JPH07307453A - 単電子トンネル論理素子 - Google Patents

単電子トンネル論理素子

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JPH07307453A
JPH07307453A JP5476295A JP5476295A JPH07307453A JP H07307453 A JPH07307453 A JP H07307453A JP 5476295 A JP5476295 A JP 5476295A JP 5476295 A JP5476295 A JP 5476295A JP H07307453 A JPH07307453 A JP H07307453A
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electron
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tunnel junction
voltage
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力変動に対する安定出力を得ること。 【構成】 それぞれ単電子トンネル接合を有するインピ
ーダンス素子1,2を直列接続したチャネル形成回路を
有する。各インピーダンス素子1,2のトンネル抵抗を
1 ,R2 、接合キャパシタをC1 ,C2 としたとき、
1 >R2 ,C1≧C2 、又はR1 <R2 ,C1 ≦C2
を満たすようにする。これにより、アイランド部4への
蓄積電荷が入力電圧に対し、eのほぼ整数倍に量子化さ
れ、電流電圧特性がクーロン・ステアケイスを示し、方
形波状のクーロン振動特性が得られ、一定の入力電圧幅
に対し一定の出力電流値が得られるようになり、各入力
論理レベルに対応する電圧値のマージンを広げることが
可能となる。 【効果】 入力変動に対して安定した出力が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクーロン・ブロッケイド
による単一電子トンネリングを応用した論理素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、微小なキャパシタンスを有するト
ンネル接合において見られる単一電子トンネリングに関
する研究が盛んに行われるようになった。単一電子トン
ネリング現象を利用すれば、従来のマクロな電子デバイ
スに比べて桁違いに高速且つ低消費電力のデバイスが実
現可能になる。その実現に向けて、単一電子トンネリン
グデバイスの試作研究が随所で行われつつある。
【0003】単一電子トンネリングの起源について一言
で言うと以下のようなことになる。非常に小さなキャパ
シタンスを有するトンネル接合では、電子一個の出し入
れ(接合を介してのトンネル)に伴う充電エネルギの変
化が温度揺らぎkB T(T:絶対温度、kB :ボルツマ
ン定数)に比べて無視できない大きさになる。このよう
な状況下では、たとえ一個の電子のトンネルといえど
も、エネルギ的に損をするようなトンネルは禁止され
る。これがクーロン・ブロッケイドと呼ばれ、単一電子
トンネル現象の基本概念である。
【0004】このクーロン・ブロッケイド特性を利用し
た単一電子トンネル素子の基本単位は、トンネル接合を
二つ直列に接続した二重トンネル接合構造とそれらのト
ンネル接合に挟まれた中央電極に結合したゲート電極と
から構成される三端子素子で、特に、このタイプの素子
は単一電子トンネリングトランジスタ(SET)と呼ば
れている。図15はその構成を示すもので、51,52
は直列に接続されたトンネル接合部で、その一端はソー
ス電極部55、他端はドレイン電極部56とされてお
り、この二重トンネル接合構造によってチャネルを形成
する。その中央電極部(アイランド部)54にはゲート
電極57がキャパシタ53を介して接続されている。ソ
ース・ドレイン電極部55,56間に所定のバイアス電
圧VSD(=VS −VD )を印加し、ゲート電極57に電
圧Vg を印加すると、バイアス電圧Vb とチャネルを流
れる電流Iとの間に図16に示されるようなギップを持
ったリニアな特性が得られる。このように、SETはギ
ャップを越えるとほぼ線形な電流電圧特性(I−VSD
性)を持つものである。この図に示されるようにゲート
電極57にかける電圧を変えることによって、電流Iの
流れ始める電圧(クーロン・ブロッケイド電圧)を制御
することができる。図17はバイアス電圧VSC=Vb
一定にしてゲート電圧Vg を変えたときの電流Iを示し
たものである。この図に示すように、電流Iはゲート電
圧Vg に対して周期e/Cg で振動する。この現象はク
ーロン振動と呼ばれている。このクーロン振動を利用す
れば図15のSETをスイッチング素子として応用する
ことができる。つまり、例えばI≧IH を満たす領域の
電流値をハイレベル出力Hout 、I≦IL を満たす領域
の電流値をローレベル出力Lout とし、それぞれに対応
するゲートバイアスVg の領域をハイレベル入力Hin
びローレベル入力Linにすることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図17
から見て取れるように、ハイレベル出力Hout とローレ
ベル出力Lout とをより明確に区別するには、(IH
L )ができるだけ大きくなるように取れば良いことが
分かる。こうすると逆に入力のマージンは小さくなって
しまう。その結果、入力レベルの僅かの変化でハイレベ
ル出力Hout とローレベル出力Lout とが入れ替わって
しまう可能性が高くなる。というのも、Imin とImax
との間の変化は急峻に起こるからである。したがって、
これはSETの誤動作を誘発する原因となる。
【0006】本発明は上記事情を鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは二重トンネル接合の特
性を有効に利用し、入力の変動に対して安定した出力を
得ることのできる単一電子トンネル論理素子を提供する
ことにある。
【0007】特に、本発明は、トンネル接合部の接合パ
ラメータの設定によってその時定数を調整し、アイラン
ド部に蓄えられる電荷を入力電圧に対し素電荷eのほぼ
整数倍の値に量子化するようにし、もって電流電圧特性
としてクーロン・ステアケイスが得られる二重トンネル
接合を含む単一電子トンネル論理素子を提供することを
目的とする。
【0008】更に、本発明は、このクーロン・ステアケ
イスを得るにあたり、能動回路自体のトンネル接合部の
時定数を調整した二重トンネル接合構造を有する単一電
子トンネル論理素子を提供することを目的とする。
【0009】また、本発明は、能動回路のゲート入力部
に、これとは別のトンネル接合部を有する回路を電荷蓄
