじ１１、２１による第１
及び第２の送り軸方向Ａ、Ｂからなる直交座標系と、全
ての工具３２の切り込み方向であるＸ軸方向とこれに直
交するＹ軸方向とからなるＸＹ両軸方向の直交座標系と
は、所定の角度だけ傾斜して配置されている。
くして加工精度の向上を図る。 【構成】第１及び第２の送りねじ１１、２１による第１
及び第２の送り軸方向Ａ、Ｂからなる直交座標系と、全
ての工具３２の切り込み方向であるＸ軸方向とこれに直
交するＹ軸方向とからなるＸＹ両軸方向の直交座標系と
は、所定の角度だけ傾斜して配置されている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はＮＣ自動旋盤に関する。
【０００２】
【従来の技術】ＮＣ自動旋盤は、周知の如く、主軸中心
線に直交し且つ相互に直交するＸＹ両軸方向にＮＣ制御
されて移動し、複数個の工具を保持する刃物台を有し、
該刃物台は、主軸中心線に直交する平面に平行で相互に
直交して移動する第１及び第２の移動台と、該第１及び
第２の移動台の移動方向に沿って刃物台を駆動する第１
及び第２の送りねじ手段とを有する。そして、工具の切
り込み方向をＸ軸方向、工具に直交する移動方向をＹ軸
方向とし、通常、２個の送りねじ手段の送り軸方向を刃
物台のＸＹ両軸方向と一致させており、工具の特別な配
置によって送りねじ手段の向きと刃物台のＸＹ両軸方向
とが一致しない場合でも、可能な限り一致させるように
している。
線に直交し且つ相互に直交するＸＹ両軸方向にＮＣ制御
されて移動し、複数個の工具を保持する刃物台を有し、
該刃物台は、主軸中心線に直交する平面に平行で相互に
直交して移動する第１及び第２の移動台と、該第１及び
第２の移動台の移動方向に沿って刃物台を駆動する第１
及び第２の送りねじ手段とを有する。そして、工具の切
り込み方向をＸ軸方向、工具に直交する移動方向をＹ軸
方向とし、通常、２個の送りねじ手段の送り軸方向を刃
物台のＸＹ両軸方向と一致させており、工具の特別な配
置によって送りねじ手段の向きと刃物台のＸＹ両軸方向
とが一致しない場合でも、可能な限り一致させるように
している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ＮＣ自動旋盤において
は、運転することにより、送りねじ手段の送りねじが熱
膨張する。上記従来技術は、刃物台の切り込み方向及び
移動方向のＸＹ両軸方向と２個の送りねじ手段の送り軸
方向とが一致しているので、主として送りねじの熱膨張
によって刃物台のＸＹ両軸方向に誤差が生じ、工具の刃
先が切り込み方向であるＸ軸方向に変位して加工精度が
低下するという問題があった。
は、運転することにより、送りねじ手段の送りねじが熱
膨張する。上記従来技術は、刃物台の切り込み方向及び
移動方向のＸＹ両軸方向と２個の送りねじ手段の送り軸
方向とが一致しているので、主として送りねじの熱膨張
によって刃物台のＸＹ両軸方向に誤差が生じ、工具の刃
先が切り込み方向であるＸ軸方向に変位して加工精度が
低下するという問題があった。
【０００４】本発明の目的は、工具の切り込み方向であ
るＸ軸方向の変位をなくして加工精度の向上が図れるＮ
Ｃ自動旋盤を提供することにある。
るＸ軸方向の変位をなくして加工精度の向上が図れるＮ
Ｃ自動旋盤を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第１の構成は、主軸中心線に直交し且つ相互
に直交するＸＹ両軸方向にＮＣ制御されて移動し、複数
個の工具を保持する刃物台を有し、該刃物台は、主軸中
心線に直交する平面に平行で相互に直交して移動する第
１及び第２の移動台と、該第１及び第２の移動台の移動
方向に沿って刃物台を駆動する第１及び第２の送りねじ
手段とを有するＮＣ自動旋盤において、前記第１及び第
２の送りねじ手段による第１及び第２の送り軸方向から
なる直交座標系と、全ての工具の切り込み方向であるＸ
軸方向とこれに直交するＹ軸方向とからなるＸＹ両軸方
向の直交座標系とは、所定の角度だけ傾斜して配置され
ていることを特徴とする。
の本発明の第１の構成は、主軸中心線に直交し且つ相互
