JPH0730780U - 座椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 あぐらや正座などの和式姿勢で座る時に、足
や腰に負担をかけないで座れるようにする。 【構成】 補助座部３は、その下端を、背もたれ部２に
軸５で回動自在に止めてあり、背もたれ部２の凹所４に
没入可能である。補助座部３は軸５を支点に回動させて
引出可能であり、主座部１より高い位置で、ほぼ水平状
態に支持具６によって固定保持される。補助座部３はあ
ぐら用補助座部７と正座用補助座部８とからなり、正座
用補助座部８はあぐら用補助座部７の凹所９に没入可能
である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として和室において、あぐらや正座で座る際に使用される座椅子 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の座椅子は、座部と背もたれ部とだけからなり、付設物としては、せいぜ い肘掛けを有する程度である。また、収納に都合のよいように座部と背もたれ部 とを折り畳み自在にしたものや、背もたれの傾斜角度を調節可能にしたものも提 案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが従来の座椅子では、座部が床面に密着して置かれる形式であり、座る 場合はこの座部の上に直接正座やあぐらの姿勢で座らねばならない。この為、足 や腰への負担が大きく、長時間座っていると足がしびれるなどの問題がでる。特 に昨今の洋式の椅子に馴れた若い人や、足、腰に疾患をかかえた老人などにとっ ては座ることそのものが苦痛である。

【０００４】 本考案はこのような点に鑑み、正座やあぐらをかいて座る際に、足、腰に負担 をかけないで、誰でも楽に座ることのできる座椅子を提供せんとするものである 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の座椅子の技術的手段は、主座部と、背もたれ部と、背もたれ部に軸支 された補助座部と、補助座部の支持具とからなり、補助座部は背もたれ部の凹所 に没入自在であり、回動させて引き出された補助座部は支持具によって主座部よ り高い位置でほぼ水平状に固定保持されることにある。

【０００６】 また、補助座部をあぐら用と、正座用との２種にしてもよい。

【０００７】

【作用】

本考案の座椅子では、補助座部は背もたれ部に軸支されていて、この軸を支点 にして自由に傾動させて引き出すことができる。背もたれ部には凹所が設けられ ていて、補助座部はこの凹所に没入させて収納できる。引き出した補助座部は支 持具によって、主座部より高い位置でほぼ水平状に固定保持される。利用者はこ の補助座部の上に尻を置いて座る。

【０００８】 あぐら用と、正座用との２種の補助座部を有するものでは、座り方に応じて補 助座部の選択ができる。

【０００９】

【実施例】

本考案の座椅子の一実施例を図面について説明する。１は主座部、２は背もた れ部であり、両者は固定関係にある。３は補助座部で、背もたれ部２に出没自在 に取付けられている。即ち、補助座部３は背もたれ部２の表面側の凹所４に没入 可能で、補助座部３の下端は、軸５によって背もたれ部２に回動自在に支持され ている。従って、収納状態では、補助座部３は、背もたれ部２の凹所４に、表面 が面一になるように嵌り込み、また前に倒すようにして引き出せば、主座部１の 上方にほぼ水平状態で固定保持される。なお、６はこの為の支持具である。

【００１０】 図示実施例では補助座部３は２体構成で、あぐら用補助座部７と、正座用補助 座部８とからなる。そして、あぐら用補助座部７が背もたれ部２の凹所４に没入 し、正座用補助座部８はあぐら用補助座部７に設けられた凹所９に没入する。な お、収納状態では背もたれ面は面一となるので、異物感を与えない。また、凹所 ４とあぐら用補助座部７との間、及び凹所９と正座用補助座部８との間には磁気 吸着式保持具１０，１０が取付けられていて、補助座部７，８が不用意に倒れ出 ないように配慮されている。

【００１１】 背もたれ部２は、図２に示されるように、上枠材１１、下枠材１２、及び左右 の側枠材１３，１３からなり、中央部は切抜かれた形状である。回動用の軸５は 側枠材１３からあぐら用補助座部７を貫通し、正座用補助座部８に達しており、 その適所を軸受金具１４で下枠材１２に支持されている。従って、各補助座部７ ，８はそれぞれ独立して回動傾倒させることが可能である。

【００１２】 補助座部を水平状態で固定保持する支持具６は正座用補助座部８と下枠材１２ との間に設けられている。即ち、図３に示されるように、支持具６の両端には軸 １５，１６が取付けられていて、この軸１５，１６はそれぞれ正座用補助座部８ に設けられた長孔１７、及び下枠材１２に設けられた長孔１８に嵌合している。 従って、補助座部８の回動時に支持具６が邪魔になることはなく、水平位置では 補助座部８を安定よく突り張り支持できる。なお、支持具６は正座用補助座部８ にだけ設けられており、あぐら用補助座部７は正座用補助座部８を介して支持さ れるようになる。補助座部７，８は主座部１の上方、１０〜１５ｃｍの高さで、 ほぼ水平に支持されるようにするのが好ましい。前記実施例では、主座部１、背 もたれ部２、補助座部３は全て木製であるが、必要に応じて各表面部を、クッシ ョン性を持たせる為に柔軟材製や弾性材製にすることも可能である。

【００１３】 なお、本考案の座椅子は前記実施例に限定されるものではなく、実用新案登録 請求の範囲の記載の範囲内で自由に変形実施できる。特に、主座部１、背もたれ 部２、補助座部３の材質や形状、補助座部３の数、支持具６の機構などは自由に 設計可能であり、また、主座部１と背もたれ部２とを、収納に便利なように折り 畳み自在形式にしてもよい。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の座椅子は、引出自在な補助座部を有するので、必要に応じて引き出し 、この補助座部の上に尻を置いて座ることにより、足や腰に負担をかけないで座 ることができる。この為、和式の座り方に不馴れな人や、足や腰に疾患を有する 人でも、長時間に互って楽に座ることができる。また、補助座部の不使用時には 背もたれ部に没入収納できるので、全く邪魔にならず、実用上、極めて便利であ る。

【００１５】 請求項２のものでは、あぐら用と正座用との２種の補助座部を有するので、座 り方に応じて補助座部の選択ができ、座り心地をより高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の座椅子の一実施例の断面図。

【図２】正面図。

【図３】Ａ−Ａ線拡大断面図。

【符号の説明】

１ 主座部 ２ 背もたれ部 ３ 補助座部 ４ 凹所 ５ 軸 ６ 支持具 ７ あぐら用補助座部 ８ 正座用補助座部 ９ 凹所

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 主座部と、背もたれ部と、背もたれ部に
   軸支された補助座部と、補助座部の支持具とからなり、
   補助座部は背もたれ部の凹所に没入自在であり、回動さ
   せて引き出された補助座部は支持具によって主座部より
   高い位置でほぼ水平状に固定保持されるようになってい
   る座椅子。
2. 【請求項２】 補助座部があぐら用補助座部と正座用補
   助座部とからなり、正座用補助座部はあぐら用補助座部
   に設けられた凹所に没入自在である請求項１記載の座椅
   子。