JPH07304334A - 自動車の車体のドア用開口の保護構造 - Google Patents

自動車の車体のドア用開口の保護構造

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JPH07304334A
JPH07304334A JP6122081A JP12208194A JPH07304334A JP H07304334 A JPH07304334 A JP H07304334A JP 6122081 A JP6122081 A JP 6122081A JP 12208194 A JP12208194 A JP 12208194A JP H07304334 A JPH07304334 A JP H07304334A
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JP
Japan
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door
opening
absorbing means
energy absorbing
flange joint
Prior art date
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JP6122081A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Sugamoto
辰也 菅本
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乗員の頭部がピラーのフランジ接合部に直接
衝突するのを防止でき、乗員の乗降性に影響を及ぼすこ
とのない保護構造を提供すること。 【構成】 インナパネル(18)およびアウタパネル
(20)それぞれのフランジ(19A、21A:19
B、21B)を重ね合せたフランジ接合部(11)をド
ア用開口(12)に位置させたピラー(10)と、開口
(12)を開閉するドア(14)とを備える自動車の車
体の前記開口の保護構造である。ドア(14)はフレー
ム(28)を備え、フレーム(28)は、フランジ接合
部(11)を覆う変形可能なエネルギ吸収手段(16)
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車体のドア用
開口の保護構造に関し、特に、インナパネルおよびアウ
タパネルそれぞれのフランジを重ね合せて接合したフラ
ンジ接合部をドア用開口に位置させたピラーと、前記開
口を開閉するドアとを備える自動車の車体において、乗
員の頭部が前記開口のフランジ接合部に直接衝突するの
を防止し、頭部を保護する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体のフロトンピラーとこの内
側に配置する内装材であるピラーガーニッシュとの間に
空間を設け、エネルギ吸収用の金属ブラケットを前記空
間に配置した保護構造が提案されている(米国特許第5,
163,730 号明細書)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、フロントピラー
その他のピラーでは、インナパネルおよびアウタパネル
それぞれのフランジを重ね合せて接合し、水平の仮想面
で切断した断面が閉じ構造を呈するように形成してピラ
ー全体の剛性を高めており、フランジを重ね合せたフラ
ンジ接合部の剛性は特に高い。このフランジ接合部は、
ドア用開口に臨んでいることから、乗員の頭部がフラン
ジ接合部に衝突する可能性があり、衝突するとかなりの
障害が頭部に及ぼされることとなるが、前記提案に係る
保護構造では、フランジ接合部についての配慮がなされ
ていない。
【0004】乗員の頭部が前記フランジ接合部に衝突す
るのを防止し、頭部を保護するため、たとえば、ピラー
ガーニッシュをエネルギ吸収可能な構造に形成し、この
ピラーガーニッシュによってフランジ接合部を覆うこと
も1つの対策ではあるが、この場合には、次のような不
具合が生ずる。すなわち、フランジ接合部に対面する切
欠き、いわゆるアンダーカットをピラーガーニッシュの
成形の際、同時に設けるため、割型を使用しなければな
らない等の成形上の制約がある。加えて、アンダカット
の内側のオーバハングの部分がフランジ接合部を内方で
覆い、ドア用開口を狭める結果、乗員の乗降性が影響を
受ける。
【0005】本発明の目的は、乗員の頭部がフランジ接
合部に直接衝突するのを防止でき、乗員の乗降性に影響
を及ぼすことのない、自動車の車体のドア用開口の保護
構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、インナパネル
