JPH07300791A - 積層板用原紙 - Google Patents
積層板用原紙Info
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- JPH07300791A JPH07300791A JP6108942A JP10894294A JPH07300791A JP H07300791 A JPH07300791 A JP H07300791A JP 6108942 A JP6108942 A JP 6108942A JP 10894294 A JP10894294 A JP 10894294A JP H07300791 A JPH07300791 A JP H07300791A
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- JP
- Japan
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- pulp
- laminate
- bleaching
- suitability
- base paper
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- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H11/00—Pulp or paper, comprising cellulose or lignocellulose fibres of natural origin only
- D21H11/02—Chemical or chemomechanical or chemothermomechanical pulp
- D21H11/04—Kraft or sulfate pulp
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H27/00—Special paper not otherwise provided for, e.g. made by multi-step processes
- D21H27/30—Multi-ply
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Paper (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐Agマイグレーション適性が良好でなおか
つ寸法安定性が良好な積層板原紙を提供することにあ
る。 【構成】 陽イオン吸着能が5.0meq/100g pulp以下で、
更に要すれば残留塩素イオン濃度が100ppm以下で、繊維
の屈曲度が15以下である、広葉樹クラフトパルプを用い
た積層板原紙。
つ寸法安定性が良好な積層板原紙を提供することにあ
る。 【構成】 陽イオン吸着能が5.0meq/100g pulp以下で、
更に要すれば残留塩素イオン濃度が100ppm以下で、繊維
の屈曲度が15以下である、広葉樹クラフトパルプを用い
た積層板原紙。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気特性、特に耐Ag
マイグレーション適性が良好でなおかつ、寸法安定性に
優れた積層板を提供するための積層板原紙に関する。
マイグレーション適性が良好でなおかつ、寸法安定性に
優れた積層板を提供するための積層板原紙に関する。
【0002】
【従来の技術】積層板用原紙は、フェノール樹脂、ポリ
エステル樹脂等により加工されて、主にプリント回路配
線基板として用いられている。近年、電子機器の多機能
化、高密度化に伴い、銅メッキスルーホール化及び銀ペ
ーストスルーホール化が進み、紙基材を用いた積層板に
も高い信頼性が要求されている。特に耐銀マイグレーシ
ョン適性及び寸法安定性に優れた積層板原紙が必要であ
る。
エステル樹脂等により加工されて、主にプリント回路配
線基板として用いられている。近年、電子機器の多機能
化、高密度化に伴い、銅メッキスルーホール化及び銀ペ
ーストスルーホール化が進み、紙基材を用いた積層板に
も高い信頼性が要求されている。特に耐銀マイグレーシ
ョン適性及び寸法安定性に優れた積層板原紙が必要であ
る。
【0003】以上の問題を解決するための積層板の製造
法として、積層板中の残留イオン濃度を減らす方法(特