積用の手段として配し、この回路のトンネル接合部の時
定数を調整した単一電子トンネル論理素子を提供するこ
とを目的とする。
【0010】さらにまた、本発明は、その電荷蓄積制御
回路を二重トンネル接合回路によって構成した単一電子
トンネル論理素子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の単電子トンネル
論理素子は、第1、第2の単電子トンネル接合が直列に
接続されてなり、その両端にバイアス電圧が印加された
二重トンネル接合部と、前記第1、第2の単電子トンネ
ル接合の共通接続部に対して容量素子を介して接続され
た信号入力部とを備え、前記共通接続部に蓄えられる電
荷が、前記バイアス電圧に対し、素電荷の整数倍単位で
近似的に量子化されていることを特徴とする。
【0012】前記二重トンネル接合部において、第1i
(i=1,2)の単電子トンネル接合のトンネル抵抗R
T (i) 、接合キャパシタンスCが (i) RT (1) >R (2) ,C1 2 (ii) RT (2) >R (1) ,C2 1 のいずれかの条件を満たすように設定されている。
【0013】本発明の単電子トンネル論理素子は、ま
た、第1、第2の単電子トンネル接合が直列に接続され
てなり、その両端にバイアス電圧が印加された二重トン
ネル接合部と、前記第1、第2の単電子トンネル接合の
共通接続部に対して容量素子を介して接続された信号入
力部とを備え、該信号入力部と前記容量素子間の共通接
続部に蓄えられる電荷が、前記信号入力部に与えられる
入力電圧に対し、素電荷の整数倍単位で近似的に量子化
されていることを特徴とする。
【0014】前記信号入力部は、第1、第2のインピー
ダンス素子が直列に接続された回路からなり、前記第
1、第2のインピーダンス素子の共通接続部が前記容量
素子に接続されている。
【0015】前記第1、第2のインピーダンス素子のう
ち少なくとも一方が単電子トンネル接合によって形成す
ることができる。
【0016】前記第1、第2のインピーダンス素子はと
もに単電子トンネル接合からなり、これらの単電子トン
ネル接合は、トンネル抵抗B及び接合キャパシタンスの
うち少なくとも一つにおいて、互いに異なるものとする
ことができる。
【0017】前記容量素子及び信号入力部が複数個、前
記第1、第2単電子トンネル接合の共通接続部に対して
接続され構成とすることができる。
【0018】前記第1のインピーダンス素子のトンネル
抵抗RT (1) 、同素子の接合キャパシタンスC1 、前記
第2のインピーダンス素子のトンネル抵抗RT (2) 、同
素子の接合キャパシタンスC2 が、 (i) RT (1) 1 >RT (2) 2 (ii) RT (1) 1 <RT (2) 2 のいずれかの条件を満たすように設定されているのが望
ましい。
【0019】さらに言えば、 (i) RT (1) >RT (2) ,C1 ≧C2 (ii) RT (1) <RT (2) ,C1 ≦C2 のいずれかの条件を満たすのがより望ましい。
【0020】
【作用】本発明によれば、ゲート回路への入力電圧に対
する出力電流特性がクーロン・ステアケイスを示すよう
にアイランドへの電荷蓄積を制御するようにしているた
め、入力信号の電圧値に対する出力電流値の特性(クー
ロン振動特性)として方形波状の特性が得られ、入力信
号の一定の電圧幅に対し一定の出力電流値が得られるよ
うになり、各入力論理レベルに対応する電圧値のマージ
ンを広げることが可能となる。これにより、二重トンネ
ル接合の特性を有効に利用し、入力の変動に対して安定
した出力を得ることができる。
【0021】また、上記クーロン振動特性におけるハイ
レベル出力及びローレベル出力にそれぞれ対応する出力
電流値それらの差ができるだけ大きくなるように変えた
としても入力電圧幅は一定幅が維持されるため、入力論
理レベルに対する電圧値のマージンを狭めることなくハ
イレベル出力とローレベル出力との差を広げることがで
きる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。図1は本発明の第1実施例に係る単一電
子トランジスタの回路構成を示すものである。この図に
おいて、能動回路としての二重トンネル接合回路をなす
キャパシタ1,2はそれぞれ容量C1 ,C2 を持ち、電
荷のトンネリングが可能なトンネル接合を形成してい
る。それらのトンネル抵抗はそれぞれR1 ,R2 である
とする。ただし、これらの接合パラメータの値は少なく
とも接合を介して一電子単位のトンネリングが期待で
き、クーロン・ブロッケイドが起こるような範囲に設定
されているものとする。このためには、例えば以下のよ
うな条件を満たしていればよい。 min(e2 /2C1 ,e2 /2C2 )≧kB T (1) Ri ≧Rq ,(i=1,2) (2) ここで、eは素電荷、kB はボルツマン定数、Tは絶対
温度、Rq =h/(2e2 )=12.9kΩは量子抵抗
である。図1に示すように、トンネル接合部1,2は直
列に接続されることにより二重トンネル接合構造を成
し、その各端はそれぞれソース電極5及びドレイン電極
6とされており、VSD(=VS −VD )印加端子とされ
る。トンネル接合部1とトンネル接合部2とで挟まれた
符号4で示された領域は二重トンネル接合のアイランド
部に当たる。このアイランド部4は、容量がCg である
トンネルが起こらない通常のキャパシタ3を介してゲー
ト電極7に接続され、これが信号の入力端子となる。
【0023】従来、考えられている単一電子トランジス
タと同じような電流電圧特性(I−VSD特性)、即ち、
ギャップを持ったほぼ線形なI−VSD特性を示すような
設計では目的を達成することはできない。ところが、二
重トンネル接合構造ではクーロン・ステアケイスと呼ば
れる階段状のI−VSD特性を示すような接合パラメータ
値の組合わせが存在する。この特性を利用すれば目的に
見合う効果が期待できる。
【0024】二重トンネル接合構造において、このクー
ロン・ステアケイスは、印加バイアス電圧VSDによるア
イランド部4へのインクレメンタルチャージングの結果
として生ずる。ここで、ゲートバイアスVg を印加して
アイランド部4上に電荷を溜めるのではないことに注意
すべきである。クーロン・ステアケイスが生ずるとき、
アイランド部4上の電荷は、ほぼ整数値×e(e:素電
荷)に量子化される。それ故、アイランド部4上に電荷
が蓄積されるように接合パラメタ値を決める必要があ
る。このためにはトンネル接合部1及び2の時定数R1
1 及びR2 2にある程度の差があれば良い。即ち、
1 1 >R2 2 、またはR1 1 <R2 2
(3)のどちらかの条件を満たすように接合パラメータ
値を設定すれば良い。勿論、これらの時定数の差は大き
いほど望ましい。好ましくは一桁以上異なるように設定