およびアウタパネルそれぞれのフランジを重ね合せたフ
ランジ接合部をドア用開口に位置させたピラーと、前記
開口を開閉するドアとを備える自動車の車体の前記開口
の保護構造であって、前記ドアはフレームを備え、該フ
レームは、前記フランジ接合部を覆う変形可能なエネル
ギ吸収手段を有する。
【0007】前記エネルギ吸収手段は、樹脂製の内装材
によって形成することができ、内装材は、前記フレーム
に取り付けるための複数の固定具を有することができ
る。
【0008】前記ドアのフレームがプレス成形される場
合、前記エネルギ吸収手段は、前記ドアに取り付けるド
アガラスを密封するガラスランの延長部とすることがで
きる。
【0009】
【作用および効果】自動車が衝突し、乗員の頭部がピラ
ーのフランジ接合部へ向く荷重を受けると、頭部はエネ
ルギ吸収手段に突き当たり、エネルギ吸収手段を変形さ
せる。前記荷重はこれによって吸収される。荷重がエネ
ルギ吸収手段の変形によるエネルギ吸収量を上回る大き
さであるとき、乗員の頭部はエネルギ吸収手段を介して
フランジ接合部に衝突する。このときには、荷重による
エネルギがエネルギ吸収手段によって吸収されているた
め、頭部に及ぼされる衝撃は少ない。
【0010】エネルギ吸収手段をドアのフレームに設け
てあるため、ドアを開いた状態では、車体のドア用開口
がエネルギ吸収手段によって狭められることがなく、乗
員の乗降性は全く影響を受けない。
【0011】前記エネルギ吸収手段が樹脂製の内装材に
よって形成され、前記フレームに取り付けるための複数
の固定具を有する場合、ドアのフレームにエネルギ吸収
手段を取り付けるだけで、フランジ接合部に対する乗員
の保護を図ることができる。また、エネルギ吸収手段自
体が複数の固定具を有するため、別途、固定具を準備す
る手間を要さない。また、通常、ピラーの内方に配置す
る内装材は樹脂製であることから、この内装材とエネル
ギ吸収手段とを意匠的に整合させやすい。このように、
車体内部の意匠の変更を伴うことなく、既存の自動車に
容易に適用できる。
【0012】前記ドアのフレームがプレス成形され、前
記エネルギ吸収手段が前記ドアに取り付けるドアガラス
を密封するガラスランの延長部である場合、部品点数を
増やすことなく、ガラスランの形状を変更するだけでフ
ランジ接合部に対する乗員の保護を図ることができる。
また、ドアのフレームがプレス成形の結果、フランジ接
合部を持つことから、このフランジ接合部を利用してガ
ラスランを堅固に取り付けることが可能であり、このよ
うにすれば、エネルギ吸収手段であるガラスランの延長
部の取付け精度を確保できる。また、前記延長部によっ
て、ドアのフレームそのもののフランジ接合部に対する
乗員の保護を図ることができる。
【0013】
【実施例】本発明は、図1および図6に示すように、フ
ランジ接合部11をドア用開口12に位置させたピラー
10と、開口12を開閉するドア14とを備える自動車
の車体の開口12の保護構造であって、エネルギ吸収手
段16を備える。
【0014】ピラー10は、図示の実施例では、フロン
トピラーであり、インナパネル18とアウタパネル20
とからなる。インナパネル18のフランジ19A、19
Bをアウタパネル20の対応するフランジ21A、21
Bにそれぞれ重ね合せ、スポット溶接して接合し、2つ
のフランジ接合部11、22となっている。その結果、
ピラー10は、水平の仮想面で切断した断面が閉じ構造
を呈するように形成されている。フランジ接合部11は
開口12に対面しており、乗員の頭部が衝突する可能性
があるが、フランジ接合部22は、フロントシールドガ
ラス24に近接して位置することから、乗員の頭部が衝
突する可能性は実質的にない。そこで、本発明に係る保
護構造では、開口12に対面するフランジ接合部11を
エネルギ吸収手段16で覆う。
【0015】ドア14は、その前方部分が上下に間隔を
おいた2つのヒンジ26によってピラー10の下方部分
に枢着されたもので、フレーム28を備える。フレーム
28は、エネルギ吸収手段16を前方部分に、すなわ
ち、乗員の頭部が衝突する可能性の高いピラー10の部
分にドア14を閉じたとき対面することとなるドアの部
分に有する。図1に示す実施例では、フレーム28は、
押出し成形して所定の断面形状としたものである。
【0016】エネルギ吸収手段16は変形可能であり、
ピラー10のフランジ接合部11を覆う。フランジ接合
部11は、そのエッジ11Aによって開口12の大きさ
を直接に定めるが、エネルギ吸収手段16は、ドア14
を閉じたとき、開口12の大きさをさらに狭める方向で
フランジ接合部11のエッジ11Aを覆い、さらに、ピ