開平3-164242号公報、特開平3-138151号公報)、積層板
原紙中の残留イオン濃度を減らす方法(特開昭62-19159
7 号公報)が知られているが、十分に満足のゆく結果は
得られていない。特に、陽イオンについては、抄紙工程
において洗浄等で十分に除去した場合でも、吸着サイト
が有る限り、積層板の製造及び加工工程において金属イ
オンを取り込むことが懸念される。
法として、積層板中の残留イオン濃度を減らす方法(特
開平3-164242号公報、特開平3-138151号公報)、積層板
原紙中の残留イオン濃度を減らす方法(特開昭62-19159
7 号公報)が知られているが、十分に満足のゆく結果は
得られていない。特に、陽イオンについては、抄紙工程
において洗浄等で十分に除去した場合でも、吸着サイト
が有る限り、積層板の製造及び加工工程において金属イ
オンを取り込むことが懸念される。
【0004】また、紙基材の改良としては、NDSP、
リンター等を用いることにより、耐Agマイグレーショ
ン適性の改善がなされている。しかし、これらのパルプ
の繊維は、繊維長が長く、極めて屈曲しているため、積
層板の寸法安定性に悪影響を与えるという問題が生じ
る。
リンター等を用いることにより、耐Agマイグレーショ
ン適性の改善がなされている。しかし、これらのパルプ
の繊維は、繊維長が長く、極めて屈曲しているため、積
層板の寸法安定性に悪影響を与えるという問題が生じ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決しようと
する問題点は、積層板の電気特性の中で、特に耐Agマ
イグレーション適性に関与していると思われる、積層板
原紙の陽イオンの吸着能の許容範囲と、更に要すれば塩
素イオン濃度の許容範囲を定めることにある。また、こ
の条件を満たす際に、積層板の寸法安定性が損なわれな
い、パルプ繊維の形態的特徴の許容範囲を定めることに
ある。
する問題点は、積層板の電気特性の中で、特に耐Agマ
イグレーション適性に関与していると思われる、積層板
原紙の陽イオンの吸着能の許容範囲と、更に要すれば塩
素イオン濃度の許容範囲を定めることにある。また、こ
の条件を満たす際に、積層板の寸法安定性が損なわれな
い、パルプ繊維の形態的特徴の許容範囲を定めることに
ある。
【0006】本発明は上記の許容限度を明らかにするこ
とにより、電気特性及び寸法安定性の優れた積層板を提
供することを目的とした、積層板原紙及びその製造方法
である。
とにより、電気特性及び寸法安定性の優れた積層板を提
供することを目的とした、積層板原紙及びその製造方法
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、積層板の電気
特性の中で、特に耐Agマイグレーション適性が、陽イ
オンの吸着能及び残留塩素イオン濃度に深く関係してい
ることに着目した結果、陽イオン吸着能が5.0meq/100g
pulp以下でなおかつ、要すれば残留塩素イオン濃度を10
0ppm以下に抑えることにより、効果的に目的を達成しう
ることを見いだした。
特性の中で、特に耐Agマイグレーション適性が、陽イ
オンの吸着能及び残留塩素イオン濃度に深く関係してい
ることに着目した結果、陽イオン吸着能が5.0meq/100g
pulp以下でなおかつ、要すれば残留塩素イオン濃度を10
0ppm以下に抑えることにより、効果的に目的を達成しう
ることを見いだした。
【0008】上記のイオン吸着能は、パルプ中のカルボ
キシル基、スルフォニル基等の陽イオン吸着基に、ナト
リウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄等の
金属イオンが吸着する能力を示す。従って、陽イオン吸
着能はできる限り0.0meq/100g pulpに近づけることが望
ましく、その下限については特に制約されるものではな
いが、現実的な面から 0.01meq/100g pulp程度である。
また、抄紙工程で陽イオン含有量を低く抑えた場合で
も、陽イオン吸着能がある限り、積層板の製造工程及び
加工工程において陽イオンを再吸着する可能性が残され
る。特に、耐Agマイグレーション用積層板の場合、水
溶性フェノール樹脂により原紙が一次処理されることが
多いので(特開平4-168043号公報)、陽イオン吸着能に
関する特性は重要である。
キシル基、スルフォニル基等の陽イオン吸着基に、ナト
リウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄等の
金属イオンが吸着する能力を示す。従って、陽イオン吸
着能はできる限り0.0meq/100g pulpに近づけることが望
ましく、その下限については特に制約されるものではな
いが、現実的な面から 0.01meq/100g pulp程度である。
また、抄紙工程で陽イオン含有量を低く抑えた場合で
も、陽イオン吸着能がある限り、積層板の製造工程及び
加工工程において陽イオンを再吸着する可能性が残され
る。特に、耐Agマイグレーション用積層板の場合、水
溶性フェノール樹脂により原紙が一次処理されることが
多いので(特開平4-168043号公報)、陽イオン吸着能に
関する特性は重要である。
【0009】5.0meq/100g pulpの吸着基全てにNa+ が
吸着した場合、対パルプの含有量として120ppmに相当
し、これ以下にすることにより、耐Agマイグレーショ
ン適性は大きく改善される。また、この値が5.0meq/100
g pulpを超えた場合、耐Agマイグレーション適性が著
しく低下して、良好な電気特性が得られない。
吸着した場合、対パルプの含有量として120ppmに相当
し、これ以下にすることにより、耐Agマイグレーショ
ン適性は大きく改善される。また、この値が5.0meq/100
g pulpを超えた場合、耐Agマイグレーション適性が著
しく低下して、良好な電気特性が得られない。
【0010】陽イオンの吸着能の測定方法としては、カ
ルボキシル残基の測定法、スルフォニル残基の測定法等
が知られているが、Tappi の標準法で提唱されているカ
ルボキシル残基の測定法を用いることで、ほぼ全ての陽
イオン吸着能を包括して測定できると考えられる。
ルボキシル残基の測定法、スルフォニル残基の測定法等
が知られているが、Tappi の標準法で提唱されているカ
ルボキシル残基の測定法を用いることで、ほぼ全ての陽
イオン吸着能を包括して測定できると考えられる。
【0011】イオン吸着基は、残リグニンが多いとスル
フォニル基が多くなるため増える傾向となる。本発明で
は、蒸解を進めてK価が10以下の未晒パルプを用いる。
また、これらのパルプを製造する際に、蒸解温度が高す
ぎると、非結晶性のセルロースが多くなり、漂白工程で
カルボキシル基が生成する可能性が高くなる。そこで、
低温で高薬添の蒸解を行うことにより目的のパルプを製
造することが可能となる。
フォニル基が多くなるため増える傾向となる。本発明で
は、蒸解を進めてK価が10以下の未晒パルプを用いる。
また、これらのパルプを製造する際に、蒸解温度が高す
ぎると、非結晶性のセルロースが多くなり、漂白工程で
カルボキシル基が生成する可能性が高くなる。そこで、
低温で高薬添の蒸解を行うことにより目的のパルプを製
造することが可能となる。
【0012】漂白工程でのカルボキシル基の生成は、酸
素段、過酸化水素段、次亜塩素酸ナトリウム段等で生
じ、特に、次亜塩素酸ナトリウム段を制御することによ
り効果的に抑制される。
素段、過酸化水素段、次亜塩素酸ナトリウム段等で生
じ、特に、次亜塩素酸ナトリウム段を制御することによ
り効果的に抑制される。
【0013】塩素イオンは、Agイオン化を促進し耐A
gマイグレーション特性に悪影響を与えると考えられ
る。従って、塩素イオン濃度は、できる限り0ppm に近
づけることが望ましい。その下限については特に制約さ
れるものではないが、現実的な面から0.01ppm 程度であ
る。本発明では、酸素漂白、オゾン漂白、アルカリ/過
酸化水素漂白、微生物漂白等の無塩素系漂白あるいは、
若干の塩素系漂白を組み入れた低塩素系の漂白を用いる
ことで、積層板原紙中の残留塩素イオン濃度を100ppm以
下にすることにより、耐Agマイグレーション適性は大
きく改善される。また、この値100ppmを超えた場合、耐
Agマイグレーション適性が著しく低下して、良好な電
気特性が得られない。
gマイグレーション特性に悪影響を与えると考えられ
る。従って、塩素イオン濃度は、できる限り0ppm に近
づけることが望ましい。その下限については特に制約さ
れるものではないが、現実的な面から0.01ppm 程度であ
る。本発明では、酸素漂白、オゾン漂白、アルカリ/過
酸化水素漂白、微生物漂白等の無塩素系漂白あるいは、
若干の塩素系漂白を組み入れた低塩素系の漂白を用いる
