JPH0730629A - 音声ダイヤリング装置 - Google Patents

音声ダイヤリング装置

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JPH0730629A
JPH0730629A JP5167850A JP16785093A JPH0730629A JP H0730629 A JPH0730629 A JP H0730629A JP 5167850 A JP5167850 A JP 5167850A JP 16785093 A JP16785093 A JP 16785093A JP H0730629 A JPH0730629 A JP H0730629A
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JP5167850A
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English (en)
Inventor
Shinichi Nakatsuji
信一 中辻
Makoto Nakagawa
真 中川
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U Shin Ltd
Original Assignee
Yuhshin Co Ltd
Yuhshin Seiki Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 相手先の名前や略称等が発声されることによ
り特定のダイヤル番号がダイヤリングされる方式の音声
ダイヤリング装置にあって、登録話者以外の者の発声に
基づくダイヤリングを防止する。 【構成】 音声登録モード時に、音声信号を登録音声情
報として登録すると共にこの登録音声情報に対応付けて
特定のダイヤル番号を登録し、音声ダイヤルモード時
に、音声信号である未知音声情報を既登録の登録音声情
報と比較し個人性情報として一致している登録音声情報
を検索し、検索された登録音声情報に対応付けて登録さ
れた特定のダイヤル番号を出力する。したがって、未知
音声情報と個人性情報として一致している既登録の登録
音声情報が存在する場合にのみダイヤル番号が出力され
るため、登録話者以外の者の発声に基づくダイヤリング
が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声による指示に基づ
き電話のダイヤリングを行う音声ダイヤリング装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、音声認識技術の進歩に伴ない、こ
れを応用した装置として、音声による指示に基づき電話
のダイヤリングを行う音声ダイヤリング装置の研究開発
が進められている。このような装置では、ダイヤリング
する相手先の名前や略称等を発声することにより、その
相手先のダイヤル番号がダイヤリングされる方式が一般
的である。このような方式の装置は、相手先の名前や略
称等が登録音声情報としてその相手先のダイヤル番号と
対応付けて登録され、電話のハンドセット等を通じて相
手先の名前や略称等が発声されると、その発声された音
声と同一とみなされる登録音声情報に対応するダイヤル
番号がダイヤリングされる等の構造とされている。つま
り、このような構造の音声ダイヤリング装置は、特定の
ダイヤル番号を二桁等の短縮ダイヤル番号で登録し、こ
の短縮ダイヤル番号の入力によって対応するダイヤル番
号をダイヤリングする短縮ダイヤル機能に音声認識技術
を応用したものであるといえる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】衆人環視の下で電話を
かける場合、相手先のダイヤル番号を知られると、他人
にそのダイヤル番号をダイヤルされる等の不都合がある
ため、他人に相手先のダイヤル番号を知られたくない場
合がある。ダイヤル番号をダイヤルする通常の電話機や
短縮ダイヤル機能を有する電話機の場合には、衆人環視
の下でもダイヤル番号や短縮ダイヤル番号を他人に知れ
らずに済むため、他人がそのダイヤル番号等をダイヤル
したり、それによって相手先が誰かを確かめるようなこ
とができない。
【0004】ところが、音声ダイヤル装置では、特定の
言葉が発声されることにより対応するダイヤル番号がダ
イヤリングされるという構造上、衆人環視の環境下で装
置を使用した場合、その言葉を他人に知られてしまう。
そして、このような音声ダイヤル装置で利用される音声
認識技術は、言葉の意味内容に関する情報である音韻性
