JPH07299913A - インク・ジェット・プリンタのインク・カートリッジ・システム、インク容器、およびインク・カートリッジ固定システム - Google Patents

インク・ジェット・プリンタのインク・カートリッジ・システム、インク容器、およびインク・カートリッジ固定システム

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JPH07299913A
JPH07299913A JP7096138A JP9613895A JPH07299913A JP H07299913 A JPH07299913 A JP H07299913A JP 7096138 A JP7096138 A JP 7096138A JP 9613895 A JP9613895 A JP 9613895A JP H07299913 A JPH07299913 A JP H07299913A
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Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 迅速な漏れのないカートリッジの交換を行う
ことができるインク・カートリッジ・システム、および
そのインク容器、インク・カートリッジ固定システム。 【構成】 インクを貯蔵するカートリッジ（１０）に取
り付けられ、カートリッジ１０内のインクが通って流れ
ることができるスパウト（１１２）を規定する器具（６
１）、スパウト１１２内に保持され、通常前記スパウト
１１２を塞ぐよう方向づけられて配置された閉塞部材、
スパウト１１２に接続することができ、その内部にスパ
ウト１１２が嵌まる第１の端を有する連結器（１６
０）、連結器１６０内に保持され、連結器１６０とスパ
ウト１１２が接続されるときに閉塞部材の位置を変える
よう配置され、それによってインクがカートリッジ１０
からスパウト１１２と中空のニードル部材を通って流れ
るようにする中空のニードル部材（１８０）を含んで構
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、インク・ジェット・プ
リンタのインク・カートリッジ・システム、インク容
器、およびインク・カートリッジ固定システムに関す
る。
【０００２】
【技術背景】インク・ジェット・プリンタには、プリン
タを通り抜けて前進する紙のシートを横切って左右に往
復運動をするキャリッジを含むタイプのものがある。こ
の往復運動をするキャリッジは、紙にごく接近したとこ
ろにペンを保持している。ペンは、プリンタに制御され
て紙を横切って往復運動をしている間、つまり走査して
いる間、選択的にインク滴を噴出し、それによって、紙
の上に文字やイメージが作成される。
【０００３】ペンは、限られた量のインクを保持する槽
を有している。相対的にこれより大きな量の供給インク
が、プリンタに搭載された交換可能な静止した容器内に
設けられている。供給容器とペンの間が管で接続されて
いてそれによって供給容器からペンにインクの流れが導
かれペンの槽を必要に応じて補充するようになっていて
もよい。
【０００４】能率的な使いやすいプリンタは、インクが
欠乏したカートリッジとそれと交換されるインクを充填
したカートリッジの何れからもインクの漏れがなく、イ
ンクが欠乏した際には、つぶれることのできる容器を迅
速に交換することができる機構を含むであろう。
【０００５】
【発明の目的】本発明は、カートリッジをプリンタに固
定する機構とともにインクを貯蔵する交換可能なカート
リッジ（インク容器）を提供し、迅速な漏れのないカー
トリッジの交換を容易にするインク・カートリッジ・シ
ステムを提供することを目的とする。
【０００６】
【発明の概要】本発明のインク・カートリッジ・システ
ムは、（１）インクを貯蔵するカートリッジ、（２）前
記カートリッジに取り付けられ、前記カートリッジ内の
インクが通って流れることができるスパウト（流れ口）
を規定する付属器具、（３）前記スパウト内に保持さ
れ、通常前記スパウトを塞ぐよう方向づけられて配置さ
れた閉塞部材、（４）前記スパウトに接続することがで
き、その内部に前記スパウトが嵌まる第１の端を有する
連結器、（５）前記連結器内に保持され、前記連結器と
スパウトが接続されるときに前記閉塞部材の位置を変え
るよう配置され、それによってインクが前記カートリッ
ジから前記スパウトと中空のニードル部材を通って流れ
るようにする中空のニードル部材を含むことを特徴とす
る。
【０００７】また、本発明のインク容器は、つぶれるこ
とのできるカートリッジ、前記カートリッジに取り付け
られスリーブを規定し、インクが前記カートリッジから
流れることのできる通路を有するスパウトもまた規定す
る器具を含み、前記スリーブが前記スパウトから間隔を
おいて配置され前記スパウトを囲み、それによって前記