ことで、積層板原紙中の残留塩素イオン濃度を100ppm以
下にすることにより、耐Agマイグレーション適性は大
きく改善される。また、この値100ppmを超えた場合、耐
Agマイグレーション適性が著しく低下して、良好な電
気特性が得られない。
【0014】耐Agマイグレーション適性に優れた積層
板は、高密度配線等が施される場合が多く、これに用い
る積層板原紙には高度な寸法安定性も備えていなければ
ならない。パルプ繊維の屈曲度が15以上になると積層板
の寸法安定性が著しく損なわれることが知られている
(特開平2-175996号公報)。そこで本発明では、蒸解条
件及び漂白条件を改善することにより、屈曲度15以下の
極めて寸法安定性の良好な積層板原紙を製造することに
より目的を達成した。なお屈曲度の下限は特に制約され
るものではないが、現実的には 0.1程度である。
板は、高密度配線等が施される場合が多く、これに用い
る積層板原紙には高度な寸法安定性も備えていなければ
ならない。パルプ繊維の屈曲度が15以上になると積層板
の寸法安定性が著しく損なわれることが知られている
(特開平2-175996号公報)。そこで本発明では、蒸解条
件及び漂白条件を改善することにより、屈曲度15以下の
極めて寸法安定性の良好な積層板原紙を製造することに
より目的を達成した。なお屈曲度の下限は特に制約され
るものではないが、現実的には 0.1程度である。
【0015】今回、上記パルプを平易な手段で製造する
ため木材原料の検討を行った。日本国内材各種、アカシ
ア、マングローブ、アピトン及びユーカリ材について比
較した結果、電気特性が良好でなおかつ寸法安定性が良
好な積層板を得るためにはユーカリ材が有効であった。
特に、植林後3年以上10年未満のE. grandis、E. camld
ulensis 及びE. salignaを用いると、リグニン含有量が
少なく、なおかつその分子量が小さいため易蒸解性で、
ヘミセルロース含有量も少ないことから、陽イオン吸着
能の少ない積層板原紙を製造することが可能となった。
ため木材原料の検討を行った。日本国内材各種、アカシ
ア、マングローブ、アピトン及びユーカリ材について比
較した結果、電気特性が良好でなおかつ寸法安定性が良
好な積層板を得るためにはユーカリ材が有効であった。
特に、植林後3年以上10年未満のE. grandis、E. camld
ulensis 及びE. salignaを用いると、リグニン含有量が
少なく、なおかつその分子量が小さいため易蒸解性で、
ヘミセルロース含有量も少ないことから、陽イオン吸着
能の少ない積層板原紙を製造することが可能となった。
【0016】
【作用】本発明によると積層板の耐Agマイグレーショ
ン適性及び寸法安定性が改善される。その理由は、積層
板原紙の陽イオン交換基が少なくなお要すれば更に残留
塩素イオンが少ないため、加温加湿条件下で印加電圧を
加えてもイオンの移動が起こらない。また、屈曲度10以
下のストレートな繊維を用いているため、寸法安定性も
良好である。
ン適性及び寸法安定性が改善される。その理由は、積層
板原紙の陽イオン交換基が少なくなお要すれば更に残留
塩素イオンが少ないため、加温加湿条件下で印加電圧を
加えてもイオンの移動が起こらない。また、屈曲度10以
下のストレートな繊維を用いているため、寸法安定性も
良好である。
【0017】
【実施例】以下に本発明の効果を実施例によって示す。
但し、本発明はこの実施例によって限定されるものでは
ない。
但し、本発明はこの実施例によって限定されるものでは
ない。
【0018】(実施例1)南アフリカ産ユーカリチップ
を用いて、表1の条件により、比較例1に比べ低温で高
薬添な条件でクラフト蒸解を行い、K価8の未晒パルプ
(UKP)を得た。このUKPを酸素、アルカリ/過酸
化水素及び二酸化塩素の低塩素系漂白により漂白を行
い、晒クラフトパルプ(BKP)を得た。このBKPを
用いて坪量135g/m2 、密度 0.5g/cm3 の積層板原紙を手
抄きにより得た。この原紙を市販アルコール溶解性フェ
ノール樹脂(商品名BLS−3122:昭和高分子
(株)製)を含浸し、乾燥させてプリプレグを作成し
た。次にプリプレグ8枚と接着剤付き銅箔を両面に積層
して、 155℃、100kg/cm2 、60分間の条件で熱圧成形
し、加圧状態のまま30分間冷却後、樹脂含有率50%、板
厚 1.6mmの両面銅張り積層板を得た。