する。
【0025】さらに、印加バイアス電圧によるアイラン
ド部4へのインクレメンタルチャージングの効果を高め
るには、次に示す式(4)または(5)として示される
条件のうちどちらかを満たすように接合パラメータ値を
絞り込めばよい。 R1 >R2 ,C1 ≧C2 (4) R2 >R1 ,C2 ≧C1 (5) これらの条件式においても大小の差が大きいほど望まし
いこととなる。
【0026】ここでは話を簡単にするために、式(4)
の条件を満たすように接合パラメータ値を取ったとき
の、図1で示される非対称二重トンネル接合単一電子ト
ランジスタ(A−SET)の伝導特性とその効果につい
て説明しよう。図2に図1に示すA−SETの代表的な
I−VSD特性を、図3に同SETのゲートバイアスVg
を変化させたときのI−Vg 特性、所謂、クーロン振動
の様子をそれぞれ示した。図2に示すようにI−VSD
性はバイアス電圧VSDに対しクーロン・ステアケイスを
示しており、能動回路を構成する当該二重トンネル接合
回路は同時に電荷蓄積制御回路も内包していることとな
る。この場合、図3から見て取れるように、ゲート電圧
g に対して出力電流Iはほぼ矩形状に変化し、これが
周期的に繰り返される。したがって、入力電圧Vg を矩
形のほぼ平らな部分の中間点に相当する電圧に設定すれ
ば、入力電圧Vg の変動に対して安定した出力が得られ
る。さらに、周期性を利用すれば、二つの入力レベルを
十分離した値に設定することも可能である。
【0027】例えば、電流値の大きい方をハイレベル出
力(Hout )、それを与える電圧領域の中間点をVH
一方、電流値の小さい方をローレベル出力(Lout )と
して、それを与える電圧領域の中間点をVL とする。こ
のとき、VH <VL のように選んで、VH 近傍をローレ
ベル入力Lin、VL 近傍をハイレベル入力Hinとすれ
ば、このとき、このA−SETはインバータとしての働
きを有する。また、クーロン振動の周期性(この例では
振動周期はe/C1 )を利用してVH >VL のように選
び、VH 近傍をハイレベル入力Hin、VL 近傍をローレ
ベル入力Linとすれば、通常のスイッチング動作を行う
ようにすることができる。前述したように、周期性によ
ってVL とVH とを十分離して設定することもできる。
【0028】ここでは、トンネル接合構造が二つ直列に
接続された二重トンネル接合構造を基本要素とする単一
電子トランジスタを考えたが、より一般的には、複数の
トンネル接合が直列に接続された単一電子トンネル接合
列から成る多重トンネル接合構造で構成される単一電子
トランジスタに対しても事情は同様である。
【0029】図4は本発明の第2実施例に係る単一電子
トランジスタの回路構成を示すものである。この図に示
す能動回路を構成する二重トンネル接合回路は対称二重
接合構造とされており、8,9はそのトンネル接合部、
10はそのソース電極、11はドレイン電極、12はア
イランド部で、ここでは、トンネル接合部8,9の接合
パラメータが対象になっているものであって、クーロン
・ステアケイスを示さない従来型のものとなっている。
【0030】アイランド部12にはトンネルの起こらな
い通常のキャパシタ17を介して電荷蓄積制御回路が接
続されている。トンネル接合部13とインピーダンス回
路14との直列接続回路から構成され、キャパシタ17
はそれらの間の中央電極(アイランド)部16に接続さ
れている。当該制御回路のトンネル接合部13側の端部
は量子化対象信号を入力するためのゲート電極15とさ
れている。この電荷蓄積制御回路のアイランド部16に
は量子化された電荷が蓄えられる。即ち、二重トンネル
接合をドライブする電圧に対し、ある幅を持ってほぼ整
数値×e(e:素電荷)の電荷がアイランド部16に蓄
積され、これにより、アイランド部12のポテンシャル
を制御する。このことは図4に示されるような構成にす
れば、ある幅の入力電圧Vg に対してほぼ一定の出力電
流Iが得られることを意味しており、入力信号に対して
マージンを持った素子設計が可能になる。このインピー
ダンス回路ZCとしては中央電極16に一電子単位のチ
ャージング機能を保持するものであれば何でもよい。例
えば、単一電子トンネル接合構造や単一電子トランジス
タを含むものや、またZC自体なくてもよい。前述した
2以上のトンネル接合部を有する多重単一電子トンネル
接合列とその互いに隣合うトンネル接合に挟まれたアイ
ランド部から容量素子を介して引き出された端子群とを
備えたものや、単なる通常のキャパシタ列などが考えら
れる。いずれにせよ回路14の容量をトンネル接合部1
3の接合容量C13の10倍程度とすれば、入力信号に対
して十分なマージンがとれる。例えば、C13=10aF
とすれば回路14としては100aF程度の容量を有す
るものを用いればよい。
【0031】図5はインピーダンス回路14をトンネル
接合構造を有するものにより構成したものを示してい
る。この図において、この場合、2個のトンネル接合部
13,18からなる二重トンネル接合回路がその電荷蓄
積制御回路を構成する。アイランド部16はトンネル接
合部8とトンネル接合部9とで挟まれたアイランド部1
2に、容量がCg であるキャパシタ17を介して接続さ
れている。トンネル接合部8,9,13,18はそれぞ
れ容量がC8 ,C9 ,C13,C18で、トンネル抵抗がR
8 ,R9 ,R13,R18である。
【0032】能動回路のドレイン電極11は接地され、
ソース電極10は出力電圧Vout を取出す出力端子10
に接続され、さらに抵抗値がRl である負荷素子20に
接続されている。この負荷素子20の他端は、当該トラ
ンジスタを駆動するために必要なバイアス電圧Vb を供
給するためのバイアス電圧印加端子21と接続されてい
る。
【0033】電荷蓄積制御回路のトンネル接合部13側
の電極22は当該トランジスタに電圧Vg の量子化対象
信号を入力するためのゲート電極22とされる。トンネ
ル接合部18側の電極23は接地されている。
【0034】このトランジスタはクーロン・ブロッケイ
ドが起こるような環境下で動作するものとする。そのた
めに各構成素子は、例えば、
【0035】
【数1】 のような条件を満たせば良い。ここで、eは素電荷、k
B はボルツマン定数、Tは絶対温度、Rq =h/(2e
2 )=12.9kΩは量子抵抗である。また、C(i)
Σ (i=1,2)は二つの二重トンネル接合回路それ
ぞれのアイランド部12,16の静電容量であり、C
(1) Σ =Cg +C8 +C9 、C(2) Σ =Cg +C13
+C18のように表される。
【0036】能動回路を構成する二重トンネル接合回路
は高インピーダンス環境下で動作するように負荷素子2
0の抵抗値Rl が小さくとも量子抵抗値Rq 以上の値を