に直交するＸＹ両軸方向にＮＣ制御されて移動し、複数
個の工具を保持する刃物台を有し、該刃物台は、主軸中
心線に直交する平面に平行で相互に直交して移動する第
１及び第２の移動台と、該第１及び第２の移動台の移動
方向に沿って刃物台を駆動する第１及び第２の送りねじ
手段とを有するＮＣ自動旋盤において、前記第１及び第
２の送りねじ手段による第１及び第２の送り軸方向から
なる直交座標系と、全ての工具の切り込み方向であるＸ
軸方向とこれに直交するＹ軸方向とからなるＸＹ両軸方
向の直交座標系とは、所定の角度だけ傾斜して配置され
ていることを特徴とする。
【０００６】上記目的を達成するための本発明の第２の
構成は、主軸中心線に直交し且つ相互に直交するＸＹ両
軸方向にＮＣ制御されて移動し、複数個の工具を保持す
る刃物台を有し、該刃物台は、主軸中心線に直交する平
面に平行で相互に直交して移動する第１及び第２の移動
台と、該第１及び第２の移動台の移動方向に沿って刃物
台を駆動する第１及び第２の送りねじ手段とを有するＮ
Ｃ自動旋盤において、前記第１及び第２の送りねじ手段
による第１及び第２の送り軸方向と、Ｘ軸方向が工具の
切り込み方向、Ｙ軸方向が工具の選択方向であるＸＹ両
軸方向とは、前記２個の送りねじ手段の熱膨張等による
伸び率の比から求められる角度θ＝ｔａｎ-1（ｂ／ａ）
だけ傾斜して配置されていることを特徴とする。
構成は、主軸中心線に直交し且つ相互に直交するＸＹ両
軸方向にＮＣ制御されて移動し、複数個の工具を保持す
る刃物台を有し、該刃物台は、主軸中心線に直交する平
面に平行で相互に直交して移動する第１及び第２の移動
台と、該第１及び第２の移動台の移動方向に沿って刃物
台を駆動する第１及び第２の送りねじ手段とを有するＮ
Ｃ自動旋盤において、前記第１及び第２の送りねじ手段
による第１及び第２の送り軸方向と、Ｘ軸方向が工具の
切り込み方向、Ｙ軸方向が工具の選択方向であるＸＹ両
軸方向とは、前記２個の送りねじ手段の熱膨張等による
伸び率の比から求められる角度θ＝ｔａｎ-1（ｂ／ａ）
だけ傾斜して配置されていることを特徴とする。
【０００７】
【作用】ＮＣ自動旋盤を運転して主として第１及び第２
の送りねじが熱膨張すると、第１の送りねじは第１の送
り軸方向に伸び、第２の送りねじは第２の送り軸方向に
伸び、工具の刃先は第１の送り軸方向に対して傾斜した
Ｙ軸方向に前記２つの伸び量が合成された量だけ伸び
る。合成された伸びのＹ軸方向は、工具の切り込み方向
であるＸ軸方向の成分がないので、第１及び第２の送り
ねじによる熱膨張によって、工具の切り込み方向（Ｘ軸
方向）の誤差が生じない。また合成された伸びの方向
は、工具の直交方向であるＹ軸方向であり、このＹ軸方
向の誤差は工具の刃先位置が移動して芯高が変わるのみ
であり、通常の熱変位量程度の変化では、加工に実質的
な影響はない。この結果、経時的に加工寸法の安定した
高精度な加工が実現できる。
の送りねじが熱膨張すると、第１の送りねじは第１の送
り軸方向に伸び、第２の送りねじは第２の送り軸方向に
伸び、工具の刃先は第１の送り軸方向に対して傾斜した
Ｙ軸方向に前記２つの伸び量が合成された量だけ伸び
る。合成された伸びのＹ軸方向は、工具の切り込み方向
であるＸ軸方向の成分がないので、第１及び第２の送り
ねじによる熱膨張によって、工具の切り込み方向（Ｘ軸
方向）の誤差が生じない。また合成された伸びの方向
は、工具の直交方向であるＹ軸方向であり、このＹ軸方
向の誤差は工具の刃先位置が移動して芯高が変わるのみ
であり、通常の熱変位量程度の変化では、加工に実質的
な影響はない。この結果、経時的に加工寸法の安定した
高精度な加工が実現できる。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図１乃至図３によ
り説明する。図１及び図２に示すように、ワーク１を把
持して回転する主軸２を有する主軸台３は、主軸中心線
方向であるＺ軸方向に摺動可能にベッド４上に設けられ
ている。なお、主軸２は図示しない駆動手段で回転させ
られ、主軸台３は図示しない駆動手段でＺ軸方向に移動