を用いて、表1の条件により、比較例1に比べ低温で高
薬添な条件でクラフト蒸解を行い、K価8の未晒パルプ
(UKP)を得た。このUKPを酸素、アルカリ/過酸
化水素及び二酸化塩素の低塩素系漂白により漂白を行
い、晒クラフトパルプ(BKP)を得た。このBKPを
用いて坪量135g/m2 、密度 0.5g/cm3 の積層板原紙を手
抄きにより得た。この原紙を市販アルコール溶解性フェ
ノール樹脂(商品名BLS−3122:昭和高分子
(株)製)を含浸し、乾燥させてプリプレグを作成し
た。次にプリプレグ8枚と接着剤付き銅箔を両面に積層
して、 155℃、100kg/cm2 、60分間の条件で熱圧成形
し、加圧状態のまま30分間冷却後、樹脂含有率50%、板
厚 1.6mmの両面銅張り積層板を得た。
【0019】この方法により得られた、積層板原紙及び
積層板の特性について表1に示した。表1から明らかな
ように寸法安定性を維持したまま、耐Agマイグレーシ
ョン適性は向上していた。
積層板の特性について表1に示した。表1から明らかな
ように寸法安定性を維持したまま、耐Agマイグレーシ
ョン適性は向上していた。
【0020】(実施例2)北海道産広葉樹チップを用い
て、表1の条件により、比較例3に比べ低温でクラフト
蒸解を行い、K価10の未晒パルプ(UKP)を得た。こ
のUKPを酸素、塩素、アルカリ/過酸化水素及び二酸
化塩素の多段漂白により漂白を行い、晒クラフトパルプ
(BKP)を得た。このBKPを用いて実施例1と同様
に積層板を得た。
て、表1の条件により、比較例3に比べ低温でクラフト
蒸解を行い、K価10の未晒パルプ(UKP)を得た。こ
のUKPを酸素、塩素、アルカリ/過酸化水素及び二酸
化塩素の多段漂白により漂白を行い、晒クラフトパルプ
(BKP)を得た。このBKPを用いて実施例1と同様
に積層板を得た。
【0021】この方法により得られた、積層板原紙及び
積層板の特性について表1に示した。表1から明かなよ
うに寸法安定性を維持したまま、耐Agマイグレーショ
ン適性は向上していた。
積層板の特性について表1に示した。表1から明かなよ
うに寸法安定性を維持したまま、耐Agマイグレーショ
ン適性は向上していた。
【0022】(比較例1)南アフリカ産ユーカリチップ
を用いて、表1の条件により、実施例1に比べ高温で低
薬添なクラフト蒸解を行い、K価8の未晒パルプ(UK
P)を得た。このUKPを酸素、アルカリ/過酸化水素
及び二酸化塩素の低塩素系漂白により漂白を行い、晒ク
ラフトパルプ(BKP)を得た。このBKPを用いて実
施例1と同様に積層板を得た。
を用いて、表1の条件により、実施例1に比べ高温で低
薬添なクラフト蒸解を行い、K価8の未晒パルプ(UK
P)を得た。このUKPを酸素、アルカリ/過酸化水素
及び二酸化塩素の低塩素系漂白により漂白を行い、晒ク
ラフトパルプ(BKP)を得た。このBKPを用いて実
施例1と同様に積層板を得た。
【0023】この方法により得られた、積層板原紙及び
積層板の特性について表1に示した。表1から明かなよ
うに、陽イオン吸着能が多く、実施例1、2に比べて耐
Agマイグレーション適性について不十分であった。
積層板の特性について表1に示した。表1から明かなよ
うに、陽イオン吸着能が多く、実施例1、2に比べて耐
Agマイグレーション適性について不十分であった。
【0024】(比較例2)北海道産広葉樹チップを用い
て、表1の条件により、実施例2に比べ低薬添な条件で
クラフト蒸解を行い、K価13の未晒クラフトパルプ(U
KP)を得た。このUKPを酸素、塩素、アルカリ、次
亜塩素酸ナトリウム及び二酸化塩素の多段漂白により漂
白を行い、晒クラフトパルプ(BKP)を得た。このB
KPを用いて実施例1と同様に積層板を得た。
て、表1の条件により、実施例2に比べ低薬添な条件で
クラフト蒸解を行い、K価13の未晒クラフトパルプ(U
KP)を得た。このUKPを酸素、塩素、アルカリ、次
亜塩素酸ナトリウム及び二酸化塩素の多段漂白により漂
白を行い、晒クラフトパルプ(BKP)を得た。このB
KPを用いて実施例1と同様に積層板を得た。
【0025】この方法により得られた、積層板原紙及び
積層板の特性について表1に示した。表1から明かなよ
うに、実施例1、2に比べて陽イオン吸着能及び残留塩
素イオン濃度が多く耐Agマイグレーション適性につい
て不十分であった。
積層板の特性について表1に示した。表1から明かなよ
