JPH0730151B2 - フェノール類ノボラック組成物の製造法 - Google Patents
フェノール類ノボラック組成物の製造法Info
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- JPH0730151B2 JPH0730151B2 JP22199886A JP22199886A JPH0730151B2 JP H0730151 B2 JPH0730151 B2 JP H0730151B2 JP 22199886 A JP22199886 A JP 22199886A JP 22199886 A JP22199886 A JP 22199886A JP H0730151 B2 JPH0730151 B2 JP H0730151B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は4核体フェノール類ノボラックを30重量%以
上、2核体フェノール類ノボラックを15重量%以下含有
するフェノール類ノボラック組成物の製造法に関する。
上、2核体フェノール類ノボラックを15重量%以下含有
するフェノール類ノボラック組成物の製造法に関する。
フエノール類ノボラツクはフエノール樹脂として、電
気、電子、建築、塗料関係等に広く使用されているが、
従来のフエノール類ノボラツクは分子量分布が広く、主
として軟化温度の違いによりそれぞれの用途に用いられ
てきた。
気、電子、建築、塗料関係等に広く使用されているが、
従来のフエノール類ノボラツクは分子量分布が広く、主
として軟化温度の違いによりそれぞれの用途に用いられ
てきた。
しかし高性能化の要求は近年増すばかりで、従来型の分
子量分布の広いノボラツクでは対応しきれなくなつてき
ている。
子量分布の広いノボラツクでは対応しきれなくなつてき
ている。
例えば、電気、電子機器においては高集積化、高性能
化、高信頼性化には目を見張るものがあり、それと共
に、それに使用される絶縁材料、部品等に対して耐熱
性、耐湿性、寸法安定性等の諸性能のより一層の向上が
望まれている。
化、高信頼性化には目を見張るものがあり、それと共
に、それに使用される絶縁材料、部品等に対して耐熱
性、耐湿性、寸法安定性等の諸性能のより一層の向上が
望まれている。
従来よりこれらの材料に用いられるフエノール類ノボラ
ツクは、低粘度品(低軟化温度品)では2核体等の低分
子化合物を多く(例えば25重量%)含み、硬化物での耐
熱性に問題があり、ビスフエノール系でも常温で液体の
使いやすいものがあるが、二官能性であるため、硬化物
での耐熱性に欠点を有する。
ツクは、低粘度品(低軟化温度品)では2核体等の低分
子化合物を多く(例えば25重量%)含み、硬化物での耐
熱性に問題があり、ビスフエノール系でも常温で液体の
使いやすいものがあるが、二官能性であるため、硬化物
での耐熱性に欠点を有する。
また高軟化温度のフエノール類ノボラツクは、硬化物で
の耐熱性は向上するものの、軟化温度が高いため、作業
性が悪くなり、相溶性との兼合いで使用が限定される等
の欠点を有する。
の耐熱性は向上するものの、軟化温度が高いため、作業
性が悪くなり、相溶性との兼合いで使用が限定される等
の欠点を有する。
本発明者らは、フェノール類ノボラックを種々検討の結
果、4核体フェノール類ノボラックを30重量%以上、2
核体フェノール類ノボラックを15重量%以下含有するフ
ェノール類ノボラック組成物は軟化温度が低いにもかか
わらず、その硬化物は耐熱性に優れていることを見い出
し本発明を完成させるに至った。
果、4核体フェノール類ノボラックを30重量%以上、2
核体フェノール類ノボラックを15重量%以下含有するフ
ェノール類ノボラック組成物は軟化温度が低いにもかか
わらず、その硬化物は耐熱性に優れていることを見い出
し本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は (1)下式(1) で表されるo−クレゾール2核体ジメチロール化合物に 下式(2) (式中、Rは水素原子又は炭素数10以下のアルキル基を