ラー10の内方のピラーガーニッシュ40と重なり合う
ように配置し、乗員の頭部が直接フランジ接合部11に
衝突するのを防止する。
【0017】図示の実施例では、ドアのフレーム28
は、断面形状がほぼコ字状を呈する、ガラスラン30の
装着部32と、装着部32の内方となり、閉じ断面構造
となった剛性部33とを有し、エネルギ吸収手段16
は、剛性部33から装着部32とは反対方向へ伸びてい
る。
【0018】エネルギ吸収手段16は、ポリエチレンま
たはポリプロピレンのような硬質樹脂で射出成形した内
装材、いわばドアガーニッシュであり、フレーム28に
取り付けるための複数の固定具36を一体に有する。エ
ネルギ吸収手段16は、図6に示すように、ガラス38
の出入するドア14のベルトライン15より上方で車体
のルーフサイドレール(図示せず)に至る範囲に配置す
ればよく、複数の固定具36は前記範囲内に間隔をおい
て位置する。固定具36は、後述するそれ自体公知のク
リップ42と同じ構造のものでよく、フレーム28の剛
性部33に開けた穴に押し込むとき変形し、穴を通過し
た部分が復原することによってエネルギ吸収手段16を
保持する。
【0019】エネルギ吸収手段16は、複数の固定具3
6のある部分44から伸びている変形部45が15〜30mm
変形できるように、その形状を定めることが好ましい。
図示の実施例では、変形部45は、断面形状がほぼ半円
形を呈するように形成されており、フランジ接合部11
のエッジ11Aに対面する部分に格子状のリブ46を有
する。したがって、リブ46の板厚、格子の目のピッ
チ、格子の高さなどを変えることにより、荷重によるエ
ネルギ吸収量を調整できる。
【0020】ピラーガーニッシュ40にクリップ42が
取り付けてある。このクリップ42をピラー10に開け
た穴に押し込んで固定状態とし、ピラー10の内方にピ
ラーガーニッシュ40を取り付ける。さらに、フランジ
接合部11にオープニングトリム50を取り付ける。ド
ア14を閉じたとき、エネルギ吸収手段16がオープニ
ングトリム50にほぼ接し、さらに、ピラーガーニッシ
ュ40の一部と重なり合う程度に、各部品の寸法を定め
る。また、ピラーガーニッシュ40と、ドアガーニッシ
ュともいうべきエネルギ吸収手段16とが意匠的に整合
するようにエネルギ吸収手段16の意匠を定める。
【0021】図1の保護構造は次のように作用する。ド
ア14を開くとき、ドア14が図1の反時計方向Aへ回
転し、エネルギ吸収手段16はフランジ接合部11から
離れる。したがって、開口12の大きさを狭めるものが
存在しないこととなり、乗員の乗降性は何等影響を受け
ない。
【0022】ドア14を閉じたとき、乗員の頭部がフラ
ンジ接合部11へ向く荷重を受け、エネルギ吸収手段1
6に衝突すると、格子状のリブ46が座屈し、変形部4
5が変形する。これによって、荷重によるエネルギを吸
収する。リブ46の座屈と変形部45の変形だけで荷重
によるエネルギを吸収できないとき、乗員の頭部は、変
形部45およびオープニングトリム50を介してフラン
ジ接合部11に衝突し、衝撃が乗員の頭部に加わるが、
その際の衝撃は、既にエネルギ吸収されているため少な
い。
【0023】図2に示す実施例では、エネルギ吸収手段
56が図1の実施例のエネルギ吸収手段16とは異なる
が、ピラー10、ドア14など他の部品は図1の実施例
と同じである。したがって、同じ部品に同じ符号を付け
て示し、詳細な説明は省略する。
【0024】エネルギ吸収手段56は、ポリエチレンま
たはポリプロピレンのような硬質樹脂でブロー成形した
内装材、いわばドアガーニッシュであり、ドア14のフ
レーム28に取り付けるための複数の固定具36を一体
に有する。エネルギ吸収手段56のドア14への取付け
範囲は、図1のものと同じでよい。
【0025】エネルギ吸収手段56は、複数の固定具3
6のある部分58から伸びている変形部59が中空とな
り、15〜30mm変形できるようにその形状を定めてある。
図示の実施例では、変形部59は、断面形状がほぼ半円
形を呈するように形成され、フランジ接合部11に対面
する変形部59の部分60は、固定具のある部分58の
延長上に位置する。この実施例の場合、変形部59の肉
厚を変えることによって、または、中空部分61内にウ
レタンゴムのような発泡材を硬度を種々に変えて挿入す
ることによって、吸収すべきエネルギ量を調整すること
ができる。
【0026】図3に示す実施例では、エネルギ吸収手段
66が図1の実施例のエネルギ吸収手段16とは異なる
が、ピラー10、ドア14など他の部品は図1の実施例
と同じである。したがって、同じ部品に同じ符号を付け
て示し、詳細な説明は省略する。