スパウトが前記スパウトを囲む連結機構と連結されるよ
うにする環状のチャンバを規定することを特徴とする。
【０００８】さらに、本発明のインク・カートリッジ固
定システムは、内部にインクを貯蔵する空洞を有するつ
ぶれることのできるインク・カートリッジをプリンタ機
構に固定するシステムにおいて、（１）前記カートリッ
ジを接続された位置に支持する機構、（２）前記機構に
搭載され、前記カートリッジが前記接続された位置にあ
るときにはいつでもインクが前記カートリッジの空洞か
ら流れる通路を規定する連結器、（３）前記機構に保持
され、圧力部材を前記カートリッジに押しつけて前記カ
ートリッジをつぶす圧力手段を含む圧力部材、を含むこ
とを特徴とする。
【０００９】
【実施例】本発明の好適な実施例に従ったインク・カー
トリッジのシステムは、図１に参照番号１０で示すよう
な、つぶれることのできるカートリッジを含む。インク
・カートリッジ１０は、図３に示すように、２個の略同
一の対向する上部および下部壁パネルのアセンブリ１４
ａ、１４ｂを有する本体１２を含む。図５に示すよう
に、対向する壁パネルのアセンブリ１４ａ、１４ｂは、
対向内面１５を有する。図１および図２に示すように、
パネルのアセンブリ１４ａ、１４ｂ（図１、図２では１
４ａのみを示す）のそれぞれは、比較的大きな、正方形
の平面パネル１６ａ、１６ｂ（図１、図２では１６ａの
みを示す）を有する。正方形のパネル１６ａ、１６ｂは
それぞれ、カートリッジ１０の上面および底面を規定す
る。パネルのアセンブリ１４ａ、１４ｂは、正方形のフ
レーム１８において接合され、したがって、フレーム１
８の規定する中央平面について対称である。
【００１０】図１および図３におけるカートリッジ１０
は、最大容積つまり充填された形態で示されている。図
５に示したように、充填された形態では、上部および下
部パネルのアセンブリ１４ａ、１４ｂはそれぞれフレー
ム１８から上向きおよび下向きに延びていて、本体１２
内にインクを貯蔵する空洞１９を規定している。図２お
よび図４に示したように、本体１２は、つぶれて空の形
態になることができ、そのときは、上部および下部パネ
ルのアセンブリ１４ａ、１４ｂはたがいに接触して、フ
レーム１８が規定する平面内に平らにつぶれる。
【００１１】カートリッジ１０が対称形であるので、次
に述べる上部パネルのアセンブリ１４ａの説明は、下部
パネルのアセンブリ１４ｂにも等しく当てはまる。
【００１２】上部の正方形のパネル１６ａは、４個の同
一の直線の辺２０を有する。フレーム１８は４個の略同
一のフレーム側面部材２２（図１、図２、図５参照）を
有する。正方形のパネル１６ａは、フレーム１８に関し
て、正方形のパネルの辺２０がフレーム側面部材２２
（図１参照）と整列するように配置されている。したが
って、上部パネルのアセンブリ１４ａとフレーム１８
は、略共通の構成の４個の側面を有する。共通の構成の
１個の側面を参照番号２３で示し、説明のために図１お
よび図２の破線で分離している。次のこの側面２３の説
明は、上部パネルのアセンブリ１４ａとフレーム１８の
間の共通の構成の他の３個の側面についても等しく当て
はまる。
【００１３】正方形のパネル１６ａと、フレーム側面部
材２２の中間部２６とは、細長い長方形の辺パネル２４
によって相互接続されている。長方形の辺パネル２４
は、内側および外側縦辺２８、３０および端辺３４を有
する。辺パネル２４の縦辺２８、３０の長さは、正方形
のパネルの辺２０の長さと略等しい。辺パネル２４の内
側辺２８は、正方形のパネルのヒンジ３５で正方形のパ
ネルの辺２０に取り付けられている。辺パネルの外側辺
３０は、ダブルヒンジ（ｄｏｕｂｌｅ ｈｉｎｇｅ）３
６でフレームの中間部２６に取り付けられている。以下
に説明するとおり、対称的な上部および下部パネルのア
センブリ１４ａ、１４ｂの辺パネル２４は、ダブルヒン
ジ３６でフレームの中間部２６に取り付けられている
（図５を見よ）。
【００１４】カートリッジ１０が充填された形態のとき
には、図３にも示すように、辺パネル２４は、上部の正
方形のパネル１６ａとフレーム１８の間に斜めに延びる
向きになっている。カートリッジ１０が空の形態のとき
には、図４にも示すように、辺パネル２４は、正方形の
パネル１６ａがフレーム１８が規定する平面内にある状
態で、平らになっている。
【００１５】図２に示すように、それぞれの辺パネルの
端辺３４に、端ヒンジ４０で三角形の（角の）パネル３
９が取り付けられている。三角形のパネル３９の説明を
容易にするために、図２を参照する。図２は、空の形態
における、第１の共通の側面の構成２３のパネルが平ら
な状態を示す。図２で見ると、三角形のパネル３９の３
個の角は、４５°、鈍角、そして４５°より小さい鋭角
である。三角形の最も短い（第１の）辺４２は、４５°
の角と鈍角にはさまれている。三角形の最も長い（第２
の）辺４４は、４５°の角と鋭角にはさまれている。三