示し、nは1,2又は3を示す。) で表されるフェノール類を反応させて得られるフェノー
ル類ノボラック組成物であって 下式(3) (式中、R及びnは式(1)におけるのと同じ意味を表
す。) で表される4核体フェノール類ノボラックの含有量が30
重量%以上であり、 下式(4) で表される2核体フェノールノボラックの含有量が15重
量%以下であり、更に 下式(5) (式中、R及びnは式(1)におけるのと同じ意味を表
し、mは3以上の整数を表す。) で表される5核体以上の多核体フェノール類ノボラック
の含有量が残余であるフェノール類ノボラック組成物の
製造法に関する。
示し、nは1,2又は3を示す。) で表されるフェノール類を反応させて得られるフェノー
ル類ノボラック組成物であって 下式(3) (式中、R及びnは式(1)におけるのと同じ意味を表
す。) で表される4核体フェノール類ノボラックの含有量が30
重量%以上であり、 下式(4) で表される2核体フェノールノボラックの含有量が15重
量%以下であり、更に 下式(5) (式中、R及びnは式(1)におけるのと同じ意味を表
し、mは3以上の整数を表す。) で表される5核体以上の多核体フェノール類ノボラック
の含有量が残余であるフェノール類ノボラック組成物の
製造法に関する。
前記式(2)、(3)及び(5)において、Rで表わさ
れるアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基、n−ノニル基等が例示される。特に
好ましいRとしては、水素原子、炭素数1〜6のアルキ
ル基があげられる。
れるアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基、n−ノニル基等が例示される。特に
好ましいRとしては、水素原子、炭素数1〜6のアルキ
ル基があげられる。
前記式(3)で表わされる具体的な化合物としては、o
−クレゾール4核体、o−クレゾール2核体ジメチロー
ル化合物〔式(1)の化合物〕(以下化合物(1)とい
う)にフエノールを反応させた4核体フエノール類ノボ
ラツク、化合物(1)にp−クレゾールを反応させた4
核体フエノール類ノボラツク、化合物(1)にm−クレ
ゾールを反応させた4核体フエノール類ノボラツク、化
合物(1)にp−t−ブチルフエノールを反応させた4
核体フエノール類ノボラツク、化合物(1)に2,4−及
び/又は2,6−キシレノールを反応させた4核体フエノ
ール類ノボラツク等を挙げることができる。
−クレゾール4核体、o−クレゾール2核体ジメチロー
ル化合物〔式(1)の化合物〕(以下化合物(1)とい
う)にフエノールを反応させた4核体フエノール類ノボ
ラツク、化合物(1)にp−クレゾールを反応させた4
核体フエノール類ノボラツク、化合物(1)にm−クレ
ゾールを反応させた4核体フエノール類ノボラツク、化
合物(1)にp−t−ブチルフエノールを反応させた4
核体フエノール類ノボラツク、化合物(1)に2,4−及
び/又は2,6−キシレノールを反応させた4核体フエノ
ール類ノボラツク等を挙げることができる。
本発明の製造法により製造されるフェノール類ノボラッ
ク組成物中の式(3)で示される4核体フェノール類ノ
ボラックの含有量は30重量%以上であるが、この含有量
はより好ましくは50重量%以上である。
ク組成物中の式(3)で示される4核体フェノール類ノ
ボラックの含有量は30重量%以上であるが、この含有量
はより好ましくは50重量%以上である。
また、上記フェノール類ノボラック組成物中に含まれる
式(4)で示される2核体フェノール類ノボラックの量
は15重量%以下であるが、より好ましくは10重量%以下
であり、特に好ましくは5重量%以下である。2核体フ
ェノール類ノボラックの量が多すぎると、硬化物が十分
な耐熱性を有さなくなる。
式(4)で示される2核体フェノール類ノボラックの量
は15重量%以下であるが、より好ましくは10重量%以下
であり、特に好ましくは5重量%以下である。2核体フ
ェノール類ノボラックの量が多すぎると、硬化物が十分
な耐熱性を有さなくなる。