【0027】エネルギ吸収手段66は、ポリエチレンま
たはポリプロピレンのような硬質樹脂でブロー成形した
内装材、いわばドアガーニッシュであり、ドア14のフ
レーム28に取り付けるための複数の固定具36を一体
に有する。エネルギ吸収手段66のドア14への取付け
範囲は、図1のものと同じでよい。
【0028】エネルギ吸収手段66は、複数の固定具3
6のある部分68から伸びている変形部69がリブ部分
70と、リブ部分70によって2つに分けられた中空部
分71とからなり、15〜30mm変形できるようにそれぞれ
の形状を定めてある。リブ部分70は、図示の実施例で
は、全体として2つの凹部72が画定され、かつ、一方
の凹部72の底が他方の凹部の底とくっつくような形態
である。この実施例の場合、変形部69の肉厚を変える
ことによって、または、中空部分71内にウレタンゴム
のような発泡材を挿入することによって、吸収すべきエ
ネルギ量を調整することができる。さらに、リブ部分7
0の形状または肉厚を変えることによっても、エネルギ
量を調整することができる。
【0029】図2および図3の実施例の作用は、図1の
実施例の作用と実質的に同じである。すなわち、図2の
場合には、変形部59が中空部分61を押しつぶして変
形することによって、また図3の場合には、変形部69
が中空部分71を押しつぶして変形すると共に、リブ部
分70が座屈することによってエネルギを吸収する。
【0030】図4に示す実施例は、フランジ接合部81
をドア用開口82に位置させたピラー80と、開口82
を開閉するドア84とを備える自動車の車体の開口82
の保護構造であり、エネルギ吸収手段86を備える。
【0031】ピラー80はフロントピラーであり、イン
ナパネル88と、アウタパネル90と、補強パネル92
とからなる。インナパネル88のフランジ89A、89
Bをアウタパネル90の対応するフランジ91A、91
Bにそれぞれ、補強パネル92のフランジ93A、93
Bを介在して重ね合せ、スポット溶接して接合し、2つ
のフランジ接合部94、81となっている。その結果、
ピラー80は、水平の仮想面で切断した断面が閉じ構造
を呈するように形成されている。フランジ接合部81は
開口82に対面しており、乗員の頭部が衝突する可能性
があるが、フランジ接合部94は、フロントシールドガ
ラス24に近接して位置することから、乗員の頭部が衝
突する可能性は実質的にない。そこで、開口82に対面
するフランジ接合部81をエネルギ吸収手段86で覆
う。
【0032】ドア84はフレーム96を備える。フレー
ム96は、2枚の鋼板すなわちドアインナパネル98と
ドアアウタパネル100とをプレス成形し、それぞれの
フランジをスポット溶接してフランジ接合部102、1
03とした形態である。プレス成形したフレーム96で
は、2つのフランジ接合部102、103があり、押出
し成形したものと比べて見栄えが良いといわれている。
加えて、後方のフランジ接合部103は、ガラスラン1
06を堅固に取り付けることができる。
【0033】この実施例では、ガラスラン106を延長
し、この延長部をエネルギ吸収手段86としている。通
常、ガラスランは、図4の仮想線107より上方の、す
なわちドアへの取付け状態では仮想線107より外方
の、ほぼU字状の取付け部108と、取付け部108か
ら伸びるリップ部109とからなる。これに対し、この
実施例では、ガラスラン106を図4の仮想線107よ
り下方へ、すなわちドアへの取付け状態では仮想線10
7より内方へ、ドア84を閉じたときピラー80のフラ
ンジ接合部81を覆うように延長し、この延長部をエネ
ルギ吸収手段86としている。
【0034】ガラスラン106の取付け部108は、U
字状の鉄板製の心材110を備える。この心材110を
ドア84のフランジ接合部103に圧入して、または心
材110に設けるつめ(図示せず)をフランジ接合部1
03に食い込ませてガラスラン106が取り付けられる
ため、その取付けは堅固である。このように取り付けら
れたガラスランのリップ部109が、ドア84に取り付
けるドアガラス112を密封する。
【0035】ガラスランはEPDMのようなゴムを押出し成
形または射出成形して作られる。そのため、取付け部1
08からリップ部109とは反対の方向へ延長するエネ
ルギ吸収手段86を一体に備えるガラスラン106を成
形することは容易である。また、U字状の心材110に
連なる凹凸状の折曲げ部を有する補強材114をエネル
ギ吸収手段86に設けることも容易である。さらに、エ
ネルギ吸収手段86は、表面を硬質部115とし、内部
を軟質部116とすることもできる。したがって、エネ
ルギ吸収手段86は、補強材114の肉厚、凹凸形状、