角形の第３の辺４６は、鋭角と鈍角にはさまれている。
【００１６】三角形のパネルの第１の辺４２の長さは、
辺パネル２４の端辺３４の長さと略等しく、両者は端ヒ
ンジ４０で取り付けられている。三角形のパネル３９の
第２の辺４４は、上部の正方形のパネル１６ａの角から
放射状に外へと延びている。言い換えれば、三角形のパ
ネルの第２の辺４４の規定する線は、上部の正方形のパ
ネル１６ａを斜めに二等分する。共通の構成の側面２３
の両方の三角形のパネルの第２の辺４４で規定される斜
めに二等分する線は、互いに垂直であり、共通の構成の
側面２３が上部パネルのアセンブリ１４ａから９０°の
「切片（ｓｌｉｃｅ）」を形成するようになっている。
【００１７】三角形のパネルの第３の辺４６は、辺パネ
ル２４の外側辺３０から外向きに延びている。第３の辺
４６は、角のダブルヒンジ５２でフレームの角部５０に
取り付けられている。フレームの角部５０は、端ヒンジ
４０と整列した外向きに開いているフレームの側面切り
欠き５４によって、フレームの中間部２６から分けられ
ている。角のダブルヒンジ５２の構成は、フレームのダ
ブルヒンジ３６の構成と略同一である。角のダブルヒン
ジ５２は、上部および下部パネルのアセンブリ１４ａ、
１４ｂの両方の対称的な三角形のパネル３９をフレーム
の角部５０に接続する。
【００１８】共通の構成の側面２３は、角のヒンジ４８
で、隣接する共通の構成の側面に取り付けられている。
１個の角のヒンジ４８は、共通の構成の側面２３のそれ
ぞれの三角形のパネル３９を、隣接する共通の構成の側
面の同一の三角形のパネル３９に取り付けている。ヒン
ジで取り付けたそれぞれの１組の三角形のパネル３９
は、その第２の辺４４において角のヒンジ４８に取り付
けられており、そこから対称的に延びている。
【００１９】図２に示す上部パネルのアセンブリ１４ａ
とフレーム１８の全体について、ヒンジで取り付けられ
た三角形のパネル３９の組が、上部パネルのアセンブリ
１４ａのそれぞれの角に配置されている。三角形のパネ
ル３９の組は、辺パネル２４の外側辺３０の形成する線
を越えて突き出ている。三角形のパネル３９の組が突き
出ていることによって、充填された形態においても空の
形態においても、辺パネルの外側辺３０と三角形のパネ
ルの第３の辺４６がフレーム１８の規定する平面内にと
どまるようになっている（図１および図４参照）。
【００２０】隣接する共通の構成の側面のフレームの角
部５０は、角の切り欠き５５において交差している。し
たがって、角のヒンジ４８は、上部壁のパネル１６ａの
角からフレーム１８の角の切り欠き５５に放射状に延び
ている。
【００２１】充填された形態においては、図１および図
３に示すように、辺パネル２４はフレーム１８の平面か
ら約３５°の角度で斜めに延びる向きになっている。角
のヒンジ４８は、フレームの角部５０の角から上部の正
方形のパネル１６ａの角へ上向きに延びている。隣接す
る共通の構成の側面２３の三角形のパネル３９は、角の
ヒンジ４８のどちらの側へも、端ヒンジ４０の方および
角のダブルのヒンジ５２の方へ下向きに曲がる。
【００２２】フレームの側面と角の切り欠き５４、５５
を規定する材料は弾力性を有するものである。これらの
材料が弾力性を有しているので、本体１２が充填された
形態（図１参照）から空の形態（図２参照）につぶれる
間、フレーム１８が切り欠き５４、５５において弾力的
に曲がることができる。
【００２３】これから説明するとおり、ヒンジ３５、４
０、４８およびダブルヒンジ３６、５２は、曲がって、
つぶれた空の形態において本体１２の内面１５（図５参
照）が平らになり互いに対して滑らかになるようにす
る。
【００２４】図５はダブルヒンジ３６の断面図である。
フレームの中間部２６と辺パネルの外側辺３０は対向す
る斜面を有しており、これらが上部フレーミング溝５９
を形成する。同一の対称的な下部フレーミング溝６０
が、下部パネルのアセンブリ１４ｂの辺パネル２４とフ
レームの中間部２６の間に形成される。フレームの弾力
性を有する材料からなるブリッジが、溝５９、６０の底
部を隔てている。この弾力性を有する材料が曲がって、
上部および下部パネルのアセンブリ１４ａ、１４ｂの辺
パネル２４が一緒になってフレームのダブルヒンジ３６
を支点に回転することができる。角のダブルヒンジ５２
も同様の構成であって、上部および下部パネルのアセン
ブリ１４ａ、１４ｂの三角形のパネル３９が一緒になっ
て回転することができる。
【００２５】共通の構成の側面２３のパネル間のヒンジ
３５、４０、４８によって、上部パネルのアセンブリ１
４ａが平らにつぶれることができる。図５は、典型的な
正方形のパネルのヒンジ３５の断面図である。ヒンジ３
５は、正方形のパネル辺２０上と辺パネルの内側辺２８
上の対向する斜面を含み、パネルのアセンブリ１４ａの
外部上にＶ字形のヒンジ溝５６を形成する。ヒンジ溝５