上記フェノール類ノボラック組成物中、上記4核体及び
2核体フェノール類ノボラック以外の成分は、式(5)
で示される5核体(式(5)におけるm=3)、6核体
(m=4)、8核体(m=6)等の多核体フェノール類
ノボラックである。
2核体フェノール類ノボラック以外の成分は、式(5)
で示される5核体(式(5)におけるm=3)、6核体
(m=4)、8核体(m=6)等の多核体フェノール類
ノボラックである。
本発明の製造法によれば、4核体フェノール類ノボラッ
クは前記式(1)で表わされるo−クレゾール2核体ジ
メチロール化合物〔化合物(1)と式(2)のフエノー
ル類を反応させることにより得られるが、反応は酸触媒
のもとで行なうのが好ましく、脱水縮合により容易に式
(3)の化合物を得ることができる。
クは前記式(1)で表わされるo−クレゾール2核体ジ
メチロール化合物〔化合物(1)と式(2)のフエノー
ル類を反応させることにより得られるが、反応は酸触媒
のもとで行なうのが好ましく、脱水縮合により容易に式
(3)の化合物を得ることができる。
使用する触媒としては塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、
p−トルエンスルホン酸、シユウ酸等の有機酸等が挙げ
られるが、反応液の着色が少ないことよりp−トルエン
スルホン酸、シユウ酸が好ましい。
p−トルエンスルホン酸、シユウ酸等の有機酸等が挙げ
られるが、反応液の着色が少ないことよりp−トルエン
スルホン酸、シユウ酸が好ましい。
触媒の使用量はo−クレゾール2核体ジメチロール化合
物〔化合物(1)に対し好ましくは0.1から30重量%の
範囲であるが、特に好ましくは0.2から10重量%の範囲
であり、比較的少量で有効である。
物〔化合物(1)に対し好ましくは0.1から30重量%の
範囲であるが、特に好ましくは0.2から10重量%の範囲
であり、比較的少量で有効である。
フエノール類の使用量はo−クレゾール2核体ジメチロ
ール化合物〔化合物(1)〕1モルに対して1から50モ
ルの範囲が好ましく、特に2から15モルの範囲が好まし
い。
ール化合物〔化合物(1)〕1モルに対して1から50モ
ルの範囲が好ましく、特に2から15モルの範囲が好まし
い。
反応は、溶媒を用いず無溶媒で行うこともできるが、溶
媒中で行なつてもよく、溶媒としては、ベンゼン、トル
エン、メチルイソブチルケトン等原料及び生成物と反応
しないものであれば、特に限定されずいずれも使用でき
る。
媒中で行なつてもよく、溶媒としては、ベンゼン、トル
エン、メチルイソブチルケトン等原料及び生成物と反応
しないものであれば、特に限定されずいずれも使用でき
る。
通常は常圧下で反応を行うが、反応で生成する水を反応
系外に除去しながら且つ反応に使用したフエノール類が
留出しない程度の減圧、温度下で行うこともできる。
系外に除去しながら且つ反応に使用したフエノール類が
留出しない程度の減圧、温度下で行うこともできる。
反応温度は、溶媒を用いない場合は用いるフエノール類
の融点より高い温度で行うことになるが、溶媒を用いる
場合にはフエノール類の融点に関係ない温度で行うこと
が出来る。反応温度は通常20℃から150℃の範囲にある
が好ましくは40℃から100℃の範囲にある。
の融点より高い温度で行うことになるが、溶媒を用いる
場合にはフエノール類の融点に関係ない温度で行うこと
が出来る。反応温度は通常20℃から150℃の範囲にある
が好ましくは40℃から100℃の範囲にある。
反応時間は特に限定されないが通常10分から20時間の範
囲にあり、好ましくは30分から10時間である。
囲にあり、好ましくは30分から10時間である。
反応終了後、使用した触媒を水洗等で除去後使用した溶
媒及び過剰のフエノール類を減圧下で留去することによ
り目的物の4核体フエノール類ノボラツクが高収率、高
純度で得られる。
媒及び過剰のフエノール類を減圧下で留去することによ
り目的物の4核体フエノール類ノボラツクが高収率、高
純度で得られる。
このようにして得られる生成物はそのまま本発明の製造
法により得られる“4核体フェノール類ノボラックを30
