JPH0730182Y2 - 自動積込み装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はプレスにより成形されたパネル状の成形品
（以下パネルという）をパレットへ自動的に積込む自動
積込み装置に関する。

〔従来の技術〕 従来トランスファプレスにより成形されたパネルは、ト
ランスファプレスのパネル搬出側に設置された自動積込
み装置によりパレットへ積込んで搬出する方法が一般に
採用されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしトランスファプレスの最終工程でプレス本体の前
後方向の２分割（２個取り）されたパネルは、パネルの
間隔が少ないため、これらパネルをそれぞれ別のパレッ
トへ積込むことができなかった。

また位置決めステーションに設けられたパネル受け台や
積込み装置のアタッチメントを内段取りで交換しなけれ
ばならないため、作業に多くの時間を必要として作業能
率が悪いなどの不具合がある。

さらにパネルを積込みステーションへ１個ずつ搬送する
ためには、上下、前後及びクランプ方向の駆動軸に加え
て左右方向の駆動軸も必要とするため、装置自体が複雑
かつ大型となってコストアップを招くと共に、成形品の
搬送に時間がかかるため、処理能力が低下するなどの不
具合があった。

この考案は上記不具合を改善する目的でなされたもの
で、２個取りされたパネルを能率よくパレットへ積込め
るようにした自動積込み装置を提供しようとするもので
ある。

〔課題を解決するための手段及び作用〕

この考案は上記目的を達成するために、トランスファプ
レスの最終加工ステーションで分割された２個取りパネ
ル３をアイドルステーションへ搬送する第１積込み装置
と、上記アイドルステーションに設けられ、かつアイド
ルステーションよりアタッチメント交換ステーションへ
移動自在なパネル受け台と、上記パネル受け台に設けら
れ、かつ搬入されたパネルを前後方向へ分離するパネル
シフタと、上記パネルシフタが分離したパネルを積込み
位置に待機する複数基のパレットへ積込む第２積込み装
置と、複数基の空パレット及びパネルの積込まれた複数
基の充パレットを同時に搬送するパレット移載装置とを
具備したことにより、トランスファプレスの最終ステー
ションで２個取りされたパネルを積込み位置に待機する
２基のパレットに別個に積込めるようにした。

またパネル受け台及び第２積込み装置はアタッチメント
交換ステーションへ移動できるようにして、外段取りで
パネル受け台に設けられたパネルシフタのアタッチメン
ト及び第２積込み装置に設けられたアタッチメントを交
換できるようにした自動積込み装置を提供するものであ
る。

〔実施例〕

この考案の一実施例を図面を参照して詳述する。

図において１はトランスファプレス２のパネル搬出側に
設置されたこの装置の本体で、トランスファプレス２の
最終加工ステーションW₅で２個取りされたパネル３は、
第１積込み装置４によりアイドルステーションi4及びア
イドルステーションi5へ順次搬送されるようになってい
る。

アイドルステーションi5にはパネル３の搬送方向Ａと直
交する方向に布設されたレール６上を移動自在な台車７
が設けられている。上記台車７はモータ８によりアイド
ルステーションi5と、これらアイドルステーションの前
後に設けられたアタッチメント交換ステーション10の間
を移動できるようになっていると共に、台車７上にはリ
フトモータ９により上下動されるパネルリフタ12と、台
車７の移動方向へ離間して２基のパネル受け台11が設置
されている。

上記パネル受け台11は第５図に示すようにパネル３の搬
送方向に離間する門型の架台11aをそれぞれ有してい
て、これら架台11a上に台車７の移動方向に沿ってレー
ル13が布設されている。

そしてこれらレール13上にパネルシフタ14が設けられて
いる。

上記パネルシフタ14は第６図に示すように、各架台11a
毎に２基の移動台15を有していて、これら移動台15はサ
ーボモータ16により回転される無端ベルト17により接離
方向へ駆動されるようになっている。

また各移動台15上にはアタッチメントホルダ15aが立設
されていて、このアタッチメントホルダ15aに互に対向
するようアタッチメント18が取付けられている。

これらアタッチメント18は例えばフィンガより構成され
ていて、第１積込み装置４によりアイドルステーション
i5へ搬入された２個のパネル３を保持するようになって
いると共に、アタッチメント18の保持されたパネル３は
サーボモータ16により離間方向へ駆動される移動台15の
移動とともにプレス２の前後方向に分離されるようにな
っている。

そして上記パネルシフタ14により前後方向に分離された
パネル３は、第２積込み装置20によりアイドルステーシ
ョンi5から積込みステーションP₃へ搬送されるようにな
っている。

上記第２積込み装置20は、第１積込み装置４の両側に２
基設置されていて、第７図に示すようにパネル３の搬送
方向Ａと直交する方向に架設されたレール21上をアイド
ルステーションi5からアタッチメント交換ステーション
10へ移動できるようになっている。

また第２積込み装置20に設けられたリンク機構20aの下
部にはアタッチメント22が着脱自在に取付けられてい
る。

上記アタッチメント22は例えばバキュームカップより構
成されていて、パネルシフタ14により分離された２個の
パネル３をそれぞれ同時に吸着して積込みステーション
P₃へ搬送し、積込みステーションP₃に待機する２個のパ
レット23へそれぞれ積込むようになっている。

上記各パレット23はパレット搬入ステーションP₁より搬
入された後パレット移載装置25によりアイドルステーシ
ョンP₂へ搬送され、さらにパレットコンベヤ26により積
込みステーションP₃へ搬送されてパネル３の積込みが行
われる。

そしてパネル３の積込みが完了したパレット23はアイド
ルステーションP₄へ搬送された後別のパレット移載装置
25により搬出ステーションP₅へ搬送され、図示しない搬
送装置により本体１外へと搬出される。

一方パレット移載装置25は本体１の架台1a上に布設され
たレール27上を移動自在な移動台車28を有していて、こ
の移動台車28の下方にリフトシリンダ29により昇降自在
な昇降枠30が設けられている。

そして、この昇降枠30に第８図に示すように２個のパレ
ット23を同時に吊り上げる２対のフォーク31が設けられ
ていると共に、これらフォーク31は接離方向に移動でき
るようになっていて、パレット23のサイズが変ってもパ
レット23とフォーク31が干渉しないようになっている。

次に作用を説明すると、トランスファプレス２の最終加
工ステーションW₅で前後に２個取りされたパネル３は、
第１積込み装置４にアイドルステーションi4を経てアイ
ドルステーションi5へと搬送され、ここでパネルシフタ
14により前後方向へ分離される。

その後２基の第２積込み装置20によりアイドルステーシ
ョンi5より積込みステーションP₃へと搬送されて、ここ
に待機する２個のパレット23に同時に積込まれると共
に、各パレット23に所定量のパネル３が積込まれると、
これら充パネル23はアイドルステーションP₄へ搬送され
た後パレット移載装置25により同時に吊り上げられて搬
出ステーションP₅へ搬出され、別のパレット移載装置25
で搬入ステーションP₁よりアイドルステーションP₂へ搬
送された空パレット23がパレットコンベヤ26により積込
みステーションP₃へ搬送されて新たにパネル３の積込み
が行われる。

以下上記動作を繰返して、トランスファプレス２により
連続的に成形されたパネル３の自動積込みを行うと共
に、パネル３の形状が変り、これに合せてアタッチメン
ト18,22を交換する場合は、パネル受け台11及び第２積
込み装置20をアタッチメント交換ステーション10へ移動
することにより、外段取りでアタッチメント18,22の交
換が行えるようになる。

〔考案の効果〕

この考案は以上詳述したように、トランスファプレスの
最終工程で前後に２個取りされたパネルを前後方向へ分
離するパネルシフタを設けたことから、２個取りされた
パネルを別のパレットへ積込むことができると共に、ト
ランスファフィーダにパネルをシフトさせるための手段
を設ける必要がないため、トランスファフィーダの駆動
軸が多数となって装置自体が複雑かつ大型となってコス
トアップを招くなどの不具合を解消することができる。

また第２積込み装置及びパネル受け台をアタッチメント
交換位置まで移動できるようにして、外段取りでアタッ
チメントを交換できるようにしたことから、従来の内段
取りで交換していた場合に比べてアタッチメントの交換
が短時間で能率よく行えるようになる。

さらにパネルの積込まれた２基のパレットをパレット移
載装置により同時に搬送できるようにしたことから、パ
レットの搬送時間の短縮及びこれに伴う処理能力の大幅
な向上が図れるようになる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は全体的な平
面図、第２図は同正面図、第３図は第２図III方向から
の矢視図、第４図は第２図IV方向から矢視図、第５図は
パレット受け台の斜視図、第６図はパネルシフタの斜視
図、第７図は第２積込み装置の斜視図、第８図はパレッ
ト移載装置の斜視図である。 ２はトランスファプレス、３はパネル、４は第１積込み
装置、10はアタッチメント交換ステーション、11はパネ
ル受け台、14はパネルシフタ、15は移動台、16はサーボ
モータ、18はアタッチメント、20は第２積込み装置、23
はパレット、25はパレット移載装置、31はフォーク。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トランスファプレス２の最終加工ステーシ
   ョンW₅で分割された２個取りパネル３をアイドルステー
   ションi4,i5へ搬送する第１積込み装置４と、上記アイ
   ドルステーションi5に設けられ、かつアイドルステーシ
   ョンi5よりアタッチメント交換ステーション10へ移動自
   在なパネル受け台11と、上記パネル受け台11に設けら
   れ、かつ搬入されたパネル３を前後方向へ分離するパネ
   ルシフタ14と、上記パネルシフタ14が分離したパネル３
   を積込みステーションP₃に待機する複数基のパレット23
   へ積込む第２積込み装置20と、複数基の空パレット23及
   びパネル３の積込まれた複数基の充パレット23を同時に
   搬送するパレット移載装置25とを具備してなる自動積込
   み装置。
2. 【請求項２】上記第２積込み装置20もアイドルステーシ
   ョンi5よりアタッチメント交換ステーション10へ移動自
   在としてなる請求項１記載の自動積込み装置。
3. 【請求項３】パネルシフタ14をサーボモータ16により接
   離方向へ駆動自在な複数基の移動台15と、これら移動台
   15に対向するように取付けられたアタッチメント18より
   構成してなる請求項１記載の自動積込み装置。
4. 【請求項４】パレット移載装置25に設けられたパレット
   吊り上げ用のフォーク31を、パレット23毎に移動調整で
   きるようにしてなる請求項１記載の自動積込み装置。