６の底部とパネルのアセンブリ１４ａの内面１５の間に
は、弾力性を有する材料からなる狭いブリッジが残って
いる。パネルのアセンブリの内面１５は、正方形のパネ
ルのヒンジ３５が交叉するよう折り曲げても壊れない。
【００２６】辺および角のヒンジ４０、４８は、略同一
の構成である。したがって、パネルのアセンブリの内面
１５は、空の形態において、完全に滑らかであり平らで
ある。ヒンジ３５、４０、４８は、対称的な下部パネル
のアセンブリ１４ｂの対応するヒンジと同一である。し
たがって、上部および下部パネルのアセンブリ１４ａ、
１４ｂの両方の内面１５は、空の形態において互いに接
触して滑らかで平らになる（図５の破線参照）。
【００２７】カートリッジ１０には、充填された形態に
おいてインクが充填されている。１個のフレームの中間
部２６は、それを通ってインクがカートリッジ１０の中
へおよび外へ導かれるような器具６１を規定するような
形になっている（図１参照）。好ましくは、カートリッ
ジ１０は充填された形態にモールド成形されていて、つ
ぶれたカートリッジ１０が充填された形態に戻る傾向に
あり下に説明するような利点を与えるようになってい
る。
【００２８】図１および図６に特に参照されるように、
器具６１は円筒形のスリーブ１００を含む。スリーブ１
００は、熱溶着等によって、フレーム１８の側面部材２
２の１つにモールド成形された対応する形の開口部内に
接合される。この点において、フレーム部材は本質的に
上部２２ａと底部２２ｂに分岐する。上部２２ａはスリ
ーブ１００の上半分をくるみ、底部２２ｂはスリーブの
下半分をくるむ。好適な実施例において、スリーブに面
するフレームの部分２２ａおよび２２ｂはその内部にラ
ベット（さねはぎ）溝１０２を形成しており、そこにス
リーブ１００から突出した環状のさね（タン）１０４が
嵌め込まれる。既に述べたように、スリーブ１００とフ
レームの部分２２ａ、２２ｂは、熱溶着、または、たと
えば接着剤によって接合されている。スリーブの外部端
１０６は、フレームの部分２２ａ、２２ｂの縁において
フランジがついている。その縁１０６の内部は面取り１
０８がされていて、下に説明するように器具が連結器と
容易にかみ合うようにしている。
【００２９】スリーブ１００の内部端１１０は、該スリ
ーブの軸に沿って延び該スリーブの内部端１１０から外
部端１０６の中の位置に突出するスパウト１１２を規定
するような形になっている。スパウト１１２は、カート
リッジ１０の空洞１９と液体を伝達するように開かれた
内部通路１１４を有している。スパウト１１２の外部端
１１８の近傍では、通路１１４が貫くことができる隔壁
１２０によって塞がれている。隔壁１２０は、下に説明
するように連結器で貫かれるまでこの位置にある。した
がって、インクが充填されたカートリッジ１０がプリン
タ内の機構に連結されるまでは、空洞１９内のインクは
周囲からシールされている。
【００３０】スリーブ内のスパウト１１２を囲む環状の
チャンバ１２２が、器具によって規定されている。チャ
ンバは、スパウト１１２に沿って延びており、その長さ
は該スパウトの長さと略同一である（図６参照）。
【００３１】図７ないし図９に参照されるように、ユー
ザによってカートリッジ１０が、プリンタ内に保持され
ている機構１５０内に配置される。機構１５０は、カー
トリッジ１０を支持する手段、インクをカートリッジ１
０からインク・ジェット・ペンに導く管とカートリッジ
１０の器具を連結する手段、カートリッジ１０に圧力を
加えてインクを該カートリッジからチューブを通って移
動するようにする手段を含む。
【００３２】より詳細には、機構１５０の好適な実施例
は、その上にカートリッジ１０の正方形のパネル１６ａ
または１６ｂを載せることができる底壁１５２を含む。
カートリッジ１０は、２個の上向きに突出する側壁１５
４、１５６の間に嵌まっていて、該カートリッジの器具
６１が機構の端壁１５８に対向している。端壁１５８
は、上述の連結器１６０を搭載している。
【００３３】図７ないし図１０に示すように、連結器１
６０は、環状のマウンティングリング１６２を含む。マ
ウンティングリング１６２は、機構の端壁１５８に形成
された開口部１６４の縁にさしわたして固定されてい
る。略管状のコネクタ１６６が、機構内に内向きに突出
している。コネクタ１６６の中心軸１６８は、底壁１５
２から、充填されたカートリッジ１０の厚みの半分に対
応する距離をおいて配置されている。コネクタ１６６の
最も内側の端には、金属性のチャネル部材１７２ととも
に据え込み等によって、弾力性を有するシーリングリン
グ１７０が搭載されている。弾力性を有するシーリング
リング１７０の内径は、スパウト１１２の外径よりもわ
ずかに小さく、それによって、カートリッジ１０が連結
器１６０に接合されている間コネクタの内部空間１７４
をスパウト１１２にシールするようになっている（図８
参照）。
【００３４】連結器１６０は、マウンティングリング１