重量%以上、2核体フェノール類ノボラックを15重量%
以下含有し、その他は5核体以上のフェノール類ノボラ
ックであるフェノール類ノボラック組成物”となる。
法により得られる“4核体フェノール類ノボラックを30
重量%以上、2核体フェノール類ノボラックを15重量%
以下含有し、その他は5核体以上のフェノール類ノボラ
ックであるフェノール類ノボラック組成物”となる。
上記フェノール類ノボラック組成物は電子、電気機器用
途の耐熱性に優れたエポキシ樹脂積層板やエポキシ樹脂
成型材料用の硬化剤として使用でき、又、エポキシ樹脂
の原料として使用することも出来る。
途の耐熱性に優れたエポキシ樹脂積層板やエポキシ樹脂
成型材料用の硬化剤として使用でき、又、エポキシ樹脂
の原料として使用することも出来る。
以下実施例を挙げて説明する。
実施例1 温度計、攪拌機を付けたガラス容器にo−クレゾール2
核体ジメチロール化合物〔化合物(1)〕200g(0.69モ
ル)及びo−クレゾール750g(6.9モル)を仕込み窒素
雰囲気下で室温で攪拌した。
核体ジメチロール化合物〔化合物(1)〕200g(0.69モ
ル)及びo−クレゾール750g(6.9モル)を仕込み窒素
雰囲気下で室温で攪拌した。
p−トルエンスルホン酸2g(o−クレゾール2核体ジメ
チロール化合物に対し1.0重量%)を発熱に注意し、液
温が50℃を越えないよう徐々に添加した。
チロール化合物に対し1.0重量%)を発熱に注意し、液
温が50℃を越えないよう徐々に添加した。
添加後油浴上で50℃まで加温し、2時間反応させた後、
メチルイソブチルケトン500ml加えて2lの分液ロートに
移し水洗した。洗浄水が中性を示すまで水洗後、有機層
を減圧下濃縮し、淡黄色粘性物(A)306gを得た。この
ものは室温に放置すると固化した。生成物(A)の軟化
温度(JIS K2425環球法)は81.0℃で水酸基当量(g/m
l)は119であつた。
メチルイソブチルケトン500ml加えて2lの分液ロートに
移し水洗した。洗浄水が中性を示すまで水洗後、有機層
を減圧下濃縮し、淡黄色粘性物(A)306gを得た。この
ものは室温に放置すると固化した。生成物(A)の軟化
温度(JIS K2425環球法)は81.0℃で水酸基当量(g/m
l)は119であつた。
溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を用いて生成物
(A)を次のGPC装置により分析したところ第1図に示
される分子量分布曲線を得た。
(A)を次のGPC装置により分析したところ第1図に示
される分子量分布曲線を得た。
GPC 装置:島津製作所 (カラム:TSK-G-3000XL(1本)+TSK-G-2000XL
(2本)) 溶媒:テトラヒドロフラン 1ml/分 検出 UV(254nm) この分析条件でのビスフエノールFの現われるリテンシ
ヨンタイムは24.7分であるので、メインピークのリテン
シヨンタイムはベンゼン核を4個有する4核体のリテン
シヨンタイムに相当し、第1図よりメインピークの組成
量は84重量%であつた。
(2本)) 溶媒:テトラヒドロフラン 1ml/分 検出 UV(254nm) この分析条件でのビスフエノールFの現われるリテンシ
ヨンタイムは24.7分であるので、メインピークのリテン
シヨンタイムはベンゼン核を4個有する4核体のリテン
シヨンタイムに相当し、第1図よりメインピークの組成
量は84重量%であつた。
生成物(A)のマススペクトル(FAB-MS)でM+468が得
られたことより次の化学構造を有する成分が主成分であ
ることがわかつた。
られたことより次の化学構造を有する成分が主成分であ
ることがわかつた。
また、第1図より生成物(A)は2核体フエノール類ノ
ボラツクを0.7重量%含んでいることがわかつた。
ボラツクを0.7重量%含んでいることがわかつた。
実施例2 実施例1において、o−クレゾールの代りにフエノール
650g(6.91モル)を用いた以外は実施例1と同様に反応
させ黄色固体(B)288gを得た。生成物(B)の軟化温
度は84.2℃であつた。