させられる。主軸２の前方のベッド４上には、刃物台ベ
ース５が垂直に取付けられており、刃物台ベース５に
は、主軸中心線６上にワーク１をガイドするガイドブッ
シュ７が設けられている。
り説明する。図１及び図２に示すように、ワーク１を把
持して回転する主軸２を有する主軸台３は、主軸中心線
方向であるＺ軸方向に摺動可能にベッド４上に設けられ
ている。なお、主軸２は図示しない駆動手段で回転させ
られ、主軸台３は図示しない駆動手段でＺ軸方向に移動
させられる。主軸２の前方のベッド４上には、刃物台ベ
ース５が垂直に取付けられており、刃物台ベース５に
は、主軸中心線６上にワーク１をガイドするガイドブッ
シュ７が設けられている。
【０００９】前記刃物台ベース５の前面側には、第１の
移動台１０が主軸中心線６に直交する面に平行な第１の
送り軸方向Ａ（実施例は水平方向）に摺動可能に設けら
れ、第１の移動台１０上には第２の移動台２０が主軸中
心線６に直交する面に平行で、かつ第１の送り軸方向Ａ
に直交する第２の送り軸方向Ｂ（実施例は垂直方向）に
摺動可能に設けられている。前記刃物台ベース５には、
第１の送り軸方向Ａに配設された第１の送りねじ１１が
軸受１２を介して回転自在に支承されており、第１の送
りねじ１１は刃物台ベース５に固定された第１のモータ
１３の出力軸が連結されている。そして、第１の送りね
じ１１には、第１の移動台１０が固定された雌ねじ１４
が螺合されている。前記第１の移動台１０には、第２の
送り軸方向Ｂに配設された第２の送りねじ２１が軸受２
２を介して回転自在に支承されており、第２の送りねじ
２１は第１の移動台１０に固定された第２のモータ２３
の出力軸が連結されている。そして、第２の送りねじ２
１には、第２の移動台２０が固定された雌ねじ２４が螺
合されている。
移動台１０が主軸中心線６に直交する面に平行な第１の
送り軸方向Ａ（実施例は水平方向）に摺動可能に設けら
れ、第１の移動台１０上には第２の移動台２０が主軸中
心線６に直交する面に平行で、かつ第１の送り軸方向Ａ
に直交する第２の送り軸方向Ｂ（実施例は垂直方向）に
摺動可能に設けられている。前記刃物台ベース５には、
第１の送り軸方向Ａに配設された第１の送りねじ１１が
軸受１２を介して回転自在に支承されており、第１の送
りねじ１１は刃物台ベース５に固定された第１のモータ
１３の出力軸が連結されている。そして、第１の送りね
じ１１には、第１の移動台１０が固定された雌ねじ１４
が螺合されている。前記第１の移動台１０には、第２の
送り軸方向Ｂに配設された第２の送りねじ２１が軸受２
２を介して回転自在に支承されており、第２の送りねじ
２１は第１の移動台１０に固定された第２のモータ２３
の出力軸が連結されている。そして、第２の送りねじ２
１には、第２の移動台２０が固定された雌ねじ２４が螺
合されている。
【００１０】従って、第１のモータ１３が駆動して第１
の送りねじ１１が回転すると、第１及び第２の移動台１
０、２０は雌ねじ１４を介して第１の送り軸方向Ａに移
動する。第２のモータ２３が駆動して第２の送りねじ２
１が回転すると、第２の移動台２０は雌ねじ２４を介し
て第２の送り軸方向Ｂに移動する。即ち、第１及び第２
のモータ１３、２３を共に駆動させると、第２の移動台
２０は第１の送り軸方向Ａと第２の送り軸方向Ｂの合成
された方向に移動させられる。なお、前記主軸台３のＺ
軸方向の駆動、第１及び第２のモータ１３、２３は、Ｎ
Ｃ制御される。即ち、第１及び第２の移動台１０、２０
は、主軸中心線６に直交し、かつ相互に直交する第１及
び第２の送り軸方向Ａ、ＢにＮＣ制御されて移動する刃
物台３０を構成している。
の送りねじ１１が回転すると、第１及び第２の移動台１
０、２０は雌ねじ１４を介して第１の送り軸方向Ａに移
動する。第２のモータ２３が駆動して第２の送りねじ２
１が回転すると、第２の移動台２０は雌ねじ２４を介し
て第２の送り軸方向Ｂに移動する。即ち、第１及び第２
のモータ１３、２３を共に駆動させると、第２の移動台
２０は第１の送り軸方向Ａと第２の送り軸方向Ｂの合成
された方向に移動させられる。なお、前記主軸台３のＺ