硬質部115の厚み、軟質部116の硬度などを変える
ことによってエネルギ吸収量を調整することができる。
エネルギ吸収手段86は、フランジ接合部81に対面す
る部分が15〜30mm変形できるように、その形状を定める
ことが好ましい。
【0036】ピラー80にウエザストリップ120と、
オープニングトリム122とを取り付ける。ドア84を
閉じたとき、エネルギ吸収手段86がオープニングトリ
ム122にほぼ接し、さらに、ピラーガーニッシュ12
4の一部と重なり合う程度に、各部品の寸法を定める。
また、ピラーガーニッシュ124と、ドアガーニッシュ
ともいうべきエネルギ吸収手段86とが意匠的に整合す
るようにエネルギ吸収手段86の意匠を定める。
【0037】図4の保護構造は次のように作用する。ド
ア84を開くとき、ドア84が反時計方向へ回転し、エ
ネルギ吸収手段86はフランジ接合部81から離れる。
したがって、開口82の大きさを狭めるものが存在しな
いこととなり、乗員の乗降性は何等影響を受けない。
【0038】乗員の頭部がフランジ接合部81へ向く荷
重を受け、エネルギ吸収手段86に衝突すると、補強部
材114が座屈し、エネルギ吸収手段86の硬質部11
5と軟質部116とが変形する。これによって、荷重に
よるエネルギを吸収する。補強部材114の座屈と硬質
部115および軟質部116の変形とによって荷重によ
るエネルギを吸収できないとき、乗員の頭部は、エネル
ギ吸収手段86およびオープニングトリム122を介し
てフランジ接合部81に衝突し、衝撃が乗員の頭部に加
わるが、その際の衝撃は、既にエネルギ吸収されている
ため少ない。
【0039】図5に示すように、フランジ接合部131
をドア用開口132に位置させた、それ自体公知のセン
タピラー130と、開口132を開閉するそれ自体公知
のリヤドア134とを備える自動車の車体の開口132
においても、エネルギ吸収手段136によって保護を図
ることができる。リヤドア134は、図示の実施例で
は、押出しタイプのフレーム138を備える。したがっ
て、エネルギ吸収手段136として、既に説明したエネ
ルギ吸収手段16、56、66を使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車の車体のドア用開口の保護
構造の実施例の断面図で、図6の1−1線に沿って切断
したものである。
【図2】本発明に係る自動車の車体のドア用開口の保護
構造の別の実施例の図1と同様な断面図である。
【図3】本発明に係る自動車の車体のドア用開口の保護
構造のさらに別の実施例の図1と同様な断面図である。
【図4】本発明に係る自動車の車体のドア用開口の保護
構造のさらに別の実施例の図1と同様な断面図である。
【図5】本発明に係る自動車の車体のドア用開口の保護
構造のさらに別の実施例の概略を示す水平な面で切断し
た断面図である。
【図6】本発明に係る自動車の車体のドア用開口の保護
構造を実施できる車体の一部を示す、ドアを開けた状態
の斜視図である。
【符号の説明】
10、80 フロントピラー 11、81、131 フランジ接合部 12、82、132 ドア用開口 14、84、134 ドア 16、56、66、86、136 エネルギ吸収手段 18、88 インナパネル 20、90 アウタパネル 28、96、138 フレーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インナパネルおよびアウタパネルそれぞ
    れのフランジを重ね合せたフランジ接合部をドア用開口
    に位置させたピラーと、前記開口を開閉するドアとを備
    える自動車の車体の前記開口の保護構造であって、前記
    ドアはフレームを備え、該フレームは、前記フランジ接
    合部を覆う変形可能なエネルギ吸収手段を有する、自動
    車の車体のドア用開口の保護構造。
  2. 【請求項2】 前記エネルギ吸収手段は、樹脂製の内装
    材であり、前記フレームに取り付けるための複数の固定
    具を有する、請求項1に記載の自動車の車体のドア用開
    口の保護構造。
  3. 【請求項3】 前記ドアのフレームはプレス成形された
    ものであり、前記エネルギ吸収手段は、前記ドアに取り
    付けるドアガラスを密封するガラスランの延長部であ
    る、請求項1に記載の自動車の車体のドア用開口の保護
    構造。
JP6122081A 1994-05-12 1994-05-12 自動車の車体のドア用開口の保護構造 Pending JPH07304334A (ja)

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