650g(6.91モル)を用いた以外は実施例1と同様に反応
させ黄色固体(B)288gを得た。生成物(B)の軟化温
度は84.2℃であつた。
生成物(B)のGPC装置による分析結果を第2図に示す
(なお、分析条件は実施例1と同じ。)。メインピーク
のリテンシヨンタイムは第1図と同じく4核体のリテン
シヨンタイムに相当し、第2図よりメインピークの組成
量は80重量%であることがわかつた。又、生成物(B)
のマススペクトル(FAB-MS)でM+440が得られ、つぎの
構造を有する成分が主成分であることがわかつた。
(なお、分析条件は実施例1と同じ。)。メインピーク
のリテンシヨンタイムは第1図と同じく4核体のリテン
シヨンタイムに相当し、第2図よりメインピークの組成
量は80重量%であることがわかつた。又、生成物(B)
のマススペクトル(FAB-MS)でM+440が得られ、つぎの
構造を有する成分が主成分であることがわかつた。
また、第2図より生成物(B)は2核体フエノール類ノ
ボラツクを0.8重量%含んでいることがわかつた。
ボラツクを0.8重量%含んでいることがわかつた。
実施例3 実施例1において、o−クレゾールの代りにp−t−ブ
チルフエノール1035g(6.9モル)を用い、又、溶媒とし
てメチルイソブチルケトン1500mlを加え、反応温度80℃
とした以外は実施例1と同様に反応させ黄色固体(C)
361gを得た。生成物(C)の軟化温度は103℃であつ
た。
チルフエノール1035g(6.9モル)を用い、又、溶媒とし
てメチルイソブチルケトン1500mlを加え、反応温度80℃
とした以外は実施例1と同様に反応させ黄色固体(C)
361gを得た。生成物(C)の軟化温度は103℃であつ
た。
生成物(C)のGPC装置による分析結果を第3図に示す
(なお、分析条件は実施例1と同じ)。メインピークの
リテンシヨンタイムは第1図と同じく、4核体のリテン
シヨンタイムに相当し、第3図よりメインピークの組成
量は70重量%であり、生成物(C)のマススペクトル
(FAB-MS)でM+552が得られ、つぎの構造を有する成分
が主成分であることがわかつた。
(なお、分析条件は実施例1と同じ)。メインピークの
リテンシヨンタイムは第1図と同じく、4核体のリテン
シヨンタイムに相当し、第3図よりメインピークの組成
量は70重量%であり、生成物(C)のマススペクトル
(FAB-MS)でM+552が得られ、つぎの構造を有する成分
が主成分であることがわかつた。
又、第3図より生成物(C)は2核体フエノール類ノボ
ラツクの含有量は0.1重量%以下であつた。
ラツクの含有量は0.1重量%以下であつた。
実施例4 実施例1においてo−クレゾールの代りに2,6−キシレ
ノール842g(6.9モル)を用い、又、溶媒としてメチル
イソブチルケトン1500mlを加え反応温度80℃とした以外
は実施例1と同様に反応して黄色固体(D)335gを得
た。
ノール842g(6.9モル)を用い、又、溶媒としてメチル
イソブチルケトン1500mlを加え反応温度80℃とした以外
は実施例1と同様に反応して黄色固体(D)335gを得
た。
生成物(D)の軟化温度は82.7℃で水酸基当量(g/mo
l)は127であつた。GPC分析(分析条件は実施例1に同
じ)による分子量分布曲線を第4図に示したが、メイン
ピークのリテンシヨンタイムはベンゼン核4個有する4
核体のリテンシヨンタイムに相当し、メインピークの組
成量は85重量%であつた。生成物(D)のマススペクト
ル(FAB-MS)でM+496が得られたことより、次の構造を
有する化合物が主成分であることがわかつた。
l)は127であつた。GPC分析(分析条件は実施例1に同
じ)による分子量分布曲線を第4図に示したが、メイン
ピークのリテンシヨンタイムはベンゼン核4個有する4
核体のリテンシヨンタイムに相当し、メインピークの組
成量は85重量%であつた。生成物(D)のマススペクト
ル(FAB-MS)でM+496が得られたことより、次の構造を
有する化合物が主成分であることがわかつた。
又、第4図より生成物(D)は2核体フエノール類ノボ