情報を認識する技術であるので、相手先のダイヤル番号
と対応付けて登録された言葉は誰が発声しても同一の言
葉であると認識される。このため、ある言葉が登録され
ている音声登録装置に対し、その言葉を知った者が同じ
言葉を発声すれば、その言葉に対応するダイヤル番号が
ダイヤリングされてしまい、いたずら電話の原因になっ
たりして不都合である。また、その言葉に対応するダイ
ヤル番号がダイヤリングされてしまうと、ダイヤリング
された相手先が誰なのかが明らかになってしまうという
不都合もある。このように、音声認識技術を応用した音
声ダイヤル装置は、登録話者以外の者でも容易に登録さ
れているダイヤル番号にダイヤリングできてしまうとい
う欠点を有する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力された音
声を音声信号として出力する音声入出力部と、この音声
入出力部から出力された音声信号の取り扱いを音声登録
モードと音声ダイヤルモードとに切り替えるモード選択
手段と、音声登録モード時に音声入出力部から出力され
た音声信号を登録音声情報として登録する音声登録手段
と、音声登録モード時に特定の登録音声情報に対応付け
て特定のダイヤル番号を登録するダイヤル番号登録手段
と、音声ダイヤルモード時に音声入出力部から出力され
た音声信号を未知音声情報として既登録の登録音声情報
と比較し個人性情報として一致している登録音声情報を
検索する話者照合手段と、音声ダイヤルモード時に話者
照合手段により検索された登録音声情報と対応付けて登
録された特定のダイヤル番号を出力するダイヤル番号発
信手段とを設けた。ここで、「未知音声情報と登録音声
情報とが個人性情報として一致している」ということは
現実にはありえず、ここでは、「一致しているとみなす
ことができる」という意味である。
【0006】
【作用】モード選択手段により音声登録モードが選択さ
れていると、音声入出力部から出力された音声信号が音
声登録手段によって登録音声情報として登録され、この
際、その登録音声情報に対応付けられて特定のダイヤル
番号がダイヤル番号登録手段によって登録される。一
方、モード選択手段によって音声ダイヤルモードが選択
されていると、話者照合手段により、音声入力部から出
力された音声信号が未知音声情報として登録された対応
する登録音声情報と比較される。そして、その結果が肯
定的であると、ダイヤル番号発信手段により、その登録
音声情報に対応付けられて登録された特定のダイヤル番
号が発信され、ダイヤリングされる。したがって、登録
話者が登録されている登録音声情報と同一の言葉を発声
した場合にのみダイヤル番号が発信される。
【0007】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図7に基づい
て説明する。本実施例の装置は、音声ダイヤリング装置
を含む電話機1である。まず、各部の電気的接続を図2
に示す。図2に示すように、この電話機1の電気回路
は、電話としての基本的要素を構成する基本回路部2
と、音声ダイヤリング装置を構成するダイヤリング回路
部3とによって構成されている。
【0008】前記基本回路部2は、各種の処理を集中的
に行う図示しないCPU(CentralProcessing Unit )
や各種の情報を記憶するメモリー等を含み、電話回線4
に接続された回線制御部5に対し、ハンドセット6とプ
ッシュダイヤル7とが接続されることにより構成されて
いる。前記回線制御部5は、前記プッシュダイヤル7に
より選択されたダイヤル番号を発信することで、そのダ
イヤル番号に対応する電話回線4の接続要求を行い、電
話回線4の接続後には、前記ハンドセット6に内蔵され
たマイク8とスピーカー9とを通じて相手先の電話機と
の音声通信を実現させる構造のものである。
【0009】前記ダイヤリング回路部3には、前記ハン
ドセット6の前記マイク8を音声入出力部とし、このマ
イク8を通じて入力された音声を音声認識及び話者認識
の技術を用いて処理する認識処理部10等が含まれてい
る。つまり、この認識処理部10は、CPUやメモリー
等からなるダイヤリング回路制御部11に対し、相互に
接続された特徴量抽出部12、類似度比較部13及び結
果選択部14が接続されることにより構成されている。
そして、前記特徴量抽出部12には、ローパスフィルタ
15及びA/D変換器16(A/DというのはAnalog D
isitalの略称である)を介して前記ハンドセット6の前
記マイク8が接続され、前記ダイヤリング回路制御部1