軸方向の駆動、第１及び第２のモータ１３、２３は、Ｎ
Ｃ制御される。即ち、第１及び第２の移動台１０、２０
は、主軸中心線６に直交し、かつ相互に直交する第１及
び第２の送り軸方向Ａ、ＢにＮＣ制御されて移動する刃
物台３０を構成している。
【００１１】刃物台３０の第２の移動台２０上には、主
軸中心線６の近傍に工具取付け板３１が固定されてお
り、工具取付け板３１には複数個（実施例は４個）の工
具３２が相互に平行に取付けられている。一般に工具３
２の切り込み方向をＸ軸方向、工具３２に直交する方向
をＹ軸方向と呼ぶので、この称呼に従って工具３２の配
置を述べると、図１の実施例では、複数の工具３２はＹ
軸方向に並べて配置され、Ｘ軸方向が工具３２の切り込
み方向、Ｙ軸方向が工具３２の選択方向となっている。
従来は、第１の送り軸方向ＡはＸ軸方向（又はＹ軸方
向）と一致し、第２の送り軸方向ＢはＹ軸方向（又はＸ
軸方向）と一致していた。しかし、本実施例は、第１の
送り軸方向ＡがＸ軸方向と４５度の角度、第２の送り軸
方向ＢがＹ軸方向と４５度の角度に傾斜して配置されて
いる。
軸中心線６の近傍に工具取付け板３１が固定されてお
り、工具取付け板３１には複数個（実施例は４個）の工
具３２が相互に平行に取付けられている。一般に工具３
２の切り込み方向をＸ軸方向、工具３２に直交する方向
をＹ軸方向と呼ぶので、この称呼に従って工具３２の配
置を述べると、図１の実施例では、複数の工具３２はＹ
軸方向に並べて配置され、Ｘ軸方向が工具３２の切り込
み方向、Ｙ軸方向が工具３２の選択方向となっている。
従来は、第１の送り軸方向ＡはＸ軸方向（又はＹ軸方
向）と一致し、第２の送り軸方向ＢはＹ軸方向（又はＸ
軸方向）と一致していた。しかし、本実施例は、第１の
送り軸方向ＡがＸ軸方向と４５度の角度、第２の送り軸
方向ＢがＹ軸方向と４５度の角度に傾斜して配置されて
いる。
【００１２】次に本実施例における加工について説明す
る。工具３２の選択は、工具３２がワーク１より離れた
状態で、刃物台３０の第２の移動台２０がＹ軸方向に移
動させられて所望の工具３２がワーク１に対向するよう
に選択される。この刃物台３０の第２の移動台２０、即
ち工具３２のＹ軸方向の移動は、第１及び第２のモータ
１３、２３が共に駆動されて行われ、前記したように第
１のモータ１３による第１の送り軸方向Ａと第２のモー
タ２３による第２の送り軸方向Ｂの移動が合成され、刃
物台３０の第２の移動台２０がＹ軸方向に移動させられ
る。工具３２の切り込み方向の制御は、刃物台３０の第
２の移動台２０がＸ軸方向に移動させられて行われる。
このＸ軸方向の制御も、前記の場合と同様に、第１のモ
ータ１３による第１の送り軸方向Ａと第２のモータ２３
による第２の送り軸方向Ｂの合成された刃物台３０の第
２の移動台２０のＸ軸方向の移動によって行われる。こ
れらの合成された移動は、周知の２軸直線補間手段によ
り容易に実現可能であることはいうまでもない。
る。工具３２の選択は、工具３２がワーク１より離れた
状態で、刃物台３０の第２の移動台２０がＹ軸方向に移
動させられて所望の工具３２がワーク１に対向するよう
に選択される。この刃物台３０の第２の移動台２０、即
ち工具３２のＹ軸方向の移動は、第１及び第２のモータ
１３、２３が共に駆動されて行われ、前記したように第
１のモータ１３による第１の送り軸方向Ａと第２のモー
タ２３による第２の送り軸方向Ｂの移動が合成され、刃
物台３０の第２の移動台２０がＹ軸方向に移動させられ
る。工具３２の切り込み方向の制御は、刃物台３０の第
２の移動台２０がＸ軸方向に移動させられて行われる。
このＸ軸方向の制御も、前記の場合と同様に、第１のモ
ータ１３による第１の送り軸方向Ａと第２のモータ２３
による第２の送り軸方向Ｂの合成された刃物台３０の第
２の移動台２０のＸ軸方向の移動によって行われる。こ
れらの合成された移動は、周知の２軸直線補間手段によ
り容易に実現可能であることはいうまでもない。
【００１３】ところで、ＮＣ自動旋盤を運転すると、第
１及び第２の送りねじ１１、２１が熱膨張し、更に刃物
台３０の第１の移動台１０、第２の移動台２０も熱膨張
