JP3272519B2 - 積層体及びその製造方法 - Google Patents

積層体及びその製造方法

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JP3272519B2 JP32375093A JP32375093A JP3272519B2 JP 3272519 B2 JP3272519 B2 JP 3272519B2 JP 32375093 A JP32375093 A JP 32375093A JP 32375093 A JP32375093 A JP 32375093A JP 3272519 B2 JP3272519 B2 JP 3272519B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続した強化繊維を一
方向に整列させ熱可塑性樹脂を含浸した1枚以上のプリ
プレグの積層体と樹脂発泡体とを多層に組み合せて溶融
一体化して成る積層体及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、樹脂発泡体の上下面に繊維補
強樹脂板を貼り付けることにより、軽量で、面剛性の高
い板が出来ることが知られており一般的にはこのような
板は、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂をマト
リックスとする繊維補強板と熱硬化性のポリウレタン樹
脂を発泡させた硬質ウレタンフォームを一体化すること
により製造される。一体化する方法としては、繊維補強
板のマトリックス樹脂が硬化する前の液状であるうち
に、樹脂発泡体と重ね合わせて、プレス機等で加圧して
液状のマトリックス樹脂を樹脂発泡体の表面から浸透さ
せ、硬化する時に発泡体に浸透した樹脂が固化し発泡体
中に食い込んだ状態で物理的に接合させる場合と、繊維
補強板をあらかじめ成形し、接着剤を使用して発泡体と
接合する場合がある。また、別の方法として繊維強化熱
可塑性樹脂板は熱可塑性樹脂からなる発泡体の上下面に
貼合わせた板も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法で製造された板は上述したように面剛性は高いが、
局部的な曲げ荷重や衝撃荷重が加わった場合に、上下面
の繊維補強樹脂板は破壊しないが、荷重が加わった直下
の発泡体だけが部分的に圧壊し板としての機能が失われ
る現象が頻発し問題である。一方、面全体で荷重を受け
大きな変形を起こした場合に、繊維補強樹脂板と発泡体
との接合面が剥離し易く構造部材として使用するために
は信頼性に乏しい点も指摘されている。また、上記の製
造法では熱硬化性樹脂を取り扱うときの悪臭及び補強繊
維の飛散が作業環境を悪化させ衛生上の問題が指摘され
ている。
【0004】さらに繊維補強樹脂板の成形、樹脂発泡体
との接合を行うので、硬化、接着剤の塗布、圧着、養生
等の工程管理が必要であり加工コストが掛かる等の問題
が生じる。また、繊維強化熱可塑性樹脂板は熱可塑性樹
脂からなる発泡体の上下面に貼合わせた板の場合も、適
切な接着剤がないこと、熱融着で接合する場合でも発泡
体の厚さを均一に保持して作業することが困難で性能の
ばらつきが多い等の問題が生じている。そこで、本発明
の目的は、熱可塑性樹脂をマトリックスとする繊維補強
板と熱可塑性樹脂から成る発泡体を使用して、接着剤を
使用せずに繊維補強板と発泡体とが強固に接合された面
剛性が高く、発泡体の厚みが変化しない積層体及びその
製造方法を、衛生的な作業環境で安価に提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため、鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成す
るに至ったものである。すなわち、本発明の積層体は、
容積含有率で30%以上85%以下の連続した強化繊維
を一方向に整列させ熱可塑性樹脂を含浸したプリプレグ
からなるプリプレグ積層体発泡倍率が2倍以上50倍
以下である樹脂発泡体とを積層した組み合せを2層以上
重ね合わせてそれぞれの層間を熱接合したことを特徴と
する積層体である。上記プリプレグは、容積含有率で3
0%以上85%以下の強化繊維を含むことが推奨され、
またその強化繊維が一方向に連続な長繊維から成るもの
であることが推奨される。また、上記強化繊維がガラス
繊維であり、熱可塑性樹脂及び発泡体がポリプロピレン
系樹脂又はポリスチレン系樹脂であり、更に荷重が加わ
る面の表面の近くに存在する発泡体の発泡倍率の方が、
中心層に近い発泡体の発泡倍率より低い様な場合に対し
て本発明は好適に適用し得る。
【0006】また、上記の積層を製造するための本発
明に係る製造方法は、容積含有率で30%以上85%以
下の連続した強化繊維を一方向に整列させ熱可塑性樹脂
を含浸した1枚以上のプリプレグをその熱可塑性樹脂の
溶融温度以上に加熱して層間に含まれる空気の脱気を行
うステップと、積層したプリプレグを溶融温度以上に、
発泡倍率が2倍以上50倍以下である樹脂発泡体を溶融
温度以下に、お互いが接触しない状態で同時に加熱する
ステップと、加熱した積層したプリプレグと加熱した
脂発泡体のそれぞれ複数を交互に重ね合わせて接合面積
1cm2 当り3kg以下の圧力で加圧して熱接合を行
うステップと、熱接合された積層品を冷却、固化して一
体化せしめるステップを順次実行することを特徴とする
積層体の製造方法である。上記の製造方法は、その強化
繊維が容積含有率で30%以上85%以下の強化繊維を
含み、かつ一方向に連続な長繊維から成るものであると
きに好適に適用でき、特に、強化繊維がガラス繊維であ
り、熱可塑性樹脂及び発泡体がポリプロピレン系樹脂又
はポリスチレン系樹脂であり、更に荷重が加わる面の表
面の近くに存在する発泡体の発泡倍率の方が、中心層に
近い発泡体の発泡倍率より低い様な場合に対して本発明
は好適に適用し得る
【0007】本発明に使用される、一方向に配列した繊
維に熱可塑性樹脂を含浸させたプリプレグに用いられる
熱可塑性樹脂としては、例えばポリスチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ASA
樹脂(ポリアクリロニトリル・ポリスチレン・ポリアク
リル酸エステル)、ポリメチルメタクリレート、ナイロ