1及び前記結果選択部14は、音声合成LSI等を含む
音声出力部17を介して前記ハンドセット6の前記スピ
ーカー9に接続されている。また、前記ダイヤリング回
路制御部11には書き替え自在のメモリーである登録音
声記憶部18とダイヤル番号記憶部19とが接続され、
このダイヤル番号記憶部19及び前記ダイヤリング回路
制御部11には前記回線制御部5に接続されたダイヤル
番号発信部20が接続されている。さらに、前記ダイヤ
リング回路制御部11には、音声登録スイッチ21a、
音声ダイヤルスイッチ21b、話者認識スイッチ22及
び表示部23がそれぞれ接続されている。
【0010】ここで、前記特徴量抽出部12は、IIR
フィルタ(IIRフィルタというのは、Infinite Impul
se Response フィルタの略称である)である図示しない
複数の周波数フィルタを含み、これらの周波数フィルタ
によって前記マイク8を通じて入力された音声をフィル
タリングし、その特徴量を抽出する処理を行う構造であ
る。また、前記類似度比較部13は、前記マイク8を通
じて入力された音声情報と前記登録音声記憶部18に格
納された複数の登録音声情報との類似度を計算する構造
である。さらに、前記結果出力部14は、前記類似度比
較部13により計算された結果に基づき、前記マイク8
を通じて入力された音声情報に対する類似度が最も高い
登録音声情報を出力する構造である。これらの特徴量抽
出部12、類似度比較部13及び結果選択部14は、前
記ダイヤリング回路制御部11に含まれたCPU等によ
り構成されている。
【0011】このような構成において、本実施例の装置
では、プッシュダイヤル7でダイヤル番号を指定する通
常の使用態様と、音声によりダイヤル番号を指定する音
声ダイヤリング機能を用いた使用態様とを選択すること
ができる。そして、音声ダイヤリング機能を用いた使用
態様は、音声ダイヤリングに先立ち予め所定の音声を登
録する音声登録モードと、登録された音声に基づき音声
ダイヤリングを行う音声ダイヤルモードとの二つの動作
モードにより実現する。さらに、音声ダイヤリングに際
し、音声認識技術のみを用いるか、音声認識に話者認識
を加味した技術を用いるかの選択が許容される。以下、
動作の流れを図1のフローチャートに示す。
【0012】まず、ハンドセット6が取り上げられて図
示しないフックから取り外されると、プッシュダイヤル
7によるダイヤル番号の指定が許容される。つまり、プ
ッシュダイヤル7により複数桁のダイヤル番号が指定さ
れると、そのダイヤル番号に対応する電話回線4との接
続要求が回線制御部5より発せられる。
【0013】[モード選択手段]一方、プッシュダイヤ
ル7が押下される前に音声登録スイッチ21a又は音声
ダイヤルスイッチ21bが押下されると、音声ダイヤリ
ング機能を用いた使用態様が選択され、そのような動作
モードに移行する(ステップ1)。この際、図1のフロ
ーチャートには示さないが、音声登録スイッチ21aが
押下された場合、ダイヤリング回路制御部11内等に設
けられた音声登録モードフラグがf=1とされる。そし
て、後述するステップ2〜5までの処理を経た後、ステ
ップ6で音声登録モードフラグの状態が見られ、f=1
であれば音声登録モード、f=0であれば音声ダイヤル
モードに動作モードが設定される。ここに、モード選択
手段が構成されている。
【0014】[音声登録手段]次いで、ステップ1で音
声登録スイッチ21aが押下された場合の処理を説明す
る。まず、ステップ2で話者認識スイッチ22の状態が
見られ、ステップ3ではその状態に応じて特徴量抽出部
12が有する周波数フィルタのフィルタ係数が設定され
る。この際、話者認識スイッチ22の状態は、音声認識
技術のみを用いて入力音声を処理するか、あるいは音声
認識に話者認識を加味した技術を用いて入力音声を処理
するかを、ステップ3におけるフィルタ係数の設定等の
手段によって決定する。このような入力音声の処理の詳
細については後述する。
【0015】そして、ステップ4で音声の入力を待ち、
ステップ5では入力された音声信号がフィルタリングさ
れる。より詳細には、マイク6に音声が入力され、入力
された音声が増幅等の処理を経て音声信号として出力さ
れると、この音声信号の高域成分がローパスフィルタ1
5によってカットされ、A/D変換器16でデジタル信
号に変換される。ローパスフィルタ15で帯域制限を行
うのは、後述する音声信号のサンプリングに際し、サン
プリング定理に従ったサンプリングを行って折り返し歪
の発生を防止するためである。そして、デジタル信号に
変換された音声信号は特徴量抽出部12等によって音声