し（以下熱膨張等という）、これらが合成されて工具３
２の先端位置が移動する。例えば、刃先の位置が図２に
示すように、第１の送りねじ１１によって第１の送り軸
方向Ａにａだけ伸び、第２の送りねじ２１によって第２
の送り軸方向Ｂにｂだけ伸びたとすると、工具３２の刃
先は第１の送り軸方向Ａに対してθ＝ｔａｎ-1（ｂ／
ａ）の方向に伸び量ａとｂが合成されたｃ＝（ａ2 ＋ｂ
2 ）1 /2だけ伸びる。通常、第１の送りねじ１１と第２
の送りねじ２１の伸びは同じ程度に生じるので、ｂ／ａ
＝１とすると、合成された伸び量ｃの方向は、第１の送
り軸方向Ａに対して４５度傾斜した方向となる。本実施
例においては、ＸＹ両軸方向に対して第１及び第２の送
り軸方向Ａ、Ｂは４５度傾斜しているので、図から明ら
かなように伸び量ｃの方向はＹ軸方向となる。
１及び第２の送りねじ１１、２１が熱膨張し、更に刃物
台３０の第１の移動台１０、第２の移動台２０も熱膨張
し（以下熱膨張等という）、これらが合成されて工具３
２の先端位置が移動する。例えば、刃先の位置が図２に
示すように、第１の送りねじ１１によって第１の送り軸
方向Ａにａだけ伸び、第２の送りねじ２１によって第２
の送り軸方向Ｂにｂだけ伸びたとすると、工具３２の刃
先は第１の送り軸方向Ａに対してθ＝ｔａｎ-1（ｂ／
ａ）の方向に伸び量ａとｂが合成されたｃ＝（ａ2 ＋ｂ
2 ）1 /2だけ伸びる。通常、第１の送りねじ１１と第２
の送りねじ２１の伸びは同じ程度に生じるので、ｂ／ａ
＝１とすると、合成された伸び量ｃの方向は、第１の送
り軸方向Ａに対して４５度傾斜した方向となる。本実施
例においては、ＸＹ両軸方向に対して第１及び第２の送
り軸方向Ａ、Ｂは４５度傾斜しているので、図から明ら
かなように伸び量ｃの方向はＹ軸方向となる。
【００１４】ここで、合成された伸びｃの方向は、Ｙ軸
方向となるので、工具３２の切り込み方向であるＸ軸方
向の成分がなく、第１及び第２の送りねじ１１、２１に
よる熱膨張によって、工具３２の切り込み方向（Ｘ軸方
向）の誤差が生じない。またこのＹ軸方向に生じる誤差
は、実際には数μｍ（ミクロン）乃至十数μｍ程度の微
小なものであり、工具３２の刃先位置が移動しても加工
精度に実質的な影響はない。この結果、第１及び第２の
送りねじ１１、２１が熱膨張等しても工具の芯高が僅か
に変わるのみであって、経時的に加工寸法の安定した高
精度な加工が実現できる。
方向となるので、工具３２の切り込み方向であるＸ軸方
向の成分がなく、第１及び第２の送りねじ１１、２１に
よる熱膨張によって、工具３２の切り込み方向（Ｘ軸方
向）の誤差が生じない。またこのＹ軸方向に生じる誤差
は、実際には数μｍ（ミクロン）乃至十数μｍ程度の微
小なものであり、工具３２の刃先位置が移動しても加工
精度に実質的な影響はない。この結果、第１及び第２の
送りねじ１１、２１が熱膨張等しても工具の芯高が僅か
に変わるのみであって、経時的に加工寸法の安定した高
精度な加工が実現できる。
【００１５】なお、上記実施例は、ＸＹ両軸方向に対し
て第１及び第２の送り軸方向Ａ、Ｂが４５度傾斜してい
る場合について説明した。しかし、この傾斜角度は４５
度に限定されるものではない。第１の送りねじ１１の伸
び量ａと第２の送りねじ２１の伸び量ｂが異なる場合に
は、前記したように、工具３２の刃先の伸びの角度θ
は、θ＝ｔａｎ-1（ｂ／ａ）となるので、この角度θだ
けＹ軸方向を第１の送り軸方向Ａに対して傾斜させれば
よい。
て第１及び第２の送り軸方向Ａ、Ｂが４５度傾斜してい
る場合について説明した。しかし、この傾斜角度は４５
度に限定されるものではない。第１の送りねじ１１の伸
び量ａと第２の送りねじ２１の伸び量ｂが異なる場合に
は、前記したように、工具３２の刃先の伸びの角度θ
は、θ＝ｔａｎ-1（ｂ／ａ）となるので、この角度θだ
けＹ軸方向を第１の送り軸方向Ａに対して傾斜させれば
よい。
【００１６】
【発明の効果】本発明によれば、主軸中心線に直交し且
つ相互に直交するＸＹ両軸方向にＮＣ制御されて移動
し、複数個の工具を保持する刃物台を有し、該刃物台
は、主軸中心線に直交する平面に平行で相互に直交して
