JPH07304134A - 高強度複合板及びその製造方法 - Google Patents

高強度複合板及びその製造方法

Info

Publication number
JPH07304134A
JPH07304134A JP7032683A JP3268395A JPH07304134A JP H07304134 A JPH07304134 A JP H07304134A JP 7032683 A JP7032683 A JP 7032683A JP 3268395 A JP3268395 A JP 3268395A JP H07304134 A JPH07304134 A JP H07304134A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
board
plate
reinforcing plate
thermoplastic resin
strength composite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7032683A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3363641B2 (ja
Inventor
Shin Aihara
原 伸 相
Ryutaro Katsuta
田 隆 太 郎 勝
Hiroshi Unno
野 博 海
Satoshi Kishi
智 岸
Hiroaki Tomimoto
本 裕 昭 冨
Hiroshi Tanabe
邉 浩 史 田
Koji Miyasaka
坂 好 治 宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP03268395A priority Critical patent/JP3363641B2/ja
Publication of JPH07304134A publication Critical patent/JPH07304134A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3363641B2 publication Critical patent/JP3363641B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
  • Panels For Use In Building Construction (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 木質ボードを用い、吸水による寸法膨張がな
く、木ねじ保持力に優れ、高強度で、フォルマリンの飛
散が少なく、しかも安価に製造できる高品位の複合板及
びその製造方法を提供する。 【構成】 一方向に整列させた連続長繊維を重量含有率
で40%以上80%以下の範囲で配合した熱可塑性樹脂板か
らなる補強プレート及び木質ボードより構成される高強
度複合板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土木建築用、一般産業
用として用いられる高強度複合板及びその製造方法、特
に強度を必要とする木質ボード系高強度複合板及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】木質ボードには、主に合板やパーティク
ルボード、ファイバーボードなどの所謂コンポジション
ボードがあり、何れも広く使われている。合板は、太い
南洋材などをベニヤレースにより薄く剥いだ板を、複数
枚交互に繊維方向がほぼ直交するように重ね接着剤で貼
り合わせたり、おが屑などを接着材で練り固めて板状に
したものの表裏両面に上記の薄い板材を貼り付けて成る
ものである。これらの合板はコンクリート打設工事用の
パネルその他の建築土木用に大量に用いられている。然
しながら、これらを製造するには、相当の巨木を必要と
するが、熱帯地方でも樹木がそのような成木に育つには
長い年月が必要であり、それらを不用意に伐採すると森
林の再生が不可能となると言う問題がある。近年問題に
なっている地球の温暖化、砂漠化傾向を抑えるには、木
材の消費量を軽減し、森林を手厚く保護しなくてはなら
ない。そのため、アルミ製や熱可塑性樹脂製などの板が
提案されているが、それらは何れも重く、かつ、建築現
場での加工が困難であり、また、それらが産業廃棄物と
なったときは再利用が困難である上、廃棄するにも問題
がある。
【0003】一方、合板以外のコンポジションボードに
は、例えばパーティクルボード、ファイバーボード、木
質セメント板、木片を主体としこれに紙パルプや繊維、
各種廃棄物の破砕物を混合したボードなどがある。パー
ティクルボードは、雑木、木工の屑、廃材及び欠陥のあ
る材木などをチップ化し、合成樹脂結合剤を加えて加熱
圧縮成形して板状としたものである。ファイバーボード
は、植物繊維に合成樹脂結合剤を混合し、加熱圧縮成形
して成るものである。これは木材繊維が均一に分散して
いるので、強度や膨張収縮率に方向性がなく、使用中割
れや狂いなどが生じないという優れた特徴がある。木質
セメント板は、木毛、木片、チップなどを塩化カルシウ
ム溶液などで処理し、セメントと混合し型に入れ圧縮成
形したもので、厚板や中空のブロックなどに成形でき、
かつ、遮音性、断熱性、防火性に優れているという特徴
がある。
【0004】このようにこれらコンポジションボードの
原料は、雑木、木屑、廃材及び欠陥のある板材など、従
来は廃棄物として焼却又は廃棄されていたものであり、
これらを細かく砕いて繊維やフレークなどにして利用す
るものである。又、これらの原料には、各種の工場廃棄
物、生活廃棄物などの破砕材も利用される。このよう
に、コンポジションボードは、木材という天然資源を有
効利用した製品であり、更に各種の廃棄物が有効に利用
され、有用な製品に甦るという点からも今後ますます広
く利用されるものと期待されている。
【0005】然しながら、上記のコンポジションボード
は一般的に合板のような強度を有しないため、家具、建
屋の構造材などとしては広く使用できるが、特に高い強
度が必要とされるコンクリートパネルなどの用途には適
しないという問題がある。更に、パーティクルボードは
パーティクル間の剥離抵抗が不十分であるので、これを
家具に使用する場合、部材結合に使用される組手の強度
を保持するため、比重が0.65以上のものを使用する必要
があり、このため、コスト低減や軽量化に一定の限界が
あった。
【0006】又、コンポジションボードは一般的に木ね
じや釘、タッピングねじなどに対する保持力が弱いた