情報として生成される。つまり、デジタル変換された音
声信号の音声パワーが特定の周波数毎に求められ、その
値がダイヤリング回路制御部11に設けられた図示しな
いメモリーの所定領域に一時記憶されるという処理が予
め定められた周期(フレーム)毎に行われ、その後、各
フレーム毎に各周波数の音声パワーの総和が求められ
る。つまり、ステップ5では、音声信号のデジタル化の
ために必要なサンプリング(Sampling)、量子化(Quan
tizing)及び符号化(Coding)という処理がなされる。
これにより、入力された音声信号がデジタル化され、各
フレーム毎に求められた各周波数毎の音声パワー及び各
周波数の音声パワーの総和である音声情報が生成され
る。なお、図3のグラフには各周波数帯におけるある1
フレームでの音声パワーを例示し、図4のグラフには各
フレームにおけるある周波数帯での音声パワーを例示
し、図5のグラフには各フレーム毎の全ての周波数帯の
音声パワーの総和を例示する。
【0016】こうして、ステップ5で音声信号のフィル
タリングがなされ、ステップ6で動作モードが音声登録
モードにされると、後述するステップ7〜9を経て、生
成された音声情報が登録音声記憶部18に格納され、登
録音声情報として登録される(ステップ10)。ここ
に、音声登録手段が構成されている。
【0017】[ダイヤル番号登録手段]ここで、ステッ
プ6で動作モードが音声登録モードにされた後の処理を
詳細に説明する。まず、ステップ7でハンドセット6の
スピーカー9よりメッセージがアナウンスされる。つま
り、音声出力部17に格納された音声合成LSIにより
合成された音声に基づき、スピーカー9が駆動される。
メッセージの具体的な内容としては、例えば「ダイヤル
番号を指定して下さい」等である。
【0018】そこで、ステップ8では、そのメッセージ
に応じてプッシュダイヤル7によって所定のダイヤル番
号が指定されたかどうかが見られ、結果が肯定的であれ
ば前述したステップ10の処理、すなわち音声情報の登
録処理が行われる。一方、所定のダイヤル番号が指定さ
れることなく登録中止原因が生じた場合、音声情報等の
登録がなされることなく処理が終了する。登録中止原因
としては、例えばハンドセット6がフックに掛けられる
等である。
【0019】このような登録中止原因が生ずることな
く、ステップ8で所定のダイヤル番号が指定され、ステ
ップ10で音声情報の登録処理が行われると、ステップ
11ではステップ8で指定されたダイヤル番号がダイヤ
ル番号記憶部19に格納され、登録される。この際、そ
のダイヤル番号は、ステップ10で登録された音声情報
に対応付けられて登録される。その後、ステップ12
で、登録内容が明示される。登録内容の明示は、例え
ば、登録されたダイヤル番号を表示部23に数秒間だけ
表示したり、登録されたダイヤル番号を表現する音声を
音声出力部17の音声合成LSIで合成し、スピーカー
9を通じてアナウンスする等の手段によりなされる。こ
こに、ダイヤル番号登録手段が構成されている。
【0020】[対応する登録情報の検索処理]次いで、
ステップ1で音声ダイヤルスイッチ21bが押下された
場合の処理を説明する。ステップ2〜5までは、ステッ
プ1で音声登録スイッチ21aが押下された場合の前述
した処理と同様であるため、その説明を省略する。
【0021】まず、ステップ6で動作モードが音声ダイ
ヤルモードに移り、ステップ13でマッチング係数が設
定される。この処理ステップ13の処理は、ステップ2
で見られた話者認識スイッチ22の状態に応じて行われ
る処理である。すなわち、音声認識技術のみを用いる
か、音声認識に話者認識を加味した技術を用いるかとい
う入力音声の処理方式に関係した処理である。したがっ
て、その詳細は後述する。
【0022】そして、ステップ6で動作モードが音声ダ
イヤルモードに移った場合、ステップ4でマイク8より
入力されてステップ5でフィルタリングされた音声信号
は未知音声情報となり、ステップ14でその未知音声情
報と登録音声記憶部18に格納されている登録音声情報
との類似度が類似度比較部13等によって比較され、一
致しているとみなすことができる登録音声情報が検索さ
れる。このような登録情報の検索は結果選択部14によ
ってなされ、具体的には、未知音声情報に対し、図4及
び図5に例示するような各フレーム毎の音声パワーのパ
ターンがある許容範囲内で重なり合う登録音声情報が存
在するかどうかが見られる。この際、ステップ13で設
定されたマッチング係数に従ったDPマッチング(DP