６２からコネクタ１６６内にコネクタの内部空間１７４
の約半分の距離まで内向きに突出している、中空のニー
ドル１８０を規定するような形になっている。ニードル
１８０は、その最も外側の端を通って形成されたオリフ
ィス１８２を含む。ニードル１８０の外径は、通路１１
４の内径よりも小さく、該ニードル１８０が通路の内側
にぴたりと合うようになっている。さらに、カートリッ
ジ１０の器具６１がまず連結器にぶつかるように移動す
ると、ニードル１８０が隔壁１２０を貫き、オリフィス
１８２を通って通路１１４とニードルの内部１８４の間
で液体が伝達されるようになる。
【００３５】ニードルの内部１８４は、マウンティング
リング１６２から外向きに突出している管状の取り付け
具１８６の内部と連通している。管状の取り付け具１８
６には、柔軟性のある管１９０の一端が取り付けられて
いる。管１９０の他端は、キャリッジによって往復運動
をしインク滴をプリンタを通り抜けて前進する紙上に向
けるように制御されるインク・ジェット・ペンの槽（図
示せず）と接続することができる。
【００３６】前述の点から見て、カートリッジ１０の器
具６１が連結器１６０に押しつけられるときにはいつで
も、シーリングリング１７０がスパウト１１２の外面と
かみ合う、ということが理解されるであろう。好ましく
は、スパウト１１２の表面の最も外側の端１１８は面取
りされていて、シーリングリングが容易にスパウト１１
２の上を動くことができるようになっている。スパウト
１１２が内部空間１７４に嵌め込められると、ニードル
１８０が該スパウト内に挿入され、隔壁１２０を貫き、
それによってインクが、カートリッジ１０の空洞１９か
らニードル１８０のオリフィス１８２と該ニードルの内
部１８４を通って管１９０内に流れることができるよう
になっている。
【００３７】ニードル１８０の最も内側の端（すなわ
ち、図９の左側）がシーリングリング１７０から間隔を
おいて配置されいて、ニードルが隔壁１２０を貫くまで
はシーリングリングがスパウト１１２の外面に対してシ
ールするようになっている、ということに注目すべきで
ある。その結果、カートリッジ１０からニードル１８０
とスパウト１１２の内壁の間に移動する可能性のある如
何なるインクも、スパウト１１２と環状のコネクタ１６
６の間にシールされて、機構１５０内に漏れることはな
い。
【００３８】以下により十分に説明するとおり、カート
リッジ１０が連結器から取り除かれるときにはいつで
も、インクをカートリッジ１０から押し出す傾向にある
力は取り除かれ、該カートリッジがその充填された形態
に戻る傾向によって、該カートリッジ内にわずかな背圧
が作り出され、その背圧が空間１７４内に止まっている
いかなるインクもカートリッジ１０内に引き込むように
なっている。
【００３９】好ましくは、ニードル１８０とコネクタ１
６６の内壁の間の環状の空間１７４は十分小さく、その
空間内に移動するいかなる残留インクも毛管現象によっ
て止め、インクが連結器から漏れないようにしている。
【００４０】機構１５０には、ばねを搭載した押さえ棒
２００が搭載されていて、カートリッジ１０の上部およ
び底部の両方から一緒にインクを移動させる。より詳細
には、押さえ棒２００は略Ｕ字形の部材であり、その底
部２０２は機構を横切って側壁１５４、１５６の間に延
びている。棒の脚部２０４、２０６は、底部２０２の反
対の端から延びている。脚部２０４、２０６の端にはそ
れぞれ、ばね付きヒンジ２０８が取り付けられている。
ばね付きヒンジ２０８は、底部２０２を機構の底壁１５
２に向かって付勢している。ばね付きヒンジ２０８は、
端壁１５８の近傍に本質的に機構の幅にわたって延びて
いる支持ロッド２１０に保持されている。側壁１５４、
１５６のそれぞれと対応する支持ロッド２１０のそれぞ
れの端の間に支持ブラケット２１１が接続されていて、
押さえ棒２００を機構１５０に固定している。
【００４１】底部２０２には、薄いプラスチックのフラ
グ２１２が取り付けられている。ユーザはこのフラグを
ばね付きヒンジ２０８の力に逆らって上向きに引っ張る
ことによって、カートリッジ１０を棒２０２と機構の底
壁１５２の間の空間を通して挿入することができる。い
ったんカートリッジ１０が機構内の正しい場所に収まれ
ば（すなわち、連結器１６０のニードル１８０が図８に
示すようにスパウト１１２とかみ合えば）、フラグ２１
２は開放され、棒２０２はカートリッジ１０の上壁１６
ａを底壁１６ｂに向かって押す傾向にある力を与え、イ
ンクがペン使用によって欠乏するとバッグがつぶれるよ
うにする。
【００４２】好適な実施例において、ペンが充填されて
いないとき、すなわちインクを管１９０を通してペンに
押し込む必要がないときにはいつでも、棒の下向きの力
は自動的に取り除かれる。先に述べたように、この力を
取り除くことによって、弾力性を有するインク・カート