め、それらの代わりに特殊なねじや金具を必要とする。
又、コンポジションボードは、吸湿または吸水による膨
張や変形が激しい上、強度低下率が大きいため、水廻り
の用途には不適である。又、木質ボードを製造するに
は、通常尿素メラミン共重合樹脂接合剤を使用するが、
その成分であるホルマリンが製品中に残留し、長期間に
わたり徐々に空気中に放出されるため、衛生上問題があ
ると指摘されている。
【0007】これらの問題点を解決する一つの方法とし
て、ガラス繊維マット、ガラス織布に熱硬化性樹脂を含
浸させた補強材を貼り付ける方法が提案されている。然
しながら、この様な補強材は、使用する樹脂が熱硬化性
樹脂であるので、繊維含有率を高めて強度を増加しよう
とすると樹脂の含浸状態が悪化する上、厚みを薄くする
ことも難しいので、強度及び軽量化に一定の限界があ
り、又、補強材を木質ボードに貼り合わせるのに高温で
長時間加圧、接着する必要があり、生産性が悪い上、熱
と圧力により木質ボードが変質するという問題が発生し
ている。又更に、熱硬化性樹脂を用いる限り、それが硬
化するときに収縮するので、それに伴って発生する反り
を防止することが困難である。
【0008】
【発明が達成しようとする課題】本発明は、叙上の問題
点を解決するためになされたものであり、その目的とす
るところは、貴重な森林資源を節約できる木質ボードを
主体とし、吸水による膨張率の低下を防ぎ、木ねじなど
の保持力を向上させ、かつ、従来のパーティクルボード
単体より軽く、強度、剛性及び耐久性などの機械的性質
が優れているため、使用する原材料が少量で所期の強度
が得られ、ホルマリンの放出が少なく健康上も安全な、
高品位の高強度複合板及びその製造方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の第一の目
的は、上記の如き木質ボードの何れか一方の表面又はそ
の両面に、連続長繊維を一平面上で一方向に引き揃えて
整列させ、これに繊維の配合比が重量含有率で40%以上
80%以下となるように熱可塑性樹脂を含浸させ、シート
状に成形したプリプレグを1枚単独で、又は複数枚その
繊維配向方向を変えて積層して成る補強プレートを熱接
着して成る高強度複合板により達成される。而して、木
質ボードとしては、パーティクルボード、ファイバーボ
ード、合板、木質セメント板などの外、木屑や木質繊維
を主体としこれに各種の廃棄物の粉砕物や結合剤を配合
し、これらを練り合わせ、加圧、成形して成るボードな
どが用いられる。
【0010】望ましい一実施例に於いては、基材となる
木質ボードの補強プレートが接着される表面に、深さ0.
1〜1mmに渡り、補強プレートに含浸させたものと同
種の熱可塑性樹脂を染み込ませて熱融着層を形成し、こ
れに補強プレートを熱接着する。尚、この熱融着層には
短繊維を配合しておくことが推奨される。他の望ましい
一実施例に於いては、補強プレートを構成するプリプレ
グは複数層、望ましくは2層以上、4層以下、繊維の方
向を変えて積層される。又、補強プレートは、その繊維
方向の熱膨張係数が10-5/℃以下であることが望まし
い。この補強プレートの表面又は内層に、その補強プレ
ートに用いたのと同種類の熱可塑性樹脂板を積層するこ
ともある。又、木質ボードはその表面のみでなく、端部
も補強プレートで被覆することが推奨される。更に他の
一実施例に於いては、例えばエンボス加工を施したシー
ト状の表皮材や加飾材が表面に接着され、更にその上に
保護用の樹脂フィルムが貼着される。
【0011】本発明の第二の目的は、(a)常法により
所望の木質ボードを製造する工程と、(b)連続長繊維
を、少なくとも一層に、一平面上で一方向に引き揃えて
整列させ、これに繊維の配合比が重量含有率で40%以上
80%以下となるように熱可塑性樹脂を含浸させシート状
に成形して得たプリプレグを用いて補強プレートを製造
する工程と、(c)補強プレートを、それに含浸させた
熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱し、熱可塑性樹脂が
溶融した状態で、木質ボードに重ね合わせ、加圧、圧着
し、冷却固化する工程と、から成る高強度複合板を製造
する方法に依って達成される。
【0012】而して、木質ボードの補強プレートが接着
される表面には、補強プレートに含浸させたものと同種
の熱可塑性樹脂をその溶融状態で、深さ0.1〜1mmの
範囲に浸透させ、熱融着層を形成しておき、これに補強
プレートを熱接着することが望ましい。更に望ましい一
実施例に於いては、補強プレートを製造する工程に於い
て、プリプレグが複数層、各層毎にその繊維の配向方向
を変えて積層される。更に他の一実施例に於いては、例
えばエンボス加工を施したシート状の表皮材や、各種の
加飾材がその表面に接着され、更にその上に保護用の樹
脂フィルムが一時的に貼り着けられる。補強プレートを
構成する樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂又はポリ
スチレン系樹脂が好ましく、又、補強プレートに配合す
る連続長繊維としては各種公知の繊維が採用できるが、
特にガラス繊維及び炭素繊維が推奨される。
【0013】
【発明を実施するための最良の態様】以下、図面により
本発明について詳細に説明する。図1は本発明に係る高
強度複合板の一実施例を示す斜視図、図2は図1に示し
た高強度複合板を曲げ成形した状態を示す斜視図、図3
は上記とは異なった一実施例を示す斜視図、図4は表面
に表皮材を有する高強度複合板の構成を示す断面図、図
5は木質ボードの表層に補強プレートに用いたのと同種
の熱可塑性樹脂を滲み込ませて熱融着層を形成した状態
を示す一部拡大断面図、図6は図5に示した熱融着層内
に短繊維を配合した状態を示す一部拡大断面図、図7は
本発明に係る高強度複合板を製造する装置の概略を示す
説明図、図8は本発明に係る高強度複合板の強度試験に
用いた装置の概略を示す説明図である。尚、これらの図
では、断面構成を詳細に示すため、その表面寸法に比し
て厚みを強調して示してある。
【0014】図1中、1Aはコンクリート型枠等に好適に
使用される平板状の高強度複合板であり、木質ボード11
の表裏両面に、補強プレート12、13を熱接着し、一体化
したものである。又、15は木質ボード11の表面に補強プ
レート12、13の構成に用いた熱可塑性樹脂を滲出、浸透
させて形成した熱融着層である。補強プレート12、13
は、プリプレグ、即ち、連続長繊維を一方向に引き揃え
て整列させ、これに繊維の配合比が重量比で40%以上80
%以下となるように熱可塑性樹脂を含浸させて成るシー