は Dynamic Programming の略称である )によって、発
声された言葉全体としての発声の揺らぎの吸収がなされ
る。なお、登録音声情報と未知音声情報との区別は、ス
テップ6で切り替えられた動作モードに応じて名付けら
れている観念的な区別であり、実際には、ステップ4で
マイク8から入力された音声信号がステップ5でフィル
タリングされることにより生成された音声情報であり、
全く同一の処理により生成された情報であるという点で
共通している。
【0023】[ダイヤル番号発信手段]このようにし
て、ステップ14で未知音声情報と既登録の登録音声情
報との類似度が比較されると、ステップ15ではその結
果がダイヤリング回路制御部11より出力される。つま
り、未知音声情報と同一とみなすことができる既登録の
登録音声情報が存在しない場合には、その旨が明示され
る。明示の手段としては、例えば、表示部23への表示
やスピーカー9を通じてのアナウンス等である。これに
対し、未知音声情報と同一とみなすことができる既登録
の登録音声情報が検索された場合、その登録音声情報と
対応付けられてダイヤル番号記憶部19に格納されたダ
イヤル番号のデータがダイヤル番号発信部20に送ら
れ、このダイヤル番号発信部20よりそのダイヤル番号
が回線制御部5に向けて発信される。ここに、ダイヤル
番号発信手段が構成されている。そこで、回線制御部5
では、送信されたダイヤル番号に対応する電話回線4と
の接続要求を発し、こうして音声によるダイヤリングが
なされる。
【0024】[ステップ3及びステップ13の処理の詳
細]ここで、ステップ3及びステップ13の処理を図6
及び図7に示すグラフを用いて詳細に説明する。これら
の処理は、ステップ4でマイク8より入力される音声信
号の処理方式を決定する処理である。
【0025】つまり、ステップ3で特徴量抽出部12が
有する周波数フィルタのフィルタ係数が設定されるが、
こうして設定されたフィルタ係数は、入力音声を音声認
識技術のみを用いて処理するか、あるいは音声認識に話
者認識を加味した技術を用いて処理するかを決定する。
特徴量抽出部12が有する周波数フィルタはIIRフィ
ルタであり、そのフィルタ係数Qにより音声信号の通過
許容範囲が決定される。本実施例では、フィルタ係数Q
が大きくなる程音声信号の通過許容範囲が狭くなること
に着目し、音声認識技術のみを用いて音声信号をフィル
タリングする場合には小さな値のフィルタ係数Qを設定
し、音声認識に話者認識を加味した技術を用いて音声信
号をフィルタリングする場合には大きな値のフィルタ係
数Qを設定するような処理がなされる。図6のグラフに
は、フィルタ係数Qが小さな値に設定された場合の各サ
ンプリング周波数毎のある1フレームでの音声パワーを
例示し、図7のグラフには、フィルタ係数Qが大きな値
に設定された場合の各サンプリング周波数毎のある1フ
レームでの音声パワーを例示する。図6のグラフより明
らかなように、フィルタ係数Qが小さければ音声信号の
通過許容範囲が広くなるため、各サンプリング周波数全
体としての音声パワーの値(破線で示す)がフラットに
なる。その一方、図7のグラフより明らかなように、フ
ィルタ係数Qが大きければ音声信号の通過許容範囲が狭
くなるため、各サンプリング周波数全体としての音声パ
ワーの値(破線で示す)が各サンプリング周波数を中心
とする山形になる。したがって、図6のグラフに例示さ
れる音声パワーにより表現される音声情報には、誰が話
しているかに関する個人性情報がほとんど含まれず、も
っぱら言葉の意味内容に関する音韻性情報のみが含まれ
る割合が高くなり、図7のグラフに例示される音声パワ
ーにより表現される音声情報には、音韻性情報に加えて
個人性情報が高い割合で含まれることになる。その理由
は、ある個人が発声する音声に含まれる特徴量があるサ
ンプリング周波数に集中しているとすると、そのサンプ
リング周波数を中心とする狭い周波数帯域で特徴量を抽
出すれば、それだけ特徴部分を多く含む音声情報が得ら
れるからである。そこで、ステップ3では、音声認識技
術のみを用いて音声信号をフィルタリングする場合には
フィルタ係数Qが小さな値に設定され、音声認識に話者
認識を加味した技術を用いて音声信号をフィルタリング
する場合にはフィルタ係数Qが大きな値に設定される。
【0026】次いで、ステップ13で設定されるマッチ
ング係数というのは、具体的には、ステップ3で設定さ
れたフィルタ係数に応じ、ステップ14で行われるDP
マッチングの際の窓幅とパスの道順及び数とを設定する
ための係数である。つまり、周波数フィルタのフィルタ
