JPH07141468A - 手書入力文字装置における手書文字認識処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】筆記者が手書文字入力途中でも入力したい文字
の決定をおこなえるようにして、筆記者の入力作業を軽
減する。 【構成】座標入力装置にスタイラスペンで入力された入
力文字の一画ごと又は定められた画数目ごと（例えば、
奇数画目等）の入力座標データは、入力座標処理部でサ
ンプリングされ、ストローク特徴抽出処理部及び文字認
識部において対応候補文字を複数個抽出する。抽出され
た複数の対応候補文字の優先順位を決定し、優先順位の
高い数文字分の文字コードを表示処理部に送り、表示装
置に表示する。これにより、筆記者が手書文字入力途中
であっても、入力したい文字が表示され、筆記者は選択
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は手書入力文字装置におけ
る手書文字認識処理方法に係り、特に筆記者が文字を手
書入力している際中に（手書文字を完成させる前に）、
入力したい文字の確定を可能にし、手書文字の入力効率
を大幅に向上させるのに好適な手書文字認識処理方法に
関する。

【０００２】

【従来の技術】手書入力文字装置における手書文字認識
処理方法としては、特開昭５５−３２１６８号公報、特
開昭５３−１０５２６７号公報、及び現在の手書入力文
字装置にみられるように、手書入力された文字の各スト
ローク情報等と複数のサンプル文字のストローク情報等
とを比較することによって手書入力文字を認識し、認識
された文字を１文字ごとに表示する方法が主流となって
いる。

【０００３】また、特開昭５６−１３２６７３号公報に
開示されているように、読取不能文字があった場合に文
字パターンと候補文字とを表示し、読取不能文字を正し
い文字で認識する方法も存在する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、入力
された文字の各ストローク情報等と複数のサンプル文字
のストローク情報等とを比較し、認識決定された文字を
１文字ごとに表示するため、筆記者は入力したい文字を
かならず最後の１画まで入力する必要があり、大変面倒
であるという問題点があった。

【０００５】また、認識決定された文字が誤っていた場
合に、候補文字を表示させ、これにより正しい文字を入
力する場合にも、手書文字の入力が完了していることが
条件であり、大変面倒であるという問題点があった。

【０００６】本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑
み成されたもので、手書入力文字装置において、筆記者
が手書文字入力途中でも入力したい文字の確定を容易に
おこなうことができる手書入力文字装置における手書文
字認識処理方法を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の手書文字入力装
置における手書文字認識処理方法は、手書ストロークを
検出してサンプリングデータとして出力する座標入力手
段と、前記座標入力手段から出力されるサンプリングデ
ータに基づいて、特徴抽出を行うストローク特徴抽出手
段と、前記ストローク特徴抽出手段から出力される特徴
データとあらかじめ辞書メモリに格納されているデータ
とを比較して、対応候補文字を抽出する文字認識手段
と、前記文字認識手段により抽出された候補文字の優先
順位を決定し、優先順位の高い文字の文字データを候補
文字として出力する優先順位決定手段と、前記優先順位
決定手段から出力される候補文字データを表示する表示
手段とを備えた手書文字入力装置に適用されるものであ
り、次の特徴を有している。

【０００８】すなわち、手書文字入力途中のストローク
のサンプリングデータに基づいて、手書入力途中の文字
の対応候補文字を抽出し、優先順位を決定し、優先順位
の高い候補文字を表示して選択させることにより、筆記
者が手書文字入力途中でも入力したい文字の決定を順次
行えるようにしたものである。

【０００９】

【作用】本発明の手書入力文字装置における手書文字認
識処理方法によれば、文字入力があった場合、入力文字
の一画ごと又は定められた画数目ごと（例えば、奇数画
目等）のストロークのサンプリングデータ（文字座標デ
ータ）により、対応候補文字の抽出をおこない、さらに
抽出された対応候補文字の優先順位決定をおこない、優
先順位の高い対応候補文字を表示させることが可能にな
り、筆記者が手書文字入力途中でも入力したい文字の決
定を容易におこなうことが可能になる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。

【００１１】図１は、本発明を適用した手書入力文字装
置の一実施例を示すブロック図である。図１において、
１はタブレット等で構成される座標入力装置、２はスタ
イラスペン、３は平面液晶ディスプレイ等で構成される
表示装置である。また、座標入力装置１は透明に形成さ
れ、表示装置３と重なって配置されている。したがっ
て、筆記者は座標入力装置１を介して表示装置３の表示
内容を見ることができ、入力位置への筆跡表示及びその
認識結果を確認でき、表示装置３に直接筆記する感覚で
手書入力することができる。図２は、座標入力装置１と
表示装置３の表示エリアＡ１，Ａ２を示したもので、エ
リアＡ１は直接文字を入力するためのエリア、エリアＡ
２は認識した文字を表示するためのエリアである。