トを、望ましくは2ないし4枚、繊維の方向を変えて積
層したものである。木質ボード11と補強プレート12、13
を貼合わせるには、補強プレート12、13をそれに含浸し
た熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱し、樹脂を溶融し
た状態で木質ボード11の上に重ね、プレスにより3kg
/cm2 以下の圧力下で冷却し、接合する。
【0015】このとき、溶融した熱可塑性樹脂が木質ボ
ード11の表面にある木質パーティクルなどの間の空隙部
分に侵入し、それらを包み込むことにより、熱融着層15
が形成され、樹脂が冷却され固化すると、この熱融着層
15を介して木質ボード11と補強プレート12、13が強固に
接合されるものである。この熱融着層15の詳細は、図5
に示されている。図中、11−1はは木質ボード11の芯部
分を構成するやゝ大粒のパーティクル、11−2は表層に
存在するやゝ小粒のパーティクルである。補強プレート
12はその繊維の方向を90度変えて積層されたプリプレグ
12−1及び12−2から成る。16は補強プレート12から木
質ボード11に滲出した熱可塑性樹脂である。
【0016】このように、熱可塑性樹脂16が、補強プレ
ート12に配合された繊維間の空間を満たすと共に、木質
ボード11を構成するパーティクル間の空間をも満たし、
両者を一体化するので、木質ボード11と補強プレート1
2、13が強固に接合されるものである。尚、熱融着層15
の厚みは、0.1mm以上、1mm以下とすることが望ま
しい。この熱融着層15が充分に形成されなかったり、そ
の厚みが0.1mm未満であるときは、接着力が著しく低
下し、補強効果が無くなる。一方、厚さ1mmを越える
熱融着層15を形成させることは困難である上、そのよう
に厚くしても接着強度は増大しない。又、図6に示す状
態では、木質ボード11の表面に短繊維17が多数配合され
ており、これら短繊維17が補強プレート12を構成するガ
ラス繊維と絡み合うので、より強固な接着力が得られる
ものである。
【0017】熱可塑性樹脂が流動して木質ボード11内部
の空隙内に効率良く充填され、充分な厚みを有する熱融
着層15が得られるように、木質ボード11を樹脂が流動可
能な温度に予め加熱しておくことが望ましい。又、補強
プレート12の表面に、補強プレート12に使用される熱可
塑性樹脂と同種の熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムを
予め融着させておくと、接合時にその樹脂フィルムの樹
脂が溶融し、木質ボード11の表面に良く浸透するので、
熱融着層15の厚み及び樹脂含有率が増大し、確実な接着
が保証されるようになる。このように、木質ボード11の
表面に熱融着層を形成させることにより、接着剤などを
使用しなくても木質ボード11の表面と補強プレート12と
を強固に接合することができる上、木質部の露出面積が
減ることになり、ホルマリン放散量が減少するという効
果も得られる。
【0018】又、図2には、本発明に係る高強度複合板
の一実施例として、断面円弧状に成形された曲板1Bが示
されている。これは、曲げ加工した木質ボード11に補強
プレート12、13を貼合わせたもので、曲面コンクリート
パネル等に好適である。尚、木質ボード11と補強プレー
ト12、13の縦横の寸法が同一であると、その角隅部から
補強プレート12、13が剥がれ易いという問題が生じる。
これを防止するため、図3に示す如く、縦横寸法が、木
質ボード11のそれよりやや小さい補強プレート12を用い
ることが推奨される。このようにして構成された高強度
複合板1Cに於いては木質ボード11の角部からの補強プレ
ート12が剥がれることがなく、取扱が容易となる。
【0019】又更に、木質ボード11の端部からの補強プ
レート12が剥離するのを防止するため、木質ボード11よ
り寸法の大きい補強プレート12を用い、補強プレート12
の端部を折り曲げて木質ボード11を包み込むようにして
も良い。このようにすると木質ボード11の端部が補強プ
レート12によって包まれるようになり、複合板の全体的
な強度及び角隅部の局部的強度が増すと共に、補強プレ
ート12の剥離が防止されるものである。
【0020】図4に示す複合板10は、木質ボード11の表
裏両面に、それぞれ補強プレート12及び13を貼り合わ
せ、更に表側の補強プレート12の表面に薄いシート状の
表皮材14を貼着して成るものである。表皮材14には、コ
ンクリート型枠用の場合、コンクリートとの離型性を向
上すると共に、打設したコンクリートの表面の平滑化、
ツヤ出しなどを図るため表面が滑らかなものを用いる場
合と、構築物の外面に種々な模様を転写し、その審美性
を高める目的で、エンボス加工などを施したものを用い
る場合とがある。後者の場合、表皮材14により、木目、
石理、刷毛目その他様々な模様や線描画などをコンクリ
ート打設面に転写することができる。
【0021】室内の壁、間仕切等に使用される高強度複
合板の場合は、表皮材14として木目調の印刷紙、木質系
薄板等を使用する。又、屋外で使用するものには、耐侯
性に優れた樹脂膜や金属箔を採用する。尚、補強プレー
トの表面は熱可塑性樹脂の薄層が形成されており、熱可
塑性樹脂は表面の活性が乏しいので、この表面に接着剤
を塗布して加飾用の表面材を接着しようとする場合、接
着剤の効果が充分発揮されず、所期の接着強度が得られ
ないことがある。そのような場合、充分な接着強度を得
るためには、補強プレートの表面に、サンディング、コ
ロナ放電処理、ケミカルエッチングなどを施す必要があ
るが、これらの処理には相当のコストが掛かると言う問
題がある。
【0022】この問題を解決するため、厚手の紙、不織
布などの多孔質シートを予め補強プレート上に貼着して
置くことが推奨される。ここで貼着された多孔質シート
には接着剤が良く滲み込むので、これを用いると加飾用
の表皮材を補強プレートに接着する際、補強プレートを
構成する熱可塑性樹脂の一部が多孔質シート内部に滲出
し、前記と同様な熱融着層を形成するので、補強プレー
トと加飾材とを強固に接着することが可能となる。この
場合に於いても、端部から表皮材14が剥離するのを防止
するために、表皮材14で木質ボード11の端部を包み込む
ようにしておくことが推奨される。
【0023】以下、各部を構成する材料に就いて説明す
る。補強プレートを構成する熱可塑性樹脂には特別な限
定はなく、例えば、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、直
鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、ポリエ
ーテルイミド(商標: ULTEM)、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリフェニレンサルファイドなどが使用で
きるが、強度、耐磨耗性、価格や廃棄物となったときの
再生の容易さなどの観点から、最も望ましい樹脂とし
て、ポリエチレンやポリプロピレンなどの汎用ポリオレ
フィン系樹脂及びポリスチレン系樹脂が推奨される。
【0024】又、補強プレートに配合する連続長繊維と
しては、アラミド繊維(登録商標「ケプラー」など)な
どの合成樹脂繊維、天然の有機質繊維、チタン、ボロ
ン、ステンレスなどの金属繊維、ガラス、炭素、炭化ケ
イ素などの無機繊維が挙げられる。但し、必ずしもこれ
らに限定されるものではなく、充分な強度とを有し、安
価かつ大量に入手できるものであればなんでも良い。而
して、この連続長繊維の配合比は重量比で40〜80%、好
ましくは45〜70%である。配合比が40%未満となると、
高温で樹脂の流動性が高まるため補強プレートの賦形が
困難となる上、板として必要な剛性と耐磨耗性が得難く
なり、又、配合比が80%を越えると、接着性が低下する
上、成形加工が困難となる。又、この補強プレート内の
連続長繊維は、一定方向、通常は使用中曲げ応力を受け
るような方向に引き揃えて整列させ、使用することが推
奨される。又、この配合繊維を、使用中曲げ応力を受け
るような方向に配向した層と、それに直角な方向に配向
した層との複合積層体として使用することも推奨される
ものである。
【0025】補強プレートを構成するプリプレグは、特
公平2−42168号公報に開示された方法により製造
することが出来る。即ち、強化用ガラス繊維のモノフィ
ラメントを、カップリング剤、例えば、γ−メタクリロ
キシ−プロピルトリメトキシシランで処理して、多数本
収束させたヤーンを、均一な張力を掛けて引張りながら
引き揃え、溶融した熱可塑性樹脂に接触させて、熱ロー
ルでしごきながら樹脂を含浸することによって得られ
る。
【0026】このプリプレグは2層以上を重ね合わせて
使用することが推奨されるが、特に木質ボードの片面の
みに補強プレートを貼合わせるとき、補強プレートが厚
過ぎる場合には、複合板が反り返る現象が見られる。従
って、プリプレグ単層の厚さは50μm以上、 600μm以
下とし、これを2層以上4層以下積層して使用する場合
も、その厚みは1mm以下に留めることが望ましい。更
に、補強プレートの熱膨張係数が大きい場合も、複合板
が反るので、熱膨張係数は10-5/℃以下とすることが望
ましい。表皮材を構成する材料としては、ポリプロピレ
ン、ポリスチレンなどの発泡又は非発泡シート、PV
C、PZTシートなどの熱可塑性樹脂製品、金属箔の
外、紙、各種繊維から成る織布や不織布などが挙げられ
る。表皮材の材料として樹脂を用いるときは、補強プレ
ートに用いる樹脂と同系統の樹脂を用いることが望まし
い。
【0027】以下、木質ボードと補強プレートの接着に
就いて説明する。一般的には、連続長繊維と熱可塑性樹
脂とから成る補強プレートをその熱可塑性樹脂の溶融温
度以上に加熱し、木質ボードの表裏両面に重ね、次い
で、プレスローラーなどにより加圧、賦形し、必要に応
じてその表面に所望の表皮材を貼着し、積層体を得る。
補強プレートと木質ボードを熱溶着により確実にする方
法として、補強プレートと共に、木質ボードを補強プレ
ートを構成する樹脂の溶融温度程度に加熱し、次いで補
強プレートと木質ボードを重ね合わせて、常温ないし80
℃程度に加熱されているプレス機中で0.1kg/cm2
以上、3kg/cm2 以下の圧力で加圧した後、冷却す
ることが推奨される。又、このとき、補強プレートを構
成するプリプレグ層間に存在する空気を除去する必要が
あるが、通常は上記の条件で接着を行うとき、自然と脱
気されるものである。又、上記程度の圧力であれば、木
質ボードが圧壊することはない。尚、当然のことなが
ら、予め脱気を行い冷却した補強プレートを使用しても
差し支えは無い。
【0028】補強プレートと木質ボードは、両者を互い
に接触させずに個別に加熱しても良く、木質ボードの上
に補強プレートを乗せて互いが接触した状態で同時に加
熱しても良い。このとき、強固な接合力を得るために、
前述の図6に就いて説明したように、木質ボードの表層
に短繊維を配合しておくことが推奨されるが、木質ボー
ドと補強プレートとの間に、短繊維を含む熱可塑性樹脂
層を形成しておき、接合時に両者を短繊維で連結させる
ことも有効である。
【0029】ここで使用する短繊維の長さは0.1mm以
上、 100mm以下とする。この長さが0.1mm以下とな
ると連結が不可能となるが、これを 100mm以上として
も連結力が増加しない。短繊維の望ましい長さは0.5m
m以上、20mm以下である。短繊維としては、例えばポ
リオレフィン系樹脂繊維、ポリエステル系樹脂繊維およ
びガラス繊維などの繊維束や不織布等が挙げられる。こ
れらの繊維を含む熱可塑性樹脂層で、木質ボード表面を
均一に覆うよう構成する。又、例えばガラス繊維を含む
熱可塑性樹脂のチョップ材などで木質ボード表面を覆う
ようにしても良い。
【0030】溶融温度以上で加熱された熱可塑性樹脂
は、一般に溶融し流動し得る状態となるが、重量比40%
以上の繊維を含む複合材料では、繊維の格子の中に樹脂
が自由に流動し得ない状態で保持されるので、その状態
で賦形のための圧力が加えられ繊維組織が変形しても、
繊維を骨格として全体の形状が安定な形で定まるので、
樹脂が外部に漏出することなく、高品位かつ高精度の成
形品が得られる。
【0031】補強プレートと木質ボードの一体化は、補
強プレートの熱可塑性樹脂が溶融状態にある間に行わな
ければならないので、加熱を行うステップから冷却一体
化を行うステップへ短時間で移行できる装置が必要であ
る。図7にはそのような高強度複合板製造装置の一例が
示されている。この装置は木質ボード予熱用のホットプ
レス20と、補強プレート予熱用のホットプレス30と、冷
却接着用の接合プレス40とから成る。図示されていない
木質ボード製造用のプレスにより製造された木質ボード
11は、少なくともその表面温度が、木質ボード予熱用の
ホットプレス20により補強プレート12、13に使用された
熱可塑性樹脂の溶融温度に近い適宜の温度まで加熱さ
れ、同様に図示されていない補強プレート製造用のプレ
スにより製造された補強プレート12及び13は、保護用の
剥離シート22に挟まれた状態でホットプレス30により、
その製造に用いた熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱さ
れる。
【0032】補強プレート12は、図示されていない装置
によりその上面の剥離シート22が除去され、更に図示さ
れていない搬送装置により接合プレス40のダイスの上に
載せられる。次いで木質ボード11が同様に図示されてい
ない搬送装置によりその上に重ねられ、更に図示されて
いない別の搬送装置により補強プレート13が接合プレス
40に運ばれるが、その搬送の過程で下面の剥離シート22
が取り除かれ、木質ボード11の上に積み重ねられる。次
いで、接合プレスのポンチが下降し、補強プレート12及
び13と、その間に挟まれた木質ボード11を圧迫するが、
この接合プレスのダイス及びポンチには冷却液の循環流
路41が設けられており、ダイス及びポンチの温度は常時
熱可塑性樹脂の溶融温度を大幅に下回る温度に保持され
ているので、補強プレート12及び13と、その間に挟まれ
た木質ボード11は冷却され、その内部の熱可塑性樹脂が
凝固するので、高強度複合板が完成する。
【0033】以下、本発明に係る高強度複合板の特性を
検するため行った比較試験の結果に就いて説明する。以
下に述べる比較試験に於いては、使用する木質ボード及
び補強プレートの組合せを種々に変えて、以下に示す如
く実施例35例、比較例14例ののテストサンプルが製造さ
れ、それらの物性及び機械的強度などの比較測定が行わ
れた。試験要領は以下の通りである。
【0034】本実施例で使用するプリプレグは、何れも
前述の特公平2−42168号公報に開示されている方
法で製造された。ガラス繊維の場合は太さ13μのモノフ
ィラメントの表面をγ−メタクリロキシ−プロピルトリ
メトキシシランで処理し、それを1800本集束して撚りの
ないヤーンとし、そのヤーンを均一な張力で引っ張りな
がら一方向に整列させて、樹脂をヤーンに絡ませて、そ
の樹脂を熱ロールでしごきながら、ヤーンに含浸させて
プリプレグを製造した。
【0035】炭素繊維の場合は、太さ7μのモノフィラ
メントを集束剤を使用せずに 12000本集めたトウを均一
な張力で引張ながら一方向に整列させて、樹脂をヤーン
に絡ませて、その樹脂を熱ロールでしごきながら、ヤー
ンに含浸させてプリプレグを製造した。この様にして製
造したプリプレグは、繊維と熱可塑性樹脂の密着性に優
れ、繊維含有率も40〜80重量%と要求に応じて変えるこ
とができ、厚みも0.01〜1.0mmで製造することができ
る。これらのプリプレグは単層で用いるか、又は2層、
繊維方向を90度変えて積層し、補強プレートとした。
【0036】表1に本発明の実施例及び比較例で使用す
るために製造したプリプレグの構成を示す。表中のプリ
プレグA〜Eは、繊維の配合比が40%以上、80%以下の
もの、即ち本発明に係るものであり、同F及びGは上記
範囲外のもの、即ち比較例としてテストしたものであ
る。
【表1】
【0037】試験には、木質ボードとしてパーティクル
ボード、ファイバーボード及び合板を使用した。表2に
は、使用した木質ボードの性状が示されている。
【表2】
【0038】各木質ボードはそれぞれ 500mm角の正方
形に切り出した。それぞれ長さ 500mm、幅 500mmの
正方形のプリプレグを2枚1組として切り出し、この2
枚のプリプレグの繊維方向が直交するように上下に2枚
重ねて接合し、補強プレートとした。高強度複合板の製
造には図7に示した装置を用いた。ホットプレス20のダ
イス及びポンチを 100℃に、ホットプレス30のそれを 2
00℃に、又接合プレス30のそれを70℃にそれぞれ加熱し
て使用した。ホットプレス20の加圧は、3kg/cm2
で2分間であった。ホットプレス30では、補強プレート
を離型フィルム22の間に挟み、0.1kg/cm2 の圧力
を掛けながら2分間予熱した。接合プレス40の加圧は、
1kg/cm2 で1分間であった。
【0039】使用したテストサンプルの構造及び材質は
次の表に示す通りであった。尚、下記の事項及びこの表
に示された以外は、全ての実施例は、実施例1と同様に
して製作された。プリプレグの欄の+記号は、繊維の配
向方向が90度異なっている2層のプリプレグが使用され
たことを示し、−記号は、プリプレグが単層であること
を示す。実施例9、21及び33(備考欄に☆印)は、接合
プレスにより材料を接合する際、一方の補強プレートの
離型シートを剥がし、厚さ0.2 mのポリエチレンテレ
フタレート製の不織布を表皮材として貼り付け、接合
後、その不織布の表面に接着剤を塗布し、厚さ0.2mm
のウォールナット薄板を接着したものである。実施例1
0、22及び34(備考欄に★印)では、接合プレスにより
材料を接合する際、木質ボードの表裏両面と補強プレー
トの間に厚さ 100μmの無延伸ポリプロピレン樹脂フィ
ルムを挟んで接合した。実施例11(備考欄に▽印)で
は、接合プレスにより材料を接合する際、木質ボードの
表裏両面と補強プレートの間に太さ17μmのガラス繊維
から成る厚さ0.5mmの不織布を挟んで接合した。実施
例23(備考欄に△印)では、接合プレスにより材料を接
合する際、木質ボードの表裏両面と補強プレートの間
に、厚さ0.2mmのポリエチレンテレフタレート製不織
布を挟んで接合した。
【0040】
【表3】
【0041】上記の実施例と対比するため、次の表に示
すテストサンプルが製造された。下記の比較例サンプル
の内、補強プレートを貼り付けて複合板としたものは、
補強プレートの繊維配合量が異なることを除き、前述の
実施例1、12及び24と同一の条件で製造された。これら
の比較例サンプルは、前述の実施サンプルと同一寸法、
即ち 500mm角のサイズに切り出され、実施例と同様に
テストされた。
【表4】
【0042】実施した試験の内容は以下の通りである。 曲げ物性試験: JIS A5908 曲げ強度及び曲げ弾
性率の測定。 破壊荷重試験; 合板を用いた例に就いてのみ実施。 吸水試験: JIS A5908 24時間水中に浸漬し
た後、吸水率、吸湿寸法変化率及び吸湿厚さ変化率を測
定。 木ねじ保持力: JIS A5908 実施例1〜11及び比
較例1〜4で実施。 ホルマリン試験:実施例1、12及び24と、それらに用い
た木質ボードで比較。 剥離試験: 木質ボードと強化プレートの接合面で
剥離が生じるか否かを検査。
【0043】木質ボードとしてパーティクルボードを用
いた複合板の試験の結果は表5に示した通りである。剥
離試験の欄の◎印は熱溶着層で剥離せず、木質ボード内
部で破損が生じたことを示し、×印は熱溶着層で剥離が
生じたことを示す。
【表5】
【0044】この表から、木質ボードとしてパーティク
ルボードを用いた場合、本発明に係る高強度複合板は曲