移動する第１及び第２の移動台と、該第１及び第２の移
動台の移動方向に沿って刃物台を駆動する第１及び第２
の送りねじ手段とを有するＮＣ自動旋盤において、前記
第１及び第２の送りねじ手段による第１及び第２の送り
軸方向からなる直交座標系と、全ての工具の切り込み方
向であるＸ軸方向とこれに直交するＹ軸方向とからなる
ＸＹ両軸方向の直交座標系とは、所定の角度だけ傾斜し
て配置されているので、第１及び第２の送りねじが熱膨
張すると、工具の刃先は第１の送り軸方向に対して傾斜
したＹ軸方向に伸び量が合成された量だけ伸びる。
つ相互に直交するＸＹ両軸方向にＮＣ制御されて移動
し、複数個の工具を保持する刃物台を有し、該刃物台
は、主軸中心線に直交する平面に平行で相互に直交して
移動する第１及び第２の移動台と、該第１及び第２の移
動台の移動方向に沿って刃物台を駆動する第１及び第２
の送りねじ手段とを有するＮＣ自動旋盤において、前記
第１及び第２の送りねじ手段による第１及び第２の送り
軸方向からなる直交座標系と、全ての工具の切り込み方
向であるＸ軸方向とこれに直交するＹ軸方向とからなる
ＸＹ両軸方向の直交座標系とは、所定の角度だけ傾斜し
て配置されているので、第１及び第２の送りねじが熱膨
張すると、工具の刃先は第１の送り軸方向に対して傾斜
したＹ軸方向に伸び量が合成された量だけ伸びる。
【００１７】合成された伸びのＹ軸方向は、工具の切り
込み方向であるＸ軸方向の成分がないので、第１及び第
２の送りねじによる熱膨張によって、工具の切り込み方
向（Ｘ軸方向）の誤差が生じない。また合成された伸び
の方向は、工具の直交方向であるＹ軸方向であり、この
Ｙ軸方向の誤差は工具の刃先位置が移動して芯高が変わ
るのみであり、通常の熱変位量程度の変化では、加工に
実質的な影響はない。この結果、経時的に加工寸法の安
定した高精度な加工が実現できる。
込み方向であるＸ軸方向の成分がないので、第１及び第
２の送りねじによる熱膨張によって、工具の切り込み方
向（Ｘ軸方向）の誤差が生じない。また合成された伸び
の方向は、工具の直交方向であるＹ軸方向であり、この
Ｙ軸方向の誤差は工具の刃先位置が移動して芯高が変わ
るのみであり、通常の熱変位量程度の変化では、加工に
実質的な影響はない。この結果、経時的に加工寸法の安
定した高精度な加工が実現できる。
【図１】本発明のＮＣ自動旋盤の一実施例を示す正面図
である。
である。
【図２】図１の左側面図である。
【図３】送りねじ手段の伸びによる工具刃先の変位の説
明図である。
明図である。
１ ワーク ２ 主軸 ３ 主軸台 ５ 刃物台ベース ６ 主軸中心線 １０ 第１の移動台 １１ 第１の送りねじ ２０ 第２の移動台 ２１ 第２の送りねじ ３０ 刃物台 ３１ 工具取付け板 ３２ 工具 Ａ 第１の送り軸方向 Ｂ 第２の送り軸方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 露崎 梅夫 埼玉県所沢市下富840番地 シチズン時計 株式会社所沢事業所内 (72)発明者 徳毛 一文 埼玉県所沢市下富840番地 シチズン時計 株式会社所沢事業所内
Claims (5)
- 【請求項１】 主軸中心線に直交し且つ相互に直交する
ＸＹ両軸方向にＮＣ制御されて移動し、複数個の工具を
保持する刃物台を有し、該刃物台は、主軸中心線に直交
する平面に平行で相互に直交して移動する第１及び第２
の移動台と、該第１及び第２の移動台の移動方向に沿っ
て刃物台を駆動する第１及び第２の送りねじ手段とを有
するＮＣ自動旋盤において、前記第１及び第２の送りね
じ手段による第１及び第２の送り軸方向からなる直交座
標系と、全ての工具の切り込み方向であるＸ軸方向とこ
れに直交するＹ軸方向とからなるＸＹ両軸方向の直交座
標系とは、所定の角度だけ傾斜して配置されていること
を特徴とするＮＣ自動旋盤。 - 【請求項２】 前記刃物台には、複数の工具が相互に平
行に配置して保持され、Ｘ軸方向が工具の切り込み方
向、Ｙ軸方向が工具の選択方向であることを特徴とする
請求項１記載のＮＣ自動旋盤。 - 【請求項３】 前記第１及び第２の送り軸方向が前記Ｘ
