JPH07304619A - 抗菌性ポリエステル化粧板の製造方法 - Google Patents

抗菌性ポリエステル化粧板の製造方法

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JPH07304619A
JPH07304619A JP12305194A JP12305194A JPH07304619A JP H07304619 A JPH07304619 A JP H07304619A JP 12305194 A JP12305194 A JP 12305194A JP 12305194 A JP12305194 A JP 12305194A JP H07304619 A JPH07304619 A JP H07304619A
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antibacterial
resin
antimicrobial
calcium
unsaturated polyester
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JP12305194A
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English (en)
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Tsuneo Mihashi
恒夫 三橋
Takamichi Sano
隆通 佐野
Takashi Kamiya
隆志 神谷
Yuten Misawa
勇典 三沢
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Aica Kogyo Co Ltd
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Aica Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人体に対して安全性が高く、熱や紫外線によ
って容易に変質せず、且つ金属イオンの溶出が殆どな
く、広範囲の種類のカビや細菌に対して、長期間にわた
り抗菌性が持続するポリエステル化粧板を提供する。 【構成】 板材1に、接着剤2を用いて紙を貼付けた
後、抗菌性ハイドロキシアパタイト燒成粉末よりなる抗
菌剤3を含む、ポリエステル樹脂を塗布して硬化させ樹
脂で強化された紙層4の表面に抗菌性不飽和ポリエステ
ル樹脂層5を形成させた抗菌性ポリエステル化粧板6を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築内装材、住設機器、
家具、什器などの材料として用いられる抗菌性ポリエス
テル化粧板の製造方法に関する。特に、本発明によって
得られる抗菌性ポリエステル化粧板は、病院、或いは公
共設備、調理設備など抗菌性の要求される用途に対して
有用である。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル化粧板は、熱硬化性樹脂化
粧板のうちでは、比較的簡単な設備、工程で製造するこ
とができ、仕上り外観がよく、一般の化粧板として汎用
的な物性を具備していることから、机、キャビネット、
厨房設備をはじめとする家具、住設機器などに多く使わ
れていた。
【0003】ポリエステル化粧板は合板などの板材上
に、無地或いは図柄を印刷した化粧紙を、尿素樹脂、酢
酸ビニル樹脂、或いは不飽和ポリエステル樹脂などの接
着剤を用いて貼着し、その上から硬化剤、硬化促進剤な
どを添加した不飽和ポリエステル樹脂液を塗布した後、
枠に張った合成樹脂フィルムで被覆し、脱泡して硬化さ
せることにより製造されていた。
【0004】一般に、木目柄など、図柄、模様を有する
化粧板では、これらの模様が鮮明に表現されるように、
透明な樹脂液が用いられ、無地単色については、所望の
色彩になるように顔料を添加し隠蔽性をもたせた樹脂液
が用いられていたが、このような製造方法によって得ら
れたポリエステル化粧板は、抗菌性を有するものではな
く、抗菌性の要求される用途に対しては適していなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、ポリエステル化
粧板は耐熱性、硬度、耐摩耗性、耐汚染性などの物性の
バランスがとれているため、トイレブース、洗面台、流
し台、各種キャビネット類などの部材に多く使われてい