げ強度がパーティクルボードの3〜4倍、曲げ弾性率が
1.5〜2倍に強化されること、両面に補強プレートを設
けた場合、吸水率が1/3〜1/5に低下し、吸湿寸法
膨張率が半減し、厚さ膨張率が約1/6以下となるこ
と、又、木ねじ保持力も2倍前後に向上することが判明
する。又、補強プレートの繊維配合率が40%以下となる
と(比較例1)強度の増加が思わしくなくなること、逆
にそれが80%以上になると(比較例2)剥離試験の結果
不良となることが知られる。補強プレートに炭素繊維を
使用した実施例4及び木質ボードと補強プレートの間に
ガラス不織布を設けた実施例11で特に強度が改善されて
いることに注目すべきである。
【0045】木質ボードとしてファイバーボードを用い
たものの試験は、木ねじ保持力試験を行わなかった以
外、上述のパーティクルボードの試験と同様に行った。
このファイバーボードを用いた複合板の試験の結果は、
次頁の表6に示されている。この表から、中質繊維ファ
イバーボードを用いた場合、前出のパーティクルボード
を用いた場合と同様な成績が得られたことが知られる。
即ち、本発明に係る高強度複合板は曲げ強度がファイバ
ーボードの3〜4倍、曲げ弾性率が1.5〜2倍に強化さ
れること、両面に補強プレートを設けた場合、吸水率が
1/3〜1/5に低下し、吸湿寸法膨張率が半減し、厚
さ膨張率が約1/6以下となることが判明する。軟質繊
維ファイバーボードを用いた実施例18でも、そのボード
の特性(比較例9)と比較すれば、やはり極めて好まし
い結果が得られたと言うべきである。又、補強プレート
の繊維配合率が40%以下となると(比較例5)強度の増
加が思わしくなくなること、逆にそれが80%以上になる
と(比較例6)剥離試験の結果不良となることもパーテ
ィクルボードを用いた場合と同様である。この試験で
も、補強プレートに炭素繊維を使用した実施例15で特に
強度が改善されていることが知られた。
【表6】
【0046】木質ボードとしてラワン合板を用いたもの
に就いては、木ねじ保持力試験の替わりに破壊荷重試験
を行った。この破壊荷重試験は図8に示す如き装置によ
り行われた。図8に於いて50は試験される 500mm角の
サンプルボードであり、51は荷重を負荷するための圧
子、52、52はサンプルボード50を支持するため 400mm
を隔てて平行に固定された一対の固定円柱から成る支持
装置である。サンプルボード50は、支持装置52、52に載
置され、その中心に圧子51の荷重を受ける。表面に亀裂
を生じるまで圧子51の荷重が増加され、その限界荷重が
測定される。このラワン合板を用いた複合板の試験の結
果は、次の表7に示されている。
【表7】
【0047】合板を用いた場合、合板の曲げ強度及び曲
げ弾性率が元々高いので、それらのの向上比率は前記の
パーティクルボード及びファイバーボードを用いた例程
ではないが、破壊荷重強度は3〜5倍と顕著に強化され
ている。又、補強プレートの繊維配合率が40%以下とな
ると(比較例10)強度の増加が思わしくなくなり、又、
それが80%以上になると(比較例11)剥離試験の結果不
良となり、そのため曲げ強度の向上も見られなくなるも
のである。補強プレートに炭素繊維を使用した実施例27
では、特に破壊荷重強度及び曲げ強度の改善が顕著であ
る。
【0048】実施例1、12及び24の高強度複合板とそれ
に用いた木質ボードのホルマリン残留量を測定比較した
結果は次の表8の通りである。この表から、材料の木質
ボードに比して残留ホルマリンが略半減していることが
知られる。
【表8】
【0049】
【発明の効果】本発明に係る高品位かつ高強度木質ボー
ドは、従来のものに比べて軽く、現場での取扱が容易
で、使用する原材料も少量で済み、かつ、木質ボードが
高い圧縮強度を有する上、その表裏両面に剛性及び抗張
力が極めて大きい繊維強化合成樹脂から成るプリプレグ
積層体が形成されており、そのためこれを用いれば全体
的に剛性が極めて高く、使用に際して極めて堅固な構造
物を構築できる。又、本発明に係る方法によれば、高強
度で、耐水性、耐蝕性に富み、吸湿による寸法変化の少
ない高品位かつ高強度木質ボードを安価で大量に供給す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高強度複合板の一実施例を示す斜
視図である。
【図2】図1に示した高強度複合板を曲面に成形した状
態を示す斜視図である。
【図3】図1に示したものとは異なった一実施例を示す
斜視図である。
【図4】表面に表皮材を有する高強度複合板の構成を示
す断面図である。
【図5】木質ボードの表層に熱融着層を形成した状態を
示す一部拡大断面図である。
【図6】熱融着層内に短繊維を配合した状態を示す一部
拡大断面図である。
【図7】本発明に係る高強度複合板を製造する装置の概
略を示す説明図である。
【図8】本発明に係る高強度複合板の破壊荷重試験に用
いた装置の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
1A・・・・・高強度木質ボード 1B・・・・・高強度木質ボード 1C・・・・・高強度木質ボード 10・・・・・表皮材が貼られた高強度木質ボード 11・・・・・木質ボード 12・・・・・補強プレート 13・・・・・補強プレート 14・・・・・表皮材 15・・・・・熱融着層 16・・・・・熱可塑性樹脂 17・・・・・短繊維 20・・・・・木質ボード予熱用のホットプレス 22・・・・・離型フィルム 30・・・・・補強プレート予熱用のホットプレス 40・・・・・接合プレス 41・・・・・冷媒の導入ライン 50・・・・・試験片 51・・・・・圧子 52・・・・・支持装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸 智 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 冨 本 裕 昭 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 田 邉 浩 史 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 宮 坂 好 治 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向に整列させた連続長繊維を重量含
    有率で40%以上80%以下の範囲で配合した熱可塑性樹脂
    板からなる補強プレート(12、13)及び木質ボード(1
    1)より構成される高強度複合板(1A、1B)。