ン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレン
テレフタレート、ポリフェニレンオキシド、フッ素樹
脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルフォン、ポリ
エーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリエーテ
ルエーテルケトン、ポリイミド、ポリアリレート等があ
る。
【0008】一方向に配列した繊維に熱可塑性樹脂を含
浸させたプリプレグに用いられる繊維としては、例えば
ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素
繊維等が代表的なものである。一方向に配列した繊維に
熱可塑性樹脂を含浸してなるプリプレグは、通常太さ3
〜25μmのモノフィラメントを200〜12000本
集束したヤーンもしくは、ロービングを、所定本数一方
向に並べたものに熱可塑性樹脂を含浸させたものを用い
る。
【0009】ガラス繊維は通常各種の表面処理を行い、
樹脂との密着性を向上させることが行われる。表面処理
は、集束剤とカップリング剤を組み合わせて行う。モノ
フィラメントを集束するためには、通常集束剤を使用す
る。集束剤は組み合わせる熱可塑性樹脂により選択する
必要がある。一般的には組み合せる樹脂の溶融温度で軟
化して、熱可塑性樹脂が繊維束中に含浸し易いものを選
択する。そのために組み合せる熱可塑性樹脂と同種の樹
脂を主成分とする集束剤を使用する場合が多い。プリプ
レグの繊維として使用するガラス繊維は、シラン系、チ
タネート系、ジルコニウム系のカップリング剤で処理
し、樹脂との密着性を向上させたものを用いる。
【0010】ガラス繊維の場合のカップリング剤は、組
み合わせる樹脂に応じて最適なものを選ぶ必要があり以
下その具体例を例挙する。ナイロン樹脂であれば、γ−
アミノプロピル−トリメトキシシラン、N−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピル−トリメトキシシラン
等を使用する。ポリカーボネート樹脂であれば、γ−ア
ミノプロピル−トリメトキシシラン、N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピル−トリメトキシシラン等
を使用する。ポリエチレンテレフタレートまたは、ポリ
ブチレンテレフタレート、であれば、β−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチル−トリメトキシシラン、
γ−グリシドキシ−プロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピル−トリメトキシシラン等を使用する。ポ
リエチレンまたはポリプロピレンであれば、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニル−トリス− (2−メトキシエ
トキシ)シラン、γ−メタクリロキシ−プロピルトリメ
トキシシラン等を使用する。ポリフェニレンオキシド、
ポリフェニレンスルフィド、ポリスルフォン、ポリエー
テルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリイミド、ポリアリレート、フッ素樹
脂であれば、上述したカップリング剤も当然使用出来る
が、その外に、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、p−アミノフェニルトリエトキシシラ
ン等を使用できる。
【0011】ガラス繊維以外を補強繊維として用いる時
は、アミン硬化型のエポキシ樹脂をカップリング剤とし
て処理する場合が多く、その具体例としてはビスフェノ
ール−A−エピクロルヒドリン樹脂、エポキシノボラッ
ク樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、グ
リシジルエステル型樹脂を使用することがもあるが、熱
可塑性樹脂は一般的に溶融温度が高いので、通常のカッ
プリング剤は熱分解するので、全くカップリング剤を使
用しない場合もある。
【0012】カップリング剤を繊維表面に施す方法は以
下の通りである。即ち、一つの方法としては、繊維を溶
融してモノフィラメントを引き出す際に集束剤とカップ
リング剤を界面活性剤を添加して水溶液としたものを、
モノフィラメントに噴霧した後、100℃程度の温度で
乾燥して処理する。他の方法として、集束剤を除去した
繊維に、集束剤及びカップリング剤を0.1〜3重量%
溶解した液を、浸漬、噴霧塗布等の手段により完全に含
浸させる。このカップリング剤溶液を含んだ繊維を60
〜120゜Cで乾燥し、カップリング剤を繊維表面に反
応させる。乾燥時間は溶媒が揮散してしまう時間で充分
で15〜20分位である。カップリング剤を溶解する溶
媒は、使用する表面処理剤に応じて、pH2.0〜1
2.0位に調整した水を用いる場合と、エタノール、ト
ルエンアセトン、キシレン等の有機溶剤を単独で、或は
混合して使用する場合とがある。熱可塑性樹脂を一方向
に引き揃えた補強繊維に含浸させてプリプレグとする方
法としては種々の手段があるが、最も一般的な方法は以
下の通りである。一つは、溶剤に可溶な樹脂であれば、
その樹脂を溶液化して補強繊維に含浸させ、その後脱泡
しながら溶媒を除去し、プリプレグとする方法である。
【0013】更に一つは、樹脂を加熱溶融して補強繊維
に含浸し、脱泡し、冷却してプリプレグとする方法であ
る。プリプレグの製造法としては、例えば特公平0
042168号公報に開示されている方法があげられ
る。この方法により、ガラス繊維の場合は例えば太さ1
3μのモノフィラメントの表面をγ−メタクリロキシ−
プロピルトリメトキシシランで処理し、それを1800
本集束して撚りのないヤーンとし、そのヤーンを80本
均一な張力で引張ながら一方向に整列させて、樹脂をヤ
ーンに絡ませて、その樹脂を熱ロールでしごきながら、
ヤーンに含浸させてプリプレグを製造することが出来
る。この様にして製造したプリプレグは、繊維と熱可塑
性樹脂の密着性に優れ、繊維含有率も30−90重量%
と要求に応じて変えることが出来、厚みも0.1〜1.