リッジ１０が充填された形態に向かって移動し、それに
よってわずかな背圧が確立されて、インクがカートリッ
ジ１０や取り付けた管１９０を通して漏れることがない
ようにされる。したがって、棒２０２の脚部２０６の近
傍に１個のヒンジ２０８から延びるようなてこ２２０が
取り付けられ、このてこは機構の端壁１５８を横切って
略水平に突出している。端壁１５８には従来技術のソレ
ノイドタイプのアクチュエータ２２２が搭載され、関連
する伸縮自在のアクチュエータ・ロッド２２４がてこ２
２０の端と軸を支点に回転（ピボット回転）するように
連結されている。ペンにインクを充填する必要があると
きにはいつでも、アクチュエータ２２０に適当な制御信
号が与えられ、アクチュエータ・ロッド２２４が図８の
上向きに延び、それによってばね付きヒンジ２０８が開
放されて棒２００により圧力が加えられる。
【００４３】図１１は、本発明の器具の他の実施例の断
面図である。この器具は、上に説明したカートリッジ１
０や機構１５０とともに用いることができる。本実施例
において、器具３６１は、上に説明したスリーブ１００
の形態に略相当するスリーブ３００を含む。スリーブが
規定するスパウト３１２は、内向きにカーブする外部端
を有し、これによってスパウトの残りの部分よりも直径
がわずかに小さい開口部３１３が規定されている。この
ようなスパウトの構成が用いられているのは、スパウト
３１２の内部にステンレス鋼またはポリエチレンのボー
ル３１４を捕捉しておくためである。器具３６１の最も
内側の端は、略円筒形でばねを保持するチャンバ３２０
を規定している。
【００４４】チャンバ３２０内にはばね３２２が収容さ
れていて、このばねは通常ボール３１４をスパウト３１
２の外部端３１３に接触するように付勢して、該スパウ
トが閉じるようにしている。ばねは、細長い、通常カー
ブしている底部３２４と、この底部と一体的に形成され
た支柱３２６を含む。支柱３２６は、スパウト３１２内
に延びている。ばねの支柱３２６の最も外側の端は、ボ
ール３１４とかみ合っている。弓状に曲がった底部３２
４の最も外側の両端は、チャンバ３２０を規定する器具
部の内壁３２１を押している。その内壁３２１には開口
部３２５が形成され、ボールがいったん位置を変えると
（すなわち、図１１の左側に移動すると）カートリッジ
１０の内部空洞１９からチャンバを通ってスパウト３１
２の外へと向かう通路を規定している。
【００４５】連結器１６０のニードル１８０がスパウト
３１２の内部を通ると、ボール３１４はニードルによっ
て位置が変わる。この点において、ニードル内に形成さ
れたオリフィス１８２は、本実施例については、スパウ
ト３１２の長手軸１６８から離れて配置され、ニードル
がばねによってバイアスをかけられたボールに押しつけ
られるときにオリフィスが塞がれることがないようにし
ている。
【００４６】ボール３１４が開口部３１３から押される
と、ばねの弓状の部分３２４がまっすぐになり、支柱３
２６が引っ込む。カートリッジ１０が連結器１６０から
取り外されると、ばね３２２がボール３１４をスパウト
３１２の最も外側の端へと押し戻し、それによって、カ
ートリッジ１０が連結器と分離したときにはスパウトが
閉じられる。
【００４７】図１２は、器具４６１の他の実施例の断面
図である。スパウト４１２の最も外側の端は、ここでも
ステンレス鋼またはポリエチレンのボール４１４をスパ
ウト４１２内に捕捉するような形になっている。スパウ
ト４１２の最も内側の端においては、スパウトの通路内
に突出するブラケット４２８が含まれている。スパウト
４１２内には圧縮ばね４２６が固定されていて、ばねの
一端はブラケット４２８を圧迫し、他端はボールを圧迫
する。カートリッジ１０が移動して連結器１６０とかみ
合うときにはいつでも、ニードル１８０（偏心のオリフ
ィス１８２を有する）がボール４１４の位置を変えばね
４２６を圧縮し、それによってインクがカートリッジ１
０の空洞１９からスパウト４１２を通って流れる通路が
設けられる、ということが理解されるであろう。カート
リッジ１０を連結器１６２から取り外すと、ばね４２６
がボール４１４をスパウト４１２の最も外側の端へと戻
し、それによってカートリッジ１０が閉じられ、漏れが
防がれる。
【００４８】このように、好適なおよび他の実施例に関
して説明をした。しかし、当業者であれば、添付の特許
請求の範囲とその同等物に規定された状態のままで、種
々の修正および変更をここに説明した機構および方法に
置き換えることができるということが理解されるであろ
う。
【００４９】すなわち、以上述べたように本発明のイン
ク・カートリッジ・システムは、 〔１〕インクを貯蔵するカートリッジ（１０）、前記カ
ートリッジに取り付けられ、前記カートリッジ内のイン
クが通って流れることができるスパウト（１１２）を規
定する器具（６１）、前記スパウト内に保持され、通常
前記スパウトを塞ぐよう方向づけられて配置された閉塞