  2. 【請求項2】 木質ボード(11)の片面または表裏両面
    から0.1〜1mmの部分に補強プレート(12、13)の熱
    可塑性樹脂を含浸させて熱融着層を形成せしめることを
    特徴とする請求項1に記載の高強度複合板(1A、1B)。
  3. 【請求項3】 熱融着層が短繊維を含有している層であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の高強度複合板(1
    A、1B)。
  4. 【請求項4】 木質ボード(11)が、パーティクルボー
    ド、ファイバーボード、合板又は結合剤を塗布した木質
    の屑や繊維を主に含有する木質原料層である請求項1に
    記載の高強度複合板(1A、1B)。
  5. 【請求項5】 補強プレート(12、13)の熱可塑性樹脂
    板の繊維方向の熱膨張係数が10-5/℃以下であり、当該
    熱可塑性樹脂板を単独又は配交角が0〜90°の任意の角
    度で複数枚積層することにより成る補強プレート(12、
    13)を用いることを特徴とする請求項1に記載の高強度
    複合板(1A、1B)。
  6. 【請求項6】 補強プレート(12、13)が熱可塑性樹脂
    板を2〜4枚積層したものであることを特徴とする請求
    項5に記載の高強度複合板(1A、1B)。
  7. 【請求項7】 複合板(1A、1B)の端部が補強プレート
    (12、13)で被覆されたことを特徴とする請求項1に記
    載の高強度複合板(1A、1B)。
  8. 【請求項8】 木質ボード(11)の表側の補強プレート
    (12、13)の表面に、表皮材を接着層を介して積層、一
    体化せしめたことを特徴とする請求項1に記載の高強度
    複合板(1A、1B)。
  9. 【請求項9】 複合板(1A、1B)の端部が表皮材で被覆
    されたことを特徴とする請求項1に記載の高強度複合板
    (1A、1B)。
  10. 【請求項10】 補強プレート(12、13)の片面または表
    裏両面に樹脂フィルムを積層することを特徴とする請求
    項1に記載の高強度複合板(1A、1B)。
  11. 【請求項11】 一方向に整列させた連続長繊維を重量含
    有率で40%以上80%以下の範囲で配合した熱可塑性樹脂
    板からなる補強プレート(12、13)を、その熱可塑性樹
    脂の溶融温度以上に加熱し、熱可塑性樹脂が溶融した状
    態で、木質ボードの片面または表裏両面に重ね、次い
    で、プレス又はローラーにより加圧し、冷却固化、一体
    化、賦形化することを特徴とする高強度複合板の製造方
    法。
JP03268395A 1994-03-11 1995-02-21 高強度複合板及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3363641B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03268395A JP3363641B2 (ja) 1994-03-11 1995-02-21 高強度複合板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-40275 1994-03-11
JP4027594 1994-03-11
JP4027994 1994-03-11
JP6-40279 1994-03-11
JP6-48110 1994-03-18
JP4811094 1994-03-18
JP03268395A JP3363641B2 (ja) 1994-03-11 1995-02-21 高強度複合板及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07304134A true JPH07304134A (ja) 1995-11-21
JP3363641B2 JP3363641B2 (ja) 2003-01-08

Family

ID=27459663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03268395A Expired - Fee Related JP3363641B2 (ja) 1994-03-11 1995-02-21 高強度複合板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3363641B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003527982A (ja) * 2000-03-22 2003-09-24 ドライアー,ベルナー 熱成形可能な複合材料
KR100484703B1 (ko) * 2001-08-10 2005-04-22 가부시키가이샤 브리지스톤 차음재 및 차음 구조체
JP2009119648A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Panasonic Electric Works Co Ltd 板状材料、及びこれを用いた開きドア取付用縦枠
JP2011253917A (ja) * 2010-06-02 2011-12-15 Mitsubishi Chemicals Corp 太陽電池膜構造体
CN104690784A (zh) * 2015-03-16 2015-06-10 广西鑫深科技有限公司 利用报废汽车顶篷生产的复合人造板及其制备方法
CN104802237A (zh) * 2014-01-27 2015-07-29 上海杰事杰新材料(集团)股份有限公司 一种层合板、制备方法及其应用
CN107143083A (zh) * 2017-05-15 2017-09-08 佛山市蓝瑞欧特信息服务有限公司 一种用于活动板房中的吸热板材
KR20170139585A (ko) * 2015-04-22 2017-12-19 이스트만 케미칼 컴파니 목재 보강용 폴리에스터-기반 테이프 복합재
JP2018144465A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 小松精練株式会社 木製材料
JP2018196946A (ja) * 2017-05-24 2018-12-13 国立研究開発法人産業技術総合研究所 複合材料及びその成形品
JP2020029659A (ja) * 2018-08-20 2020-02-27 大和ハウス工業株式会社 板材及び建築資材
JP2020078911A (ja) * 2018-11-14 2020-05-28 トヨタ車体株式会社 複合部材及びその製造方法