ラツクを2.3重量%含んでいることがわかつた。
ラツクを2.3重量%含んでいることがわかつた。
実施例5 o−クレゾールを298g(2.76モル)用い、又、溶媒とし
てメチルイソブチルケトン600mlを加えた以外は実施例
1と同様に反応させ黄色固体(E)313gを得た。
てメチルイソブチルケトン600mlを加えた以外は実施例
1と同様に反応させ黄色固体(E)313gを得た。
生成物(E)の軟化温度は88.3℃で水酸基当量(g/mo
l)は120であつた。
l)は120であつた。
GPC分析(分析条件は実施例1に同じ)による分子量分
布曲線を第5図に示した。メインピークのリテンシヨン
タイムは実施例1と同じであつたがメインピークより高
分子の化合物が実施例1に比べやや多く、メインピーク
の組成量は54重量%であつた。
布曲線を第5図に示した。メインピークのリテンシヨン
タイムは実施例1と同じであつたがメインピークより高
分子の化合物が実施例1に比べやや多く、メインピーク
の組成量は54重量%であつた。
又、第5図より生成物(E)は2核体フエノール類ノボ
ラツクを1.1重量%含んでいることがわかつた。
ラツクを1.1重量%含んでいることがわかつた。
参考例1 第1表に示す割合でo−クレゾールノボラツク型エポキ
シ樹脂(EOCN 1020:日本化薬(株)製、軟化温度67.9
℃)に実施例1,2,3,4及び5で得られた4核体フエノー
ル類ノボラツクを主成分とするフエノール類ノボラツク
(A),(B),(C),(D),(E)を配合し、2
−メチルイミダゾールを触媒に用いて加熱硬化させた。
シ樹脂(EOCN 1020:日本化薬(株)製、軟化温度67.9
℃)に実施例1,2,3,4及び5で得られた4核体フエノー
ル類ノボラツクを主成分とするフエノール類ノボラツク
(A),(B),(C),(D),(E)を配合し、2
−メチルイミダゾールを触媒に用いて加熱硬化させた。
比較例として、実施例1,2,3,4及び5で得られた4核体
フエノール類ノボラツクを主成分とするフエノール類ノ
ボラツクの代りに第1表に示す割合で市販のフエノール
ノボラツク(PN H-1:日本化薬(株)製、軟化温度85.0
℃、2核体及び4核体をそれぞれ21,13重量%含
む。)、ビスフエノールF(宇部興産(株)製、2核体
含有量91重量%)及びo−クレゾールノボラツク〔日本
化薬(株)製、軟化温度81.5℃、2核体及び4核体をそ
れぞれ17,15重量%含む、GPC分析(分析条件は実施例1
に同じ)による分子量分布曲線を第6図に示す。〕を用
いて加熱硬化した。
フエノール類ノボラツクを主成分とするフエノール類ノ
ボラツクの代りに第1表に示す割合で市販のフエノール
ノボラツク(PN H-1:日本化薬(株)製、軟化温度85.0
℃、2核体及び4核体をそれぞれ21,13重量%含
む。)、ビスフエノールF(宇部興産(株)製、2核体
含有量91重量%)及びo−クレゾールノボラツク〔日本
化薬(株)製、軟化温度81.5℃、2核体及び4核体をそ
れぞれ17,15重量%含む、GPC分析(分析条件は実施例1
に同じ)による分子量分布曲線を第6図に示す。〕を用
いて加熱硬化した。
以上の硬化物について、ガラス転移温度(Tg)及び熱変
形温度(HDT)を測定しその結果を第1表に示した。第
1表から明らかなように本発明の製造法により得られる
フエノール類ノボラツク組成物を用いた場合、得られる
硬化物は耐熱性に優れていることがわかる。
形温度(HDT)を測定しその結果を第1表に示した。第
1表から明らかなように本発明の製造法により得られる
フエノール類ノボラツク組成物を用いた場合、得られる
硬化物は耐熱性に優れていることがわかる。
〔発明の効果〕 本発明の製造法により得られるフエノール類ノボラツク
組成物は従来のものに比し分子量分布が狭く、軟化温度
が低いため取り扱い易く、作業性が優れ、又、これを用
いて得られる硬化物は耐熱性に優れている。
組成物は従来のものに比し分子量分布が狭く、軟化温度
が低いため取り扱い易く、作業性が優れ、又、これを用
いて得られる硬化物は耐熱性に優れている。
本発明の製造法によれば、4核体フエノール類ノボラツ