部材（１２０）、前記スパウトに接続することができ、
その内部に前記スパウトが嵌まる第１の端を有する連結
器（１６０）、前記連結器内に保持され、前記連結器と
スパウトが接続されるときに前記閉塞部材の位置を変え
るよう配置され、それによってインクが前記カートリッ
ジから前記スパウトと中空のニードル部材を通って流れ
るようにする中空のニードル部材（１８０）、を含む、
インク・ジェット・プリンタのインク・カートリッジ・
システムを要旨とし、〔２〕〜〔４〕のような好適な実
施態様を有している。
【００５０】〔２〕前記連結器（１６０）の前記第１の
端がその上に保持され前記スパウト（１１２）とかみ合
うシーリング部材（１７０）を有し、それによって前記
スパウトが前記連結器の第１の端の内部にあるときには
いつでも前記スパウトと前記連結器の間の空間がシール
されることを特徴とする〔１〕に記載のシステム。
【００５１】〔３〕前記連結器（１６０）の前記第１の
端が、前記連結器とスパウト（１１２）が接続されると
きに前記ニードル部材（１８０）が前記閉塞部材（１２
０）の位置を変える前に前記シーリング部材（１７０）
が前記スパウトとかみ合うのに十分な量だけ前記ニード
ル部材から間隔をおいて配置されていることを特徴とす
る〔２〕に記載のシステム。
【００５２】〔４〕前記器具（６１）に接続され前記閉
塞部材を前記閉塞位置に付勢し、それによって前記連結
器（１６０）とスパウト（１１２）を分離するときに前
記スパウトを塞ぐばね部材（３２２）をさらに含む、
〔１〕〜〔３〕に記載のシステム。
【００５３】また、本発明のインク容器は、 〔５〕つぶれることのできるカートリッジ（１０）、前
記カートリッジに取り付けられスリーブ（１００）を規
定し、インクが前記カートリッジから流れることのでき
る通路を有するスパウト（１１２）もまた規定する器具
（６１）、を含み、前記スリーブが前記スパウト（１１
２）から間隔をおいて配置され前記スパウトを囲み、そ
れによって前記スパウトが前記スパウトを囲む連結機構
と連結されるようにする環状のチャンバを規定すること
を特徴とするインク容器、を要旨とし、〔５〕〜〔１
１〕のような好適な実施態様を有する。
【００５４】〔６〕前記スパウト（１１２）が細長い部
材であり、前記スリーブ（１００）に囲まれていて前記
スパウトが前記スリーブから突出しないようになってい
ることを特徴とする〔５〕に記載の容器。
【００５５】〔７〕前記スパウト（１１２）の通路が位
置を変えることができる部材で塞がれ、それによって前
記位置を変えることができる部材が位置を変えるまでイ
ンクが前記カートリッジ（１０）内に保持されることを
特徴とする〔５〕または〔６〕の何れかに記載の容器。
【００５６】〔８〕前記位置を変えることができる部材
が隔壁（１２０）であることを特徴とする〔７〕に記載
の容器。
【００５７】
〔９〕前記位置を変えることができる部材
がボール（３１４）であることを特徴とする〔７〕に記
載の容器。
【００５８】〔１０〕前記位置を変えることができる部
材が前記ボール（３１４）を前記スパウトを閉塞位置に
付勢するばね部材（３２２）もまた含む
〔９〕に記載の
容器。
【００５９】〔１１〕前記カートリッジ（１０）が、前
記カートリッジを空洞の容量が最大になるような形に向
かって付勢する弾力性を有する材料から構成されている
ことを特徴とする〔５〕〜〔１０〕の何れかに記載の記
載の容器。
【００６０】さらに、本発明のインク・カートリッジ固
定システムは、 〔１２〕内部にインクを貯蔵する空洞を有するつぶれる
ことのできるインク・カートリッジ（１０）をプリンタ
機構に固定するシステムにおいて、前記カートリッジを
接続された位置に支持する機構（１５０）、前記機構に
搭載され、前記カートリッジが前記接続された位置にあ
るときにはいつでもインクが前記カートリッジの空洞か
ら流れる通路を規定する連結器（１６０）、前記機構
（１５０）に保持され、圧力部材を前記カートリッジに
押しつけて前記カートリッジをつぶす圧力手段を含む圧
力部材（２００）、を含むシステムを要旨とし、〔１
３〕〜〔１７〕のような好適な実施態様を有する。
【００６１】〔１３〕前記圧力部材に取り付けられ、前
記圧力部材（２００）を前記カートリッジ（１０）に押
しつける力を取り除くよう移動可能な開放部材をさらに
含む〔１２〕に記載のシステム。
【００６２】〔１４〕前記開放部材が前記圧力部材から
突出してシステムのユーザが操作するフラグ（２１２）
であることを特徴とする〔１３〕に記載のシステム。
【００６３】〔１５〕前記開放部材がそこに取り付けら
れ前記圧力部材を前記カートリッジ（１０）から取り除
くよう動作させることができる伸縮自在の部材を含むア
クチュエータ（２２２）であることを特徴とする〔１
３〕に記載のシステム。
【００６４】〔１６〕前記連結器（１６０）が、その中
にスパウト（１１２）が嵌め込まれる管状の部材と前記
管状の部材内に保持されて前記スパウト内に挿入される
ニードル部材（１８０）を含む〔１２〕〜〔１５〕の何
れかに記載のシステム。
【００６５】〔１７〕前記ニードルが前記管状の部材の
端から前記ニードル部材（１８０）が前記スパウト（１
１２）内に挿入されるに先だって前記スパウトが前記管
状の部材内に嵌め込まれる量だけ間隔をおいて配置され
ていることを特徴とする〔１６〕に記載のシステム。
【００６６】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、カ
ートリッジをプリンタに固定する機構とともにインクを
貯蔵する交換可能なカートリッジ（インク容器）を提供
し、迅速な漏れのないカートリッジの交換を容易にする
システムを提供することができる。また、インクが欠乏
したカートリッジとそれと交換されるインクを充填した
カートリッジの何れからもインクの漏れもない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の１態様にしたがったつぶれることので
きるインク・カートリッジの斜視図である。
【図２】つぶれることのできるインク・カートリッジ
の、つぶれた形態における平面図である。
【図３】つぶれることのできるインク・カートリッジの
側面図である。
【図４】つぶれることのできるインク・カートリッジ
の、空のつぶれた形態における側面図である。
【図５】つぶれることのできるインク・カートリッジの
図１の５−５線断面図である。
【図６】カートリッジからインクを除去する部材とカー
トリッジを連結するのを容易にする、カートリッジに保
持された器具を示す、図１の６−６線断面図である。
【図７】本発明のインク・カートリッジ・システムにし
たがって作られたカートリッジとプリンタ機構の斜視図
である。
【図８】本発明のインク・カートリッジ・システムの図
７の８−８線断面図である。
【図９】図８と同様であるが、カートリッジが連結機構
から分離されたときの断面図である。
【図１０】図９の１０−１０線断面図である。
【図１１】カートリッジの器具の他の実施例の断面図で
ある。
【図１２】カートリッジの器具の他の実施例の断面図で
ある。
【符号の説明】
１０ カートリッジ ６１ 器具 １００ スリーブ １１２ スパウト １２０ 隔壁 １５０ 機構 １６０ 連結器 １７０ シーリングリング １８０ ニードル ２００ 押さえ棒 ２１２ フラグ ２２２ アクチュエータ ３１４ ボール ３２２ ばね

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 インクを貯蔵するカートリッジ（１
    ０）、 前記カートリッジに取り付けられ、前記カートリッジ内
    のインクが通って流れることができるスパウト（１１
    ２）を規定する器具（６１）、 前記スパウト内に保持され、通常前記スパウトを塞ぐよ
    う方向づけられて配置された閉塞部材（１２０）、 前記スパウトに接続することができ、その内部に前記ス
    パウトが嵌まる第１の端を有する連結器（１６０）、 前記連結器内に保持され、前記連結器とスパウトが接続
    されるときに前記閉塞部材の位置を変えるよう配置さ
    れ、それによってインクが前記カートリッジから前記ス
    パウトと中空のニードル部材を通って流れるようにする
    中空のニードル部材（１８０）、を含む、インク・ジェ
    ット・プリンタのインク・カートリッジ・システム。
  2. 【請求項２】 つぶれることのできるカートリッジ（１
    ０）、 前記カートリッジに取り付けられスリーブ（１００）を
    規定し、インクが前記カートリッジから流れることので
    きる通路を有するスパウト（１１２）もまた規定する器
    具（６１）、を含み、 前記スリーブが前記スパウト（１１２）から間隔をおい
    て配置され前記スパウトを囲み、それによって前記スパ
    ウトが前記スパウトを囲む連結機構と連結されるように
    する環状のチャンバを規定することを特徴とするインク
    容器。
  3. 【請求項３】 内部にインクを貯蔵する空洞を有するつ
    ぶれることのできるインク・カートリッジ（１０）をプ
    リンタ機構に固定するシステムにおいて、 前記カートリッジを接続された位置に支持する機構（１
    ５０）、 前記機構に搭載され、前記カートリッジが前記接続され
    た位置にあるときにはいつでもインクが前記カートリッ
    ジの空洞から流れる通路を規定する連結器（１６０）、 前記機構（１５０）に保持され、圧力部材を前記カート
    リッジに押しつけて前記カートリッジをつぶす圧力手段
    を含む圧力部材（２００）、を含むインク・カートリッ
    ジ固定システム。
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