US10745563B2 (en) 2017-03-14 2020-08-18 E&K Holdings, Llc Flax straw fiber based building material

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003527982A (ja) * 2000-03-22 2003-09-24 ドライアー,ベルナー 熱成形可能な複合材料
KR100484703B1 (ko) * 2001-08-10 2005-04-22 가부시키가이샤 브리지스톤 차음재 및 차음 구조체
JP2009119648A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Panasonic Electric Works Co Ltd 板状材料、及びこれを用いた開きドア取付用縦枠
JP2011253917A (ja) * 2010-06-02 2011-12-15 Mitsubishi Chemicals Corp 太陽電池膜構造体
CN104802237A (zh) * 2014-01-27 2015-07-29 上海杰事杰新材料(集团)股份有限公司 一种层合板、制备方法及其应用
CN104690784A (zh) * 2015-03-16 2015-06-10 广西鑫深科技有限公司 利用报废汽车顶篷生产的复合人造板及其制备方法
JP2018516779A (ja) * 2015-04-22 2018-06-28 イーストマン ケミカル カンパニー 木材強化のためのポリエステルベースのテープ複合体
KR20170139585A (ko) * 2015-04-22 2017-12-19 이스트만 케미칼 컴파니 목재 보강용 폴리에스터-기반 테이프 복합재
JP2018144465A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 小松精練株式会社 木製材料
US10745563B2 (en) 2017-03-14 2020-08-18 E&K Holdings, Llc Flax straw fiber based building material
CN107143083A (zh) * 2017-05-15 2017-09-08 佛山市蓝瑞欧特信息服务有限公司 一种用于活动板房中的吸热板材
JP2018196946A (ja) * 2017-05-24 2018-12-13 国立研究開発法人産業技術総合研究所 複合材料及びその成形品
JP2020029659A (ja) * 2018-08-20 2020-02-27 大和ハウス工業株式会社 板材及び建築資材
JP2020078911A (ja) * 2018-11-14 2020-05-28 トヨタ車体株式会社 複合部材及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3363641B2 (ja) 2003-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0164926B1 (ko) 고강도복합판 및 그 제조방법
JP3693426B2 (ja) 複合板及びその製造方法
JP3363641B2 (ja) 高強度複合板及びその製造方法
CN1960865B (zh) 热塑性复合片型材料、其制造方法及由其制造的制品
CA2329125C (en) A method for forming structural panels having a core with thermoplastic resin facings with a decorative film adhered to one of the facings and panel formed thereby
CZ285662B6 (cs) Způsob výroby spojovací desky z buňkovitého jádra a alespoň jedné krycí vrstvy
US6743742B1 (en) Method of partially embedding non-woven fiber mat to reinforcing fibers impregnated with a thermoplastic resin and composition therefrom
US6281148B1 (en) Resin starved impregnated panels, wood composites utilizing said panels and methods of making the same
RU2007115401A (ru) Тонкослойные ламинаты
JPH08197507A (ja) 強力竹合板及びその製造方法
JP6113851B2 (ja) 軽量サンドイッチパネルの連続製造方法及びその方法で製造された軽量サンドイッチパネル
SK281930B6 (sk) Spôsob výroby sendvičovej dosky
JPH06280376A (ja) 建築用板
CN108138488A (zh) 多层层压板
JP2006062239A (ja) 繊維ボードの製造方法及び繊維ボード
JP3272519B2 (ja) 積層体及びその製造方法
WO1999055979A1 (en) Use of synthetic fibers in a reconstituted wood product
JP3363599B2 (ja) 高強度複合紙
JP2000037815A (ja) 天然杢理が表出する可撓性化粧材とその製造法
JPH08277586A (ja) 耐火パネル
JPH07329236A (ja) 高強度石膏板及びその製造方法
JP2001121630A (ja) 軽量板材
JPH01295840A (ja) 積層板体の成形方法
JPS6145948B2 (ja)
JP2003080508A (ja) 木片ボード

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081025

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091025

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101025

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees