JPH07306914A - オンライン手書き文字認識方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、略字、続け字が多いなどの入
力者個人の文字の特徴に対して、複数の認識手段の実施
順序または、パターン辞書の検索順序を変更することに
より、認識速度および、認識率を向上することにある。 【構成】数文字入力後に複数の認識手段の実施順序また
は、パターン辞書の使用頻度により検索順序を入れ替え
ることにより認識速度および、認識率を向上する。 【効果】略字、続け字が多いなどの入力者個人の文字の
特徴によって複数の認識手段の実施順序または、パター
ン辞書の検索順序を入れ替えることにより、それぞれの
文字の特徴に応じた処理を優先して行うことが可能にな
り、認識速度および、認識率を向上することが可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、オンライン手書き文字
認識装置の認識方法に係る。

【０００２】

【従来の技術】オンライン手書き文字認識装置における
従来の認識方法では、筆順、画数などの文字情報を正し
く入力した場合を優先に認識処理を行っている。したが
って、文字情報が、不正に入力された場合でも、まず、
その入力が正しいものとして処理を行う。ここで十分認
識結果が得られない場合のみ他の処理を行うが、認識結
果の是非には無関係に次回入力時にも同様な過程で認識
処理を行う。

【０００３】また、十分な認識結果が得られ無い場合に
他の処理を行う方法で、複数の辞書を順次検索して行く
方法としては、特開平３−３１９８１が提案されてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、入
力者個人毎の文字の特徴には関係なく常に正しく入力さ
れたものとして認識処理を行っている。これでは続け書
きや、筆順違いなどの不正な入力に対しては、非効率的
な処理を行うことになり、誤認識が多く認識時間が長く
かかるという短所があった。

【０００５】本発明の目的は、入力者の文字の特徴に応
じた認識手段を提供し、文字認識率および、認識速度を
向上させることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の認識
手段やパターン辞書を持ち、所定数の文字を入力した時
点で、入力者の選択した候補文字を出力した認識手段ま
たは、パターン辞書の使用頻度により、認識手段の実施
順序や、パターン辞書の検索順序を入れ替えることによ
り達成できる。

【０００７】

【作用】所定数の文字を入力した時点で、入力者の選択
した候補文字を出力した認識手段または、パターン辞書
の使用頻度を使って、複数ある認識手段の実施順序や、
パターン辞書の検索順序を入れ替えることにより、入力
者個人毎の文字の特徴に応じた認識手段を提供すること
ができ、文字認識率および、認識速度を向上することが
できる。

【０００８】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図１は、本実施例に係る文字認識装置の構
成概要を示すブロック図である。図１において１４は、
文字認識装置である。１１は、入力一体型表示装置（液
晶表示装置の表面上に座標入力用の透明なタブレットを
重ねて一体化したもの）である。１２は、プログラム制
御により文字認識装置全体についての制御を行うＣＰ
Ｕ。１３は、ＣＰＵ１２の制御処理等に必要なプログラ
ム、データ等を格納するためのメモリである。１５は、
１１の入力一体型表示装置に、位置を指示するための手
段であるスタイラスペンである。

【０００９】次に、本実施例の動作について説明する。
図２は、本実施例の文字認識処理の動作を説明するフロ
ーチャートである。本実施例では、筆順・画数遵守の認
識手段（第１認識方法２２）、続け書き対応の認識手段
（第２認識方法２４）、筆順無視対応の認識手段（第３
認識方法２６）の３種類を使用した場合についての１例
を示す。

【００１０】入力一体型表示装置から文字を入力する。
現時点までの入力文字数の判定を行う（２１）。決めら
れた文字数以下の場合は、最初の設定の実施順序で認識
手段を実行する（２２、２４、２６）。この場合、各認
識手段での候補文字数をカウントし、合計が設定値を超
えた時点で認識結果を出力する（２３、２５）。候補文
字の順位は、それぞれの認識手段の実施順序の重み付け
と、候補文字に対する（入力パターンと辞書パターンか
ら計算される）距離値から決定する。

【００１１】入力文字数の判定が、決められた文字数以
上の場合は、認識手段の実施順序を変更し、新実施順序
を決定する（２７）。新実施順序の決定には、入力に対
し、各認識手段から出力される候補文字の総数や、パタ
ーン辞書の使用頻度の高い順とする。この処理以降は、
新実施順序に従って認識処理を行う。

【００１２】例えば、最初の設定の実施順序では、続け
書き対応の認識手段で多くの候補文字を出力したとする
と、実施順序の変更において続け書き対応の認識手段の
実施順序を１位にする。同様に、筆順・画数遵守、筆順
無視対応の認識手段についてもそれぞれの候補文字数に
対応して実施順序を変更する（２８）。

【００１３】

【発明の効果】文字の書き方に対応して、認識手段の実
施順序やパターン辞書の検索順序を変更することで、入
力者個人の文字の特徴に応じた処理を優先して行うこと
が可能になり、認識時間の短縮及び、認識率の向上に効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】文字認識装置の機能ブロック図。

【図２】認識処理フローチャート。

【符号の説明】

１１…入力一体型表示装置 １２…ＣＰＵ １３…メモリ １４…文字認識装置 １５…スタイラスペン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】座標入力装置に入力した文字の座標データ
   群が形成する文字パターンと予めパターン辞書に記憶さ
   れている辞書パターンとを比較し、そのパターン間距離
   が近い辞書パターンの文字コードを候補文字として出力
   し、座標指示ペンの操作で候補文字を認識結果に指定可
   能な複数の認識手段と複数のパターン辞書を備え、それ
   ぞれの認識手段が所定の判断基準により候補文字を複数
   出力し、候補文字数合計が所定数となった時点で認識処
   理を終了するオンライン手書き文字認識装置において、
   所定数の文字を入力した時点で入力者の選択した候補文
   字を出力した認識手段または、パターン辞書の使用頻度
   により、次回入力からの認識手段の実施順序や各認識手
   段におけるパターン辞書の検索順序を変更することを特
   徴とするオンライン手書き文字認識方法。