うに、実施例1、2に比べて陽イオン吸着能及び残留塩
素イオン濃度が多く耐Agマイグレーション適性につい
て不十分であった。
【0026】(比較例3)北海道産広葉樹チップを用い
て、表1の条件により、蒸解温度が高温であることを除
き実施例1と同様の条件でクラフト蒸解を行い、K価10
の未晒パルプ(UKP)を得た。このUKPを酸素、ア
ルカリ/過酸化水素及び二酸化塩素漂白による低塩素漂
白により漂白を行い、晒クラフトパルプ(BKP)を得
た。このBKPを用いて実施例1と同様に積層板を得
た。
て、表1の条件により、蒸解温度が高温であることを除
き実施例1と同様の条件でクラフト蒸解を行い、K価10
の未晒パルプ(UKP)を得た。このUKPを酸素、ア
ルカリ/過酸化水素及び二酸化塩素漂白による低塩素漂
白により漂白を行い、晒クラフトパルプ(BKP)を得
た。このBKPを用いて実施例1と同様に積層板を得
た。
【0027】この方法により得られた、積層板原紙及び
積層板の特性について表1に示した。表1から明かなよ
うに、実施例1、2に比べて陽イオン吸着能が多く、繊
維が屈曲しているため、耐Agマイグレーション適性及
び寸法安定性について不十分であった。
積層板の特性について表1に示した。表1から明かなよ
うに、実施例1、2に比べて陽イオン吸着能が多く、繊
維が屈曲しているため、耐Agマイグレーション適性及
び寸法安定性について不十分であった。
【0028】
【表1】
【0029】*1 有効アルカリ添加量:NaOH+1/
2Na2 S換算の対パルプアルカリ添加率。 *2 O2 段:酸素漂白はパルプ濃度10%で、 100℃、60
分間で行った。 *3 C段 :塩素漂白はパルプ濃度3%で、50℃、30分
間で行った。 *4 E/P段:アルカリ/過酸化水素漂白はパルプ濃度
10%で、60℃、60分間で行った。 *5 H段 :次亜塩素酸ナトリウム漂白はパルプ濃度10
%で、45℃、60分間で行った。 *6 D段 :二酸化塩素漂白はパルプ濃度10% で、75
℃、 120分間で行った。 *7 陽イオン吸着能:陽イオン吸着能は、カルボキシル
残基量の測定法(Tappiの標準法T237om-83)により測定
した。 *8 繊維屈曲度:原紙を離解して、ランダムに採取した
繊維を拡大投影し映し出された全ての繊維について、繊
維実長(Lt)と繊維長軸の両端を結んだ直線距離(L
s)を測定し次式により算出した。 *9 熱膨張収縮係数:引張り荷重式熱膨張計を用いて、
荷重10g、昇温5℃/min、冷却は放冷で、50℃から 150
℃までの膨張と 150℃から50℃までの収縮について測定
した。 *10 耐Agマイグレーション適性:櫛形のテストパター
ン(回路幅 1.0mm)を銀ペーストで積層板表面に印刷
し、50℃、湿度95%の環境下で両極に50Vの印加電圧を
加え、短絡するまでの時間(hour)を測定した。
2Na2 S換算の対パルプアルカリ添加率。 *2 O2 段:酸素漂白はパルプ濃度10%で、 100℃、60
分間で行った。 *3 C段 :塩素漂白はパルプ濃度3%で、50℃、30分
間で行った。 *4 E/P段:アルカリ/過酸化水素漂白はパルプ濃度
10%で、60℃、60分間で行った。 *5 H段 :次亜塩素酸ナトリウム漂白はパルプ濃度10
%で、45℃、60分間で行った。 *6 D段 :二酸化塩素漂白はパルプ濃度10% で、75
℃、 120分間で行った。 *7 陽イオン吸着能:陽イオン吸着能は、カルボキシル
残基量の測定法(Tappiの標準法T237om-83)により測定
した。 *8 繊維屈曲度:原紙を離解して、ランダムに採取した
繊維を拡大投影し映し出された全ての繊維について、繊
維実長(Lt)と繊維長軸の両端を結んだ直線距離(L
s)を測定し次式により算出した。 *9 熱膨張収縮係数:引張り荷重式熱膨張計を用いて、
荷重10g、昇温5℃/min、冷却は放冷で、50℃から 150
℃までの膨張と 150℃から50℃までの収縮について測定
した。 *10 耐Agマイグレーション適性:櫛形のテストパター
ン(回路幅 1.0mm)を銀ペーストで積層板表面に印刷
し、50℃、湿度95%の環境下で両極に50Vの印加電圧を
加え、短絡するまでの時間(hour)を測定した。
【0030】
【発明の効果】表1から明らかなように、特定の蒸解及
び漂白条件を設定した実施例1、2で示された本発明に
よる原紙を基材とした、両面銅張り積層板の耐Agマイ