【００１２】また、図１において、４は入力座標処理部
であり、入力された文字のストロークをサンプリングす
る。５はストローク特徴抽出処理部であり、入力座標処
理部４から出力されるサンプリングデータをもとに、画
数・筆順及びビットパターン（位置座標あるいは方向係
数等）の特徴抽出を行う。６は文字認識処理部であり、
ストローク特徴抽出処理部５における処理結果と辞書メ
モリ７の標準辞書データ７−１に格納されているデータ
との比較を行い、サンプリングデータに該当するすべて
の対応候補文字の抽出をおこなう。さらに、文字認識部
６は、対応候補文字の抽出後、辞書メモリ７の優先順位
決定領域部７−２において、抽出されたすべての対応候
補文字の優先順位を次の手順によって決定する。すなわ
ち、文字認識部６は、使用頻度の高い文字及びある一定
期間中に入力があった文字及び入力途中文字の前数文字
の入力済文字より入力途中文字を予測する方法により優
先順位を決定し、優先順位の高い数文字の文字コードを
表示処理部８に転送し、表示装置３のエリアＡ２に候補
文字として表示させる。

【００１３】筆記者の入力したい文字が表示装置３のエ
リアＡ２に表示された候補文字の中に存在しない場合
は、筆記者が２画目のストローク入力を行うことによ
り、上記した処理と同様の処理が実行され、表示装置３
のエリアＡ２に新たな対応候補文字が表示される。

【００１４】また、筆記者が入力したい文字が表示装置
３のエリアＡ２に表示された候補文字の中に存在する場
合は、筆記者がスタイラスペン２を用いて文字選択する
ことにより、筆記者が手書文字入力途中であっても、入
力したい文字の決定を容易におこなうことができる。

【００１５】ここで、入力座標処理部４とストローク特
徴抽出処理部５と文字認識処理部６と表示処理部８は、
それぞれハードウェアで実現することもできるが、ＣＰ
Ｕを用いたソフトウェア処理により実現することが可能
である。また、辞書メモリ７の優先順位決定領域７−２
における処理もソフトウェアで実現することができる。

【００１６】上記実施例によれば、手書文字認識時間の
短縮を図るとともに、筆記者の手書文字入力の負担を大
幅に軽減することができる。

【００１７】なお、上記実施例では、１画ごとに対応候
補文字の選択、表示をおこなったが、対応候補文字の選
択、表示は決められた画数目ごとに行うようにしてもよ
い。

【００１８】

【発明の効果】本発明によれば、筆記者がある文字の手
書文字入力を完了していなくとも、手書文字入力途中で
対応候補文字の選択・表示を行うことができるため、手
書文字入力時間の短縮を図るとともに、入力したい文字
決定を容易に行うことができ、筆記者の文字入力の負担
を大幅に軽減できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の手書入力文字装置における手書文字認
識処理方法の１実施例を示すブロック図。

【図２】図１に示す座標入力装置において、直接文字を
入力するエリアと認識した文字を表示するエリアを示す
説明図。

【符号の説明】

１…座標入力装置、２…スタイラスペン、３…表示装
置、４…入力座標処理部、５…ストローク特徴抽出処理
部、６…文字認識部、７…辞書メモリ、７−１…認識用
辞書領域部、７−２…優先順位決定領域部、８…表示処
理部。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】手書ストロークを検出してサンプリングデ
   ータとして出力する座標入力手段と、前記座標入力手段
   から出力されるサンプリングデータに基づいて、特徴抽
   出を行うストローク特徴抽出手段と、前記ストローク特
   徴抽出手段から出力される特徴データとあらかじめ辞書
   メモリに格納されているデータとを比較して、対応候補
   文字を抽出する文字認識手段と、前記文字認識手段によ
   り抽出された候補文字の優先順位を決定し、優先順位の
   高い文字の文字データを候補文字として出力する優先順
   位決定手段と、前記優先順位決定手段から出力される候
   補文字データを表示する表示手段とを備えた手書文字入
   力装置において、 手書文字入力途中のストロークのサンプリングデータに
   基づいて、手書入力途中の文字の対応候補文字を抽出
   し、優先順位を決定し、優先順位の高い候補文字を表示
   させることにより、筆記者が手書文字入力途中でも入力
   したい文字の決定を順次行うことができることを特徴と
   する手書入力文字装置における手書文字認識処理方法。
2. 【請求項２】前記手書文字入力途中の対応候補文字の抽
   出は、手書入力文字の一画ごと又は定められた画数目ご
   とのストロークのサンプリングデータを用いて、画数、
   筆順、位置座標や方向係数等のビットパターン等の入力
   座標情報とあらかじめ記憶部に記憶されている各文字ご
   との情報とを比較するとにより、対応候補文字の抽出を
   順次おこなうことを特徴とする請求項第１項記載の手書
   入力文字装置における手書文字認識処理方法。
3. 【請求項３】前記優先順位決定は、手書入力文字の一画
   ごと又は定められた画数目ごとに抽出された対応候補文
   字のうち、使用頻度の高い文字又はある一定時間内に入
   力があった文字又は入力途中文字の前数文字の入力済文
   字から入力途中文字を予測して得られた文字又はこれら
   の組み合わせに基づいて、行うことを特徴とする請求項
   １記載の手書入力文字装置における手書文字認識処理方
   法。