Ｙ両軸方向に対して傾斜する角度θの正接（ｔａｎθ）
は、前記２個の送りねじ手段の熱膨張等による伸び率の
比であることを特徴とする請求項１記載のＮＣ自動旋
盤。 - 【請求項４】 主軸中心線に直交し且つ相互に直交する
ＸＹ両軸方向にＮＣ制御されて移動し、複数個の工具を
保持する刃物台を有し、該刃物台は、主軸中心線に直交
する平面に平行で相互に直交して移動する第１及び第２
の移動台と、該第１及び第２の移動台の移動方向に沿っ
て刃物台を駆動する第１及び第２の送りねじ手段とを有
するＮＣ自動旋盤において、前記第１及び第２の送りね
じ手段による第１及び第２の送り軸方向と、Ｘ軸方向が
工具の切り込み方向、Ｙ軸方向が工具の選択方向である
ＸＹ両軸方向とは、前記２個の送りねじ手段の熱膨張等
による伸び率の比から求められる角度θ＝ｔａｎ-1（ｂ
／ａ）だけ傾斜して配置されていることを特徴とするＮ
Ｃ自動旋盤。 - 【請求項５】 前記傾斜する角度θは４５°であること
を特徴とする請求項１又は４記載のＮＣ自動旋盤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12322494A JP3349586B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | Ｎｃ自動旋盤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12322494A JP3349586B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | Ｎｃ自動旋盤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07308803A true JPH07308803A (ja) | 1995-11-28 |
| JP3349586B2 JP3349586B2 (ja) | 2002-11-25 |
Family
ID=14855280
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12322494A Expired - Lifetime JP3349586B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | Ｎｃ自動旋盤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3349586B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013146525A1 (ja) | 2012-03-26 | 2013-10-03 | シチズンホールディングス株式会社 | 工作機械 |
-
1994
- 1994-05-13 JP JP12322494A patent/JP3349586B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013146525A1 (ja) | 2012-03-26 | 2013-10-03 | シチズンホールディングス株式会社 | 工作機械 |
| JPWO2013146525A1 (ja) * | 2012-03-26 | 2015-12-14 | シチズンホールディングス株式会社 | 工作機械 |
| EP2839909A4 (en) * | 2012-03-26 | 2016-04-20 | Citizen Holdings Co Ltd | MACHINE TOOL |
| US10252345B2 (en) | 2012-03-26 | 2019-04-09 | Citizen Watch Co., Ltd. | Machine tool |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3349586B2 (ja) | 2002-11-25 |
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