リング係数Qを小さな値に設定し、音声認識技術のみを
用いて音声信号をフィルタリングする場合には、窓幅を
広げ、パスの道順の柔軟性を高め、パス数を多くする。
これにより、未知音声情報と登録音声情報との類似性の
比較に際し、類似性が低いものまでも類似であると判断
される割合が高くなり、音声認識技術のみを用いた音声
信号の処理に適したDPマッチングが行われる。その一
方、周波数フィルタのフィルタリング係数Qを大きな値
に設定し、音声認識に話者認識を加味した技術を用いて
音声信号をフィルタリングする場合には、窓幅を狭め、
パスの道順の柔軟性を低め、パス数を少なくする。これ
により、類似性が高いものだけが類似であると判断され
る割合が高くなり、音声認識に話者認識を加味した技術
を用いた音声信号の処理に適したDPマッチングが行わ
れる。
【0027】[話者照合手段]そこで、特定話者の発声
にのみ基づきダイヤリングがなされるようにする処理を
説明する。このような処理を望む場合には、話者認識ス
イッチ22を投入し、音声を登録しておく必要がある。
すなわち、ハンドセット6をフックから外した後、音声
登録スイッチ21aを押下する。この際、話者認識スイ
ッチ22が投入されていると、ステップ2でその旨がダ
イヤリング回路制御部11にて認識され、ステップ3で
周波数フィルタのフィルタ係数Qが大きな値に設定され
る。この状態で、入力された音声がステップ5でフィル
タリングされ、ステップ6で動作モードが音声登録モー
ドにされ、大きな値のフィルタ係数Qでフィルタリング
された音声信号が登録音声情報として登録音声記憶部1
8に格納される。
【0028】次いで、音声ダイヤリングをする場合に
は、ハンドセット6をフックから外した後、音声ダイヤ
ルスイッチ21bを押下する。この際、話者認識スイッ
チ22が投入されていると、登録処理と同じステップ2
〜5までの処理を経て、ステップ6で動作モードが音声
ダイヤルモードにされる。すると、ステップ13では窓
幅を狭め、パスの道順の柔軟性を低め、パス数を少なく
するようなマッチング係数が設定され、このような設定
されたマッチング係数に基づきステップ14で未知音声
情報と登録音声情報との類似度が比較される。この際、
ステップ3でフィルタ係数Qが大きな値に設定され、ス
テップ13で窓幅を狭め、パスの道順の柔軟性を低め、
パス数を少なくするようなマッチング係数が設定されて
いるので、比較対象となる未知音声情報に含まれている
音韻性情報のみならず個人性情報もが登録音声情報と比
較される。したがって、登録話者が登録時と同一の言葉
を発声した場合にのみ対応するダイヤル番号が発信さ
れ、登録話者以外のものの発声が拒絶される。ここに、
話者照合手段が構成されている。
【0029】このように、登録時に発声された言葉と同
じ言葉を登録話者以外の者が発声しても、その言葉に対
応するダイヤル番号のダイヤリングが行われない。そこ
で、その言葉を他人に知られたとしても、その者が同じ
言葉を発声してもダイヤリングされないので、相手先が
誰なのかを知られずに済む。
【0030】さらに、本実施例では、話者認識スイッチ
22の状態により、登録されている言葉と同じ言葉を誰
が発声してもその言葉に対応するダイヤル番号がダイヤ
リングされる音声ダイヤリング方式と、登録されている
言葉と同じ言葉を登録話者が発声した場合にのみその言
葉に対応するダイヤル番号がダイヤリングされる音声ダ
イヤリング方式とが選択される。そして、このような二
方式の音声ダイヤリング方式は、ステップ3でのフィル
タ係数の設定及びステップ13でのマッチング係数の設
定というソフトウェア上の処理だけで実現される。した
がって、ハードウェアの変更なしに、二方式の音声ダイ
ヤリング方式が選択される音声ダイヤリング装置が容易
に得られる。
【0031】なお、本実施例では、音声認識の技術を利
用し、相手先の名前や略称等が発声されることにより特
定のダイヤル番号がダイヤリングされる方式の音声ダイ
ヤリング装置に話者認識の技術を加味することで、登録
話者が登録された言葉と同一の言葉を発声した場合にの
み対応するダイヤル番号をダイヤルする構造を有する装
置を説明した。そこで、このような装置に適用される本
発明の一部を利用し、例えば留守番電話で、他の電話か
ら自分の留守番電話に対してメッセージ再生を命令する
場合やメッセージ変更等の諸設定を命令する場合、この
ような命令を音声により行うような構造とし、この際、
自分の声でなされた命令のみが実行されるように構成す
ることが考えられる。
【0032】
【発明の効果】本発明は、入力された音声を音声信号と
して出力する音声入出力部と、この音声入出力部から出
力された音声信号の取り扱いを音声登録モードと音声ダ
イヤルモードとに切り替えるモード選択手段と、音声登
録モード時に音声入出力部から出力された音声信号を登
録音声情報として登録する音声登録手段と、音声登録モ
ード時に特定の登録音声情報に対応付けて特定のダイヤ
ル番号を登録するダイヤル番号登録手段と、音声ダイヤ
ルモード時に音声入出力部から出力された音声信号を未
知音声情報として既登録の登録音声情報と比較し個人性
情報として一致している登録音声情報を検索する話者照
合手段と、音声ダイヤルモード時に話者照合手段により
検索された登録音声情報と対応付けて登録された特定の
ダイヤル番号を出力するダイヤル番号発信手段とを設け
たので、音声ダイヤルモード時に音声入出力部から出力
された音声信号に応じたダイヤル番号を発信してダイヤ
リングすることができ、この際、その音声信号と個人性
情報として一致している既登録の登録音声信号に対応す
るダイヤル番号を発信してダイヤリングを行うことがで
き、したがって、相手先の名前等を発声することにより
特定のダイヤル番号がダイヤリングされる方式のダイヤ
リング装置にあって、登録話者以外の者の発声に基づく
ダイヤリングを防止することができ、これにより、相手
先が誰なのかを他人に知られないようにすることができ
る等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として、音声ダイヤリング処
理の流れを示すフローチャートである。
【図2】各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図3】各サンプリング周波数におけるある1フレーム
での音声パワーを例示するグラフである。
【図4】各フレームにおけるあるサンプリング周波数で
の音声パワーを例示するグラフである。
【図5】各フレーム毎の全てのサンプリング周波数での
音声パワーの総和を例示するグラフである。
【図6】フィルタ係数Qが小さな値に設定された場合の
各周波数帯毎の音声パワーの周波数特性を例示するグラ
フである。
【図7】フィルタ係数Qが大きな値に設定された場合の
各周波数帯毎の音声パワーの周波数特性を例示するグラ
フである。
【符号の説明】
8 音声入出力部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された音声を音声信号として出力す
    る音声入出力部と、この音声入出力部から出力された音
    声信号の取り扱いを音声登録モードと音声ダイヤルモー
    ドとに切り替えるモード選択手段と、音声登録モード時
    に前記音声入出力部から出力された音声信号を登録音声
    情報として登録する音声登録手段と、音声登録モード時
    に特定の登録音声情報に対応付けて特定のダイヤル番号
    を登録するダイヤル番号登録手段と、音声ダイヤルモー
    ド時に前記音声入出力部から出力された音声信号を未知
    音声情報として既登録の登録音声情報と比較し個人性情
    報として一致している登録音声情報を検索する話者照合
    手段と、音声ダイヤルモード時に前記話者照合手段によ
    り検索された登録音声情報と対応付けて登録された特定
    のダイヤル番号を出力するダイヤル番号発信手段とを設
    けたことを特徴とする音声ダイヤリング装置。
JP5167850A 1993-07-07 1993-07-07 音声ダイヤリング装置 Withdrawn JPH0730629A (ja)

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JP5167850A JPH0730629A (ja) 1993-07-07 1993-07-07 音声ダイヤリング装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002057811A (ja) * 2000-08-09 2002-02-22 Jiyakosu:Kk 声紋電話システム
KR100433550B1 (ko) * 2002-05-25 2004-05-31 삼성전자주식회사 스피드 음성 다이얼 장치와 방법
KR100442308B1 (ko) * 1995-09-12 2005-04-06 텍사스 인스트루먼츠 인코포레이티드 음성인식데이터베이스에서의주소등록방법및시스템

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