グレーション適性は良好であった。また、これら原紙の
寸法安定性についても良好であった。従って、その工業
的意義は大きい。
び漂白条件を設定した実施例1、2で示された本発明に
よる原紙を基材とした、両面銅張り積層板の耐Agマイ
グレーション適性は良好であった。また、これら原紙の
寸法安定性についても良好であった。従って、その工業
的意義は大きい。
Claims (3)
- 【請求項1】 陽イオン吸着能が 0.01meq/100g pulp以
上5.0meq/100g pulp以下の広葉樹クラフトパルプを用い
た積層板原紙。 - 【請求項2】 広葉樹晒クラフトパルプ中の残留塩素イ
オン濃度が、0.01ppm 以上100ppm以下の請求項1記載の
積層板原紙。 - 【請求項3】 広葉樹クラフトパルプの繊維の屈曲度
が、 0.1以上15以下の請求項1又は2記載の積層板原
紙。
Priority Applications (6)
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---|---|---|---|
JP6108942A JP2764536B2 (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 積層板用原紙 |
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TW084104015A TW358841B (en) | 1994-04-25 | 1995-04-24 | Laminate base stock |
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JPH02175996A (ja) * | 1988-12-28 | 1990-07-09 | Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd | 積層板用原紙およびその製造法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH03138151A (ja) * | 1989-10-25 | 1991-06-12 | Hitachi Chem Co Ltd | 積層板 |
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- 1995-04-24 MY MYPI95001059A patent/MY121914A/en unknown
- 1995-04-24 KR KR1019950009564A patent/KR100359679B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1995-04-24 TW TW084104015A patent/TW358841B/zh not_active IP Right Cessation
- 1995-04-25 CN CN95104692A patent/CN1073651C/zh not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH02175996A (ja) * | 1988-12-28 | 1990-07-09 | Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd | 積層板用原紙およびその製造法 |
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---|---|
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FI102689B1 (fi) | 1999-01-29 |
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CN1112623A (zh) | 1995-11-29 |
KR100359679B1 (ko) | 2003-02-07 |
KR950032897A (ko) | 1995-12-22 |
CN1073651C (zh) | 2001-10-24 |
MY121914A (en) | 2006-03-31 |
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