0mmで製造することが出来るが、ガラス含有率は30
〜85容量%で、厚さ0.1〜0.6mmのところで使
用するのが望ましい。ガラス繊維含有率が30容量%以
下では繊維量が少ないので強度が低く、また85容量%
以上では繊維に対して樹脂量が少なく繊維と樹脂の密着
性が低下し強度が低くなるので好ましくない。
【0014】また、本発明で使用する発泡樹脂体として
はポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体、ポリス
チレン発泡体又はポリプロピレン発泡体を外層に有する
ポリスチレン発泡体等が挙げられる。また、産業廃棄物
の処理の点からは、樹脂発泡体に用いられる樹脂とプリ
プレグに用いられる樹脂が共に熱可塑性樹脂で構成され
る複合構造体が好ましく、同一の熱可塑性樹脂で構成さ
れる複合構造体がさらに好ましい。発泡体は独立気泡で
も連通気泡から成るものでも良い。独立気泡のものを使
用すると強度は向上する。発泡倍率は100倍以下のも
のが用いられるが、その倍率は軽量化と成型性のバラン
スにより選ばれ、2〜50倍が好ましい。また、発泡体
は架橋体でも無架橋体でもよい。
【0015】本発明に使用される表面材としては、ポリ
プロピレン、ポリスチレンなどの発泡又は非発泡シー
ト、ポリ塩化ビニール等のシート、各種繊維からなる織
布や不織布などがあげられる。このような表面材を適用
することにより、表面の美観を向上させたり、肌触り性
の改善、耐汚染性の向上、他材との剥離性の改良、耐紫
外線性の向上が図れる。
【0016】プリプレグと発泡体を熱溶着により一体化
する方法として、積層したプリプレグを溶融温度以上
に、樹脂発泡体を溶融温度未満に同時に加熱し、次いで
プリプレグと発泡体を重ね合わせて、60〜80℃に加
熱されているプレス中で3kg/cm2 以下の圧力で加
圧し冷却すると共に一体化を行い積層体とする。この時
に、プリプレグ積層体のプリプレグ層間に存在する空気
を脱気する必要があり、通常は、プリプレグを構成する
樹脂の融点以上に加熱し3kg/cm2 以下の圧力で加
圧して脱気を行う。この範囲の圧力であれば、樹脂発泡
体が圧壊することもないので、発泡体と一体化する工程
でこの脱気を行うことが出来る。当然のことながら、脱
気をあらかじめ行い冷却し積層板としたものを使用して
も差し支えは無い。プリプレグと発泡体の加熱は、プリ
プレグと発泡体をお互いに接触させずに加熱すること
も、発泡体の上にプリプレグを乗せてお互いが接触した
状態で加熱することも出来る。発泡体の倍率が高い場合
は容易に熱で発泡体が溶けるので溶融したプリプレグが
蓄熱した熱で発泡体の表面が容易に溶けて一体化し得る
ので、プリプレグと発泡体を接触させずに加熱条件を変
えて別々に加熱することが望ましい。一方、発泡倍率が
低い場合は、発泡体に熱が伝導しにくいので溶融プリプ
レグが蓄熱している熱では発泡体表面を溶融出来ないた
めに、プリプレグと発泡体を接触させて、同時に加熱し
発泡体の表面を溶かしながら加熱する方法をとることが
望ましい。
【0017】プリプレグと発泡体の一体化は、プリプレ
グが溶融状態にある間に行わなければならないので、加
熱を行うステップから一体化を行うステップへ短時間で
移行する様な装置的な工夫が必要である。そのような装
置の一例として、プリプレグと発泡体を一体化するプレ
ス内に、プレス内に出入り可能なプリプレグと発泡体を
クランプして支持する装置とプレス内に出入り可能なプ
リプレグと発泡体を加熱する熱板を装備した設備があげ
られる。この設備を使用して積層体を成形する手順は、
プレス盤面外にクランプを引きだし、プリプレグと発泡
体を装着した後クランプ装置をプレス盤面内に入れ、次
いで熱板をプレス盤面中に入れプリプレグと発泡体を加
熱し、加熱が終了後プレス盤面外に熱板を引きだし、プ
レスを締めてプリプレグと発泡体を接触させながら溶融
一体化させる。このとき、クランプはプレス盤面に触れ
ると同時に順次材料を離し、プレス盤面外に退避する機
構を供えている必要がある。表面材とプリプレグの一体
化は発泡体とプリプレグの一体化と同様に、プリプレグ
が溶融状態にある間に、一体化することが出来る。
【0018】以下、図面により本発明の実施例について
詳細に説明する。図1は本発明による製造方法により得
られる積層体の外観矢視図である。図2は図1に示した
積層体を製造する装置内にプリプレグ、発泡体が装着さ
れている状態を示す概念図、図3は図2に示した装置か
ら熱源を退避させてプリプレグと発泡体を一体化する第
一段階を示す概略図、図4は図3に示した状態からプリ
プレグ及び発泡体を保持している支持具が外れてプリプ