たが、これらの用途では温暖多湿や栄養物質の付着、汚
染によりカビや細菌の繁殖に適した条件で使用されるこ
とが多く、最近では薬剤耐性ブドウ球菌による病院内感
染が問題となっており、病院や公共用途の設備機器に使
用される化粧板については、抗菌性の賦与が望まれてい
た。
【0006】しかしながら、抗菌剤を樹脂に添加して化
粧板を製造する場合、変色或いは物性の低下を来たし、
特に有機系の抗菌剤は人体に有害なものが多く、これら
を使用した化粧板は、耐熱性が低く、長時間使用すると
紫外線などの影響を受け易い。更に変色などにより化粧
板の表面外観が損なわれ易く、満足すべき結果が得られ
なかった。
【0007】本発明は、抗菌性金属を担持させたカルシ
ウム系セラミックス燒成物粉末を添加した不飽和ポリエ
ステル樹脂を化粧板表面用樹脂として用いることによっ
て人体に対して安全性が高く、耐熱性に優れ、広範囲の
種類の細菌やカビに対して長期間にわたり抗菌性を持続
するポリエステル化粧板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、接着剤を用い
て紙を貼着した後、該紙の表面に抗菌性金属を担持させ
たカルシウム系セラミックス燒成物粉末よりなる抗菌剤
を添加した不飽和ポリエステル樹脂を塗布する工程と、
該不飽和ポリエステル樹脂塗布面を合成樹脂フィルムで
被覆し、硬化させた後、該合成樹脂フィルムを剥離する
工程からなることを特徴とする抗菌性ポリエステル化粧
板の製造方法であり、とりわけ、単色の外観を有する化
粧板に於いては、板材に貼着された紙の表面に塗布され
る不飽和ポリエステル樹脂に1〜30重量%の顔料が添
加されていることによって、下地の板材の色を隠蔽し、
所望の色彩の表現を可能にするものである。
【0009】更に、抗菌性金属を担持させたカルシウム
系セラミックス燒成物粉末よりなる抗菌剤を不飽和ポリ
エステル樹脂又は着色剤に混練して20℃に於ける粘度
が少なくとも1.5pa・sの配合物をつくり、該配合
物を所望の抗菌剤の含有量になるように不飽和ポリエス
テル樹脂に添加することによって、抗菌剤の樹脂に対す
る分散性がよくなり、化粧板製造時に、その都度添加す
ることができるようになるので、経時に於ける抗菌剤の
沈殿を防ぐことができる。
【0010】また、カルシウム系セラミックス燒成物粉
末に担持させる銀及び/又は亜鉛の含有量が少なくとも
0.001重量%であり、該セラミックス燒成物粉末が
不飽和ポリエステル樹脂に対して少なくとも0.05重
量%の含有量になるように添加することによって必要と
する抗菌効果が得られるものである。
【0011】本発明に用いる銀及び/又は亜鉛を担持さ
せたカルシウム系セラミックス燒成物粉末は、これらの
金属塩をカルシウム系セラミックスに吸着又はイオン交
換によって担持させたものを高温、好ましくは800℃
以上で燒成した後、平均粒子径30μm以下の微粉末に
粉砕したものである。
【0012】抗菌性金属としては、銀、亜鉛、銅、錫な
どを用いることができるが特に銀及び亜鉛が効果的であ
る。
【0013】カルシウム系セラミックスはリン酸カルシ
ウム、ハイドロキシアパタイト、炭酸カウシウム、珪酸
カルシウムなどが用いられるが特にハイドロキシアパタ
イトの使用が適している。担持される金属の量はセラミ
ックスに対して50重量%以下が望ましい。金属塩の吸
着或いはイオン交換によって金属が担持されたセラミッ
クスを高温燒成し、粉砕機を用いて平均粒子径が30μ
m以下になるように粉砕する。
【0014】このようにして得られた抗菌性カルシウム
系セラミックス燒成物粉体は、高温で燒成されているの
で、担持された金属とセラミックスの結合が強化され、
セラミックスが安定化し、金属イオンとして水に溶出す
ることがなく、化粧板表面を構成する不飽和ポリエステ
ル樹脂中に分散された場合に於いても、耐熱性などの性
能を劣化させることがない。
【0015】本発明に用いる板材としては、合板、ハー
ドボード、中質繊維板などの木質板材が適しており、該
板材に貼着する紙は20〜200g/m2の坪量で二酸化
チタンが混抄された化粧紙の使用が好ましい。木目その
他、模様を有する化粧板に於いては、これらの模様を印
刷した原紙が用いられ、該模様が鮮明に表現されるため
には、塗布された抗菌性不飽和ポリエステル樹脂膜は透
明性を保持することが必要であり、抗菌剤の粒子径なら
びに添加量を選ぶ必要がある。
【0016】また、単色の無地化粧板では、不飽和ポリ
エステル樹脂中に顔料が添加されているので、抗菌剤は
顔料との混合分散性がよく、分離したり沈降したりする
ことがなく、所望の色彩の表現を阻害するような着色な
どがあってはならないが、本発明に於いて用いられる抗
菌性カルシウム系セラミックス燒成物粉末は、平均粒子
径30μm以下の白色微粉末で好ましくは平均粒子径1
0μm以下に微粉砕したものを用いる。
【0017】図柄、模様を有する化粧板では、抗菌性カ
ルシウム系セラミックス燒成物粉末の不飽和ポリエステ
ル樹脂に対する添加量が5重量%以下の場合に於いて
は、殆ど透明性が阻害されることがなく、下地となる紙
に印刷された柄や模様を美麗に表現することができる。
【0018】単色無地化粧板では、抗菌性カルシウム系
燒成物粉末の添加量が樹脂に対して10重量%以下の添
加量に於いては、著しい色彩の変化が認められない。
【0019】板材に紙を貼着するための接着剤には、尿
素樹脂、尿素メラミン樹脂、酢酸ビニル樹脂などの接着
剤を単体、或いは混合して用い、ロールコーターにより
板材面に塗布し、紙を載置してホットプレスで熱圧して
貼付る方法、硬化剤又は硬化促進剤を含む不飽和ポリエ
ステル樹脂をそれぞれ塗布した後、ラミネーターで紙を
貼る方法などにより行う。
【0020】ポリエステル化粧板用樹脂としては、常温
に於いて1〜4pa・sの粘度の不飽和ポリエステル樹
脂が適しているが、この樹脂液に抗菌性カルシウム系セ
ラミックス燒成物粉末を添加し、均一に分散させても、
保存中に時間の経過と共に沈殿し、均質性が失われる。
また、ポリエステル化粧板製造工程で、その都度、添加
する場合は、予め、樹脂に混練した抗菌剤配合物を混合
するように容易に分散し難く、均一組成にするための時
間と労力が嵩み、生産性が低下する。
【0021】このような抗菌性カルシウム系セラミック
ス燒成物粉末の沈殿防止や、作業性を向上させる手段と
して、不飽和ポリエステル樹脂又は着色剤に混練して、
粘度が少なくとも1.5pa・sの配合物を所望の抗菌
剤の含有量になるように不飽和ポリエステル樹脂に添加
し、混練して分散させたマスターペースト、マスターバ
ッチなど高濃度混合物をつくり、この高濃度混合物をポ
リエステル化粧板製造時に、必要なだけの量を不飽和ポ
リエステル樹脂に添加し分散させる。
【0022】抗菌性カルシウム系セラミックス燒成物粉
末の添加量は、不飽和ポリエステル樹脂に対して0.1
〜10重量%であり、これ以上の量では価格的に有利で
ない。とりわけ、下地の紙の図柄、模様を鮮明に表現す
る場合は0.1〜5%が望ましく、この範囲の添加量に
於いては外観を損うことなく、抗菌性のすぐれたポリエ
ステル化粧板を容易に且つ、経済的に製造することが可
能になる。
【0023】本発明に用いられる不飽和ポリエステル樹
脂は、フマル酸、無水マレイン酸などの不飽和多塩基酸
と無水フタル酸、イソフタル酸などの飽和多塩基酸とエ
チレングリコール、プロピレングリコールなどの多価ア
ルコールを縮合させて得られたポリエステルをスチレン
モノマーを溶解して得られる樹脂であり、必要に応じて
ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂などで変性したもの
を用いることができる。
【0024】不飽和ポリエステル樹脂に対して抗菌性カ
ルシウム系セラミックス燒成物粉末、好ましくは、抗菌
性カルシウム系セラミックス燒成物粉末と樹脂又は着色
剤との高濃度混合物、硬化剤、硬化促進剤など必要な添
加物が所望の配合比になるように撹拌混合し、均一な組
成物をつくり、樹脂液がゲル化を起す以前に、板材に貼
着した紙の面に塗布し、枠に張られたビニロンフィル
ム、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの合成樹
脂フィルムを塗膜面に当て、その上からロールで押えな
がら樹脂液を紙貼面全体に伸ばし、厚さを均一化させな
がら浸透させ、紙間に含有する空気と置換させると共に
空気泡を板の端部へ押し出し、脱泡して化粧板面の樹脂
層を形成させ、室温乃至比較的低温度の加温条件下で放
置して樹脂を硬化させた後、フィルムを剥離して、適宜
養生してアフターキュアを進め、抗菌性ポリエステル化
粧板を得る。
【0025】
【実施例】以下に記す部及び%はそれぞれ重量部及び重
量%を表す。 実施例1〜3 板材1である厚さ2.7mmの二類ラワン合板に接着剤
2として塩化アンモニウム0.5%含む尿素樹脂接着剤
30部、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤70部より
なる混合接着剤を90g/m2の塗布量になるようにロー
ルコーターで塗布し、その上に二酸化チタンを混抄した
60g/m2の白色化粧紙を載置し、ホットプレス熱板間
に挿入して温度95℃、圧力6.8×105paの熱圧
条件で60秒間圧締して合板に化粧紙を貼付けた。
【0026】抗菌性不飽和ポリエステル樹脂は下記の方
法によって得た。ハイドロキシアパタイト1Kg、純水
10リットル、硝酸銀50gを撹拌混合してボールミル
粉砕機を用い平均粒子径が約2μmになるように粉砕
し、銀を約2%含む抗菌剤3である抗菌性ハイドロキシ
アパタイト燒成粉末を得た。
【0027】フマル酸1モル、無水フタル酸1モル、プ
ロピレングリコール2モルを縮合して得たポリエステル
55部をスチレンモノマー45部に溶解した不飽和ポリ
エステル樹脂に以下に記す抗菌剤3ならびに着色用顔料
のマスターバッチ、化粧板表面塗装用樹脂、それぞれに
使用した。
【0028】不飽和ポリエステル樹脂25部に白色顔料
である二酸化チタン粉末75部、前記の抗菌性カルシウ
ム系セラミックス燒成物粉末5部、10部、15部をそ
れぞれ添加し、密閉型ニーダーで混練した後、ミキシン
グロール機を用いて更に混練し、抗菌剤ならびに顔料の
高濃度含有組成物である謂ゆるマスターバッチを抗菌剤
の含有量を変え3種類調製した。
【0029】化粧板表面用樹脂として、前記のマスター
バッチをそれぞれ抗菌剤の濃度別にポリエステル樹脂1
00部に対して、10部添加したものをつくり、更に、
それぞれの樹脂にナフテン酸コバルト6%スチレンモノ
マー溶液1部を加え撹拌混合し、均一な組成の樹脂液と
した。不飽和ポリエステル樹脂25部に抗菌性ハイドロ
キシアパタイト燒成粉末5部を加えて得たマスターバッ
チを用いたものを実施例1とし、10部加えて得たマス
ターバッチを用いたものを実施例2とし、15部加えて
得たマスターバッチを用いたものを実施例3とした。
【0030】次に、この樹脂液を化粧板1枚を製造する
に必要な量となるように計量しメチルエチルケトンパー
オキサイド55%ジブチルフタレート溶液を1%添加混
合したものを、予め準備された前記の化粧紙貼り合板の
表面に樹脂液がゲル化しないよう、速やかに流延、塗布
し、鋼製枠に張られた厚さ25μmのツヤ消仕上げポリ
ビニルアルコールフィルムで被覆し、このフィルム上よ
りロールで押えながら樹脂液を化粧紙に浸透含浸させる
と共に、紙層中の空気を樹脂液と置換させ、樹脂を板面
全体に均一な膜厚になるように拡散させ、空気泡を板の
端部より排出させた後、30℃の室内で硬化させ、樹脂
で強化された紙層4ならびに表面に抗菌性不飽和ポリエ
ステル樹脂層5を形成させる。その後、更に2時間放置
してアフターキュアを進め、トリミングを行って、白色
ツヤ消仕上げの抗菌性ポリエステル化粧板6を得た。
【0031】比較例1 抗菌剤である抗菌性ハイドロキシアパタイト燒成粉末を
不飽和ポリエステル樹脂液に添加しない他は、すべて実
施例1と同様の方法によりポリエステル化粧板を製造し
た。このポリエステル化粧板は、実施例1によって得ら
れた抗菌性ポリエステル化粧板と色彩、外観について殆
ど差異が認められなかった。実施例1〜3および比較例
1によって得られた抗菌性ポリエステル化粧板の抗菌性
試験、ならびに物性試験の結果を表1に示す。
【0032】試験方法 (1) 抗菌性試験 各試料より50mm×50mmの試験片を切り取り、エ
タノール洗浄後、化粧面にStaphyococcus
aureus ATCC6538Pの菌液1mlを滴
下し、37℃で3,6,24時間培養した。その後、滅
菌済みリン酸緩衝液で試験片上の生残菌を洗い出した。
この洗い出した液について菌数測定用培地を用いて、混
釈平板培養法により生存菌数を測定して、試験片1枚当
りの生菌数に換算した。培養条件は37℃、24時間と
した。尚、対照として菌液のみの試験も同時に行った。
【0033】(2) 物性評価試験 特殊合板の日本農林規格に規定される退色A試験及び湿
熱試験を行った。
【0034】退色A試験 各試料より、台板合板の表板の主繊維方向に平行に75
mm、直角に150mmの長方形状のものを2片ずつ作
成し、退色試験機の取付枠に固定し、退色試験用水銀灯
(入力400W、波長3,000A0以上)との距離を
300mmとし毎分2.5回転の速度で回転させながら
水銀灯の光に48時間さらした後、暗室中に72時間放
置してから試験片の表面の割れ、ふくれ、しわ、めや
せ、変色及びつやの変化の有無をしらべる。
【0035】湿熱試験 各試料より200mm×200mmの試験片を2片ずつ
作成し、試験片を水平に固定した後、試験片の表面に沸
とう水を滴下し、その上に0.5lの沸とう水を入れた
1l容量のアルミニウム容器を20分間放置した後、乾
燥した布で摩さつし、そのまま24時間放置し、表面の
割れ、ふくれ、変色及び著しいつやの変化をしらべる。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明によって得られるポリエステル化
粧板は、化粧板表面を構成する樹脂層に分散された抗菌
性ハイドロキシアパタイト燒成粉末の抗菌効果により、
付着した病原菌などの微生物を死滅させることができ
る。また、本発明に用いる抗菌剤は、高温燒成によって
銀及び/又は亜鉛はカルシウム系セラミックスと強く結
合し、安定化しているため、イオンとして溶出せず、長
時間使用しても抗菌効果が低下することがなく、化粧板
の外観、品質に影響を及ぼすことがない。
【0038】更に、有機抗菌剤などに較べ、毒性など人
体に害を及ぼすことがなく、耐久性があるので、高温多
湿や汚染し易い環境条件に於いて、持続的な抗菌効果を
あらわす。
【0039】
【図面の簡単な説明】
図1は本発明によって得られる抗菌性ポリエステル化粧
板の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1.板材 2.接着剤 3.抗菌剤 4.樹脂で強化された紙層 5.抗菌性不飽和ポリエステル樹脂層 6.抗菌性ポリエステル化粧板
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 21/06 27/18 F 8413−4F 33/00 7148−4F (72)発明者 三沢 勇典 愛知県海部郡甚目寺町大字上萱津字深見24 番地 アイカ工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板材に接着剤を用いて紙を貼着した後、
    該紙の表面に抗菌性金属を担持させたカルシウム系セラ
    ミックス燒成物粉末よりなる抗菌剤を添加した不飽和ポ
    リエステル樹脂を塗布する工程と、該不飽和ポリエステ
    ル樹脂塗布面を合成樹脂フィルムで被覆し、硬化させた
    後、該合成樹脂フィルムを剥離する工程からなることを
    特徴とする抗菌性ポリエステル化粧板の製造方法。
  2. 【請求項2】 抗菌性金属として銀及び/又は亜鉛を担
    持させたカルシウム系セラミックス燒成物粉末が不飽和
    ポリエステル樹脂に対して少なくとも0.05重量%の
    含有量になるように添加されている請求項1記載の抗菌
    性ポリエステル化粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】 カルシウム系セラミックス燒成物粉末に
    担持させる銀及び/又は亜鉛の含有量が少なくとも0.
    001重量%である請求項1ないし請求項2記載の抗菌
    性ポリエステル化粧板の製造方法。
  4. 【請求項4】 板材に貼着された紙の表面に塗布される
    不飽和ポリエステル樹脂に1〜30重量%の顔料が添加
    されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3記
    載の抗菌性ポリエステル化粧板の製造方法。
  5. 【請求項5】 抗菌性金属を担持させたカルシウム系セ
    ラミックス燒成物粉末よりなる抗菌剤をポリエステル樹
    脂又は着色剤に混練して、20℃に於ける粘度が少なく
    とも1.5pa・sの配合物をつくり、該配合物を所望
    の抗菌剤の含有量になるように不飽和ポリエステル樹脂
    に添加することを特徴とする請求項1ないし請求項4記
    載の抗菌性ポリエステル化粧板の製造方法。
JP12305194A 1994-05-11 1994-05-11 抗菌性ポリエステル化粧板の製造方法 Pending JPH07304619A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015147201A1 (ja) * 2014-03-28 2015-10-01 富士フイルム株式会社 抗菌層付き基材、抗菌シート、放射線撮影装置、タッチパネル
WO2015147206A1 (ja) * 2014-03-28 2015-10-01 富士フイルム株式会社 抗菌層付き基材、抗菌シート、放射線撮影装置、タッチパネル

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