クを高収率、高純度で容易に得ることが出来る。
クを高収率、高純度で容易に得ることが出来る。
第1図〜第6図はそれぞれ実施例1〜5で得られた生成
物(A),(B),(C),(D),(E)及び比較例
に用いた市販のo−クレゾールノボラツクの分子量分布
曲線である。
物(A),(B),(C),(D),(E)及び比較例
に用いた市販のo−クレゾールノボラツクの分子量分布
曲線である。
Claims (1)
- 【請求項1】下式(1) で表されるo−クレゾール2核体ジメチロール化合物に 下式(2) (式中、Rは水素原子又は炭素数10以下のアルキル基を
示し、nは1,2又は3を示す。) で表されるフェノール類を反応させて得られるフェノー
ル類ノボラック組成物であって 下式(3) (式中、R及びnは式(1)におけるのと同じ意味を表
す。) で表される4核体フェノール類ノボラックの含有量が30
重量%以上であり、 下式(4) で表される2核体フェノールノボラックの含有量が15重
量%以下であり、更に 下式(5) (式中、R及びnは式(1)におけるのと同じ意味を表
し、mは3以上の整数を表す。) で表される5核体以上の多核体フェノール類ノボラック
の含有量が残余であるフェノール類ノボラック組成物の
製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22199886A JPH0730151B2 (ja) | 1986-09-22 | 1986-09-22 | フェノール類ノボラック組成物の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22199886A JPH0730151B2 (ja) | 1986-09-22 | 1986-09-22 | フェノール類ノボラック組成物の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6377915A JPS6377915A (ja) | 1988-04-08 |
JPH0730151B2 true JPH0730151B2 (ja) | 1995-04-05 |
Family
ID=16775488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22199886A Expired - Fee Related JPH0730151B2 (ja) | 1986-09-22 | 1986-09-22 | フェノール類ノボラック組成物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0730151B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0791352B2 (ja) * | 1987-11-20 | 1995-10-04 | 住友デュレズ株式会社 | シェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂の製造方法 |
JP4259031B2 (ja) * | 2002-03-28 | 2009-04-30 | 住友ベークライト株式会社 | 樹脂組成物、プリプレグおよび紙基材フェノール樹脂積層板 |
JP3813105B2 (ja) * | 2002-03-28 | 2006-08-23 | 三井化学株式会社 | 硬化性に優れたエポキシ樹脂組成物、その硬化物およびその用途 |
JP2004018720A (ja) * | 2002-06-18 | 2004-01-22 | Mitsui Chemicals Inc | 半導体装置用接着剤 |
-
1986
- 1986-09-22 JP JP22199886A patent/JPH0730151B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPS6377915A (ja) | 1988-04-08 |
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