レグと発泡体をプレスにより冷却一体化を行っている状
態の概念図である。図5及び図6は本発明の別の実施例
を示す概念図である。図7は片面に表面材を貼合わせた
積層体を示す外観矢視図、図8は片面に表面材を貼合わ
せた積層体を成形するために装置内にプリプレグ、発泡
体及び表面材が装着されている状態を示す概念図を示
す。図10は、プレス熱板が加熱及び冷却機構を備えて
いる、冷却プレスである場合の積層体を製造する方法を
示した概念ずである。図1に示した1は本発明により得
られる積層体を示す。2、3、4、5、6はプリプレグ
積層体を示し、2〜6が同一の積層構成、板厚さであっ
ても良いし、目的とする用途に応じて積層構成、板厚さ
をそれぞれ変えてもよい。10、11、12、13、1
4は樹脂発泡体を示す。10〜14の発泡体は同一の発
泡倍率、厚さでもよいが、目的とする用途に応じて発泡
倍率、板厚さをそれぞれ変えてもよい。
【0019】積層体1に於て、プリプレグ積層体の層間
に存在する空気は、成形時の加熱工程に於て排除され、
かつ、プリプレグ積層体は発泡体の表面を溶融させるの
に十分な熱量が付与され、プリプレグ積層体と発泡体は
強固に接合されている。積層体の表面に近い発泡体1
0、14の発泡倍率が、中心層の発泡体11、12、1
3より小さいことが、荷重を受けたときに、発泡体が圧
壊しないので耐荷重性能を向上させる上で望ましい。全
ての発泡体の発泡倍率を小さくすることは、積層体の重
量が増加するので好ましくない。上述したように、表面
層に近いほど発泡倍率を小さくすることが、耐荷重性能
を上げて、重量増加を防止する上でのポイントである。
【0020】図2は積層体の成形装置の概略図を示して
いるが、プレスの上下盤面に装着された離型フィルム4
0の間で、プリプレグ積層体及び発泡体を支持するクラ
ンプ20は、加熱されたプリプレグ及び発泡体が垂れ下
がりお互いが接触しない間隔及び張力を調整する機構を
具備しており、成形工程でプレス盤面に触れると盤面外
の33及び34の方向にに退避する機構を備えている。
30は熱板で、プレス盤面内に挿入、プレス盤面外の方
向35に退避が可能な機構を具備している。この熱板に
よりプリプレグ及び発泡体を加熱するが、短時間でプリ
プレグの樹脂が溶融する温度まで上げ、かつ発泡体を溶
融温度近傍まで上げることが必要で、そのためにはプリ
プレグとの間隔の調整機構及び温度制御機構が備わって
いなければならない。
【0021】プリプレグと発泡体を同時に加熱すると発
泡倍率が高い発泡体の場合は発泡体の樹脂が先に溶融し
てしまうので、プリプレグが溶融状態になってから発泡
体を挿入し、プリプレグと発泡体の加熱時間を変える操
作をすることが望ましい。所定の温度にプリプレグと発
泡体が加熱された後、図3に示すように熱板をプレス盤
面外に退避させ、プレスを作動させて、上盤面が下がる
のに応じて、プリプレグ積層体及び発泡体がクランプか
ら外れプレス盤面外に退避すると同時に、プリプレグ積
層体及び発泡体が接触し、プリプレグに蓄熱された熱で
発泡体の表面が融け、プリプレグと発泡体が溶融一体化
され、次いで図4に示した様に、プレス中で冷却固化さ
れ発泡体を含む積層体が得られる。
【0022】図5は、積層体を製造する別の方法を示し
たもので、表面層に近い発泡体10の発泡倍率が7倍以
下と低く、中心層の発泡倍率が15倍と高い場合に、同
一の加熱時間の中で発泡倍率の異なる発泡体とプリプレ
グ積層体が同時に所定の温度に加熱されないので、発泡
倍率の低い発泡体10及び14とプリプレグ積層体1と
2、及び5と6を予め重ねてクランプして更に熱板に直
接接触させて加熱する方法を示したものである。(但
し、図5ではクランプを省略した。)図6は、積層体を
製造する別の方法を示したもので、いずれか一方の表面
層に近い発泡体10の発泡倍率が7倍以下と低く、他の
層の発泡倍率が15倍と高い場合に、同一の加熱時間の
中で発泡倍率の異なる発泡体とプリプレグ積層体が同時
に所定の温度に加熱されないので、発泡倍率の低い発泡
体10とプリプレグ積層体1と2とを予め重ねてクラン
プして更に熱板に直接接触させて加熱する方法を示した
ものである。(但し、図6ではクランプを省略した。)
図10は熱冷プレスを使用する積層体の製造方法であ
る。積層体及び樹脂発泡体が熱融着する温度でまず、図
10−1に示す様に、樹脂発泡体10の上、下面に積層
体1、2を融着一体化後、プレスと積層体が冷えないう
ちに下熱板上に耐熱体を置き、その上に熱融着した積層
体の上側面の離型フィルムを取り除き、新たな樹脂発泡
体11と積層体3を積み重ね、熱圧して融着一体化を行
なう。次いで、プレス圧を解除後、上側の離型フィルム
を取り除き、新たな樹脂発泡体12と積層体4を積み重
ね、熱圧して融着一体化を行なう。この工程を所定数の
発泡体を積み上げるまで繰り返す。最後の工程で、プレ
ス圧を解除せずに冷媒42を通して冷却後、プレス圧を
解除して積層体を取り出すものである。断熱材41はこ
の工程が終了する時、積層体1及び樹脂発泡体2の温度
をその溶融温度以上に上昇させない断熱性能及び厚みを
持つとともに、積層体と樹脂発泡体を一体化させる時の
成形圧力に耐える性能が必要である。その様な材質とし
ては、石こうボード、アスベスト板、合板などがあげら
れる。更に本発明を具体的な実施例で詳説する。
【0023】
【実施例】本実施例で使用するプリプレグは、巾200
mmのものを特公平0−042168号公報に開示さ
れている方法で製造した。ガラス繊維の場合は太さ13
μのモノフィラメントの表面をγ−メタクリロキシ−プ
ロピルトリメトキシシランで処理し、それを1800本
集束して撚りのないヤーンとし、そのヤーンを80本を
均一な張力で引張ながら一方向に整列させて、樹脂をヤ
ーンに絡ませて、その樹脂を熱ロールでしごきながら、
ヤーンに含浸させてプリプレグを製造した。炭素繊維の
場合は、太さ7μのモノフィラメントを集束剤を使用せ
ずに12000本集めたトウを80本を均一な張力で引
張ながら一方向に整列させて、樹脂をヤーンに絡ませ
て、その樹脂を熱ロールでしごきながら、ヤーンに含浸
させてプリプレグを製造した。 この様にして製造した
プリプレグは、繊維と熱可塑性樹脂の密着性に優れ、繊
維含有率も30〜90重量%と要求に応じて変えること
が出来、厚みも0.1〜1.0mmで製造することが出
来るが、ガラス含有率は30−85容量%で、厚さ0.
1〜0.6mmのところで使用するのが望ましい。繊維
の容積含有率が30容量%以下では繊維量が少ないので
強度が低く、また85容量%以上では繊維に対して樹脂
量が少なく繊維と樹脂の密着性が低下し強度が低くなる
ので好ましくない。
【0024】不飽和ポリエステルとガラス繊維のプリプ
レグは、三井東圧化学株式会社製の不飽和ポリエステル
エスターML1805 100重量部にt−ブチルパー
オキシベンゾエート1重量部、酸化マグネシウム5重量
部を加えた樹脂液を、シートモールディングコンパウン
ド製造機を使用し常法により、一方向に引き揃えたガラ
ス繊維に含浸し、40℃の雰囲気で24時間熟成して製
造した。
【0025】表1に本発明の実施例及び比較例で使用す
るために製造したプリプレグの構成を示す。表2に本発
明で使用する樹脂発泡体の性状を示す。
【0026】実施例1 プリプレグAをその繊維方向を0度としたときに、上か
ら0度、90度、90度、0度と4枚重ね合わせた50
0mm角の積層体を6組と500mm角の樹脂発泡体P
を5枚準備した。図2に示した装置の1から6に積層体
を、10から14に樹脂発泡体をクランプし装着した。
樹脂発泡体をクランプした状態でプレス盤面外に退避さ
せ、200℃に加熱した熱板30をプレス盤面内に導入
し2分間プリプレグ積層体を加熱後、樹脂発泡体をプレ
ス盤面中に導入し5秒後に、熱板30をプレス盤面外に
退避させ60℃に加熱されたプレス上盤面31とプレス
下盤面32の間でプリプレグと発泡体を0.3kg/c
m2の圧力で加熱しながら冷却し積層体を得た。この積
層体の厚み及び重量を測定し、積層体の表面状態及び外
観を観察した。積層体の重量を(厚み×50×50)で
除して積層体の密度を算出した。また、この積層体を長
さ150mm、巾50mmの短冊状試験片に切りだし、
載荷速度50mm/分で、3点曲げ試験を行い、曲げ強
度及び曲げ弾性率を求めた。支持スパンと板厚みの比は
16:1とした。また、この積層体を長さ300mm、
巾50mmの短冊状試験片に切りだし、載荷速度50m
m/分で、3点曲げ試験を行い、破壊状態の観察を行う
と共に、曲げ強度及び曲げ弾性率を求めた。図9に曲げ
試験を行っている状態を示した。曲げ強度、曲げ弾性率
を密度で除し、比曲げ強度、比曲げ弾性率を算出した。
以上の結果を表3に示した。
【0027】実施例2 プリプレグAをその繊維方向を0度としたときに、上か
ら0度、90度、90度、0度と4枚重ね合わせた50
0mm角の積層体を6組と500mm角の樹脂発泡体Q
を2枚、発泡体Pを3枚準備した。図5に示した装置の
1から6に積層体を、10と14に樹脂発泡体Qを、1
1と12と13に樹脂発泡体Pをクランプし装着した。
樹脂発泡体Pをクランプした状態でプレス盤面外に退避
させ、200℃に加熱した熱板30をプレス盤面内に導
入し2分間プリプレグ積層体を加熱後、樹脂発泡体Pを
プレス盤面中に導入し5秒後に、熱板30をプレス盤面
外に退避させ60℃に加熱されたプレス上盤面31とプ
レス下盤面32の間でプリプレグと発泡体を0.3kg
/cm2 の圧力で加熱しながら冷却し積層体を得た。実
施例1と同様にして厚み、重量、表面状態と外観を観察
し、更に曲げ物性を評価した。その結果を表3に示し
た。
【0028】実施例3 プリプレグAをその繊維方向を0度としたときに、上か
ら0度、90度、90度、0度と4枚重ね合わせた50
0mm角の積層体を6組と500mm角の樹脂発泡体Q
を1枚、発泡体Pを4枚準備した。図6に示した装置の
1から6に積層体を、10に樹脂発泡体Qを、11と1
2と13と14に樹脂発泡体Pをクランプし装着した。
樹脂発泡体Pをクランプした状態でプレス盤面外に退避
させ、200℃に加熱した熱板30をプレス盤面内に導
入し2分間プリプレグ積層体を加熱後、樹脂発泡体Pを
プレス盤面中に導入し5秒後に、熱板30をプレス盤面
外に退避させ60℃に加熱されたプレス上盤面31とプ
レス下盤面32の間でプリプレグと発泡体を0.3kg
/cm2 の圧力で加熱しながら冷却し積層体を得た。実
施例1と同様にして厚み、重量、表面状態と外観を観察
し、更に曲げ物性を評価した。その結果を表3に示し
た。
【0029】実施例4 プリプレグAをその繊維方向を0度としたときに、上か
ら0度、90度、90度、0度と4枚重ね合わせた50
0mm角の積層体を6組と500mm角の樹脂発泡体P
を2枚、発泡体Rを2枚、発泡体Nを1枚準備した。図
5に示した装置の1から6に積層体を、10と14に樹
脂発泡体Rを、11と13に樹脂発泡体Pを、12に樹
脂発泡体Nをクランプし装着した。樹脂発泡体RとNを
クランプした状態でプレス盤面外に退避させ、200℃
に加熱した熱板30をプレス盤面内に導入し2分間プリ
プレグ積層体を加熱後、樹脂発泡体PとNをプレス盤面
中に導入し5秒後に、熱板30をプレス盤面外に退避さ
せ60℃に加熱されたプレス上盤面31とプレス下盤面
32の間でプリプレグと発泡体を0.3kg/cm2
圧力で加熱しながら冷却し積層体を得た。実施例1と同
様にして厚み、重量、表面状態と外観を観察し、更に曲
げ物性を評価した。その結果を表3に示した。
【0030】実施例5 プリプレグAをその繊維方向を0度としたときに、上か
ら0度、90度、90度、0度と4枚重ね合わせた50
0mm角の積層体を6組と500mm角の樹脂発泡体S
を2枚、発泡体Pを3枚準備した。図5に示した装置の
1から6に積層体を、10と14に樹脂発泡体Sを、1
1と12と13に樹脂発泡体Pをクランプし装着した。
樹脂発泡体Pをクランプした状態でプレス盤面外に退避
させ、200℃に加熱した熱板30をプレス盤面内に導
入し2分間プリプレグ積層体を加熱後、樹脂発泡体Pを
プレス盤面中に導入し5秒後に、熱板30をプレス盤面
外に退避させ60℃に加熱されたプレス上盤面31とプ
レス下盤面32の間でプリプレグと発泡体を0.3kg
/cm2 の圧力で加熱しながら冷却し積層体を得た。実
施例1と同様にして厚み、重量、表面状態と外観を観察
し、更に曲げ物性を評価した。その結果を表3に示し
た。
【0031】実施例6 プリプレグAの代わりにプリプレグCを使う以外は、実
施例5と同様にして積層体を得た。この積層体を実施例
1と同様にして評価した。評価結果を表3に示した。
【0032】実施例7 プリプレグAの代わりにプリプレグB、樹脂発泡体Sの
代わりに樹脂発泡体U、樹脂発泡体Pの代わりに樹脂発
泡体Tを使用する以外は実施例5と同様にして積層体を
得た。この積層体を実施例1と同様にして評価した。評
価結果を表3に示した。
【0033】実施例8 プリプレグAの代わりにプリプレグD、樹脂発泡体Sの
代わりに樹脂発泡体U、樹脂発泡体Pの代わりに樹脂発
泡体Tを使用する以外は実施例5と同様にして積層体を
得た。この積層体を実施例1と同様にして評価した。評
価結果を表3に示した。
【0034】実施例9 プリプレグAの代わりにプリプレグE、樹脂発泡体Sの
代わりに樹脂発泡体W、樹脂発泡体Pの代わりに樹脂発
泡体Vを使用する以外は実施例5と同様にして積層体を
得た。この積層体を実施例1と同様にして評価した。評
価結果を表3に示した。
【0035】実施例10 実施例1と同様にして、プリプレグAをその繊維方向を
0度としたときに、上から0度、90度、90度、0度
と4枚重ね合わせた500mm角の積層体を6組と50
0mm角の樹脂発泡体Pを5枚準備した。図8に示した
装置の1から6に積層体を、10から14に樹脂発泡体
をクランプし装着した。更に、2mm厚さの発泡ポリウ
レタンシートで裏打ちされた塩化ビニールレーザー39
を離型フィルム40の上に塩化ビニールレーザーの面が
離型フィルムに接触するようにして静置した。樹脂発泡
体をクランプした状態でプレス盤面外に退避させ、20
0℃に加熱した熱板30をプレス盤面内に導入し2分間
プリプレグ積層体を加熱後、樹脂発泡体をプレス盤面中
に導入し5秒後に、熱板30をプレス盤面外に退避させ
60℃に加熱されたプレス上盤面31とプレス下盤面3
2の間でプリプレグと発泡体を0.3kg/cm2 の圧
力で加熱しながら冷却し積層体を得た。外観良好で、塩
化ビニールレザーの感触の良い積層体が得られた。
【0036】実施例11 プリプレグAをその繊維方向を0度としたときに、上か
ら0度、90度、90度、0度と4枚重ね合わせた50
0mm角の積層体を6組と500mm角の樹脂発泡体P
を5枚準備した。図10−1に示した様にプレス熱板を
180℃に加熱し、発泡体10の上下面に積層体1と2
を重ねたものを離型フィルムにはさみプレス熱板中に投
入し、0.3Kg/cm2の圧力で1分間加圧し熱融着
させる。次いでプレス圧力を解放し、図10−2に示す
様に、下熱板32の上に断熱板41を乗せ、さらに熱融
着した積層体をその上に乗せ、上側の離型フィルムを取
り除き、新たな発泡体11と積層体3を重ね、離型フィ
ルムを介して0.3Kg/cm2の圧力で1分間加圧
し、熱融着を行なう。次いで、図10−3に示す様に、
プレス圧を解除後、上側の離型フィルムを取り除き、新
たな樹脂発泡体12と積層体4を重ねて、0.3Kg/
cm2の圧力で1分間加圧し熱融着を行なう。この工程
をさらに2回繰り返した。最後の工程で、0.3Kg/
cm2の圧力で1分間加圧後、プレス圧力を保持した状
態で、図10−4に示した様に上、下熱板内に冷媒42
を通し、室温まで冷却後、プレス圧を解除して積層体を
得た実施例1と同様にして厚み、重量、表面状態を観察
し、更に曲げ物性を評価した。その結果を表3に示し
た。
【0037】比較例1 プリプレグFをその繊維方向を0度としたときに、上か
ら0度、90度、0度、90度、0度、90度、90
度、0度、90度、0度、90度、0度と12枚重ね合
わせた500mm角の積層体を2組と500mm角の樹
脂発泡体Xを1枚準備した。この積層体と発泡体を上か
ら積層体/発泡体/積層体の順に重ね合わせ、150℃
に加熱した熱板を装着したプレスに投入し、0.3kg
/cm2 の圧力で10分間加熱した後取りだし積層体を
得た。プリプレグFを硬化させるために、150℃の高
温で処理したため、発泡体が圧力で一部破壊し、硬化し
たプリプレグの表面状態も成形圧力不足で悪かった。こ
の積層体を実施例1と同様にして評価した。評価結果を
表3に示した。
【0038】比較例2 プリプレグAをその繊維方向を0度としたときに、上か
ら0度、90度、0度、90度、0度、90度、90
度、0度、90度、0度、90度、0度と12枚重ね合
わせた500mm角の積層体を2組と500mm角の樹
脂発泡体Oを1枚準備した。図2に示した装置の1と2
に積層体を、10に樹脂発泡体をクランプし装着した。
(この例の場合、積層体3〜6と発砲体11〜14は装
着されていない。)樹脂発泡体Oクランプした状態でプ
レス盤面外に退避させ、200℃に加熱した熱板30を
プレス盤面内に導入し2分間プリプレグ積層体を加熱
後、樹脂発泡体Oプレス盤面中に導入し5秒後に、熱板
30をプレス盤面外に退避させ60℃に加熱されたプレ
ス上盤面31とプレス下盤面32の間でプリプレグと発
泡体を0.3kg/cm2 の圧力で加熱しながら冷却し
積層体を得た。この積層体を実施例1と同様にして評価
した。評価結果を表3に示した。
【0039】比較例3 プリプレグAの代わりにプリプレグGを使用する以外は
実施例5と同様にして積層体を得た。この積層体を実施
例1と同様にして評価した。評価結果を表3に示した。
【0040】比較例4 プリプレグAの代わりにプリプレグHを使用する以外は
実施例5と同様にして積層体を得た。この積層体を実施
例1と同様にして評価した。評価結果を表3に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】本発明の方法により、樹脂発泡体と熱可
塑性樹脂プリプレグが強固に一体化された軽量で、高剛
性の積層体を製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による製造方法により得られる積層体の
外観矢視図である。
【図2】本発明の積層体を製造する装置内にプリプレ
グ、発泡体が装着されている状態を示す概念図である。
【図3】図2に示した装置から熱源を退避させてプリプ
レグと発泡体を一体化する第一段階を示す概略図であ
る。
【図4】図3に示した状態からプリプレグ及び発泡体を
保持している支持具が外れてプリプレグと発泡体をプレ
スにより冷却一体化を行っている状態の概念図である。
【図5】表面層及び裏面層に近い部分の発泡体の発泡倍
率が中心層にある発泡体の発泡倍率より低い場合の積層
体を成形する時の状態を示す概念図である。
【図6】表面層に近い部分の発泡体の発泡倍率が中心層
にある発泡体の発泡倍率より低い場合の積層体を成形す
る時の状態を示す概念図である。
【図7】図7は片面に表面材を貼合わせた積層体を示す
外観矢視図を示す。
【図8】片面に表面材を貼合わせた積層体を成形するた
めに装置内にプリプレグ、発泡体及び表面材が装着され
ている状態を示す概念図を示す。
【図9】積層体の曲げ強度を行っている状態を示す。
【図10】熱冷ブレスを使用して、積層体を成形する方
法を示す概念図
【符号の説明】 1・・・・・積層体 2・・・・・プリプレグ積層体 3・・・・・プリプレグ積層体 4・・・・・プリプレグ積層体 5・・・・・プリプレグ積層体 6・・・・・プリプレグ積層体 10・・・・・樹脂発泡体 11・・・・・樹脂発泡体 12・・・・・樹脂発泡体 13・・・・・樹脂発泡体 14・・・・・樹脂発泡体 20・・・・・クランプ 30・・・・・熱板 31・・・・・プレス上盤面 32・・・・・プレス下盤面 33・・・・・右側クランプの退避方向 34・・・・・左側クランプの退避方向 35・・・・・熱板の退避方向 39・・・・・表面材 40・・・・・離型フィルム 41・・・・・断熱材 42・・・・・冷媒が通る方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−39712(JP,A) 特開 平6−134913(JP,A) 特開 昭64−77526(JP,A) 実開 昭58−26531(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容積含有率で30%以上85%以下の
    続した強化繊維を一方向に整列させ熱可塑性樹脂を含浸
    たプリプレグからなるプリプレグ積層体発泡倍率が
    2倍以上50倍以下である樹脂発泡体とを積層した組み
    合せを2層以上重ね合わせてそれぞれの層間を熱接合し
    たことを特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】 片面又は両面に表面材を貼合わせたこと
    を特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 【請求項3】 プリプレグの強化繊維がガラス繊維であ
    り、熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂またはポリス
    チレン系樹脂である請求項1に記載の積層体。
  4. 【請求項4】 連続繊維が集束されており、それぞれの
    束が一方向に引き揃えられているプリプレグである請求
    項1乃至3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 【請求項5】 プリプレグを構成する樹脂と発泡体の樹
    脂が同種類である請求項1に記載の積層体。
  6. 【請求項6】 表面と裏面の両方の面もしくはいずれか
    一方の面に近い樹脂発泡体の発泡倍率が、中央層に近い
    樹脂発泡体より低いことを特徴とする請求項1に記載の
    積層体。
  7. 【請求項7】 表面材が樹脂フィルム及び繊維質からな
    る織布又は不織布である請求項2に記載の積層体。
  8. 【請求項8】 容積含有率で30%以上85%以下の
    続した強化繊維を一方向に整列させ熱可塑性樹脂を含浸
    した1枚以上のプリプレグをその熱可塑性樹脂の溶融温
    度以上に加熱して層間に含まれる空気の脱気を行うステ
    ップと、積層したプリプレグを溶融温度以上に、発泡倍
    率が2倍以上50倍以下である樹脂発泡体を溶融温度以
    に、お互いが接触しない状態で同時に加熱するステッ
    プと、加熱した積層したプリプレグと加熱した樹脂発泡
    体のそれぞれ複数を交互に重ね合わせて接合面積1cm
    2 当り3kg以下の圧力で加圧して熱接合を行うステ
    ップと、熱接合された積層品を冷却、固化して一体化せ
    しめるステップを順次実行することを特徴とする積層体
    の製造方法。
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