有するものとする。すなわち、 R≧Rq (8) となるように設定する。加えて、この二重トンネル接合
回路はクーロン・ステアケイスと呼ばれる階段状に変化
するI−VSD特性を示さないような接合パラメータで構
成されているものとする。このためには接合パラメータ
が R8 ≧R9 ,C8 ≦C9 (9) または、 R8 ≦R9 ,C8 ≧C9 (10) を満たしていれば良い。
【0037】一方、電荷蓄積制御回路の二重トンネル接
合回路は低インピーダンス環境下で動作するように、そ
れらに接続される電極等の抵抗成分は量子抵抗の値Rq
に比べて十分小さいものとする。さらに、この二重トン
ネル接合回路はクーロン・ステアケイスと呼ばれる階段
状に変化するI−Vg 特性を示すように、非対称な接合
パラメータで構成されているものとする。この場合、二
重トンネル接合回路でクーロン・ステアケイスが生じる
には、条件 R13>R18,C13≧C18 (11) または R13<R18,C13≦C18 (12) が満たされていれば良い。これらの条件が満たされてい
るとき、二重トンネル接合回路のゲート電極22に電圧
g を印加すると、|Vg |<Vc の範囲ではトンネル
は禁止されてトンネル電流が流れない。この臨界点の電
圧Vc をクーロン・ブロッケイド電圧と呼ぶ。一方、|
g |≧Vc なる領域では印加電圧の増加に伴ってトン
ネル電流が階段状に増大するクーロン・ステアケイスが
出現する。この減少はクーロン・ブロッケイド条件下に
おいて当該二重トンネル接合回路のアイランド部16の
電荷が素電荷eを単位に量子化されることに起因してい
る。つまり、印加電圧Vg を増加して行くにつれてアイ
ランド部16の電荷が±eずつ変化することによる(こ
の素電荷eの前の符号+,−は二重トンネル構造の接合
パラメータに依存する)。以下、簡単のため、例えば、
式(12)で示される条件が満たされている場合を考え
る。この場合、クーロン・ブロッケイド電圧はVc =e
/(2C18)になる。一般に、クーロン・ステアケイス
のステップの幅ΔV2 はトンネル接合部13,18の接
合パラメータや温度などに依存するが、式(6)が十分
満たされるような温度で、かつ特に、R18>>R13のよう
に二重トンネル接合のトンネル抵抗が極端に異なってい
れば、近似的に ΔV2 =e/C18 (13) によって与えられる。信号電圧Vg に対して、電荷蓄積
制御回路となる二重トンネル接合回路のアイランド部1
6上の電荷n2 は素電荷eを単位として表示してある。
この時、キャパシタ17には Qg =(Cg /CΣ (2) )e・n2 (14) の電荷が誘起される。
【0038】さて、能動回路部は高インピーダンス環境
下で動作するので、クーロン・ブロッケイド電圧Vc1は Vc1=e/(2C1 ) (15) である。ただし、C1 はトンネル接合部8,9のキャパ
シタC8 ,C9 の直列合成容量 C1 =C8 ・C9 /(C8 +C9 ) (16) である。電極10の出力電圧が Vout ≧Vc1 (17) となるようにバイアス電圧Vb を電圧印加端子21に印
加すれば、出力電圧Vou t は式(14)で与えられるQ
g に対して素電荷eを周期に変動する。理想的な場合に
【0039】
【数2】 xはQg に応じて−0.5≦x<0.5の範囲の値を取
るので、Vout はx=−1/2の時に最小になり、xが
増大するにつれてVout も増大し、x=1/2−0+
時に最大になる。それ故、−0.5<xL <0,0<x
H <0.5の範囲でxL ,xH を適当に選んで、xが−
0.5≦x≦xL の範囲の出力を信号の『ローレベ
ル』、xがxH ≦x<0.5の範囲の出力を信号の『ハ
イレベル』に対応づけることが出きる。但し、−0.5
≦x≦xL 或いはxH ≦x<0.5の時の出力の変動幅
が、式(13)で与えられる、電荷蓄積制御回路のクー
ロン・ステアケイスのステップ幅ΔV2 に納まるように
接合パラメータを選ばなくてはならない。
【0040】以下の議論においてVb ,Rl を Vb =Vc1+α・δV,Rl =γ・(R13+R18) (21) のように書き表しても一般性を失わない。式(7)及び
(8)の条件により、γは γ≧1/2 (22) を満たしていれば良いこととなる。また、式(17)に
示す条件によりα=γとすれば十分であることが判る。
このとき、式(18)は Vout =Vc1+(γ/(γ+1))・(1+2x)δV (23) のように書ける。式(23)においてx=−1/2,x
=xL を代入して、ローレベル信号VL の下限値VL
(inf) と上限値VL (sup) とが以下のように決ることと
なる。 VL (inf) =Vc1L (sup) =Vc1+(γ/(1+γ))(1+2xL )δV (24) また、式(23)において、x=xH ,x=1/2を代
入すれば、ハイレベル信号VH の下限値VH (inf) と上
限値VH (sup) とが以下のように決まる。 VH (inf) =Vc1+(γ/(1+γ))(1+2xH )δV VH (sup) =Vc1+(2γ/(1+γ))δV (25) 次に、電荷蓄積制御回路への入力について述べる。
【0041】
【表1】 表1はこの電荷蓄積制御回路のアイランド部16上の電
荷がそれぞれn2 ・e、またはn´2 ・eであるときの
式(14)で与えられるQg の値と式(20)で与えら
れるxの値とを示したものである。図6によれば、アイ
ランド部16上の電荷がこのようになるには、電荷蓄積
制御回路のゲート電極22に ΔV2 ・(n2 −(1/2))<V2 <ΔV2 ・(n2
+(1/2)) または、 ΔV2 ・(n′2 −(1/2))<V2 <ΔV2
(n′2 +(1/2)) を満たす電圧V2 を入力すれば良い。ここで、n2
n′2 は整数である。これらの式によってn2 で特徴づ
けられる電圧を入力信号の『ローレベル(VL )』、n
´2 で特徴付けられる電圧を入力信号の『ハイレベル
(VH )』に対応付けることにする。この式に式(1
3)を代入して書直すと、 (e/C18)(n2 −(1/2))<VL <(e/C18)(n2 +(1/2)) (26) (e/C18)(n′2 −(1/2))<VH <(e/C18)(n′2 +(1/2)) (27) のようになる。式(26)、(27)と式(24)、
(25)とを関係付けると、 VL (sup) ≦(e/C18)(n+(1/2)) (28) VL (sup) −VH (inf) <e/C18 (29) VH (inf) ≧(e/C18)(n′−(1/2)) (30) VL (sup) −VH (inf) <e/C18 (31) が得られる(n2 、n′2 をそれぞれn,n′と書き正
した)。
【0042】ここで具体的に、 C13=(5−3β)Cg , C18=3(2+β)Cg (32) (C8 /Cg )+(C9 +Cg )=2p, (C8 /Cg )・(C9 /Cg )=q,(p,q>0) (33) n′=n+3,n=5,17,29,… (34) のように取った場合の論理ゲートを考える。今は、条件
(12)が成り立っている状況を考えているから、βは (−1/6)≦β<(5/3) (35) の範囲になければいけない。この時、Cg /CΣ (2)
1/12であるから、表1は表2のように書き表せる。
【0043】
【表2】 ここで、xL とxH とを xL =−7/24,xH =9/24 (36) のように選ぶ。
【0044】
【数3】 これらの条件、及び式(22)を満たすようにβ,γ,
p,q,n(=5,12,29,…)を選び、式(2
6)、(27)で与えられるVL 及びVH を、それぞれ
入出力信号ハイレベル(H)及びローレベル(L)に対
応付ければ、図5で示されるトランジスタの入出力状態
は次の表3で与えられる。
【0045】
【表3】 したがって、上述のように構成された単電子二重トンネ
ル接合素子はインバータとして動作することとなる。
【0046】具体的なβ,γ,p,q,nの値としてβ
=1.5、γ=10、n=5のように取れば、式(3
7)〜(39)を満足するp,qは図7の斜線で示した
領域になる。例えば、p=2.5、q=5.5は斜線領
域内にある。このようにβ、γ、p、q、nの値を定め
ると、式(32)、(33)によりC8 はほぼ1.6C
g ,C9 ははぼ3.4Cg 、(またはC13はほぼ3.4
g 、C18はほぼ1.6Cg )C13はCg /2、C18
21Cg /2、としてトンネル接合のキャパシタンスが
決まる。Cg は式(6)を満たすようにすれば良い。一
方、トンネル接合のトンネル抵抗は、条件(9)(また
は(10))、(12)及び(7)が満たされるように
選べば良い。
【0047】このように接合パラメータを定めれば、上
記第3の実施例のトランジスタはインバータとして動作
することになる。
【0048】本実施例によれば、電荷蓄積制御回路の接
合パラメータがクーロン・ステアケイスを示すように設
定され、その入力電圧Vg −アイランド部の蓄積電荷n
2 との階段状の特性により所定範囲の入力電圧に対し
て、能動回路を流れる電流Iが同一値となり、出力電圧
out としても同一の値が得られるようになっているの
で、入力マージンが向上するという効果が得られること
となる。
【0049】図8は本発明の第4実施例に係る単電子ト
ンネル論理素子の構成を示すものである。これは2入力
素子として機能するもので、I−VSDカーブにおいてク
ーロン・ステアケイスを示さない能動回路としての二重
トンネル接合回路と、クーロン・ステアケイスを示す電
荷蓄積制御回路としての2個の二重トンネル接合回路と
を備えている。
【0050】トンネル接合部13一端は信号電圧Vg1
入力端子となるゲート電極22とされ、トンネル接合部
18一端の電極23は接地されている。トンネル接合部
13,18の共通接続点であるアイランド部16と能動
回路のアイランド部12との間には容量値がCg1のキャ
パシタ17が接続されている。
【0051】第2の電荷蓄積制御回路は第3の二重トン
ネル接合回路によって構成され、トンネル接合部13
1,132の直列回路からなっている。C131 はトンネ
ル接合部131の容量、R131 は同接合部131のトン
ネル抵抗、C132 はトンネル接合部132の容量、R
132 は同接合部132のトンネル抵抗である。トンネル
接合部131の一方の電極は信号電圧入力端子Vg2とさ
れ、トンネル接合部132の一方の電極は接地されてい
る。トンネル接合部131,132間のアイランド部1
62には容量値Cg2のキャパシタ171の一端が接続さ
れ、その他端が能動回路に接続されている。
【0052】以上のように構成されたトランジスタはク
ーロン・ブロッケイドが起こるような環境下で動作する
ものとする。
【0053】
【数4】 ここで、CΣ (i) (i=1,2,3)は三つの二重ト
ンネル構造それぞれの中央電極の静電容量であり、C
Σ (1) =Cg1+Cg2+C8 +C9 、CΣ (2) =Cg1
+C13+C18、CΣ (3) =Cg2+C131 +C181 のよ
うに表される。
【0054】そして、第3の実施例と同様に、負荷素子
20の抵抗値Rl は能動回路が高インピーダンス環境下
で動作するように式(8)で示される条件を満たすよう
に設定する。一方、電荷蓄積制御回路を構成する二重ト
ンネル接合回路は低インピーダンス環境下で動作するよ
うに、それらに接続される電極等の抵抗成分は量子抵抗
q に比べて十分小さくなるようにする。
【0055】さらに、これらの条件に加えて、能動回路
は電流電圧特性においてクーロン・ステアケイスを示さ
ないように式(9)または(10)を満たす接合パラメ
ータで構成され、一方、電荷蓄積制御回路を構成する二
重トンネル接合はI−VSD特性がクーロン・ステアケイ
スを示すように R13>R18,C13≧C18(トンネル接合部13,18の場合) R131 >R181 ,C131 ≧C181 (トンネル接合部131,181の場合) (42) または R13<R18,C13<=C18(トンネル接合部13,18の場合) R131 <R181 ,C131 ≦C181 (トンネル接合部131,181の場合) (43) を満たす非対称な接合パラメータで構成されているもの
とする。
【0056】式(42)または(43)に示される条件
が満たされている状態で、電荷蓄積制御回路のゲート電
極22,221に電圧を印加したとき、その印加電圧の
絶対値|Vg1|,|Vg2|がクーロン・ブロッケイド電
圧Vc2,Vc3以下ならばトンネルは禁止されてトンネル
電流が流れない。一方、印加電圧の絶対値|Vg1|,|
g2|がクーロン・ブロッケイド電圧Vc2,Vc3以上の
領域ではクーロン・ステアケイスが出現する。以下、簡
単のため、例えば、式(43)が満たされている場合を
考える。この場合、クーロン・ブロッケイド電圧はVc2
=e/(2C18),Vc3=e/(2C181 )になる。一
般に、クーロン・ステアケイスのステップの幅ΔV2 ,
ΔV3 は接合パラメータや温度などに依存するが、式
(40)が十分満たされ、且つR18>>R13,R181 >>R
131 のように二重接合のトンネル抵抗が極端に異なって
いれば、近似的に ΔV2 =e/C18 ΔV3 =e/C181 (44) によって与えられる。印加電圧Vg1,Vg2に対して、各
二重トンネル接合回路のアイランド部16,162上の
電荷n2 ,n3 が量子化される様子を図6に表示した。
この時、キャパシタ17,171には Qg1=(Cg1/CΣ (2) )e・n2 Qg2=(Cg2/CΣ (3) )e・n3 (45) の電荷が誘起される。
【0057】端子10の出力電圧Vout が式(17)で
示される条件を満たすように適当なバイアス電圧Vb
電圧印加端子21に印加すれば、理想的な場合には、V
outは式(18)のようになる。
【0058】
【数5】 それ故、Vout は式(45)で与えられるQg1,Qg2
和、すなわちQg1+Qg2に対して素電荷eを周期に変動
する。第3の実施例において述べたように、xL とxH
とを適当に決めれば、xが−0.5≦x≦xL の範囲の
出力を『ローレベル』信号、xがxH ≦x<0.5の範
囲の出力を『ハイレベル』信号に対応付けることができ
る。但し、出力信号の変動幅が式(44)で与えられる
クーロン・ステアケイスのステップ幅ΔV2 ,ΔV3
納まるようにパラメータを選ぶ必要がある。
【0059】ここで再び、第1の実施例に倣ってVb
l とを式(21)のように書直す。式(8)に示す条
件と式(41)、そして式(17)に示す条件により、
α=γと取り、γは(22)のようにすれば十分であ
る。この時、Vout は式(23)のように書き表すこと
ができ、ローレベル信号及びハイレベル信号の上下限は
それぞれ式(24)及び(25)のように決まる。以
下、分かり易いように Cg1=Cg2=Cg ,C131 =C13,C181 =C18 (47) である場合について考える。
【0060】
【表4】 表4は電荷蓄積制御回路を構成する第2及び第3の二重
トンネル接合回路のアイランド部16,162上の電荷
がそれぞれ(n2 ・e,n3 ・e)、または、(n′2
・e,n′3 ・e)であるときの式(46)で与えられ
るxの値を示した表である。
【0061】図6によれば、アイランド部上の電荷がこ
のようになるには、第2及び第3の二重トンネル接合回
路のゲート電極22,221に ΔV2 ・(n2 −(1/2))<V2 <ΔV2 ・(n2
+(1/2)) ΔV3 ・(n3 −(1/2))<V3 <ΔV3 ・(n3
+(1/2)) または ΔV2 ・(n′2 −(1/2))<V2 <ΔV2
(n′2 +(1/2)) ΔV3 ・(n′3 −(1/2))<V3 <ΔV3
(n′3 +(1/2)) を満たす電圧V2 ,V3 を入力すれば良い。ここで、n
2 ,n′2 またはn3 ,n′3 は整数である。これらの
式で与えられるn2 ,n3 に対する電圧を入力信号の
『ローレベル』、n′2 ,n′3 に対する電圧を入力信
号の『ハイレベル』に対応づけることにする。この例で
は、第2及び第3の二重トンネル接合のキャパシタンス
は同じ値だからΔV2 =ΔV3 である。それ故、第2及
び第3の二重トンネル接合回路に対して同じ大きさの入
力信号を使うためにはn2 =n3 =n、n′2 =n′3
=n′として良い。然るに、式(44)を代入して上式
を書直すと、 (e/C18)(n−(1/2))<VL <(e/C18)(n+1/2) (48) (e/C18)(n′−(1/2))<VH <(e/C18)(n′+1/2) (49) のようになる。式(48)、(49)と式(24)、
(25)とを関係付ければ、第3の実施例と同様の式
(28)〜(31)が得られる。
【0062】ここで具体例として、 C131 =C13=(11−3β)Cg , C181 =C18=3(4+β)Cg (50) (C8 /Cg )+(C9 /Cg )=2p, (C8 /Cg )・(C9 /Cg )=q,(p,q>0) (51) n′=n+3,n=5,29,53,… (52) のように取った場合の論理ゲートを考える。今は、条件
(43)が成り立っている状況を考えているから、βは −1/6≦β<11/3 (53) の範囲になければいけない。このとき、Cg1/CΣ
(2) =Cg2/CΣ (3) =1/24であるから、表4は
表5のように書き表せる。
【0063】
【表5】 ここで、xL とxH とを xL =−7/24,xH =9/24 (54) のように選ぶ。式(54)を式(24),(25)に適
用し、式(15),(16),(19),(50),
(51)を使って、式(28)〜(31)を評価する
と、
【0064】
【数6】 これらの条件、及び式(22)、(47)、(53)を
満たすようにβ,γ,p,q,n(=5,29,53,
…)を選び、式(48)と(49)で与えられるVL
H とを、それぞれ入出力信号のハイレベル(H)及び
ローレベル(L)に対応づければ、図8で示される素子
の入出力状態は次の表5で与えられる。
【0065】
【表6】 したがって、上述のように構成された単電子二重トンネ
ル接合素子はNORゲートの動作をする。
【0066】具体的なβ,γ,p,q,nの値としてβ
=3.5、γ=10、n=5のように取れば、式(5
5)〜(57)を満足するp,qは図9の斜線で示した
領域になる。例えば、p=5、q=24は斜線領域内に
ある。こうしてβ,γ,p,q,nの値を定めると、式
(50)、(51)、(47)により次のようにトンネ
ル接合のキャパシタンスが決まる。 C8 =4Cg ,C9 =6Cg , (またはC8 =6Cg ,C9 =4Cg ), Cg1=Cg2=Cg , C131 =C13=Cg /2, C181 =C18=45Cg /2 Cg は式(40)に示す条件を満たすようにすれば良
い。一方、トンネル接合のトンネル抵抗は、式(9)
(または(10))、(43)及び(41)で示す条件
が満たされるように選べば良い。
【0067】このように単電子トンネル論理素子のパラ
メータを定めれば、本実施例の論理素子はNORゲート
になる。なお、図8において負荷素子20及び出力端子
10の一連の回路部を11の位置に挿入するように11
の側に接続すればORゲートとに動作させることも可能
である。
【0068】上記第3、第4実施例では、前者が1入力
論理素子、後者が2入力論理素子を構成するものについ
て説明したが、本発明は更に多入力素子を構成すること
も可能である。この場合、オーミックな特性を示す能動
回路を構成する第1の二重トンネル接合回路のアイラン
ド部に第k(k=2,3,…)の二重トンネル接合回路
のアイランド部をキャパシタを介して接続することとな
る。図10はこのときの回路構成を示すものである。こ
の図において、192〜19kはクーロン・ステアケイ
ス特性を示す第k(2,3,…)の二重トンネル接合回
路からなる電荷蓄積制御回路である。電荷蓄積制御回路
193〜19kは全て電荷蓄積制御回路192と同一構
成のものである。
【0069】第1、第2の実施例から明らかなように、
オーミック特性を示す能動回路を成す二重トンネル接合
回路のトンネル接合キャパシタンスC8 ,C 9及びトン
ネル抵抗R8 ,R9 と、第2〜第kの二重トンネル接合
回路192〜19kのトンネル接合キャパシタンスC
130 ,C131 ,…,C13(k-2) ,C18,C181 ,…,C
18(k-2) とトンネル抵抗R130 ,R131 ,…,R
13(k-2) ,R18,R181 ,…,R18(k-2) とを設定する
ことにより、入力電圧信号Vg1〜Vg(k-1)と出力信号V
out とに所定の論理演算結果が得られるようになる。
【0070】最後に、本発明における第一の実施例の素
子構造と作製方法に関して図面を参照しながら説明す
る。図11は本発明に係わるA−SETの素子構造を示
す図である。
【0071】まず、図11(b)に示すように、半絶縁
性バルクInAs基板31上に高純度のInAs層32
をMBE法もしくはMOCVD法でエピタキシャル成長
させ、次いで、不純物無添加のGax In1-x Asバリ
ア層33を6nmから10nm程度、MBE法もしくは
MOCVD法でエピタキシャル成長させる。その後、ド
ナー不純物としてSn を含むn−Gax In1-x As層
34を成長させる。ここで、Gax In1-x Asの混晶
比xは0.5以上が望ましい。また、n−Gax In
1-x As層34に含ませる不純物はSn以外にも、Ga
x In1-x Asに対してドナータイプになるものであれ
ば何を使ってもよいことは言うまでもない。こうしてで
きたInAs層32とGax In1-x As層33のヘテ
ロ界面には二次元ガス系が形成される。
【0072】次に、n−Gax In1-x As層34上部
に図11(a)に示される形状の金属的な第1ゲート電
極35を形成し、シリコン酸化膜36を介して第2ゲー
ト電極37、及び第3ゲート電極38を形成する。ここ
で、第1ゲート電極35を形成する前に、n−Gax
1-x As層34上にTe等のドナータイプの不純物を
ドープしたn−InAs層を成長した後で、その上に第
1ゲート電極35を形成しても良い。また、第3のゲー
ト電極38は第2ゲート電極37を形成した後、さら
に、その上にシリコン酸化膜を積層してから形成しても
良い。その場合、第3のゲート電極38の配置はその縁
が第2ゲート電極37に重なるようになっていても構わ
ない。以上において、シリコン酸化膜の代わりに他の絶
縁膜を用いてもよい。
【0073】第1ゲート電極35に印加する電圧を制御
し、その下部に位置する二次元電子ガスを排除すれば、
細線状に伝導チャネルを形成することができる。さら
に、第2ゲート電極37に印加する電圧を制御して細線
状伝導チャネルにバリアが形成できる。これらがトンネ
ル接合の役割を果たし、それらに囲まれた領域がアイラ
ンド部に相当する。二つの第2ゲート電極37のそれぞ
れで印加電圧を制御することによって、トンネル抵抗や
キャパシタンスの大きさを別々に変えることができる。
これによって、接合パラメータをクーロン・ステアケイ
スが生じる得るように非対称に設定することも可能にな
る。第3のゲート電極38はアイランド部のポテンシャ
ルを制御するために設けられており、図1で示されるA
−SETのゲート電極7に相当するものである。
【0074】ここではヘテロ界面を形成するためにIn
As/Gax In1-x Asの組合わせを用いたが、この
他にもGaAs/Alx Ga1-x Asなどの組合わせも
可能である。また、第1のゲート電極の形状及び配置を
変えれば、Si/SiO2 系の反転層を二次元電子ガス
系として利用することもできる。加えて、第1、第2、
第3のゲート電極に関しても、その形状や配置は図11
(a)に示されるものだけに限らない。細線状の伝導チ
ャネルとそのチャネル上の一部にトンネルバリアが形成
されさえすれば、どのような形状・配置のゲート電極で
あっても構わない。例えば、第2、第3のゲート電極が
第一電極と同様にスプリットゲートとなっていてもよ
い。ここで示した実施例ではトンネル接合のキャパシタ
ンス及びトンネル抵抗の大きさをゲート電極を介して制
御可能な構造としたが、勿論、これに限ったものではな
い。二重トンネル接合が非対称になるように予め各トン
ネル接合のパラメータを決めておいて、例えば、『金属
−トンネル絶縁膜−金属』のような構造で非対称二重ト
ンネル接合を作り込んでもよい。
【0075】第3の実施例についてもゲート電極の形状
や配置を図12に示すようにすれば、同様の方法で作製
できるが、ここでは別の方法、即ちプレーナ行程を経る
作製方法に関して図13、図14(a)、図14(b)
を眺めながら説明する。図13は第3実施例の構造を上
から見た平面図である。図14(a)、(b)はそれぞ
れ図13においてA−A′、B−B′に沿って切ったと
きの断面図である。ただし、図14(a)の411,4
12及び図14(b)の45,46は実際には見えない
が、説明の都合上、書込んでいる。
【0076】まず、絶縁性基板41上に金属的膜を堆積
した後、レジストを載せる。光、或いは電子ビームを使
って露光して細線状にレジストを残し、エッチング処理
を施し、細線状の金属領域42を形成する。その上部一
面に絶縁膜43を堆積し、電子ビームや収束イオンビー
ムを用いて細線状金属配線42に掛かる位置を一部削っ
て穴を開け、薄くしてトンネル接合部44を作る。穴の
サイズは面積が0.01μm2 程度か、これ以下が望ま
しい。さらに、この上にトンネル接合部44を覆うよう
に電極配線45及び46を形成し、その後、絶縁膜47
を一面に堆積する。ここまでの行程で一つ二重トンネル
接合が作製でき、細線状の金属領域42が二重トンネル
接合構造のアイランド部になる。トンネル接合のキャパ
シタンス、トンネル抵抗などの接合パラメータはトンネ
ル接合部44の穴の大きさ、膜の厚さを変えればコント
ロールできる。次に、絶縁膜47上に金属膜を堆積した
後、先に形成下電極配線45,46との間に細線状金属
領域42とは異なる方向に金属細線領域42を形成した
時と同様の方法で、細線状の金属領域48をエッチング
処理を施して形成する。その後、絶縁膜43、トンネル
接合部44、電極配線45,46、絶縁膜47を形成し
たのと同様の行程を経て、絶縁膜49を堆積し、トンネ
ル接合部410、電極配線411,412を形成し、絶
縁膜413を堆積する。この行程で二つ目の二重トンネ
ル接合構造が作りあがり、細線状金属領域48が二つ目
の二重トンネル接合のアイランド部となる。ここでもま
た、トンネル接合の接合パラメータはトンネル接合部4
10の穴の大きさ、膜の厚さを変えて望みの値に制御で
きることは言うまでもない。このようにして作製した二
つの二重トンネル接合構造は、絶縁膜47を介して互い
にそのアイランド部が容量結合される。この容量の大き
さは電極配線45,46との間の絶縁膜の厚さを変えて
制御可能である。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ゲ
ート回路への入力電圧に対する出力電流特性がクーロン
・ステアケイスを示すようにアイランドへの電荷蓄積を
制御するようにしているため、入力信号の電圧値に対す
る出力電流値の特性(クーロン振動特性)として方形波
状の特性が得られ、入力信号の一定の電圧幅に対し一定
の出力電流値が得られるようになり、各入力論理レベル
に対応する電圧値のマージンを広げることが可能とな
る。これにより、二重トンネル接合の特性を有効に利用
し、入力の変動に対して安定した出力を得ることができ
る。
【0078】また、上記クーロン振動特性におけるハイ
レベル出力及びローレベル出力にそれぞれ対応する出力
電流値を変えたとしても入力電圧幅は一定幅が維持され
るため、入力論理レベルに対する電圧値のマージンを狭
めることなくハイレベル出力とローレベル出力との差を
広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る二重トンネル接合単
一電子トランジスタ(A−SET)の構成を示す回路
図。
【図2】図1に示すA−SETにおいて、2個のトンネ
ル接合部についてのトンネル抵抗R1 ,R2 及び接合容
量C1 ,C2 をR1 >>R2 、C1 >>C2 とした時のI−
SD特性についてゲートバイアスをパラメータとして示
す図。
【図3】図1に示すA−SETにおいて、VSDを図2の
b に固定した時のI−Vg 特性(クーロン振動の様
子)を示す図。
【図4】本発明の第2実施例に係るSETの構成を示す
回路図。
【図5】本発明の第3実施例に係るSETの構成を示す
回路図。
【図6】図5に示すSETにおいて、電荷蓄積制御回路
の2個のトンネル接合部のアイランドに貯えられる電荷
数をVg に対して示した図。
【図7】図5に示すSETについて一入力論理ゲートを
構成するときに必要な接合容量に関する定数が満たす条
件を示す図。
【図8】本発明の第4実施例に係る一電子論理素子の構
成を示す回路図。
【図9】図8に示す一電子論理素子について二入力論理
ゲートを構成するときに必要な接合容量に関する定数が
満たす条件を示す図。
【図10】本発明の第5実施例に係る一電子論理素子の
構成を示す回路図。
【図11】図1に示す本発明に係わるA−SETの素子
構造を示すもので、同図(a)は平面図、(b)は断面
図。
【図12】図5に示す本発明に係わる一電子論理素子の
素子構造を示す平面図。
【図13】図5に示す本発明に係わる一電子論理素子の
素子構造を示す平面図。
【図14】図13に示す素子構造を示すものであって、
同図(a)はA−A′線に沿う断面図、(b)はB−
B′線に沿う断面図。
【図15】従来の容量結合型ゲートを有する単一電子ト
ランジスタの構成を示す回路図。
【図16】図15に示すSETのI−VSD特性をゲート
バイアスをパラメータとして示す図。
【図17】図15に示すSETにおいてVSDを固定して
I−Vg 特性を示す図。
【符号の説明】
1,2 能動回路及び電荷蓄積制御回路の両者を構成す
るトンネル接合部 3,17,171 キャパシタ 4,12,16,162 アイランド部 5,10 ソース電極 6,11 ドレイン電極 7,15,22,221 ゲート電極 8,9 能動回路を成すトンネル接合部 13,18,131,181 電荷蓄積制御回路を成す
トンネル接合部 14 インピーダンス回路 Vg ,Vg1,Vg2 量子化対象信号電圧となるゲート電
圧 VSD ソース−ドレイン間バイアス電圧

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1、第2の単電子トンネル接合が直列に
    接続されてなり、その両端にバイアス電圧が印加された
    二重トンネル接合部と、前記第1、第2の単電子トンネ
    ル接合の共通接続部に対して容量素子を介して接続され
    た信号入力部とを備え、前記共通接続部に蓄えられる電
    荷が、前記バイアス電圧に対し、素電荷の整数倍単位で
    近似的に量子化されていることを特徴とする単電子トン
    ネル論理素子。
  2. 【請求項2】前記二重トンネル接合部において、第i
    (i=1,2)の単電子トンネル接合のトンネル抵抗R
    T (i) 、接合キャパシタンスCが (i) RT (1) >R (2) ,C1 2 (ii) RT (2) >R (1) ,C2 1 のいずれかの条件を満たすように設定されていることを
    特徴とする請求項1記載の単電子トンネル論理素子。
  3. 【請求項3】第1、第2の単電子トンネル接合が直列に
    接続されてなり、その両端にバイアス電圧が印加された
    二重トンネル接合部と、前記第1、第2の単電子トンネ
    ル接合の共通接続部に対して容量素子を介して接続され
    た信号入力部とを備え、該信号入力部と前記容量素子間
    の共通接続部に蓄えられる電荷が、前記信号入力部に与
    えられる入力電圧に対し、素電荷の整数倍単位で近似的
    に量子化されていることを特徴とする単電子トンネル論
    理素子。
  4. 【請求項4】前記信号入力部は、第1、第2のインピー
    ダンス素子が直列に接続された回路からなり、 前記第1、第2のインピーダンス素子の共通接続部が前
    記容量素子に接続されていることを特徴とする請求項3
    記載の単電子トンネル論理素子。
  5. 【請求項5】前記第1、第2のインピーダンス素子のう
    ち少なくとも一方が単電子トンネル接合からなることを
    特徴とする請求項4記載の単電子トンネル論理素子。
  6. 【請求項6】前記第1、第2のインピーダンス素子はと
    もに単電子トンネル接合からなり、これらの単電子トン
    ネル接合は、トンネル抵抗及び接合キャパシタンスのう
    ち少なくとも一つにおいて、互いに異なるものであるこ
    とを特徴とする請求項5記載の単電子トンネル論理素
    子。
  7. 【請求項7】前記容量素子及び信号入力部が複数個、前
    記第1、第2単電子トンネル接合の共通接続部に対して
    接続されていることを特徴とする請求項3記載の単電子
    トンネル論理素子。
  8. 【請求項8】前記第1のインピーダンス素子のトンネル
    抵抗RT (1) 、同素子の接合キャパシタンスC1 、前記
    第2のインピーダンス素子のトンネル抵抗RT (2) 、同
    素子の接合キャパシタンスC2 が、 (i) RT (1) 1 >RT (2) 2 (ii) RT (1) 1 <RT (2) 2 のいずれかの条件を満たすように設定されていることを
    特徴とする請求項6記載の単電子トンネル論理素子。
  9. 【請求項9】(i) RT (1) >RT (2) ,C1 ≧C2 (ii) RT (1) <RT (2) ,C1 ≦C2 のいずれかの条件を満たすことを特徴とする請求項8記
    載の単電子トンネル論理素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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